JP4175688B2 - 塗装ロボットの教示方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車ボディや自動車部品の塗装に適用される塗装ロボットの教示(以下、ティーチングともいう。)方法に関し、特に中塗り塗装用ロボットや上塗り塗装用ロボット等のオフライン教示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車ボディや自動車部品の塗装工場では、生産性の向上および作業環境の改善を目的としてプレイバック式塗装ロボットが多数導入されているが、その一方でティーチング精度やティーチング工数の増加といった問題が顕在化している。
【0003】
塗装ロボットを用いてボディを塗装する際のボディの搬送方法としては、タクト式と連続式とがある。前者は塗装ロボットが設置された位置でボディを停止させ、この状態で塗装作業を行ったのち、作業終了後にボディを払い出す方式で、後者は、ボディを一定速度で連続的に搬送しながら塗装ロボットで塗装作業を行う方式である。スペース効率としては連続式搬送の方が有利であることから、上塗りブースや中塗りブースでは連続式搬送が多用されている。
【0004】
ところが、塗装ロボットのオンラインティーチングは、ボディを停止させた状態で実行されることから、連続式搬送のラインに設置された塗装ロボットでは、実際の塗装作業を行う場合に、ボディに対して塗装ロボットを追従させる必要がある。
【0005】
このため、ティーチング時にはボディをコンベア上に停止させ、その位置(以下、教示ワーク位置ともいう。)を登録するとともにこの教示ワーク位置で教示点をティーチングする一方、再生時にはボディの現在の位置と先ほどの教示ワーク位置とを比較し、ティーチングされた教示点の座標を変換することによりボディに追従する、いわゆるコンベアトラッキング方式が採用されている。このとき、塗装ロボットは、コンベア制御装置からコンベアパルスを取り込むことによりボディの現在位置を常に把握するようになっている。
【0006】
自動車ボディなどのように広い範囲を塗装する場合、一台の塗装ロボットの動作範囲は、塗装対象範囲より狭いことが一般的であるため、ボディを一箇所で停止させても全ての教示点をティーチングすることはできない。
【0007】
しかしながら、連続搬送式塗装ラインにおいては、塗装ロボットの動作範囲内をボディが通過するので、実際には一台の塗装ロボットで、たとえばボディ側面全面を塗装することができる。
【0008】
このため、ボディの塗装対象範囲を幾つかの領域に分割し(たとえばボディ側面の場合は、フロントフェンダ、フロントドア、リヤドア、リヤフェンダといった4つの領域)、塗装ロボットの動作範囲内に各領域が入る位置でボディを停止させて順次教示点をティーチングする方法が採られている。
【0009】
すなわち、図6に示すように、まずフロントフェンダFF領域の塗装を教示する場合は、塗装ロボットRの動作範囲S内にフロントフェンダFF領域が入るような位置でボディBを停止させ、この位置を第1の教示ワーク位置として登録するとともに、この位置でフロントフェンダFF領域の塗装軌跡をティーチングする。同図においてW1が第1の教示ワーク位置である。
【0010】
第1の教示ワーク位置でフロントフェンダFF領域のティーチングを終了したら、次に、塗装ロボットRの動作範囲S内にフロントドアFD領域が入るような位置にボディBを移動し、この位置を第2の教示ワーク位置W2として登録するとともに、フロントドアFD領域の塗装軌跡をティーチングする。
【0011】
以下同様にして、ボディBを第3の教示ワーク位置W3、第4の教示ワーク位置W4に進めて停止させ、それぞれの位置でリヤドアRD領域およびリヤフェンダRF領域の塗装軌跡をティーチングする。
【0012】
こうしたコンベアトラッキング方式における教示ワーク位置Wnは、一般的に、塗装ロボットRの起動がかかるボディ位置(以下、ロボットスタート位置Stともいう。)からの距離(mm)で表現される。
【0013】
そして、ボディBがロボットスタート位置Stに達すると、塗装ロボットRが原点から起動し、さらにボディBが第1の教示ワーク位置W1に達したところで実際にフロントフェンダFF領域の塗装作業が開始される。また、ボディBがさらに進んで第2の教示ワーク位置W2に達すると、次のフロントドアFD領域の塗装作業が開始され、以下同様にしてリヤドアRD領域およびリヤフェンダRF領域の塗装作業が行われる。
