JP4173616B2 - Electronic musical instruments - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子楽器に関し、さらに詳細には、外部記憶手段に記憶されている演奏データを、当該外部記憶手段から内部記憶手段に転送して記憶させたり、内部記憶手段に記憶されている演奏データを、当該内部記憶手段から外部記憶手段に転送して記憶させたりすることのできる電子楽器に関する。
【0002】
なお、本明細書においては、「外部記憶手段に記憶されている演奏データを当該外部記憶手段から内部記憶手段に転送して記憶させる」ことを「ロード」と適宜に称することとし、「内部記憶手段に記憶されている演奏データを当該内部記憶手段から外部記憶手段に転送して記憶させる」ことを「セーブ」と適宜に称することとする。
【0003】
【従来の技術】
従来より、外部記憶手段としてハード・ディスクなどの外部記憶装置に記憶された演奏データを選択して、当該選択した演奏データを当該外部記憶装置から内部記憶手段としてランダム・アクセス・メモリ(RAM)などの内部記憶領域に読み込み、当該内部記憶領域に読み込んだ演奏データに基づいて楽音を生成するようにした電子楽器が知られている。
【0004】
ところで、上記したような従来の電子楽器においては、複数の演奏データとして外部記憶手段としてのハード・ディスクなどの外部記憶装置に記憶された複数の波形データの中から所望の波形データを選択して(選択する波形データは、単数でもよいし複数でもよい。)、当該選択した波形データを当該外部記憶装置から電子楽器の内部記憶手段としてのRAMなどの内部記憶領域にロードする際には、必ず選択された全ての波形データをロードするようになされていた。
【0005】
同様に、従来の電子楽器においては、演奏データとして内部記憶手段としてのRAMなどの内部記憶領域に記憶された複数の波形データの中から所望の波形データを選択して(選択する波形データは、単数でもよいし複数でもよい。)、当該選択した波形データを当該内部記憶領域から外部記憶手段としてのハード・ディスクなどの外部記憶装置にセーブする際には、必ず選択された全ての波形データをセーブするようになされていた。
【0006】
このため、従来の電子楽器においては、演奏データをロードしたりセーブしたりする際に、それらの処理に時間がかかってしまうという問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記したような従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、外部記憶手段に記憶された演奏データを当該外部記憶手段から内部記憶手段に転送して記憶させる際、即ち、外部記憶手段から演奏データを内部記憶手段にロードする際や、内部記憶手段に記憶された演奏データを当該内部記憶手段から外部記憶手段に転送して記憶させる際、即ち、内部記憶手段から演奏データを外部記憶手段にセーブする際に、それらの処理を高速で行って当該処理に要する時間を短縮化することができるようにした電子楽器を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、外部記憶手段に記憶された演奏データを当該外部記憶手段から内部記憶手段に転送して記憶させる際、即ち、外部記憶手段から演奏データを内部記憶手段にロードする際に、同じ演奏データが既にロードされているか否かを調べて、既にロードされてる演奏データは再度ロードしないようにして、ロードの処理に要する時間を短縮化するようにしたものである。
【0009】
より詳細には、本発明は、外部記憶手段から演奏データを内部記憶手段にロードすることを指示された際に(ロードすることを指示された演奏データは、単数でもよいし複数でもよい。)、当該ロードを指示された演奏データが既にロードされているか否かを調べて、既にロードされている演奏データがあれば、当該既にロードされている演奏データはロードせずに、ロードされていない演奏データのみをロードすることにより、ロードの処理に要する時間を短縮化するものである。
【0010】
そして、外部記憶手段から内部記憶手段に既にロードされている演奏データであっても、当該内部記憶手段に既にロードされている演奏データが編集などの処理によりロード時の状態とは変化してしまい、外部記憶手段に記憶されている演奏データの内容と内部記憶手段に記憶されている演奏データの内容とが異なっている場合には、外部記憶手段に記憶されている演奏データを内部記憶手段に再度ロードすることにより、内部記憶手段に記憶されている演奏データの内容と外部記憶手段に記憶されている演奏データの内容との整合性を保つようにするものである。
【0011】
また、本発明は、内部記憶手段に記憶された演奏データを当該内部記憶手段から外部記憶手段に転送して記憶させる際、即ち、内部記憶手段から演奏データを外部記憶手段にセーブする際に、同じ演奏データが既にセーブされているか否かを調べて、既にセーブされてる演奏データは再度セーブしないようにして、セーブの処理に要する時間を短縮化するようにしたものである。
【0012】
より詳細には、本発明は、内部記憶手段から演奏データを外部記憶手段にセーブすることを指示された際に(セーブすることを指示された演奏データは、単数でもよいし複数でもよい。)、当該セーブを指示された演奏データが既にセーブされているか否かを調べて、既にセーブされている演奏データがあれば、当該既にセーブされている演奏データはセーブせずに、セーブされていない演奏データのみをセーブすることにより、セーブの処理に要する時間を短縮化するものである。
【0013】
そして、内部記憶手段から外部記憶手段に既にセーブされている演奏データであっても、当該外部記憶手段に既にセーブされた演奏データに対応する内部記憶手段に記憶されている演奏データが編集などの処理によりセーブ時の状態とは変化してしまい、外部記憶手段に記憶されている演奏データの内容と内部記憶手段に記憶されている演奏データの内容とが異なっている場合には、内部記憶手段に記憶されている演奏データを外部記憶手段に再度セーブすることにより、内部記憶手段に記憶されている演奏データの内容と外部記憶手段に記憶されている演奏データの内容との整合性を保つようにするものである。
【0014】
即ち、本発明のうち請求項1に記載の発明は、外部記憶手段に記憶されている名称により特定される演奏データを該外部記憶手段から内部記憶手段に転送して記憶させる電子楽器において、外部記憶手段に記憶されている演奏データを記憶可能な内部記憶手段と、上記外部記憶手段に記憶されている演奏データを選択する選択手段と、上記選択手段によって選択された演奏データと上記内部記憶手段に記憶されている演奏データとを比較し、上記選択手段によって選択された演奏データの名称と上記内部記憶手段に記憶されている演奏データの名称とが一致し、かつ、上記選択手段によって選択された演奏データの内容と上記内部記憶手段に記憶されている演奏データの内容とが一致すると、上記選択手段によって選択された演奏データと上記内部記憶手段に記憶されている演奏データとが同じであるとの比較結果を生成する比較手段と、上記比較手段の比較結果が、上記選択手段によって選択された演奏データと上記内部記憶手段に記憶されている演奏データとが同じであることを示す場合に、上記選択手段によって選択された演奏データを上記内部記憶領域へ転送しないように制御する制御手段とを有するようにしたものである。
【0015】
また、本発明のうち請求項2に記載の発明は、内部記憶手段に記憶されている名称により特定される演奏データを該内部記憶手段から外部記憶手段に転送して記憶させる電子楽器において、内部記憶手段に記憶されている演奏データを選択する選択手段と、上記選択手段によって選択された演奏データと外部記憶手段に記憶されている演奏データとを比較し、上記選択手段によって選択された演奏データの名称と上記外部記憶手段に記憶されている演奏データの名称とが一致し、かつ、上記選択手段によって選択された演奏データの内容と上記外部記憶手段に記憶されている演奏データの内容とが一致すると、上記選択手段によって選択された演奏データと上記外部記憶手段に記憶されている演奏データとが同じであるとの比較結果を生成する比較手段と、上記比較手段の比較結果が、上記選択手段によって選択された演奏データと上記外部記憶手段に記憶されている演奏データとが同じであることを示す場合に、上記選択手段によって選択された演奏データを上記外部記憶領域へ転送しないように制御する制御手段とを有するようにしたものである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明による電子楽器の実施の形態の一例を詳細に説明する。
