JP4171155B2 - 圧力制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は圧力制御装置に係り、特に圧力設定部により制御されたパイロット圧を圧力制御弁の駆動部に供給して下流側へ供給される2次圧力が設定圧力となるように圧力制御弁の弁開度を制御する圧力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、都市ガスを給送するラインに設置される圧力制御装置においては、圧力を利用して作動するダイヤフラムを圧力制御弁の駆動部として採用すると共に、圧力制御装置によりパイロット弁の弁部を作動させてパイロット弁から圧力制御弁のダイヤフラム室へ供給されるパイロット圧(制御圧力)を調整することによりガス供給ラインの圧力制御弁の下流側の圧力(2次圧力)が設定圧力値(目標圧力)となるようしている。
この種の圧力制御装置は、例えば下流側管路に供給されるガスの2次圧力を制御する圧力制御弁と、圧力制御弁のアクチュエータ部に供給される制御圧力を調整するパイロット弁と、2次圧力が所定の設定圧力値になるようにパイロット弁の弁部を動作させる圧力設定装置とより構成されている。
【0003】
都市ガス供給ラインにおいては、季節の変化によってガス消費量が異なる(例えば、気温の高い夏のガス消費量は低く、気温の低い冬のガス消費量は増大する)と共に、1日の時間帯によってもガス消費量が変化する(例えば、昼間と深夜では、昼間の方がガス消費量は増大する)。そのため、ある地域にガスを供給する中圧配管には、上記のような圧力制御装置がガス配管と共に埋設されている。よって、圧力制御装置のメンテナンスを行う作業員は、下流側のガス消費量の増減に応じて定期的にガス供給圧(2次圧力)の設定値の調整を行っている。
【0004】
例えば、ガス供給圧(2次圧力)の設定値調整作業は、圧力設定装置の圧力設定変更操作で行われる。すなわち、圧力設定装置による圧力設定変更動作は、手動操作で調整ネジを回動させてパイロット圧を制御するダイヤフラムを押圧するコイルバネの圧縮代を調整し、バネ定数を変化させることによりパイロット圧を変化させて設定圧力値を変更していた。
【0005】
尚、圧力設定装置には、コイルバネの圧縮代を調整する調整軸の回転量を検出するポテンショメータが設けられている。このポテンショメータは、調整軸の回転量に応じて抵抗値を変化させるものである。また、ポテンショメータの抵抗値と圧力制御弁により制御された2次圧力が比例関係にある。そのため、圧力設定を行う作業者は、ガス消費量の変動に応じて定期的にポテンショメータにより検出された抵抗値の変化、すなわち設定圧力値の変化をみながら調整軸の回転量の調整作業を行っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の圧力制御装置では、ガス消費量が大きく変動する時期になると、ポテンショメータの抵抗値をみながら圧力設定装置の調整軸の回転量の調整作業を行う必要があるので、作業員の労力が大変であるばかりか、きめ細かな設定圧力の調整を行うことができないといった問題がある。
【0007】
そこで、マイクロコンピュータ(以下「マイコン」という)により圧力設定値を下流側のガス消費量の変化に応じて自動的に調整することが考えられている。この場合、マイコンは、目標となる圧力設定値に応じてパイロット圧を調整するモータを回転駆動し、モータに駆動される回転軸の回転量を検出するポテンショメータの抵抗値をA/D変換器を介して読み込みながら、回転軸の回転量を制御する。
【0008】
しかしながら、マイコンにより圧力制御弁へ供給されるパイロット圧を自動的に調整するようにした場合、マイコンがポテンショメータの抵抗値を常時監視しなければならないため、他の演算処理が遅れてしまうといった問題がある。
【0009】
また、マイコンがポテンショメータの抵抗値を読み込む間隔を長くすることにより、ソフト面での負荷を軽減して他の演算処理を割り込ませることができるといった利点がある反面、次にポテンショメータの抵抗値を読み込む間に圧力制御弁の弁開度が行き過ぎてしまい、パイロット圧を元に戻すようにパイロット弁のダイヤフラムを駆動するモータを逆回転させて補正しなければならないといった問題がある。
そこで、本発明は上記問題を解決した圧力制御装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は以下のような特徴を有するものである。
