JP4164168B2 - 版胴に対する塗布液供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コーティング機やグラビア印刷機等において、コーティングロールや印刷版胴等の版胴にコーティング剤やインク等の塗布液を供給する版胴に対する塗布液供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4に、従来のコーティング機やグラビア印刷機等のシート材に対する塗布液の塗布装置を示す。
【0003】
この塗布装置は、コーティングロールや印刷版胴等の版胴10の版面11に、上方から圧胴20によってシート材Sを押し付け、該シート材Sの表面に版面11に付着したコーティング材やインク等の塗布液を転写するものである。
【0004】
この版胴10の版面11に、塗布液を供給する塗布液供給装置は、版胴10の側面位置に配置されたチャンバー30と、塗布液を貯える塗布液タンク60と、この塗布液タンク60からチャンバー30に給送ポンプ50を介して塗布液を給送する供給管路41と、チャンバー30から塗布液タンク60に塗布液を戻すリターン管路42とから構成されている。
【0005】
チャンバー30内には、版胴10の版面11に対向して開口する液溜まり31が形成され、前記供給管路41および前記リターン管路42は、それぞれこの液溜まり31の下部および上部に連通している。また、この液溜まり31の開口の下端部に設けられたシールプレート32によって、液溜まり31の開口の下端部分と版面11間がシールされるとともに、該開口の上端位置に設けられたドクター刃33によって、版面11に付着した余分な塗布液を除去するようになっている。
【0006】
このような塗布液の供給装置においては、正常な運転状態においては、供給管路41から供給ポンプ50を介してチャンバー30に供給される塗布液量と、版胴10の版面11に付着する塗布液量およびリターン管路42から排出される塗布液量の和とがつり合い、液溜まり31内の塗布液の液面高さHが所定の高さ位置に維持されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような塗布液の供給装置においては、作業環境の気温や気圧の変化、塗布液の粘度の変化、あるいは供給ポンプ50の不調や供給管路41,排出管路42の目詰まり等の原因によって、チャンバー30に供給される塗布液量と排出される塗布液量のバランスが崩れ、液溜まり31内の塗布液の液面高さHが変動しやすい。
【0008】
ところが、このようにして液溜まり31内の塗布液の液面高さHが過度に低下すると、回転動作する版胴10の版面11と塗布液とがチャンバー30内で接触する接触面積が減少するため、版面11が十分な塗布液を付着されないままチャンバー30を出てしまい、シート材Sに対する塗布液の塗布不良を引き起こしてしまうという問題を生じる。
【0009】
また、このような塗布装置においては、通常の運転状態においても、版胴10の回転に巻き込まれて版胴10の版面とシールプレート32間から多少の気泡91が侵入するが、液溜まり31内の塗布液の液面高さHが過度に上昇して、この液溜まり31内が塗布液で満たされた状態となると、このような気泡は軽いためにリターン管路42から容易に排出されず、その大半が液溜まり31内からドクター刃33と版面11との接触部分を通って排出されることとなる。このため、このように液溜まり31内の塗布液の液面高さHが過度に上昇すれば、チャンバー30を出た版胴10の版面11は多くの気泡が付着した状態となり、塗布液の付着ムラを生じることから、ひいてはシート材Sには塗布液の塗布不良を生じてしまうという問題を生じてしまう。
【0010】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、シート材に塗布液の塗布不良が生じることを防止しうる版胴に対する塗布液供給装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明にかかる版胴に対する塗布液供給装置は、シート材の表面に塗布液を塗布する版胴の側面位置に、前記版胴の版面に沿って設置されたチャンバーと、前記版胴の版面に対向する開口部を有する、前記チャンバー内に形成された液溜まりと、前記液溜まりの上部に連通する上部口と、前記液溜まりの下部に連通する下部口と、塗布液が貯えられる塗布液タンクと、前記塗布液タンク内の塗布液を前記チャンバーの前記液溜まりに前記下部口から供給する塗布液供給手段と、前記チャンバーの前記液溜まり内の塗布液を前記上部口から前記塗布液タンクに戻すリターン管路と、前記液溜まり内の液面高さを検出する液面高さ検出手段とを備え、前記液面高さ検出手段が、前記液溜まり内の液面高さを前記チャンバー外から視認し得るように、前記チャンバーの側壁部に所定の高さ範囲にわたって設けられた透明窓と、前記チャンバー外から前記透明窓を介して前記液溜まりに貯えられた塗布液の液面高さを検出する液面高さ検出センサとを有することを特徴とするものである(請求項1)。
