JP4175627B2 - サンプリング装置及びそれを用いたサンプリング方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、対象溶液を試料用容器に採取するサンプリング装置及びそれを用いたサンプリング方法に関し、特に対象溶液として有害物質を含む可能性がある溶液を採取しなければならない場合に好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
化学プラントには、例えば、ポリ塩化ビフェニル(以下、「PCB」と略称する)やダイオキシン類等の有害物質を含む溶液を分解して無害化することがある。この処理では、対象溶液の濃度を計測して該計測値に基づいて分解用薬剤の投入量を算出したり、処理後等に有害物質が分解されて無くなったことを計測する。このような計測は、下記文献1や2と同様に、対象溶液等をライン中からサンプリング配管(以下、「専用配管」と略称する)に導出させて容器に採取し、該採取液について行われる。なお、図5は文献1のものを示している。この要部は、原子炉圧力タンク41が原子炉格納容器40内に設けられる循環用配管42を有する場合、専用配管(試料採取配管)43を原子炉冷却材浄化系配管44と残留熱除去系配管45との間に接続し、該配管43に対し開閉弁46と共に容器内外に弁47,48を設けたり、原子炉水を入れる採取装置49を容器外部に設けることにある。また、図6は文献2のものを示している。この要部は、発酵タンク50に循環式の専用配管51を設定し、該配管51が開閉弁52,53と共にタンク50よりH1寸法下側に注入部54を有し、該注入部54よりガスを吹き込んでタンク50より配管51へ液を導出させて開閉弁53を介し容器55へ採取することにより、ポンプを不要にし不純物混入等の虞を回避するものである。
【0003】
ところで、PCB等を含む溶液では、専用配管が反応槽等からグローブボックス等の採取室に導かれ、該採取室で開閉弁を介し配管内溶液をノズルより容器に採取するが、その場合、専用配管に設けられたチャックに容器を取り付けた状態で採取したり、更にチャック側に設けられた排気孔等により採取時における蒸発物等を吸引排気するようにして、危険回避等の対策が施される。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−19743号公報(第2頁〜第3頁、図1)
【特許文献2】
特開平8−278387号公報(第2頁〜第4頁、図1〜図9)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記したサンプリング方法及び装置では、例えば、含有していたPCBが反応槽で分解除去されたか否かを計測するため、該反応槽から溶液を専用配管に導出し開閉弁及びノズルを介し容器に試料採取する上で次のようなことが問題となる。
(1)、図5や図6の構成では、専用配管を流れている溶液を開閉弁を介しノズルから容器に流出させるため、採取量がばらついたり過剰に採取し易く、又、専用配管系の故障により大量の液流出の虞もある。図5の様に専用配管が一方通行又は非循環式の場合、バルブ操作を厳格に管理しても配管長さに比例した過剰液を流出し易くなる。このような不安定要因は危険であり確実に解消したい。
(2)、例えば、PCBをナトリウム分散体で無害化処理する工程では、処理後にPCBが残存していないことを確認するため、処理部より溶液を採取して計測するが、該計測でPCBが検出されると、当該処理部の溶液にナトリウム分散体を追加し無害化処理を継続して行う。この様なケースでは、対象溶液が80℃以上の高温になっており、又、処理反応により不溶物が生成してスラリー状になっている。この様な溶液を前記循環用配管を有する装置を用いてサンプリングすると、配管内が詰まり易く安全性等の点から問題となる。
(3)、採取用溶液は、反応槽や処理槽から専用配管に導出されて一部が採取され、残りが図5の様に採取装置で廃棄処理されるか、図6の様に再び反応槽へ戻される。前者では溶液が専用配管内に液滴として付着し、後者では溶液が専用配管内に残るため、それらが次のサンプリング溶液に混入し計測精度の低下要因となる。なお、以上の対策としては、専用配管に洗浄用液経路を追加して配管内の液滴や残液を除去することも考えられるが、その場合、液移送用ポンプや弁等が追加されるという問題、安全性及び操作性からも問題となり易い。
【0006】
