JP4169551B2 - 移動体制御システムの制御機能生成方法及び検査方法 - Google Patents

移動体制御システムの制御機能生成方法及び検査方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行路を複数の区間に分割して区間単位で移動体の走行を制御する移動体制御システムの移動体を安全に走行させるための制御機能を生成する制御機能生成方法に関する。また、移動体制御システムの制御機能の検査を行う検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
移動体を安全に運行するための移動体制御システムの1つとして閉そくシステムがある。閉そくシステムは、移動体の走行路を複数の区間に分割し、区間単位で移動体の走行を管理することにより、移動体間隔を安全に保つ制御システムである。かかる閉そくシステムにおいては、移動体間の衝突や分岐路での移動体の脱輪等を回避して移動体を安全に走行させるため、移動体の走行と信号灯や分岐装置等の制御とを相互に関連付けて移動体の走行を制御するインタロック機能を持たせている。
【0003】
このようなインタロック機能に関し、走行路全体の各閉そく区間に予め用意した所定のモジュールを割当て、閉そく区間の連結通りに各モジュールを接続することにより、走行路全体で要求されるインタロック機能を実現し、移動体の走行安全性を確保するようにしたものが、本出願人により提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
国際公開第WO01/66400 A1号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来、上述した移動体制御システムの1つである閉そくシステムにおける、信号灯や分岐装置等の制御を相互に関連付けて移動体の走行を制御するための制御機能は、走行路の形状、走行路に沿って配置される信号灯位置、運行管理上の移動体走行ルールに基づいて担当者により仕様が決定される。このため、仕様解釈上の誤りがあった場合、その修正作業が容易でない等の問題がある。また、仕様に基づいて作成された制御装置の制御機能の確認作業は、制御条件が多い場合には大変である。
【0006】
本発明は上記の事情に鑑みなされたもので、移動体を安全に走行制御するための制御機能を容易に生成できる移動体制御システムの制御機能生成方法を提供することを目的とする。また、その制御機能を容易に検査可能な検査方法を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1の移動体制御システムの制御機能生成方法は、移動体の走行路を複数の区間に分割し、移動体の衝突及び脱輪を回避するための制御機能により区間単位で移動体の走行を制御する移動体制御システムの前記制御機能を生成する方法であって、移動体の衝突及び脱輪の回避に必要な前記制御機能を、走行路の地図情報及び予め定めた運行管理上の移動体走行ルールに関連するデータに基づいて生成するものにおいて、
記地図情報及び前記移動体走行ルールに関連するデータに基づいて、移動体の進行を制御する移動体進行制御手段の設置された区間に存在する移動体が進行可能な全ての進路を、各移動体進行制御手段毎にリストアップする第1ステップと、該第1ステップでリストアップした全ての進路について、各進路における移動体の不在確認条件と分岐部を含む分岐区間の開通方向確認条件に基づき、前記不在確認条件は移動体が不在であることを論理値1とし前記開通方向確認条件は進路が開通していることを論理値1とした論理式を用いて、前記移動体進行制御手段に対する進行許可指令発生の制御条件を設定する第2ステップと、該第2ステップで設定した前記各制御条件の中から前記分岐区間の開通方向確認条件を含む制御条件を前記論理式に基づいてリストアップし、当該リストアップした制御条件に関連する移動体進行制御手段で進行が許可された移動体の不在確認又は進行が許可された移動体の通過確認を条件として転換が許可されるよう、各分岐装置の転換許可指令発生の制御条件を設定する第3ステップと、前記第1ステップで設定した全ての進路の中から同時に進行許可したときに衝突の可能性がある互いに競合する進路の組合せを前記第2ステップで設定した制御条件の論理式に基づいてリストアップし、リストアップした互いに競合する進路への進行許可を移動体に与える各移動体進行制御手段の前記第2ステップで設定した制御条件に、競合する進路への進行が許可された他の移動体の不在確認の条件を付加し、前記競合する進路への進行許可を移動体に与える各移動体進行制御手段の進行許可指令発生の最終的な制御条件を設定する第4ステップとを、順次実行して前記制御機能を生成することを特徴とする
【0009】
前記第1ステップで用いる地図情報は、請求項のように、走行路位置データ、各区間の境界位置データ、移動体進行制御手段の位置データ及び分岐部の位置データであり、前記移動体走行ルールに関連するデータは、移動体の走行方向データ及び各移動体進行制御手段で走行許可される走行区間データとするとよい。
請求項の発明のように、分岐区間の分岐路の距離が十分に確保できず当該分岐区間の分岐路に移動体が存在するときに隣接区間に移動体が進入すると接触の危険がある場合における移動体同士の接触回避のための制御機能を設定するか否かを、前記地図情報に基づいて判断する判断機能を有し、該判断機能は、前記地図情報から得られる走行路の位置データと予め与えられる移動体の車幅データに基づいて互いに隣接する区間における移動体占有領域をそれぞれ算出し、互いの移動体占有領域が重なるか否かを判定し、重なるときに前記接触回避のための制御機能を設定する必要ありと判断する構成とするとよい。
【0010】
また、請求項の発明のように、分岐区間の分岐路の距離が十分に確保できず当該分岐区間の手前側隣接区間で停止すべき移動体がオーバランして前記分岐区間に進入すると脱輪の危険がある場合における前記脱輪回避のための制御機能を設定するか否かを、前記地図情報に基づいて判断する判断機能を有し、該判断機能は、前記地図情報から得られる区間の境界位置データと分岐部の位置データから前記分岐路の距離を算出し、該算出した分岐路距離と車両性能に基づいて予め設定される本来停止すべき位置からのオーバラン距離とを比較し、オーバラン距離が分岐路距離以上のときに前記脱輪回避のための制御機能を設定する必要ありと判断する構成とするとよい。
【0011】