【0011】
本発明は、流体が流れる配管途中に設けられ、2次圧力が設定圧力になるように弁開度を調整する圧力制御弁と、前記設定圧力を任意の圧力に設定する圧力設定部とからなる圧力制御装置において、
前記圧力設定部は、
前記圧力制御弁の設定圧力を調整するための圧力設定バネと当該圧力設定バネのバネ力を調整するための調整ネジとを有するパイロット弁と、
前記圧力設定バネのバネ力を調整するための回転軸を回転駆動する電動モータと、
前記圧力制御弁の弁開度の制御データを記憶する記憶部と、
設定された弁監視間隔時間内における過去の圧力制御弁の弁開閉量から弁開閉量平均値を予め算出する弁開閉量平均値算出手段と、
前記弁監視間隔時間毎に実行され、現時点の弁開度に、最新の弁開閉平均量を加えた弁開度が、目標とする弁開度を超えるか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段が、弁開度が目標を超えると判断した場合には、前記圧力制御弁の弁開または弁閉動作に応じて前記弁開度が設定値に達するまでの前記電動モータによる設定圧力の調整を行なうのに要する停止予定時間を演算する停止予定時間演算手段と、
予め設定された前記弁監視間隔時間毎に前記制御データを前記記憶部から読み出し、当該制御デ−タに基づいて前記電動モータの駆動制御により前記パイロット弁の圧力設定バネのバネ力を調整することで前記圧力制御弁の設定圧力を変更し、前記停止予定時間演算手段により演算された停止予定時間が経過したときに圧力設定の変更を終了させる設定圧力変更手段と、
を備えてなることを特徴とするものである。
【0012】
従って、本発明によれば、予め設定された弁監視間隔時間毎に制御データを記憶部から読み出し、当該制御デ−タに基づいて電動モータの駆動制御によりパイロット弁の圧力設定バネのバネ力を調整することで圧力制御弁の設定圧力を変更することで、パイロット圧を調整する電動モータの回転量を監視する回数が削減され、その分マイコンの負荷を軽減して制御効率を高めることができる。
【0013】
また、現時点の弁開度に、最新の弁開閉平均量を加えた弁開度が、目標とする弁開度を超える場合には、圧力制御弁の弁開または弁閉動作に応じて弁開度が設定値に達するまでの電動モータによる設定圧力の調整を行なうのに要する停止予定時間を演算し、停止予定時間演算手段により演算された停止予定時間が経過したときに圧力設定の変更を終了させるため、圧力制御弁の弁開度が行き過ぎてしまうことがなく、パイロット圧を元に戻すようにパイロット弁の圧力設定バネのバネ力を調整する電動モータを逆回転させて設定圧力を補正する必要もない。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明の実施の形態について説明する。
【0015】
図1は本発明になる圧力制御装置の一実施例の構成図である。
【0016】
図1に示されるように、圧力設定装置10を有する圧力制御装置11は、都市ガスを給送する上流側管路12と下流側管路13との間に配設されている。この圧力制御装置11は、下流側管路13へ供給されるガスの2次圧力を制御する圧力制御弁(「ガバナ」とも呼ばれている)14と、圧力制御弁14のアクチュエータ部15に供給されるパイロット圧を調整するパイロット弁16と、2次圧力が所定の設定圧力値になるようにパイロット弁16の弁部を動作させる圧力設定部17と、該圧力設定部17に内蔵され予め登録された制御データに基づいて2次圧力が各時間帯毎の設定圧力値となるように圧力設定部17を制御する制御回路18とより構成されている。
【0017】
上記圧力設定装置10は、パイロット弁16と、制御回路18を内蔵した圧力設定部17より構成されている。
【0018】
圧力制御弁14のアクチュエータ部15は、ダイヤフラム19により画成された上側ダイヤフラム室20と下側ダイヤフラム室21とが形成されており、上側ダイヤフラム室20にはダイヤフラム19を閉弁方向に押圧する圧力設定バネ22が配設されている。
【0019】
パイロット弁16には、上流側管路12に接続された1次圧力導入管路23と、下流側管路13に接続された2次圧力導入管路24と、下側ダイヤフラム室21に接続されたパイロット圧導入管路25と、上側ダイヤフラム室20に連通された2次圧力導入管路26が接続されている。