【0014】
塗装ロボットRは、ロボットスタート位置Stから起動するが、ティーチングされた塗装作業は、ボディBが各教示ワーク位置Wnに達したときから開始される。したがって、作業時間(サイクルタイム)を短縮するために、ロボットスタート位置Stと第1の教示ワーク位置W1とは、ほぼ同じ位置に設定されることが多い。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、こうした教示ワーク位置Wnを作業基準位置としたオンラインティーチング方法では、たとえばフロントフェンダFFの塗装作業を終了しても、ボディBがまだ第2の教示ワーク位置W2に達していないと、この第2の教示ワーク位置W2に到達するまで塗装ロボットRは動作を停止してしまう。これでは塗装ロボットRの作業にロスタイムが生じ、生産性が低下する。
【0016】
逆に、フロントフェンダFFの塗装作業を終了する前にボディBが第2の教示ワーク位置W2に達すると、教示時と再生時とで塗装ロボットRの姿勢が大きく相違してしまうため、動作エラー等の不具合が生じる。したがって、ティーチング作業上、教示ワーク位置Wnの設定はきわめて重要となる。
【0017】
しかしながら、従来のティーチング方法では、こうした教示ワーク位置Wnをティーチング作業前に設定する必要があり、しかもこの設定はティーチング作業者の経験に基づいて行われていた。すなわち、塗装ロボットの動作範囲と被塗物に対する塗装軌跡との関係を考慮して、経験的にボディ全体を幾つかの領域に分割し、これとの関係で教示ワーク位置Wnを設定していた。
【0018】
このため、ティーチング後に塗装ロボットを再生動作してみると、上述したような作業待ち状態や動作エラーが生じることが少なくなく、こうした場合には教示ワーク位置Wnの設定からやり直す必要があって、著しくティーチング工数がかかっていた。
【0019】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、少ない工数で、塗装ロボットを効率よく、しかも動作エラー等が生じることなくティーチングできる塗装ロボットの教示方法を提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の塗装ロボットの教示方法は、塗装ロボットに対して所定の速度で移動する被塗物の塗装領域を所定の塗装軌跡に沿ってコンベアトラッキング方式により動作する塗装ロボットに対し、
前記塗装領域を複数の領域に分割し、この各分割領域に対応した動作プログラムが前記被塗物の移動範囲中の所定の起動位置を基準にして起動するように、一つの動作プログラムを構築するとともに、
被塗物の三次元面データ前記被塗物の動作シミュレーションプログラムおよび塗装ロボットの動作シミュレーションプログラム用いて、前記所定の速度で移動する被塗物に対する塗装ロボットの再生座標系における塗装軌跡の三次元座標データ編集する塗装ロボットの教示方法において、
前記被塗物の三次元面データに当該被塗物とともに動作する塗装軌跡の教示点を、前記被塗物を移動させない状態で入力して、教示座標系における塗装ロボットの塗装軌跡の三次元座標データ(T)を作成する第1段階と、
前記第1段階で得られた三次元座標データ(T)に、教示座標系における前記各分割領域の境界となる分割点(Mn)を設定する第2段階と、
前記第1および第2段階で得られた教示座標系における塗装軌跡の三次元座標(T)と分割点(Mn)を含む三次元座標データ、前記被塗物の動作シミュレーションプログラムおよび前記塗装ロボットの動作シミュレーションプログラムを用いて、前記被塗物を前記所定の速度で移動させるとともに前記塗装ロボットを動作させ、再生座標系における塗装ロボットの塗装軌跡の三次元座標データ(T´)を得る第3段階と、
前記第3段階において、教示座標系における前記塗装ロボットの動作位置教示座標系における分割点(Mn)に到達したときの再生座標系における前記被塗物の位置(Wn)を抽出する第4段階と、を有し、
前記第4段階で抽出された被塗物の位置(Wn)を、再生座標系における塗装ロボットの前記分割領域の起動位置に決定することを特徴とする。
【0022】