また、請求項の発明のように、移動体の進行を制御する移動体進行制御手段が、本来の設置位置から離れた位置に設置される場合に要求される制御機能を設定するか否かを、前記地図情報に基づいて判断する判断機能を有し、該判断機能は、前記地図情報から得られる前記移動体進行制御手段の位置データと停止標識の位置データに基づいて、移動体進行制御手段が本来の設置位置から離れた位置に存在するときに前記停止標識が移動体進行制御手段の設置されるべき位置に存在するとき、前記制御機能を設定する必要ありと判断する構成とするとよい。
【0012】
また、請求項の発明のように、前記移動体制御システムが、前記分割された各区間にモジュールを割当て、各モジュール間で制御情報を送受信して、移動体の衝突及び脱輪を回避するための前記制御機能を実現するシステムである場合に、前記走行路の地図情報及び予め定めた運行管理上の移動体走行ルールに関連するデータに基づいて、各モジュールが必要とする制御機能を当該モジュール毎に生成することにより、移動体の衝突及び脱輪の回避に必要な前記制御機能を生成するようにした。
【0013】
請求項では、前記地図情報及び移動体走行ルールに関連するデータを記憶した中央処理装置を通信回線を介して前記各モジュールに接続し、前記中央処理装置で生成した各モジュール毎の制御機能を通信回線を介して各モジュールに設定するようにするとよい。
請求項の移動体制御システムの制御機能検査方法は、前記請求項1〜のいずれか1つに記載の移動体制御システムの制御機能生成方法によって生成された制御機能を検査する検査方法であって、前記第1〜第4ステップを順次実行して前記制御機能の検査データを生成し、検査対象の制御機能と前記検査データとにより、それぞれ移動体制御システムの走行制御を擬似的に行い、両方の擬似的走行制御が一致するか否かを判定して、前記検査対象の制御機能が正常か否かを検査することを特徴とする。
【0014】
具体的には、請求項のように、前記第2ステップで設定された制御条件で移動体進行制御手段に対して進行許可指令を発生しその後異なる制御条件で進行許可指令を発生し各移動体進行制御手段の動作状態を検査し、前記第3ステップで設定された制御条件で各分岐装置に対する転換許可指令を発生しその後異なる制御条件で転換許可指令を発生し各分岐装置の動作状態を検査し、前記第4ステップで設定された制御条件で競合する進路への進行許可を移動体に与える各移動体進行制御手段の進行許可指令を発生しその後異なる制御条件で進行許可指令を発生させたときの各移動体進行制御手段の動作状態を検査するようにした。
【0015】
請求項10の発明では、前記移動体制御システムが、前記分割された各区間にモジュールを割当て、各モジュール間で制御情報を送受信して、移動体の衝突及び脱輪を回避するための前記制御機能を実現するシステムである場合に、前記地図情報及び移動体走行ルールに関連するデータを記憶した中央処理装置を通信回線を介して前記各モジュールに接続し、前記中央処理装置で各モジュールの制御機能を検査する検査データを生成し、通信回線を介して各モジュールの制御機能を検査するようにするとよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明に係る移動体制御システムの制御機能生成方法の実施形態について説明する。
本制御機能生成方法は、移動体制御システムにおける移動体の衝突及び脱輪を回避するために必要な制御機能を、走行路の地図情報及び予め定めた運行管理上の移動体走行ルールに関連するデータに基づいて自動的に生成するものである。
【0017】
図1は、本実施形態の制御機能生成方法に使用する走行路の地図情報の一例を示す図である。
図1において、走行路が複数の区間L1〜L13に分割され、区間L1,L3,L5,L7,L9,L11及びL13の各出口に移動体進行制御手段である信号灯RX1,RX3,RX5,RX71,RX72,RX9,RX11及びRX13が設置されている。区間L2,L4,L6,L8,L10及びL12は、分岐部S2,S4,S6,S8,S10,S12を含む分岐区間である。
【0018】
かかる走行路において、移動体の衝突及び脱輪の回避に必要な制御機能を生成するための地図情報としては、走行路の位置データ、各区間の境界位置データ、信号灯RX1,RX3,RX5,RX71,RX72,RX9,RX11,RX13の位置データ、分岐部S2,S4,S6,S8,S10,S12の位置データを備える。走行路と区間境界の各位置データから、各走行区間L1〜L13の長さ及び分岐区間における区間境界から分岐部までの距離が算出できる。
【0019】
また、運行管理上の移動体走行ルールに関連するデータとしては以下のデータを用いる。
運行管理上の移動体走行ルールとして、移動体の走行方向は予め定められているので(図中の矢印A、Bで示す)、その移動体走行方向を示すデータ(以下、移動体走行方向データとする)を用いる。また、信号灯が設置された区間は移動体の出発点(又は停止点)であり、信号灯の設置された区間(出発点)から移動体は進行し次の信号灯が設置された区間(停止点)まで進行が許可されることが運行管理上の移動体走行ルールとして決められている。これにより、各信号灯RX11,RX3,RX5,RX71,RX72,RX9,RX11及びRX13で進行が許可される走行区間が定まり、この走行区間データを用いる。また、図1の分岐部を含む分岐区間で、合流側をc側、分岐側をa側とb側とし、a側→b側及びb側→a側には移動体は走行できないものとする。分岐区間の枝分かれしている3つの走行路のどの走行路が合流側で分岐側かは、地図情報から判断できる。即ち、分岐区間の各走行路の位置データから互いの走行路の角度を計算し、角度が最小となった互いの走行路が分岐路であると判断できる。
【0020】
尚、図1の走行路において、信号灯RX1Y,RX13Y,RX5,RX9は制御境界を示し、この制御境界に設置される信号灯は、別の制御システムにより制御されるものとする。
次に、上述の地図情報と運行管理上の走行ルールに関連する各データを用いて移動体制御システムの制御機能を生成する手順を図2のフローチャートに従って説明する。
【0021】
まず、ステップ1(図中S1で示し、以下同様とする)で、各信号灯RX1,RX3,RX71,RX72,RX11及びRX13が進行現示(青点灯)になった時に移動体が進行可能な全ての進路をリストアップする。このステップ1が第1ステップの機能に相当する。リストアップ方法は、上述した地図情報から得られる各データと運行管理上の走行ルールに基づく各データから以下のようにして行う。
