JP4170568B2 - ショッピングカート - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、例えば、百貨店、スーパーマーケット等の大型量販店等の商業施設で主に使用される子供や老人あるいは身体障害者等が着座可能な座席が設置されたショッピングカートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、百貨店、スーパーマーケット等の大型量販店等の商業施設で主に使用されているショッピングカートとしては、種々なものが案出されている。近年では、子供連れの客のために、例えば実公昭58−16455号公報に開示されているように、走行自在の台車の後部より立設した左右側枠の上部に、買物籠の左右両側を支持する支持杆を前向に設け、この支持杆の前部下方には、買物籠の下面を支持する籠載せ枠を設け、左右側枠間に子供が後向きに腰掛ける座席を設けたショッピングカートが提供されている。
【0003】
このような子供用の座席が設けられたショッピングカートは、子供用の座席が狭く、また、この座席のすぐ近くに買物籠が配置される構造を備えている。したがって、前記座席に座った子供にとっては、居心地が悪く、また、買物籠に収納された種々の商品からの液垂れ等により子供の洋服が汚れる等の虞がある。
【0004】
そこで、例えば、前記座席部をショッピングカート本体の前部に設け、この座席部をゴーカートや足踏み式自動車等の乗り物、動物、その他キャラクタ等、所望の物体を模倣した形状とし、後部に買物籠を載せる載置部を配設した構成にすることが考えられる。この構成のショッピングカートは、子供の座席部分が、例えば前述した実公昭58−16455号公報に記載された構成のものに比べ、広くゆったりと形成されるため、子供の居心地が良くなると共に、遊び感覚が得られ、楽しく買い物を行うことができる。また、買物籠に収納された種々の商品からの液垂れ等により子供の洋服が汚れる虞も殆どなくなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述した乗り物等を模倣した座席を備えたショッピングカートは、子供が座る座席が広くなっていることに加え、その模倣部分のため、前部が大きく構成されている。ここで、日本国内の商業施設の売場面積を考慮すると、ショッピングカートの駐車スペースを広く取ることは困難であるのが実状である。
【0006】
しかしながら、この乗り物等を模倣した座席を備えたショッピングカートは、前述した構造から、ショッピングカートの後部に次のショッピングカートを挿入して、次々に入れ子式に重ねて駐車させる構造にすることが困難である。また、子供用の座席が固定されているため、例え入れ子式にできたとしても、重なる部分が小さく、広い駐車スペースが必要となる。このため、多数のショッピングカートを配備することは、スペースの面から困難である。
【0007】
本発明は、このような従来の問題点を解決することを課題とするものであり、座席に着座する人が占有可能な空間を広く取ることができると共に、駐車スペースを必要最低限に抑えることが可能なショッピングカートを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明は、ショッピングカート本体の前部に配置されると共に、使用者が着座可能な座席と、当該座席に着座した使用者の脚部を保護するフロントガードとを有する座席部と、前記ショッピングカート本体の後部に配置された買物籠載置部と、を備え、前記座席は、前記ショッピングカート本体に回動可能に支持され、当該回動によって前倒した座席の後部に、他のショッピングカートのフロントガードを挿入可能な空間を形成するショッピングカートを提供するものである。
【0009】
また、本発明は、ショッピングカート本体の前部に配置されると共に、使用者が着座可能な座席と、当該座席に着座した使用者の脚部を保護するフロントガードとを有する座席部と、前記ショッピングカート本体の後部に配置された買物籠載置部と、を備え、前記座席は、前記ショッピングカート本体の前後方向に移動可能に支持され、前方に移動した座席の後部に、他のショッピングカートのフロントガードを挿入可能な空間を形成するショッピングカートを提供するものである。
【0010】
この構成を備えたショッピングカートは、ショッピングカート本体の前部に座席を配置したため、この座席に着座する人の占有する面積を従来のショッピングカートより広く取ることができる。したがって、座席に着座する人が窮屈感を覚えることが殆どなく、快適に着座することができる。
【0011】
また、前倒した座席の後部あるいは前方に移動した座席の後部に、他のショッピングカートのフロントガードを挿入可能な空間が形成されるため、ショッピングカートの後部から、この空間に他のショッピングカートのフロントガードを挿入した状態、いわゆる「入れ子式」でショッピングカートを駐車させておくことができる。この空間は、座席が前倒しされた分が加えられるため、前後方向に長く取ることができ、両ショッピングカートの重なり部分を大きくすることができる。このため、ショッピングカートの駐車スペースを節約することができる。