【0012】
このような液面高さ検出手段を備えれば、版胴の版面に塗布液の付着不足や付着ムラを生じる原因となる液溜まり内の塗布液の液面高さの異常を検出することができるため、シート材に塗布液の塗布不良が生じることを未然に防止することができる。また、透明窓を備えれば、オペレータがチャンバー外から液溜まり内の液面高さを目視によって容易に検出することができることから、液面高さに異常が生じることにより、シート材に塗布液の塗布不良が生じることを未然に防止することが容易となる。更に、液溜まりに貯えられた塗布液の液面高さをチャンバー外から検出する液面高さ検出センサを備えれば、この液面高さ検出センサが塗布液と直接接触して、この液面高さ検出センサに塗布液が付着することがないため、検出不良が生じることを防止して、ひいてはシート材に塗布液の塗布不良が生じることを確実に防止することができる。
【0013】
また、本発明にかかる版胴に対する塗布液供給装置にあっては、前記チャンバーの前記液溜まり内の塗布液を前記上部口から前記塗布液タンクに戻すリターン管路と、前記リターン管路内を流通する塗布液の流量を検出するリターン流量検出手段とを備えた構成とすることができる(請求項)。
【0014】
このような塗布液供給装置においては、チャンバーの液溜まり内で正常な塗布液の液面高さが維持されていれば、所定量の塗布液が常にリターン管路を通って塗布液タンクに戻されるため、逆に、リターン管路を流通する塗布液の流量が異常であれば、チャンバーの液溜まり内で正常な液面高さが維持されていないことを示していると判断しうる。
【0015】
したがって、リターン流量検出手段を備えた本発明にかかる塗布液供給装置によれば、リターン流量検出手段によってリターン管路内を流通する塗布液の流量を検出することにより、版胴の版面に塗布液の付着不足や付着ムラを生じる原因となる液溜まり内の塗布液の液面高さの異常を検出することができ、これにより塗布液の塗布不良が生じることを未然に防止することができる。
【0016】
このようなリターン流量検出手段は、前記リターン管路内を流通する塗布液の流量を前記リターン管路外から視認し得るように、前記リターン管路の周壁の少なくとも一部に設けられた透明窓を備えることが望ましい(請求項)。
【0017】
このような透明窓を備えれば、オペレータがリターン管路外からリターン管路内を流通する塗布液の流量を目視によって検出することができるため、チャンバーの液溜まり内において液面高さの異常が生じることによって、シート材に塗布液の塗布不良が生じることを未然に防止することが容易となる。
【0018】
さらに、このようなリターン流量検出手段は、前記リターン管路外から前記透明窓を介して前記リターン管路を流通する塗布液の流量を検出するリターン流量検出センサを備えることが望ましい(請求項)。
【0019】
このようなリターン管路内を流通する塗布液の流量をリターン管路外から検出するリターン流量検出センサを備えれば、このリターン流量検出センサが塗布液と直接接触して、このリターン流量検出センサに塗布液が付着することがないため、検出不良が生じることを防止することができ、ひいては、シート材に塗布液の塗布不良が生じることを確実に防止することができる。
【0020】
さらに、前記液面高さ検出手段または前記リターン流量検出手段の少なくとも一方を備えている場合には、前記液面高さ検出手段によって検出される前記液溜まり内の塗布液の液面高さ、または前記流量検出手段によって検出される前記リターン管路内を流通する塗布液の流量に応じて、前記チャンバーの前記液溜まりに供給される塗布液の流量を調整するように、前記塗布液供給手段を制御する塗布液供給量制御手段を備えることが望ましい(請求項)。
【0021】
