JP4173614B2 - 浮動2値化回路及び情報コード読取装置 - Google Patents

浮動2値化回路及び情報コード読取装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力信号を、該入力信号に追従させた追従信号をしきい値として2値化する浮動2値化回路、及びこの浮動2値化回路を用いて構成され、読取対象物に光を照射して反射光を受光することにより、読取対象物に記録された情報コードを読み取る情報コード読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、発光ダイオード等の発光素子を発光させて、商品等に印刷や貼着されているバーコード等の読取対象物に光を照射し、その読取対象物からの反射光を、受光素子が配列された受光センサ上に結像させ、該受光センサにて光電変換して得た電気信号(以下「受光信号」という)を、明暗いずれかに対応する2値化信号に変換し、その2値化信号における明暗パターンに対してデコード処理を実行することによって、情報コードの解読を行う情報コード読取装置が知られている。
【0003】
このような情報コード読取装置においては、デーコードを成功させるために、受光センサから得られる受光信号を、実際の情報コードの明暗パターンに従って正しく2値化できることが要求される。
そのための2値化回路の一つとして、例えば、図8(a)に示すように、反転入力端子に2値化すべきアナログ信号Aiが入力され、出力端子が抵抗R1により電源電圧VDD(例えば+5V)にプルアップされたコンパレータ10と、入力されたアナログ信号Aiを減衰かつ遅延させてなる追従信号THを生成し、この追従信号THをコンパレータ10の非反転入力端子に印加する追従信号生成部11とからなる浮動2値化回路106が知られている。
【0004】
この浮動2値化回路106において、追従信号生成部11は、コンパレータ10の出力端子及び非反転入力端子の間に接続された抵抗R2と、一端が非反転入力端子に接続され、他端がコンデンサC1を介して接地された抵抗R3と、カソードがコンデンサC1の非接地端側に接続され、アノードが抵抗R4を介して反転入力端子に接続されたダイオードD1と、アノードがコンデンサC1の非接地端側に接続され、カソードが抵抗R5を介して反転入力端子に接続されたダイオードD2とを備えている。なお、以下では、ダイオードD1及び抵抗R4からなる電流経路を第1経路、ダイオードD2及び抵抗R5からなる電流経路を第2経路という。また、コンパレータ10の出力は、オープンコレクタにて構成されているものとする。
【0005】
このように構成された浮動2値化回路106では、入力されたアナログ信号Aiが追従信号THの信号レベルより低く、コンパレータ10が出力する2値化信号Dbがハイレベル(≒VDD)である場合、追従信号生成部11内では、抵抗R2,R3、第2経路からなる電流経路を、コンパレータ10の出力端子側から反転入力端子側に向けて電流が流れる。その結果、追従信号生成部11の等価回路は、図10(a)に示す(但し、抵抗R9は無視)ように、図中点線で示す第1経路(D1,R4)が省略されたものとなり、電源電圧VDDの電圧レベルとアナログ信号Aiの信号レベルとの電圧差を、合成抵抗R1+R2と合成抵抗R3+R5とで分圧した信号レベルを有する追従信号THが生成されることになる。なお、第2経路には、ダイオードD2が挿入されているため、追従信号THはアナログ信号Aiより、少なくともダイオードD2の順方向電圧分だけ大きな信号レベルとなる。
【0006】
一方、入力されたアナログ信号Aiが追従信号THの信号レベルより高く、コンパレータ10が出力する2値化信号がロウレベル(≒0V)である場合、追従信号生成部11内では、第1経路,抵抗R3,抵抗R2からなる電流経路を、コンパレータ10の反転入力端子側から出力端子側に向けて電流が流れる。その結果、追従信号生成部11の等価回路は、図10(b)に示す(但し、抵抗R9は無視)ように、図中点線で示す第2経路(R5,D2)が省略されたものとなり、アナログ信号Aiの信号レベルと接地レベルとの電圧差を、合成抵抗R4+R3と抵抗R2とにより分圧した信号レベルを有する追従信号THが生成されることになる。なお、第1経路には、ダイオードD1が挿入されているため、追従信号THはアナログ信号より、少なくともダイオードD1の順方向電圧分だけ小さな信号レベルとなる。
【0007】
但し、いずれの電流経路中にもコンデンサC1が含まれているため、生成される追従信号THは、アナログ信号Aiに対して、コンデンサC1の容量と他の抵抗R1〜R5とで決まる時定数に応じた遅延を有したものとなる。
即ち、追従信号生成部11が生成する追従信号THは、図8(b)に示すように、アナログ信号Aiより最大レベルが小さく且つ最小レベルが大きく、またアナログ信号Aiからわずかに遅延してアナログ信号Aiと同様に信号レベルが変化するものとなる。