本発明は、以上のような課題を一掃するため工夫されたものである。その目的は、上記した過剰液の流出それに起因した廃棄処理を大幅に緩和できるようにし、また、前回の液や液滴が当該採取液に混入する虞を確実に解消して性能を向上し、それらを簡明かつ簡易に実現できるようにする。他の目的は以下の内容説明の中で明らかにする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するため請求項1の発明は、溶液用処理槽に付設されて、前記処理槽から溶液の一部を導出する配管と、前記配管に設けられた開閉弁及びノズル並びにチャックとを有し、前記開閉弁を介し前記溶液の所要量を前記ノズルより前記チャックに取り付けられた試料用容器に採取するサンプリング装置において、前記配管のうち前記開閉弁より前記処理槽側の配管部分に設けられた第2開閉弁と、前記配管の他端に接続されて、前記開閉弁が閉状態かつ前記第2開閉弁が開状態で前記処理槽内の溶液の所定量を吸い込むとともに、吸い込んだ前記溶液を前記第2開閉弁が閉状態かつ前記開閉弁が開状態で前記容器に採取可能にするストレージタンクと、不活性ガスを前記ストレージタンク及び前記ノズルにそれぞれ独立して供給可能なガス供給手段と、洗浄用液を前記ストレージタンクに供給可能な洗浄用液供給手段と、前記配管又は前記ストレージタンクに第3開閉弁を介して接続された真空吸引手段と、前記チャックに設けられた排気孔より前記容器内の気体を排気可能にする吸引手段とを備えているとともに、前記開閉弁及びノズル並びにチャックと前記ストレージタンクとが外部と隔離された採取室に配置されていることを特徴としている。
これに対し、請求項2の発明は、請求項1のサンプリング装置を用いて、前記溶液用処理槽から溶液の一部を前記試料用容器に採取するサンプリング方法であって、前記開閉弁及び前記第2開閉弁の閉状態で前記配管及びストレージタンク内を負圧にした後、前記第2開閉弁を開状態に切り換えて前記処理槽内の溶液を前記配管から前記ストレージタンクへ所要量を吸い込み、該吸い込んだストレージタンク内の溶液を前記第2開閉弁が閉状態かつ前記開閉弁が開状態で前記容器内へ採取する操作、不活性ガスを前記ノズル内へ噴射し、該噴射力でノズル内周面に付着している液滴を前記容器内へ落下させる操作、前記第2開閉弁を開状態に切り換え、不活性ガスを前記ストレージタンク内へ供給し加圧することで該ストレージタンク及び前記配管内の溶液を前記処理槽へ戻す操作、前記ストレージタンクに洗浄用液を供給した後、該ストレージタンク内を不活性ガスを供給し加圧することで前記洗浄用液を該ストレージタンク及び配管内に付着した液滴を伴って前記処理槽へ排出する操作を順に行うことを特徴としている。
【0008】
(工夫点等)以上の発明方法は、従来に比べて専用配管の端末にストレージタンクを有している点、該タンク内を負圧にして処理槽の溶液を配管及びストレージタンク内に導出する点、該タンク内より配管の開閉弁及びノズルを介して容器へ採取する点等で相違している。このような構成は、第2開閉弁とストレージタンクとの間を負圧にした後閉状態にし、その後に採取用の溶液を一旦ストレージタンク内に取り入れた後、開閉弁を介しノズルより容器へ流出される採取液を安定かつ定量に制御(バルブ操作)し易いだけではなく、ストレージタンク内への吸引液量を採取量に近づけるよう設定するだけで従来問題であった専用配管系等の故障に起因した大量の液流出の虞を確実に解消できるようにする。加えて、採取後に、ストレージタンク内を加圧して該タンク及び配管内の溶液を処理槽へ戻すことことにより課題に挙げた過剰液の問題を解消できる。又、洗浄用液をストレージタンクに導入し、該ストレージタンク内を加圧して該ストレージタンク及び配管から処理槽へ供給することにより残液や液滴の混入それに起因した性能低下の問題を解消できる。
【0009】
以上の発明装置は、何れもが一般的に使用されている機器類であるため、構成簡易に上記発明サンプリング方法を実施可能にする。作動として、ガス供給手段は、例えば、ストレージタンク内を加圧して該タンクや配管内の溶液を処理槽内へ戻すようにする。真空吸引手段は、例えば、ガス供給手段の経路と接続されたり配管に接続されてストレージタンク及び配管内を負圧にする。洗浄用液供給手段は、例えば、ストレージタンク及び配管内等に付着している液滴を洗い流して次のサンプリング性能や精度を維持する。チャック側の吸引手段は、例えば、採取過程等において容器内の蒸発物等を除去して安全性等を向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明を適用したサンプリング方法及び装置について図面を参照しながら説明する。図1はサンプリング方法を採取室と共に模式的に示す構成図、図2は図1の採取室における配管側のチャック及びノズル等を示す構成図、図3はサンプリング方法の原理図、図4は適用例としてPCBを含む溶液を分解再生する化学プラントを模式的に示している。以下の説明では、発明サンプリング方法の適用例を図4により概説した後、要部構成を作動特徴と共に詳述する。