前記液面高さ検出手段は直接的に液溜まり内の液面高さを検出し、前記リターン流量検出手段はリターン流量を検出することによって間接的に液溜まり内の液面高さを検出する。したがって、これらの検出手段によって検出される液溜まり内の液面高さに応じて、前記塗布液供給手段を介して、液溜まりに供給する塗布液の流量を調整する塗布液供給量制御手段を備えれば、例えば、液溜まり内の液面高さが異常に上昇している場合には液溜まりに供給する塗布液の流量を減らし、逆に液面高さが異常に低下している場合には液溜まりに供給する塗布液の流量を増やすことによって、液溜まり内の液面高さを常に所望の高さに維持することができ、これにより、版胴の版面に常に適量の塗布液を付着させて、ひいては、シート材に対して所望の塗布液の塗布作業を行うことができる。
【0022】
また、このように、チャンバーの液溜まりに供給する塗布液の流量を液溜まり内の液面高さに応じて調整する場合には、前記塗布液供給手段が、塗布液を前記塗布液タンクから吸い上げて前記チャンバーの前記液溜まりに前記下部口から供給するエアー駆動式ポンプと、前記エアー駆動式ポンプに圧縮空気を供給するエアー源と、前記エアー源から前記エアー駆動式ポンプに供給される圧縮空気の圧力を調整可能なレギュレータとを備え、前記塗布液供給量制御手段は、前記レギュレータを制御することによって前記チャンバーの前記液溜まりに供給する塗布液の流量を制御するよう構成することが望ましい(請求項)。
【0023】
このようにすれば、この塗布液をエアー駆動式ポンプによって給送することで、可燃性の塗布液を用いる場合であっても塗布液に引火することを防止して、高い安全性を得ながら、このエアー駆動式ポンプに供給される圧縮空気の圧力をレギュレータによって調整することにより、液溜まりに供給する塗布液の流量を高い精度をもって調整することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1に、本発明にかかる版胴に対する塗布液供給装置を備えた塗布装置の一例を示す。なお、図4に示した従来の同装置と同様の構成部分には同一の符号を付している。
【0025】
この図に示すように、この塗布装置は、コーティングロールや印刷版胴等の版胴10の版面に、上方から圧胴20によって、紙またはプラスチックフィルム等からなるシート材Sを押し付け、該シート材Sの表面に版面11に付着したコーティング剤やインク等の塗布液を転写するものである。
【0026】
この版胴10の版面11に、塗布液を供給する塗布液供給装置は、版胴10の側面位置に配置されたチャンバー30と、塗布液を貯える塗布液タンク60と、この塗布液タンク60からチャンバー30に塗布液を供給する供給管路41と、この供給管路41において塗布液を給送する給送ポンプ50と、チャンバー30から塗布液タンク60に塗布液を戻すリターン管路42,43等を備えている。なお、15は、塗布液の液ダレを受ける受け皿である。
【0027】
また、チャンバー30の後面側の側壁部には、後述する液面高さ検出センサ72が取り付けられており、このセンサ72等からの出力信号を受けるコントローラ90が、後述するレギュレータ52等を介して供給ポンプ50を動作させ、チャンバー30に供給する塗布液の流量を調整するようになっている。
【0028】
図2に、この塗布装置の側面断面図を示す。
【0029】
この図に示すように、チャンバー30内には、版胴10に対向するように設けられた凹部が、その内部に塗布液を溜める液溜まり31となっており、上記供給管路41および上記リターン管路42は、それぞれこの液溜まり31の下部および上部に連通している。
【0030】
この液溜まり31の前面下端部、すなわち上記版胴10の回転方向の上流側部分には、版胴10の回転方向に対向するように、プラスチック板等からなるシールプレート32が設けられており、このシールプレート32の先端部が版胴10の版面11に圧接されることにより、上記液溜まり31の前面下端部がシールされている。
【0031】
また、上記液溜まり31の前面上端部、すなわち版胴10の回転方向の下流側部分には、版胴10の回転方向に対向するように、ステンレス板または鋼板材等からなるドクター刃33が設けられており、このドクター刃33の先端部が版胴10の版面11に圧接されることにより、上記液溜まり31の前面上端部がシールされるとともに、版胴10の回転に応じて、その版面11に付着した余分な塗布液が上記ドクター刃33によって掻き取られるようになっている。
【0032】
図3に、このチャンバー30の液溜まり31内部を示す断面斜視図を示す。
【0033】
この図に示すように、チャンバー30の後面側の側壁部には、透明あるいは半透明の強化ガラスやプラスチック等からなる透明窓71が所定の高さ範囲にわたって設けられている(図1、図2参照)。
