JP4162258B2 - インラインフィルタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、配管内を流通するエア等の流体を清浄にするインラインフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
加圧エア等の流体を利用して各種作業を行う自動化システムが数多く利用されている。この自動化システムは、例えばエアによって駆動される各種機器を備え、これら各機器には配管を介してエアが給排される。
【0003】
この配管内を流れるエアは、通常その流通途中で発生した粉塵、その他大気中に含まれている塵埃等といった異物を含んでいる。このような異物を含んだままの状態でエアが自動化システムを構成する各種機器に供給されると、これら各種機器の故障の原因となる。また、自動化システムをクリーンルーム内で利用する場合には、各種機器等から排出されるエアが室内汚染の原因にもなる。そこで、自動化システムを構成する配管には、これらの異物を除去するためのエアフィルタが設けられる。その中には、インラインフィルタと呼ばれる、配管のラインに沿って設けられる小型のものがある。
【0004】
図7に示すように、従来のインラインフィルタ41は、その本体42に中空糸膜などで構成されるフィルタエレメント43を内蔵している。本体42の一端部には同本体42に対して着脱自在に管継手44が設けられている。管継手44には本体42にエアを流入させる一次側配管45が接続されている。一方、本体42の他端部には二次側配管46が接続される。従って、一次側配管45から本体42の一端部に供給されたエアは、フィルタエレメント43を介して本体42内を流通し、本体42の他端部から二次側配管46へ流出する。このエアがフィルタエレメント43を通過する際に、その内部に含まれる粉塵等の異物が除去される。その結果、本体42の他端部から異物の除去されたクリーンなエアが二次側配管46へ流出することになる。
【0005】
このインラインフィルタ41は、その使用を続けることでフィルタエレメント43に除去された異物が徐々に詰まっていき、それに伴ってインラインフィルタ41内をエアがスムーズに流通しなくなる。このため、所定の使用期間が経過した時点でフィルタエレメント43の交換が必要となる。交換は次の手順で行われる。
【0006】
すなわち、図8に示すように、まず本体42から専用工具を用いて管継手44を取り外す。次いで、管継手44が取り外された状態で、本体42の開放端を配管のライン上から外れた位置に指向させ、本体42の内部からフィルタエレメント43を取り出す。その後、新しいフィルタエレメント43を本体42の内部に挿入する。そして、再び本体42を配管のライン上に戻して管継手44を取り付ける。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のインラインフィルタ41では、本体42の一端部に設けられた管継手44を取り外すのに専用工具が必要となって、フィルタエレメント43の交換作業が大袈裟になるという問題がある。
【0008】
また、本体42の内部にフィルタエレメント43を内蔵している関係上、必然的に本体42が大きくなってしまい、インラインフィルタ41全体として大型化してしまうという問題もある。
【0009】
さらに、フィルタエレメント43の交換に際しては作業者が専用工具で取り外し作業を行うためのスペース、本体42を配管のライン上から外れた方向へ指向させた上でフィルタエレメント43を長手方向に抜き差しするためのスペースが必要となる。ところが、インラインフィルタ41の周囲にはエアによって駆動される各種機器や他の配管が多数配設されていることが多いため、フィルタエレメント43の交換に必要な上記各スペースを確保することができない場合があり、フィルタエレメント43の交換作業が困難になるという問題がある。
【0010】
上記した問題点を解消し得るものとしては、フィルタエレメントの寿命が尽きたらインラインフィルタそのものを交換する使い捨てのインラインフィルタがある。しかし、フィルタエレメント以外の管継手などはまだ使用可能な状態にあるにもかかわらず使い捨てにされてしまうのでは、ランニングコストが高くなるばかりか、廃棄物が増えてしまい環境問題上も好ましくないという新たな問題が生じる。従って、全てを使い捨てするのではなくフィルタエレメントのみを交換するタイプのインラインフィルタで、前述した問題を解消することが好ましいと考えられる。
【0011】
本発明は、上記問題を解消し得るフィルタエレメント交換タイプのインラインフィルタを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