【0020】
パイロット弁16は、圧力設定部17の動作により、圧力設定バネ36の圧縮量が増加又は減少され、圧縮量の増減により圧力設定バネ36の荷重は増減する。パイロット弁16の設定圧力Psは、圧力設定バネ36の荷重とダイヤフラム32に加わる2次圧力P2 による力がつり合うときの2次圧力P2 となる。
【0021】
従って、パイロット弁16は、圧力設定部17の動作により圧力設定バネ36のバネ荷重を増減することで設定圧力Psを増減させる。ここで、例えば2次圧力P2 が設定圧力Psより低下すると、圧力設定バネ36のバネ荷重の方がダイヤフラム32に加わる2次圧力P2 による力より大きくなるため、ダイヤフラム32が上方に変位する。これにより、パイロット弁16の弁部が弁開動作してパイロット圧を上昇させる。
【0022】
一方、下側ダイヤフラム室21には、パイロット圧導入管路25を介してパイロット弁16からパイロット圧が導入されており、上側ダイヤフラム室20には2次圧力導入管路24,26を介して2次圧力P2 が導入されている。従って、パイロット圧が上昇すると共に下側ダイヤフラム室21と上側ダイヤフラム室20の圧力差によりダイヤフラム19が圧力設定バネ36の荷重に対して上方に変位する。
【0023】
これにより、圧力制御弁14の弁部が弁開動作して2次圧力P2 を設定圧力Psに上昇させる。また、2次圧力P2 が設定圧力Psより上昇すると、圧力設定バネ36のバネ荷重の方がダイヤフラム32に加わる2次圧力P2 による力より小さくなるため、ダイヤフラム32が下方に変位する。
【0024】
これにより、パイロット弁16の弁部が弁閉動作してパイロット圧を降圧させる。従って、パイロット圧が降圧すると共に下側ダイヤフラム室21と上側ダイヤフラム室20の圧力差が小さくなるため、圧力設定バネ36の荷重により下方に変位する。これにより、圧力制御弁14の弁部が弁閉動作して2次圧力P2 を設定圧力Psに降圧させる。
このように、2次圧力P2 が下流側のガス使用量の変化により変動した場合、上記のように圧力制御弁14のダイヤフラム19が変位して2次圧力P2 が設定圧力値Psを保つように圧力制御を行う。
【0025】
ここで、圧力設定部17について説明する。
【0026】
図2は圧力設定装置10の内部構成を拡大して示す縦断面図である。また、図3は圧力設定装置10の側面図である。
【0027】
図2及び図3に示されるように、圧力設定装置10は、パイロット弁16の下部に圧力設定部17が着脱可能に取り付けられている。パイロット弁16のハウジング31は、上部31aと中部31bと下部31cとが重ね合わせた状態でボルト30により一体的に締結されている。また、ハウジング31の内部は、上側ダイヤフラム32と下側ダイヤフラム33とにより上室34a、中室34b、下室34cに画成されている。
【0028】
下室34cには、下側ダイヤフラム33を上方に押圧する圧力設定バネ36が介装されている。この圧力設定バネ36は、下端部が調整ネジ55と螺合した円板状のバネ受け37に当接し、上端部が下側ダイヤフラム33の下面に固定されたバネ受け38に当接する。この圧力設定バネ36は、後述するようにモータ駆動力によりバネ力が調整されて設定圧力値Psを設定する。
また、パイロット弁16のハウジング31の下部には、圧力設定部17の耐圧防爆構造とされた防爆ケース46がボルト47の締結により着脱可能に取り付けられている。この防爆ケース46は、上部ケース48と下部ケース49とが組み合わされた構造であり、ボルト50の締結により相互に固定される。
【0029】
この防爆ケース46の内部には、圧力設定バネ36のバネ力を調整するための電動モータ51と、電動モータ51の回転を減速する減速機52と、減速機52からの回転が伝達される回転軸53と、回転軸53の上端とカップリング54を介して同軸的に連結された調整ネジ55と、回転軸53の回転位置を測定する可変抵抗器からなるポテンショメータ56と、上記制御回路18とが収容されている。
【0030】
図4は防爆ケース46に収容される各電子機器のブロック図である。
【0031】
図4に示されるように、制御回路18は、従来設置現場から離れた場所に設けられていたが、本実施の形態では、電動モータ51と同一の防爆ケース46に収容されており、コンパクトな構成となっている。また、制御回路18と電動モータ51との間は、ケーブル72により接続され、制御回路18とポテンショメータ56との間は、ケーブル73により接続されている。
