JP4166865B2 - 空調用製氷装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,冷房などの熱源として利用される氷を過冷却水を用いて連続的に製造可能な空調用製氷装置に関し,特に本発明は,過冷却解除管から冷気に伴って飛沫が上昇してくることを防止できる空調用製氷装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
空調用の蓄熱槽に氷を蓄えることによって,冷熱を潜熱の形態で蓄熱するいわゆる氷蓄熱方式が行われている。そして,蓄熱槽に蓄える氷を作り出すものとして,本出願人は例えば実公平6−5535号公報,実公平6−5537号公報,実公平6−15242号公報,実公平6−15245号公報及び実公平6−41062号公報などにおいて,0゜C以下の過冷却水を過冷却器から吐き出して過冷却状態を解除することにより氷を連続的に製造する技術を開示してきている。
【0003】
図10に示すように,空調用製氷装置100においては,過冷却器101から0゜C以下の過冷却水102をケーシング103内において横向に吐き出し,ケーシング103の底面に接続した過冷却解除管104に過冷却水102を落下流入させる。これにより,過冷却水102の過冷却状態を解除してシャーベット状の氷105を連続的に製造する。そして,このように製造したシャーベット状の氷105を過冷却解除管104から適宜搬送して図示しない蓄氷槽内に氷を蓄えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
かような空調用製氷装置100では,過冷却解除管104に過冷却水102が流入する際に,同時に過冷却水102の水流の周囲に存在するケーシング103内の空気が巻き込まれて過冷却解除管104内に流入する。そして,過冷却解除管104内に流入した空気が,再び上昇流として冷却解除管104から吹き上がってくる現象を生ずる。
【0005】
図11は,こうして生ずるケーシング103内の上昇流の温度分布を示した説明図である。この上昇流は,特に過冷却水102の水流の下方に多く発生する。また,過冷却水102の水流の下方の領域では上昇流は0℃程度まで冷却されており,この領域では,過冷却水102の過冷却解除の際に生成した微小な氷の粒や,氷水の飛沫を含んでいる。これら飛沫が過冷却器101の過冷却水吐出口に付着すると,過冷却器101端から凍結して過冷却水102が流れなくなってしまい,連続的な製氷ができず,十分な蓄熱量を確保できなくなってしまう。
【0006】
従って本発明の目的は,過冷却水を利用した空調用製氷装置の過冷却器過冷却水吐出口における凍結を防ぐことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために,請求項1の発明は,過冷却器から横向に吐き出された過冷却水を過冷却解除管に落下させることにより氷を連続的に製造する空調用製氷装置において,前記過冷却器から横向きに吐出され,自重で下向きに進路変更して前記過冷却解除管に落下するまでの間において過冷却水の水流の少なくとも一部を囲むケーシングを配置すると共に,過冷却水の水流の周囲もしくは過冷却水出口に向けて空気を吹き付けて,前記過冷却解除管から過冷却水の水流の周囲に沿って上昇する飛沫を遮断する遮断手段を,前記ケーシングに設けたことを特徴としている。
【0008】
この請求項1の空調用製氷装置にあっては,過冷却水と一緒に過冷却解除管内に流入した空気が,再び上昇流として冷却解除管から吹き上がってきても,その上昇流をケーシングに設けた遮断手段により遮断でき,氷や水などの飛沫が過冷却器の過冷却水吐出口に付着しない。このため,過冷却水が過冷却器の過冷却水吐出口で凍結する心配が無く,連続的な製氷が可能となる。
【0009】
この請求項1の空調用製氷装置において,例えば請求項2に記載したように,前記遮断手段は,過冷却水出口を囲むリング形状のチャンバを有し,前記チャンバには,過冷却水の水流の周囲もしくは過冷却水出口に向けて空気を吹き付けるノズルが設けられていても良い。また,例えば請求項3に記載したように,前記遮断手段は,過冷却水の水流の周囲に配置された邪魔板を備えていても良い。これらノズルや邪魔板のいずれか一方もしくは両方を備えることにより,上昇流として冷却解除管から吹き上がってくる飛沫を遮断できるようになる。
【0010】
