JP4176344B2 - 超音波ハンド・ピースのトランスデューサの温度を求めるための方法 - Google Patents
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Description
本発明は本発明と同一の発明の名称を有していて本明細書に参考文献として含まれる2000年10月20日に出願されている米国仮特許出願第60/241,891号に関連し、これに基づく優先権を主張する。
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は一般に超音波外科用システムに関し、特に、超音波トランスデューサの温度を求める方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電気的な外科用メスおよびレーザーが組織および血管を焼灼することにより軟質組織の切開および止血を同時に行なうという2種類の機能を実行するための外科装置として使用できることが知られている。しかしながら、このような装置は凝固状態を形成するために極めて高い温度を使用するために気化および発煙ならびにはねかえりを生じる。さらに、このような装置を使用することにより、比較的広い熱的な組織損傷の領域を形成する場合が多い。
【0003】
超音波駆動機構による高速で振動する外科ブレードによる組織の切断および焼灼も良く知られている。このような超音波切断装置に付随する問題の一例は無調整または無減衰状態の振動および熱、およびこれらによる材料疲労である。動作空間の環境内において、ブレードを冷却するための熱交換器によるシステムの冷却処理を含むことによる上記加熱の問題を制御する試みがこれまで行なわれてきた。例えば、既知のシステムの一例において、超音波切断および組織フラグメント化システムは循環水ジャケットおよび切断部位の灌注および吸引のための手段を備えた冷却システムを必要とする。別の既知のシステムは切断ブレードへの低温流体の供給が必要である。
【0004】
トランスデューサ内に発生する熱を制限するための手段として当該トランスデューサに供給する電流を制限することが知られている。しかしながら、このことにより患者の最も効果的な治療を必要とする時にブレードに不十分な出力を供給することが起こり得る。本特許出願の譲受人に譲渡されていて本明細書に参考文献として含まれるThomasに発行されている米国特許第5,026,387号はブレードに供給する駆動エネルギーを制御することにより冷却剤を使用することなく超音波外科切断および止血システムにおける発熱を調整するためのシステムを開示している。この特許によるシステムにおいて、特定の電圧、電流および例えば1秒当たり55,500サイクルの振動数の電気的信号を生成する超音波発生装置が備えられている。この発生装置はケーブルを介してハンド・ピースに接続されており、このハンド・ピースが圧電セラミック素子を収容して超音波トランスデューサを形成している。ハンド・ピース上のスイッチまたは別のケーブルにより発生装置に接続されているフット・スイッチに応じて、この発生装置の信号がトランスデューサに供給されていて、その素子における長手方向の振動が生じる。一定の構造体がこのトランスデューサを外科ブレードに接続しており、これにより、外科ブレードが発生装置からの信号のトランスデューサへの供給時に超音波振動数で振動する。さらに、上記の構造体は所定の振動数で共振するように構成されているので、トランスデューサにより開始される動作が増幅できる。
【0005】
トランスデューサに供給される信号はブレードの負荷状態(組織に対する接触または後退)についての継続的または周期的に感知情報に応じて適宜トランスデューサに出力を供給するように制御される。この結果、装置は低出力のアイドリング状態から、外科用メスの組織への接触の有無に自動的に応じて選択可能な高出力の切断処理状態に到達する。第3の高出力凝固モードはブレードが組織に接触していない時のアイドリング出力レベルへの自動復帰を伴って手動により選択可能である。この超音波出力はブレードに継続的に供給されないので、周囲の発熱を減少しながら、必要に応じて切開および焼灼のために組織に十分なエネルギーを供給できる。
【0006】
上記Thomas特許におけるコントロール・システムはアナログ型である。位相ロック・ループ(電圧制御型オシレータ、周波数分割器、電源スイッチ、整合ネットワークおよび位相検出器を含む)がハンド・ピースに供給される振動数を安定化する。ハンド・ピースに供給される振動数、電流および電圧等のパラメータはブレード上の負荷により変化するので、マイクロプロセッサがこれらをサンプリングすることにより出力量を制御する。
【0007】
上記Thomas特許において記載されているような典型的な超音波外科システム内の発生装置における出力対負荷曲線は2個の部分を有している。第1の部分は負荷の増加に従って出力が増加する定常的な電流供給を示している正の勾配を有している。第2の部分は負荷の増加に従って出力が減少する定常的なまたは飽和状態の出力電圧を示している負の勾配を有している。第1の部分に対応して調整される電流は各電子部品の設計により固定され、第2の部分の電圧は設計における最大出力電圧により制限される。このようなシステムの出力における出力対負荷の特性は種々のハンド・ピース・トランスデューサおよび超音波ブレードに対して最適化できないために上記の構成は柔軟性に欠ける。外科装置用の従来のアナログ型超音波出力システムの特性は部品の許容度および動作温度変化による発生装置の電子部品における可変性により影響を受ける。特に、温度変化は振動数ロジック範囲、駆動信号レベル、およびその他のシステム性能測定値を含む重要なシステム・パラメータにおいて多様な変化を生じる。
【0008】
効率的な様式で超音波外科システムを動作するために、始動時においてハンド・ピース・トランスデューサに供給される信号振動数を一定範囲において掃引することにより共振振動数を位置決めする。この位置が見つかると、発生装置の位相ロック・ループがその共振振動数に対してロックされ、電圧位相角度に対してトランスデューサ電流を継続してモニターして、その共振振動数でトランスデューサを駆動することにより当該装置を共振状態に維持する。このようなシステムにおける重要な機能はトランスデューサを負荷の存在下に共振する状態に維持することおよび共振振動数を変化する温度変化である。しかしながら、これら従来の超音波駆動システムは適応振動数制御に対して柔軟性がほとんどまたは全く無い。このような柔軟性は不所望な共振を識別するシステム能力において重要である。特に、これらのシステムは一方向における共振に応じて探索できるのみである、すなわち、振動数の増減を伴い、これらの探索パターンが固定されている。このシステムは(i)無関係の共振モードを飛び越えること、またはどの共振を飛び越えるかまたはロックするか等の任意の発見的決定(heuristic decisions)を行なうことができず、(ii)適当な振動数の係止が行なわれている時のみにおいて出力供給を確実に行なうことができない。
【0009】
さらに、従来技術の超音波発生装置システムは当該システムにおいて適応制御アルゴリズムの使用および決定動作を可能にする振幅制御においても柔軟性がほとんど無い。例えば、これらの固定されたシステムはブレード上の負荷および/または電圧位相角度に対する電流に基づいて例えば電流または振動数等の出力駆動要素に関する発見的決定を行なう能力に欠けている。このことはトランスデューサの有効寿命を延ばしてブレードに対する安全な動作条件を確定する一定の効率的な性能に対応する最適なトランスデューサ駆動信号レベルを設定するためのシステム能力も制限する。さらに、このような振幅および振動数に関する制御の欠如により、トランスデューサ/ブレード・システムについての診断検査および全体的なトラブルシューティングの支援を行なうシステム能力が低下する。
【0010】
これまで行なわれてきたいくつかの制約された診断検査は、ブレードを動かしシステムを共振またはその他の振動モードにするためにトランスデューサに電気的な信号を送る過程を含む。次に、システムがいずれかひとつのモードになったときにトランスデューサに供給される電気的な信号を測定して、ブレードの応答が求められる。本明細書に参考文献として含まれる2000年10月20日に出願されている米国特許出願第09/693,621号に記載された超音波システムは、出力駆動振動数を掃引し、超音波トランスデューサおよびブレードの振動数応答をモニターし、この応答からパラメータを抽出し、およびこれらのパラメータをシステムの診断に用いる能力を有する。この振動数掃引・応答測定モードは、従来技術の超音波システムにはない高い分解能、精度および反復可能性を伴って出力駆動振動数をステップ状に変化させることができるようなディジタル符号によって達成される。
【0011】