【0017】
図1には、本発明の実施の形態の一例による電子楽器のブロック構成図が示されている。
【0018】
この電子楽器は、その全体の動作を中央処理装置(CPU)10を用いて制御するように構成されている。
【0019】
そして、この電子楽器には、外部記憶手段としてのハード・ディスクなどの外部記憶装置200が接続されており、この外部記憶装置200には、複数の演奏データとして複数の波形データが記憶されている。
【0020】
また、この電子楽器のCPU10には、バス12を介して、CPU10が後述するフローチャートに示すような動作の制御を行うために実行するプログラムなどが格納されたプログラム・メモリ(なお、プログラム・メモリは、リード・オンリ・メモリ(ROM)により構成される。)14と、CPU10によるプログラムの実行に必要な後述する各種バッファやレジスタなどが設定されたワーキング・エリアとしてのワーキング・メモリ(なお、ワーキング・メモリは、RAMにより構成される。)16と、外部記憶装置200から波形データをロードして記憶可能となされているとともに記憶している波形データを外部記憶装置200にセーブして記憶可能となされている内部記憶手段としての波形メモリ(なお、波形メモリは、RAMにより構成される。)18と、後述する操作パネル100に配置される各種の操作子よりなる操作子群20と、後述する操作子パネル100に配置される表示装置22と、外部のMIDI機器との間で通信を行うためのMIDIインターフェース(MIDI I/F)24とが接続されている。
【0021】
なお、CPU10には、デジタル/アナログ変換器(D/A)26が接続されている。このD/A26は、CPU10が波形メモリ18に記憶された波形データに基づいて生成したデジタル楽音信号を、アナログ楽音信号に変換して出力するものである。
【0022】
そして、D/A26から出力されたアナログ楽音信号は、当該アナログ楽音信号を増幅するためのアンプやこのアンプによって増幅されたアナログ楽音信号を空間に楽音として放音するためのスピーカーなどから構成されるサウンド・システム(図示せず)を介して、楽音として空間に放音されることになる。
【0023】
また、この電子楽器には、波形メモリ18に記憶された波形データを編集(「編集」としては、音高や音色の変更などがある。)する機能が設けられている。なお、上記した波形データを編集する機能を実現するための構成は、既に公知の技術を用いることができるものであるので、説明を簡略化して本発明の理解を容易にするために、その詳細な説明は省略する。
【0024】
また、図2乃至図5には、操作子群20を構成する各種の操作子ならびに表示装置22を配置した操作パネル100の構成説明図が示されている。
【0025】
ここで、表示装置22は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)により構成される表示画面22aを備えており、この表示画面22aには、後述するような各種の情報が表示されることになる。
【0026】
次に、図2乃至図5を参照しながら、操作子群20を構成する各種の操作子の操作に基づいて実行される動作ならびに当該動作に伴い表示画面22aに表示される情報の内容について説明する。
【0027】
まず、操作子群20を構成する各種の操作子を説明すると、本発明の実施に関連する操作子としては、メニュー(MENU)・スイッチ20aと、インクリメント(INC)・スイッチ20bと、デクリメント(DEC)・スイッチ20cと、アップ(UP)・スイッチ20dと、ダウン(DOWN)・スイッチ20eと、レフト(LEFT)・スイッチ20fと、ライト(RIGHT)・スイッチ20gと、エクジット(EXIT)・スイッチ20hと、エンター(ENTER)・スイッチ20iと、ファンクション1(F1)スイッチ20jと、ファンクション2(F2)スイッチ20kと、ファンクション3(F3)スイッチ20lと、ファンクション4(F4)スイッチ20mとが設定されている。
【0028】
上記した操作子のなかで、インクリメント・スイッチ20bとデクリメント・スイッチ20cとは、設定しようとする値を変更する際に操作するものであり、インクリメント・スイッチ20bを1度押す毎に値が「1」だけ増加し、デクリメント・スイッチ20cを1度押す毎に値が「1」だけ減少する。
【0029】
また、上記した操作子のなかで、アップ・スイッチ20d、ダウン・スイッチ20e、レフト・スイッチ20fならびにライト・スイッチ20gは、表示装置22の表示画面22aに表示されるカーソルの移動を行う際に操作するものであり、アップ・スイッチ20dを押すとカーソルが上方へ移動され、ダウン・スイッチ20eを押すとカーソルが下方へ移動され、レフト・スイッチ20fを押すとカーソルが左方へ移動され、ライト・スイッチ20gを押すとカーソルが右方へ移動される。
【0030】
ここで、図2の表示装置22の表示画面22aには、この電子楽器の電源投入後において、メニュー・スイッチ20aを押した後にダウン・スイッチ20eを2度押したときのメニュー画面が表示されている。この表示画面22aの表示内容は、カーソルが「DISK Load menu」の表示上に位置していて、「DISK Load menu」が選択された状態を示している。
【0031】
この図2に示す状態でエンター・スイッチ20iを押すと、表示装置22の表示画面22aが図3に示す状態となる。この図3における表示画面22aの表示内容は、ロードしたい波形データの選択画面を示している。
【0032】
そして、図3における表示画面22aにおいて、左側に位置している「+」マークは、当該「+」マークを付された名称(なお、以下においては、波形データの名称を適宜に「波形データ名」と称する。)の波形データがロードする対象として選択されていることを示している。即ち、図3においては、「Drum Kick 1」という波形データ名の波形データと「AC.Bass 1」という波形データ名の波形データとが選択された状態を示している。
【0033】
ここで、ロードする波形データを選択するには、所望の波形データの波形データ名にカーソル(図3において、カーソルは、波形データ名の下に位置する「下線」により表される。)を位置させた状態において、エンター・スイッチ20iを押せばよい。これにより、ロードする波形データが選択されることになり、波形データ名の左側に「+」マークが表示される。
【0034】
また、ロードする波形データとして選択された波形データ名にカーソルが位置している状態において、エンター・スイッチ20iを押すと、ロードする波形データとしての選択が解除され、波形データ名の左側の「+」マークの表示が消される。
【0035】
さらに、図3に示す状態でF4スイッチ20mを押すと、表示装置22の表示画面22aが図4に示す状態となる。この図4における表示画面22aの表示内容は、上記のようにして選択した波形データを波形メモリ18に順次にロードする際において、波形メモリ18におけるサンプルについて、選択された波形データの中で最初にロードする波形データがロード開始されることになる先頭のサンプルのサンプル番号(以下、「ロード先サンプル番号」と適宜に称する。)を指示して設定する画面を示している。
【0036】
そして、図4に示す表示画面22aにおいて、インクリメント・スイッチ20bを押すとロード先サンプル番号の値が「1」だけ増加され、デクリメント・スイッチ20cを押すとロード先サンプル番号の値が「1」だけ減少される。
【0037】
なお、図4に示す表示画面22aにおいては、ロード先サンプル番号の値として「001」が指示されて設定された状態が示されており、波形メモリ18においてロードを開始されるサンプルのサンプル番号は「1」となる。
【0038】