【0008】
なお、コンパレータ10から出力された2値化信号Dbは、この2値化信号Dbが非反転入力端子に印加され、抵抗R6,R7からなる分圧回路により電源電圧VDDを分圧してなるしきい値が反転入力端子に印加され、出力端子が抵抗R8により電源電圧VDDにプルアップされたコンパレータ12によって波形整形され、この波形整形された2値化信号Doが、デコード処理等を行うデータ処理部107に入力される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、情報コード読取装置にてバーコードの読み取りを行った場合、受光センサから出力される受光信号は、一般に、黒く印刷されたバーの部分では信号レベルが高く、逆に白く印刷されたスペース部分では信号レベルが低くなる。
【0010】
そして、例えば、印刷上のかすれ等がある低品質ラベルを読み取った場合、受光センサからの受光信号は、印刷のかすれ部分では、バーの部分であるにも関わらず信号レベルが大きくなる(図8(b)の区間K参照)。
そして、情報コード読取装置が、この受光信号を2値化するために、先に説明した浮動2値化回路106を用いている場合、その追従信号THは、このような印刷のかすれ等による信号レベルの変化にも追従するため、その部分にてアナログ信号Aiと追従信号THとが交差してしまい、バーの部分に対応する信号区間であるにも関わらず、2値化信号Dbの信号レベルが反転し、いわゆるバー割れを生じさせてしまう。
【0011】
これに対して、図9(a)に示すように、第2経路中のダイオードD2と抵抗R5との接続部分(以下「接続点X」という)に、抵抗R9を介してデータ処理部107の出力ポートPcを接続し、出力ポートPcをハイインピーダンス,或いはハイレベル(電源電圧レベルVDD)に設定することにより、追従信号THの信号レベルを制御するよう改良された浮動2値化回路106aが知られている。
【0012】
即ち、この浮動2値化回路106aでは、図10に示す等価回路から明らかなように、出力ポートPcをハイインピーダンスとした場合には、抵抗R9は接続されていないものと見なせるため、上述の浮動2値化回路106と全く同様の構成となり、一方、出力ポートPcをハイレベルとした場合には、抵抗R9を介して抵抗R5に電流が流れ込むことにより、接続点Xの電位が高くなる。
【0013】
その結果、追従信号THは、図9(b)に示すように、第2経路に電流が流れる時、即ち2値化信号Dbのハイレベル時(Db>Ai)における信号レベルが高い側にシフトし、バー部分のかすれ等によって生じるアナログ信号Aiのピーク部分と追従信号THとが交差することがないため、バー部分のかすれをスペースとして誤認識してしまうことを防止できるのである。
【0014】
しかし、この場合、追従信号THが常に高い信号レベルに保持されるため、このような追従信号THをしきい値として生成された2値化信号Dbは、本来の情報コードよりバー部分は太く、スペース部分は細くなってしまう。すると、2値化信号をデコード処理するデータ処理部107では、デコードに失敗したり、場合によっては規格外のラベルを読み込んだものと認識してしまい、デコード自体が行われないことがあるという問題があった。
【0015】
また、受光センサからの受光信号を、2値化することなく、そのままAD変換してデータ処理部107に取り込み、その信号レベルから、かすれ等の影響を判断して、2値化する方法も考えられているが、この場合、2値化信号の反転タイミング、ひいては各レベルの幅を精度よく再現するためには、受光信号のサンプリング数を多くする必要があり、このサンプリングデータを処理するデータ処理部107での負担が重くなり、読み取り結果が得られるまでに時間を要するといった問題があった。
【0016】
本発明は、上記問題点を解決するために、かすれ等のある低品質なラベルであっても、記録された情報コードを正確かつ高速に読み取ることが可能な情報コード読取装置、及び該情報コード読取装置を構成する際に好適な浮動2値化回路を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための発明である請求項1記載の浮動2値化回路では、2値化すべきアナログ信号の信号レベルが、分圧手段及びコンデンサにより生成される追従信号の信号レベルより大きく、コンパレータの出力である2値化信号がロウレベルである場合、分圧手段内では第1経路を経由して電流が流れ、逆に、アナログ信号が追従信号より小さく、2値化信号がハイレベルである場合、分圧手段内では第2経路を経由して電流が流れる。但し、追従信号の取出端と第1及び第2経路との間には、コンデンサが接続されており、このコンデンサが分圧手段を流れる電流にて充放電される。その結果、アナログ信号に応じて信号レベルが変化する追従信号は、このアナログ信号から遅延したものとなる。また、第1及び第2経路は、いずれもダイオードを用いて構成されているため、2値化信号がロウレベルの時には、少なくともダイオードの順方向電圧分だけアナログ信号より高い信号レベルを有し、2値化信号がハイレベルの時には、少なくともダイオードの準方向電圧分だけアナログ信号より低い信号レベルを有する追従信号が得られることになる。