【0012】
前記フロントガードは、所望の物体を模倣した形状を備えることができる。この所望の物体とは、例えば、自動車、電車、飛行機、オートバイ、船等の乗り物や、建物、動物、アニメーションやゲームのキャラクタ等、任意に選択することができる。
【0013】
また、前記座席は、他のショッピングカートのフロントガードに後ろから押されて前倒可能あるいは前方に移動可能に構成することができる。
【0014】
この構成にすれば、前記作用に加え、予め所定の場所に置かれているショッピングカートの後部から、他のショッピングカートを挿入するだけで、この他のショッピングカートのフロントガードが挿入される空間を形成することができ、簡単に両ショッピングカートを入れ子式にして、駐車スペースを節約させた状態で駐車させておくことができる。
【0015】
そしてまた、前記前倒した座席あるいは前方に移動した座席は、前記他のショッピングカートのフロントガードに支持されてその状態を維持し、当該他のショッピングカートを引き抜いた際に、元の位置に復帰するよう構成することもできる。
【0016】
このような構成にすれば、前記作用に加え、後ろに配置されたショッピングカートを、前に配置されたショッピングカートから引き離す(引き抜く)だけで、座席を使用者が着座可能な状態に戻すことができる。
【0017】
また、前記座席には、当該座席が所定位置から後倒することを防止するストッパを設けることもできる。
【0018】
そしてまた、前記座席の背もたれの背面に、前記他のショッピングカートのフロントガード前部の少なくとも一部が当接すると共に、前記座席の回動を誘導する凹部を形成することもできる。
【0019】
このうような構成にすれば、前記座席の回動をさらにスムーズに行うことができる。
【0020】
さらにまた、本発明に係るショッピングカートは、前記使用者の側面を保護するサイドガードをさらに配設することもできる。このサイドガードは、前記フロントガードに連続的に形成されていてもよく、また、独立して設けられていてもよい。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の好適な実施の形態に係るショッピングカートについて、図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係るショッピングカートの側面図、図2は、図1に示すショッピングカートの平面図、図3は、図1に示すショッピングカートに買物籠を載置した状態を示す側面図、図4は、図1に示すショッピングカートの座席部の一部を示す分解組立部、図5は、図1に示すショッピングカートの一部を示す斜視図である。
【0022】
なお、実施の形態1では、ショッピングカート1の進行方向を「前」、後退方向を「後」として記載する。
【0023】
図1〜図5に示すように、実施の形態1に係るショッピングカート1は、ショッピングカート本体2と、ショッピングカート本体2の前部に配置された座席部3と、ショッピングカート本体2の後部に配置された買物籠載置部4と、を備えて構成されている。
【0024】
ショッピングカート本体2は、ショッピングカート1の車体フレーム枠としての機能を備えており、主に座席12(後に詳述する)を支持する2本の支持フレーム5A及び5Bと、2本の支持フレーム5A及び5Bの後端部から立設した垂直フレーム6A及び6Bと、垂直フレーム6A及び6Bの上端に連続形成されたハンドル部7と、を備えて構成されている。
【0025】
支持フレーム5A及び5Bは、特に図2に示すように、両者の間隔が、ショッピングカート1の前側が狭く、後側がそれより広くなるよう配置されている。支持フレーム5A及び5Bをこのように配置することで、ショッピングカート1の前部の幅を後部の幅より狭くすることができ、後に詳述するショッピングカート1の複数駐車をスムーズに行うことができる。支持フレーム5A及び5Bの後端には、ショッピングカート1の後輪9A及び9Bが回転可能に配置されている。この垂直フレーム6A及び6Bの略中央部前側には、後に詳述する座席12のストッパ15A及び15Bを各々支持する支持凸部8A及び8Bが、それぞれ形成されている。支持フレーム5A及び5Bの前端部には、ショッピングカート1の前輪10A及び10Bが、シャフト11を介して回転可能に配置されている。
【0026】
また、支持フレーム5A及び5Bには、後に詳述するが、複数駐車を行った際に、後ろから挿入されるショッピングカート1の前端であるバンパー32が当接する車止め31が配置されている。
【0027】
座席部3は、使用者(例えば、子供等)が着座可能な座席12と、使用者の脚部を保護するフロントガード13と、フロントガード13に連続的に形成されて使用者の側面を保護するサイドガード14A及び14B、を備えて構成されている。
【0028】
