JP4172277B2 - 車両用舵角制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、前輪への操舵入力時等に前輪及び後輪に補助舵角を与える前後輪操舵制御装置と、車両各輪のブレーキ液圧を制御することで、車両の挙動制御を行うブレーキ装置を備えた車両用舵角制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、前後輪共に補助操舵を行うと共に、ブレーキ制御を併用して車両の挙動を制御する技術が提案されている(特許文献1参照)。この従来技術では、検出されたハンドル操舵角に基づくフィードフォワード項と検出されたヨーレイトに基づくフィードバック項との加算値により前後輪に補助舵角を与えると共に、補助操舵量が所定値以上の領域でのみ、左右制動力差制御(ブレーキ制御)を行うよう構成されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平5−185801号公報(第7頁段落番号(0041))
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の車両用舵角制御装置にあっては、制動時に後輪側の輪荷重が非制動時に比べて低下し、これに伴い後輪操舵の効果が僅かながらも低下する可能性があり、好ましい車両挙動を得られないという問題があった。
【0005】
本発明は、前輪補助舵角付与手段、後輪補助舵角付与手段及びブレーキ装置を備えた車両用舵角制御装置において、制動時でも車両の挙動を安定方向に制御可能な車両用舵角制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、ハンドル操舵角を検出するハンドル操舵角検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、前輪に補助舵角を付与する前輪補助舵角付与手段と、後輪に補助舵角を付与する後輪補助舵角付与手段と、運転者のブレーキペダル操作により油圧を発生するマスタシリンダ及び任意の油圧を発生可能なオイルポンプを油圧源とし、車両各輪のホイルシリンダのブレーキ圧力を任意に制御可能なブレーキ手段と、検出されたハンドル操舵角及び車速に基づいて車両モデルから前輪補助舵角,後輪補助舵角及び各輪のブレーキ液圧を算出し、前記前輪補助舵角付与手段,後輪補助舵角付与手段及びブレーキ手段に指令信号を出力する舵角制御手段と、を備えた車両用舵角制御装置において、マスタシリンダ圧を検出するマスタシリンダ圧検出手段を設け、前記舵角制御手段に、検出されたマスタシリンダ圧に応じて設定され、該マスタシリンダ圧が大きいときほど後輪補助舵角を小さくする、又は前記マスタシリンダ圧が所定値以上のときに後輪補助舵角を小さくする後輪補助舵角補正部と、補正された後輪補助舵角に基づいて、ブレーキ液圧を算出するブレーキ液圧算出部とを設けたことで、上記課題を解決するに至った。
【0007】
【発明の作用】
本願発明にあっては、制動時のように後輪荷重が低下する場合であっても、優先的にブレーキ手段により車両挙動制御を実行することで、後輪補助舵角付与手段の挙動制御性能によらず、安定した車両挙動を得ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における車両用操舵制御装置の実施形態について実施例をもとに説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
【0009】
(第1実施例)
本発明の車両用操舵制御装置は、前後輪に補助舵角を与える前後輪補助舵角制御装置と、4輪のブレーキ力を制御することで車両挙動を制御するブレーキ制御装置が備えられている。まず、ブレーキ制御装置について説明する。
【0010】
図1はブレーキ制御装置の全体図、図2はブレーキ油圧制御アクチュエータの油圧回路図である。まず、その構造について説明する。4輪のそれぞれに制動力を発生させるホイルシリンダ41L,41R,42L,42Rは、2系統のブレーキ配管(P系統及びS系統)を介してマスタシリンダ44に接続されている。そして、P系統及びS系統の途中には、ブレーキアクチュエータ39が設けられている。
【0011】
前記ブレーキアクチュエータ39は、図2の油圧回路図に示すように、各ホイルシリンダ41L,41R,42L,42Rの液圧を増圧・保持・減圧可能な液圧制御バルブ(INバルブ47,49,53,55及びOUTバルブ48,50,54,56)と、マスタシリンダ44とは別途設けられ、モータ61により駆動する制御用油圧源(P系統ポンプ57,S系統ポンプ58)の接続を切り換える油圧供給源切り換えバルブ(P系統カットバルブ45,P系統吸入バルブ46,S系統カットバルブ52,S系統吸入バルブ51)と、リザーバ59,60を備えている。