超音波外科用発生装置を用いる場合、トランスデューサの温度へのアクセスが特に重要である。トランスデューサの温度は、ハンド・ピースを取り扱うもしくはつかむことが安全であるか否かを決定するというような使用中のシステムの全体的な安全性を高めるためと同様に、超音波外科システムの全体的な性能を最適にするために用いることができる。例えば、外科手術を行なっている間などの超音波外科システムの使用中には、トランスデューサのインピーダンスが増加して、トランスデューサ内での電気的な損失が増加し、それによりハンド・ピースが過熱することがある。したがって、トランスデューサの温度を知ることは、例えば高温のハンド・ピースをつかんで操作者が傷つくことなどの望ましくない効果を防止するため、または患者がむきだしのハンド・ピースの表面にさらされて傷つくことを防止するために有益である。
【0012】
トランスデューサの温度の測定は比較的簡単である。伝統的には、熱伝対、サーミスタおよびその他の古典的な温度センサが、制御および安全を目的としてトランスデューサの温度を測定するために用いられる。しかし、これらの方法は、ハンド・ピースのコストを増加し、配線および接続を付加するので超音波外科システムの信頼性を低下させる可能性がある。トランスデューサの温度を求めるための他の方法は、トランスデューサのシャント・キャパシタンス(C0 )を測定して、シャント・キャパシタンスの値を用いてトランスデューサの温度を計算するものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
ブレードを備えたまたは備えていないトランスデューサは、トランスデューサのC0 を測定できる非共振振動数を常に有することになる。しかし、個々の非共振振動数は、取り付けられるブレードの種類および使用されるトランスデューサのタイプに応じて変わる。ブレードの非共振振動数が既知の場合には、C0 の測定は比較的簡単で迅速に行なわれる。しかし、最初にブレードの非共振振動数を特定してから次にその非共振振動数でC0 を測定しなければならない場合には、多くの時間と労力を要することになる。このような場合には、C0 を測定するために用いられる振動数を非共振振動数に留めることが好ましいので、C0 の決定は困難である。典型的には、C0 の測定に用いられる個々の非共振振動数はほとんどの場合常にブレードに存在する。しかし、ブレードの設計が変更された場合、これらの個々の非共振振動数が必ず検出されるという保証はない。したがって、共振または共振に近い状態からC0 を確実に切り離してトランスデューサ/ブレードの温度を測定する方法が必要とされている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は、トランスデューサ/ブレードの組み合わせの正確な共振振動数を知ることなくトランスデューサのキャパシタンス(C0 )を計算する方法である。本発明は、温度センサまたはその類似物を用いずにトランスデューサの温度を測定する方法をも含む。本発明のこの方法は、C0 が測定される共振振動数および非共振振動数を含む広い範囲にわたって振動数を掃引することによって達成される。予め定義された振動数範囲が、特定のトランスデューサ/ブレードの組み合わせの共振振動数とは無関係に設定される。トランスデューサ/ブレードの組み合わせのC0 が予め定義された振動数範囲内のいくつかの異なる振動数で測定されて、無効なC0 が確実に無視されるようにしてから、トランスデューサの温度が有効なC0 の測定値に基づいて計算される。
【0015】
本発明の方法は、起こり得るブレードの共振振動数のいかなる変化からも独立してC0 を特定できるという点で、適応的である。このようにして、本発明の方法は、「静的な(quiet)」非共振ゾーンを特定の振動数範囲内で位置決めする必要が無いので、将来のトランスデューサおよびブレードの設計変更に対するより大きな自由度を提供する。C0 の値を選択して平均値を求め、異なる振動数での測定を行なうことにより、本発明の方法は、単一のC0 の測定によって得られるものよりもより正確なC0 の測定値を得ることができる。さらに、特定の振動数での共振によって妨害されたことが明らかなC0 の測定値を無視し、かつ有効である可能性の高い明瞭なC0 の値のみに着目することにより、迅速な計算およびシャント・キャパシタンスの正確な特定が達成される。本発明に基づけば、ハンド・ピースの製造中に、オフ共振振動数で測定されたキャパシタンス(すなわち、共振振動数以外の振動数でのC0 )の値が、ハンド・ピース内に配置された不揮発性メモリ(すなわち、コネクタ、ケーブルまたはハンド・ピース本体内の集積回路メモリ)に記憶される。
【0016】
本発明の実施形態の一例において、ハンド・ピースのインピーダンスZHPが測定される。ハンド・ピースの位相が受容される限界内にあるか否かを判定するための比較が行なわれる。ハンド・ピースの位相の絶対値が予め決められた値より小さい場合には、駆動振動数のレベルが固定値だけ増加される。一方、ハンド・ピースの位相の絶対値が予め決められた値よりも大きい場合には、ハンド・ピースのインピーダンスZHPが数回にわたって測定される。
【0017】
各非共振振動数に対して発生装置の駆動振動数の各レベルにおけるC0 の平均値が計算される。駆動振動数が増加されて、駆動振動数が最大の振動数よりも大きいか否かと、ZHPの測定値の全体の個数が予め決められた値よりも大きいか否かとが、判定される。これらの条件のいずれもが満たされた場合には、各駆動振動数でのC0 の測定値の平均値が計算される。一方、駆動振動数が最大の振動数よりも小さい場合、またはZHPの測定値の全体の個数が予め決められた値よりも小さい場合には、C0 の値が更に測定される。好ましい実施形態では、最大の振動数は44.5kHzである。
【0018】
トランスデューサの温度が受容される限界内にあるか否かを判定するために、C0 に対する計算値を求めるための計算が行なわれる。計算値が、ハンド・ピースの製造中に不揮発性メモリに記憶されたC0 の値と比較される。C0 に対する計算値が不揮発性メモリに記憶されたC0 の値に比べて予め決められた閾値以上大きい場合には、トランスデューサの温度は過度に高く、使用者に警告が発せられる。好ましい実施形態では、ハンド・ピースへ供給される電力はシャント・キャパシタンスが不揮発性メモリに記憶されたC0 の値に比べて予め決められた閾値より低くなるまで停止される。
【0019】
本発明の好ましい実施形態では、ハンド・ピースが一定の間隔の振動数において測定されて、各振動数でのインピーダンスZHPが求められる。インピーダンスの測定の間に得られたデータ点を用いて、曲線のあてはめが行なわれて、曲線のあてはめの方程式(curve fit equation)を得る。
【0020】
この方程式が等間隔に配置された複数の振動数の値について解かれ、複数の異なるインピーダンスの値が求められる。シャント・キャパシタンスが異なるインピーダンスの値の各々について計算される。計算された最大のシャント・キャパシタンスの値と最小のシャント・キャパシタンスの値とが除外される。次に計算されたシャント・キャパシタンスの残りの値の平均値が計算されて、高い値および低い値が滑らかにされて、最終的なシャント・キャパシタンスの値が求められる。
【0021】
シャント・キャパシタンスがC0 と温度の関係に基づいて予め決められた値よりも大きい場合、トランスデューサの温度は過度に高く、使用者に警告が発せられる。代わりに、ハンド・ピースに供給される電力が、シャント・キャパシタンスが予め決められた閾値よりも低くなるまで停止される。好ましい実施形態では、予め決められた閾値は、室温でのハンド・ピース/ブレードの組み合わせのシャント・キャパシタンスよりも一定の値だけ高い値であり、この一定の値は462pFである。
【0022】
本発明の別の実施形態において、トランスデューサのシャント・キャパシタンス(C0 )の変化率が測定されて、予め決められた閾値と比較される。変化率が予め決められた閾値よりも大きい場合、トランスデューサ/ブレードの組み合わせは、いまにも過熱状態になるか、近い将来に過熱状態になる。トランスデューサのC0 は、超音波発生装置のフット・スイッチまたはハンド・ピースのスイッチを用いて外科医が最初にハンド・ピースを駆動させる時に測定される。2回目の測定は、外科医がいずれかのスイッチを解除した時に行なわれる。2つの測定値の差分が計算されて、測定値の差分が時間差で除算され、シャント・キャパシタンスの変化率を表す値が求められる。ここで、時間差とは外科医がフット・スイッチを駆動してから解除するまでの時間である。シャント・キャパシタンスの値の変化率が、メモリに記憶された予め決められた閾値を超過する場合、トランスデューサの温度が過度に高くなって外科医または患者が傷つけられる危険が生ずる前に外科医に警告が発せられる。
【0023】
本発明の更に別の実施形態において、トランスデューサの温度は、温度センサを用いずに決定される。これは、システムの全体的な性能および安全性を高めるためにハンド・ピース内に埋め込まれた不揮発性メモリを用いて達成される。オフ共振振動数で測定されたキャパシタンス(すなわち、共振周波数以外の周波数でのシャント・キャパシタンス(C0 ))が不揮発性メモリに記憶されている。トランスデューサのキャパシタンスは温度およびハンド・ピースの使用と共に変化するので、トランスデューサのキャパシタンスの値の線形回帰分析も発生装置内の不揮発性メモリに記憶されている。