座席12には、特に図4及び図5に示すように、背もたれ12Cの上部両側から突出し、ショッピングカート本体2の垂直フレーム6A及び6Bに当接するストッパ15A及び15Bが形成されている。このストッパ15A及び15Bは、座席12が着座可能な位置にある時に、支持凸部8A及び8Bに支持される位置に配置されている。座席12の着座部12Dの前端両側には、座席12を支持フレームに回動可能に支持するための支軸としての役割を果たす凸部16A及び16Bが形成されている。また、座席12の背面には、後に詳述するが、他のショッピングカートのフロントガードの前部が当接する凹部17が形成されている。この凹部17は、座席12の回動を誘導可能な形状を備えている。
【0029】
この座席12は、凸部16A及び16Bを回動可能に貫通する開口部18Aが形成された支持金具19A及び19Bと、開口部18A及び18Bに凸部16A及び16Bをそれぞれ貫通させた支持金具19A及び19Bを、支持フレーム5A及び5Bに各々取り付ける取付金具20A及び20Bによって、支持フレーム5A及び5Bに対し、凸部16A及び16Bを支点として回動可能に取り付けられる。
【0030】
また、座席12の背もたれ12Cを前方に押して、座席12を前倒しにした際に、座席12の後部に他のショッピングカートのフロントガードを挿入可能な空間が形成されるよう、支持フレーム5A及び5Bの、取付金具20A及び20Bが取り付けられる位置より後ろ側には、両支持フレーム5A及び5Bに跨って存在するようなフレームが設けられていない。
【0031】
フロントガード13は、支持フレーム5A及び5Bの前部に設けられ、座席部3の前部を画定する。なお、実施の形態1では、このフロントガード13は、実際の自動車のフロント部を模倣した形状となっており、使用者(子供)の目を喜ばすと共に、使用者の脚部を保護する役割を果たしている。このフロントガード13の両側には、飾りの前輪21A及び21Bが配置されている。また、フロントガード13には、飾りのハンドル22が設けられている。
【0032】
なお、実施の形態1では、この飾りの前輪21A及び21B、及びハンドル22は、ショッピングカート1の操作(操縦)には、関与しておらず、ショッピングカート1の操作は、ショッピングカート1のハンドル7を押しながら買い物を行う人(例えば、親等)が行うようになっている。
【0033】
また、フロントガード13に連続的に形成されたサイドガード14A及び14Bも実際の自動車のフロント部を模倣した形状となっており、フロントガード13と共に、座席部3の車内を画定する。そしてまた、座席部3の上部には、実際の自動車を模倣した飾りのフロントガラス26や屋根27が配設されている。
【0034】
買物籠載置部4は、ショッピングカート本体2の垂直フレーム6A及び6Bの上部から略水平に延びた2本のアーム23A及び23Bと、垂直フレーム6A及び6Bの略中央部から略水平に延びた2本のアーム24A及び24Bとから構成されている。これらのアーム23A及び23Bと、アーム24A及び24Bは、特に図3に示すように、買物籠25C及び25Dを載置した際に、買物籠25C及び25Dの両方に商品を入れられるよう配置されている。
【0035】
次に、実施の形態1に係るショッピングカート1の具体的動作について、図面を参照して説明する。
【0036】
図6は、図1に示すショッピングカートを2台駐車させた状態を示す側面図、図7〜図9は、図1に示すショッピングカートを2台駐車させる過程を示す模式図である。
【0037】
例えば、子供連れの客が買い物をする場合、この客は、図3に示すように、実施の形態1に係るショッピングカート1の買物籠載置部4に買物籠25C(所望により、買物籠25D、あるいは両方)を載置し、子供を座席12に座らせる。この時、座席12は、ショッピングカート1の前部に配置されており、また、フロントガード13及びサイドガード14A及び14Bによって車内比較的広くが画定されているため、子供が窮屈感を覚えることが殆どない。また、座席部3は、実際の自動車を模倣した形状に設計されているため、遊び感覚で楽しく過ごすことができる。さらにまた、このフロントガード13及びサイドガード14A及び14Bは、座席12に着座した子供を保護する役割も果たすため、安心して買い物を楽しむことができる。また、買物籠25C及び25Dと、子供の位置とが従来のショッピングカートよりも離れた設計となっているため、買い物中に、買物籠25C及び25Dに収納された種々の商品からの液垂れ等により子供の洋服が汚れることも殆ど無い。
【0038】
買い物が終了した際には、座席部3から子供を降ろし、所定の駐車場にショッピングカート1を戻す。この時、予め駐車されているショッピングカート1の後部に、使用後のショッピングカート1の前部、すなわちフロントガード13を挿入する。この時、前述したように、フロントガード13の幅は、ショッピングカート1の後部の幅より小さく構成されているため、フロントガード13を、予め駐車されているショッピングカート1の後部に、スムーズに挿入することができる。この動作によって、図7に示すように、フロントガード13の先端が、予め駐車されていたショッピングカート1の座席12の背面に形成された凹部17に接近する。さらにショッピングカート1を前方に進めると、図8に示すように、フロントガード13の先端が予め駐車されていたショッピングカート1の凹部17に当接する。さらにショッピングカート1を前方に進めると、図9に示すように、予め駐車されていたショッピングカート1の座席12が、押し上げられて、凸部16A及び16Bを支点として反時計方向(図9に示す矢印X方向)に回転し始める。ここで、凹部17は、この回転を誘導可能な形状に形成されているため、座席12はスムースに回転(前倒し)される。