また、請求項1記載の発明においては、特に限定はされないが、請求項2記載の塗装ロボットの教示方法は、前記教示座標系における分割点は、前記塗装ロボットの動作条件に基づいて前記教示座標系における塗装軌跡の教示点データの中から選択されることを特徴とする。
【0023】
請求項1または2記載の発明においては、特に限定はされないが、請求項3記載の塗装ロボットの教示方法は、前記第2段階で、教示座標系におけるコンベアのトラッキングを開始する点および前記トラッキングを終了する点をさらに設定し、前記第4段階で、教示座標系における前記塗装ロボットの動作位置が、教示座標系におけるコンベアのトラッキングを開始する点および前記トラッキングを終了する点に到達したときの、再生座標系における当該トラッキングを開始する点およびトラッキングを終了する点のそれぞれの位置をさらに記録することを特徴とする。
【0024】
請求項3記載の発明においては特に限定されないが、請求項4記載の塗装ロボットの教示方法は、前記コンベアのトラッキングを開始する点は、前記被塗物の全塗装領域に対する塗装ロボットの起動点であり、前記トラッキングを終了する点は、前記被塗物の全塗装領域に対する塗装ロボットの作業終了点であることを特徴とする。
【0025】
本発明の塗装ロボットの教示方法では、塗装軌跡の教示点を設定するに際し、これらの教示点を塗装ロボットとは切り離し、被塗物に対して当該被塗物とともに動作するように設定する。
【0026】
また、これらの教示点をまとめて一つのプログラムを構築する際に、被塗物に対する塗装領域を分割する点(以下、プログラム分割ポイントともいう。)を設定する。この塗装領域を分割する点は、被塗物の全塗装範囲に対して何処の位置で作業を分割するかという点であり、塗装ロボットの動作条件に基づいて塗装軌跡の教示点データの中から選択する。塗装ロボットの動作範囲や動作サイクルタイムなどの動作条件を満たす限り、任意の点に設定できる。
【0027】
このとき同時に、コンベアのトラッキングを開始する点(以下、トラッキングスタートともいう。)およびトラッキングを終了する点(以下、トラッキングエンドともいう。)をさらに設定する。
【0028】
こうして得られた教示点データをシミュレーションシステムに入力し、被塗物の動作プログラムと塗装ロボットの動作プログラムとを用いて、被塗物を所定の速度(実ラインのコンベアスピードなど)で移動させると同時に、塗装ロボットを動作させる。これにより、シミュレーションシステム上で実ラインの如く、被塗物が搬送されながら塗装ロボットによる塗装作業が行われる。
【0029】
そして、このシミュレーション動作において、塗装ロボットの動作が先ほど設定しておいたプログラム分割ポイントに到達したら、そのときの被塗物の位置を抽出する。これと同様に、塗装ロボットの動作が、先ほど設定しておいたトラッキングスタートおよびトラッキングエンドに到達したら、そのときの被塗物のそれぞれの位置を抽出する。
【0030】
このプログラム分割ポイントは、その塗装領域における塗装ロボットの動作開始点であり、また、トラッキングスタートは塗装ロボットが起動するときの被塗物の位置、トラッキングエンドは塗装ロボットの作業が終了するときの被塗物の位置である。
【0031】
こうして抽出されたプログラム分割ポイント、トラッキングスタートおよびトラッキングエンドにおける被塗物のそれぞれの位置を、先の教示点データとともに塗装ロボットの制御装置に移送することにより、オフラインティーチングが完了する。本発明の教示方法では、プログラム分割ポイントは任意に設定されるものの、連続した塗装軌跡の教示点の一つであり、しかも塗装ロボットが認識する被塗物の教示位置は教示点のティーチング時には設定せず、シミュレーション時に逆算して求めるので、こうして求められたプログラム分割ポイントを用いると、塗装ロボットの動作が連続し、かつ重なることもない。
【0032】
したがって、塗装ロボットが作業待ちしたり動作エラー等が生じることがなくなり、効率よく塗装ロボットを動作させることができる。また、プログラム分割ポイントの変更はシミュレーション時に行うことができるので、たとえプログラム分割ポイントが不適切であっても最初からやり直す必要がなく、ティーチング工数も著しく低減できる。
【0033】
【発明の効果】