【0012】
運転者がブレーキペダル43を操作してマスタシリンダ44に油圧が発生すると、このマスタシリンダ圧をホイルシリンダ41L,41R,42L,42Rに供給する通常ブレーキ状態と、運転者がブレーキ操作を行っていない時、もしくは運転者のブレーキ操作以上に液圧が必要な時に、制御用油圧源57,58の液圧をホイルシリンダ41L,41R,42L,42Rに向けて供給すると共に、各液圧制御バルブによりホイルシリンダ圧を最適制御する制御ブレーキ状態とに切り換え可能に構成されている。
【0013】
ここで、P系統についてホイルシリンダ41Rの圧力を制御したい場合について説明する。P系統ポンプ57による増圧時は、P系統吸入バルブ46を開き、P系統ポンプ57にブレーキ液を供給する。そして、P系統カットバルブ45及び他輪のINバルブ49を閉じ、ブレーキ液の他系統への回り込みを抑止することで行われる。この状態での減圧時は、P系統吸入バルブ46を閉じ、P系統カットバルブ45を開放することによりホイルシリンダ液がマスタシリンダ側に流出することで行われる。マスタシリンダ44による増圧では、P系統カットバルブ45を開放し、P系統吸入バルブ46を遮断し、INバルブ47,49を開放し、マスタシリンダ液量をホイルシリンダ側に流入することで行われる。減圧時は、INバルブ47,49を遮断し、OUTバルブ48,50を開放し、ホイルシリンダ液をリザーバ59側に流出することで行われる。
【0014】
図3は第1実施例における前後輪補助操舵制御装置の基本構成を示す全体システム図である。
【0015】
車両の前輪1L,1Rには、ハンドル2への操舵入力に基づき左右の前輪操舵機構3L,3Rを介して前輪1L,1Rを操舵するステアリングユニット4が設けられている。更に、前輪操舵アクチュエータ37としてステアリングユニット4のラックチューブ(車体5に弾性体6を介して支持)をストロークさせることで前輪1L,1Rに補助舵角を与える前輪側油圧シリンダ7が設けられている。また、後輪操舵アクチュエータ38として、後輪8L,8Rには、左右の後輪操舵機構9L,9Rを介して後輪8L,8Rに補助舵角を与える後輪側油圧シリンダ10が設けられている。
【0016】
前輪側油圧シリンダ7及び後輪側油圧シリンダ10は、共通の油圧源ユニット11を油圧源としている。この油圧源ユニット11から前輪側フェールセーフバルブ12及び前輪側サーボバルブ13を介して制御圧を与えることで前輪側油圧シリンダ7が駆動する。また、油圧源ユニット11から後輪側フェールセーフバルブ14及び後輪側サーボバルブ15を介して制御圧を与えることで後輪側油圧シリンダ10が駆動する。尚、油圧源ユニット11には、エンジン16により駆動される油圧ポンプ11a,アンロードバルブ11b,圧力スイッチ11c,アキュムレータ11d,リザーバ11eから構成され、一定圧の作動油を供給する。
【0017】
前輪側フェールセーフバルブ12及び後輪側フェールセーフバルブ14は、操舵制御コントローラ30の指令に基づいてON/OFFの2位置が切り換えられる。また、前輪側サーボバルブ13及び後輪側サーボバルブ15は、操舵制御コントローラ30からサーボアンプ18,19を介した指令に基づいて右操舵,保持,左操舵の3位置が切り換え制御される。
【0018】
操舵制御コントローラ30には、車両の実車速Vを検出する車速センサ20(車速検出手段に相当),パルスエンコーダ等を用いて運転者の操舵角度θを検出する操舵角センサ21(ハンドル操舵角検出手段に相当),エンジン回転数センサ23,前輪側変位センサ24,後輪側変位センサ25,マスタシリンダ圧センサ26,ホイルシリンダ圧センサ27からの検出信号が入力される。これらの入力信号に基づいて、前輪補助舵角、後輪補助舵角及びブレーキ液圧を演算し、各アクチュエータに対して指令信号を出力する。以下、操舵制御コントローラ30の構成について説明する。
【0019】
図4は操舵制御コントローラ30の構成を表すブロック図である。操舵制御コントローラ30は、目標値生成部31、目標出力値生成部32、前輪操舵コントローラ34、後輪操舵コントローラ35及びブレーキコントローラ36から構成されている。
【0020】
目標値生成部31は、図5の目標値生成部31の構成を表すブロック図に示すように、車両モデル演算部311と目標値演算部312から構成されている。
車両モデル演算部311は、操舵角度θと車体速Vから2輪モデルを用いて車両パラメータを演算する。車両パラメータの演算については後で詳細に説明する。
目標値演算部312は、操舵角度θ、車体速V及び車両パラメータから、車両の目標ヨーレイトψ'*と目標横速度V*yを決定する。