【0022】
区間L1の出口には信号灯RX1が設定されているので区間L1は出発点であり、次の信号灯RX3,RX72が設置される区間L3,L7まで進行可能であると判断する。区間L3,L5,L7,L11,L13についても同様にして各区間L3,L5,L7,L11,L13から進行可能な区間が判断できる。また、地図情報から区間L2,L4,L6,L8,L10及びL12が分岐区間であると判断する。更に、区間L7の両境界に信号灯RX71,RX72が設置されており、区間L7では移動体がどちらの方向にも走行可能であることが判る。また、分岐区間L6では分岐部S6の開通方向によって区間L2と区間L10の2つの方向に走行路が形成されるが、信号灯RX71に関し、分岐部S6がb−c側に開通しているときの進路L6→L2→L1は、区間L1の走行方向がa→c方向となり走行ルールによる区間L1の走行方向c→a方向(矢印A方向)と矛盾し走行できないと判断できる。同様にして、信号灯RX72に関し、分岐区間L8の分岐部S8がb−c側に開通しているときの進路L8→L12→L13も区間L13をa→c方向に走行することになり走行ルールによる区間L13の走行方向c→a方向(矢印B方向)と矛盾し走行できないと判断できる。
【0023】
以上から、各信号灯RX1,RX3,RX13,RX11,RX71,RX72の制御によりそれぞれ進行可能な全ての進路を以下のように定めることができる。
信号灯RX1で進行可能な進路:
L2→L3
L2→L6→L7
信号灯RX3で進行可能な進路:
L4→L5
信号灯RX13で進行可能な進路:
L12→L11
L12→L8→L7
信号灯RX11で進行可能な進路:
L10→L9
信号灯RX71で進行可能な進路:
L6→L10→L9
信号灯RX72で進行可能な進路:
L8→L4→L5
以上のように、地図情報から得られる各データと運行管理上の走行ルールに基づく各データから、各信号灯の進行許可で進行可能な全ての進路を信号灯毎にリストアップする。
【0024】
次に、ステップ1でリストアップした進路データに基づいて移動体間の衝突並びに分岐部における脱輪回避のために必要な制御条件を設定する。
まず、ステップ2では、各信号灯に対して進行許可制御出力の発生が可能な制御条件を設定する。このステップ2が第2ステップの機能に相当する。これは、進路が形成されていることを確認する条件を求めればよい。進路形成の確認条件は、信号灯で進行が許可された移動体の進行方向の前方区間に移動体が存在せず、且つ、分岐部が開通していることである。
【0025】
従って、各信号灯に対して進行許可制御出力の発生が可能な制御条件は、以下に示す論理式で表すことができる。
信号灯RX1の制御条件:
T(L2)・Sa-c(L2)・T(L3) 又は
T(L2)・Sb-c(L2)・T(L6)・Sb-c(L6)・T(L7)
信号灯RX3の制御条件:
T(L4)・Sa-c(L4)・T(L5)
信号灯RX13の制御条件:
T(L12)・Sa-c(L12)・T(L11) 又は
T(L12)・Sb-c(L12)・T(L8)・Sb-c(L8)・T(L7)
信号灯RX11の制御条件:
T(L10)・Sa-c(L10)・T(L9)
信号灯RX71の制御条件:
T(L6)・Sa-c(L6)・T(L10)・Sb-c(L10)・T(L9)
信号津RX72の制御条件:
T(L8)・Sa-c(L8)・T(L4)・Sb-c(L4)・T(L5)
ここで、T(Li)=1(i=1〜13)は、区間Liに移動体が存在しないことを示し、軌道回路等の移動体検出装置の出力により生成する信号である。Sa-c(Li)=1は分岐区間Liがa−c側に開通していることを、Sb-c(Li)=1は分岐区間Liがb−c側に開通していることをそれぞれ示し、分岐装置の方向検出回路により生成する信号である。
【0026】
次に、ステップ3では、分岐区間の分岐装置の転換動作を許可する制御条件を設定する。このステップ3が第3ステップの機能に相当する。これは、ステップ2で設定した各制御条件の中から分岐部の開通条件を含むものをリストアップして、各分岐区間の分岐装置転換許可に関連する信号灯を下記のようにリストアップする。
分岐区間L2の分岐装置転換許可に関わる信号灯:RX1
分岐区間L4の分岐装置転換許可に関わる信号灯:RX3,RX72
分岐区間L6の分岐装置転換許可に関わる信号灯:RX1,RX71
分岐区間L8の分岐装置転換許可に関わる信号灯:RX13,RX72
分岐区間L10の分岐装置転換許可に関わる信号灯:RX11,RX71
分岐区間L12の分岐装置転換許可に関わる信号灯:RX13
そして、関連する信号灯(例えば信号灯RX1)で進行が許可された移動体がいないこと又は進行が許可された移動体が通過したことのどちらかを確認して対応する分岐装置(分岐区間L2の分岐装置)の転換を許可するよう、転換許可の制御条件を設定する。
【0027】
ステップ2の条件設定で信号灯により進行許可を与える制御が可能となり、ステップ3の条件設定で分岐装置の転換許可制御が可能となる。
次に、ステップ4で、移動体の進行を許可する進路が競合する信号灯の組合せの有無を調べる。
これは、異なる信号灯で同時に進行許可が与えられた場合、許可された進路が競合すると、例え進路が形成されていても移動体間の衝突が生じる可能性があり、この衝突を回避するためである。
【0028】
進路競合の有無は、ステップ2で設定した制御条件を用いて判定する。
この判定には、以下の2つの性質を利用する。
(a)分岐部はa−c或いはb−cのいずれか一方の側にのみ開通し同時に2つの方向が開通することはない。即ち、Sa-c(Li)・Sb-c(Li)=0が常に成立する。
【0029】
具体的には、例えば、ステップ2で設定した信号灯RX1の条件:T(L2)・Sb-c(L2)・T(L6)・Sb-c(L6)・T(L7)と、信号灯RX71の条件:T(L6)・Sa-c(L6)・T(L10)・Sb-c(L10)・T(L9)の論理積を演算すると、Sb-c(L6)・Sa-c(L6)の論理積演算が含まれており、Sb-c(L6)・Sa-c(L6)は常に0であるので、2つの制御条件の論理積は常に0である。従って、2つの制御条件が同時に成立することはない。
(b)2つの進路に共通する区間が存在しない場合は2つの進路は競合しない。
【0030】
