JP4176160B2 - マイクロ波共振器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子オシレータに用いられるコンポーネントに関するものであり、特に、マイクロ波共振器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
衛星通信装置およびレーダ(RADAR )装置のようなマイクロ波装置は、軍用だけでなく、商用においても、情報の便利かつ正確な収集およびび伝送方法を提供する。例えば、衛星通信装置は、マイクロ波を利用して、世界中に、電話、データ、および、ビデオ情報の数千のチャネルの経路指定を行う。もう1つの例として、レーダ装置は、多忙な空港にとって便利かつ正確な、航空交通に関するデータ収集方法を提供する。これらの装置のそれぞれにおける核心をなすのが、単一のマイクロ波周波数の純粋な信号を発生するマイクロ波共振器であり、この信号は、さらに、情報の送受信を行うための追加電子装置に関して利用される。パワー損失の少ないマイクロ波共振器を製造することによって、感度が良くなるので、最新のレーダ装置であれば、多数のより小型の航空機を検出することが可能である。こうした最新のレーダ装置は、現在では、空港の安全性を高め、旅客機の乗客の危険を低下させることが立証されている。さらに、パワー損失の少ないマイクロ波共振器は、より低いパワー・レベルで、より多数のチャネルを利用することにより、衛星装置の費用の節約を可能にする。
【0003】
長年にわたって、伝統的な金属空胴が、マイクロ波共振器として利用されてきた。こうした装置のパワー損失は、金属空胴のエンクロージャ壁内における共振モードの付随するシールド電流が被る抵抗損によって生じるものである。マイクロ波共振器における損失を表す性能指数は、Qとして知られ、共振器のマイクロ波周波数×共振器に蓄えられたマイクロ波エネルギと共振器における平均マイクロ波パワー損失の比と定義される。伝統的な金属空胴のQは、「Electronics Letters(エレクトロニクス・レター)」Vol.30 No.5,pp419および420におけるComete(コムテ)他による「New concept for low -loss microwave devices (低損失マイクロ波装置に関する新概念)」に教示のように、Qの改善案に誘電材料を用いることによって、かなり増大させることが可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図15〜図18には、先行技術による教示のいくつかが示されている。例えば、図15に示すように、直径Dが42ミリメートルで、高さHが15ミリメートルの、空気を充填した従来の金属空胴が、13.20ギガヘルツのマイクロ波周波数で共振する。Comete他によれば、この従来の金属空胴のQは、15,120である。Comete他の教示に基づいて従来の金属空胴を修正することによって、13.22ギガヘルツのほぼ同じマイクロ波周波数で、26,200のかなり高いQを得ることができる。特に、図16に示すように、図15の従来の金属空胴は、Comete他の教示を利用し、空胴の上部と底部に、それぞれ、誘電率の高い(以下、適宜高epsという)誘電材料による2つのプレートを、その間の距離が図15のマイクロ波共振空胴の高さHと同じになるようにして、導入することによって修正される。図16に示す金属空胴の直径Dは、図15の金属空胴の直径Dと同じである。Comete他によれば、プレートの誘電率の高い(高eps)誘電材料は、誘電率が36である。特に留意すべきは、Comete他によれば、プレートの高eps材料は、無損失が特徴ということであるが、やはり、Comete他の教示によれば、誘電正接が3.3×10-4であり、これは、比較的高い誘電正接であるという点である。
【0005】
図17に示すように、Comete他の教示によるもう1つの実施例があるが、この場合、従来の金属空胴は、マイクロ波共振空洞内に中空の誘電パイプを導入することによって修正され、中空の誘電パイプの直径Dは、図示のように、図15の金属空胴の直径と同じである。図17に示す金属空胴の高さHは、図15の金属空胴の高さと同じである。Comete他による論文の420ページにおける最初の全パラグラフによれば、図17に示すように修正された従来の金属空胴によって、Qの利得が得られない場合、それは、所与の例において、直径と高さの比D/Hが、あまりに高すぎて、側面にあまり金属損失が生じないためである。Comete他の示唆するところでは、この直径対高さの比D/Hを最適化することによって、より良好な結果を得ることが可能ということである。Comete他は、空気を充填した誘電率の高い(高eps)誘電導波管を表した、図18に再度示すように、誘電率の高い(高eps)誘導体の利用を一貫して教示している。あいにく、既知の誘電率の高い(高eps)誘導材料の選択は、Comete他によって教示の材料のような、比較的誘電正接の高い材料に制限されるのが普通である。
【0006】
1994年3月14日の「Applied Physics Letters (アプライド・フイジックス・レエターズ)pp1451−1453におけるMaggiore(マギオレ)他による「Low-Loss Microwave Cavity Using Layerd-Dielectric Materials (層状誘電体材料を使用する低損失マイクロ波空胴」に記載のような他の既知の案では、より複雑な共振器設計を利用して、制限のあるQの改善が行われる。Maggioreによる論文の1452ページの最後のパラグラフに解説のように、設計に多くの誘電プレートが含まれている場合、空胴のQが飽和し、Qの改善が制限されることになる。
【0007】
先行技術の教示によれば、Qがある程度改善されるが、必要とされるのは、先行技術において既知のものよりもはるかにQの高いマイクロ波共振器を提供するための単純化された装置および設計方法である。
【0008】
本発明の目的は、Qの高いマイクロ波共振器を提供するための単純化されたマイクロ波共振器を提供することにある。本発明の教示を利用すれば、先行技術において既知のものよりはるかに高いQが得られる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