【0024】
ハンド・ピースの駆動の前および駆動の間に、発生装置はハンド・ピースから室温でのキャパシタンスのデータの「読み出し」を行なう。次に、ハンド・ピースの実際のキャパシタンスが本発明に基づいて測定され、トランスデューサの実際の温度が発生装置の不揮発性メモリに記憶された多項式曲線(polynomial curve)を用いて計算される。次に、温度のデータが、ハンド・ピースを駆動させることが安全か否かを判定するために、および診断測定の間にどのレベルのパラメータが期待されるかを決定するために用いられる。このようにして、トランスデューサの温度を間接的に測定する手段が達成される。さらに、温度測定を行なうための温度センサ、配線および接続ピンが必要なくなる。
【0025】
本発明の方法を用いることにより、「静的な(quiet)」非共振振動数を特定の振動数の範囲内で位置決めする必要がなくなるので、将来のトランスデューサおよびブレードの設計変更のより高い自由度が達成される。共振振動数を測定する必要が除去されることにより、本発明はC0 が決定される速度を大きく増強する。C0 を選択して平均値を求め、異なる振動数での測定を行なうことにより、本発明は単一のC0 によって得られたものよりもより正確なC0 の測定値を得ることができる。特定の振動数での共振によって妨害されたことが明らかなC0 の測定値を無視し、かつ有効である可能性の高い明瞭なC0 の値のみに着目することにより、迅速な計算およびシャント・キャパシタンスの正確な特定が達成される。さらに、C0 の測定が行なわれる振動数に隣接した共振および/または共振ゾーンを除外することによって、「サンプリング過程(sampling process)」が改善される。さらに、本発明の方法はトランスデューサの温度の間接的な測定を提供して、温度測定を行なうための温度センサ、配線および接続ピンを必要でなくする。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による方法を実施するためのシステムを示している図である。ケーブル26内の一式のワイヤにより、電気的エネルギー、すなわち、駆動電流がコンソール10からハンド・ピース30に送られ、このハンド・ピース30において、電気的エネルギーが外科メス用のブレード32のような外科装置に長手方向に沿う超音波振動動作を与える。このブレード32は組織の同時的な切開および焼灼処理のために使用できる。ハンド・ピース30に対する超音波電流の供給は当該ハンド・ピース30上に配置されているスイッチ34の制御下に行なうことができ、このスイッチ34はケーブル26内のワイヤを介してコンソール10の中の発生装置に接続している。さらに、この発生装置10はフット・スイッチ40により制御可能であり、このフット・スイッチ40は別のケーブル50を介してコンソール10に接続している。従って、使用時において、外科医は、自分の指でハンド・ピース上のスイッチ34を操作するか自分の足でフット・スイッチ40を操作して、ハンド・ピースに対して超音波電気信号を供給することによりブレードを一定の超音波振動数で長手方向に沿って振動させることができる。
【0027】
発生装置のコンソール10は液晶表示装置12を備えており、この表示装置12は最大切断出力率または切断出力に付随する数値的出力レベル等の種々の手段において選択される切断出力レベルを指示するために使用できる。この液晶表示装置12はシステムにおける別のパラメータを表示するために使用することもできる。出力スイッチ11を使用して装置を始動する。ウォーミング・アップ状態において、「待機(stasndby)」ライト13が点灯する。動作準備が完了すると、「準備完了(ready)」インジケータ14が点灯して、待機ライトが消える。装置が最大出力を供給している場合には、MAXインジケータが点灯する。それよりも少ない出力が選択されている場合には、MINインジケータが点灯する。さらに、MINインジケータを作動する際の出力レベルがボタン16により設定される。
【0028】
診断検査が実行される場合には、診断検査は「テスト(test)」ボタン19によって開始される。安全のために、例えばブレードが外科医または患者に触れている間はテストが開始されないことを確実にするために、ボタン19はハンド・ピースのスイッチ34またはフット・スイッチ40と組み合わせて押される。さらに、ハンド・ピースのスイッチ34がフット・スイッチ40の代わりに作動される場合には、フロント・パネルの「手による駆動(hand activation)」ボタン18がボタン18を用いて選択または有効にされなければならない。
【0029】
出力がスイッチ34またはスイッチ40のいずれかの操作により超音波ハンド・ピースに供給される場合に、この組立体は外科用メスまたはブレードを約55.5kHzで長手方向に沿って振動させ、この長手方向の移動量は使用者により調節可能に選択される駆動出力(電流)の量に比例して変化する。比較的高い切断出力が供給される場合に、ブレードはその超音波振動速度において約40μm乃至100μmの範囲内で長手方向に移動するように設計されている。このようにブレードの超音波振動によりブレードが組織に接触する際に熱が発生する。すなわち、ブレードが組織内において加速することにより移動するブレードの機械的なエネルギーが極めて狭い局在化した領域内で熱エネルギーに変換される。この局在化した熱が狭い領域の凝固を形成し、これにより直径が1mmよりも小さい血管における出血を減少または除去できる。このブレードの切断効率および止血の程度は供給される駆動出力のレベル、外科医の切断速度、組織の性質および血管分布により変化する。
【0030】
図2においてさらに詳細に示すように、超音波ハンド・ピース30は電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換してトランスデューサの各端部において長手方向に沿う振動動作を生じるための圧電変換トランスデューサ36を収容している。トランスデューサ36はそのスタック(堆積体)に沿う特定の点に配置されている動作ゼロ点(motion null point)を有する積み重ね状のセラミック圧電素子の形態である。このトランスデューサ・スタックは2個のシリンダ31とシリンダ33との間に取り付けられている。さらに、シリンダ35がシリンダ33に取り付けられており、当該シリンダ35は別の動作ゼロ点37においてハウジング内に取り付けられている。さらに、ホーン38はその一端側において動作ゼロ点37に取り付けられていて、その他側端においてカップラー39に取り付けられている。ブレード32はこのカップラー39に固定されている。この結果、ブレード32はトランスデューサ36による一定の超音波振動数で長手方向に沿って振動する。トランスデューサの各幹部は当該トランスデューサの共振振動数において一定の最大電流により駆動する場合に不動の節部を構成するスタックの部分を伴って最大の動作を行なう。しかしながら、この最大動作を行なう電流は各ハンド・ピースにより変化し、システムが使用できるハンド・ピースの不揮発性メモリに記憶された値である。
【0031】
ハンド・ピースの各部品はその組み合わせ体が同一共振振動数で振動するように設計されている。特に、最終的なこれらの各要素の長さが1/2波長になるように各要素が同調される。長手方向に沿う前後方向の動作は音響学的取付ホーン38のブレード32に近い方の直径が減少するに従って増幅される。従って、ホーン38およびブレード/カップラーはブレードの動作を増幅して音響システムにおける残りの部分に対して同調した共振振動を行なうような形状および寸法を有し、これにより、ブレード32に近接している音響学的取付ホーン38の端部において最大の前後動作が生じる。トランスデューサ・スタックにおける動作がホーン38により増幅されて約20μm乃至25μmまで移動する。さらに、カップラー39における動作がブレード32により増幅されて約40μm乃至100μmまでブレードが移動する。
【0032】
ハンド・ピースの中のトランスデューサを駆動するための超音波電気信号を形成するシステムを図3および図4に示す。この駆動システムは柔軟であり、所望の振動数および出力レベル設定値において駆動信号を形成できる。システム内のDSP60またはマイクロプロセッサを使用して適当な出力パラメータおよび振動周波数をモニターして最小または最大動作モードのいずれかにおいて供給される適当な出力レベルを生じる。DSP60またはマクロプロセッサはさらにトランスデューサ/ブレードのようなシステム中の構成部品について診断検査を行なうために使用するコンピュータ・プログラムも記憶している。
【0033】