従って、ステップ4では、ステップ2で設定した制御条件の論理式から2つの式を選んで、条件(a)又は条件(b)を満たすか否かを判定する。この判定を全ての異なる論理式の組合せについて行う。そして、条件(a)又は条件(b)を満たす組合せを除外し、残った組合せを競合する進路と判定する。
図1の走行路の例では、信号灯RX1の制御条件T(L2)・Sb-c(L2)・T(L6)・Sb-c(L6)・T(L7)と、信号灯RX13の制御条件T(L12)・Sb-c(L12)・T(L8)・Sb-c(L8)・T(L7)の組合せが、区間L7を共有しており、進路が競合する。
【0031】
このような互いに競合する進路に対して移動体の衝突を回避するには、競合する進路の走行が許可されている他の移動体が存在しないことを確認する必要がある。
従って、ステップ5では、ステップ4の進路競合判定に基づいて互いに競合すると判定された進路について、競合する進路の走行が許可されている他の移動体が存在しないことの確認条件を、ステップ2の制御条件に付加して、進路の競合する信号灯に対する進行許可制御出力の発生の最終的な制御条件を設定する。ここで、ステップ4、5が第4ステップの機能に相当する。
【0032】
そして、ステップ2、3、5で設定された制御条件を備えた制御機能により各信号灯及び分岐装置を制御することで、移動体間の衝突や脱輪を回避して移動体の走行を安全に制御できるようになる。
以上のように本実施形態方法によれば、地図情報及び運行管理上の走行ルールに関連するデータを与えるだけで、移動体制御システムにおいて移動体間の衝突や脱輪を回避するために必要な制御機能を自動的に生成することができる。
【0033】
かかる制御機能の生成装置としては、図3に示すように、地図情報及び走行ルールに基づくデータを入力するための入力装置1と、入力装置1で入力された各データを記憶するメモリ2と、メモリ2に対するデータの書込み/読出しを制御すると共に、メモリ2内の各データに基づいて上述のステップ1〜5の動作を実行するCPU3とを備える構成である。
【0034】
次に、移動体の衝突及び脱輪の回避のための制御機能を備えた移動体制御システムの前記制御機能が正常か否かを検査する方法の実施形態について説明する。
図4に、検査のための装置構成を示す。
図4において、制御装置11と、擬似中央処理装置12と、擬似周辺機器13と、検査装置14とを設ける。
【0035】
制御装置11は、移動体の衝突及び脱輪の回避のための制御機能を備え、この制御機能に基づいて擬似周辺機器13の信号灯、分岐装置等を制御する。擬似中央処理装置12は、擬似的に中央処理装置の動作を行うもので、検査装置14からの指令に基づいて制御装置11に擬似的に信号灯の制御指令、分岐装置の転換指令等を発生する。擬似周辺機器13は、信号灯、分岐装置、軌道回路の動作を擬似的に行うもので、検査装置14からの指令に従って擬似的に信号灯、分岐装置、軌道回路の所定の動作を擬似的に実行すると共に、制御装置11からの制御出力に従って擬似的に信号灯及び分岐装置の動作を実行する。また、検査装置14の指令に従った分岐装置と軌道回路の各擬似的な所定の動作状態を制御装置11側に通知すると共に、制御装置11からの制御出力に従った信号灯及び分岐装置の動作状態を検査装置14に通知する。検査装置14は、制御装置11の制御機能が正常か否かを検査するもので、地図情報と運行管理上の走行ルールに関連するデータに基づいて前記生成装置と同様の手順で検査データを生成する検査データ生成部と、該検査データ生成部の検査データに基づいて擬似中央処理装置12と擬似周辺機器13を制御したときに制御装置11の出力による擬似周辺機器13の信号灯や分岐装置の各動作状態が検査データに従った動作状態と一致するか否かを判定する判定部とを備える。そして、判定部の判定結果に基づいて制御装置11の制御機能が正常か否かを検査する。
【0036】
次に、図5のフローチャートに従って検査装置14による制御装置11の制御機能が正常に動作するか否かの検査手順について説明する。
ステップ11では、ステップ2で設定した制御条件に基づく各信号灯の制御機能を確認する。
具体的には、ステップ2と同じ手順で各信号灯に関して、その制御条件(論理式)を検査データとして生成する。そして、ステップ4で競合判定された進路に関連した信号灯を除いた信号灯を検査対象とし、この検査対象の信号灯の制御条件に関し、その制御条件に従って擬似中央処理装置12と擬似周辺機器13の分岐装置及び軌道回路を制御する。これにより、制御装置11に対して擬似中央処理装置12から検査対象の信号灯の進行許可制御出力が発生し、擬似周辺機器13から分岐装置及び軌道回路の動作状態が制御装置11に通知される。この状態で、制御装置11の出力に基づく擬似周辺機器13における検査対象の信号灯の動作状態が進行許可状態になったか否かを判定部で判定し、進行許可状態になることを確認する。次に、進行許可状態となる制御条件の論理式の中の一つの事項を非成立にし、信号灯の進行許可状態が消滅するか否かを判定し、消滅することを確認する。再び進行許可状態となる制御条件に戻し、別の事項を非成立にして同様の確認を行う。この動作を繰り返して論理式中の全ての事項に関して確認を行う。他の全ての信号灯の制御条件に関しても同じ手順で確認を行う。論理式の各事項を非成立としたときに信号灯の進行許可状態が消滅すれば正常と判定する。これにより、制御装置11の信号灯制御機能が正常か否かを確認できる。
【0037】
ステップ12では、ステップ3で設定した転換許可制御条件に基づく各分岐装置の転換制御機能を確認する。
ステップ11と同様である。ステップ3と同じ手順で各分岐区間の分岐装置転換許可に関連する信号灯をリストアップし、関連する信号灯で進行が許可された移動体がいないこと又は進行が許可された移動体が通過したことのどちらかの確認条件に基づいて設定した各分岐装置の転換許可制御条件を検査データとして生成する。そして、検査データに基づいて制御装置11による分岐装置の動作状態を確認した後、制御条件の中の各事項を1つづつ非成立とし、そのときの分岐装置の動作状態を確認する動作を繰り返す。これにより、制御装置11の分岐装置の転換許可制御機能が正常か否かを確認できる。
【0038】
ステップ13では、ステップ5で設定した進路の競合する信号灯の制御条件に基づく制御機能を確認する。