この図4に示す状態でF4スイッチ20mを押すと、選択された波形データのロードの準備のために、ロードの対象として選択されている波形データが既に波形メモリ18にロードされているか否かを調べる処理が行われる。なお、この処理は、後述する図8のフローチャートに示す波形メモリ検索処理ルーチンとして実行される。
【0039】
ここで、ロードの対象として選択されている全ての波形データが波形メモリ18に記憶されていないか、あるいは、ロードの対象として選択されている全ての波形データが波形メモリ18に記憶されていても、その波形メモリ18に記憶されている波形データが全て編集されていて、外部記憶装置200に記憶された波形データの内容と波形メモリ18に記憶された波形データの内容とが異なっている場合には、上記した図4に示す状態でF4スイッチ20mを押した際に、ロードの対象として選択されている波形データの全てをそのまま波形メモリ18に自動的にロードする(このロードは、従来の技術において行われていたロードと同様な処理であり、適宜に「通常ロード処理」と称する。なお、この通常ロード処理は、後述する図10のフローチャートに示す通常ロード処理ルーチンとして実行される。)。
【0040】
一方、ロードの対象として選択されている波形データのうちの一つでも同じ波形データが既に波形メモリ18にロードされていて、当該波形メモリ18に既にロードされた波形データが編集されていないときには、図5における表示画面22aの状態に自動的に変化する。この図5における表示画面22aの表示内容は、本発明の実施に関連する高速ロード処理(この「高速ロード処理」については後述する。なお、高速ロード処理は、後述する図11のフローチャートに示す高速ロード処理ルーチンとして実行される。)指示画面を示している。
【0041】
そして、この図5に示す表示画面22aにおいて、高速ロードするか否かの指示を待ち、この指示待ちの状態において「ALL」を指定するF4スイッチ20mが押された場合には、ロードの対象として選択されている波形データの全てを波形メモリ18へロードし(このロードは、上記した通常ロード処理により行われる。)、一方、この指示待ちの状態において「QUICK」を指定するF1スイッチ20jが押された場合には、後述する高速ロード処理を行う(なお、高速ロード処理は、後述する図11のフローチャートに示す高速ロード処理ルーチンとして実行される。)。
【0042】
なお、図3に示す波形データの選択画面において選択された波形データ名は、ワーキング・エリア16に設定された図6に示すセレクト・アレイ(Select Array)配列表に、選択された順番で記憶されることになる。
【0043】
なお、この実施の形態においては、図3に示す波形データの選択画面において選択可能な波形データの最大数は「5」に設定されており、セレクト・アレイ配列表は選択順に最大5つまでの波形データ名が記憶されることになる。
【0044】
この図6に示すセレクト・アレイ配列表の例においては、順番0には波形データ名として「Piano 1」が記憶され、順番1には波形データ名として「Piano 3」が記憶され、順番2には波形データ名として「Strings 1」が記憶され、順番3には波形データ名として「Drum Kick 2」が記憶され、順番4には波形データ名として「AC.Bass 1」が記憶されている。
【0045】
また、図7には、高速ロード処理する前と後との波形メモリ18の状態の一例が示されており、図7において左側に高速ロード処理する前の現在の波形メモリ18の状態が示されており、図7において右側に高速ロード処理後の波形メモリ18の状態が示されている。
【0046】
この図7に示す例は、図6に示すセレクト・アレイ配列表に示す波形データがロードの対象として選択されている場合を示しており、図6に示すセレクト・アレイ配列表においては5つの波形データがロードの対象として選択されているが、後述する高速ロード処理において実際にロードされる波形データは、波形データ名「Drum Kick 2」の1つのみとなる。
【0047】
次に、図8および図10乃至図12に示すフローチャートならびに図6に示すセレクト・アレイ配列表、図7に示す波形メモリの状態の説明図および図9に示す波形データ配列表を参照しながら、この電子楽器におけるロードの処理について説明する。
【0048】
なお、図9に示す波形データ配列表においては、本発明の理解を容易にするために、ロード前の波形メモリ18の状態が、図7に示す「高速ロード処理する前の現在の波形メモリの状態」と同じ場合において、図6に示すセレクト・アレイ配列表の内容がロードの対象として設定された場合について示している。
【0049】
なお、上記したフローチャートの処理において使用されるレジスタとしては、以下に説明する(1)乃至(4)に示すものがある。
【0050】
(1)SelectArray
ロードする波形データとして選択されて、セレクト・アレイ配列表に格納された波形データ名が格納されるレジスタである。
【0051】
(2)LoadStrategy_Load(LoadStrategy_Load[j])
波形メモリ18のj番目(「j」は、0および正の整数である。)のサンプル、即ち、サンプル番号jのサンプルにいずれの波形データをロードするのかを分かるように、ロードすべき波形データ名を格納したレジスタである。なお、LoadStrategy_Loadに「不定」が格納されている場合には、ロードすべき波形データ名を特定できない場合を示す。
【0052】
(3)LoadStrategy_Erase
波形メモリ18のj番目(「j」は、0および正の整数である。)のサンプル、即ち、サンプル番号jのサンプルを消去するか否か示す情報を格納したレジスタである。LoadStrategy_Eraseに「真」が格納されている場合にはそのサンプル番号のサンプルを消去し、LoadStrategy_Eraseに「偽」が格納されている場合にはそのサンプル番号のサンプルを消去しない。なお、LoadStrategy_Eraseに「不定」が格納されている場合には、そのサンプル番号のサンプルを消去するか否か特定できない場合を示す。
【0053】
(4)LoadStrategy_Move(LoadStrategy_Move[j])
波形メモリ18のj番目(「j」は、0を含む正の整数である。)のサンプル、即ち、サンプル番号jのサンプルは交換によりロードできるか否か示す情報を格納したレジスタである。なお、LoadStrategy_Moveに「不定」が格納されている場合には、そのサンプル番号のサンプルは交換によりロードできるか否か特定できない場合を示す。
【0054】
まず、図8に示す波形メモリ検索処理ルーチンのフローチャートを参照しながら、ロードしようとする波形データが波形メモリ18に既にロードされているか否かを調べ波形メモリ検索処理について説明する。
【0055】
即ち、この図8に示す波形メモリ検索処理ルーチンは、図4に示す状態でF4スイッチ20mが押されると起動されるものであり、この波形メモリ検索処理ルーチンが起動されると、上記において図2乃至図4に示す表示画面22aを参照しながら説明したロードしようとする波形データの選択操作により選択された波形データの一覧を、SelectArrayからLoadStrategy_Loadにコピーする(ステップS802)。
【0056】
次に、図4に示す表示画面22aにおいて設定されたロード先サンプル番号から始まる現在の波形メモリ18の記憶内容とSelectArrayの記憶内容とを比較して、SelectArrayに無いサンプルは波形メモリ18から消去する対象となるので、LoadStrategy_Eraseを「真」にする(ステップS804)。
【0057】
それから、SelectArrayと現在の波形メモリ18の記憶内容全体とを調べて、SelectArrayにあるサンプルが波形メモリ18に存在し、かつ、そのサンプルの波形データが編集されていない場合には、LoadStrategy_Moveを「真」にして(ステップS806)、この波形メモリ検索処理ルーチンの処理を終了する。
【0058】
なお、この電子楽器においては、波形メモリ18に記憶されている波形データ毎に編集フラグが設けられており、波形メモリ18に記憶されている波形データに何らかの編集が行われると、編集された波形データに対応するフラグがセットされるものとする。ステップS806の処理においては、この編集フラグの状態に応じて、波形データが編集されているか否かを判断する。