例えば、DSPまたはマイクロプロセッサ60に記憶されている位相補正アルゴリズム等のプログラムの制御下において、始動中の振動数を特定値、例えば50kHzに設定できる。このことは共振に接近していることを示すインピーダンスにおける変化を検出するまで特定速度で掃引することにより行なうことができる。その後、掃引速度を減少してシステムが共振振動数、例えば55kHzをオーバーシュートしないようにする。この掃引速度は、例えば50サイクルの増加分における振動数変化を得ることにより達成できる。比較的遅い速度が望まれる場合は、プログラムにおいて、例えば25サイクルにその増加分を減少することができ、両方の場合が測定したインピーダンスの大きさおよび位相に基づいて適応できる。もちろん、上記増加分の大きさを増加することによりさらに大きな速度が達成できる。さらに、上記の掃引速度は振動数の増加分の更新速度を変化することにより変更できる。
【0034】
例えば、51kHzにおいて所望されない共振モードが存在することがわかっている場合に、上記プログラムは、例えば50kHzから振動数を下げて掃引して共振を見つけるようにすることができる。さらに、上記システムは50kHzから振動数を上げて掃引して所望されない共振が存在している51kHzを飛び越えて掃引することができる。いずれの場合においても、このシステムは高度の柔軟性を有している。
【0035】
動作時において、使用者は外科装置において使用する特定の出力レベルを設定する。この処理はコンソールのフロント・パネル上の出力レベルスイッチ16により行なわれる。このスイッチはDSP60に供給される信号150を発生する。その後、DSP60はコンソールのフロント・パネルの表示装置12に対して配線152(図4)上に信号を送ることにより所定の出力レベルを表示する。さらに、DSPまたはマイクロプロセッサ60はデジタル−アナログ変換器(DAC)130によりアナログ信号に変換されるデジタル電流レベル信号148を発生する。回路120からの平均出力電流を示す信号がノード132のネガティブ入力に供給される。ノード132の出力は電流エラー信号または振幅制御信号であり、その出力の振幅を調節するために直接デジタル合成(DDS)回路128に供給され、その出力における振動数はDSPまたはマイクロプロセッサ60からの配線146上の信号により制御される。電流レベル信号148、DAC130、加算ノード132、および平均出力電圧122により供給される信号の調整により、DSPまたはマイクロプロセッサ60による出力電流の調節が可能になり、定常的な電流モードでない場合の所望の出力対負荷曲線が作成可能になる。
【0036】
実際に外科ブレードを振動させるために、使用者はフット・スイッチ40またはハンド・ピース・スイッチ34を作動する。この作動により図3における配線154上に信号が送られる。この信号は出力をプッシュプル増幅器78からトランスデューサ36に供給するために有効である。DSPまたはマイクロプロセッサ60がハンド・ピースのトランスデューサの共振振動数をロックして出力がハンド・ピースのトランスデューサに継続的に供給されるようになると、オーディオ・ドライブ信号が配線156上に送られる。このことによりシステム内の音響指示手段が音を発生して、使用者に対して出力がハンド・ピースに供給されて外科用メスが動作状態になっていることを通知する。
【0037】
図5は図4の出力変換器のトランスデューサ駆動回路を示す模式図である。トランスデューサは等価回路で表されていて、構成要素C0 ,Ls ,Cs およびRs がトランスデューサの等価回路Tequiv を構成している。ここで、C0 はシャント・キャパシタンスであり図2に示した圧電トランスデューサ36の圧電素子の電気的なキャパシタンスを表している。
【0038】
Ls ,Cs およびRs は機械的なシステム全体の電気的な等価物を表していて、機械的な枝路を集合的に表している。Ls は機械的なシステムの実効質量であり、Cs は実効コンプライアンスであり、Rs は摩擦、内部材料の消失および組織に与えられる出力に関連する機械的な損失を表している。
【0039】
インダクタLt は約55.5kHzというような超音波システムの共振振動数においてシャント・キャパシタンスC0 にマッチングされる。このため、Lt およびC0 は共振振動数においては互いに電気的に打ち消しあう。その結果、駆動電流全体が機械的な枝路を通って流れる。これにより、トランスデューサの超音波偏位運動(ultrasonic excursion)が駆動電流に主として比例することが確実となることが促進される。
【0040】
2つの抵抗Rp /2は直列接続された合計の値が抵抗値Rp となる。この抵抗値は、出力回路の全体のインピーダンスの上限を決定し、駆動電圧の上限をも決定する。好ましい実施形態では、抵抗値Rp は比較的大きい値である。共振時では、抵抗値Rp および抵抗値Rs の並列の組み合わせの値は実質的に値Rs となり、その理由は凝固および組織の切断のときにおいても抵抗値Rs は抵抗値Rp よりも非常に小さい値だからである。
【0041】
キャパシタCv1およびCv2の直列の組み合わせは、分圧器を構成している。これら2つのキャパシタは、典型的にはトランスデューサを駆動する高い電圧を集積回路(図示せず)による信号処理のために適切なレベルまで低下させる。変圧器VT はこの低下された電圧をフィードバック回路(図4の電圧センス92)に結合すると共に駆動回路を発生装置のその他の回路から絶縁する。
【0042】
小さい電圧降下が、抵抗R3 および抵抗R4 の直列の組み合わせの両端に発生する。好ましい実施形態では、この直列の組み合わせは数オームといった比較的低い抵抗値を有する。抵抗R3 および抵抗R4 の組み合わせの両端の電圧降下は駆動電流に比例する。この電圧降下の電圧は、変圧器IT を介してフィードバック回路(図4の電流センス88)に供給され、この変圧器IT も駆動回路を発生装置のその他の回路から絶縁している。この信号(電圧降下の電圧に対応する信号)は発生装置で実施される制御アルゴリズムの電流を表している。
【0043】
抵抗R1 および抵抗R2 は、制御アルゴリズムで使用するための制御回路に対する最小のインピーダンスレベルを形成するために用いられる。抵抗値が出力変圧器の2つの出力アームVout1および出力アームVout2の間で分割されて、電磁放射およびリーク電流の緩和が援助される。
【0044】
図6は本発明の方法の実施形態を示すフロー・チャートである。図3および図4に示されたDSPまたはマイクロプロセッサ60に記憶されたプログラムに制御されて、トランスデューサ36に超音波信号を供給して図5のステップ500に示されているような34kHから36kHzまでの予め定義された振動数の範囲にわたってトランスデューサ/ブレードの組み合わせを駆動することによって、本発明の方法が実施される。この予め定義された振動数の範囲は、C0 が測定される非共振振動数を含むように設定され、特定のトランスデューサ/ブレードの組み合わせとは無関係に設定される。共振振動数の決定は最初にC0 の測定を試みる間には行われない。その代わり、C0 は図5のステップ510に示されているような予め定義された振動数の範囲内の互いに隔てられた複数の異なる振動数(好ましくは少なくとも5振動数)で測定される。
【0045】
次に、ステップ520に示されているように測定されたC0 の値が比較される。ステップ530では、測定されたC0 の値のうちでその他の測定値から10パーセント以上異なるものがあるか否かが判定される。ステップ532に示されているように、測定されたC0 の値の多数の値とは実質的に異なるC0 の値が無効であると認識されて廃棄され、この試験に合格したC0 の値が有効であると認識される。この「選別(filtering)」によって、共振または共振付近の状態によって不都合な影響を受けたC0 の値のような無効なC0 の値が除去されることが援助される。
【0046】
次に、ステップ534に示されているように、統計的な有効性を確保するために十分な数の有効なC0 の値が残っているか否かが判定される。好ましい実施の形態では、残りの有効なC0 の値の数は3である。残りの有効なC0 の値の数が不十分な場合には、ステップ510に戻る。本発明の方法は統計的な有効性が確保されるのに十分な数の有効なC0 の値が測定されるまでループを繰り返してC0 の値をさらに測定する。統計的に有効な複数のC0 の値が得られると、ステップ540に示されているように、有効なC0 の値が平均されてトランスデューサのための導かれたC0 の値が求められて、この導かれたC0 の値がトランスデューサの実際の温度が過剰に高いか否かを判定するのに用いられる。
【0047】
トランスデューサの温度が許容される限界内にあるか否かを判定するために、以下の関係式に従って計算が行われる。
ΔC0 =Cs −C0 (1)
ここで、Cs はハンド・ピース内に配置された不揮発性メモリに記憶された非共振振動数および室温でのキャパシタンスである。
【0048】