ステップ4と同じ手順で競合進路の組合せを確認し、ステップ5で設定した競合進路に関連する信号灯の制御条件を検査データとして生成する。そして、まず一方の進路に関連する信号灯に進行許可を与える制御条件に設定し、次に他方の進路に関連する信号灯に進行許可を与える制御条件に設定する。制御装置11の制御機能が正しければ、一方の進路に関連する信号灯が進行許可状態となり、次に他方の進路に関連する信号灯が進行許可状態となる。機能が正しくなければ、2つの信号灯が同時に進行許可状態となる。これにより、競合する進路に対する衝突防止の制御機能が正常か否かを確認できる。尚、競合する進路がなければステップ13の確認動作は不要である。
【0039】
以上のように、本実施形態の検査方法によれば、地図情報と運行管理上の走行ルールに基づくデータを用いて、移動体制御システムの制御装置11の制御機能を極めて容易に検査することができるようになる。
上述の制御機能は移動体制御システムにおける基本的な制御機能である。走行路の形状等によっては付加的な制御機能が要求される場合があり、以下に、付加的な制御機能の例について述べる。
【0040】
付加的な制御機能として、分岐区間の分岐路の距離が十分に確保できない場合における移動体同士の接触を回避するための制御機能がある。
この制御機能を設けるか否かを地図情報を用いて判断することが可能であり、その判断機能について説明する。
まず、図6を用いて分岐路の距離が十分に確保できない場合における移動体同士の接触について説明する。
【0041】
図6は、図1の区間L4,L8,L12の部分を拡大した図である。
図6で、例えば、分岐区間L8の分岐路S8がc−b方向に開通し、分岐区間L12の分岐路S12がc−b方向に開通し、移動体Aが区間L12を通過して区間L8のc方向に走行しているものとする。その後、分岐区間L12の分岐路S12がc−a方向に開通し、別の移動体Bが分岐区間L12に進入してa方向に走行するものとする。この場合、分岐区間L12のb側分岐路の距離が十分確保されていない場合には、区間L8のb側分岐路に移動体Aが存在する状態で移動体Bが区間L12へ進入すると互いに接触する虞れがある。
【0042】
このような場合、移動体同士の接触を回避するには、図6の分岐区間L8のb側分岐路に移動体Aが存在しないことを確認して移動体Bを進行させればよい。即ち、論理式で表せば下記のようになる。
AZ=T∨LSa ・・・ (1)
ここで、LSa=1は区間L8がc−a方向に開通していることを示し、T=1は区間L8に移動体が存在しないことを示す。
【0043】
即ち、このような分岐区間における移動体同士の接触を防止するための制御機能として、区間L8に移動体が存在しないか、又は、区間L8の分岐部S8がc−a方向に開通しているときに移動体Bに区間L12への進行を許可するような制御機能を設ければよい。
移動体制御システムに、(1)式に基づく制御機能を設ける必要があるか否かは、地図情報を用いて以下のようにして判断できる。
【0044】
図7において、斜線領域は各区間における移動体の占有領域を示す。区間L8のb側分岐路と区間L12のa側分岐路では、区間L8における移動体占有領域と区間L12における移動体占有領域が重なっている。従って、区間L8に存在する移動体と区間L12に存在する移動体は接触する可能性があることがわかる。また、区間L8のa側分岐路における移動体占有領域と区間L4のa側分岐路における移動体占有領域とは重ならない。従って、区間L8に存在する移動体と区間L4に存在する移動体は接触する可能性がないことがわかる。
【0045】
以上から、(1)式に基づく制御機能を設けるか否かは、各区間における移動体占有領域により判断でき、移動体の占有領域は、移動体の車幅Dと走行路の形状に基づいて算出できる。具体的には、移動体の車幅Dと走行路の位置データとから各区間における移動体占有領域の境界位置データを算出し、算出した境界位置データが互いに重なっているか否かを判定すればよい。
【0046】
別の付加的な制御機能として、信号灯等により前方区間への進入が禁止されているにも拘わらず移動体が前方区間にオーバランして進入した場合に、移動体の衝突や脱輪を回避するための制御機能がある。
このオーバランを考慮した制御機能を設けるか否かを地図情報を用いて判断する判断機能について説明する。
【0047】
図8において、信号灯RAにより区間L2への進行が禁止されているにも拘わらず移動体が区間L2へオーバランして進入した場合、分岐区間L2のa側分岐路の距離DXが十分でないと、分岐部がc−a方向に開通していないときには移動体は脱輪する危険がある。このようなオーバランによる移動体の脱輪等を回避するための制御機能としては、移動体の停止を確認して分岐装置の転換を許可するような制御機能を設ける。
【0048】
移動体制御システムにこのオーバランを考慮した制御機能を設ける必要があるか否かは、地図情報から得られる距離DXと予め設定されるオーバラン距離Dmaxの大小を比較することにより判断できる。ここで、距離DX(区間境界から分岐部までの距離)は、前述のように地図情報から得られる区間の境界位置データと分岐部の位置データから算出できる。また、オーバラン距離Dmaxは、本来停止すべき位置からオーバランする可能性のある最大距離であり、車両のブレーキ性能等から予め設定することができる。
【0049】
DX>Dmaxの場合、オーバランを生じても移動体は分岐部の手前で停止する。従って、この場合は、図8の区間L2の分岐装置を転換制御する際に移動体の停止確認の必要はなく、オーバランを考慮した制御機能を設ける必要はないと判断する。
Dmax≧DXの場合、オーバランを生じると移動体は分岐部に至る。従って、区間L2の分岐装置を転換制御する際に、移動体の停止確認が必要であり、オーバランを考慮した制御機能が必要と判断する。
【0050】
図9は、オーバラン距離Dmaxが複数の区間に跨る場合の例である。
図9に示すように、分岐部を含む区間L2と区間L3のa,c方向の経路長を各々Da(L2),Dc(L2),Da(L3),Dc(L3)とする。この経路長は前述のように、地図情報における区間の境界位置データと分岐部の位置データから算出できる。
【0051】
図9で、Da(L2)+Dc(L2)<Dmaxの場合、区間L2の先の区間L3までオーバランする可能性がある。従って、区間L2だけでなく区間L3の分岐装置の転換制御にもオーバランを考慮した制御機能が必要となる場合があると判断する。Da(L2)+Dc(L2)+Dc(L3)<Dmaxの場合、区間L3の分岐装置の転換制御にはオーバランを考慮した制御機能が必要であると判断する。尚、Da(L2)+Dc(L2)+Dc(L3)+Da(L3)<Dmaxの場合、区間L3のa側に接続される区間においてもオーバランを考慮した制御機能が必要であると判断する。