【0059】
そして、図9には、図8に示す波形メモリ検索処理ルーチンを実行した後における、配列の状態が示されている。
【0060】
次に、図10に示す通常ロード処理ルーチンのフローチャートを参照しながら、選択した全ての波形データをロードする通常ロード処理について説明する。
【0061】
即ち、この図10に示す通常ロード処理ルーチンは、図4に示す状態でF4スイッチ20mを押した場合あるいは図5に示す状態でF4スイッチ20mを押した場合に起動されるものであり、この通常ロード処理ルーチンが起動されると、まず、ロードされる波形データ数分だけ、図4に示す表示画面22aで設定したロード先サンプル番号から波形メモリ18内のサンプルの波形データを消去する(ステップS1002)。
【0062】
それから、選択された波形データを全てロード先サンプル番号から波形メモリ18のサンプルへロードし、この通常ロード処理ルーチンを終了する。
【0063】
従って、通常ロード処理ルーチンの処理によって、選択された全ての波形データは、波形メモリ18にロードされることになる。
【0064】
次に、図11に示す高速ロード処理ルーチンのフローチャートを参照しながら、選択した全ての波形データをロードすることなく必要な波形データのみをロードして、ロード処理の高速化を図る高速ロード処理について説明する。
【0065】
即ち、この図11に示す高速ロード処理ルーチンは、図5に示す状態でF1スイッチ20jを押した場合に起動されるものであり、この高速ロード処理ルーチンが起動されると、まず、図8に示す波形メモリ検索処理ルーチンのステップS804で設定されたLoadStrategy_Eraseに基づいて、「真」に設定されている波形メモリ18のサンプルから波形データの消去を行う(ステップS1102)。
【0066】
それから、この高速ロード処理ルーチンのサブ・ルーチンとして図12のフローチャートに示すサンプル交換処理を行い、交換可能なサンプル間において波形データの交換を行う(ステップS1104)。
【0067】
さらに、LoadStrategy_Moveに基づいて、「偽」に設定されている波形メモリ18のサンプルに波形データのロードを行う(ステップS1106)。このとき、LoadStrategy_Eraseが「偽」であったら、当該波形メモリ18のサンプルから波形データの消去を行った後に、波形データのロードを行うことになる。
【0068】
そして、上記したステップS1106の処理を終了すると、この高速ロード処理ルーチンを終了する。
【0069】
次に、図12に示すサンプル交換処理ルーチンのフローチャートを参照しながら、サンプル交換処理について説明する。このサンプル交換処理は、LoadStrategy_Moveが「真」であったとき、ロードの対象として選択された波形データと同じ波形データを現在の波形メモリ18のサンプルから探し、当該探したサンプルのサンプル番号の波形データとロードの対象として選択されたサンプルのサンプル番号の波形データとを交換するものである。
【0070】
このサンプル交換処理ルーチンが起動されると、まず、処理変数jにロード先サンプル番号を設定する(ステップS1202)。
【0071】
次に、後述するステップS1204乃至ステップS1212に示す処理に関して、ロードの対象として選択された波形データ分繰り返し行ったか否か判断され、選択された波形データ分繰り返し行ったと判断された場合には、このサンプル交換処理ルーチンを終了して高速ロード処理ルーチンへリターンするが、選択された波形データ分繰り返し行っていないと判断された場合には、LoadStrategy_Move[j]が「真」であるか否かを判断する(ステップS1206)。
【0072】
ここで、LoadStrategy_Move[j]が「真」であると判断された場合には、処理変数kにLoadStrategy_Load[j]と同じ波形データ名のサンプルのサンプル番号を設定し(ステップS1208)、サンプル番号kのサンプルとサンプル番号jのサンプルとを交換する(ステップS1210)。
【0073】
それから、処理変数jを「1」インクリメントして、ステップS1204の処理へ戻り、以降の処理を繰り返すことになる。
【0074】
従って、高速ロード処理ルーチンの処理によって、選択された全ての波形データが波形メモリ18にロードされることなく、選択された全ての波形データのなかで、既に波形メモリ18にロードされていない波形データならびに既に波形メモリ18にロードされていても編集された波形データのみがロードされることになるので、ロードの処理を高速で行うことができるようになり、当該ロードの処理に要する時間を短縮化することができるようになる。
【0075】
次に、波形データのセーブについて説明するが、波形データのセーブの処理については、上記した波形データのロードの処理と同様な処理を行えばよい。
【0076】
即ち、この電子楽器の電源投入後において、メニュー・スイッチ20aを押した後にダウン・スイッチ20eを3度押し、図2におけるメニュー画面においてカーソルを「DISK Save menu」の表示上に位置させた状態でエンター・スイッチ20iを押すと、表示装置22の表示画面22aが図13に示す状態となる。この図13における表示画面22aの表示内容は、セーブしたい波形データの選択画面を示している。
【0077】
そして、図13における表示画面22aにおいては、図3に示すロードの場合と同様に、左側に位置している「+」マークを付された波形データ名の波形データがセーブする対象として選択されていることを示している。即ち、図13においては、「Piano 1」という波形データ名の波形データと「Strings 1」という波形データ名の波形データとが選択された状態を示している。
【0078】
ここで、セーブする波形データを選択するには、ロードする波形データを選択する場合と同様に、所望の波形データの波形データ名にカーソル(図13において、カーソルは、波形データ名の下に位置する「下線」により表される。)を位置させた状態において、エンター・スイッチ20iを押せばよい。これにより、セーブする波形データが選択されることになる。
【0079】
また、セーブする波形データとして選択された波形データ名にカーソルが位置している状態において、エンター・スイッチ20iを押すと、セーブする波形データとしての選択が解除される。
【0080】
さらに、ロードの場合と同様に、図13に示す状態でF4スイッチ20mを押すと、選択された波形データのセーブの準備のために、セーブの対象として選択されている波形データが既に外部記憶装置200にセーブされているか否かを調べる。即ち、セーブを指示されたときには、既にセーブされている波形データがあるか否かを調べるものである。
【0081】
ここで、セーブの対象として選択されている全ての波形データが外部記憶装置200に記憶されていないか(即ち、セーブを指示されたときに、既にセーブされている波形データがない場合である。)、あるいは、セーブの対象として選択されている全ての波形データが外部記憶装置200に記憶されていても、その波形メモリ18に記憶されている波形データが全て編集されていて、外部記憶装置200に記憶された波形データの内容と波形メモリ18に記憶された波形データの内容とが異なっている場合には、上記した図13に示す状態でF4スイッチ20mを押した際に、セーブの対象として選択されている波形データの全てをそのまま外部記憶装置200に自動的にセーブする(このセーブは、従来の技術において行われていたセーブと同様な処理であり、適宜に「通常セーブ処理」と称する。)。
【0082】
一方、セーブの対象として選択されている波形データのうちの一つでも同じ波形データが既に外部記憶装置200にセーブされていて、当該外部記憶装置200に既にセーブされている波形データと対応する波形メモリ18に記憶された波形データが編集されていないときには、ロードの場合における図5と同様な表示画面22aの状態に自動的に変化する。
【0083】