【0011】
(適用例)図4は、有害物質であるPCBを含む溶液(トランスやコンデンサ等に用いられる絶縁油や潤滑油等、以下、これらを「廃油」と略称する)を無害化する分解再生用の化学プラント例である。このプラントでは、主要部として被処理油保管部A、濃度調整部B、分解反応部C、後処理部D、付帯部E等が設けられ、又、濃度調整部Bに関連して設けられたサンプリング部10A及び分解反応部Cに関連して設けられたサンプリング部10Bとを備えている。なお、本発明方法はサンプリング部10Bに適用されている。
【0012】
ここで、付帯部Eには、新油(PCBを含まない油で、回収槽8より供給される再生油等)用槽1Cと、アルカリ金属分散体(特開2001−302553を参照)用槽1Dと、不活性ガス(窒素ガス等)供給部3等が設けられている。被処理油保管部Aには、トランス等から回収された廃液を入れておく保管槽1が多数配置されている。濃度調整部Bには、保管槽1と配管2a,2b等を介して接続された濃度調整槽4が配置されている。濃度調整槽4には、廃液が保管槽1より配管2a,2b及び弁1a,4a並びにポンプP1を介して所要量だけ供給される。また、配管2bには、濃度調整槽4の入口側に設けられた弁4aの上流側にサンプリング用配管11が接続されている。そして、濃度調整槽4では、サンプリング部10Aで採取された試料を計測したPCB濃度値に基づき、供給廃液に付帯部Eの槽1Cから新油等を加えることでPCB濃度調整を行う。
【0013】
分解反応部Cには、濃度調整槽4と配管2c等を介して接続された加熱式の反応槽5が配置されている。反応槽5には、前記槽4よりPCB濃度調整後の廃液が配管2c及び弁4b,5a並びにポンプP4を介して所要量だけ供給される。そして、反応槽5では、供給廃液に付帯部Eの槽1Dからアルカリ金属分散体及び供給部3から不活性ガス等を加えることで脱塩素分解処理を施しPCBを無害化する。この無害化は、反応槽5の上部とサンプリング部10Bとの間に設けられた配管12及び後述する採取ユニット20を介し反応槽5より試料を容器30に採取し濃度測定にて確認される。この制御は、該測定結果に基づき、PCBが検出されると、採取ユニット20内より溶液を反応槽5内に戻し、反応槽5に前記アルカリ金属分散体等を投入して再び分解処理した後、前述と同様に濃度測定される。そして、PCBが検出されなくなったとき、反応槽5内の溶液を次の後処理部Dへ送る。
【0014】
後処理部Dには、反応槽5と配管2d等を介して接続された受槽6と、受槽6と配管2e等を介して接続された濾過装置7と、回収槽8と、ホッパ9等が配置されている。そして、受槽6には、反応槽5よりPCBを分解した後の再生油が配管2d及び弁5b,6a並びにポンプP5を介して順に供給される。濾過装置7は、受槽6から配管2e、弁6b、ポンプP6等を介して導入される再生油について、該再生液中に存在している反応で生じる廃材を濾過し、濾過液(再生油)を回収槽8に供給し、廃材をホッパ9へ投入する。このようにして、図4の化学プラントは、大量の廃油を連続して無害化処理するものである。
【0015】
(サンプリング部)以上の化学プラントにおいて、本発明方法及び装置はサンプリング部10Bに採用されているが、サンプリング部10Aにも類推適用してもよい。このサンプリング部10Bには、図1に模式化したごとく採取室(グローブボックス)15が外部と隔離されて設置され、又、新油(再生油等)用槽1C(上記したポンプP2の出口側)と接続された配管29を有している。この採取室15は、上側に設けられた照明器16と、片側の開口部17を閉じるよう配置された遮蔽膜18及び該遮蔽膜18の一部に設けられて図示省略した手を差し込んで容器等を操作可能な手袋状の操作部と、該操作部より採取室内に容器30を出し入れするシャッタ付き出入口19と、前記した配管12のうち採取室15内に導かれた部分に介在された採取ユニット20と、採取ユニット20の真下に設けられた安全用トレーTと、下側空間部に設置された真空ポンプ27等を備えている。そして、採取室15では、作業者が前記手袋状の操作部より手を採取室15内へ差し込んで、採取ユニット20を操作することで試料用液を容器30に採取したり、採取後に容器30を出入口19より取出可能となっている。なお、図面では遮蔽膜18が模式化されている。また、実際には出入口19が2重シャッタ構造となっており、採取室15の気密性が保たれるよう設計されている。