ΔC0 が図9および図10に示されたC0 と温度の関係に基づいて予め決められた閾値より大きい場合、トランスデューサの温度は過剰に高いので、使用者に警告が発せられる。代わりに、シャント・キャパシタンスが予め決められた閾値よりも低くなるまでハンド・ピースへの出力が停止されてもよい。好ましい実施形態では、予め決められた閾値は室温でのハンド・ピース/ブレードの組み合わせのキャパシタンスよりも一定の値だけ高い値であり、この一定の値は462pFである。
【0049】
図7は本発明の方法の別の実施形態を示すフロー・チャートである。ハンド・ピースの製造中に、室温で非共振振動数において測定されたキャパシタンス(すなわち、共振以外の振動数でのC0 )がハンド・ピース内に配置された不揮発性メモリ(すなわち、コネクタ、ケーブルまたはハンド・ピース本体内の集積回路メモリ)に記憶される。図3および図4に示されたDSPまたはマイクロプロセッサ60に記憶されたプログラムによって制御されながら、本発明の方法は、ステップ600に示されているように、トランスデューサ36に超音波信号を供給して、トランスデューサ/ブレードの組み合わせを34kHzから44kHzまでのような予め定義された振動数の範囲内で駆動する。
【0050】
ステップ610に示すように、ハンド・ピースが測定されてそのインピーダンスZHPが求められる。ステップ620に示されているように、比較が行なわれて、ハンド・ピースの駆動信号の電圧と電流の位相差の絶対値が89.5度より大きいか否かが判定される。ハンド・ピースの駆動信号の位相差の絶対値が89.5度より小さい場合、ステップ625に示されているように駆動振動数が25Hzだけ増加される。一方、ハンド・ピースの駆動信号の位相差の絶対値が89.5度より小さくない場合、ステップ630に示されているようにハンド・ピースのインピーダンスZHPが数回測定される。好ましい実施形態では、インピーダンスは10回測定される。
【0051】
駆動振動数での平均のC0 が以下の関係式に従って計算される。
【数1】
ここで、fは発生装置の駆動振動数である。
【0052】
ステップ650に示されているように、駆動振動数が25Hzだけ増加される。ステップ660に示されているように、駆動振動数が44.5kHzより高いか否か、およびZHPの測定値の数が100よりも大きいか否かを判定するためにチェックが行なわれる。いずれかの判定の結果がイエスの場合、ステップ670に示されているように、各駆動振動数で測定されたC0 の値の平均値が計算される。駆動振動数が44.5kHzより低く、かつZHPの測定値の数が100よりも小さい場合には、ステップ610に戻る。
【0053】
トランスデューサの温度が許容可能な限界内にあるか否かを判定するために、以下の関係式に従って計算が行なわれる。
ΔC0 =Cs −C0 (3)
ここで、Cs は室温におけるハンド・ピース内に配置された不揮発性メモリに記憶された非共振振動数でのキャパシタンスである。
【0054】
ΔC0 が図9および図10に示されたC0 と温度の関係に基づいて予め決められた閾値より大きい場合、トランスデューサの温度は過剰に高いので、使用者に警告が発せられる。代わりに、シャント・キャパシタンスが予め決められた閾値よりも低くなるまでハンド・ピースへの出力が停止されてもよい。好ましい実施形態では、予め決められた閾値は室温でのハンド・ピース/ブレードの組み合わせのキャパシタンスよりも一定の値だけ高い値であり、この一定の値は462pFである。
【0055】
図8は本発明の方法の別の実施形態を示すフロー・チャートである。この方法では、トランスデューサのシャント・キャパシタンス(C0 )の変化率の測定値が、不揮発性メモリに記憶されたC0 の変化率の値に加えられた予め決められた閾値と比較される。ハンド・ピースの製造中に、室温で非共振振動数において測定されたキャパシタンスがハンド・ピース内に配置された不揮発性メモリに記憶される。図3および図4に示されたDSPまたはマイクロプロセッサ60に記憶されたプログラムによって制御されながら、本発明の方法は、ステップ700に示されているように、トランスデューサ36に超音波信号を供給して、トランスデューサ/ブレードの組み合わせを34kHzから36kHzまでのような予め定義された振動数の範囲内で駆動する。
【0056】
ステップ710に示されているように、外科医が超音波発生装置のフット・スイッチまたはハンド・ピースのスイッチを用いてハンド・ピースを最初に作動させたとき、トランスデューサのC0 が最初に測定される。ステップ720に示されているように、2回目の測定は外科医がいずれかのスイッチを解除したときに行なわれる。注意すべきことは、各キャパシタンスの測定には時間を必要とするので、超音波外科用システムを実際に使用している間には測定が行なわれないということである。
【0057】
次に、ステップ730に示すように、最初の測定値と2回目の測定値との差分が計算され、この差分が最初の測定が行なわれた時刻と2回目の測定が行なわれた時刻との差である時間差で除算されて、キャパシタンスの変化率を表す値が得られる。
【0058】
ステップ740に示すように、シャント・キャパシタンスの変化率の値が、不揮発性メモリに記憶されたC0 の変化率の値に予め決められた閾値を加えた値よりも大きいか否かを判定するためにチャックが行なわれる。シャント・キャパシタンスの値の変化率が、メモリに記憶された予め決められた閾値を超過する場合、ステップ745に示されているように、トランスデューサの温度が過度に高くなって外科医または患者が傷つけられる危険が生ずる前に外科医に警告が発せられる。一方、変化率が予め決められた閾値よりも小さい場合、ステップ750に示すように試験が終了する。ここで注意することは、シャント・キャパシタンスの変化率はトランスデューサの温度上昇率に直接関係するということである(図9および図10を参照されたい)。好ましい実施形態では予め決められた閾値は120pF/分である。
【0059】
図9および図10は、本発明の方法の好ましい実施形態を示すフロー・チャートである。図3および図4に示されているDSPまたはマイクロプロセッサ60に記憶されたプログラムによって制御されて、本発明の方法は、ステップ800に示すように、トランスデューサ36に超音波信号を供給して、34.5kHzから44.5kHzまでのような予め定義された振動数の範囲内でトランスデューサ/ブレードの組み合わせを駆動することによって、実行される。
【0060】
ステップ810に示すように、ハンド・ピースが一定の振動数の間隔で測定されて、各振動数の間隔でのハンド・ピースのインピーダンスZHPが求められる。好ましい実施形態では、振動数の間隔は50Hzである。典型的には、既知のブレードに対する共振は予め定義された振動数の範囲内では見出されない。しかし、C0 は掃引範囲のわずかに上または下に配置された共振の影響を受ける可能性がある。インピーダンスZHPが測定される振動数が共振振動数の上または下にあるかに応じて、測定される振動数の付近にある共振が、測定されたC0 の値がC0 の真値の上または下にシフトするように測定されたインピーダンスを変化させる傾向がある。これらの共振の効果は、個別的な測定が行なわれた場合に、シャント・キャパシタンス(C0 )の測定の誤差の原因となる。
【0061】
本発明によれば、ステップ820に示されているように、ステップ810で得られたデータ点を用いて曲線のあてはめを実施することにより、この効果が緩和される。好ましい実施形態では、曲線のあてはめは、以下の関係式に従って実施される最小二乗曲線のあてはめである。
ZHP=af0 2+bf0 +c (4)
ここで、a,bおよびcは、曲線のあてはめにより計算される定数であり、f0 はハンド・ピースが測定される一定の振動数である。
【0062】
ステップ830に示されているように、式(4)は等間隔に配置された複数の振動数の値について解かれて、個別のインピーダンスの値からなる集合が得られる。好ましい実施形態では、掃引の範囲内の全体で11個の振動数の値(すなわち、34.5kHz,35.5kHz,...44.5kHz)が評価され、一定の振動数の間隔は1000Hzである。
【0063】
ステップ840に示されているように、C0 が別個のインピーダンスの値の各々に対して計算される。好ましい実施形態では、C0 の計算は以下の関係式に従って行なわれる。
C0 =−(1/f0 )×(ZHP 2 −1/Rp 2)1/2
−(Cv1×Cv2)/(Cv1+Cv2)+1
/(f0 2×Lt )−Cc −Cpcb (5)
ここで、C0 はシャント・キャパシタンスであり、f0 はハンド・ピースのインピーダンスが測定される一定の振動数であり、ZHPは一定の振動数f0 で計算されたインピーダンスであり、Rp はリミット抵抗の値であり、Cv1およびCv2は分圧キャパシタの値であり、Lt はトランスデューサの同調インダクタを表す発生装置のメモリに記憶された値であり、Cpcb は発生装置内のプリント回路基板からの寄与を表すキャパシタンスであり、Cc はハンド・ピースのケーブルのキャパシタンスである。
【0064】