【0032】
上記制御回路18は、圧力設定部17の制御量を演算するCPU(マイコン)77と、圧力制御弁14による2次圧力P2 の設定圧制御パターンが記憶されたメモリ78とを有する。また、CPU77は、メモリ78に記憶された設定圧制御パターンに基づいて2次圧力P2 が設定圧制御パターンに応じた圧力となるように電動モータ51を駆動制御する。
【0033】
また、制御回路18には、外部機器や電源と接続されるコネクタ75が接続されている。尚、本実施の形態では、コネクタ75は、AC100V用端子H,Gとアース用端子Eと、警報出力用端子▲1▼▲2▼と、通信用端子▲3▼〜▲5▼とが配設されている。
【0034】
メモリ78には、各信号に基づいて圧力設定部17の制御量を演算する制御プログラムと、季節(月日)のガス使用量変化に応じた設定圧力値Psを変更する圧力制御データ(圧力設定バネ36のバネ力を調整する回転軸53の回転位置)が記憶されている。
【0035】
また、メモリ78には、予め圧力制御弁14の弁開閉量の平均値を算出する弁開閉量平均値算出手段としての制御プログラムIと、算出された弁開閉量の平均値に基づいて圧力制御弁14の弁開または弁閉動作によって2次圧力が設定値に達するまでの予定時間を演算する予定時間演算手段としての制御プログラムIIと、予め設定された所定時間毎に制御データに基づいて圧力制御弁14の設定圧力を変更し、演算された予定時間が経過したときに圧力設定の変更を終了させる設定圧力変更手段としての制御プログラムIII と、が格納されている。
【0036】
図5は各時間帯に応じた圧力制御パターンの一例を示すグラフである。
【0037】
図5に示す圧力制御パターンAでは、22時30分から翌日の3時30分まで供給圧力(2次圧力P2 )を1.8kPaに継続し、3時30分以降は段階的に供給圧力を上昇させ、深夜になると供給圧力を段階的に降下させるように制御する。
【0038】
この制御パターンAの場合、例えば▲1▼3時30分から4時30分の間に供給圧力を1.8kPaから2.2kPaに上昇させる。▲2▼6時から7時の間に供給圧力を2.2kPaから2.5kPaに上昇させる。▲3▼9時から10時の間に供給圧力を2.5kPaから3.0kPaに上昇させる。
【0039】
また、制御パターンAの場合、▲4▼18時30分から20時の間に供給圧力を3.0kPaから2.5kPaへ降下させる。▲5▼21時30分から22時30分の間に供給圧力を2.5kPaから1.8kPaへ降下させる。
【0040】
このように、季節毎の温度変化や時間帯に応じた制御パターンで供給圧力を制御することにより、下流側のガス使用量の増減に対応して供給圧力をきめ細かく制御できる。
【0041】
図6は圧力制御装置11の定期点検を行う場合の構成図である。
【0042】
図6に示されるように、定期点検等のとき作業員は、例えば、ノート型パーソナルコンピュータ84をケーブル86を介して通信ドライバ82に接続する。ノート型パーソナルコンピュータ84は、キーボードや磁気ディスク装置が搭載された本体84aの後部に液晶ディスプレイ等からなる表示装置84bが開閉可能に設けられている。
【0043】
また、メモリ78には、現在の圧力制御パターンをグラフ表示する表示プログラムと、設定された設定圧力データと圧力制御弁14により制御された制御圧力(2次圧力)とを比較し、2次圧力が設定圧力となるように制御する制御プログラムと、が記憶されている。
【0044】
図7は表示装置84bに表示されるチャートパターンの一例を示すグラフである。
【0045】
図7に示されるように、圧力設定装置10の通信ドライバ82に接続されたノート型パーソナルコンピュータ84は、キーボードの通信要求信号を出力することにより表示装置84bにそのときの制御パターンをグラフIで表示することができる。そのため、定期点検を行う作業員は、ノート型パーソナルコンピュータ84の表示装置84bに表示されたグラフIを見ながら現在の制御パターンを確認することができる。
【0046】
ここで、制御回路18のCPU77が実行するメイン制御処理について説明する。
【0047】
図8は制御回路18のCPU77が実行するメイン制御処理のフローチャートである。
【0048】