【0052】
以上のように、地図情報から得られる区間端から分岐部までの距離データとオーバラン距離データに基づいて、移動体制御システムにオーバランを考慮した制御機能を設けるか否かを判断することができる。
別の付加的な制御機能として、移動体の停止確認処理を行う場合の制御機能がある。
【0053】
図10で、信号灯RAで一度進行を許可した後、移動体が区間L3に進行する前に進行を禁止する場合を考える。この場合、移動体は進行禁止指令(信号灯を進行禁止に制御する)を受けて直ちに停止動作を開始するが区間L2内で停止する保証はない。移動体が区間L2内で停止したか否かを確認するため、移動体に進行禁止指令を与えてからの経過時間に基づく停止確認処理が行われる。即ち、信号灯RAを進行禁止に制御した後、所定時間TD経過しても移動体が区間L3に進入しない場合は区間L2内に移動体は停止したものと判断する。この停止確認処理において、どの程度の経過時間TDを見込めばよいかは移動体の走行速度と区間長に依存する。例えば、移動体が制動を開始してから停止に至る時間の最大値をTmax(このときの最大停止距離をAmax)とした場合は、経過時間TDをTD>Tmaxに設定すればよい。しかし、停止確認のために常に時間TDの経過を待つことは移動体の運行効率を低下させる。このため、信号灯を進行禁止に制御したときの移動体の存在位置に応じて、経過時間TDの確認処理を省くことが望ましい。例えば、区間L1とL2の区間長D(L1)とD(L2)の和D(L1)+D(L2)が、最大停止距離Amaxより長い場合には、信号灯RAを進行禁止に制御したときに移動体が区間L1とL2に存在しないことを確認して、移動体は区間L2内で停止すると判断してもよい。
【0054】
このように、経過時間TDの確認処理を省くか否かを判断する際に、信号灯を進行許可から進行禁止の状態に変化させたときの移動体位置に応じて移動体不在の確認区間をどのように設定するかの制御機能を、運行効率の低下を防ぐために備える必要である。
この区間の設定は、地図情報から得られる区間長データに基づいて設定できる。区間長データは、前述のように走行路の位置データと区間の境界位置データから算出する。
【0055】
図10のような走行路の場合、以下のように移動体不在の確認区間を設定すればよい。
D(L2)>Amaxの場合、移動体不在の確認区間はL2とする。
D(L2)+D(L1)>Amax≧D(L2)の場合、移動体不在の確認区間はL2とL1とする。
【0056】
D(L2)+D(L1)+D(L0)>Amax≧D(L2)+D(L1)の場合、移動体不在の確認区間はL2とL1とL0とする。尚、D(L0)は区間L0の区間長である。
また、移動体に許可される速度情報を追加して速度に応じて移動体不在の確認区間を設定できることは明らかである。例えば、許可された走行速度が徐行速度の場合は、徐行速度の最大停止距離AYmax(<Amax)を用いて、上述の手順と同じようにすればよい。
【0057】
別の付加的な制御機能として、信号灯が本来配置すべき場所に設置できずに離れた場所に設置される場合の制御機能があるが、この制御機能を設けるか否かを地図情報に用いて判断することができ、その判断機能について説明する。
図11に、信号灯が本来配置すべき場所に設置できずに離れた場所に設置されるような状況の走行路の例を示す。
【0058】
図11において、信号灯RA2とRA3は、本来区間L6とL3の出口に設置されるものであるが、信号灯の設置スペースがない等の理由で、本来設置すべき位置に停止標識ST1,ST2を設置し、離れた位置(図11では区間L4内の位置)に設置されている。このような場合、以下の処理が必要となる。
(1)信号灯RA3を本来設置すべき場所(区間L3の出口)に設置したとき、信号灯RA3による進行許可は移動体が区間L4に進入すると消滅し進行禁止となる。しかし、図11のような位置に信号灯RA3を設置した場合、移動体が区間L4に進入して信号灯RA3が進行禁止となると、移動体は停止してしまう虞れがある。このため、区間L4への進入で進行許可を消滅させずに区間L5への進入で消滅させる処理。
(2)信号灯RA1で進行が許可された移動体は、本来区間L3内で停止すべきであるが、信号灯RA3が設置されている場所まで走行する可能性が少なくない。このため、信号灯RA1で進行許可を行う場合、区間L2とL3に加えて区間L4の条件を考慮する処理。
【0059】
ところで、走行路によっては、別の目的で区間境界から離れた位置に信号灯を設置する場合がある。例えば、走行路が曲がっていて前方の区間出口に設置した信号灯を所定の位置で確認できないときに、同じ表示を行う信号灯を別途設置する場合があり、このような中継用の信号灯も区間出口から離れた位置に設置される。
【0060】
地図情報を用いて、区間境界から離れて設置された信号灯がどちらの目的で設置されたものかを判断することにより、上記(1)、(2)の処理を行う制御機能が必要か否かを判断できる。
地図情報の信号灯位置データから、信号灯RA2,RA3の設置位置が走行区間の境界から離れていることがわかる。しかし、中継用の信号灯も区間境界から離れているので、信号灯RA2,RA3がいずれの目的で設置されているのかは信号灯設置位置データだけからは判断できない。しかし、中継用の信号灯でない場合には、信号灯RA2,RA3が設置される区間L4の後方の区間L3とL6の出口に停止標識ST1,ST2がある。地図情報にはこの停止標識ST1,ST2データが存在する。従って、地図情報から停止標識ST1,ST2が存在するか否かを判断することにより、信号灯の目的を判別でき、移動体制御システムにおいて上述の2つの処理を行う制御機能を設けるか否かを判断できる。
【0061】
以上のように、地図情報及び運行管理上の走行ルールに関連するデータを用いて付加的な制御機能を設定するか否かを判断する判断機能により、走行路状態に応じてどのような制御機能が必要か判断して移動体制御システムに最適な制御機能を容易に生成できる。
次に、前述の国際公開第WO01/66400 A1号で提案されているような、モジュールを組み合わせて走行路全体で要求される制御機能を実現する構成の移動体制御システムの場合について説明する。
【0062】
この移動体制御システムは、分岐路を含む分岐区間には分岐用モジュールを割当て、分岐路を含まない直線区間には直線用モジュールを割当て、区間の接続通りに各モジュールを配線して制御情報を送受信することによって、移動体制御システムに要求される制御機能を実現する構成である。