【0018】
そして、レベルシフト手段により、第2経路のダイオードのカソード側電位を上昇させると、これに応じて第2経路に電流が流れている時、即ち2値化信号がハイレベルの時の追従信号の信号レベルも上昇側にシフトする。
このため、例えば、明暗の2値を表すアナログ信号が、信号レベルの低い部分が情報コードの暗部(バーコードのバー部分等)を表し、信号レベルの高い部分が情報コードの明部(バーコードのスペース部分等)を表している場合、印刷のかすれ等の原因により、暗部に相当する部分のアナログ信号の信号レベルが、多少上昇したとしても、レベルシフト手段により、追従信号の信号レベルを高くすれば、これを情報コードの明部であると誤判定して、いわゆるバー割れを生じさせてしまうことがない。
【0019】
また、特に本発明では、調整手段によりコンパレータ出力のプルアップ電圧を調整することが可能であり、2値化信号がハイレベルの時の追従信号の波形を適宜制御できるようにされている。
即ち、例えば、プルアップ電圧の電圧レベルを、第2経路のダイオードのカソード電位より低くなるように設定すれば、第2経路のダイオードはオフ状態に保持されるため、2値化信号がハイレベルの時に生成される追従信号はアナログ信号には追従せず、分圧手段の第1及び第2経路以外の部分の抵抗分とコンデンサの容量分とで決まる時定数に応じたスピードで、プルアップ電圧に向けてコンデンサが充電、或いは放電されるように動作する。
【0020】
特に、プルアップ電圧が、2値化信号がロウレベルからハイレベルに変化する時にアナログ信号と追従信号とが交差する信号レベルより小さい場合には、2値化信号がハイレベルである間、コンデンサでは放電のみが行われ、これに応じて追従信号の信号レベルは低下し続けることになる。すると、2値化信号がハイレベルからロウレベルに変化する時に、アナログ信号と追従信号とが交差する信号レベルが低下することになり、ひいては2値化信号のハイレベルを早めに終了させ、このハイレベルの期間を短く(換言すれば、2値化信号のロウレベルの期間を長く)することができる。
【0021】
つまり、本発明の浮動2値化回路によれば、レベルシフト手段により、追従信号の信号レベルを上昇させた場合でも、調整手段にてプルアップ電圧を適宜設定することで、2値化信号のハイレベル期間が短くなるよう調整できるため、アナログ信号が表す元の情報コードの明暗パターンを正確に再現した2値化信号を生成することができるのである。
【0022】
また、印刷のにじみ等により、バー部分の絶対的な幅や、バー部分とスペース部分との比等が、情報コードが満たすべき規格から外れているような場合であっても、プルアップ電圧を適宜調整して、バー部分に対応するレベルの幅を上記印刷のにじみ分だけ短くした2値化信号を生成することにより、規格に適合したものに補正することができる。
【0023】
なお、調整手段によるプルアップ電圧の調整範囲は、請求項2記載のように、レベルシフト手段によりシフトした第2経路のダイオードのカソード側電位より低い電圧範囲に設定されていることが望ましい。
このように設定した場合、第2経路のダイオードを確実にオフさせることができ、2値化信号のハイレベルの幅が短くなる側に、確実に制御することができる。
【0024】
また、調整手段により、第2経路のダイオードがオフするようにプルアップ電圧を調整した場合、コンパレータの出力端子は、このプルアップ電圧にてプルアップされているため、追従信号の変化に伴って、コンパレータが出力する2値化信号のハイレベルの値も変化してしまう。
【0025】
そこで、請求項3記載のように、コンパレータの出力端子には、プルアップ電圧の分圧値をしきい値電圧として、コンパレータからの出力信号を波形整形する波形整形手段を設け、この波形整形手段にて整形された2値化信号を出力することが望ましい。
【0026】
即ち、コンパレータの出力は、ハイレベルがほぼプルアップ電圧、ロウレベルがほぼ接地レベルとなるため、プルアップ電圧の分圧値を波形整形手段のしきい値電圧とすることで、コンパレータの出力の波形整形を常に正しく行うことが可能となるのである。
【0027】