図8に示されるように、CPU77は、ステップS11(以下「ステップ」を省略する)において、通信ドライバ82に接続されたノート型パーソナルコンピュータ84から制御データの要求があるかどうかをチェックする。
【0049】
S11において、ノート型パーソナルコンピュータ84から制御データの要求があったときは、S12に進み、現在選択されている設定圧力の制御データをメモリ78から読み込む。続いて、S13では、設定圧力の制御データを通信ドライバ82を介してノート型パーソナルコンピュータ84に出力し、表示装置84bに現在選択されている設定圧力のグラフIを表示させる。
【0050】
次のS14では、圧力制御弁14により制御された供給圧力値の制御データを読み込む。続いて、S15に進み、設定圧力の制御データと供給圧力値の制御データとを比較する。また、上記S11において、ノート型パーソナルコンピュータ84から制御データの要求がないときは、S15に移行する。
【0051】
S16において、設定圧力の制御データと供給圧力値の制御データと一致しない場合には、S18に移行して圧力制御弁14により制御される供給圧力(2次圧力)が設定圧力と一致するように電動モータ51が駆動されてパイロット弁16から圧力制御弁14に供給されるパイロット圧が自動的に調整される。これにより、圧力制御弁14により制御される供給圧力を設定された圧力値に修正することができる。この後、S19に進む。
【0052】
しかしながら、上記S16において、設定圧力の制御データと供給圧力値の制御データと一致したときは、S17で誤差なしと判断した後、S19に進み、動作終了かどうかをチェックする。そして、S19において、動作終了でないときは、上記S11に戻り、S11以降の処理を繰り返す。また、S19において、動作終了のときは、今回の処理を終了する。
【0053】
図9はCPU77が実行するイニシャライズ処理のフローチャートである。
【0054】
CPU77は、電源投入時または制御パラメータの変更時等に図9に示すイニシャライズ処理を実行する。なお、フローチャートに記載されたガバナは、圧力制御弁14のことである。
【0055】
イニシャライズ処理が実行されると、S21で圧力制御弁14の動作条件に合わせて圧力制御弁14の弁開度監視間隔の設定時間(XXms)を設定する。尚、設定手段としては、例えば、ノート型パーソナルコンピュータ84からの通信による情報、あるいは、メモリ78に予め入力されている複数の設定データから選択することなどが可能である。
【0056】
次のS22では、メモリ78に形成されたガバナ開閉量平均値格納エリアを初期化する。ガバナ開閉量平均値を獲得するには、リングバッファを使用して移動平均を獲得する方法が一般的である。また、ガバナ開閉量平均値は、これ以外の方法でも獲得することができる。
【0057】
続いて、S23に進み、ガバナ開閉量平均値データの獲得回数を設定する。実際にガバナ開閉量平均値を獲得するには、このガバナ開度監視間隔時間(XXms)に回数を掛けた時間が必要である。
【0058】
そして、イニシャライズ処理によりガバナ開度監視間隔時間(XXms)が設定されると、CPU77は、インターバルタイマ割り込みにより設定時間間隔処理が起動する。
【0059】
図10は設定時間間隔(XXms)の割り込み処理を説明するためのフローチャートである。
【0060】
図10に示されるように、S31では、現在のガバナ開度(圧力制御弁14の弁開度)をA/D変換器(図示せず)を介して読み取る。
【0061】
次のS32では、現在のガバナ動作方向(圧力制御弁14の弁体45の動作方向が弁開または弁閉)を確認する。このS32において、ガバナ動作方向が弁開方向であるときは、S33に進み、現在のガバナ開度にガバナ開度監視間隔におけるガバナ開閉量平均値を加算し、この加算値と目的のガバナ開度とを比較する(判断手段)。
【0062】
S33において、上記加算値が目的のガバナ開度よりも小さい場合には、モータ停止予定時間の設定処理が不要であるので、S34の処理を省略して後述するS36に移行する。
【0063】
また、S33において、上記加算値が目的のガバナ開度よりも大きい場合には、S34に進み、電動モータ51の停止予定時間Taを演算する(停止予定時間演算手段)。例えば、ガバナ開度監視時間t:500ms、ガバナ開閉量平均値a:1000、現在のガバナ開度b:9500、目的のガバナ開度c:10000とした場合、停止予定時間Taは次式で求まる。