請求項1記載の塗装ロボットの教示方法によれば、少ない工数で、塗装ロボットを効率よく、しかも動作エラー等が生じることなくティーチングすることができる。また、教示操作をトライアンドエラー式に行うことなく塗装ロボットの動作開始点を容易に決定することができる。
請求項2記載の発明によれば、塗装軌跡の教示点データを共用するので、別途の情報処理が不要となり、処理速度がより高まることになる。
請求項3記載の発明によれば、塗装ロボットの教示ワーク位置がきわめて精度良く、かつ容易に求められる。
請求項4記載の発明によれば、塗装ロボットの起動点および作業終了点をも容易に決定できる。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る塗装ロボットの一例を示す斜視図であり、自動車ボディの上塗り塗装ライン用ロボットで本発明を説明する。また、図2は本発明に係る塗装ロボットの軌跡の一例を示すボディの側面図であり、自動車ボディの側面を塗装するためのガン軌跡を教示する場合を例に挙げて本発明を説明する。
【0035】
図1に示すように、被塗物である自動車ボディBは、塗装台車Dに搭載された状態で、フロアコンベアによって一定速度で連続的に塗装ブース内を搬送される。塗装ブース内の両側には、所定の間隔をおいて塗装ロボットR(ここではアーム以降塗装ガンGまでを示す。)が複数台配置されており、各塗装ロボットRに特定の塗装作業が割り当てられている。なお、本実施形態で用いられている塗装ガンGは、ベル型塗装ガンであるが、本発明の教示方法は塗装ガンGの種類には何ら限定されず、他の種の塗装ガンであっても良い。また、図示は省略するが、ルーフ面、フード面及びトランク面などの自動車ボディBの水平面を塗装するための塗装ロボットに本発明の教示方法を適用しても良い。
【0036】
こうしたベル型塗装ガンGが装着された塗装ロボットRを用いて、自動車ボディBの側面、つまりフロントフェンダFF、フロントドアFD、リヤドアRD、リヤフェンダRFを塗装する場合には、塗装ガンGの軌跡をたとえば図2に示すように設定することができる。つまり、台車Cに搭載された自動車ボディが図示するように前向きに搬送される場合には、塗装ガンGによる塗装始点をフロントフェンダFFの前端とし、ここからリヤフェンダRFの後端に至るまで、図示するような一筆書き状の軌跡で塗装する。図中、塗装ガンGの軌跡の実線は塗料のONを示し、点線は塗料のOFFを示す。
【0037】
ただし、一台の塗装ロボットの動作範囲では、自動車ボディBの前端から後端までをカバーできないので、本実施形態ではたとえばこれをフロントフェンダFF領域、フロントドアFD領域、リヤドアRD領域およびリヤフェンダRF領域の4つの領域に分割してティーチングする。
【0038】
次に、このような塗装ガンの軌跡の教示手順について説明する。
図3は本発明で用いられる塗装ロボットの教示装置の一例を示すブロック図、図4は本発明の塗装ロボットの教示方法の実施形態を示すフローチャート、図5は本発明の塗装ロボットの教示方法を説明するための側面図である。
【0039】
本実施形態の教示方法は、いわゆるオフラインティーチング方法であり、被塗物である自動車ボディBのCAD(Computer-Aided Design )データが蓄積されたCADシステムと、コンピュータシミュレーションシステムとを用いて塗装ロボットの教示点、トラッキングスタート、教示ワーク位置およびトラッキングエンドを決定し、この教示点データを実機の制御装置に入力することにより塗装ロボットのティーチングを行うものである。
【0040】
まず、本実施形態で用いられるシステムは、図3に示すように、自動車ボディの三次元面データが蓄積されたCADシステム1と、塗装軌跡の教示点、トラッキングスタート、プログラム分割ポイントおよびトラッキングエンドの各点を入力するための入力部2と、これらCADシステムからの三次元面データ及び入力された教示点等を編集して一つのプログラムとする教示点データ編集部3と、こうして得られた教示点データを用いて塗装ロボットの動作をシミュレーションするシミュレータ4と、シミュレータ4によるシミュレーションの結果、教示ワーク位置Wnを抽出する教示ワーク位置抽出部5とを備え、最終的に得られた塗装ロボットの教示点、トラッキングスタート、教示ワーク位置およびトラッキングエンドの座標データを塗装ロボット制御部6へ入力するものである。