要するに、概略的にしていえば、本発明の装置は、3つの互いに直交する次元を有するマイクロ波共振空胴と、マイクロ波共振空胴の各次元をほぼ密閉する低損失の誘電体から構成される。先行技術の共振器の場合、金属空胴のエンクロージャ壁内において共振モードの付随するシールド電流が被る抵抗損失によって、かなりのパワー損失が生じることになる。既知のQ改善案では、せいぜい、部分的な解決しか得られない。既知の案の場合、金属空胴内において誘電構造を利用するにもかかわらず、マイクロ波共振空胴の各次元をほぼ密閉する誘電構造は得られない。
【0010】
共振構造について実現可能な最終的なQは、誘電体材料の誘電正接によって決まるものと理論化される。先行技術の教示のいくつかとは逆に、一般に、誘電率が36といった、誘電率の高い(高eps)誘電体は、3.3×10-4といった、比較的高い誘電正接を示すので、こうした誘電体を用いるのは望ましくない。先行技術の共振器よりもはるかに高いQを得るためには、本発明の誘電体材料は、3.3×10-4より低い誘電正接を有するものが望ましい。例えば、単結晶サファイアまたは水晶といった材料には、極めて低い誘電正接が見受けられる。一般に、こうした誘電正接の低い材料は、例えば、36未満のように、誘電率も低い(低eps)。性能は、誘電体を低温まで冷却することによって、さらに高められる。しかし、本発明の教示を利用すれば、室温においても、途方もなく高いQの、予期しない優れた結果が得られる。
【0011】
本発明のマイクロ波共振器の場合、マイクロ波共振空胴は、モード電界がゼロの 共振モードのマイクロ波を支援する。本発明の原理によれば、低損失の誘電体の内表面が、モード電界がゼロの位置に配置される。本発明の好適な実施例の場合、さらに、内表面が誘電体をほぼ密閉する金属ハウジングが設けられている。もちろん、金属ハウジングによって課せられる境界条件のため、金属ハウジングの内表面には、ゼロのモード電界が追加される。しかし、本発明の場合、金属ハウジングの内表面は、誘電体の内表面から十分に間隔があいているので、モード電界ゼロの位置は、誘電体の内表面に維持される。
【0012】
Qをさらに高めるため、本発明のマイクロ波共振器には、低損失の誘電体がマイクロ波共振空胴のそれぞれをほぼ密閉するように配列された、複数のマイクロ波共振空胴を設けることが望ましい。実施例によっては、マイクロ波共振空胴は、同心をなすように構成される。低損失の誘電体は、複数のマイクロ波共振空胴をほぼ形成する複数の内表面を備えている。複数のマイクロ波共振空胴が、モード電界がゼロの共振モードのマイクロ波を支援する。本発明の原理によれば、低損失の誘電体の内表面は、モード電界がゼロの位置に配置される。
【0013】
本発明のマイクロ波共振器の設計に適用されるマイクロ波共振器の設計方法には、マイクロ波共振空胴の共振モード周波数および高さ寸法の選択が含まれる。この方法には、さらに、マイクロ波共振空胴の半径に沿った半径方向のベッセル関数の解を拡張し、共振モードのマイクロ波の半径方向における電界がゼロの位置を確認し、電界がゼロの半径方向位置に同心の誘電管部分をほぼ位置決めすることが含まれる。同様に、本発明のマイクロ波共振器の設計に適用されるマイクロ波共振器の設計方法には、空胴の対称軸に沿って空胴の調和関数の解を拡張し、共振モードのマイクロ波について、電界がゼロの軸方向位置を求め、電界がゼロの軸方向位置に誘電プレートをほぼ位置決めすることが含まれる。
【0014】
本発明の他の態様および利点については、添付の図面に関して記載の本発明の原理を例示した下記の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1、図2、および図3には、3つの互いに直交した次元を有するマイクロ波共振空胴201と、マイクロ波共振空胴の各次元をほぼ密閉する低損失の誘電体203を具備する、本発明の好適なマイクロ波共振器のさまざまな図が示されている。例示だけを目的として、空胴の互いに直交した3つの次元を示唆するため、X、Y、および、Z、直角座標軸が描かれている。もちろん、空胴の3次元は、互いに直交したままであり、3次元の並進とは関係なく、誘電体によってほぼ密閉される。もう1つの基準として、高さ成分z、半径成分ρ、および、角成分φを有する円柱座標系の軸も描かれている。
【0016】
図1は、誘電体203を明らかにするために切り欠いた、好適な金属ハウジング205を示す透視図である。図1、図2、および図3に示す好適な実施例の場合、誘電体203には、中空のスプール形状部材が含まれている。中空のスプール(巻き枠)形状部材には、第1と第2の誘電プレート部分間に延びる中空の誘電管部分が含まれている。誘電体のプレート部分と管部分は、別個に機械加工することが望ましい。管部分は、セグメントをなすように機械加工し、その後、プレート部分とスタックして、誘電体を完成する。
【0017】
マイクロ波共振器について得ることが可能な最終的なQは、誘電体の誘電材料の誘電正接によって決まるものと理論化される。誘電体の誘電材料は、低損失であることが、すなわち、誘電正接が、比較的高い誘電正接である3.3×10-4よりも低いことが望ましい。例えば、単結晶サファイアまたは水晶のような材料には、極めて低い誘電正接が見受けられる。単結晶サファイアの誘電正接は、13.2ギガヘルツの周波数、および、300゜Kの温度で、約9.7×10-6である。単結晶サファイアは、また、約9.4の比較的低い誘電率を示す。
【0018】
図2は、誘電体203によってほぼ密閉されたマイクロ波共振空胴201を明らかにした縦断面図である。図3は、誘電体203によってほぼ密閉されたマイクロ波共振空胴201をさらに明らかにする横断面図である。モードの縮退を助けるため、マイクロ波共振空胴は、ほぼ円筒状であることが望ましい。しかし、理解しておくべきは、球形または矩形といった他の形状の空胴で本発明を実施しても、有効な結果が得られるので、本発明は、円筒状のマイクロ波共振空胴に限定されるわけではないということである。
【0019】
本発明の好適な実施例には、さらに、誘電体をほぼ密閉する内表面を備える、図1に切り欠いて示された、金属ハウジングが設けられている。金属ハウジングの内表面は、誘電体の内表面から十分に間隔をあけて配置されているので、モード電界がゼロの位置が誘電体の内表面に維持される。従って、金属ハウジングは、誘電体の内表面より大きくなるようにした、円筒形状が望ましい。
【0020】