また,請求項4に記載したように,前記ケーシングの側面に前記過冷却器の過冷却水吐出口を接続しても良い。そうすれば,過冷却器の過冷却水吐出口から吐き出された過冷却水をすべてケーシング内に受け入れることができ,系外に漏水することが無く,清掃の必要が無くなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好ましい実施の形態を図面を参照に説明する。図1は,本発明の第1の実施の形態にかかる空調用製氷装置1を説明するための斜視図である。
【0012】
この空調用製氷装置1においては,過冷却器10の先端がケーシング11の側面に接続されることにより,ケーシング11の内側面に過冷却器10の過冷却水吐出口12が横向きに開口配置されている。過冷却水吐出口12は多数の孔によって構成されている。過冷却器10の内部には,約−5.8〜0゜Cの過冷却状態にされた過冷却水が通水され,過冷却器10の過冷却水吐出口12からケーシング11内に過冷却水13が横向きに吐き出されるようになっている。過冷却器10としては,例えばシェルアンドチューブ型熱交換器が例示できる。また,図示はしないが,過冷却器10の端部であって過冷却水吐出口12の周囲には,断熱材が装着してある。なお,過冷却器10には冷凍機からフロン系冷媒やブラインが供給される。
【0013】
ケーシング11の底面には,過冷却解除管14の上端が開口して接続されている。図示の例では,ケーシング11は矩形の六面体(立方体もしくは直方体)に形成されている。そして,ケーシング11内において過冷却水吐出口12から横向に吐き出された過冷却水13が,重力の作用によって下向きに進路変更した後,過冷却解除管14内に落下し,過冷却状態が解除されたことにより,シャーベット状の氷が連続的に製造されるようになっている。過冷却解除管14の下端側は,こうして製造したシャーベット状の氷を蓄えるための図示しない蓄氷槽に連通されている。
【0014】
そして,この実施の形態では,ケーシング11の側面に,過冷却器10の過冷却水吐出口12から吐き出された過冷却水13の水流の周囲に空気を吹き付けるノズル15が設けられている。
【0015】
さて,この実施の形態の空調用製氷装置1において,先ず図示しない熱交換器により約−5.8〜0゜Cの過冷却状態にされた過冷却水13が,過冷却器10の過冷却水吐出口12からケーシング11内に横向きに吐き出される。そして,こうして横向に吐き出された過冷却水13が,重力の作用によって下向きに進路変更した後,過冷却解除管14内に落下する。これにより,過冷却水13の過冷却状態が解除されて,シャーベット状の氷が連続的に製造される。更に,こうして製造されたシャーベット状の氷は,過冷却解除管14の下端側に連通された図示しない蓄氷槽に連続的に蓄えられていく。なお,過冷却器10及び過冷却解除管14を機械室に配置し,蓄氷槽として建築躯体を利用する場合も多いが,その場合は特公平7−96943号に示される搬送管を経て前記の氷が搬送される。
【0016】
ここで,過冷却解除管14に過冷却水13が流入する際に,同時に過冷却水13の水流の周囲に存在するケーシング11内の空気が巻き込まれて過冷却解除管14内に流入する。そして,過冷却解除管14内に流入した空気が,再び上昇流として過冷却解除管14から吹き上がってくる現象を生ずる。そこで,ケーシング11の側面に設けられたノズル15から図示しないファンの稼働によって例えば空調用製氷装置1の周りの空気を吐出し,過冷却器10の過冷却水吐出口12から吐き出された過冷却水13の水流の周囲に,過冷却水吐出口12近傍において空気を吹き付ける。これにより,過冷却解除管14からケーシング11内に上昇してくる上昇流を遮断することが可能となる。このように,この実施の形態の空調用製氷装置1によれば,過冷却解除管14から上昇してくる上昇流をノズル15から吐き出した空気によって遮断することにより,氷や水などの飛沫が過冷却器10の過冷却水吐出口12に付着することを防止できる。従って,過冷却水13が過冷却器10の過冷却水吐出口12で凍結する心配が無く,連続的な製氷が可能となる。
【0017】
また,この実施の形態の空調用製氷装置1にあっては,過冷却器10の先端がケーシング11の側面に直接接続されているので,例えば起動時や運転終了時などにおいて,過冷却器10の過冷却水吐出口12から過冷却水が過冷却解除管14にそのまま受け入れられない場合でも,その水をケーシング11内に受け止めることができる。このため,水が外部に漏れることを防止でき,清掃等に便利である。なお,ケーシング11内に受け止めた水は,例えばケーシング11の底面をテーパー面などにすることにより,過冷却解除管14に流下させても良い。