【0041】
なお、シミュレータ4には、被塗物である自動車ボディを所定のコンベアスピードで移動させるための動作プログラムと、塗装ロボットに実際と同じ動作をさせるための動作プログラムとが格納されている。
【0042】
こうした教示システムを用いてオフラインティーチングを行うには、まずステップ1で、CADシステム1から自動車ボディBの三次元面データを読み出し、入力部2からこの三次元面データに図2に示す塗装軌跡Tの教示点を設定する。この塗装軌跡Tは、ベル型塗装ガンGのパターン幅、ガン距離、塗料吐出量およびガン速度などの塗装条件を考慮して決定される。
【0043】
このとき、入力する教示点は、後述するステップ3のシミュレーションにおいて自動車ボディBの三次元面データとともに動作するように設定する。
【0044】
塗装軌跡Tの教示点の入力を終了したら、ステップ2にて、コンベアトラッキングを開始するトラッキングスタート(点St)と、コンベアトラッキングを終了するトラッキングエンド(点En)とを設定し、さらに塗装ロボットRの動作範囲Sを考慮してボディ側面の塗装範囲をたとえば4つの領域に分割して、これらの境界となる教示点をプログラム分割ポイントM1〜M3として設定する。
【0045】
トラッキングスタートStおよびトラッキングエンドEnは、通常、被塗装範囲の前端および後端の適当な位置に設定することができる。また、プログラム分割ポイントM1〜M3は、厳密な位置が要求されるわけではないので、たとえば自動車ボディBの全長を4分割した位置に設定すれば良い。なお、後述するシミュレーション時には、塗装ロボットRがプログラム分割ポイントMnに達したときのボディBの位置を教示ワーク位置Wnとするので、プログラム分割ポイントMnは教示点の何れかを選択することが好ましい。
【0046】
図2にトラッキングスタートSt、トラッキングエンドEnおよび3つのプログラム分割ポイントM1〜M3の設定例を示す。
【0047】
これら塗装軌跡Tの教示点とトラッキングスタートSt、トラッキングエンドEnおよび3つのプログラム分割ポイントM1〜M3とを教示点データ編集部3で処理し、一つのプログラムを編集する。そして、ステップ3では、この編集されたデータをシミュレータ4に入力し、ボディの動作プログラムおよび塗装ロボットの動作プログラムを用いて、ボディBを一定速度で移動させるとともに、塗装ロボットRをティーチングされた教示点にしたがった動作を行わせる。このとき、教示点はボディの移動にともなって移動する。
【0048】
ステップ4では、このシミュレーション画面を観察しながら、動作する塗装ロボットRが、まずトラッキングスタートStに達したら、そのときのボディ位置をトラッキングスタート開始地点として記録する。次に、塗装ロボットRが第1のプログラム分割ポイントM1に達したら、そのときのボディ位置を第1の教示ワーク位置として記録する。図5上段にこの様子を示す。
【0049】
同様にしてシミュレーションを継続し、塗装ロボットRが第2のプログラム分割ポイントM2に達したら、そのときのボディ位置を第2の教示ワーク位置として記録するとともに、さらに塗装ロボットRが第3のプログラム分割ポイントM3に達したら、そのときのボディ位置を第3の教示ワーク位置として記録する。図5台2段および第3段にこの様子を示す。最後に、塗装ロボットRがトラッキングエンドEnに達したら、そのときのボディ位置をコンベアトラッキングを終了する地点として記録する。図5下段にこの様子を示す。
【0050】
以上の処理は、図3に示す教示ワーク位置抽出部5によって自動的に実行され、トラッキングスタート開始地点、3つの教示ワーク位置およびコンベアトラッキング終了地点の位置データが求められる。なお、教示ワーク位置およびコンベアトラッキング終了地点の位置データは、座標で出力しても良いし、コンベアトラッキング開始地点からの距離データとして出力しても良い。
【0051】
こうして得られた塗装軌跡の教示点データと、トラッキングスタート開始地点、3つの教示ワーク位置およびコンベアトラッキング終了地点の位置データとを塗装ロボットRの制御部6に入力すれば、本実施形態のティーチングが完了する。このティーチングを基に、塗装ロボットRを再生すると、図5に示すように、当該塗装ロボットRの動作範囲S内で教示点の切替が連続的に実行され、作業待ちの状態や動作エラーなどの不具合の発生が防止できる。