【0064】
Ta=t*(c−b)/a
=500ms*(10000−9500)/1000
=250ms
従って、圧力制御弁14が弁開方向に動作している場合のモータ51の停止予定時間Taは、250ms後となる。
【0065】
そして、次のS35では、モータ停止の予定時間になると、割り込み処理が発生するようにタイマカウント値を設定する。すなわち、このタイマカウント値がカウントされるとタイマ割り込みが実行され、電動ータ51の回転を停止させることで目的のガバナ開度が得られる。
【0066】
S36では、次回以降の処理のため、ガバナ開閉量平均値を更新する。すなわち、ガバナ開閉量平均値に今回の開閉量を加算し、この加算値から最旧の開閉量を減算した後、獲得回数で割ると、最新のガバナ開閉量平均値が得られる。
【0067】
また、上記S32において、ガバナ動作方向が弁閉方向であるときは、S37に進み、現在の弁開度からガバナ開度監視間隔におけるガバナ開閉量平均値を減算し、この減算値と目的のガバナ開度とを比較する(判断手段)。
【0068】
S37において、上記減算値が目的のガバナ開度よりも大きい場合には、モータ停止予定時間の設定処理が不要であるので、S38の処理を省略してS36に移行する。
【0069】
また、S37において、上記減算値が目的のガバナ開度よりも小さい場合には、S38に進み、電動モータ51の停止予定時間Taを演算する(停止予定時間演算手段)。例えば、ガバナ開度監視時間t:500ms、ガバナ開閉量平均値a:1000、現在のガバナ開度b:10200、目的のガバナ開度c:10000とした場合、停止予定時間Taは次式で求まる。
【0070】
Ta=t*(b−c)/a
=500ms*(10200−10000)/1000
=100ms
従って、圧力制御弁14が弁閉方向に動作している場合の電動モータ51の停止予定時間Taは、100ms後となる。
【0071】
そして、次のS35では、モータ停止の予定時間になると、割り込み処理が発生するようにタイマカウント値を設定する。すなわち、このタイマカウント値がカウントされるとタイマ割り込みが実行され、電動モータ51を停止させることで目的のガバナ開度が得られる。
【0072】
この後、前述したS35,S36の処理を実行する。このように、圧力制御弁14の弁体45の動作方向が弁開方向または弁閉方向に応じてガバナ開閉量平均値に基づいて停止予定時間を算出できるので、ポテンショメータ56からの検出値を常時監視しなくても供給圧力が設定圧力となるように圧力制御弁14の弁開度を制御することができる。
【0073】
図11はモータ停止の割り込み処理のフローチャートである。
【0074】
図11に示されるように、上記S35の処理で設定されたタイマカウント値がカウントされると、モータ停止の割り込み処理が開始され、S41で圧力設定バネ36のバネ力を調整するための電動モータ51の回転を停止させる。
【0075】
従って、圧力制御弁14の弁開度を変更して供給圧力を制御する際は、予め、ガバナ開閉量平均値に基づいて停止予定時間を算出し、この停止予定時間が経過したとき電動モータ51の回転を停止させるため、ポテンショメータ56の検出値(抵抗値)を常時監視する必要がなくなり、ポテンショメータ56の監視回数が削減され、例えば、10ms毎に必要なA/D監視の処理が不要になり、その分CPU77は、他の演算処理を効率よく実行することができる。
【0076】
また、マイコンがポテンショメータの抵抗値を読み込む間隔を長くせずに、ソフト面での負荷を軽減して他の演算処理を割り込ませることができるので、圧力制御弁14の弁開度が行き過ぎてしまい、パイロット圧16を元に戻すようにパイロット弁16を駆動する電動モータ51を逆回転させて補正するといった面倒な制御を行う必要もない。
【0077】
尚、上記実施例では、ノート型パーソナルコンピュータ84を通信ドライバ82に接続する場合を説明したが、これに限らず、他の形式の端末装置あるいは通信機器等を通信ドライバ82に接続するようにしてもよい良い。
また、上記実施例では、都市ガスが給送されるラインに配設された場合を一例として挙げたが、これに限らず、他の気体あるいは液体を給送する管路の圧力制御にも適用できるのは勿論である。
【0078】
【発明の効果】