次に、請求項4記載の情報コード読取装置では、照射手段が読取対象物に照射光を照射すると、読取対象物からの反射光を、受光手段が受光して光電変換し、受光レベルに応じた信号レベルを有する電気信号を生成する。そして、上述の請求項1ないし請求項3いずれか記載の浮動2値化回路からなる2値化手段が、受光手段から入力した電気信号を明暗のいずれかに対応する2値化信号に変換し、その2値化信号にて表された明暗パターン列をデコード手段がデコードすることにより、読取対象物に記録された情報コードを読み取る。また、デコード手段が明暗パターン列のデコードに失敗した場合、設定変更手段が、浮動2値化回路のレベルシフト手段及び調整手段の設定を変更するようにされている。
【0028】
つまり、本発明の情報コード読取装置では、2値化手段として、請求項1ないし請求項3いずれか記載の浮動2値化回路を用いているので、かすれ等のある低品質ラベルに対する情報コードの読み取りを、正確かつ高速に行うことができると共に、印刷のにじみ等により、通常であれば規格外と判定されるようなラベルであっても、2値化信号にて表される明暗パターン列が、規格に適合するようなものに補正することができる。
【0029】
また、デコードに失敗しても、設定変更手段がレベルシフト手段及び調整手段の設定を適宜変更し、追従信号の信号波形を変化させるため、様々な読取対象物に柔軟に適応して、情報コードの読み取りを常に好適に行うことができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は、実施形態の情報コード読取装置の概略構成を表すブロック図である。図1に示すように、情報コード読取装置1は、読取対象物に光を照射して、その読取対象物上に印刷又は貼着されたバーコードを読み取るためのものであり、読取対象物に光を照射するために、複数の発光ダイオード、及び外部からの露光指令Sdに従って発光ダイオードを発光させる駆動回路からなる照射手段としての発光回路2と、発光回路2が光を照射した時に、読取対象物にて反射される反射光を受けて、その読取対象物上の明暗パターン画像を表す画像情報を取り込む受光手段としての受光回路4とを備えている。
【0031】
なお、受光回路4は、受光素子を一列に配列してなる受光センサ、受光センサ上に反射光を結像させるための結像レンズ、受光センサに取り込まれ光電変換された画像情報を、順次取り出すことにより受光信号Arを生成するセンサ制御回路等からなる。そして、受光回路4から出力される受光信号Arは、明暗パターン画像の明パターン(バーコードのスペース)に対応する部分では信号レベルが低く、暗パターン(バーコードのバー)に対応する部分では信号レベルが高くなっているものとする。
【0032】
また、情報コード読取装置1は、受光回路4からの受光信号Arを増幅する増幅回路5と、増幅回路5にて受光信号Arを増幅することにより得られたアナログ信号Aiを、該アナログ信号Aiに基づいて生成した追従信号THをしきい値として2値化する2値化手段としての浮動2値化回路(以下、単に「2値化回路」という)6と、2値化回路6にて生成された2値化信号Doを取り込んでデコード処理等を実行し、バーコードにて表された情報コードの解読(デコード)等を行うデータ処理部7と、データ処理部7にてバーコードのデコードに成功した場合に鳴動させるブザー装置8と、データ処理部7での処理結果を外部に出力するための出力回路9とを備えている。
【0033】
このうち、増幅回路5は、図2に示すように、前置増幅回路5a,主増幅回路5bからなる。
そして、前置増幅回路5aは、抵抗R11,R12と共に、周知の反転増幅回路として構成されたオペアンプ20からなり、反転入力端子には、受光回路4からの受光信号Arが抵抗R12を介して印加され、非反転入力端子には、データ処理部7から供給されるバイアス信号Sbが印加されるように構成されている。また、高周波ノイズを除去するため、オペアンプ20の出力端子と反転入力端子との間には、抵抗R11に並列接続されたコンデンサC11が設けられていると共に、非反転入力端子がコンデンサC12を介して接地されている。
【0034】
このように構成された前置増幅回路5aは、受光信号を、バイアス信号Sbとの差に応じて反転増幅する。
なお、バイアス信号Sbは、受光信号Arの状態に応じて、0V〜5V(電源電圧VDD)の範囲で適宜設定される。つまり、バーコードは、下地が白い部分に印刷されるとは限らず、下地に色がついていたりすると反射率が大きく異なってくる。具体的に、受光回路4が出力する受光信号Arは、下地部分の反射率が高い場合には、図3(a)に示すように、大きな直流成分を含んだバイアスレベルの高い波形となり、一方、下地部分の反射率が低い場合には、図3(b)に示すように、バイアスレベルの低い波形となる。従って、このような受光信号Arを単純に増幅したのでは、バイアスレベルが高い場合に、増幅回路5の出力が飽和してしまい、バーコードの明暗パターンを正確に反映した2値化信号を生成することができなくなるおそれがある。このため、バイアス信号Sbによって適度なバイアスレベルを設定するようにされているのである。
【0035】