以下に、上記課題を解決し得る手段等について項を分けて列挙する。なお、必要に応じてその作用、効果、具体的手段等についても付記する。
【0013】
手段1.配管ライン上に当該ラインに沿って直線的に延びるように形成され、内部を流体が流通する筒部、及び同筒部内を流通する流体の流通経路上に筒部と一体に設けられて当該流体に含まれた異物を除去するフィルタ部を備えたフィルタエレメントと、
前記ライン上となる同フィルタエレメントの一端部に取り付けられ、前記フィルタ部の入口に連通する通路を備えた入口側管継手と、
前記ライン上となる前記フィルタエレメントの他端部に取り付けられ、前記フィルタ部の出口に連通する通路を備えた出口側管継手とを備え、
前記両管継手を前記フィルタエレメントに対してそれぞれ着脱自在となるように構成したインラインフィルタ。
【0014】
手段1によれば、フィルタエレメントの両端部に設けられる入口側管継手と出口側管継手が着脱自在となるように構成されているため、両管継手をフィルタエレメントから取り外せばフィルタエレメントのみを取り出してこれを交換することができる。このため、フィルタエレメントの交換にはその両端部で管継手を取り外すのに必要なスペースが確保されていれば足りる。これにより、本体内部からフィルタエレメントを長手方向に抜き差しするためのスペースが必要であった従来技術とは異なり、フィルタエレメントの交換に必要なスペースを格段に小さくすることができる。その結果、インラインフィルタの周囲に各種機器や他の配線が多数配設されている場合であっても、フィルタエレメントの交換を容易に行うことができる。
【0015】
また、フィルタエレメントを構成する筒部の外周部をそのままインラインフィルタの外周部として利用しているため、本体の内部に交換可能なフィルタエレメントを内蔵する従来技術に比べてインラインフィルタ全体を小型化することができる。
【0016】
手段2.前記フィルタエレメントの両端部に管継手が取り付けられた状態から、その管継手が外れるのを防止する固定手段を着脱自在に設けた手段1に記載のインラインフィルタ。
【0017】
手段2によれば、固定手段を設けたことにより、フィルタエレメントの両端部に管継手が取り付けられた状態から管継手が外れてしまうのを防止できる。また、この固定手段は着脱自在に設けられているため、管継手がフィルタエレメントから外れるのを防止する機構をフィルタエレメント及び管継手自体に設ける必要がない。かかる機構は複雑になりがちであるが、そのような機構を設ける必要がない分、フィルタエレメント及び管継手の構成を簡単にすることができる。これにより、インラインフィルタの一層の小型化を図ることができるし、製造も簡単に行うことができる。
【0018】
手段3.配管ライン上に当該ラインに沿って直線的に延びるように形成され、内部を流体が流通する筒部、及び同筒部内を流通する流体の流通経路上に筒部と一体に設けられて当該流体に含まれた異物を除去するフィルタ部を備えたフィルタエレメントと、
前記ライン上となる同フィルタエレメントの一端部に取り付けられ、前記フィルタ部の入口に連通する通路を備えた入口側管継手と、
前記ライン上となる前記フィルタエレメントの他端部に取り付けられ、前記フィルタ部の出口に連通する通路を備えた出口側管継手とを備え、
前記フィルタエレメントの端部及び前記管継手のうちの一方には、流体の流通経路を備え長手方向に突出する突出部を設け、他方には流体の流通経路と連通する取り付け凹部を形成し、その取り付け凹部に前記突出部を収容することでフィルタエレメントの両端部に管継手を取り付け、その取り付け箇所には略コ字状の固定ピンの一対の腕部を外部から抜き差し自在な孔であって、差し込まれた各腕部により管継手の長手方向への移動が規制されるように装着孔を形成したインラインフィルタ。
【0019】
手段3によれば、手段1と同様に、フィルタエレメントの両端部に設けられる入口側管継手と出口側管継手が着脱自在となるように構成されているため、両管継手をフィルタエレメントから取り外せばフィルタエレメントのみを取り出してこれを交換することができる。このため、手段1と同様、インラインフィルタの周囲に各種機器や他の配線が多数配設されている場合であっても、フィルタエレメントの交換を容易に行うことができる。
【0020】
また、固定ピンの一対の腕部を装着孔に差し込むことで、突出部又は取り付け凹部の形成された管継手はフィルタエレメントの両端部に取り付けられた状態から長手方向への移動が規制される。これにより、フィルタエレメントの両端部から管継手が外れるのを防止できる。そして、固定ピンを装着孔から抜き出せば、かかる規制は解消され、フィルタエレメントの両端部から管継手を取り外すことが可能となる。このように、固定ピンを装着孔に対して抜き差しするだけで管継手の取り外し可能な状態とそれが不能な状態とを作り出すことができる。その結果、管継手の取り外しに専用工具が必要であった従来技術に比べて、フィルタエレメントの交換作業を簡単なものにすることができる。