そして、この状態において、本発明の実施に関連する高速セーブ処理(なお、「高速セーブ処理」については後述する。)を行うか否かの指示を待ち、この指示待ちの状態においてF4スイッチ20mが押された場合には、セーブの対象として選択されている波形データの全てを外部記憶装置200へセーブし(このセーブは、通常セーブ処理により行われる。)、一方、この指示待ちの状態においてF1スイッチ20jが押された場合には、後述する高速セーブ処理を行う。
【0084】
次に、図14乃至図15に示すフローチャートを参照しながら、この電子楽器におけるセーブの処理について説明する。
【0085】
なお、通常セーブ処理に関しては、公知の技術を適用することができるものであるので、説明を簡略化して本発明の理解を容易にするために、その詳細な説明は省略する。
【0086】
なお、上記した図14乃至図15に示すフローチャートの処理において使用されるレジスタとしては、以下に説明する(1)に示すものがある。
【0087】
(1)SaveStrategy
セーブが必要であるか否かを示す情報を格納したレジスタである。
【0088】
まず、図14に示す外部記憶装置検索処理ルーチンのフローチャートを参照しながら、セーブが必要な波形データを検索する処理を行う。
【0089】
即ち、この図14に示す外部記憶装置検索処理ルーチンは、図4に示す状態でF4スイッチ20mが押されると起動されるものであり、この外部記憶装置検索処理ルーチンが起動されると、セーブしようとする波形データの選択操作により選択された波形データが外部記憶装置200に記憶されていない場合か、あるいは、外務記憶装置200に記憶されていても編集されている場合には、その波形データに対応したSaveStrategyを「真」に設定し、そうではない波形データに対応したSaveStrategyを「偽」に設定して(ステップS1402)、この外部記憶装置検索処理ルーチンを終了する。
【0090】
次に、図15に示す高速セーブ処理ルーチンのフローチャートを参照しながら、選択した全ての波形データをセーブすることなく必要な波形データのみをセーブして、セーブ処理の高速化を図る高速セーブ処理について説明する。
【0091】
即ち、この図15に示す高速セーブ処理ルーチンは、図5と同様な状態でF1スイッチ20jを押した場合に起動されるものであり、この高速セーブ処理ルーチンが起動されると、まず、図14に示す外部記憶装置検索処理ルーチンのステップ1402で設定されたSaveStrategyに基づいて、「真」に設定されている波形データのみを外部記憶装置200にセーブする(ステップS1502)。
【0092】
それから、上記したステップS1502の処理により、外部記憶装置200にセーブした波形データに対応する編集フラグをクリアし(ステップS1504)、この高速セーブ処理ルーチンを終了する。
【0093】
従って、高速セーブ処理ルーチンの処理によって、選択された全ての波形データが外部記憶装置200にセーブされることなく、選択された全ての波形データのなかで、既に外部記憶装置200にセーブされていない波形データならびに既に外部記憶装置200にセーブされていても編集された波形データのみがセーブされることになるので、セーブの処理を高速で行うことができるようになり、当該セーブの処理に要する時間を短縮化することができるようになる。
【0094】
なお、上記した実施の形態は、以下の(1)乃至(3)に示すように変形してもよい。
【0095】
(1)上記した実施の形態においては、高速ロード処理と高速セーブ処理とをともに行う電子楽器について説明したが、これに限られるものではないことは勿論であり、高速ロード処理と高速セーブ処理とのいずれか一方のみを行うようにしてもよい。
【0096】
(2)上記した実施の形態においては、図3に示す波形データの選択画面において選択可能な波形データの最大数を「5」に設定し、セレクト・アレイ配列表は選択順に最大5つまでの波形データ名が記憶されるものとしたが、これに限られるものではないことは勿論であり、図3に示す波形データの選択画面において選択可能な波形データの最大数を「5」以外の任意の数に設定し、セレクト・アレイ配列表は選択順に当該任意の数までの波形データ名が記憶されるものとしてもよい。
【0097】
(3)上記した実施の形態ならびに上記し(1)乃至(2)に示すた変形例は、適宜に組み合わせるようにしてもよい。
【0098】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、外部記憶手段に記憶された演奏データを当該外部記憶手段から内部記憶手段に転送して記憶させる際、即ち、外部記憶手段から演奏データを内部記憶手段にロードする際や、内部記憶手段に記憶された演奏データを当該内部記憶手段から外部記憶手段に転送して記憶させる際、即ち、内部記憶手段から演奏データを外部記憶手段にセーブする際に、それらの処理を高速で行うことが可能になり、当該処理に要する時間を短縮化することができるようになるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例による電子楽器のブロック構成図である。
【図2】操作パネルの構成説明図である。
【図3】操作パネルの構成説明図である。
【図4】操作パネルの構成説明図である。
【図5】操作パネルの構成説明図である。
【図6】セレクト・アレイ(Select Array)配列表の説明図である。
【図7】高速ロード処理する前と後との波形メモリの状態の一例そ示す説明図である。
【図8】波形メモリ検索処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図9】波形データ配列表の説明図である。
【図10】通常ロード処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図11】高速ロード処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図12】サンプル交換処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図13】操作パネルの構成説明図である。
【図14】外部記憶装置検索処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図15】高速セーブ処理ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 中央処理装置(CPU)
12 バス
14 プログラム・メモリ
16 ワーキング・メモリ
18 波形メモリ
20 操作子群
20a メニュー(MENU)・スイッチ
20b インクリメント(INC)・スイッチ
20c デクリメント(DEC)・スイッチ
20d アップ(UP)・スイッチ
20e ダウン(DOWN)・スイッチ
20f レフト(LEFT)・スイッチ
20g ライト(RIGHT)・スイッチ
20h エクジット(EXIT)・スイッチ
20i エンター(ENTER)・スイッチ
20j ファンクション1(F1)スイッチ
20k ファンクション2(F2)スイッチ
20l ファンクション3(F3)スイッチ
20m ファンクション4(F4)スイッチ
22 表示装置
22a 表示画面
24 MIDIインターフェース(MIDI I/F)
26 デジタル/アナログ変換器(D/A)
200 外部記憶装置[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an electronic musical instrument, and more specifically, performance data stored in an external storage means is transferred from the external storage means to an internal storage means, or stored in the internal storage means. The present invention relates to an electronic musical instrument that can transfer data from the internal storage means to an external storage means for storage.