【0021】
目標出力値生成部32は、図6の目標出力値生成部32の構成を表すブロック図に示すように、目標後輪舵角演算部321と、目標前輪舵角及び目標ブレーキ液圧演算部322から構成されている。また、演算された目標ヨーレイトψ'*と目標横速度V*yとマスタシリンダ圧センサ26値を入力信号とする。
目標後輪舵角演算部321は、車両の目標ヨーレイトψ'*,目標横速度V*yから目標後輪舵角δ*を決定する。
目標前輪舵角及び目標ブレーキ液圧演算部322は、車両の目標ヨーレイトψ'*と目標横速度V*yと制限された目標後輪舵角δ* limから目標前輪舵角θ*と目標ブレーキ液圧P* br(4輪分)を決定する。
【0022】
前輪操舵コントローラ34は、前輪側変位センサ24から検出された前輪の実舵角が目標前輪舵角θ*と一致するように前輪操舵アクチュエータ37を制御する。
【0023】
後輪操舵コントローラ35は、後輪側変位センサ25から検出された後輪の実舵角が目標後輪舵角δ*と一致するように後輪操舵アクチュエータ38を制御する。
【0024】
ブレーキコントローラ36は、マスタシリンダ圧センサ26及びホイルシリンダ圧センサ27から検出されたマスタシリンダ圧及び各輪のホイルシリンダ圧を各輪の目標ブレーキ液圧P* brと一致するようにブレーキアクチュエータ39を制御する。
【0025】
〔車両モデル演算部311における車両モデル演算〕
車両モデル演算部311は、以下に示す車両モデルから、車両パラメータを演算する。
一般に、2輪モデルを仮定すると、車両のヨーレイトと横速度は、下記式1で表せる。
(式1)
Figure 0004172277
ここで、
Figure 0004172277
(式2)
Figure 0004172277
である。
【0026】
状態方程式より前輪操舵に対するヨーレイト、横速度の伝達関数を求めると、下記式(3)及び式(4)で表される。
(式3)
Figure 0004172277
(式4)
Figure 0004172277
となる。
Figure 0004172277
【0027】
ヨーレイト伝達関数は、式3より下記式(5)と表される。
(式5)
Figure 0004172277
ここで、
(式6)
Figure 0004172277
【0028】
同様に横速度伝達関数は、式4より下記式7と表される。
(式7)
Figure 0004172277
ここで、
(式8)
Figure 0004172277
【0029】
以上から、車両パラメータ
Figure 0004172277
が求められる。
【0030】
〔目標値演算部312における目標値演算〕
目標値演算部312における車速、車両パラメータと後述する目標値パラメータから目標ヨーレイトと目標横速度を求める。
【0031】
目標ヨーレイトは、式5から下記式9により表される。
(式9)
Figure 0004172277
【0032】
目標横速度は、式7から下記式10により表される。
(式10)
Figure 0004172277
【0033】
ここで、目標ヨーレイトのパラメータは、下記式11で表される。
(式11)
Figure 0004172277
ただし、yrate_gain_map,yrate_omegn_map,yrate_zeta_map,yrate_zero_mapはそれぞれ図7,図8,図9及び図10に示す車速に応じて設定されたマップから算出されるチューニングパラメータである。
【0034】
また、目標横速度のパラメータは、下記式12で表される。
(式12)
Figure 0004172277
ただし、vy_gain_map,vy_omegn_map,vy_zeta_map,vy_zero_mapはそれぞれ図11,図12,図13及び図14に示す車速に応じて設定されたマップから算出されるチューニングパラメータである。
【0035】
〔目標出力値生成部32における目標操舵角演算〕
(目標後輪舵角演算部321における目標後輪舵角演算)
目標ヨーレイト,目標横速度から目標後輪舵角δ*を算出する。ここで、式1の2輪モデルから、下記式13を得る。
(式13)
Figure 0004172277
このモデルから下記式14を得る。
(式14)
Figure 0004172277
よって、目標後輪舵角δ*は、下記式15により表される。
(式15)
Figure 0004172277
【0036】
この算出された目標後輪舵角δ*に、後輪操舵制御とブレーキ制御の配分を決める係数kを乗じた値(下式16)を最終的な目標後輪舵角δc*とする。
(式16)
Figure 0004172277