【0021】
さらに、固定ピンは相対向する一対の腕部を有する略コ字状であり、装着孔に差し込まれた各腕部によって管継手の抜け落ちが防止される。これにより、突出部を挟んだ2箇所で抜け落ち防止を図ることができ、管継手がフィルタエレメントから外れるのを確実に防止することができる。
【0022】
手段4.前記装着孔を、同装着孔に前記固定ピンを差し込んだ際にその固定ピン全体が収容されるように形成した手段3に記載のインラインフィルタ。
【0023】
手段4によれば、固定ピン全体が装着孔内に収容されるため、固定ピンがインラインフィルタの側面から突出することがない。インラインフィルタの周囲には各種機器や他の配管が多数配設されているが、固定ピンの存在がこれらの邪魔にならなくて済むとともに不用意に固定ピンが外れることがなくなる。
【0024】
手段5.前記装着孔につながるとともに、該装着孔に固定ピンが差し込まれた状態で固定ピンの両腕部を連結する連結部の延びる方向と交差する方向に延びる補助孔を形成した手段4に記載のインラインフィルタ。
【0025】
手段5によれば、装着孔につながる補助孔が形成されているため、この補助孔に入りうるペン先など先端の細い身近な物を利用して装着孔内に収容された固定ピンの取り外しを行うことができる。このため、固定ピン全体が装着溝内に収容されていても、固定ピンの抜き出しを容易に行うことができる。
【0026】
手段6.前記固定ピンの連結部を円弧状に形成した手段5に記載のインラインフィルタ。
【0027】
手段6によれば、連結部が円弧状に形成されているため、連結部を直線状に形成した場合に比べて固定ピンを抜き出す際に用いられるペン先などを挿入できる空間領域を確保することができる。このため、固定ピンをより抜き出しやすくすることができる。
【0028】
手段7.前記装着孔を、取り付け凹部と外部とを連通させる貫通孔と、突出部に形成された円環状の装着溝とにより構成し、前記固定ピンをその腕部間が弾力によって拡大しうるように構成するとともに、両腕部には装着溝内の外周部に合わせて円弧状とされた係合部を設け、同係合部の内側を装着溝内の外周部と係合させ、固定ピンの前記弾力によりその係合状態を維持するようにした手段3乃至6のいずれかに記載のインラインフィルタ。
【0029】
手段7によれば、固定ピンは弾力でその腕部間を拡大しうるよう構成されているため、固定ピンを装着孔内に差し込む際には、腕部の先端部を装着溝内の外周部に対して押し込むことで腕部の係合部が装着溝内の外周部と係合する。これにより、固定ピンは装着孔内に差し込まれた状態からの抜け止めが図られる。このため、固定ピンが抜け落ちないようにすべく貫通孔や装着溝に固定ピンを圧入させるなどの配慮をする必要がなくなる。従って、フィルタエレメント交換のために何度も固定ピンを抜き差しする場合でも、固定ピン自身の抜け止め機能を長期間維持できることから、固定ピンの製品寿命を長くすることができる。
【0030】
手段8.前記固定ピンの腕部の先端部を、腕部間の開口部が前記係合部の先端側より拡大するように外側に広げるとともに、その内側を円弧状に形成した手段7に記載のインラインフィルタ。
【0031】
手段8によれば、固定ピンの腕部の先端部が外側に広げられ、かつ内側が円弧状に形成されているため、固定ピンを装着孔内に差し込む際に、腕部の先端部内側を装着溝内の外周部に押し当て、さらに固定ピンを押し込むことで自然とスムーズに腕部間が拡大して係合部と装着溝内の外周部との係合が達成される。逆に、固定ピンを引き抜く際にも、スムーズに腕部間が拡大して係合部と装着溝内の外周部との係合が解かれる。このように、固定ピンを抜き差しする際に腕部の係合部と装着溝内の外周部との係合やその解消をスムーズに行うことができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下に、実施の形態について図1乃至図5を参照しつつ説明する。なお、図1はインラインフィルタの正面図であり、図2は図1のA−A断面図であり、図3はインラインフィルタにおいて、片方の管継手を取り外した状態の縦断面図であり、図4はピンの正面図であり、図5は配管に接続されたインラインフィルタのフィルタエレメント交換途中の状態を示す正面図である。
【0033】
図1及び図3に示すように、インラインフィルタ1は、フィルタエレメント2と、フィルタエレメント2の一端部に取り付けられる入口側管継手としての第1管継手3と、フィルタエレメント2の他端部に取り付けられる出口側管継手としての第2管継手4とを備えている。
【0034】