【0039】
さらにショッピングカート1を前方に進めると、図6に示すように、予め駐車されていたショッピングカート1の車止め31に、フロントガード13のバンパー32が当接して停止する。この時、予め駐車されていたショッピングカート1の座席12は、後ろから挿入したショッピングカート1のフロントガード13に支持されて前倒し状態が維持される。
【0040】
このようにして、予め駐車されていたショッピングカート1の座席12の後部に、次のショッピングカート1のフロントガード13を挿入するだけで、2台のショッピングカート1が簡単に「入れ子式」で駐車される。この時、2台のショッピングカート1は、図6に示すように、距離L分が重なった状態となるため、この分の駐車スペースを節約することができる。したがって、狭い駐車スペースであっても、複数のショッピングカート1を効率よく駐車させておくことができる。
【0041】
一方、このように複数台が駐車された状態のショッピングカート列から、1台のショッピングカート1を使用する際には、この列の一番後ろに配置されているショッピングカート1を、単に抜き取ればよい。このショッピングカート1が抜き取られたことで、その一つ前に配置されていたショッピングカート1の座席12は、抜き取られたショッピングカート1のフロントガード13からの支持が得られなくなるため、凸部16A及び16Bを支点として時計回り(図9に示す矢印X方向とは反対の方向)に回動し、図3に示すように元の位置に自ら戻る。この時、ストッパ15A及び15Bが、垂直フレーム6A及び6Bに当接すると共に、支持凸部8A及び8Bに支持されるため、座席12は、これ以上後ろに倒れることがなく安全である。また、ショッピングカート1を使用する際に、使用者がいちいち座席12の位置を戻す必要がなく、便利である。
【0042】
なお、実施の形態1では、座席部3が、実際の自動車を模倣した形状である場合について説明したが、これに限らず、電車、飛行機、オートバイ、船等の乗り物や、建物、動物、アニメーションやゲームのキャラクタ等、所望の物体の形状を任意に選択することができる。また、子供を対象とせず、例えば、老人や身体障害者等、大人を対象とする場合には、フロントガード13の形状は、所望の物体の形状を模倣せず、シンプルな形状にしておいてもよい。
【0043】
また、実施の形態1では、フロントカバー13にサイドカバー14A及び14Bを連続形成した場合について説明したが、これに限らず、サイドカバー14A及び14Bは、フロントカバー13と所定の間隔(例えば、子供が出入りするための隙間)をおいて独立した状態で形成してもよく、また、フロントカバー13と、サイドカバー14A及び14Bの高さを一部低くして、子供が出入りし易いように工夫してもよい。そしてまた、デザインによっては、サイドカバー14A及び14Bを設けずに、フロントカバー13のみを設けてもよい。
【0044】
また、実施の形態1では、ショッピングカート1に、2つの前輪10A及び10Bを設けた場合について説明したが、これに限らず、ショッピングカート1の前輪は、1つであってもよく、また、2つ以上あってもよい。また、飾りの前輪21A及び21Bを、ショッピングカート1の前輪として使用してもよい。
【0045】
また、実施の形態1に係るショッピングカート1には、これを押す人が操作可能なブレーキを設け、ショッピングカート1を所望の位置に静止させるようにしてもよい。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2に係るショッピングカートについて図面を参照して説明する。
【0046】
図10は、実施の形態2に係るショッピングカートを示す側面図、図11は、図10に示すショッピングカートの平面図、図12は、図10に示すショッピングカートの座席部分を示す模式図、図13は、図10に示すショッピングカートを2台駐車させた状態を示す側面図である。
【0047】
なお、実施の形態2では、実施の形態1と同様の部材には同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0048】
図10〜図13に示すように、実施の形態2に係るショッピングカート101と、実施の形態1に係るショッピングカート1との異なる点は、座席の移動の構成である。
【0049】
実施の形態2に係るショッピングカート101の座席112は、底面111の四隅に車輪113A〜113Dが設けられている。この車輪113A〜113Dは、ショッピングカート本体2の床部に設置された、前後方向に伸びた互いに平行な2本のレール114A及び114B上を回転可能となっており、座席112は、これによって、ショッピングカート101の前後方向に移動可能となっている。