[0002]
In the present specification, “transferring performance data stored in the external storage means from the external storage means to the internal storage means” is referred to as “load” as appropriate. “Performance data stored in the means is transferred from the internal storage means to the external storage means for storage” will be appropriately referred to as “save”.
[0003]
[Prior art]
Conventionally, performance data stored in an external storage device such as a hard disk is selected as external storage means, and the selected performance data is selected from the external storage device as internal storage means, such as a random access memory (RAM). There is known an electronic musical instrument that is read into the internal storage area and generates musical sounds based on performance data read into the internal storage area.
[0004]
By the way, in the conventional electronic musical instrument as described above, desired waveform data is selected from a plurality of waveform data stored in an external storage device such as a hard disk as external storage means as a plurality of performance data. (The waveform data to be selected may be singular or plural.) When loading the selected waveform data from the external storage device to an internal storage area such as a RAM as an internal storage means of the electronic musical instrument, be sure to It was designed to load all selected waveform data.
[0005]
Similarly, in a conventional electronic musical instrument, desired waveform data is selected from a plurality of waveform data stored in an internal storage area such as a RAM as internal performance as performance data (the waveform data to be selected is When the selected waveform data is saved from the internal storage area to an external storage device such as a hard disk as external storage means, all the selected waveform data must be saved. It was made to save.
[0006]
For this reason, the conventional electronic musical instrument has a problem that it takes time to process and save performance data.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above-described problems of the prior art. The object of the present invention is to transfer performance data stored in the external storage means from the external storage means to the internal storage means. When transferring and storing, that is, when loading performance data from the external storage means to the internal storage means, or when transferring performance data stored in the internal storage means from the internal storage means to the external storage means That is, when saving performance data from the internal storage means to the external storage means, an electronic musical instrument that can perform the processing at a high speed to shorten the time required for the processing is provided. It is.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention transfers performance data stored in the external storage means from the external storage means to the internal storage means, that is, stores performance data from the external storage means to the internal storage means. In order to reduce the time required for the loading process, it is checked whether or not the same performance data has already been loaded. is there.
[0009]
More specifically, in the present invention, when it is instructed to load performance data from the external storage means to the internal storage means (the performance data instructed to be loaded may be singular or plural). It is checked whether or not the performance data instructed to be loaded is already loaded, and if there is already loaded performance data, the already loaded performance data is not loaded and is not loaded. By loading only the performance data, the time required for the loading process is shortened.
[0010]
Even if the performance data is already loaded from the external storage means to the internal storage means, the performance data already loaded to the internal storage means is changed from the loaded state by processing such as editing. If the contents of the performance data stored in the external storage means and the contents of the performance data stored in the internal storage means are different, the performance data stored in the external storage means is stored in the internal storage means. By loading again, consistency between the contents of the performance data stored in the internal storage means and the contents of the performance data stored in the external storage means is maintained.
[0011]
Further, the present invention transfers the performance data stored in the internal storage means from the internal storage means to the external storage means, that is, when saving performance data from the internal storage means to the external storage means. It is determined whether or not the same performance data has already been saved, and the performance data that has already been saved is not saved again, thereby shortening the time required for the save process.
[0012]
More specifically, in the present invention, when the performance data is instructed to be saved from the internal storage means to the external storage means (the performance data instructed to be saved may be singular or plural). It is checked whether or not the performance data instructed to be saved has already been saved, and if there is already saved performance data, the already saved performance data is not saved but not saved. By saving only the performance data, the time required for the save process is shortened.
[0013]
Even if the performance data is already saved from the internal storage means to the external storage means, the performance data stored in the internal storage means corresponding to the performance data already saved in the external storage means is edited. When the processing changes the state at the time of saving and the contents of the performance data stored in the external storage means differ from the contents of the performance data stored in the internal storage means, the internal storage means By saving the performance data stored in the memory in the external storage means again, the contents of the performance data stored in the internal storage means and the contents of the performance data stored in the external storage means are maintained consistent. It is to make.
[0014]
That is, the invention according to
[0015]
Moreover, invention of
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an example of an embodiment of an electronic musical instrument according to the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
[0017]
FIG. 1 is a block diagram of an electronic musical instrument according to an example of an embodiment of the present invention.
[0018]
This electronic musical instrument is configured to control the overall operation using a central processing unit (CPU) 10.
[0019]
The electronic musical instrument is connected to an
[0020]
In addition, the
[0021]
Note that a digital / analog converter (D / A) 26 is connected to the
[0022]
The analog tone signal output from the D /
[0023]
The electronic musical instrument is also provided with a function of editing the waveform data stored in the waveform memory 18 (“editing” includes changing the pitch and tone color). The configuration for realizing the function of editing the waveform data described above can use a known technique. Therefore, in order to simplify the explanation and facilitate understanding of the present invention, the details thereof will be described. The detailed explanation is omitted.