次に、主増幅回路5bは、抵抗R21,R22と共に、周知の非反転増幅回路として構成されたオペアンプ22からなり、非反転入力端子には、前置増幅回路5aからの信号が印加されるように構成されている。また、主増幅回路5bの増幅率を可変設定できるように、反転入力端子を接地する抵抗R22と直列に抵抗アレイ24が接続されている。更に、前置増幅回路5aと同様に、高周波ノイズを除去するため、オペアンプ22の出力端子と反転入力端子との間には抵抗R21に並列接続されたコンデンサC21が設けられていると共に、抵抗R22と抵抗アレイ24との間には、これらと直列接続されたコンデンサC22が設けられている。
【0036】
このように構成された主増幅回路5bは、前置増幅回路5aからの信号を、抵抗R21,R22、及び抵抗アレイ24の抵抗値によって決まる増幅率にて増幅する。
ここで、抵抗アレイ24を構成する各抵抗R30〜R3nは、それぞれ異なる抵抗値を有しており、また、各抵抗R30〜R3nの一端(以下「共通端」という)は、コンデンサC22に共通に接続され、他端(以下「個別端」という)は、データ処理部7の持つ出力ポートPa0〜Panにそれぞれ接続されている。
【0037】
但し、出力ポートPa0〜Panとしては、それぞれ個別に、ローレベル(即ち接地レベル)及びハイインピーダンスのいずれかに任意に設定可能なものが用いられている。つまり、接続された出力ポートPai(i=0〜n)がハイインピーダンスに設定された抵抗R3iは、等価的に接続されていないものとして扱うことができるため、接続された出力ポートPaj(j=0〜n)がローレベルに設定されている全ての抵抗R3jの合成抵抗値が、抵抗アレイ24全体の抵抗値となる。
【0038】
即ち、主増幅回路5bでは、出力ポートPa0〜Panを適宜設定することにより、主増幅回路5bの増幅率を様々な値に設定できるようにされている。
例えば、抵抗アレイ24を、9本の抵抗R30〜R38(抵抗値:430kΩ,110kΩ,56kΩ,39kΩ,20kΩ,16kΩ,5.6kΩ,3kΩ,1.2kΩ)にて構成した場合、出力ポートPa0〜Pa8の設定によって、次の[表1]に示すように、倍率が約0.7ずつ異なった16種類の増幅率を設定することが可能となる。
【0039】
【表1】
Figure 0004173614
【0040】
次に、本発明の主要部となる2値化回路6について説明する。
但し、本実施形態における2値化回路6は、先に従来技術の欄にて説明した2値化回路106a(図9(a)参照)とほぼ同様の構成をしているため、同一構成部分については同一符号を付して説明を省略し、構成の相違する部分を中心に説明する。
【0041】
図4(a)に示すように、本実施形態における2値化回路6は、コンパレータ10の出力端子をプルアップする抵抗R1、及びコンパレータ12のしきい値を生成する分圧抵抗R6に、電源電圧VDDを印加するのではなく、出力端子と反転入力端子とが短絡されたオペアンプ14からなる周知のバッファ回路を介して、データ処理部7内のD/Aコンバータにて生成したプルアップ電圧Vpu(本実施形態では、2〜3V)を印加するように構成されている。これ以外の構成は、2値化回路106aと全く同様である。なお、追従信号生成部11が本発明の分圧手段、抵抗R9及び抵抗R9が接続された出力ポートPcがレベルシフト手段、オペアンプ14及び出力ポートPpが調整手段に相当する。
【0042】
このように構成された2値化回路6では、コンパレータ10の出力信号Dbがロウレベルである場合、その動作はプルアップ電圧Vpuとは関係がないため(図10(b)参照)、従来の2値化回路106aと全く同様に動作する。
また、コンパレータ10の出力信号Dbがハイレベルである場合、出力ポートPcの設定(ハイインピーダンス/ハイレベル)によって異なった動作となる。
【0043】
即ち、まず、出力ポートPcがハイインピーダンスに設定されている場合、図5(a)に示すように、抵抗R9は接続されていないものとして扱うことができるため、従来の2値化回路106aと同様に、追従信号THの信号レベルは、アナログ信号Aiの信号レベルより、少なくともダイオードD2の順方向電圧分だけ高いものとなる。
【0044】
一方、出力ポートPcがハイレベル(つまり電源電圧VDD)に設定されている場合、接続点X(ダイオードD2のカソード側)の電圧Vxは、抵抗R9,R5により電源電圧VDDを分圧した以上の大きさとなる。そして、この接続点Xの電圧Vxが、コンデンサC1の充電電圧VC1より小さい場合には、図5(b)に示すように、従来の2値化回路106bと同様に、出力ポートPcがハイレベルとされたことによる接続点電圧Vxの電圧上昇分だけ、追従信号THの信号レベルも上昇させる。
【0045】