【0018】
図2は,本発明の第1の実施の形態の変形例にかかる吹き出し装置20を示す斜視図である。この変形例の吹き出し装置20は,ケーシング11内において過冷却器10の先端に形成された過冷却水吐出口12を囲むようにリング形状のチャンバ21を配置し,このチャンバ21の内周面に多数の孔(ノズル)22を設けた構成になっている。チャンバ21の内部には,給気管23を介して空気が供給されており,図3に示すように,該空気がチャンバ21内周面の各孔22から過冷却水吐出口12に向かって噴出するようになっている。なお,この変形例は,ケーシング11の側面に設けられたノズル15に代えて,過冷却器10の先端に吹き出し装置20を設けた点を除けば,先に図1で説明した空調用製氷装置1と同様の構成を備えている。
【0019】
この変形例によれば,冷却解除管14から吹き上がってくる上昇流をチャンバ21内周面の各孔22から噴出した空気によって遮断することにより,氷や水などの飛沫が過冷却器10の過冷却水吐出口12に付着することを防止できる。従って,過冷却水13が過冷却器10の過冷却水吐出口12で凍結する心配が無く,連続的な製氷が可能となる。
【0020】
また図4は,本発明の第1の実施の形態の他の変形例にかかる吹き出し装置30を示す斜視図である。この変形例の吹き出し装置30においても,ケーシング11内において過冷却器10の先端に形成された過冷却水吐出口12を囲むようにリング形状のチャンバ31が配置され,チャンバ31の内部には,給気管32を介して空気が供給されている。但しこの変形例では,図5に示すように,開口部(マウス)に構成されたチャンバ31の先端(ノズル)33が内方に折れ曲がるように,チャンバ31の断面形状がL字型に形成されており,給気管32からチャンバ31内に供給された空気が,チャンバ31の先端33から内方に向かって噴出する構成になっている。なお,この変形例も,ケーシング11の側面に設けられたノズル15に代えて,過冷却器10の先端に吹き出し装置30を設けた点を除けば,先に図1で説明した空調用製氷装置1と同様の構成を備えている。
【0021】
この変形例によっても,冷却解除管14から吹き上がってくる上昇流をチャンバ31の先端33の開口部(マウス)から押し出された空気によって遮断することにより,氷や水などの飛沫が過冷却器10の過冷却水吐出口12に付着することを防止でき,過冷却器10の過冷却水吐出口12での過冷却水13の凍結を防止できる。
【0022】
次に,図6は,本発明の第2の実施の形態にかかる空調用製氷装置2を説明するための斜視図である。過冷却器10,ケーシング11,過冷却水吐出口12及び過冷却解除管14の配置,構造,周囲条件,過冷却水13及び製造される氷の挙動は第1の実施の形態に記したものと同様である。
【0023】
この実施の形態では,ケーシング11の内部において過冷却水13の水流の周囲に邪魔板55を設けている。図6に示した例では,ケーシング11内において低温の上昇流が最も多く発生する過冷却水13の水流の下方の領域に邪魔板55を配置した構成となっている。
【0024】
この第2の実施の形態の空調用製氷装置2にあっては,ケーシング11内に邪魔板55が配置されていることにより,過冷却解除管14からケーシング11内に上昇してくる上昇流を邪魔板55で遮断することが可能となる。特に,先に図11で説明したように,ケーシング11内において過冷却水13の水流の下方に最も多く低温の上昇流が発生するが,この第2の実施の形態の空調用製氷装置2によれば,過冷却水13の水流の下方の領域において上昇流を遮断することにより,氷や水などの飛沫が過冷却器10の過冷却水吐出口12に付着することがほとんどなくなる。従って,過冷却水13が過冷却器10の過冷却水吐出口12で凍結する心配が無く,連続的な製氷が可能となる。なお,この第2の実施の形態の空調用製氷装置2も,過冷却器10の先端がケーシング11の側面に直接接続されているので,前述のように清掃の必要がない。
【0025】