[0024]
2 to 5 are explanatory diagrams of the configuration of the
[0025]
Here, the
[0026]
Next, with reference to FIG. 2 to FIG. 5, an explanation will be given of the operation executed based on the operation of various operators constituting the
[0027]
First, various operators constituting the
[0028]
Among the above-described operators, the
[0029]
Among the above-described operators, the up
[0030]
Here, on the
[0031]
When the
[0032]
In the
[0033]
Here, in order to select the waveform data to be loaded, the cursor (in FIG. 3, the cursor is represented by an “underline” positioned below the waveform data name) is located in the waveform data name of the desired waveform data. In this state, the
[0034]
In addition, when the
[0035]
Further, when the
[0036]
On the
[0037]
The
[0038]
When the
[0039]
Here, not all the waveform data selected as the load target is stored in the
[0040]
On the other hand, when at least one of the waveform data selected for loading is already loaded into the
[0041]
Then, the
[0042]
The waveform data names selected in the waveform data selection screen shown in FIG. 3 are stored in the selected order in the select array array table shown in FIG. 6 set in the working
[0043]
In this embodiment, the maximum number of waveform data that can be selected on the waveform data selection screen shown in FIG. 3 is set to “5”, and the select array array table has a maximum of five in the order of selection. The waveform data name is stored.
[0044]
In the example of the select array arrangement table shown in FIG. 6, “
[0045]
FIG. 7 shows an example of the state of the
[0046]
The example shown in FIG. 7 shows a case where the waveform data shown in the select array array table shown in FIG. 6 is selected as a load target. In the select array array table shown in FIG. Although data is selected as a load target, only one waveform data name “
[0047]
Next, referring to the flowcharts shown in FIGS. 8 and 10 to 12, the select array arrangement table shown in FIG. 6, the explanatory diagram of the state of the waveform memory shown in FIG. 7, and the waveform data arrangement table shown in FIG. The loading process in this electronic musical instrument will be described.
[0048]
In the waveform data array table shown in FIG. 9, in order to facilitate understanding of the present invention, the state of the
[0049]
Note that the registers used in the processing of the above-described flowchart include those shown in (1) to (4) described below.
[0050]
(1) SelectArray
This is a register for storing the waveform data name selected as the waveform data to be loaded and stored in the select array array table.
[0051]
(2) Load Strategie_Load (Load Strategie_Load [j])
Waveform data to be loaded so as to know which waveform data is loaded into the jth sample ("j" is 0 and a positive integer) in the
[0052]
(3) Load Strategie_Erase
This is a register that stores information indicating whether or not to delete the j-th sample ("j" is 0 and a positive integer) in the
[0053]
(4) Load Strategy_Move (Load Strategy_Move [j])
The jth sample ("j" is a positive integer including 0) in the
[0054]
First, referring to the flowchart of the waveform memory search process routine shown in FIG. 8, it is checked whether or not the waveform data to be loaded is already loaded in the
[0055]
That is, the waveform memory search processing routine shown in FIG. 8 is started when the
[0056]
Next, the stored contents of the
[0057]
Then, the SelectArray and the entire stored contents of the
[0058]
In this electronic musical instrument, an edit flag is provided for each waveform data stored in the
[0059]
FIG. 9 shows the state of the array after the execution of the waveform memory search processing routine shown in FIG.
[0060]
Next, normal load processing for loading all selected waveform data will be described with reference to the flowchart of the normal load processing routine shown in FIG.
[0061]
That is, the normal load processing routine shown in FIG. 10 is started when the
[0062]
Then, all the selected waveform data is loaded from the load destination sample number to the sample of the
[0063]
Therefore, all the selected waveform data is loaded into the
[0064]
Next, with reference to the flowchart of the high-speed load processing routine shown in FIG. 11, only the necessary waveform data is loaded without loading all the selected waveform data, and the high-speed load processing for speeding up the load processing is performed. explain.
[0065]
That is, the high-speed load processing routine shown in FIG. 11 is started when the
[0066]
Then, the sample exchange process shown in the flowchart of FIG. 12 is performed as a sub-routine of this high-speed load process routine, and waveform data is exchanged between exchangeable samples (step S1104).
[0067]
Further, waveform data is loaded to the sample of the
[0068]
Then, when the process of step S1106 is finished, this high-speed load processing routine is finished.
[0069]
Next, the sample exchange process will be described with reference to the flowchart of the sample exchange process routine shown in FIG. In this sample exchange process, when Load Strategie_Move is “true”, the waveform data that is the same as the waveform data selected as the load target is searched from the sample of the
[0070]
When this sample exchange processing routine is started, first, the load destination sample number is set to the processing variable j (step S1202).
[0071]
Next, regarding the processing shown in steps S1204 to S1212 to be described later, it is determined whether or not the waveform data selected as the load target has been repeated. If it is determined that the waveform data has been repeatedly selected, The sample exchange processing routine is terminated and the process returns to the high-speed loading processing routine. If it is determined that the selected waveform data has not been repeated, it is determined whether or not LoadStrategy_Move [j] is “true”. (Step S1206).
[0072]
Here, if it is determined that LoadStrateg_Move [j] is “true”, the sample number of the sample having the same waveform data name as that of LoadStrategy_Load [j] is set in the processing variable k (Step S1208). And the sample of sample number j are exchanged (step S1210).
[0073]
Then, the process variable j is incremented by “1”, the process returns to step S1204, and the subsequent processes are repeated.
[0074]
Therefore, all the selected waveform data is not loaded into the
[0075]
Next, waveform data saving will be described. The waveform data saving process may be the same as the waveform data loading process described above.
[0076]
That is, after the electronic musical instrument is turned on, after pressing the
[0077]
Then, on the
[0078]
Here, in order to select the waveform data to be saved, as in the case of selecting the waveform data to be loaded, the cursor is placed on the waveform data name of the desired waveform data (in FIG. 13, the cursor is positioned below the waveform data name). In this state, the
[0079]
If the
[0080]
Further, as in the case of loading, when the
[0081]
Here, all the waveform data selected as the save target are not stored in the external storage device 200 (that is, there is no waveform data already saved when the save is instructed). ) Or, even if all the waveform data selected as the save target is stored in the
[0082]
On the other hand, the waveform data corresponding to the waveform data already saved in the
[0083]
In this state, an instruction whether to perform a high-speed save process related to the implementation of the present invention (“high-speed save process” will be described later) is awaited. In this instruction wait state, the
[0084]
Next, the saving process in the electronic musical instrument will be described with reference to the flowcharts shown in FIGS.
[0085]
It should be noted that since a known technique can be applied to the normal save process, a detailed description thereof will be omitted in order to simplify the description and facilitate understanding of the present invention.
[0086]
Note that the registers used in the processing of the flowcharts shown in FIGS. 14 to 15 are those described in (1) described below.
[0087]
(1) SaveStrategy
This register stores information indicating whether or not saving is necessary.
[0088]
First, referring to the flowchart of the external storage device search processing routine shown in FIG. 14, processing for searching for waveform data that needs to be saved is performed.