【0016】
採取ユニット20は、図2のごとく上記配管12の適位置に介在された本体21と、本体21に組み込まれた開閉弁22と、開閉弁22に対応して本体21に接続された連結管14と、開閉弁22により開閉されるノズル25と、本体21にボルト等で連結されて容器30を着脱するチャック23と、前記した真空ポンプ27と、ストレージタンク28等を有している。なお、容器30は、材質が透明樹脂製かガラス製であり、矩形立体で上開口し、該上開口を開閉する不図示の蓋を有している。容器30は、内容積が約20〜40cc程度の小さなものであり、上開口周囲に係脱部としての雄ねじ部30aを形成している。
【0017】
前記本体21は概略筒形であり、前記配管12と連通する通し孔21aを形成している。この通し孔21aは、一方側が反応槽5側の配管12aに連通され、他方側がストレージタンク28側の配管12bに連通されている。配管12aは、先端側が反応槽5の上側より槽内へ導入され、又、反応槽5と本体21との間に介在された第2開閉弁5cを有している。チャック23は、下側の保持部及び上側の取付部からなり、ノズル25を上下串差し状に挿通している。保持部は下向きの凹部状であり、容器30の雄ねじ部30aに対応する係脱部(雌ねじ部)23aを内周に形成している。取付部は本体21に全体をボルト等で固着する箇所である。また、チャック23は、保持部の下端に開口され、かつ、周囲側面に開口された状態に設けられた排気孔23bを有している。該排気孔23bには、図1のごとく配管26(26a)を介し吸引室31に接続されている。この吸引室31は、採取室15の外部に設けられた不図示の排気処理部に配管32を介し接続されている。そして、この形態では、チャック23の排気孔23bから、チャック23に保持された容器30内を吸引可能にする。ノズル25は細長い管であり、上端側が本体21に装着保持されて、前記通し孔21aの一部と連通することにより配管12及び通し孔21aを介し配管12内の溶液つまり上記した反応槽5で分解処理された溶液を下端より流出する。
【0018】
開閉弁22は釦24を有し、該釦24を押すと、弁部材22bが開方向へ移動して前記ノズル25の上端開口と通し孔21aとの間を連通し、又、釦24の押圧を解放すると、弁部材22bが付勢ばねにより閉方向へ移動してノズル25と通し孔21aとの間を閉じる空押しバルブ構成である。但し、開閉弁22はこれ以外でもよい。符号22aは弁部材22bの移動量を調整するダイヤルである。符号24aは釦24側と弁部材22bを配置している摺動孔側とを連通しているチューブである。該チューブ24aは、釦24が押されるときの空圧を弁部材22bに印加にし、弁部材22bを付勢ばねに抗して開方向へ切換可能にする。連結管14は略U形であり、U形の一方側14Aが供給部3側から延びる配管13aより分岐された配管13bに接続され、U形の他方側14Bが新油用槽1C側から延びる配管29より分岐された配管29bに接続され、又、中間部が前記ノズル25の上端と対向配置されている。また、連結管14は、U形の一方側14Aに設けられてレバー14bで開閉される開閉弁14aを有し、レバー14bの開閉操作により供給部3の不活性ガスを配管13b、弁3b、開閉弁14a等を介しノズル25内へ噴射し、該ノズル25に付着している液滴を容器30内へ吹き飛ばすようにしたり、U形の他方側14Bに設けられてレバー14dで開閉される開閉弁14cを有し、レバー14dの開閉操作により槽1Cの新油を配管29b、弁3c、開閉弁14c等を介しノズル25内に供給する。後者の新油供給経路は、PCBの測定結果に基づき、PCBが検出された場合のみ弁部材21やノズル25の洗浄を目的として使用する。
【0019】
ストレージタンク28は、下側に配管12bの末端を接続し、上側に新油用槽1Cから延びる配管29と、供給部3側から延びる配管13a(13)とに接続されている。そして、ストレージタンク28内には、槽1C内の新油が配管29側にあって開閉弁1c、ポンプP2、弁1d等を介して設計量だけ供給され、又、供給部3の不活性ガスが配管13a側にあって弁3a等を介して供給される。更に、配管13aには、弁3aより下流側に配管26dが接続されている。この配管26dは、前記した弁27aに接続され、又、配管13aとの間に設けられて本発明の第3開閉弁に対応する開閉弁27cが設けられている。