図7は,本発明の第2の実施の形態の変形例にかかる邪魔板60を備えた空調用製氷装置2を示す斜視図である。この変形例では,ケーシング11の底面に形成された邪魔板60のほぼ中央に,過冷却水13の水流の周囲を囲む形状(図示では楕円形)の開口部61が形成されている。そして,過冷却器10の過冷却水吐出口12から横向きに吐き出された過冷却水13が,ケーシング11内において重力の作用で下向きに進路変更した後,邪魔板60に形成された開口部61を通過して過冷却解除管14内に落下するようになっている。なお,この変形例は,ケーシング11内に設けられていた邪魔板55に代えて,ケーシング11の底面に邪魔板60を配置した点を除けば,先に図6で説明した空調用製氷装置2と同様の構成を備えている。よって,図7において図6の空調用製氷装置2と同じ構成要素については,図6と同じ符号を付することにより,重複した説明を省略する。
【0026】
この変形例によれば,邪魔板60に設けた開口部61を過冷却水13の水流の周囲を囲む形状にすることにより,ケーシング11内から過冷却水13の水流に巻き込まれて過冷却解除管14内に流入する空気の量を抑制でき,また,冷却解除管14から吹き上がってくる上昇流も邪魔板60によって遮断することにより,氷や水などの飛沫が過冷却器10の過冷却水吐出口12に付着することをより確実に防止できるようになる。
【0027】
また図8は,本発明の第2の実施の形態の他の変形例にかかる邪魔板70を備えた空調用製氷装置2を示す斜視図である。この変形例においても,ケーシング11底面の邪魔板70のほぼ中央に,過冷却水13の水流の周囲を囲む開口部71が形成され,過冷却器10の過冷却水吐出口12から横向きに吐き出された過冷却水13が,下向きに進路変更した後,開口部71を通過して過冷却解除管14内に落下するようになっている。但し,この変形例では,開口部71の内縁に複数枚のゴム板72が取り付けられており,過冷却水13の水流の周囲にこれらゴム板72が接触するようになっている。なお,この変形例も,ケーシング11内に設けられていた邪魔板55に代えて,ケーシング11の底面に邪魔板70を配置した点を除けば,先に図6で説明した空調用製氷装置2と同様の構成を備えている。よって,図8において図6の空調用製氷装置2と同じ構成要素については,図6と同じ符号を付することにより,重複した説明を省略する。
【0028】
この変形例によれば,先に図7で説明した変形例と同様に,ケーシング11から過冷却水13の水流に巻き込まれて過冷却解除管14内に流入する空気の量を抑制でき,過冷却解除管14から吹き上がってくる上昇流も邪魔板70で遮断して,氷や水などの飛沫が過冷却器10の過冷却水吐出口12に付着することをより確実に防止できる。加えて,この変形例によれば,開口部71の内縁に取り付けたゴム板72は,起動後間もない時や停止間際に過冷却解除管14に直接水が入らずケーシング11内に溢れてくるため,これらを過冷却解除管14にスムーズに落とし込む作用をする。また,水流の周囲に接触する上昇冷気の量を最小限に抑止できる。この変形例によれば,ゴム板72が過冷却水13の水流の周囲に接触することとなるので,氷や水などの飛沫がケーシング11内に入り込むことをほぼ完全に防ぐことができ,過冷却水13が過冷却器10の過冷却水吐出口12で凍結する心配が皆無となる。
【0029】
以上,本発明の好ましい実施の形態を例示したが,本発明は以上に説明した実施の形態に限定されない。例えば,図1や図6などで説明した本発明の第1,2の実施の形態では,過冷却器10の先端をケーシング11の側面に接続した構成を示したが,ケーシングの形状は,矩形(直方体や立方体)に限らず円筒形状など,その他の任意の形状であっても良く,また,ケーシングは過冷却水の水流の少なくとも一部を囲むように配置すれば良く,遮断手段としてのノズル15や邪魔板55,60,70の設置位置も任意に変更できる。また,例えば図9に示すように,過冷却器80の先端とケーシング81の側面を離して配置しても良い(なお,図9においては,ノズルや遮断板などといった遮断手段を図示していない)。このように過冷却器80の先端とケーシング81の側面を離して配置すれば,ケーシング81外の雰囲気(機械室内などの比較的高温の雰囲気)が過冷却器80先端とケーシング81側面の隙間82からケーシング81内に侵入することとなるので,過冷却器80先端の過冷却水吐出口83が周囲空気で暖められ,凍結をより確実に防止できるようになる。なお,このように過冷却器80の先端とケーシング81の側面を離して配置した場合,過冷却器80の過冷却水吐出口82から垂れた水が隙間82からケーシング81外に漏れ出る心配がある。そのため,過冷却器80の先端下方などの箇所に適当な水受けを設けると良い。
【0030】