上述の如く、本発明によれば、予め設定された弁監視間隔時間毎に制御データを記憶部から読み出し、当該制御デ−タに基づいて電動モータの駆動制御によりパイロット弁の圧力設定バネのバネ力を調整することで圧力制御弁の設定圧力を変更することで、パイロット圧を調整する電動モータの回転量を監視する回数が削減され、その分マイコンの負荷を軽減して制御効率を高めることができる。
【0079】
また、現時点の弁開度に、最新の弁開閉平均量を加えた弁開度が、目標とする弁開度を超える場合には、圧力制御弁の弁開または弁閉動作に応じて弁開度が設定値に達するまでの電動モータによる設定圧力の調整を行なうのに要する停止予定時間を演算し、停止予定時間演算手段により演算された停止予定時間が経過したときに圧力設定の変更を終了させるため、圧力制御弁の弁開度が行き過ぎてしまうことがなく、パイロット圧を元に戻すようにパイロット弁の圧力設定バネのバネ力を調整する電動モータを逆回転させて設定圧力を補正する必要もない。
【0080】
さらに、季節(月日)や時間に変化に伴うガス消費量の変動に応じて設定圧力を自動的に変更でき、且つ常に下流側への供給圧力を安定させることができ、ガス消費量が時々刻々と変動する場合でもモータの回転量を監視せずにきめ細かな圧力制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる圧力制御装置の一実施例の構成図である。
【図2】圧力設定装置10の内部構成を拡大して示す縦断面図である。
【図3】圧力設定装置10の側面図である。
【図4】防爆ケース46に収容される各電子機器のブロック図である。
【図5】各時間帯に応じた圧力制御パターンの一例を示すグラフである。
【図6】圧力制御装置11の定期点検を行う場合の構成図である。
【図7】表示装置84bに表示されるチャートパターンの一例を示すグラフである。
【図8】制御回路18のCPU77が実行するメイン制御処理のフローチャートである。
【図9】CPU77が実行するイニシャライズ処理のフローチャートである。
【図10】設定時間間隔(XXms)の割り込み処理を説明するためのフローチャートである。
【図11】モータ停止の割り込み処理のフローチャートである。
【符号の説明】
10 圧力設定装置
11 圧力制御装置
12 上流側管路
13 下流側管路
14 圧力制御弁
15 アクチュエータ部
16 パイロット弁
17 圧力設定部
18 制御回路
19 ダイヤフラム
20 上側ダイヤフラム室
21 下側ダイヤフラム室
22 圧力設定バネ
36 圧力設定バネ
51 電動モータ
55 調整ネジ
56 ポテンショメータ
77 CPU
78 メモリ
82 通信ドライバ
84 ノート型パーソナルコンピュータ
84b 表示装置
Claims (1)
- 流体が流れる配管途中に設けられ、2次圧力が設定圧力になるように弁開度を調整する圧力制御弁と、前記設定圧力を任意の圧力に設定する圧力設定部とからなる圧力制御装置において、
前記圧力設定部は、
前記圧力制御弁の設定圧力を調整するための圧力設定バネと当該圧力設定バネのバネ力を調整するための調整ネジとを有するパイロット弁と、
前記圧力設定バネのバネ力を調整するための回転軸を回転駆動する電動モータと、
前記圧力制御弁の弁開度の制御データを記憶する記憶部と、
設定された弁監視間隔時間内における過去の圧力制御弁の弁開閉量から弁開閉量平均値を予め算出する弁開閉量平均値算出手段と、
前記弁監視間隔時間毎に実行され、現時点の弁開度に、最新の弁開閉平均量を加えた弁開度が、目標とする弁開度を超えるか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段が、弁開度が目標を超えると判断した場合には、前記圧力制御弁の弁開または弁閉動作に応じて前記弁開度が設定値に達するまでの前記電動モータによる設定圧力の調整を行なうのに要する停止予定時間を演算する停止予定時間演算手段と、
予め設定された前記弁監視間隔時間毎に前記制御データを前記記憶部から読み出し、当該制御デ−タに基づいて前記電動モータの駆動制御により前記パイロット弁の圧力設定バネのバネ力を調整することで前記圧力制御弁の設定圧力を変更し、前記停止予定時間演算手段により演算された停止予定時間が経過したときに圧力設定の変更を終了させる設定圧力変更手段と、
を備えてなることを特徴とする圧力制御装置。
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