【0020】
(操作例)次に、サンプリング操作例を説明する。以上の採取ユニット20において、作業者は、図1及び図2のごとくチャック23に容器30を装着操作する。装着状態では、容器30の上開口周囲がチャック23の凹部内に略密封状態に保持され、排気孔23bが容器上開口内に位置している。そして、この装置では次のような要領で試料液を採取したり後処理される。以下、図3を主にし説明する。
(ア)まず、反応槽5の溶液をストレージタンク28内に取り込む。この操作では、開閉弁22,5cが閉、開閉弁27cが開で、真空ポンプ27を駆動すると、ストレージタンク28内から配管26d等を介してタンク内の空気が排気されて、タンク内が負圧にされる。設計真空度に達すると、真空ポンプ27が停止され、開閉弁27cが閉に切り換えられる。この状態から、第2開閉弁5cが開に切り換えられると、反応槽5の溶液が配管12からストレージタンク28に吸い込まれる。その後、第2開閉弁5cは閉に切り換えられる。
(イ)ストレージタンク28内の溶液を容器30に採取する。この操作では、上記釦24を押すと、開閉弁22の弁部材22bが開、つまり通し孔21aとノズル25の上開口との間を解放し、ストレージタンク28内の溶液が配管12b及び通し孔21aからノズル25を介し容器30内へ所定量だけ採取される。ここで、開閉弁22は釦24の押圧力を解放すると閉に切り換えられる。また、採取時には、上記した容器30内から排気孔23b、配管26a、吸引室31、配管32、不図示の吸引式排気処理部を介して気体(溶液の蒸発物等)が排気される。このような構造では、対象溶液がストレージタンク28及び配管12b内に閉じこめられた静的状態から採取されるため、溶液の所要量を過不足無く採取できるよう工夫されている。従って、溶液が容器30内に過剰に採取される虞をなくし、過剰採取に起因した危険を解消でき、採取液の後処理も容易となる。
【0021】
(ウ)このようにして、容器30に溶液を採取すると、ノズル25の内周面に液滴が付着するため次にその付着物を除去する。この操作では、図1のレバー14bを開操作して、供給部3の不活性ガスを配管13a、配管13b、連結管14及び本体21からノズル25内へ噴射し、該噴射力によりノズル内周面に付着している液滴を容器30内へ完全に落下させる。即ち、この構造では、次のサンプリングに前記付着物の混入を防いで性能を維持したり、容器30をチャック23より離脱する際、及び離脱した後、液滴がノズル25から不用意に落下しないようにしている。なお、容器30は、チャック23より外されて蓋が装着される。以後は、従来と同様に、所定の計測部へ搬送されて容器30内の採取液について濃度測定が行われることになる。
(エ)同様に、ストレージタンク28及び配管12内の溶液を反応槽5に戻した後、各部の付着物を洗浄し除去する。この操作では、まず、第2開閉弁5cを開に切り換え、又、弁3aを開操作して供給部3の不活性ガスを配管13(13a)からストレージタンク28内へ供給し加圧する。すると、ストレージタンク28内の溶液及び配管12内の溶液が全て反応槽5へ戻される。弁3aを閉に切り換えた後、図1のポンプP2の定時間駆動により、槽1C内の新油が配管29、開閉弁1c、弁1dを介してストレージタンク28内へ設計量だけ供給される。供給後は、供給部3の不活性ガスが配管13aから弁3aを介して導入されると、供給新液が該タンク28及び配管12内に付着した液滴を伴って反応槽5へ排出されることになる。この排出液は、反応槽5で分解され無害化された液と同じため、プラント処理手順に何ら不具合を生じない。勿論、ノズル25側より容器30と類似する容器内へ排出して、ノズル内面を洗浄することも可能である。以上により、本発明方法及び装置は、課題に挙げた問題を一掃可能にしたものである。
【0022】