また、接続点電圧Vxが、コンデンサC1の充電電圧VC1より大きい場合には、図5(c)に示すように、ダイオードD2がオフするため、コンデンサC1の充電電圧VC1、ひいては追従信号THの信号レベルは、コンデンサC1の容量と合成抵抗R1+R2+R3にて決まる時定数に従ったスピードで、プルアップ電圧Vpuに向けて変化する。
【0046】
つまり、コンパレータ10の出力信号Dbがロウレベルからハイレベルに変化した時の追従信号THの信号レベルより、プルアップ電圧Vpuが低い場合には、図4(b)に示すように、追従信号THは、プルアップ電圧Vpuに向けて低下していくことになる。なお、本実施形態では、出力ポートPcをハイレベルに設定した場合、接続点電圧Vxが、プルアップ電圧Vpuより高くなるように設定されている。
【0047】
このため、追従信号THとアナログ信号Aiとは、従来装置のようにプルアップ電圧Vpuを電源電圧VDD(=5V)とした時と比較して(図9(b)参照)、低い信号レベルにて交差し、プルアップ電圧Vpuを低くするほど、交差する信号レベルはより低いものとなる。
【0048】
なお、このようにプルアップ電圧Vpuを低く設定した場合、オープンコレクタにて構成されたコンパレータ10の出力端子から出力される出力信号Dbのハイレベル区間の信号レベルは、コンデンサC1の充電電圧と共に低下していくことになる。このため、本実施形態の2値化回路6では、この出力信号Dbをコンパレータ12にて波形整形し、その整形された2値化信号Doをデータ処理部7に供給している。
【0049】
しかも、コンパレータ12では、波形整形する際のしきい値電圧を、プルアップ電圧Vpuに基づいて生成しているため、プルアップ電圧Vpuの設定値に関わらず、常に、コンパレータ10の出力信号Dbを誤りなく波形整形することができる。
【0050】
このように2値化回路6は、増幅回路5からのアナログ信号Aiを、そのアナログ信号Aiに追従する追従信号THを用いて2値化し、データ処理部7に供給するだけでなく、出力ポートPc及びプルアップ電圧Vpuの設定を適宜変更して、追従信号THの波形を変化させることにより、印刷のかすれ等に基づくアナログ信号Aiのピークに追従して誤った2値化がなされることを防止したり、2値化信号Doのハイレベル/ロウレベルの幅を適宜調整することができるようにされている。
【0051】
次に、データ処理部7は、CPU,ROM,RAMを中心に構成され、発光回路2への露光指令Sdを出力するための出力ポートPd、前置増幅回路5aへのバイアス信号Sbを出力するための出力ポートPb、主増幅回路5bの抵抗アレイ24の抵抗値を設定するための出力ポートPa0〜Pan、2値化回路6の接続点Xの電圧Vxを調整するための出力ポートPc、2値化回路6のプルアップ電圧Vpuを設定するための出力ポートPp、2値化回路6からの2値化信号Doを入力するための入力ポートPi、入力ポートPiから入力される2値化信号の各信号レベルの継続期間を測定するためのタイマー、出力ポートPb,Ppが出力するバイアス信号Sb,プルアップ電圧Vpuを生成するためのD/A変換器等を備えたワンチップマイクロコンピュータからなる。
【0052】
ここで、データ処理部7が実行する調整処理、及びデコード手段としてのデコード処理について説明する。
まず、調整処理は、発光回路2及び受光回路4を構成する発光素子や受光素子の性能に製品毎のばらつきがあるため、これを補正して製品毎のばらつきを抑えるために行うものであり、標準となるバーコードを読み取らせ、その時のアナログ信号Aiの振幅が予め設定された範囲内のものとなるように、出力ポートPa0〜Panを設定する。
【0053】
次に、デコード処理は、バーコードを読み取る際に実行する処理であり、まず、予め設定された露光テーブルに従って、出力ポートPb,Pc,Ppを設定することにより、バイアス信号Sb,接続点Xの電圧Vx,プルアップ電圧Vpuを設定すると共に、露光指令Sdを出力し、予め設定された露光時間の間、発光回路2に発光を行わせる。
【0054】
その後、受光回路4から出力される受光信号Arを、増幅回路5及び2値化回路6にて増幅,2値化してなる2値化信号Doを、入力ポートPiを介してデータ処理部7に取り込む。この時、2値化信号Doの立ち上がりエッジにて起動し、立ち下がりエッジにて停止するタイマーにて、2値化信号Doのハイレベルの継続期間、即ちバーコードのバー幅を測定し、2値化信号Doの立ち上がりエッジにて起動し、立ち下がりエッジにて停止するタイマーにて、ロウレベルの継続期間、即ちバーコードのスペース幅を測定する。このようにしてデジタルデータに変換されたバー幅及びスペース幅に基づいて、そのバーコードがどの様な情報コードを表しているのかを解読(デコード)する。
【0055】
そして、デコードに成功した場合には、ブザー装置8に発音させると共に、出力回路9を介して、デコードにより解読した内容を外部に出力する。