ステップ850に示すように、計算された最大のシャント・キャパシタンスの値および最小のシャント・キャパシタンスの値が廃棄される。ステップ860に示すように、次に、残りの値の平均値が計算されて、高い値および低い値が滑らかにされて、最終的なシャント・キャパシタンスの値が得られる。
【0065】
ステップ870に示されているように、C0 が図11に示されたC0 と温度の関係に基づいて予め決められた閾値より大きい場合、トランスデューサの温度は過剰に高いので、使用者に警告が発せられる。代わりに、シャント・キャパシタンスが予め決められた閾値よりも低くなるまでハンド・ピースへの出力が停止されてもよい。好ましい実施形態では、予め決められた閾値は室温でのハンド・ピース/ブレードの組み合わせのキャパシタンスよりも一定の値だけ高い値であり、この一定の値は462pFである。
【0066】
曲線のあてはめを行なうことにより、共振によって生み出されたインピーダンスの測定値の上および下への変動が滑らかにされて、共振の効果が(掃引の範囲に対する共振の配置に無関係に)十分に低減される。計算、シャント・キャパシタンスの最大値および最小値の廃棄、およびそれに続く残りのシャント・キャパシタンスの値の平均値の計算が、データを滑らかにすることをさらに援助する。その結果、測定誤差も低減される。
【0067】
注意するべきことは、共振が掃引の範囲の中ほどで生じた場合、曲線のあてはめは測定されたシャント・キャパシタンスに対する共振の影響を大きく低減するということである。意図される実施形態では、線形(すなわち一次方程式)のおよび二次曲線(すなわち、二次方程式)のあてはめが行なわれる。しかし、方程式がデータに正確に追従するのではなくデータを滑らかにする限り、任意の曲線のあてはめが行なわれていよい。すなわち、測定されたデータに正確に追従する曲線のあてはめは有益ではなく、その理由はデータを滑らかにすることが行なわれないからである。
【0068】
本発明の他の実施形態では、ハンド・ピースを製造する間に非共振振動数で測定されたキャパシタンス(すなわち、共振以外の振動数でのシャント・キャパシタンスC0 )がハンド・ピース内に配置された不揮発性メモリ(すなわち、コネクタ、ケーブルまたはハンド・ピース本体内の集積回路メモリ)に記憶される。温度およびハンド・ピースの使用と共に変化するトランスデューサのキャパシタンスの値の線形回帰分析も発生装置内に配置された不揮発性メモリに記憶される。
【0069】
ハンド・ピースを作動させる前および/または作動させている間に発生装置はハンド・ピースからの室温でのキャパシタンスのデータの読み取りを実施する。次に、ハンド・ピースの実際のキャパシタンスが本発明に基づいて測定され、トランスデューサの実際の温度が発生装置の不揮発性メモリに記憶された多項式曲線(例えば図9および図10を参照されたい)を用いて計算される。
【0070】
次に、温度のデータを用いて、ハンド・ピースを作動させるのが安全であるか否か、および診断測定の間にどのレベルのパラメータが期待されるかが判定される。実際の温度の測定は、ハンド・ピースが最適な状態で動作しているか否かを判定するため、およびハンド・ピースの共振振動数の変化を予測するためのような他の目的に用いることもできることが適切に理解される。
【0071】
他の実施形態では、曲線のあてはめは、ハンド・ピース/ブレードの組み合わせに供給される電圧と電流の位相差の大きさがシャント・キャパシタンスを計算する前にデータを選別すために用いられている事例に対する補足として実施される。
【0072】
本発明の方法を用いることにより、トランスデューサの共振振動数を予め知る必要が無くなるので、C0 を測定する速度が大きく高められる。また、異なる振動数で測定されたC0 の測定値を選択してから平均することにより、非常に正確なC0 の測定を行なうことができる。さらに、共振によって妨害されたことが明らかなC0 の測定値を除去し、個別の有効である可能性の高いC0 の測定値のみに着目することにより、非常に正確なC0 の測定値を迅速に計算し特定することができる。その結果、ハンド・ピースの温度が過剰に高くなる前に表示するという課題が達成される。
【0073】
以上において、本発明を詳細に図示および説明したが、これらは例示を目的としていることが明らかに理解でき、(本発明を)制限するためのものではないと考えるべきである。本発明の範囲および趣旨は本明細書において記載する特許請求の範囲およびその実施態様における用語のみにより限定される。
【0074】
本発明の実施態様は以下の通りである。
(A)超音波ハンド・ピースのトランスデューサの温度を求めるための方法であって、
前記トランスデューサのシャント・キャパシタンスを求める過程と、
前記トランスデューサの前記シャント・キャパシタンスに基づいて前記トランスデューサの前記温度を計算する過程と、
前記トランスデューサの温度および前記温度の変化率の一方が過剰な場合に前記ハンド・ピースの使用者に警告を提供する過程とを有することを特徴とする超音波ハンド・ピースのトランスデューサの温度を求めるための方法。
(1)前記トランスデューサの温度を求める過程が、予め定義された振動数の範囲で前記トランスデューサに超音波駆動信号を供給する過程と、前記予め定義された振動数の範囲内の振動数で前記トランスデューサの前記シャント・キャパシタンスを測定する過程と、測定された前記シャント・キャパシタンスを比較する過程と、測定されたシャント・キャパシタンスのすべてについて予め決められた値より大きいものがあるか否かを判定する過程と、前記測定されたシャント・キャパシタンスの平均値を求めて前記トランスデューサの温度を計算する過程とを有することを特徴とする実施態様(A)に記載の方法。
(2)前記測定されたシャント・キャパシタンスを選別する過程を更に有することを特徴とする実施態様(1)に記載の方法。
(3)前記選別する過程が、前記予め決められた値より大きい測定されたシャント・キャパシタンスを無効値として廃棄する過程と、残りの測定されたシャント・キャパシタンスの数が、予め定義された数よりも大きいか否かを判定する過程と、前記残りの測定されたシャント・キャパシタンスの数が、前記予め定義された数より小さい場合に前記トランスデューサの前記シャント・キャパシタンスを測定する過程に戻る過程とを有することを特徴とする実施態様(2)に記載の方法。
(4)前記予め定義された数が3であることを特徴とする実施態様(3)に記載の方法。
(5)前記予め定義された振動数の範囲が約34kHzから44kHzまでであることを特徴とする実施態様(1)に記載の方法。
【0075】
(6)前記予め定義された振動数の範囲が非共振振動数を含むように設定されることを特徴とする実施態様(1)に記載の方法。
(7)前記トランスデューサの前記シャント・キャパシタンスを測定する過程が、前記予め定義された振動数の範囲内の間隔をおいて配置された複数の異なる振動数で前記シャント・キャパシタンスを測定する過程を有することを特徴とする実施態様(1)に記載の方法。
(8)前記シャント・キャパシタンスが5つの異なる振動数で測定されることを特徴とする実施態様(7)に記載の方法。
(9)前記予め決められた値が約10%であることを特徴とする実施態様(1)に記載の方法。
(10)前記トランスデューサの温度の計算が、
ΔC0 =Cs −C0
という関係式に従って行なわれ、ここで、Cs はメモリに記憶された非共振振動数でのキャパシタンスであり、C0 は前記シャント・キャパシタンスであることを特徴とする実施態様(1)に記載の方法。
【0076】
(11)前記トランスデューサの温度を求める過程が、予め定義された振動数の範囲で前記トランスデューサに超音波駆動信号を供給する過程と、前記ハンド・ピースのインピーダンスを測定する過程と、前記ハンド・ピースの位相差が予め決められた位相差の値より小さいか否かを判定する過程と、予め設定された回数だけ前記ハンド・ピースの前記インピーダンスを測定する過程と、前記ハンド・ピースの前記シャント・キャパシタンスの平均値を計算する過程と、設定された振動数の値だけ前記駆動信号の振動数を増加する過程と、前記駆動信号の前記振動数に予め設定された振動数よりも大きいものがあるか否か、および前記インピーダンスの測定値の数が予め定義された数よりも小さいか否かを判定する過程と、前記駆動信号の前記振動数の各々での前記シャント・キャパシタンスの平均値を計算する過程とを有することを特徴とする実施態様(A)に記載の方法。
(12)前記ハンド・ピースの前記位相差の絶対値が、前記予め決められた位相差の値より大きい場合に前記駆動信号の前記振動数を前記設定された振動数の値だけ増加する過程と、前記ハンド・ピースの前記インピーダンスを測定する過程に戻る過程とを更に有することを特徴とする実施態様(11)に記載の方法。
(13)前記設定された振動数の値が25Hzであり、前記予め決められた位相差の値が89.5度であることを特徴とする実施態様(12)に記載の方法。
(14)前記予め定義された振動数の範囲が、約34kHzから44kHzまでであることを特徴とする実施態様(11)に記載の方法。