好適な実施例が、図1、図2、および図3に示されているが、一般に、多次元である本発明のマイクロ波共振器については、さまざまな多岐にわたる幾何学形状の可能性がある。Qをさらに高くするため、本発明の他の好適な実施例には、低損失の誘電体によって、マイクロ波共振空胴のそれぞれがほぼ密閉されるように構成された、複数のマイクロ波共振空胴が設けられている。実施例には、マイクロ波共振空胴が同心をなすように構成されるものもある。低損失の誘電体は、複数のマイクロ波共振空胴をほぼ形成する複数の内表面を備えている。複数のマイクロ波共振空胴は、モード電界がゼロの共振モードのマイクロ波を支援する。本発明の原理によれば、低損失の誘電体の内表面は、モード電界がゼロの位置に配置される。
【0021】
任意の次元および誘電体配置に関するモードおよび付随する損失特性をやみくもに計算するのではなく、本発明のマイクロ波共振器の設計に適用されるマイクロ波共振器の設計方法では、可能性のある幾何学形状を制限するための適度に単純な設計規則が提供される。さらに詳細に後述するように、固有関数の解の近似因数分解ができることによって、設計規則を導き出すことが可能になり、これによって、本発明のマイクロ波共振器の管部分およびプレートに関係なく、いくつかの一般的な設計上の制約を課すことが可能になる。
【0022】
一般に、マックスウェル(Maxwell's )の式が、均一な材料特性の部分領域に制限される場合、また、その解が高調波時間依存性を有するものと仮定すると、電界および磁界の全成分が、下記の(1)式の電磁界式を満たさなければならない。
【0023】
【数1】
Figure 0004176160
【0024】
ここで、▽2 は、ラプラス演算子であり、μは、部分領域の透磁率であり、εは、部分領域の絶対誘電率であり、ωは、高調波角周波数であり、Eは、電界であり、Bは、磁界である。
【0025】
本論考のため、高さ成分z、半径成分ρ、および、方位角成分φを備えた円柱座標系が利用される。ただし、当業者には明らかなように、この論考は、一般に、他の座標系にも適用可能である。電磁界に関する方位角依存性がないと仮定し、任意のε0 が真空の誘電率である場合、円柱座標におけるマックスウェルの式によって、透磁率μ0 および相対誘電率εr の領域内における個々の電磁界成分に関する下記の(2)式〜(7)式の関係が得られる。
【0026】
【数2】
Figure 0004176160
【0027】
【数3】
Figure 0004176160
【0028】
【数4】
Figure 0004176160
【0029】
【数5】
Figure 0004176160
【0030】
【数6】
Figure 0004176160
【0031】
【数7】
Figure 0004176160
【0032】
留意すべきは、ここに書かれたように、電磁界成分Bρ、Bz、Eφは、上記仮定条件に関して、Bφ、Eρ、Ez から切り離されて、それぞれ、通常のTE(Transverse Electric )およびTM(Transverse Magnetic )モード表示になるということである。さらに留意すべきは、上記式を利用することにより、TE電界は、Bz 成分から導き出すことができ、TM磁界は、Ez から導き出すことができるということである。
【0033】
次に、論考をTEモード、および、前述の1つ以上の誘電体の誘電プレートおよび管部分に限定すると、決定式は、次の(8)式のようになる。
【0034】
【数8】
Figure 0004176160
【0035】
ここで、誘電関数は次の(9)式で与えられる。
【0036】
【数9】
Figure 0004176160
【0037】
この(9)式のf1 は、誘電管部分内部のρに関する値が1で、それ以外は0であり、f2 は、誘電プレート部分内部のzに関する値が1で、それ以外は0であり、εd は、単結晶サファイアが望ましい誘電材料の相対誘電率である。留意すべきは、この偏微分方程式は、誘電関数に関する式における積の項f1,2 のため、分離することはできないという点である。
【0038】
本発明の理論的に重要な原理は、f1 およびf2 が、それぞれ、ρおよびzのごく狭い範囲において非ゼロになるだけであり、従って、積の項f1 、f2 は、装置の固有モードの計算におけるごく良好な近似値にとては無視することが可能ということである。この近似値の有効性は、後に記載の摂動計算によって実証される。従って、この近似値を利用すると、誘電関数における積の項は無視されるので、偏微分方程式は、分離可能になり、次の(10)式、(11)式の形をとる。
【0039】
【数10】
Figure 0004176160
【0040】
【数11】
Figure 0004176160
【0041】
ここで、λは、求めるべき分離定数であり、k0 =ω/c(ここで、cは、光速)、Bz (ρ,z)は、ρおよびzの関数の積として、別個に分離される、R(ρ)Z(z)。これらの式は、均一な誘電定数の各領域毎に次の(12)式〜(15)式により解かれる。
【0042】
【数12】
Figure 0004176160
【0043】
【数13】
Figure 0004176160
【0044】
【数14】
Figure 0004176160
【0045】
【数15】
Figure 0004176160
【0046】
ここで、「n」は、特定の幾何学領域を表している。全電界式は、積の電界関数に因数分解できるので、この問題は、分離定数λによって結合される2つの独立した有効1次元境界値の問題として解かれる。係数(An n )n>0は、各中間誘電体不連続面(半径方向の界面)毎に、接線EおよびH電界を整合させることによって、(A0 ,B0 )から求められる。この手順は、各誘電体界面毎に係数を結び付ける2×2のマトリックスを連結することによって実施される。同様のプロセスが、係数(Cn n )n>0について引き続き実施される。マトリックスの固有周波数は、本発明の原理に基づき、金属ハウジングにおける接線E界が消滅するようにωと分離定数λを変更することによって求められる。次に、指定モードに関する電界および磁界が、積の関数と既述の関係から求められる。これにより、計算された電磁界からモード損失および結果生じるQを求めることが可能になる。
【0047】
本発明の理解をさらに深めるため、波の散乱に関して、電磁的な解ついてさらに論じることにする。円柱座標系の横ρ次元における電磁界式は、次の(16)式のようになる。
【0048】
【数16】
Figure 0004176160