一方、デコードに失敗した場合には、先の露光テーブルに従って、出力ポートPb,Pc,Ppの設定を変更した後、上述と同様の処理を、デコードが成功するまで繰り返し実行する。なお、露光テーブルに従って、出力ポートPc,Ppの設定を変更する処理が、本発明の設定変更手段に相当する。
【0056】
以上説明したように、本実施形態の情報コード読取装置1では、出力ポートPb,Pc,Ppを適宜設定することにより、受光信号Arを増幅する際のバイアス信号Sbや、アナログ信号Aiを2値化する際に用いる追従信号THの波形を、読み取るべきバーコードの状態(下地の色や印刷の品質)に適合させることができる。
【0057】
そして、特に本実施形態の情報コード読取装置1では、追従信号THの信号レベルを高い側にシフトさせた時に、プルアップ電圧Vpuにより、追従信号THとアナログ信号Aiとが交差する信号レベル、即ち、コンパレータ10の出力信号Db(即ち2値化信号Do)が反転するタイミング、ひいては2値化信号Doのハイレベル/ローレベルの幅を調整できるようにされている。
【0058】
従って、本実施形態の情報コード読取装置1によれば、印刷のかすれ等によるバー割れを防止できるだけでなく、2値化信号Doのハイレベル/ロウレベルを常に、規格に適合した正常な幅とすることができる。また、このように、2値化信号Doのハイレベル/ロウレベルの幅を適宜調整することが可能であることから、印刷のにじみ等により、バー部分の幅が規格より太くなっているような場合でも、規格に適合するよう補正された2値化信号Doを生成することができ、規格外として読み取り不能となってしまうことがないため、装置の使い勝手を向上させることができる。
【0059】
また、本実施形態の情報コード読取装置1では、前置増幅回路5aのバイアス信号Sb、及び2値化回路6のプルアップ電圧Vpuを、データ処理部7内に設けられたD/A変換器を用いて設定していると共に、主増幅回路5bの増幅率、及び2値化回路6の接続点電圧Vxの調整を、出力ポートPa0〜Pan,Pcの設定により行っており、多彩な設定を極めて簡易な構成で実現でき、装置の小型化を図ることができる。
【0060】
なお、本実施形態では、主増幅回路5bの増幅率を調整処理にて設定して、デコード処理時には変更しないようにされているが、出力ポートPa0〜Panの設定も露光テーブルにて組み込んで、デコード処理時に主増幅回路5bの増幅率も可変するよう構成してもよい。
【0061】
また、本実施形態では、前置増幅回路5aのオペアンプ20に供給するバイアス信号を、露光テーブルに従って設定するようにされているが、図6に示すように、オペアンプ21,ダイオードD4,抵抗R41,R42により構成された周知のピークホールド回路を用いて、受光信号Arのピークレベルを検出し、これを入力ポートPrを介してデータ処理部7に取り込み、データ処理部7内に設けられたA/D変換器を用いてデジタルデータに変換し、この受光信号Arのピークレベルを表すデジタルデータに従って、バイアス信号Sbを設定するように構成してもよい。この場合、一度ピークレベルを読み込むことができれば、以後、その情報コードについては、デコードに失敗してもバイアス信号Sbを変化させる必要がないため、露光テーブルの設定の組合せを減少させることができ、より速やかに情報コードのデコードを終了させることができる。
【0062】
更に本実施形態では、2値化回路6におけるプルアップ電圧Vpuを、データ処理部7内のD/A変換器にて発生させているが、データ処理部7にD/A変換器を備えていない場合や、D/A変換器を省略してデータ処理部7、ひいては装置全体の小型化を図りたい場合には、図7(a)に示すように、抵抗R51,R52からなる抵抗アレイと抵抗R53とで分圧回路を構成し、主増幅回路5bの抵抗アレイと同様に、抵抗アレイを構成する各抵抗R51,R52の個別端を、データ処理部7に設けられた出力ポートPq1,Pq2に接続して、出力ポートPq1,Pq2の設定によって、プルアップ電圧Vpuの電圧レベルを変化させるように構成してもよい。
【0063】
また、本実施形態では、プルアップ電圧Vpuを供給するために、オペアンプ14を用いて構成したバッファ回路を用いているが、より広い範囲でプルアップ電圧Vpuを制御する必要がある場合には、図7(b)に示すように、コレクタが電源電圧VDD、エミッタがオペアンプ14の出力端子、ベースがデータ処理部7の出力ポートPxに接続されたトランジスタTRを追加し、通常は、出力ポートPxをロウレベルとしてトランジスタTRをオフすることにより、オペアンプ14からなるバッファ回路を介してデータ処理部7のD/A変換出力から出力されたプルアップ電圧Vpuを供給し、オペアンプ14の制御範囲以上の電圧を印加する場合には、出力ポートPxをハイレベルとしてトランジスタTRをオンすることにより、最大、電源電圧VDDにほぼ等しいプルアップ電圧Vpuを供給できるように構成してもよい。