尚、係数kの決定に際しては、図15又は図16に示すマスタシリンダ圧−後輪操舵制御比率マップから係数kの値を決定する。例えば図15に示すように、マスタシリンダ圧が所定の閾値以上となったときに、目標後輪舵角のゲインを設定しても良い。また、図16に示すように、マスタシリンダ圧の値に応じて目標後輪舵角のゲインを徐々に変化させる構成としてもよい。本実施例では、図16に対応する構成として、下記式17に示すように、ゲインを徐々に変化させることとする。
(式17)
Figure 0004172277
【0037】
ただし、一般に後輪舵角には操舵角度に制限があるため、補正後目標後輪舵角を下記式により上限付きの値として下記式18から得られる値とする。
(式18)
Figure 0004172277
ここで、δ* maxは、後輪最大操舵角とする。また、sign(a)とは、aの符号のみを出力するもので、a=10であれば、+1を出力し、a=-10であれば−1を出力する関数である。
【0038】
(目標前輪舵角及び目標ブレーキ液圧演算部322における目標前輪舵角及び目標ブレーキ液圧演算)
目標ヨーレイト、目標横速度から式14に基づき目標前輪舵角θ * を算出すると共に、目標ヨーレイト、目標横速度、制限された目標後輪舵角δ c* から各輪の目標ブレーキ液圧P*br 算出する。左右ブレーキ液圧差により発生させるヨー角加速度をψ"brと置くと車両の運動方程式は、下記式19により表される。
(式19)
ψ''*=ψ"lim*+Δψ''* ………………(19)
【0039】
よって、制限された目標後輪舵角δ* limが既知の場合に、目標ヨーレイトψ''*、目標横速度Vy*を実現するための、目標前輪舵角θ*、左右ブレーキ液圧差により発生させるヨー角加速度ψ''* brは、下記式20及び式21により表される。
(式20)
Figure 0004172277
(式21)
Figure 0004172277
【0040】
次に、前後輪の目標ブレーキ液圧差P* brf、P* brrは、左右ブレーキ液圧差により発生させるヨー角加速度ψ''* brから、下記式22及び式23により表される。
(式22)
Figure 0004172277
(式23)
Figure 0004172277
【0041】
各輪の目標ブレーキ液圧P*brは、各輪の液圧を基に、目標ブレーキ液圧差P* brf,P* brrとなるように下記式24より算出する。
(式24)
Figure 0004172277
【0042】
図17は目標出力生成部の制御内容を表すフローチャートである。
ステップS1では、目標ヨーレイトψ'*及び目標横速度V*yを読み込む。
ステップS2では、目標後輪舵角δ*を演算する。
ステップS3では、マスタシリンダ圧からブレーキ制御比率を演算する。
ステップS4では、最終的な目標後輪舵角δc*を演算する。
ステップS5では、リミッタ処理を施す。
ステップS6では、目標前輪舵角θ*及び目標ブレーキ液圧P* brを演算する。ステップS7では、操舵制御を実行する。
【0043】
以上説明したように、本実施の形態では、後輪操舵機能と4輪ブレーキ制御機能の制御分担をマスタシリンダ圧が高いときは後輪操舵比率を低減し、ブレーキ制御機能の分担を増大させるように配分することで、制動操作時に後輪加重が低下した場合であっても、タイヤのグリップが飽和するのを防止し、安全上好ましい車両挙動制御を達成することができる。
【0044】
図18は後輪操舵制御配分率100%のときのシミュレーション結果を表す図、図19は上記本発明の構成に基づいた後輪操舵制御配分率50%のときのシミュレーション結果を表す図である。
【0045】
図18に示すように、車速120km/h、操舵角を図18(a)に示す±60deg、0.5Hzで与えた場合、図18(a)に示す制御操舵角となり、目標及び発生ヨーレイトは図18(b)となり、目標及び発生スリップ角は図18(c)に示すようになる。このとき、図17(d),(e)の矢印Cに示すようにブレーキ制御を行わず、前後輪補助舵角付与のみで対応した場合、図17(c)の矢印Aに示すように、目標スリップ角に対して発生スリップ角がオーバーシュートしすぎており、目標に対して増大してしまっていることがわかる。
【0046】
これに対し、図19(a)に示すように、走行条件及び操舵条件を同様に行った場合に、後輪操舵制御配分率を50%として、図18(d),(e)の矢印Cに示すようにブレーキ制御を行うこととなる。これにより、図18(c)に示すように目標スリップ角に対して発生スリップ角が増大することなく追従していることがわかる。すなわち、制動操作時に後輪操舵制御分配率を100%にした場合は、発生スリップ角が増大し、安全上好ましくなかったが、マスタシリンダ圧に応じて後輪操舵制御配分率を小さくし、その分をブレーキ制御により補償することで、制動操作時に車両のスリップ角が目標値に追従することが可能となり、安全上好ましい車両挙動を達成できることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例におけるブレーキ装置の基本構成を表す概略図である。