【0049】
本目的にとって望ましい解は、共振モードの判定に利用される通常の定在波のベッセル関数ではなく、伝搬して、単一誘電管部分において散乱する波を表す解である。これらの進行波の解は、次の(17)式、(18)式に示す第1および第2の種のハンケル(Hankel)関数である。
【0050】
【数17】
Figure 0004176160
【0051】
【数18】
Figure 0004176160
【0052】
ここで、第1種の解は、出円筒波を表し、第2種の解は、入円筒波を表している。これらの解を利用することによって、ρ=0の起点から生じて、ρ=Dにおける厚さtの単一誘電管部分から散乱する円筒波の散乱を研究することが可能である。管部分内の解は、次の(19)式の通りであり、管部分の外部の解は津後の(20)式により与えられる。
【0053】
【数19】
Figure 0004176160
【0054】
【数20】
Figure 0004176160
【0055】
ここで、RおよびTは、それぞれ、反射係数および透過係数であり、ηは、上記微分方程式から求められる定数である。誘電体界面における接線電界(EおよびH)を整合することによって、RおよびTに関する解析式が得られる。下記の結果が得られる。
(1)反射率は、管部分の壁厚が、2π/誘電体における共振モードの半径方向の波数の比率の1/4の整数倍に等しい場合に最大になり、反射の量は、誘電体の管部分の内表面と隣接する空気または真空の領域との間における誘電定数の不整合によってほぼ決定される。本発明の多少驚くべき原理は、これが、フラットな誘電シートから散乱する平面波に類似しているということである。
(2)反射係数Rの移相は、結果(1)に記載の管部分の厚さについてはゼロである。
これらの結果から、下記の単純な設計規則が得られる。
(1)反射率を最大にするには、管部分の壁厚が、2π/誘電体における共振モードの半径方向の波数の比率の1/4の整数倍になるように選択するのが望ましい。
(2)共振モードを示すには、起点ρ=0から出て、反射体の前縁まで伝搬し、再び戻ってくる波の移相は、2πの整数倍でなければならない。誘電管部分から散乱する波の移相が所与のものとすると、ハンケル関数の位相が、下記の(21)式に示す単純な形式を有しているという事実は、誘電管部分の内表面は、共振条件に必要な構造的干渉に関して、電界がゼロの位置に配置しなければならないということを表している。
【0056】
【数21】
Figure 0004176160
【0057】
より単純なz次元の動力学についても、同様の結果を導き出すことが可能である。ここで、問題となるのは、フラットな誘電プレートから散乱する平面波の解析である。この結果は、周知のフレネル(「Fresnel 」)の電磁関係から得られる。次に、設計の制約条件が、上記と同様になる、すなわち、反射率を最大にするには、フラットなプレートの厚さが、2π/誘電体における共振モードの軸方向の波数の比率の1/4の整数倍になるのが望ましい。プレートの内表面は、z次元において三角法に依存する、電界の解がゼロの位置に配置するのが望ましい。
【0058】
要するに、本発明のマイクロ波共振器の設計に適用されるマイクロ波共振器の設計方法には、マイクロ波共振空胴の共振モード周波数および高さ寸法を選択することが含まれる。この方法には、さらに、空胴の半径方向の次元に沿って半径方向のベッセル関数の解を拡張して、共振モードのマイクロ波の電界がゼロの半径方向位置を求め、同心の誘電管部分を電界がゼロの半径方向位置にほぼ位置決めすることが含まれる。同様に、本発明の方法には、空胴の対称軸に沿って空胴の調和関数の解を拡張して、共振モードのマイクロ波の電界がゼロの軸方向位置を求め、誘電プレートを電界がゼロの軸方向位置にほぼ位置決めすることが含まれる。必要に応じて調整を施すことによって、内部誘電部材の移相が補償される。
【0059】
例えば、図2に詳細に示すように、マイクロ波共振空胴は、誘電体の第1と第2のプレート部分の離隔距離によって決まる、高さ寸法H1 を備えている。詳細に既述の設計方法によれば、本発明の誘電体内における空胴の寸法は、参考までに本書に組み込まれている、J .D .Jackson,Jhon Wiley and Sons (ゼイ・ディ・ジャクソン、ジョン・ウィリィとソンズ)による「Classical Electrodynamics (古典的電気力学)」のpp.353−356における8.7章に開示の技法のような、当業者には周知の技法を利用し、所望のマイクロ波共振周波数に基づいて選択される。
【0060】
誘電体の第1と第2の誘電プレート部分は、それぞれ、2π/誘電体における共振モードの軸方向の波数の比率の1/4の整数倍にほぼ相当する厚さ寸法Tp を備えている。さらに、図3に詳細に示すように、誘電体の管部分には、2π/誘電体における共振モードの半径方向の波数の比率の1/4の整数倍にほぼ相当する厚さ寸法Tw を備えた管壁が含まれている。
【0061】
図2に示すように、マイクロ波共振空胴の直径D1 は、誘電体の管部分の直径によって決まる。第1と第2のプレート部分は、それぞれ、中空の誘電管部分の直径D1 よりかなり大きい直径DE を有していることが望ましい。金属ハウジングの直径DE は、誘電体のディスク部分の直径によって決まる。金属ハウジングの高さ寸法HE は、誘電体の管部分の高さによって決まる。
【0062】
マイクロ波共振空胴は、モード電界がゼロの設計に共振モードのマイクロ波を支援する。本発明の原理に従って、低損失の誘電体の内表面は、モード電界がゼロの位置に配置される。これは、本発明のマイクロ波共振器の設計に適用されるマイクロ波共振器の設計方法を利用し、空胴の半径に沿った半径方向のベッセル関数の解を拡張して、共振モードのマイクロ波の電界がゼロの半径方向位置を求めることによって実施される。図4は、共振モードの正規化垂直電界成分対図1〜図3の好適な実施例内における半径方向位置を示す図であり、この設計方法に基づいて、誘電体の管部分が、半径方向における電界がゼロの位置に配置されるように、管部分の直径D1 が選択されることを表している。
【0063】
もちろん、金属ハウジングによって課せられる境界条件のため、図4に示すように、金属ハウジングの内表面に位置するゼロのモード電界が追加される。金属ハウジングの直径DE を適正に選択することによって、金属ハウジングの内表面と誘電体の内表面の間隔が十分にあくので、図4に示すように、電界ゼロの位置が誘電体の内表面に維持される。