また,本発明の第1,2の実施の形態では,遮断手段としてノズル15(22,33)や邪魔板55,60,70などのいずれか一つのみを具備する例を説明したが,例えばノズル15(22,33)と邪魔板55,60,70のいずれかもしくは複数を組み合わせて設けても良く,あるいは,ノズル15(22,33)を適宜組み合わせて設けたり,邪魔板55,60,70を適宜組み合わせて設けても良い。
【0031】
また,本発明の第1,2の実施の形態では,過冷却水13を過冷却器10からほぼ水平に横向に吐き出す例を示したが,過冷却水の吐出方向を,例えば下向きに45゜程度まで傾けたり,あるいは上向きに45゜程度まで傾けても良い。そのように過冷却水の吐出方向を下向きや上向きに傾けた場合でも,本発明の遮断手段によって過冷却器過冷却水吐出口での過冷却水の凍結を防止でき,連続的な製氷が可能となる。また,ケーシングに導く空気はヒータで加熱された空気としても良い。
【0032】
更に,図8では,ケーシング11底面の邪魔板70に設けた開口部71の内縁に複数枚のゴム板72を取り付ける例を示したが,ゴム板72は一枚であっても良い。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば,過冷却水を利用した空調用製氷装置において,過冷却水の水流の周囲に沿って上昇する飛沫を遮断手段によって遮断することにより,過冷却器過冷却水吐出口における凍結を防ぐことができる。このため,空調用製氷装置の円滑な運転が可能となり,連続的に氷を製造して蓄熱量を確保することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態にかかる空調用製氷装置を説明するための斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の変形例にかかるノズルを示す斜視図である。
【図3】図2のノズルの拡大断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態の他の変形例にかかるノズルを示す斜視図である。
【図5】図4のノズルの拡大断面図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態にかかる空調用製氷装置を説明するための斜視図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態の変形例にかかる邪魔板を備えた空調用製氷装置を示す斜視図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態の他の変形例にかかる邪魔板を備えた空調用製氷装置を示す斜視図である。
【図9】過冷却器の先端とケーシングの側面を離して配置した空調用製氷装置の説明図である。
【図10】従来の空調用製氷装置の説明図である。
【図11】ケーシング内の上昇流の温度分布を示した説明図である。
【符号の説明】
1,2 空調用製氷装置
10 過冷却器
11 ケーシング
12 過冷却水吐出口
13 過冷却水
14 過冷却解除管
15(22,33) ノズル
55,60,70 邪魔板

Claims (4)

  1. 過冷却器から横向に吐き出された過冷却水を過冷却解除管に落下させることにより氷を連続的に製造する空調用製氷装置において,
    前記過冷却器から横向きに吐出され,自重で下向きに進路変更して前記過冷却解除管に落下するまでの間において過冷却水の水流の少なくとも一部を囲むケーシングを配置すると共に,
    過冷却水の水流の周囲もしくは過冷却水出口に向けて空気を吹き付けて,前記過冷却解除管から過冷却水の水流の周囲に沿って上昇する飛沫を遮断する遮断手段を,前記ケーシングに設けたことを特徴とする,空調用製氷装置。
  2. 前記遮断手段は,過冷却水出口を囲むリング形状のチャンバを有し,前記チャンバには,過冷却水の水流の周囲もしくは過冷却水出口に向けて空気を吹き付けるノズルが設けられていることを特徴とする,請求項1の空調用製氷装置。
  3. 前記遮断手段は,過冷却水の水流の周囲に配置された邪魔板を備えることを特徴とする,請求項1又は2の空調用製氷装置。
  4. 前記ケーシングの側面に前記過冷却器の過冷却水吐出口を接続したことを特徴とする,請求項1,2又は3のいずれかの空調用製氷装置。
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