このような構成の移動体制御システムでは、要求される制御機能に基づいてモジュール毎の機能が設定される。モジュールに対する機能の設定や設定された機能の確認を地図情報に基づいて行うことができる。
【0063】
図12に従って地図情報に基づくモジュールに対する制御機能の生成方法と、各モジュールの制御機能の検査方法の一例を説明する。
図12は、図6の走行路における移動体走行の制御機能を分岐モジュールを用いて行う場合の例である。
図12において、21〜23は分岐用モジュールであり、24は中央処理装置である。
【0064】
分岐用モジュール21〜23は、それぞれ図6の区間L4,L8,L12に割当てられ、区間L4,L8,L12の接続通りに隣接する各モジュールに接続される。また、各分岐用モジュール21〜23は、通信手段21A〜23Aを介して中央処理装置24の通信手段24Aとそれぞれ接続される。更に、各モジュール21〜23には、管理する分岐区間のa側とb側の各分岐路に存在する移動体が隣接分岐区間に移動体が存在するとき衝突するか否かを設定するための設定手段21B〜23B,21C〜23Cを備えている。ここで、設定手段21B〜23Bはa側分岐方向の設定手段であり、設定手段21C〜23Cはb側分岐方向の設定手段である。これら設定手段21B〜23B,21C〜23Cが設定状態にあるときは、図6で説明した互いに隣接する分岐区間の分岐路における移動体衝突防止のための制御機能が解除され、非設定状態のときは移動体衝突防止のための制御機能をモジュールが備える。
【0065】
中央処理装置24は、各モジュール21〜23にそれぞれが管理する分岐装置の転換指令を送信し、各分岐用モジュール21〜23は、転換指令を受信すると、隣接モジュールと交信する制御情報に基づいて転換許可条件が成立しているか否かを判断し、成立していれば分岐装置の転換制御を実行する。また、中央処理装置24は、走行路の地図情報と運行管理上の走行ルールに基づいた各データが予め記憶されており、記憶データに基づいて各分岐モジュール21〜23において必要とされる基本的な制御機能を生成し、生成した制御機能の設定指令をそれぞれのモジュール21〜23に送信する。また、記憶データに基づいて各分岐モジュール21〜23において必要とされる付加的な制御機能の設定/非設定を判断する。更に、各モジュール21〜23から前記各設定手段21B〜23B,21C〜23Cの設定状態等を受信し、制御機能の設定が正しいか否かを確認して各モジュール21〜23の制御機能を検査する。
【0066】
図6の走行路の場合、区間L8のb側分岐路に移動体が存在するとき区間L12の移動体と衝突の可能性がある。また、区間L12のa側に移動体が存在するとき区間L8の移動体と衝突の可能性がある。従って、この場合には、区間L8のb側分岐方向の設定手段22Cと区間L12のa側分岐方向の設定手段23Bは非設定状態とし、それ以外の分岐方向の設定手段は設定状態とする。
【0067】
そして、これら各設定手段の21B〜23B,21C〜23Cの設定/非設定は、中央処理装置24において走行路の地図情報と走行ルールに基づいた各データを用いて前述の図7で説明したようにして決定され、各分岐用モジュール21〜23に指令される。また、各分岐用モジュール21〜23から送信される設定手段21B〜23B,21C〜23Cの設定/非設定状態が、中央処理装置24において同じく走行路の地図情報と走行ルールに基づいた各データを用いて正しいか否か検査することができる。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、走行路を複数の区間に分割して区間単位で移動体の走行を制御する移動体制御システムに設ける移動体の衝突及び脱輪を回避するための制御機能を、走行路の地図情報及び予め定めた運行管理上の移動体走行ルールに関連するデータを与えるだけで自動的に生成できるようになる。従って、制御機能の生成が容易であり、また、仕様解釈上の誤りがあった場合でもその修正作業が容易となる。
【0069】
また、本発明の制御機能検査方法よれば、本発明の制御機能生成方法によって生成した制御機能を、走行路の地図情報及び予め定めた運行管理上の移動体走行ルールに関連するデータを与えるだけで自動的に検査でき、制御機能の検査作業が極めて容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】地図情報の一例を示す図
【図2】本発明の制御機能生成方法の実施形態による動作を説明するフローチャート
【図3】本発明に係る制御機能生成装置の実施形態を示すブロック図
【図4】本発明の検査方法を実施するための装置構成図
【図5】図4の装置構成による検査動作を説明するフローチャート
【図6】分岐路の距離が十分確保できない場合の制御機能の説明図
【図7】図6で説明した制御機能を設定するか否かの判定方法の説明図
【図8】オーバランを考慮した制御機能の説明図
【図9】図8で説明した制御機能を設定するか否かの判定方法の説明図
【図10】停止確認処理を行う場合の制御機能の説明図
【図11】本来設置すべき場所に信号灯が設置できない場合の制御機能を設定するか否かの判定方法の説明図
【図12】モジュールを用いた場合の移動体制御システムの制御機能の設定方法及び検査方法の説明図
【符号の説明】
1 入力装置
2 メモリ
3 CPU
11 制御装置
12 擬似中央処理装置
13 擬似周辺機器
14 検査装置
21〜23 分岐用モジュール
24 中央処理装置

Claims (10)

  1. 移動体の走行路を複数の区間に分割し、移動体の衝突及び脱輪を回避するための制御機能により区間単位で移動体の走行を制御する移動体制御システムの前記制御機能を生成する方法であって、移動体の衝突及び脱輪の回避に必要な前記制御機能を、走行路の地図情報及び予め定めた運行管理上の移動体走行ルールに関連するデータに基づいて生成するものにおいて、
    前記地図情報及び前記移動体走行ルールに関連するデータに基づいて、移動体の進行を制御する移動体進行制御手段の設置された区間に存在する移動体が進行可能な全ての進路を、各移動体進行制御手段毎にリストアップする第1ステップと、
    該第1ステップでリストアップした全ての進路について、各進路における移動体の不在確認条件と分岐部を含む分岐区間の開通方向確認条件に基づき、前記不在確認条件は移動体が不在であることを論理値1とし前記開通方向確認条件は進路が開通していることを論理値1とした論理式を用いて、前記移動体進行制御手段に対する進行許可指令発生の制御条件を設定する第2ステップと、