【0034】
この装置においては、チャンバー30にこのような透明窓71が設けられることにより、チャンバー30の液溜まり内の液面高さHを、オペレータがチャンバー30外から目視によって検出して、この液面高さHに異常が生じていないかを確認することができるようになっている。したがって、液面高さHに異常が生じることでシート材に塗布不良が生じることを未然に防止し得るようになっている。したがって、液面高さHに異常が生じることでシート材Sに塗布不良が生じることを未然に防止し得る。
【0035】
さらに、この透明窓71の外面側には、この透明窓71を介してチャンバー30外からチャンバー内の液溜まりの液面高さHを検出する光電スイッチ等の光学的な検出センサからなる液面高さ検出センサ72が取り付けられている。
【0036】
このような液面高さ検出センサ72を備えることによって、この装置においては、オペレータが目視によって液面高さHを確認していないときでも、自動的に液面高さHが検出され、液面高さHに異常が生じることでシート材Sに塗布不良が生じることを未然に防止し得るようになっている。
【0037】
また、この液面高さ検出センサ72は、チャンバー30外から透明窓71を介して液溜まり31内の液面高さを検出するものであるため、塗布液と直接接触することがなく、したがって、塗布液が付着して検出精度が低下することがないものとなっている。
【0038】
図1に戻って、チャンバー30塗布液タンク60に塗布液を戻すリターン管路は、チャンバー30上部の左右両側部からそれぞれ1本ずつ延びる2本のリターン管路42,42と、この2本のリターン管路42,42がチャンバー30後方で合流した1本のリターン管路43とから構成されている。このリターン管路42,43のうち、管路が合流する位置より上流側の部分42,42は、透明または半透明のプラスチック等からなる透明チューブによって構成されている。すなわち、このリターン管路42、42の全面が透明窓として構成されており、このリターン管路42,42を流通する塗布液の流量をオペレータがリターン管路42,42外から目視によって検出することができるようになっている。
【0039】
このリターン管路42,42内を流通する塗布液の流量は、チャンバー30の液溜まり31内の液面高さHによって影響を受けるものであるため、このリターン管路42,42内を流通する塗布液の流量を検出することにより、チャンバー30の液溜まり31内の液面高さHを推定することが可能である。したがって、この装置においては、このリターン管路42、42を流通する塗布液の流量を検出することができるため、こうして検出されるリターン流量からも、チャンバー30の液溜まり31内の液面高さHを間接的に検出することが可能である。したがって、この装置においては、このリターン管路42,42を流通する塗布液の流量を検出することによっても、液面高さHに異常が生じることでシート材Sに塗布不良が生じることを未然に防止し得るようになっている。
【0040】
また、リターン管路42、42内を流通する塗布液の流量は目視によって確認することができることから、リターン流量に異常を生じている場合であっても、この異常の原因がリターン管路42,42内に目詰まりが生じることによって生じているものであるか否かを判断することができる。
【0041】
一方、塗布液タンク60からチャンバー30の液溜まりに塗布液を給送する供給ポンプ50は、エアー源51から供給される圧縮空気によって作動するエアー駆動式ポンプによって構成されている。
【0042】
したがって、塗布液が可燃性のインクや接着剤等を含むコーティング剤の場合であっても、高熱や火花を生じにくいエアー駆動式ポンプからなる供給ポンプ50によってこの塗布液は給送されるため、この塗布液に引火することが防止され、極めて高い安全性を得られるようになっている。
【0043】
そして、エアー源51からこのエアー駆動式ポンプからなる供給ポンプ50に圧縮空気が送られる空気の流通経路上には、エアー源51から供給される圧縮空気を所望の圧力に調整可能なレギュレータ52と、この流通経路上のレギュレータ52より下流側でこの流通経路内の空気圧を検出する圧力センサ53と、この流通経路内の空気圧をオペレータが確認するためのエアゲージ54とが配置されている。
【0044】
このような圧力センサ53を備えることで、この圧縮空気の流通経路の気密状態やエアー源51の動作に異常が生じて供給ポンプ50の動作に異常を生じ、チャンバー30に給送される塗布液量に異常が生じていないかを検出し、また、このような異常状態を防止することができるようになっている。