【図2】第1実施例におけるブレーキ装置の油圧回路を表す回路図である。
【図3】第1実施例における基本構成を示す概略図である。
【図4】第1実施例における、操舵制御コントローラの構成を表すブロック図である。
【図5】第1実施例における、目標値生成部の構成を表すブロック図である。
【図6】第1実施例における、目標出力値生成部の構成を表すブロック図である。
【図7】第1実施例におけるヨーレイトパラメータを表すマップである。
【図8】第1実施例におけるヨーレイトパラメータを表すマップである。
【図9】第1実施例におけるヨーレイトパラメータを表すマップである。
【図10】第1実施例におけるヨーレイトパラメータを表すマップである。
【図11】第1実施例におけるヨーレイトパラメータを表すマップである。
【図12】第1実施例におけるヨーレイトパラメータを表すマップである。
【図13】第1実施例におけるヨーレイトパラメータを表すマップである。
【図14】第1実施例におけるヨーレイトパラメータを表すマップである。
【図15】第1実施例における後輪操舵角演算部の構成及びマスタシリンダ圧に対する後輪操舵制御比率を表すマップである。
【図16】第1実施例における後輪操舵角演算部の構成及びマスタシリンダ圧に対する後輪操舵制御比率を表すマップである。
【図17】第1実施例における、操舵制御の制御内容を表すフローチャートである。
【図18】後輪操舵制御比率100%におけるシミュレーション結果を表すタイムチャートである。
【図19】後輪操舵制御比率50%におけるシミュレーション結果を表すタイムチャートである。
【符号の説明】
1L,1R 前輪
2 ハンドル
3L,3R 前輪操舵機構
4 ステアリングユニット
5 車体
6 弾性体
7 前輪側油圧シリンダ
8L,8R 後輪
9L,9R 後輪操舵機構
10 後輪側油圧シリンダ
11 油圧源ユニット
11a 油圧ポンプ
11b アンロードバルブ
11c 圧力スイッチ
11d アキュムレータ
11e リザーバ
12 前輪側フェールセーフバルブ
13 前輪側サーボバルブ
14 後輪側フェールセーフバルブ
15 後輪側サーボバルブ
16 エンジン
18,19 サーボアンプ
20 車速センサ
21 操舵角センサ
23 エンジン回転数センサ
24 前輪側変位センサ
25 後輪側変位センサ
26 マスタシリンダ圧センサ
27 ホイルシリンダ圧センサ
30 操舵制御コントローラ
31 目標値生成部
32 目標出力値生成部
34 前輪操舵コントローラ
35 後輪操舵コントローラ
36 ブレーキコントローラ
37 前輪操舵アクチュエータ
38 後輪操舵アクチュエータ
39 ブレーキアクチュエータ
41L,41R,42L,42R ホイルシリンダ
43 ブレーキペダル
44 マスタシリンダ
45 P系統カットバルブ
46 S系統吸入バルブ
51 P系統吸入バルブ
52 S系統カットバルブ
57,58 制御用油圧源
59,60 リザーバ
61 モータ
311 車両モデル演算部
312 目標値演算部
321 目標後輪舵角演算部
322 目標前輪舵角演算部
323 目標ブレーキ液圧演算部

Claims (1)

  1. ハンドル操舵角を検出するハンドル操舵角検出手段と、
    車速を検出する車速検出手段と、
    前輪に補助舵角を付与する前輪補助舵角付与手段と、
    後輪に補助舵角を付与する後輪補助舵角付与手段と、
    運転者のブレーキペダル操作により油圧を発生するマスタシリンダ及び任意の油圧を発生可能なオイルポンプを油圧源とし、車両各輪のホイルシリンダのブレーキ圧力を任意に制御可能なブレーキ手段と、
    検出されたハンドル操舵角及び車速に基づいて車両モデルから前輪補助舵角と後輪補助舵角及び各輪のブレーキ液圧を算出し、前記前輪補助舵角付与手段,後輪補助舵角付与手段及びブレーキ手段に指令信号を出力する舵角制御手段と、
    を備えた車両用舵角制御装置において、
    マスタシリンダ圧を検出するマスタシリンダ圧検出手段を設け、
    前記舵角制御手段に、検出されたマスタシリンダ圧に応じて設定され、該マスタシリンダ圧が大きいときほど後輪補助舵角を小さくする、又は前記マスタシリンダ圧が所定値以上のときに後輪補助舵角を小さくする後輪補助舵角補正部と、補正された後輪補助舵角に基づいて、ブレーキ液圧を算出するブレーキ液圧算出部とを設けたことを特徴とする車両用舵角制御装置。
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