図2に示すように、第1管継手3は横断面円形状に形成されている。第1管継手3の先端部にはワンタッチ継手5が設けられており、図5に示すように、粉塵等の異物を含んだエアが流通する一次側配管6が接続される。第1管継手3の基端部には横断面円形状の取り付け凹部7が形成されている。取り付け凹部7の奥には、横断面積が取り付け凹部7よりも小さい流通溝8が形成されている。この流通溝8は通路9を介してワンタッチ継手5の図示しない流路に連通されている。従って、取り付け凹部7は流通溝8、通路9を介してワンタッチ継手5の流路に連通する。
【0035】
なお、第1管継手3の横断面形状は円形状に限られず、例えば楕円や角形状にすることもできる。また、ワンタッチ継手5の代わりに配管接続用の雌ネジが形成された雌ネジ孔として形成すること等、他の構成を採用することもできる。
【0036】
第2管継手4は前記第1管継手3とフィルタエレメント2を挟んで左右対称に形成されている。このため、第2管継手4もワンタッチ継手10、取り付け凹部11、流通溝12、同流通溝12とワンタッチ継手10の流路とをつなぐ通路13を備えている。図5に示すように、第2管継手4のワンタッチ継手10には二次側配管14が接続される。なお、第2管継手4の横断面形状が円形状に限定されないこと、配管の接続構造についてワンタッチ継手10に限定されないことは、第2管継手4においても同様である。
【0037】
そして、このような一対の管継手3,4がフィルタエレメント2を挟んでそれぞれの取り付け凹部7,11が相対向するように配置される。
【0038】
フィルタエレメント2の一端部には同フィルタエレメント2を構成する筒部15の端面から突出する筒状の第1突出部16が形成され、他端部には筒部15を挟んで第1突出部16と左右対称となる筒状の第2突出部17が形成されている。両突出部16,17の横断面形状は取り付け凹部7,11の横断面形状に合わせて円形状とされている。また、両突出部16,17は取り付け凹部7,11の深さに合わせて筒部15の端面から突出形成されている。
【0039】
第1突出部16が第1管継手3の取り付け凹部7に、第2突出部17が第2管継手4の取り付け凹部11にそれぞれ収容されることで、フィルタエレメント2の両端部に第1管継手3及び第2管継手4がそれぞれ取り付けられる。なお、この取り付けは仮止めに過ぎない。管継手3,4がフィルタエレメント2に取り付けられた状態では、突出部16,17の端面と取り付け凹部7,11の底面とが相対向し、かつ接触した状態となっている。
【0040】
なお、突出部16,17の端面と取り付け凹部7,11の底面との間には多少の遊びを設けることも可能である。また、フィルタエレメント2の両端部に取り付け凹部を形成し、管継手3,4に突出部を形成するという逆の構成を採用することもできる。
【0041】
両突出部16,17の外周部には環状のリング収容溝18が形成されており、同収容溝18にはシールリング19が配設される。これにより、突出部16,17と取り付け凹部7,11との間の気密性が保持される。なお、この気密性保持は、突出部16,17の端面と取り付け凹部7,11の底面との間にシールリングを設けることでも実現可能である。
【0042】
前記フィルタエレメント2はその内部に、筒部15及び突出部16,17と一体に設けられたフィルタ部20を備えている。フィルタ部20は第1突出部16の端面から第2突出部17の端面にわたって設けられており、その両端は両突出部16,17の端面に露出した状態とされている。フィルタ部20は、同フィルタ部20をエアが通過する際にエア中に含まれている異物を除去するもので、例えば開口部をそろえて二つ折りした多数本の多孔質中空糸から構成されている。もっとも、その他にも多孔質体を用いる等、各種の構成を採用できる。なお、図2においては、第1突出部16の内部に設けられたフィルタ部20の断面構造を省略してある。
【0043】
従って、このインラインフィルタ1では、一次側配管6より第1管継手3にエアが供給されると、このエアはワンタッチ継手5の流路から、第1管継手3の通路9及び流通溝8を介してフィルタ部20が露出した第1突出部16の端面に到達する。同端面のフィルタ部20が露出した部分(フィルタ部20の入口)からエアはフィルタ部20に流入し、エアはフィルタ部20を通過する。このとき、エアに含まれる粉塵等の異物が除去される。そのクリーンなエアはフィルタ部20の第2突出部17の端面に露出した部分(フィルタ部20の出口)から流出し、第2管継手4の流通溝12及び通路13、ワンタッチ継手10の流路を介して二次側配管14に流出する。
【0044】
ここで、フィルタエレメント2の両端部に第1管継手3及び第2管継手15が仮止めされた後、その状態で両管継手の長手方向への移動を制約して管継手がフィルタエレメントから外れるのを防止するための構成について説明する。なお、この構成に関しては、第1管継手3及び第2管継手4いずれも同じ構成であるから、これ以降第1、第2という区別は必要がある場合のみ付して説明する。