なお、本発明は以上の形態により何ら制約されない。発明のサンプリング方法は請求項2で特定した要件を、発明のサンプリング装置は請求項で特定した要件を具備しておればよく、以上の形態を参考にして必要に応じ変更可能なものである。一例を挙げると、開閉弁22及び第1開閉弁5cは自動制御式であってもよい。また、処理槽としては、図5や図6のようなタンク又はそれに類似するタンクであっても差し支えない。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のサンプリング方法及び装置では、対象液がPCBを含むか否かを調べる溶液の場合を想定すると、装置自体を汎用部材及び簡明な構成で実現しながら、第2開閉弁とストレージタンクとの間を一旦閉状態にした後、採取用の溶液をストレージタンク内に所要量導入し、そこからバルブ操作で採取するため、課題に挙げた専用配管系が故障しても溶液を過剰に流出する虞を解消でき、同時に、ノズルより容器へ流出される採取液を安定かつ定量に制御(バルブ操作)でき、しかも繰り返しサンプリングするような場合に問題となる前回のサンプリング残液や液滴の混入を防ぐことも容易に実現できるようにする。これらにより、本発明は、課題に挙げた問題を全て解消でき、加えて構成簡易に実施でき、ロボット等による自動採取も実現し易くして信頼性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法を適用した採取室の構成を示す模式図である。
【図2】 図1の採取室に設けられる配管側の要部を示す図である。
【図3】 本発明の原理を示す図である。
【図4】 本発明適用例として分解再生用化学プラントを示す模式図である。
【図5】 サンプリング方法の従来例を示す参考図である。
【図6】 サンプリング方法の他の従来例を示す参考図である。
【符号の説明】
1…廃油用保管槽(1a,1bは弁、2aは流出用配管)
3…供給部(不活性ガス用の供給部であり、13はその配管)
4…濃度調整槽(4a,4bは弁)
5…反応槽(処理槽であり、5cは第2開閉弁)
10A,10B…サンプリング部(15は採取室)
12…配管(サンプリング用専用配管)
14…連結管(14aは開閉弁)
20…採取ユニット(21は本体、25はノズル)
22…開閉弁(24は釦)
23…チャック(23bは排気孔)
28…ストレージタンク
27…真空ポンプ(真空吸引手段と吸引手段を兼用)
27c…開閉弁(第3開閉弁)
30…試料用容器
P2…ポンプ(洗浄用液供給手段)

Claims (2)

  1. 溶液用処理槽に付設されて、前記処理槽から溶液の一部を導出する配管と、前記配管に設けられた開閉弁及びノズル並びにチャックとを有し、前記開閉弁を介し前記溶液の所要量を前記ノズルより前記チャックに取り付けられた試料用容器に採取するサンプリング装置において、
    前記配管のうち前記開閉弁より前記処理槽側の配管部分に設けられた第2開閉弁と、
    前記配管の他端に接続されて、前記開閉弁が閉状態かつ前記第2開閉弁が開状態で前記処理槽内の溶液の所定量を吸い込むとともに、吸い込んだ前記溶液を前記第2開閉弁が閉状態かつ前記開閉弁が開状態で前記容器に採取可能にするストレージタンクと、
    不活性ガスを前記ストレージタンク及び前記ノズルにそれぞれ独立して供給可能なガス供給手段と、
    洗浄用液を前記ストレージタンクに供給可能な洗浄用液供給手段と、
    前記配管又は前記ストレージタンクに第3開閉弁を介して接続された真空吸引手段と、
    前記チャックに設けられた排気孔より前記容器内の気体を排気可能にする吸引手段とを備えているとともに、
    前記開閉弁及びノズル並びにチャックと前記ストレージタンクとが外部と隔離された採取室に配置されていることを特徴とするサンプリング装置。
  2. 請求項1のサンプリング装置を用いて、前記溶液用処理槽から溶液の一部を前記試料用容器に採取するサンプリング方法であって
    前記開閉弁及び前記第2開閉弁の閉状態で前記配管及びストレージタンク内を負圧にした後、前記第2開閉弁を開状態に切り換えて前記処理槽内の溶液を前記配管から前記ストレージタンクへ所要量を吸い込み、該吸い込んだストレージタンク内の溶液を前記第2開閉弁が閉状態かつ前記開閉弁が開状態で前記容器内へ採取する操作、
    不活性ガスを前記ノズル内へ噴射し、該噴射力でノズル内周面に付着している液滴を前記容器内へ落下させる操作、
    前記第2開閉弁を開状態に切り換え、不活性ガスを前記ストレージタンク内へ供給し加圧することで該ストレージタンク及び前記配管内の溶液を前記処理槽へ戻す操作、
    前記ストレージタンクに洗浄用液を供給した後、該ストレージタンク内を不活性ガスを供給し加圧することで前記洗浄用液を該ストレージタンク及び配管内に付着した液滴を伴って前記処理槽へ排出する操作を順に行うことを特徴とするサンプリング方法。
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