【0064】
但し、この場合、トランジスタTRの導通時に、オペアンプ14に過大な電流が流入することを防止するため、オペアンプ14の出力端子に電流の吐き出し方向を順方向としたダイオードD3を接続する必要がある。
また、図7(c)に示すように、図7(b)において、トランジスタTRの代わりにアナログスイッチ16を接続し、出力ポートPyの信号レベル応じて、オペアンプ14の出力、或いは電源のいずれかをプルアップ電圧Vpuの供給ラインに接続するように構成してもよい。この場合、図7(b)の場合とは異なり、ダイオードD3を省略することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 情報コード読取装置の概略構成を表すブロック図である。
【図2】 増幅回路の詳細構成を表す回路図である。
【図3】 前置増幅回路の働きを表す説明図である。
【図4】 2値化回路の詳細構成を表す回路図である。
【図5】 2値化回路の動作を説明するための等価回路である。
【図6】 前置増幅回路の他の構成を表す回路図である。
【図7】 プルアップ電圧を供給するための他の構成を表す回路図である。
【図8】 従来の2値化回路の構成を表す回路図である。
【図9】 従来の2値化回路の他の構成を表す回路図である。
【図10】 従来の2値化回路の動作を説明するための等価回路である。
【符号の説明】
1…情報コード読取装置、2…発光回路、4…受光回路、5…増幅回路、5a…前置増幅回路、5b…主増幅回路、6…2値化回路、7…データ処理部、8…ブザー装置、9…出力回路、10,12…コンパレータ、11…追従信号生成部、14,20,21,22…オペアンプ、16…アナログスイッチ、24…抵抗アレイ、C1,C11,C12,C21,C22…コンデンサ、D1〜D4…ダイオード、Pa0〜Pan,Pb,Pc,Pd,Pp,Px,Py…出力ポート、Pi…入力ポート、R1〜R9,R11,R12,R21,R22,R30〜R3n,R41,R51〜R53…抵抗、TR…トランジスタ

Claims (4)

  1. 明暗の2値を表すアナログ信号が反転入力端子に印加され、オープンコレクタの出力端子がプルアップされたコンパレータと、
    該コンパレータの出力端子及び反転入力端子間に生じる電圧差を分圧し、該分圧出力である追従信号の取出端と前記反転入力端子との間に、前記反転入力端子から出力端子に向けて電流を流すダイオードが接続された第1経路と、前記出力端子から反転入力端子に向けて電流を流すダイオードが接続された第2経路とを有する分圧手段と、
    前記取出端と前記第1及び第2経路との間に接続され、前記分圧手段を流れる電流にて充放電されることにより、前記アナログ信号に応じて信号レベルが変化する前記追従信号を該アナログ信号から遅延させるコンデンサと、
    前記第2経路のダイオードのカソード側電位を調整することにより、前記追従信号の信号レベルをシフトさせるレベルシフト手段と、
    を備え、前記追従信号が、前記アナログ信号を2値化するためのしきい値として前記コンパレータの非反転入力端子に印加される浮動2値化回路において、
    前記コンパレータの出力端子をプルアップするためのプルアップ電圧を調整する調整手段を設けたことを特徴とする浮動2値化回路。
  2. 前記調整手段が調整する前記プルアップ電圧の調整範囲は、前記レベルシフト手段によりシフトした前記第2経路のダイオードのカソード側電位より低い電圧範囲に設定されていることを特徴とする請求項1記載の浮動2値化回路。
  3. 前記コンパレータの出力端子には、前記プルアップ電圧の分圧値をしきい値電圧として、前記コンパレータからの出力信号を波形整形する波形整形手段を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の浮動2値化回路。
  4. 照射光を読取対象物に照射する照射手段と、
    前記読取対象物からの反射光を受光して光電変換し、受光量に応じた信号レベルを有する電気信号を生成する受光手段と、
    該受光手段から入力した電気信号を明暗のいずれかに対応する2値化信号に変換する2値化手段と、
    該2値化手段を介して取り込んだ2値化信号における明暗パターン列をデコードすることにより、前記読取対象物に記録された情報コードを読み取るデコード手段と、
    を備えた情報コード読取装置において、
    前記2値化手段が、請求項1ないし請求項3いずれか記載の浮動2値化回路からなると共に、
    前記デコード手段が前記明暗パターン列のデコードに失敗した場合、前記浮動2値化回路のレベルシフト手段及び調整手段の設定を変更する設定変更手段を設けたことを特徴とする情報コード読取装置。
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