(15)前記ハンド・ピースが許容される温度の限界内にあるか否かを判定するための計算を実行する過程と、前記トランスデューサの温度が許容される限界内にない場合に警告を提供する過程とを更に有することを特徴とする実施態様(11)に記載の方法。
【0077】
(16)前記計算が、
ΔC0 =Cs −C0
という関係式に従って行なわれ、ここで、Cs はメモリに記憶された非共振振動数でのキャパシタンスであり、C0 は前記シャント・キャパシタンスであることを特徴とする実施態様(15)に記載の方法。
(17)前記予め設定された回数が10%であることを特徴とする実施態様(11)に記載の方法。
(18)前記シャント・キャパシタンスの前記平均値が、
【数2】
という関係式に従って計算され、ここで、fは発生装置の駆動振動数であり、ZHPは前記ハンド・ピースのインピーダンスであることを特徴とする実施態様(11)に記載の方法。
(19)前記予め設定された振動数が44.5kHzであり、前記予め定義された数が100であることを特徴とする実施態様(11)に記載の方法。
(20)前記トランスデューサの温度を求める過程が、予め定義された振動数の範囲で前記ハンド・ピースとブレードの組み合わせに超音波駆動信号を供給する過程と、使用者が前記ハンド・ピースとブレードの組み合わせを最初に作動させたときに前記ハンド・ピースのシャント・キャパシタンスを最初に測定する過程と、前記使用者が前記ハンド・ピースとブレードの組み合わせを停止させたときに前記ハンド・ピースの前記シャント・キャパシタンスを2度目に測定する過程と、前記ハンド・ピースとブレードの組み合わせの前記シャント・キャパシタンスが最初に測定された時刻と2度目に測定された時刻とを用いて、前記ハンド・ピースとブレードの組み合わせが駆動された時と停止された時の時間差を計算する過程と、前記計算された時間差を用いて前記ハンド・ピースとブレードの組み合わせの前記シャント・キャパシタンスの変化率の値を計算する過程と、前記ハンド・ピースとブレードの組み合わせの前記シャント・キャパシタンスの変化率の値がメモリに記憶された値を超えて予め決められた閾値より大きいか否かを判定する過程と、前記ハンド・ピースとブレードの組み合わせの前記シャント・キャパシタンスの変化率の値がメモリに記憶された値を超えて予め決められた閾値より大きい場合に前記使用者に警告を提供する過程とを有することを特徴とする実施態様(A)に記載の方法。
【0078】
(21)前記予め定義された振動数の範囲が、約34kHzから44kHzまでであることを特徴とする実施態様(20)に記載の方法。
(22)前記変化率の値を計算する過程が、前記ハンド・ピースとブレードの組み合わせの前記シャント・キャパシタンスの最初の測定値と2度目の測定値との差を、最初の測定が行なわれた時刻と2度目の測定が行なわれた時刻との差で除算する過程を有することを特徴とする実施態様(20)に記載の方法。
(23)前記予め決められた閾値が、メモリに記憶されたシャント・キャパシタンスの変化率の値であることを特徴とする実施態様(20)に記載の方法。
(24)前記予め決められた閾値が、120pF/分であることを特徴とする実施態様(23)に記載の方法。
(25)前記トランスデューサの温度を求める過程が、予め定義された振動数の範囲で前記トランスデューサに超音波駆動信号を供給する過程と、複数の固定された振動数間隔で前記ハンド・ピースのインピーダンスを測定して、前記振動数間隔の各々で測定されたインピーダンスを得る過程と、前記固定された振動数間隔の各々で測定されたインピーダンスの各々に基づいて曲線のあてはめを行ない、曲線のあてはめの方程式を得る過程と、前記曲線のあてはめの方程式を等間隔に配置された振動数について解いて、個別のインピーダンスの値の集合を得る過程と、前記個別のインピーダンスの値に基づいてシャント・キャパシタンスを計算する過程と、計算されたシャント・キャパシタンスの最大値および最小値を廃棄して、残りのシャント・キャパシタンスの集合を得る過程と、前記残りのシャント・キャパシタンスの平均値を計算して、前記ハンド・ピースの最終的なシャント・キャパシタンスの値を得る過程とを有することを特徴とする実施態様(A)に記載の方法。
【0079】
(26)前記曲線の当てはめが、
ZPH=af0 2+bf0 +c
という関係式に従って行なわれ、ここでa、bおよびcは曲線のあてはめによって計算される定数であり、f0 は前記ハンド・ピースのインピーダンスが測定される一定の振動数であることを特徴とする実施態様(25)に記載の方法。
(27)前記予め定義された振動数の範囲が、約34.5kHzから44.5kHzまでであることを特徴とする実施態様(21)に記載の方法。
(28)前記一定の振動数が50Hzであることを特徴とする実施態様(25)に記載の方法。
(29)前記シャント・キャパシタンスが、
C0 =−(1/f0 )×(ZHP 2 −1/Rp 2)1/2
−(Cv1×Cv2)/(Cv1+Cv2)+1
/(f0 2×Lt )−Cc −Cpcb
という関係式に従って計算され、ここで、C0 はシャント・キャパシタンスであり、f0 は前記ハンド・ピースの前記インピーダンスが測定される一定の振動数であり、ZHPは前記一定の振動数f0 で計算されたインピーダンスであり、Rp はリミット抵抗の値であり、Cv1およびCv2は分圧キャパシタの値であり、Lt は前記トランスデューサの同調インダクタを表す発生装置のメモリに記憶された値であり、Cc はハンド・ピースのケーブルのキャパシタンスであり、Cpcb は前記発生装置内のプリント回路基板からの寄与を表すキャパシタンスであることを特徴とする実施態様(25)に記載の方法。
(30)前記個別のインピーダンスの値の集合が、11個のインピーダンスの値からなることを特徴とする実施態様(25)に記載の方法。
(31)前記等間隔に配置された振動数が、1000Hzの間隔をおいて配置されていることを特徴とする実施態様(25)に記載の方法。
【0080】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、トランスデューサの共振振動数を予め知る必要が無くなるので、シャント・キャパシタンスを測定する速度が大きく高められる効果がある。また、本発明によれば、異なる振動数で測定されたシャント・キャパシタンスの測定値を選択してから平均することにより、非常に正確なシャンント・キャパシタンスの測定を行なうことができる効果がある。さらに、本発明によれば、共振によって妨害されたことが明らかなシャント・キャパシタンスの測定値を除去し、個別の有効である可能性の高いC0 の測定値のみに着目することにより、非常に正確なシャント・キャパシタンスの測定値を迅速に計算し特定することができる効果がある。その結果、本発明によれば、ハンド・ピースの温度が過剰に高くなる前に表示することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するための超音波外科切断および止血システム用のコンソール、およびハンド・ピースおよびフット・スイッチの斜視図である。
【図2】図1のシステムの超音波外科用メスのハンド・ピースにおける概略的切断図である。
【図3】図4と共に本発明の方法を実施するための超音波発生装置を示すブロック図である。
【図4】図3と共に本発明の方法を実施するための超音波発生装置を示すブロック図である。
【図5】図4の出力変換器のトランスデューサ駆動回路を示す模式図である。
【図6】本発明の方法の実施形態を示すフロー・チャートである。
【図7】本発明の方法の別の実施形態を示すフロー・チャートである。
【図8】本発明の方法の別の実施形態を示すフロー・チャートである。
【図9】図10と共に本発明の方法の好ましい実施形態を示すフロー・チャートである。
【図10】図9と共に本発明の方法の好ましい実施形態を示すフロー・チャートである。
【図11】試験片に取り付けられたハンド・ピースのキャパシタンス対温度のグラフである。
【符号の説明】
10 コンソール
11 出力スイッチ
12 表示装置
13 待機ライト
14 準備完了インジケータ
18 手による駆動ボタン
19 テストボタン
26 ケーブル
30 ハンド・ピース
31 シリンダ
32 ブレード
33 シリンダ
34 スイッチ
35 シリンダ
36 トランスデューサ
37 動作ゼロ点
38 ホーン
39 カップラー
40 フット・スイッチ
50 ケーブル
60 DSP
Claims (17)
- 超音波ハンド・ピースのトランスデューサの温度を求めるための方法において、
前記トランスデューサのシャント・キャパシタンスを求める過程と、
前記トランスデューサの前記シャント・キャパシタンスに基づいて前記トランスデューサの前記温度を計算する過程と、
前記トランスデューサの温度および前記温度の変化率の一方が過剰な場合に前記ハンド・ピースの使用者に警告を提供する過程と、
を有する方法であって、
予め定義された振動数の範囲で前記トランスデューサに超音波駆動信号を供給する過程と、
前記予め定義された振動数の範囲内の振動数で前記トランスデューサの前記シャント・キャパシタンスを測定する過程と、