【0052】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る塗装ロボットの一例を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る塗装ロボットの塗装軌跡の一例を示すボディの側面図である。
【図3】本発明で用いられる塗装ロボットの教示装置の一例を示すブロック図である。
【図4】本発明の塗装ロボットの教示方法の実施形態を示すフローチャートである。
【図5】本発明の塗装ロボットの教示方法を説明するための側面図である。
【図6】従来の塗装ロボットの教示方法を説明するための側面図である。
【符号の説明】
R…塗装ロボット
T…塗装軌跡
B…自動車ボディ(被塗物)
FF…フロントフェンダ
FD…フロントドア
RD…リヤドア
RF…リヤフェンダ
St…トラッキングスタート
M1〜M3…プログラム分割ポイント
En…トラッキングエンド
1…CADシステム
2…入力部
3…教示点データ編集部
4…シミュレータ
5…教示ワーク位置抽出部
6…塗装ロボット制御部

Claims (4)

  1. 塗装ロボットに対して所定の速度で移動する被塗物の塗装領域を所定の塗装軌跡に沿ってコンベアトラッキング方式により動作する塗装ロボットに対し、
    前記塗装領域を複数の領域に分割し、この各分割領域に対応した動作プログラムが前記被塗物の移動範囲中の所定の起動位置を基準にして起動するように、一つの動作プログラムを構築するとともに、
    被塗物の三次元面データ前記被塗物の動作シミュレーションプログラムおよび塗装ロボットの動作シミュレーションプログラム用いて、前記所定の速度で移動する被塗物に対する塗装ロボットの再生座標系における塗装軌跡の三次元座標データ編集する塗装ロボットの教示方法において、
    前記被塗物の三次元面データに当該被塗物とともに動作する塗装軌跡の教示点を、前記被塗物を移動させない状態で入力して、教示座標系における塗装ロボットの塗装軌跡の三次元座標データ(T)を作成する第1段階と、
    前記第1段階で得られた三次元座標データ(T)に、教示座標系における前記各分割領域の境界となる分割点(Mn)を設定する第2段階と、
    前記第1および第2段階で得られた教示座標系における塗装軌跡の三次元座標(T)と分割点(Mn)を含む三次元座標データ、前記被塗物の動作シミュレーションプログラムおよび前記塗装ロボットの動作シミュレーションプログラムを用いて、前記被塗物を前記所定の速度で移動させるとともに前記塗装ロボットを動作させ、再生座標系における塗装ロボットの塗装軌跡の三次元座標データ(T´)を得る第3段階と、
    前記第3段階において、教示座標系における前記塗装ロボットの動作位置教示座標系における分割点(Mn)に到達したときの再生座標系における前記被塗物の位置(Wn)を抽出する第4段階と、を有し、
    前記第4段階で抽出された被塗物の位置(Wn)を、再生座標系における塗装ロボットの前記分割領域の起動位置に決定することを特徴とする塗装ロボットの教示方法。
  2. 前記教示座標系における分割点は、前記塗装ロボットの動作条件に基づいて前記教示座標系における塗装軌跡の教示点データの中から選択されることを特徴とする請求項1記載の塗装ロボットの教示方法。
  3. 前記第2段階で、教示座標系におけるコンベアのトラッキングを開始する点および前記トラッキングを終了する点をさらに設定し、前記第4段階で、教示座標系における前記塗装ロボットの動作位置が、教示座標系におけるコンベアのトラッキングを開始する点および前記トラッキングを終了する点に到達したときの、再生座標系における当該トラッキングを開始する点およびトラッキングを終了する点のそれぞれの位置をさらに記録することを特徴とする請求項1または2記載の塗装ロボットの教示方法。
  4. 前記コンベアのトラッキングを開始する点は、前記被塗物の全塗装領域に対する塗装ロボットの起動点であり、前記トラッキングを終了する点は、前記被塗物の全塗装領域に対する塗装ロボットの作業終了点であることを特徴とする請求項3記載の塗装ロボットの教示方法。
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