【0064】
同様に、本発明のマイクロ波共振器の設計に適用されるマイクロ波共振器の設計方法を利用し、空胴の対称軸に沿って空胴の調和関数の解を拡張することによって、共振モードのマイクロ波の電界がゼロの軸方向位置が求められ、誘電プレートが、電界がゼロの軸方向位置に配置される。金属ハウジングの高さHE を適正に選択することによって、金属ハウジングの内表面と誘電体の内表面の間隔が十分にあくので、モード電界ゼロの位置が誘電体の内表面に維持される。
【0065】
本発明によれば、約.5ギガヘルツから約500ギガヘルツを十分に超える範囲にわたるマイクロ波周波数で動作する共振器が得られる。本発明のマイクロ波共振器の設計に適用される設計方法に基づくさらに詳細な例として、所望の共振周波数が13.20ギガヘルツで、単結晶サファイア誘電体であり、図1〜図3に示す、これまでに詳述した設計であれば、本発明の規定では、下記のようになる:マイクロ波マイクロ波共振空胴は、第1と第2のプレート部分の離隔距離によって決まる高さ寸法H1 が26ミリメートル(mm)である。
誘電体の第1と第2の誘電プレート部分は、それぞれ、それぞれの厚さ寸法Tp が、1.94mmである。
マイクロ波共振空胴は、誘電体の管部分の直径によって決まる直径D1 が30.8mmである。誘電体の管部分には、厚さ寸法Tw が1.87mmの管壁が含まれている。金属ハウジングは、誘電体のディスク部分の直径によって決まる直径DE が47.5mmである。
金属ハウジングは、誘電体の管部分の高さによって決まる高さ寸法HE が55.9mmである。この例の結果は、次の表1にまとめられている。
【0066】
【表1】
Figure 0004176160
【0067】
計算結果は、当業者には周知のシミュレーション・モデルを利用して得られたものであり、実際の実験結果にごく近くに追従していることが分かっている。表1にまとめられたように、図1〜図3に示す本発明の単純な設計を用いることによって、従来の金属空胴共振器の9倍に近い、また、前記の「Electronics Letters 」Vol.30No.5のpp419−420における、Comte 他による「new concept for low-loss maicrowave devices 」に教示の修正された金属空胴共振器の10倍に近い、極めて高いQの予期せぬ優れた結果が得られる。
【0068】
Qをさらに高めるため、本発明の装置には、低損失の誘電体によって、マイクロ波共振空胴のそれぞれがほぼ密閉されるように構成された複数のマイクロ波共振空胴が含まれている。実施例の中には、マイクロ波共振空胴が同心をなすように配置されたものもある。低損失の誘電体は、複数のマイクロ波共振空胴をほぼ形成する複数の内表面を備えている。複数のマイクロ波共振空胴は、モード電界がゼロの共振モードのマイクロ波を支援する。本発明の原理によれば、低損失の誘電体の内表面は、モード電界がゼロの位置に配置される。
【0069】
例えば、図5、図6、および図7には、3つの互いに直交した次元を有するマイクロ波共振空胴401と、マイクロ波共振空胴の各次元をほぼ密閉する低損失の誘電体403を含む、本発明のもう1つの好適なマイクロ波共振器に関するさまざまな図が示されている。図示のように、第1のマイクロ波共振空胴は、第2のマイクロ波共振空胴402内に同心をなすように配置される。従って、第2のマイクロ波共振空胴は、第1のマイクロ波共振空胴に同心をなすようにオーバラップする。第1と第2のマイクロ波共振空胴は、第1と第2のマイクロ波共振空胴にまたがる共振モードのマイクロ波を支援する。
【0070】
図5は、誘電体403を明らかにするために、望ましい金属ハウジング405を切り欠いて示した、透視図である。図5、図6、および図7に示す実施例の場合、誘電体403には、第1と第2の誘電プレート部分間に延びる第1の中空の誘電管部分が含まれている。低損失の誘電体には、さらに、誘電体の第1の管部分に隣接して、同心をなすように配置された第2の管部分が含まれている。第1の管部分が、第1のマイクロ波共振空胴をほぼ密閉しているのとちょうど同じように、第2の管部分も、第2のマイクロ波共振空胴をほぼ密閉している。
【0071】
第1と第2の管部分は、それぞれ、それぞれの内表面を備えている。第1と第2のマイクロ波共振空胴は、モード電界がゼロの共振モードのマイクロ波を支援する。第1と第2の管部分のそれぞれにおけるそれぞれの内表面は、モード電界がゼロの位置に配置される。同様に、各プレートのそれぞれの隣接表面も、やはり、電界がゼロの位置に配置される。
【0072】
図6は、誘電体403によってほぼ密閉された、第1のマイクロ波共振空胴401および第2のマイクロ波共振空胴402を示す縦断面図である。図7は、さらに、誘電体403によってほぼ密閉された、第1のマイクロ波共振空胴401および第2のマイクロ波共振空胴402を示す水平断面図である。
【0073】
本発明の好適な実施例には、さらに、図5に切り欠いて示された誘電体をほぼ密閉する内表面を備えた金属ハウジングが設けられている。金属ハウジングの内表面と誘電体の内表面との間隔は十分にあいているので、モード電界がゼロの位置は誘電体の内表面に維持される。
【0074】
図6に詳細に示すように、第1と第2のマイクロ波共振空胴は、それぞれ、第1と第2のプレート部分の離隔距離によって決まる高さ寸法H1 を備えている。既に詳述した設計方法によれば、本発明の誘電体内における空胴の寸法は、当業者には既知の技法を利用し、所望のマイクロ波共振周波数に基づいて選択される。
【0075】
誘電体の第1と第2の誘電プレート部分は、それぞれ、2π/誘電体における共振モードの軸方向の波数の比率の1/4の整数倍にほぼ相当する厚さ寸法Tp を備えている。さらに、図7に詳細に示されているように、誘電体の第1と第2の管部分には、それぞれ、それぞれの厚さ寸法Tw1、Tw2が、2π/誘電体における共振モードの半径方向の波数の比率の1/4の整数倍にほぼ相当する、それぞれの管壁が含まれている。
【0076】
図6に示すように、第1のマイクロ波共振空胴の直径D1 は、誘電体の第1の管部分の直径によって決まる。同様に、第2のマイクロ波共振空胴の直径D2 は、誘電体の第2の管部分の直径によって決まる。第1と第2のプレート部分は、それぞれ、第1と第2の中空の誘電管部分の直径D1 , 2 よりもかなり大きい直径DE を備えることが望ましい。金属ハウジングの直径DE は、誘電体のディスク部分の直径によって決まる。金属ハウジングの高さ寸法HE は、誘電体の第1と第2の管部分の高さによって決まる。