測定された前記シャント・キャパシタンスを比較する過程と、
測定されたシャント・キャパシタンスのすべてについて予め決められた値より大きいものがあるか否かを判定する過程と、
前記測定されたシャント・キャパシタンスの平均値を求めて前記トランスデューサの温度を計算する過程と、
を有する、超音波ハンド・ピースのトランスデューサの温度を求めるための方法。 - 請求項1に記載の方法において、
前記測定されたシャント・キャパシタンスを選別する過程を更に有する、方法。 - 請求項2に記載の方法において、
前記選別する過程は、
前記予め決められた値より大きい測定されたシャント・キャパシタンスを無効値として廃棄する過程と、
残りの測定されたシャント・キャパシタンスの数が、予め定義された数よりも大きいか否かを判定する過程と、
前記残りの測定されたシャント・キャパシタンスの数が、前記予め定義された数より小さい場合に前記トランスデューサの前記シャント・キャパシタンスを測定する過程に戻る過程と、を有する、方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の方法において、
前記予め定義された振動数の範囲が非共振振動数を含むように設定される、方法。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の方法において、
前記トランスデューサの前記シャント・キャパシタンスを測定する過程は、前記予め定義された振動数の範囲内の間隔をおいて配置された複数の異なる振動数でシャント・キャパシタンスを測定する過程を有する、方法。 - 請求項1〜5のいずれかに記載の方法において、
前記トランスデューサの温度の計算が、
ΔC 0 =C s −C 0
という関係式に従って行なわれ、ここで、C s はメモリに記憶された非共振振動数でのキャパシタンスであり、C 0 は前記シャント・キャパシタンスである、方法。 - 超音波ハンド・ピースのトランスデューサの温度を求めるための方法において、
前記トランスデューサのシャント・キャパシタンスを求める過程と、
前記トランスデューサの前記シャント・キャパシタンスに基づいて前記トランスデュー サの前記温度を計算する過程と、
前記トランスデューサの温度および前記温度の変化率の一方が過剰な場合に前記ハンド・ピースの使用者に警告を提供する過程と、
を有する方法であって、
予め定義された振動数の範囲で前記トランスデューサに超音波駆動信号を供給する過程と、
前記ハンド・ピースのインピーダンスを測定する過程と、
前記ハンド・ピースの位相差が予め決められた位相差の値より小さいか否かを判定する過程と、
予め設定された回数だけ前記ハンド・ピースの前記インピーダンスを測定する過程と、
前記ハンド・ピースの前記シャント・キャパシタンスの平均値を計算する過程と、
設定された振動数の値だけ前記駆動信号の振動数を増加させる過程と、
前記駆動信号の前記振動数に予め設定された振動数よりも大きいものがあるか否か、および前記インピーダンスの測定値の数が予め定義された数よりも小さいか否かを判定する過程と、
前記駆動信号の前記振動数の各々での前記シャント・キャパシタンスの平均値を計算する過程と、
を有する、方法。 - 請求項7に記載の方法において、
前記ハンド・ピースの前記位相差の絶対値が、前記予め決められた位相差の値より大きい場合に前記駆動信号の前記振動数を前記設定された振動数の値だけ増加させる過程と、
前記ハンド・ピースの前記インピーダンスを測定する過程に戻る過程と、
を更に有する、方法。 - 請求項7または8に記載の方法において、
前記ハンド・ピースが許容される温度の限界内にあるか否かを判定するための計算を実行する過程と、
前記トランスデューサの温度が許容される限界内にない場合に警告を提供する過程と、
を更に有する、方法。 - 請求項9に記載の方法において、
前記計算が、
ΔC 0 =C s −C 0
という関係式に従って行なわれ、ここで、C s はメモリに記憶された非共振振動数でのキャパシタンスであり、C 0 は前記シャント・キャパシタンスである、方法。 - 超音波ハンド・ピースのトランスデューサの温度を求めるための方法において、
前記トランスデューサのシャント・キャパシタンスを求める過程と、
前記トランスデューサの前記シャント・キャパシタンスに基づいて前記トランスデューサの前記温度を計算する過程と、
前記トランスデューサの温度および前記温度の変化率の一方が過剰な場合に前記ハンド・ピースの使用者に警告を提供する過程と、
を有する方法であって、
予め定義された振動数の範囲で前記ハンド・ピースとブレードの組み合わせに超音波駆動信号を供給する過程と、
使用者が前記ハンド・ピースとブレードの組み合わせを最初に作動させたときに前記ハンド・ピースのシャント・キャパシタンスを最初に測定する過程と、
前記使用者が前記ハンド・ピースとブレードの組み合わせを停止させたときに前記ハンド・ピースの前記シャント・キャパシタンスを2度目に測定する過程と、
前記ハンド・ピースとブレードの組み合わせの前記シャント・キャパシタンスが最初に測定された時刻と2度目に測定された時刻とを用いて、前記ハンド・ピースとブレードの組み合わせが駆動された時と停止された時の時間差を計算する過程と、
前記計算された時間差を用いて前記ハンド・ピースとブレードの組み合わせの前記シャント・キャパシタンスの変化率の値を計算する過程と、
前記ハンド・ピースとブレードの組み合わせの前記シャント・キャパシタンスの変化率の値がメモリに記憶された値を超えて予め決められた閾値より大きいか否かを判定する過程と、
前記ハンド・ピースとブレードの組み合わせの前記シャント・キャパシタンスの変化率の値がメモリに記憶された値を超えて予め決められた閾値より大きい場合に前記使用者に警告を提供する過程と、
を有する、方法。 - 請求項12に記載の方法において、
前記変化率の値を計算する過程が、前記ハンド・ピースとブレードの組み合わせの前記シャント・キャパシタンスの最初の測定値と2度目の測定値との差を、最初の測定が行なわれた時刻と2度目の測定が行なわれた時刻との差で除算する過程を有する、方法。 - 請求項12または13に記載の方法において、
前記予め決められた閾値が、メモリに記憶されたシャント・キャパシタンスの変化率の値である、方法。 - 超音波ハンド・ピースのトランスデューサの温度を求めるための方法において、
前記トランスデューサのシャント・キャパシタンスを求める過程と、
前記トランスデューサの前記シャント・キャパシタンスに基づいて前記トランスデューサの前記温度を計算する過程と、
前記トランスデューサの温度および前記温度の変化率の一方が過剰な場合に前記ハンド・ピースの使用者に警告を提供する過程と、
を有する方法であって、
予め定義された振動数の範囲で前記トランスデューサに超音波駆動信号を供給する過程と、
複数の固定された振動数間隔で前記ハンド・ピースのインピーダンスを測定して、前記振動数間隔の各々で測定されたインピーダンスを得る過程と、
前記固定された振動数間隔の各々で測定されたインピーダンスの各々に基づいて曲線のあてはめを行ない、曲線のあてはめの方程式を得る過程と、
前記曲線のあてはめの方程式を等間隔に配置された振動数について解いて、個別のインピーダンスの値の集合を得る過程と、
前記個別のインピーダンスの値に基づいてシャント・キャパシタンスを計算する過程と 、
計算されたシャント・キャパシタンスの最大値および最小値を廃棄して、残りのシャント・キャパシタンスの集合を得る過程と、
前記残りのシャント・キャパシタンスの平均値を計算して、前記ハンド・ピースの最終的なシャント・キャパシタンスの値を得る過程と、
を有する、方法。 - 請求項15に記載の方法において、
前記曲線の当てはめが、
Z PH =af 0 2 +bf 0 +c
という関係式に従って行なわれ、ここでa、bおよびcは曲線のあてはめによって計算される定数であり、f 0 は前記ハンド・ピースのインピーダンスが測定される一定の振動数である、方法。 - 請求項15または16に記載の方法において、
前記シャント・キャパシタンスが、
C 0 =−(1/f 0 )×(Z HP 2 −1/R p 2 ) 1/2
−(C v1 ×C v2 )/(C v1 +C v2 )
+1/(f 0 2 ×L t )−C c −C pcb
という関係式に従って計算され、ここで、C 0 はシャント・キャパシタンスであり、f 0 は前記ハンド・ピースの前記インピーダンスが測定される一定の振動数であり、Z HP は前記一定の振動数f 0 におけるインピーダンスであり、R p はリミット抵抗の値であり、C v1 およびC v2 は分圧キャパシタの値であり、L t は前記トランスデューサの同調インダクタを表す発生装置のメモリに記憶された値であり、C c はハンド・ピースのケーブルのキャパシタンスであり、C pcb は前記発生装置内のプリント回路基板からの寄与を表すキャパシタンスである、方法。
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