    該第2ステップで設定した前記各制御条件の中から前記分岐区間の開通方向確認条件を含む制御条件を前記論理式に基づいてリストアップし、当該リストアップした制御条件に関連する移動体進行制御手段で進行が許可された移動体の不在確認又は進行が許可された移動体の通過確認を条件として転換が許可されるよう、各分岐装置の転換許可指令発生の制御条件を設定する第3ステップと、
    前記第1ステップで設定した全ての進路の中から同時に進行許可したときに衝突の可能性がある互いに競合する進路の組合せを前記第2ステップで設定した制御条件の論理式に基づいてリストアップし、リストアップした互いに競合する進路への進行許可を移動体に与える各移動体進行制御手段の前記第2ステップで設定した制御条件に、競合する進路への進行が許可された他の移動体の不在確認の条件を付加し、前記競合する進路への進行許可を移動体に与える各移動体進行制御手段の進行許可指令発生の最終的な制御条件を設定する第4ステップとを、
    順次実行して前記制御機能を生成することを特徴とする移動体制御システムの制御機能生成方法。
  2. 前記第1ステップで用いる地図情報は、走行路位置データ、各区間の境界位置データ、移動体進行制御手段の位置データ及び分岐部の位置データであり、前記移動体走行ルールに関連するデータは、移動体の走行方向データ及び各移動体進行制御手段で走行許可される走行区間データである請求項に記載の移動体制御システムの制御機能生成方法。
  3. 分岐区間の分岐路の距離が十分に確保できず当該分岐区間の分岐路に移動体が存在するときに隣接区間に移動体が進入すると接触の危険がある場合における移動体同士の接触回避のための制御機能を設定するか否かを、前記地図情報に基づいて判断する判断機能を有し、
    該判断機能は、前記地図情報から得られる走行路の位置データと予め与えられる移動体の車幅データに基づいて互いに隣接する区間における移動体占有領域をそれぞれ算出し、互いの移動体占有領域が重なるか否かを判定し、重なるときに前記接触回避のための制御機能を設定する必要ありと判断する請求項1又は2に記載の移動体制御システムの制御機能生成方法。
  4. 分岐区間の分岐路の距離が十分に確保できず当該分岐区間の手前側隣接区間で停止すべき移動体がオーバランして前記分岐区間に進入すると脱輪の危険がある場合における前記脱輪回避のための制御機能を設定するか否かを、前記地図情報に基づいて判断する判断機能を有し、
    該判断機能は、前記地図情報から得られる区間の境界位置データと分岐部の位置データから前記分岐路の距離を算出し、該算出した分岐路距離と車両性能に基づいて予め設定される本来停止すべき位置からのオーバラン距離とを比較し、オーバラン距離が分岐路距離以上のときに前記脱輪回避のための制御機能を設定する必要ありと判断する請求項1〜3のいずれか1つに記載の移動体制御システムの制御機能生成方法。
  5. 移動体の進行を制御する移動体進行制御手段が、本来の設置位置から離れた位置に設置される場合に要求される制御機能を設定するか否かを、前記地図情報に基づいて判断する判断機能を有し、
    該判断機能は、前記地図情報から得られる前記移動体進行制御手段の位置データと停止標識の位置データに基づいて、移動体進行制御手段が本来の設置位置から離れた位置に存在するときに前記停止標識が移動体進行制御手段の設置されるべき位置に存在するとき、前記制御機能を設定する必要ありと判断する請求項1〜4のいずれか1つに記載の移動体制御システムの制御機能生成方法。
  6. 前記移動体制御システムが、前記分割された各区間にモジュールを割当て、各モジュール間で制御情報を送受信して、移動体の衝突及び脱輪を回避するための前記制御機能を実現するシステムである場合に、前記走行路の地図情報及び予め定めた運行管理上の移動体走行ルールに関連するデータに基づいて、各モジュールが必要とする制御機能を当該モジュール毎に生成することにより、移動体の衝突及び脱輪の回避に必要な前記制御機能を生成する請求項1〜5のいずれか1つに記載の移動体制御システムの制御機能生成方法。
  7. 前記地図情報及び移動体走行ルールに関連するデータを記憶した中央処理装置を通信回線を介して前記各モジュールに接続し、前記中央処理装置で生成した各モジュール毎の制御機能を通信回線を介して各モジュールに設定する請求項に記載の移動体制御システムの制御機能生成方法。
  8. 前記請求項1〜のいずれか1つに記載の移動体制御システムの制御機能生成方法によって生成された制御機能を検査する検査方法であって、
    前記第1〜第4ステップを順次実行して前記制御機能の検査データを生成し、検査対象の制御機能と前記検査データとにより、それぞれ移動体制御システムの走行制御を擬似的に行い、両方の擬似的走行制御が一致するか否かを判定して、前記検査対象の制御機能が正常か否かを検査すること特徴とする移動体制御システムの制御機能検査方法。
  9. 記第2ステップで設定された制御条件で移動体進行制御手段に対して進行許可指令を発生しその後異なる制御条件で進行許可指令を発生し各移動体進行制御手段の動作状態を検査し、前記第3ステップで設定された制御条件で各分岐装置に対する転換許可指令を発生しその後異なる制御条件で転換許可指令を発生し各分岐装置の動作状態を検査し、前記第4ステップで設定された制御条件で競合する進路への進行許可を移動体に与える各移動体進行制御手段の進行許可指令を発生しその後異なる制御条件で進行許可指令を発生させたときの各移動体進行制御手段の動作状態を検査するようにした請求項に記載の移動体制御システムの制御機能検査方法。
  10. 前記移動体制御システムが、前記分割された各区間にモジュールを割当て、各モジュール間で制御情報を送受信して、移動体の衝突及び脱輪を回避するための前記制御機能を実現するシステムである場合に、前記地図情報及び移動体走行ルールに関連するデータを記憶した中央処理装置を通信回線を介して前記各モジュールに接続し、前記中央処理装置で各モジュールの制御機能を検査する検査データを生成し、通信回線を介して各モジュールの制御機能を検査するようにした請求項に記載の移動体制御システムの制御機能検査方法。
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