【0045】
また、供給ポンプ50に送る圧縮空気の圧力を調整するレギュレータ52は、コントローラ90によって制御されるようになっており、このコントローラ90には、前記圧力センサ53と、チャンバー30の液溜まり31内の液面高さHを検出する上記液面高さ検出センサ72からの検出信号が入力されるようになっている。
【0046】
このように液面高さ検出手段72の検出信号が入力されるコントローラ90は、液面高さ検出センサ72が検出する液溜まり31内の液面高さHに応じて、供給ポンプ50に供給されるエアー圧をレギュレータ52を制御することにより、例えば、この液面高さHが異常に上昇している場合には、供給ポンプ50に送られるエアー圧を下げて、チャンバー30に供給される塗布液の流量を減少させることによって液溜まり31内の液面高さHを下げ、逆に、液面高さHが異常に低下している場合には、供給ポンプ50に送られるエアー圧を上げて、チャンバー30に供給される塗布液の流量を増加させることによって液溜まり31内の液面高さHを上げるようになっている。
【0047】
すなわち、このコントローラ90は、液面高さ検出手段(液面高さ検出センサ)72の検出値に応じて、チャンバー30の液溜まり31に供給する塗布液量を調整する塗布液供給量制御手段を構成しており、このようにしてコントローラ90が液溜まり31内の液面高さHを所定の高さ範囲に維持することにより、版胴10の版面11に付着する塗布液量を安定させ、ひいてはシート材Sに対する所望の塗布状態を得ることができるようになっている。
【0048】
なお、液溜まり31内の液面高さHの適正範囲は、この塗布液供給装置を含む塗布液塗布装置全体の構成、作業環境の気温や気圧、さらに塗布液の粘度等に応じて、版胴10の版面11に付着する塗布液量が適正となる範囲に適宜設定すればよいが、一般的には、版胴10の回転動作を停止した状態において、版胴10の版面11とドクター刃33の接触位置近傍を中心とする高さ範囲が一般的な液面高さHの適正範囲であるといえる。
【0049】
以上、実施形態に即して本発明について説明したが、本発明にかかる版胴に対する塗布液供給装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように構成してもよい。
【0050】
(1)上記実施形態においては、リターン管路42,42を透明部材で形成することにより、このリターン管路42,42を流通する塗布液の流量をオペレータが目視によって検出する構成を示したが、さらに、リターン管路42、42を流通する塗布液の流量をこのリターン管路42,42外から検出する光学的な検出スイッチ等からなるリターン流量検出センサを設けて、このセンサ出力をコントローラ90に入力することにより、チャンバーの液溜まり11内の液面高さHを制御するように構成してもよい。この場合、上記実施形態における液面高さ検出センサ72と併用しても、あるいはこのリターン流量検出センサの検出のみから前記コントローラ90が塗布液供給手段(レギュレータ52、供給ポンプ50等)を制御するようにしてもよい。
【0051】
(2)上記実施形態においては、チャンバー30に塗布液を供給する塗布液供給手段をエアー源51からのエアーによって動作するエアー駆動式ポンプ(供給ポンプ)50によって構成したが、塗布液タンク60からチャンバー30に塗布液を給送しうる構成要素であれば、電動ポンプや油圧ポンプなど、いかなる公知の供給手段を用いてもよい。
【0052】
(3)上記実施形態においては、チャンバー30の液溜まり31の液面高さを検出する液面高さ検出センサ72として、透明窓71を介してチャンバー30外から液面高さを検出する光学スイッチを用いる構成を挙げたが、チャンバー30内の液面高さHを検出しうる検出手段であれば、いかなる公知の検出手段を用いてもよい。たとえば、液溜まり31内において塗布液と直接接触しながら液面高さHを検出するセンサ等によってこの液面高さ検出手段を構成してもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、チャンバー内の液溜まり内の液面高さを検出する液面高さ検出手段を備えたため、版胴の版面に付着する塗布液量の変動の原因となる液溜まり内の液面高さの異常を検出して、シート材に塗布不良が生じることを未然に防止することができる。
【0054】