【0050】
また、座席112の前方の両端部には、下方に突出したバネ固定部115A及び115Bが設けられており、このバネ固定部115A及び115Bに、座席112を後方に付勢するスプリング(押しバネ)116A及び116Bの一端がそれぞれ固定されている。一方、スプリング116A及び116Bの他端は、ショッピングカート本体2の前方側壁に設けられたバネ固定部117A及び117Bにそれぞれ固定されている。このように、スプリング116A及び116Bは、使用者の邪魔にならない位置に配設されている。
【0051】
この座席112は、通常の状態(他のショッピングカート101に後方から押されていない状態)では、スプリング116A及び116Bの付勢力によって後方、すなわち、使用者が着座可能な位置(図10及び図11に示す位置)に確実に安定した状態でおかれている。
【0052】
また、レール114A及び114Bの前後両端には、車輪止め118A〜118Dが各々設けられている。
【0053】
次に、実施の形態2に係るショッピングカート101の具体的動作について説明する。
【0054】
例えば、実施の形態1と同様に、子供をショッピングカート101の座席112に着座させて買い物を行う。この時、実施の形態1と同様の作用効果が得られることは勿論である。
【0055】
買い物が終了した際には、座席部3から子供を降ろし、所定の駐車場にショッピングカート101を戻す。この時、予め駐車されているショッピングカート101の後部に、使用後のショッピングカート101の前部、すなわちフロントガード13を挿入する。この動作によって、図13に示すように、フロントガード13の先端が、予め駐車されていたショッピングカート101の座席112の背面に接近する。さらにショッピングカート101を前方に進めると、フロントガード13の先端が予め駐車されていたショッピングカート101の座席112の背面を前方に向けて押し、これによって車輪113A〜113Dが回転し、座席112は、スプリング116A及び116Bの付勢力に抗して前方に移動する。
【0056】
さらにショッピングカート101を前方に進めると、予め駐車されていたショッピングカート101の車止め31に、フロントガード13のバンパー32が当接して停止する。さらに、レール114A及び114Bの前端に設けられた車輪止め118A及び118Bによって、車輪113A及び113Bが係止され、座席112はさらに確実に停止する。
【0057】
この動作により、予め駐車されていたショッピングカート101の座席112は、後ろから挿入したショッピングカート101のフロントガード13に支持されて前方に移動した状態が維持される。
【0058】
このようにして、予め駐車されていたショッピングカート101の座席112の後部に、次のショッピングカート101のフロントガード13を挿入するだけで、2台のショッピングカート1が簡単に「入れ子式」で駐車される。この時、2台のショッピングカート101は、図13に示すように、距離L分が重なった状態となるため、この分の駐車スペースを節約することができる。したがって、狭い駐車スペースであっても、複数のショッピングカート101を効率よく駐車させておくことができる。
【0059】
一方、このように複数台が駐車された状態のショッピングカート列から、1台のショッピングカート101を使用する際には、この列の一番後ろに配置されているショッピングカート101を、単に抜き取ればよい。このショッピングカート101が抜き取られたことで、その一つ前に配置されていたショッピングカート101の座席112は、抜き取られたショッピングカート101のフロントガード13からの支持が得られなくなるため、スプリング116A及び116Bの付勢力によって後方に押され、図10に示すように元の位置に自ら戻る。この時、レール114A及び114Bの後端に設けられた車輪止め118C及び118Dによって、車輪113C及び113Dが係止され、座席112は、この位置に確実に停止する。このように、ショッピングカート101を使用する際に、使用者がいちいち座席112の位置を戻す必要がなく、便利である。
【0060】
なお、実施の形態2では、座席112を移動させる手段として、レール114A及び114Bと、車輪113A〜113Dとの組み合わせを使用したが、これに限らず、座席112は、例えば、レール上を滑るスライド式にする等、他の構成によって座席112を移動させてもよい。
【0061】
また、実施の形態2では、座席112を後方に戻す手段としてスプリング116A及び116Bの付勢力を利用した場合について説明したが、これに限らず、例えば、座席112と垂直フレーム6A及び6Bとの間に、スプリング(引きバネ)設けたり、電磁石を利用する等、他の構成によって座席を元に戻してもよい。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るショッピングカートは、座席部が前部に配置され、買物籠載置部が後部に配置されているため、座席に着座する人が占有可能な空間を広く取ることができる。また、前倒した座席あるいは前方に移動させた座席の後部に、他のショッピングカートのフロントガードを挿入可能な空間が形成されるため、ショッピングカートの後部から、この空間に他のショッピングカートのフロントガードを挿入した状態でショッピングカートを駐車させておくことができる。この結果、座席に着座する人に窮屈感を覚えることが殆どなく、快適に着座できると共に、駐車スペースを必要最低限に抑えることが可能なショッピングカートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るショッピングカートの側面図である。