【0077】
マイクロ波共振空胴は、モード電界がゼロの共振モードのマイクロ波を支援する。本発明の原理によれば、低損失の誘電体の内表面は、モード電界がゼロの位置に配置される。本発明のマイクロ波共振器の設計に適用するマイクロ波共振器の設計方法を利用し、空胴の半径に沿って半径方向のベッセル関数の解を拡張することによって、共振モードのマイクロ波の電界がゼロの半径方向位置が求められる。
【0078】
図8は、共振モードの正規化垂直電界成分対図5〜図7の好適な実施例内における半径方向位置を示す図であり、この設計方法に基づき、誘電体の第1の管部分が、電界がゼロの半径方向位置にほぼ位置決めされるように、第1の管部分の直径D1 が選択されることを表している。同様に、この設計方法に基づき、誘電体の第2の管部分が、電界がゼロの追加半径方向位置にほぼ位置決めされるように、第2の管部分の直径D2 が選択されることになる。
【0079】
もちろん、図8に示すように、金属ハウジングによって課せられる境界条件のため、金属ハウジングの内表面には、ゼロのモード電界が追加される。金属ハウジングの直径DE を適正に選択することによって、金属ハウジングの内表面と誘電体の内表面との間隔が十分にあくので、図8に示すように、モード電界がゼロの位置が誘電体の内表面に維持されることになる。
【0080】
同様に、本発明を利用し、空胴の対称軸に沿って空胴の調和関数の解を拡張することによって、共振モードのマイクロ波の電界がゼロの軸方向位置を求め、誘電プレートが、電界がゼロの軸方向位置にほぼ位置決めされることになる。金属ハウジングの高さHE を適正に選択することによって、金属ハウジングの内表面と誘電体の内表面との間隔が十分にあくので、モード電界がゼロの位置が誘電体の内表面に維持されることになる。
【0081】
本発明のマイクロ波共振器の設計に適用されるマイクロ波共振器の設計方法に基づくもう1つの詳細な例として、所望の共振周波数が13.20ギガヘルツで、単結晶サファイア誘電体であり、図5〜図7に示す、これまでに詳述した設計であれば、本発明の規定では、下記のようになる:
マイクロ波マイクロ波共振空胴は、誘電体の第1と第2のプレート部分の離隔距離によって決まる高さ寸法H1 が26ミリメートル(mm)である。
誘電体の第1と第2の誘電プレート部分は、それぞれ、それぞれの厚さ寸法Tp が、1.94mmである。
第1のマイクロ波共振空胴は、誘電体の第1の管部分の直径によって決まる直径D1 が30.8mmである。
第2のマイクロ波共振空胴は、誘電体の第2の管部分の直径によって決まる直径D2 が47.5mmである。
誘電体の第1と第2の管部分には、それぞれ、それぞれの厚さ寸法Tw1、Tw2が、それぞれ、1.87mmであるそれぞれの管壁が含まれている。
金属ハウジングは、誘電体のディスク部分の直径によって決まる直径DE が64.0mmである。
金属ハウジングは、誘電体の管部分の高さによって決まる高さ寸法HE が55.9mmである。この例の結果は、次の表2にまとめられている。
【0082】
【表2】
Figure 0004176160
【0083】
計算結果は、当業者には周知のシミュレーション・モデルを利用して得られたものであり、実際の実験結果にごく近く追従していることが分かっている。表1にまとめられたように、図5〜図7に示す本発明の単純な設計を用いることによって、先行技術において既知の共振器をはるかに超える、極めて高いQの予期せぬ優れた結果が得られる。
【0084】
図9、図10、および、図11には、低損失の誘電体によって、マイクロマイクロ波共振空胴のそれぞれがほぼ密閉されるように構成された、複数のマイクロ波共振空胴を含む、本発明のさらにもう1つのマイクロ波共振器のさまざまな図が示されている。マイクロ波共振空胴は、マイクロ波共振空胴にまたがる共振モードのマイクロ波を支援する。誘電体の複雑さが増すにつれて、マイクロ波共振器のQが高くなる。従って、複雑さとQとの間で設計上のトレード・オフが生じることになる。
【0085】
図9は、誘電体を明らかにするため、好適な金属ハウジングを切り欠いて示した、等角図である。図9、図10および図11に示す実施例の場合、誘電体には、同心をなすように構成された、第1の誘電管部分、第2の誘電管部分、および、第3の誘電管部分が含まれている。管部分は、全て、平行な、第1の対をなす誘電プレート、第2の対をなす誘電プレート、および、第3の対をなす誘電プレートの間に延びている。
【0086】
第1、第2、および、第3の管部分は、それぞれ、それぞれの内表面を備えている。マイクロ波マイクロ波共振空胴は、モード電界がゼロの共振モードのマイクロ波を支援する。第1、第2、および第3の管部分のそれぞれにおけるそれぞれの内表面は、モード電界がゼロの位置に配置される。同様に、各プレートのそれぞれの隣接表面は、電界がゼロの位置に配置される。
【0087】
図10は、誘電体によってほぼ密閉されたマイクロ波共振空胴を示す縦断面図である。図11は、さらに、誘電体によってほぼ密閉されたマイクロ波共振空胴を示す水平断面図である。本発明の好適な実施例には、さらに、図9において切り欠いて示すように、誘電体をほぼ密閉する内表面を備えた金属ハウジングが設けられている。金属ハウジングの内表面と誘電体の内表面の間隔は十分にあいているので、モード電界がゼロの位置が誘電体の内表面に維持される。
【0088】
図12、図13および図14は、互いに直交する3つの次元を有する矩形のマイクロ波マイクロ波共振空胴と、マイクロ波マイクロ波共振空胴の各次元をほぼ密閉する低損失の誘電体を含む、本発明の代替実施例のさまざまな図である。図12は、誘電体を明らかにするため、好適な金属ハウジングを切り欠いて示した、透視図である。図13および図14は、マイクロ波共振空胴を示す断面図である。図に示す代替実施例を構成するため、既に詳述した設計方法を矩形座標に適合させることになる。
【0089】
本発明によれば、先行技術において既知のものよりはるかに高いQのマイクロ波共振器が得られる。本発明の特定の実施例について解説し、例示してきたが、本発明は、こうして解説し、例示した特定の形態または部品構成に限定されるものではなく、本発明の範囲および精神を逸脱することなく、さまざまな修正および変更を加えることが可能である。従って、特許請求の範囲内において、特に解説し、例示されたものとは別様に、本発明を実施することが可能である。