[0089]
That is, the external storage device search processing routine shown in FIG. 14 is started when the
[0090]
Next, referring to the flowchart of the high-speed save processing routine shown in FIG. 15, the high-speed save process for saving only the necessary waveform data without saving all the selected waveform data and speeding up the save process. explain.
[0091]
That is, the high-speed save processing routine shown in FIG. 15 is started when the
[0092]
Then, the edit flag corresponding to the waveform data saved in the
[0093]
Therefore, all the selected waveform data is not saved in the
[0094]
The embodiment described above may be modified as shown in the following (1) to (3).
[0095]
(1) In the above-described embodiment, the electronic musical instrument that performs both the high-speed load process and the high-speed save process has been described. However, the present invention is not limited to this, and the high-speed load process and the high-speed save process are not limited thereto. Only one of them may be performed.
[0096]
(2) In the above-described embodiment, the maximum number of waveform data that can be selected on the waveform data selection screen shown in FIG. 3 is set to “5”, and the maximum number of select array arrangement tables is five in the order of selection. Although the waveform data names are stored, the present invention is not limited to this. Of course, the maximum number of waveform data that can be selected on the waveform data selection screen shown in FIG. The select array array table may store up to an arbitrary number of waveform data names in the order of selection.
[0097]
(3) You may make it combine the above-mentioned embodiment and the modification shown to said (1) thru | or (2) suitably.
[0098]
【The invention's effect】
Since the present invention is configured as described above, the performance data stored in the external storage means is transferred from the external storage means to the internal storage means, that is, the performance data is stored from the external storage means. When loading the performance data stored in the internal storage means or transferring the performance data stored in the internal storage means from the internal storage means to the external storage means, that is, saving the performance data from the internal storage means to the external storage means. At that time, it is possible to perform these processes at a high speed, and an excellent effect is obtained that the time required for the processes can be shortened.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a block diagram of an electronic musical instrument according to an example of an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram illustrating the configuration of an operation panel.
FIG. 3 is a diagram illustrating the configuration of an operation panel.
FIG. 4 is a diagram illustrating the configuration of an operation panel.
FIG. 5 is an explanatory diagram of a configuration of an operation panel.
FIG. 6 is an explanatory diagram of a select array array table;
FIG. 7 is an explanatory diagram showing an example of the state of the waveform memory before and after high-speed loading processing.
FIG. 8 is a flowchart showing a waveform memory search processing routine.
FIG. 9 is an explanatory diagram of a waveform data array table;
FIG. 10 is a flowchart showing a normal load processing routine.
FIG. 11 is a flowchart showing a high-speed load processing routine.
FIG. 12 is a flowchart showing a sample exchange processing routine.
FIG. 13 is a diagram illustrating the configuration of an operation panel.
FIG. 14 is a flowchart showing an external storage device search processing routine.
FIG. 15 is a flowchart showing a high-speed save processing routine.
[Explanation of symbols]
10 Central processing unit (CPU)
12 Bus
14 Program memory
16 Working memory
18 Waveform memory
20 controls
20a Menu (MENU) switch
20b Increment (INC) switch
20c Decrement (DEC) switch
20d UP switch
20e Down (DOWN) switch
20f Left (LEFT) switch
20g light (RIGHT) switch
20h Exit switch
20i ENTER switch
20j Function 1 (F1) switch
20k function 2 (F2) switch
20l Function 3 (F3) switch
20m function 4 (F4) switch
22 Display device
22a Display screen
24 MIDI interface (MIDI I / F)
26 Digital / analog converter (D / A)
200 External storage device
Claims (2)
外部記憶手段に記憶されている演奏データを記憶可能な内部記憶手段と、
前記外部記憶手段に記憶されている演奏データを選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された演奏データと前記内部記憶手段に記憶されている演奏データとを比較し、前記選択手段によって選択された演奏データの名称と前記内部記憶手段に記憶されている演奏データの名称とが一致し、かつ、前記選択手段によって選択された演奏データの内容と前記内部記憶手段に記憶されている演奏データの内容とが一致すると、前記選択手段によって選択された演奏データと前記内部記憶手段に記憶されている演奏データとが同じであるとの比較結果を生成する比較手段と、
前記比較手段の比較結果が、前記選択手段によって選択された演奏データと前記内部記憶手段に記憶されている演奏データとが同じであることを示す場合に、前記選択手段によって選択された演奏データを前記内部記憶領域へ転送しないように制御する制御手段と
を有する電子楽器。In an electronic musical instrument for storing performance data specified by a name stored in an external storage means by transferring the performance data from the external storage means to an internal storage means,
Internal storage means capable of storing performance data stored in external storage means;
Selecting means for selecting performance data stored in the external storage means;
The performance data selected by the selection means and the performance data stored in the internal storage means are compared , and the name of the performance data selected by the selection means and the performance data stored in the internal storage means When the names match and the contents of the performance data selected by the selection means match the contents of the performance data stored in the internal storage means, the performance data selected by the selection means and the internal data Comparison means for generating a comparison result that the performance data stored in the storage means is the same;
When the comparison result of the comparison means indicates that the performance data selected by the selection means is the same as the performance data stored in the internal storage means, the performance data selected by the selection means is And an electronic musical instrument having control means for controlling so as not to transfer to the internal storage area.
内部記憶手段に記憶されている演奏データを選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された演奏データと外部記憶手段に記憶されている演奏データとを比較し、前記選択手段によって選択された演奏データの名称と前記外部記憶手段に記憶されている演奏データの名称とが一致し、かつ、前記選択手段によって選択された演奏データの内容と前記外部記憶手段に記憶されている演奏データの内容とが一致すると、前記選択手段によって選択された演奏データと前記外部記憶手段に記憶されている演奏データとが同じであるとの比較結果を生成する比較手段と、
前記比較手段の比較結果が、前記選択手段によって選択された演奏データと前記外部記憶手段に記憶されている演奏データとが同じであることを示す場合に、前記選択手段によって選択された演奏データを前記外部記憶領域へ転送しないように制御する制御手段と
を有する電子楽器。In an electronic musical instrument for transferring performance data specified by a name stored in an internal storage means and storing the performance data from the internal storage means to an external storage means,
Selecting means for selecting performance data stored in the internal storage means;
The performance data selected by the selection means and the performance data stored in the external storage means are compared , and the name of the performance data selected by the selection means and the name of the performance data stored in the external storage means And the contents of the performance data selected by the selection means and the contents of the performance data stored in the external storage means match the performance data selected by the selection means and the external storage Comparing means for generating a comparison result that the performance data stored in the means is the same;
If the comparison result of the comparison means indicates that the performance data selected by the selection means and the performance data stored in the external storage means are the same, the performance data selected by the selection means And an electronic musical instrument having control means for controlling the data not to be transferred to the external storage area.
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