【図2】図1に示すショッピングカートの平面図である。
【図3】図1に示すショッピングカートに買物籠を載置した状態を示す側面図である。
【図4】図1に示すショッピングカートの座席部の一部を示す分解組立部である。
【図5】図1に示すショッピングカートの一部を示す斜視図である。
【図6】図1に示すショッピングカートを2台駐車させた状態を示す側面図である。
【図7】図1に示すショッピングカートを2台駐車させる過程を示す模式図である。
【図8】図1に示すショッピングカートを2台駐車させる過程を示す模式図である。
【図9】図1に示すショッピングカートを2台駐車させる過程を示す模式図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係るショッピングカートを示す側面図である。
【図11】図10に示すショッピングカートの平面図である。
【図12】図10に示すショッピングカートの座席部分を示す模式図である。
【図13】図10に示すショッピングカートを2台駐車させた状態を示す側面図である。
【符号の説明】
1、101 ショッピングカート
2 ショッピングカート本体
3 座席部
4 買物籠載置部
12、112 座席
13 フロントガード
Claims (10)
- ショッピングカート本体の前部に配置されると共に、使用者が着座可能な座席と、
当該座席に着座した使用者の脚部を保護するフロントガードとを有する座席部と、
前記ショッピングカート本体の後部に配置された買物籠載置部と、を備え、
前記座席は、前記ショッピングカート本体に回動可能に支持され、当該回動によって前倒した座席の後部に、他のショッピングカートのフロントガードを挿入可能な空間を形成するショッピングカート。 - 前記座席は、他のショッピングカートのフロントガードに後ろから押されて前倒可能である請求項1記載のショッピングカート。
- 前記前倒した座席は、前記他のショッピングカートのフロントガードに支持されてその状態を維持し、当該他のショッピングカートを引き抜いた際に、元の位置に復帰する請求項1または請求項2記載のショッピングカート。
- 前記座席に、当該座席が所定位置から後倒することを防止するストッパを設けた請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のショッピングカート。
- 前記座席の背もたれの背面に、前記他のショッピングカートのフロントガード前部の少なくとも一部が当接すると共に、前記座席の回動を誘導する凹部を形成した請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のショッピングカート。
- ショッピングカート本体の前部に配置されると共に、使用者が着座可能な座席と、
当該座席に着座した使用者の脚部を保護するフロントガードとを有する座席部と、
前記ショッピングカート本体の後部に配置された買物籠載置部と、を備え、
前記座席は、前記ショッピングカート本体の前後方向に移動可能に支持され、前方に移動した座席の後部に、他のショッピングカートのフロントガードを挿入可能な空間を形成するショッピングカート。 - 前記座席は、他のショッピングカートのフロントガードに後ろから押されて前方に移動可能である請求項6記載のショッピングカート。
- 前記前方に移動した座席は、前記他のショッピングカートのフロントガードに支持されてその状態を維持し、当該他のショッピングカートを引き抜いた際に、元の位置に復帰する請求項6または請求項7記載のショッピングカート。
- 前記フロントガードが、所望の物体を模倣した形状を備えてなる請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載のショッピングカート。
- 前記使用者の側面を保護するサイドガードをさらに配設した請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載のショッピングカート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000210180A JP4170568B2 (ja) | 1999-11-08 | 2000-07-11 | ショッピングカート |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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