また、リターン管路を流通する塗布液の流量を検出するリターン流量検出手段を備えた構成によれば、このリターン管路を流通する塗布液の流量を検出することによって間接的にチャンバーの液溜まり内の液面高さを検出することができるため、上述した液面高さ検出手段によって直接的に液溜まり内の液面高さを検出する場合と同様に、版胴の版面に付着する塗布液量が変動して、シート材に塗布不良が生じることを未然に防止することができる。
【0055】
さらに、液面高さ検出手段やリターン流量検出手段によって検出される液溜まり内の液面高さに応じて、液溜まりに供給する塗布液量を調整する塗布液供給量制御手段を備えれば、液溜まり内の液面高さを所定の高さに維持し、シート材に塗布不良が生じることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる版胴に対する塗布液供給装置の一実施形態を示す全体概略図である。
【図2】 同装置の側面図断面である。
【図3】 同装置のチャンバー30部分の断面説明図である。
【図4】 従来の版胴に対する塗布液供給装置の側面図である。
【符号の説明】
10 版胴
11 版面
20 圧胴
30 チャンバー
31 液溜まり
32 シールプレート
33 ドクター刃
41 供給管路
42 リターン管路(透明部)
43 リターン管路
50 供給ポンプ(エアー駆動式ポンプ;塗布液供給手段)
51 エアー源
52 レギュレータ
60 塗布液タンク
71 透明窓(液面高さ検出手段)
72 液面高さ検出センサ(液面高さ検出手段)
90 コントローラ(塗布液供給量制御手段)

Claims (6)

  1. シート材の表面に塗布液を塗布する版胴の側面位置に、前記版胴の版面に沿って設置されたチャンバーと、
    前記版胴の版面に対向する開口部を有する、前記チャンバー内に形成された液溜まりと、
    前記液溜まりの上部に連通する上部口と、
    前記液溜まりの下部に連通する下部口と、
    塗布液が貯えられる塗布液タンクと、
    前記塗布液タンク内の塗布液を前記チャンバーの前記液溜まりに前記下部口から供給する塗布液供給手段と、
    前記チャンバーの前記液溜まり内の塗布液を前記上部口から前記塗布液タンクに戻すリターン管路と、
    前記液溜まり内の液面高さを検出する液面高さ検出手段とを備え
    前記液面高さ検出手段が、前記液溜まり内の液面高さを前記チャンバー外から視認し得るように、前記チャンバーの側壁部に所定の高さ範囲にわたって設けられた透明窓と、前記チャンバー外から前記透明窓を介して前記液溜まりに貯えられた塗布液の液面高さを検出する液面高さ検出センサとを有することを特徴とする版胴に対する塗布液供給装置。
  2. 前記チャンバーの前記液溜まり内の塗布液を前記上部口から前記塗布液タンクに戻すリターン管路と、
    前記リターン管路内を流通する塗布液の流量を検出するリターン流量検出手段とを備えたことを特徴とする請求項記載の版胴に対する塗布液供給装置。
  3. 前記リターン流量検出手段が、前記リターン管路内を流通する塗布液の流量を前記リターン管路外から視認し得るように、前記リターン管路の周壁の少なくとも一部に設けられた透明窓を備えた請求項記載の版胴に対する塗布液供給装置。
  4. 前記リターン流量検出手段が、前記リターン管路外から前記透明窓を介して前記リターン管路を流通する塗布液の流量を検出するリターン流量検出センサを備えた請求項記載の版胴に対する塗布液供給装置。
  5. 前記液面高さ検出手段によって検出される前記液溜まり内の塗布液の液面高さ、または前記流量検出手段によって検出される前記リターン管路内を流通する塗布液の流量に応じて、前記チャンバーの前記液溜まりに供給される塗布液の流量を調整するように、前記塗布液供給手段を制御する塗布液供給量制御手段を備えた請求項1〜のいずれかに記載の版胴に対する塗布液供給装置。
  6. 前記塗布液供給手段が、塗布液を前記塗布液タンクから吸い上げて前記チャンバーの前記液溜まりに前記下部口から供給するエアー駆動式ポンプと、前記エアー駆動式ポンプに圧縮空気を供給するエアー源と、前記エアー源から前記エアー駆動式ポンプに供給される圧縮空気の圧力を調整可能なレギュレータとを備え、
    前記塗布液供給量制御手段は、前記レギュレータを制御することによって前記チャンバーの前記液溜まりに供給する塗布液の流量を制御するように構成された請求項記載の版胴に対する塗布液供給装置。
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