【0090】
「分離可能な近似」の妥当性
前述のように、電磁界式は、指定の近似の枠内で解かれた。近似は、誘電関数における積の項を無視して、電磁界式を完全に分離可能にすることであった。無視された項が非ゼロであるのは、極めてわずかな幾何学領域においてであり、この領域に含まれる電磁界も極めて弱いものであったので、これは、優れた近似であると想定された。この手順を定量的に正当化するため、摂動拡張を実施し、無視された項の影響がとるに足りないものであることが明らかにされる。
【0091】
近似式は、次の(22)式の形をとり、(22)式のεr (0) (ρ,z)は次の(23)式に示す通りである。
【0092】
【数22】
Figure 0004176160
【0093】
【数23】
Figure 0004176160
【0094】
無視された項は、下記の形の(24)式の誘電関数に影響する。
【0095】
【数24】
Figure 0004176160
【0096】
この解析は、スツルム・リウビル(Sturn-Liouville)の方程式の摂動理論の簡単な応用である。一般的な問題は、下記の(25)式に示す構造である。
【0097】
【数25】
Figure 0004176160
【0098】
ここで、L(0) は、自己共役演算子であり、Wは、一般化重み関数であり、λn (0) は、非摂動固有値であり、un (0) は、非摂動固有関数である。摂動演算子を下記の(26)式のように定義する。
【0099】
【数26】
Figure 0004176160
【0100】
ここで、Qは、摂動項、完全な解は、下記の(27)式によって決まる。
【0101】
【数27】
Figure 0004176160
【0102】
これらの固有関数および固有値は、摂動拡張において、次に(28)式、(29)式に示すように、非摂動量の拡張が可能である。
【0103】
【数28】
Figure 0004176160
【0104】
【数29】
Figure 0004176160
【0105】
ここで、上付き文字は、摂動量Qにおける項の次数を表している。摂動における同じ次数の項の整合によって、拡張の係数に関する式が得られる。一次に関する固有値の補正は、下記の(30)式に示す通りである。
【0106】
【数30】
Figure 0004176160
【0107】
固有関数の一次補正に関する係数は、下記の(31)式に示す通りである。
【0108】
【数31】
Figure 0004176160
【0109】
これらの公式を本セクションの始めに定義した問題に直接適用すると、補正された固有周波数に関する下記の(32)式が得られる。
【0110】
【数32】
Figure 0004176160
【0111】
ここで、正規化された重なり積分の上の「バー」は、積分の容積が、摂動が非ゼロで、V0 が非摂動固有周波数である領域に制限されることを表している。
【0112】
固有関数の補正係数に関する式が、下記の(33)式に示す特定の形をとること、
【0113】
【数33】
Figure 0004176160
【0114】
および、補正された電磁界がそれぞれ下記の(34)式、(35)式の形をとることを明らかにするのも簡単である。
【0115】
【数34】
Figure 0004176160
【0116】
【数35】
Figure 0004176160
【0117】
留意すべきは、摂動Qの円筒対称によって、固有モードの混合が、それぞれ、各TEおよびTM内に制限されることである。
【0118】
既述の典型的な幾何学構成に関する以上の公式の評価によって、1×10-3のオーダで、非摂動周波数に対する部分的補正、および、5×10-3のオーダで、非摂動Q値に対する部分的補正が得られる。これらの結果によって、偏微分方程式を分離可能にするために既に用いられている近似が、極めて良好なものであったことが明確に立証される。
【0119】
以上本発明の各実施例について詳述したが、ここで各実施例について整理し、理解を容易にするために、要約して以下に列挙する。
【0120】
1. 3つの互いに直交する次元を有する第1のマイクロ波共振空胴と、
第1のマイクロ波共振空胴の各次元をほぼ密閉する低損失の誘電体から構成されるマイクロ波共振器である。
【0121】
2. マイクロ波共振空胴が、モード電界がゼロの共振モードのマイクロ波を支援し、
マイクロ波共振空胴の各次元が、ほぼ、モード電界がゼロの位置まで延びていることを特徴とする上記1に記載のマイクロ波共振器である。
【0122】
3. 低損失の誘電体が、内表面を有し、
マイクロ波共振空胴が、モード電界がゼロの共振モードのマイクロ波を支援し、
低損失の誘電体の内表面が、ほぼ、モード電界がゼロの位置に配置されることを特徴とする上記1に記載のマイクロ波共振器である。
【0123】
4. さらに、誘電体をほぼ密閉する金属ハウジングが設けられ、
金属ハウジングは、低損失の誘電体の内表面に、モード電界がゼロの位置が維持するために誘電体から十分に間隔があけられていることを特徴とする上記3に記載のマイクロ波共振器である。
【0124】
5. 誘電体が、誘電体の第1の端部に近接配置された第1の誘電プレートと、
誘電体のもう一方の端部に近接配置された第2の誘電プレートと、
誘電体のこれらの端部間に延びる誘電管部分と、
から構成されることを特徴とする上記1に記載のマイクロ波共振器である。
【0125】
6. マイクロ波共振空胴及び誘電体が、共振モードのマイクロ波を支援し、誘電体の誘電管部分には、厚さの次元が、2π/誘電体における共振モードの半径方向の波数の比率の1/4の整数倍にほぼ対応する管壁が設けられていることを特徴とする上記5に記載のマイクロ波共振器である。
【0126】
7. 低損失誘電体には、さらに、誘電体の第1の管部分に隣接して、同心をなすように構成された第2の管部分が設けられていることを特徴とする上記1に記載のマイクロ波共振器である。
【0127】
8. 第1と第2の管部分が、それぞれ、それぞれの内表面を備え、
第1と第2の管部分のそれぞれにおけるそれぞれの内表面が、モード電界がゼロの位置に配置される、
ことを特徴とする上記7に記載のマイクロ波共振器である。
【0128】
9. さらに、第1のマイクロ波共振空胴と同心をなしてオーバラップする第2のマイクロ波共振空胴が設けられ、
第1と第2のマイクロ波共振空胴が、第1と第2のマイクロ波共振空胴にまたがる共振モードのマイクロ波を支援する、
ことを特徴とする上記1に記載のマイクロ波共振器である。
【0129】
10. 低損失誘電体には、さらに、誘電体の第1の誘電管部分に隣接して、同心をなすように配置された第2の誘電管部分が設けら、
第2の管部分が、第2のマイクロ波共振空胴をほぼ密閉している、
ことを特徴とする上記9に記載のマイクロ波共振器である。
【0130】
11. 第1のマイクロ波共振空胴は、第2のマイクロ波共振空胴内に同心をなすように配置されるように第1と第2の管部分が、同心をなすように配置される、
ことを特徴とする上記9に記載のマイクロ波共振器である。
【0131】
12. 複数のマイクロ波共振空胴と、
マイクロ波共振空胴のそれぞれをほぼ密閉する低損失の誘電体と、
から構成されるマイクロ波共振器である。
【0132】
13. 各マイクロ波共振空胴が、マイクロ波共振空胴にまたがる共振モードのマイクロを支援することを特徴とする上記12に記載のマイクロ波共振器である。
【0133】
14. 低損失の誘電体が、複数のマイクロ波共振空胴をほぼ形成する複数の内表面を備え、
複数のマイクロ波共振空胴が、モード電界がゼロの共振モードのマイクロ波を支援し、
低損失の誘電体の内表面が、モード電界がゼロの位置に配置される、
ことを特徴とする上記12に記載のマイクロ波共振器である。
【0134】
15. マイクロ波共振空胴と、
マイクロ波共振空胴をほぼ密閉する中空のスプール形状部材を具備する誘電体から構成され、中空のスプール形状部材に、第1と第2の誘電プレート部分間に延びる中空の誘電管部分が設けら、第1と第2のプレート部分の直径が、それぞれ、中空の誘電管部分の直径よりもかなり大きい、
ことを特徴とするマイクロ波共振器である。
【0135】
16. Qの高いマイクロ波共振器を設計するための方法であって、
マイクロ波共振空胴の共振モード周波数と高さ寸法を選択するステップと、
空胴の半径に沿って半径方向ベッセル関数の解を拡張し、共振モードのマイクロ波について、電界がゼロの半径方向位置を求めるステップと、
電界がゼロの半径方向位置に同心をなす誘電管をほぼ位置決めするステップと、
空胴の対称軸に沿って空胴の調和関数の解を拡張し、共振モードのマイクロ波について、電界がゼロの軸方向位置を求めるステップと、
電界がゼロの軸方向位置に誘電プレートをほぼ位置決めするステップと、
から構成されるマイクロ波共振器の設計に適用されるマイクロ波共振器の設計方法である。
【0136】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、3つのたがいに直交する次元を有する第1のマイクロ波共振空洞の各次元を低損失の誘電体でほぼ密閉するようにしので、単純な構成で損失が少なく、室温状態においても、高いQを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のマイクロ波共振器の好適な実施例の一部を切り欠いて内部構造を示す透視図である。
【図2】図1の縦断面図である。
【図3】図1の横断面図である。
【図4】共振モードの正規化垂直電界成分対図1〜図3の好適な実施例における半径方向位置を示す特性図である。
【図5】本発明のマイクロ波共振器のもう1つの好適な実施例の一部を切り欠いて内部構造示す透視図である。
【図6】図5の縦断面図である。
【図7】図5の横断面図である。
【図8】共振モードの正規化垂直電界成分対図5〜図7の好適な実施例における半径方向位置を示す特性図である。
【図9】本発明のマイクロ波共振器のもう1つの好適な実施例の一部を切り欠いて内部構造を示す透視図である。
【図10】図9の縦断面図である。
【図11】図9の横断面図である。
【図12】本発明のマイクロ波共振器の代替実施例の一部を切り欠いて内部構造を示す斜視図である。
【図13】図12の縦断面図である。
【図14】図12の横断面図である。
【図15】従来のマイクロ波共振器の斜視図でる。
【図16】従来のマイクロ波共振器の斜視図でる。
【図17】従来のマイクロ波共振器の斜視図でる。
【図18】従来のマイクロ波共振器の斜視図でる。
【符号の説明】
201,401 マイクロ波マイクロ波共振空胴
203,403 誘電体
205 金属ハウジング
1,2 ,DH 直径
1,2,E 高さ寸法
p,w1, w2 厚さ寸法

Claims (5)

  1. 互いに直交する3次元の広がりを有する第1マイクロ波共振空胴部と、
    前記第1マイクロ波共振空胴部の3次元の広がりのほとんどを囲いで仕切る低損失誘電体部と、を有し、
    前記第1マイクロ波共振空胴部は、マイクロ波共振モードの電界がゼロの点(以下、「モード電界ゼロ点」という)を複数有する当該マイクロ波共振モードを持続させるものであり、かつ前記第1マイクロ波共振空胴部の3次元の広がりは前記モード電界ゼロ点の近傍まで延び、
    前記低損失誘電体部が内側表面を有し、かつ、前記内側表面が前記モード電界ゼロ点の近傍に位置していることを特徴とするマイクロ波共振器。
  2. 金属ハウジングが前記誘電体部を実質密閉しており、かつ前記金属ハウジングは、前記誘電体部の内側表面が前記モード電界ゼロ点に最も近くに位置するように、前記誘電体部から十分に離間されていることを特徴とする請求項記載のマイクロ波共振器。
  3. 前記誘電体部が、前記誘電体部の第1端部の近くに配置された第1誘電プレート部と、前記誘電体部の他端部の近くに配置された第2誘電プレート部と、かつ、前記第1端部と前記他端部の間で延設している誘電体管部と、を含むものであることを特徴とする請求項1記載のマイクロ波共振器。
  4. 前記第1マイクロ波共振空胴部と前記誘電体部とは、マイクロ波共振モードを持続させるものであり、かつ、前記誘電体部の前記誘電体管部は、2πと前記誘電体における共振モードの半径方向の波数との比率の1/4の整数倍にほぼ等しい厚み寸法を持つ管壁を含んでいることを特徴とする請求項記載のマイクロ波共振器。
  5. 前記低損失誘電体部が第1の誘電体管部を囲い、かつ、さらに、前記誘電体部の前記第1の誘電体管部に近接して同心配置された第2の誘電体管部をも囲っていることを特徴とする請求項1記載のマイクロ波共振器。
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