【0045】
フィルタエレメント2の突出部16,17の外周部には、前記リング収容溝18よりも筒部15側に円環状の装着溝21が形成されている。そして、管継手3,4には、同管継手3,4をフィルタエレメント2に仮止めした状態で装着溝21の位置と対応した位置に、取り付け凹部7,11内と外部とを連通する貫通孔22が設けられている。
【0046】
貫通孔22は管継手3,4の外周に沿って長孔に形成されている。その長さは、図2に示すように、貫通孔22を正面視した場合に後述する固定ピン31の連結部33の長さよりも長くなるように形成されている。貫通孔22の幅は装着溝21の幅に合わせて形成されている。このため、管継手3,4をフィルタエレメント2に取り付けた状態では、突出部16,17に形成された装着溝21の溝内を管継手3,4の外側から貫通孔22を介して視認することが可能となる。
【0047】
また、管継手3,4には、図2及び図3に示すように、貫通孔22の長さ方向両端から管継手3,4の内部(奥側)へ平行に延びる一対の収容溝23が形成されている。本実施形態では、これら貫通孔22、装着溝21及び収容溝23によって装着孔が形成されている。
【0048】
さらに、管継手3,4には、長孔として形成された前記貫通孔22の中央部で、長孔の延びる方向に対して直角方向に延びて貫通孔22につながり、筒部15側で開口する補助孔24が形成されている。この補助孔24を介して取り付け凹部7,11内は管継手3,4の外側と連通される。
【0049】
フィルタエレメント2に管継手3,4を仮止めした状態で、管継手3,4の外側から貫通孔22を介して装着溝21には固定手段としての固定ピン31が装着される。図2及び図4に示すように、固定ピン31は全体として略コ字状に形成され、前記装着溝21や前記貫通孔22の幅とほぼ同じか若干小さい程度の厚みを有している。この固定ピン31は相対向する一対の腕部32と両腕部32を連結する円弧状の連結部33とが形成されるように、弾力のある鋼線によって構成されている。
【0050】
両腕部32には前記円環状の装着溝21内の外周部に合わせて円弧状に形成された係合部34がそれぞれ設けられている。両係合部34の内側を含んで仮想される円の径は、装着溝21内の外周部の外径とほぼ同じとされている。なお、装着溝21内の外径よりも若干小径とすることも可能である。そして、固定ピン31は腕部32同士の間が拡大かつ復元しうる弾力を有する。また、腕部32の先端部は腕部間の開口部が係合部34の先端側より拡大するように外側に広げられ、かつ内側は円弧状に形成されている。従って、腕部32の先端側は先端部と係合部34とによって波状となっている。
【0051】
かかる固定ピン31の装着は次のように行われる。すなわち、固定ピン31の腕部32を管継手3,4に向け、その腕部32から固定ピン31を貫通孔22に挿入する。すると、腕部32の先端部が装着溝21内の外周部に当接する。その後、さらに固定ピン31を押し込むと、固定ピン31は腕部32同士の間が徐々に拡大されながら進む。このとき、腕部32の先端部内側が円弧状に形成されていることから、単に固定ピン31を押し込むだけで腕部32同士の間が拡大し、その押し込みがスムーズに行われる。
【0052】
さらに固定ピン31の押し込みを続けると、係合部34の内側と装着溝21内の外周部とが接触し、両係合部34間で装着溝21内の外周部が挟持されることになる。この状態では、腕部32の有する弾力により固定ピン31は元の状態に復元している。この両係合部34によって装着溝21内の外周部が挟持されることにより、固定ピン31は装着溝21に装着され、しかも容易には装着溝21から抜け落ちない状態とされる。
【0053】
しかも、固定ピン31の装着状態にあっては、固定ピン31が管継手3,4の外周面から突出しないように貫通孔22等に収容されるので、固定ピン31が他の機器等にひっかかる等して不用意に外れることがない。
【0054】
そして、固定ピン31は装着溝21や前記貫通孔22の幅とほぼ同じか若干小さい程度の厚みを有しているから、装着溝21に装着されている状態では固定ピン31は装着溝21や貫通孔22、収容溝23を形成する壁面に接触している。このような固定ピン31の存在により、管継手3,4はフィルタエレメント2に取り付けられた状態から同エレメント2の長手方向に単独で移動しようとしても移動できない状態となる。これにより、管継手3,4がフィルタエレメント2から外れてしまうのを防止できる。
【0055】
また、固定ピン31を引き抜く場合には、例えば、ペン先など補助孔24内に入りうる身近な物を補助孔24から突出部16,17と固定ピン31の連結部33との間に差し込み、その物を利用して固定ピン31を引き抜く。このとき、腕部32の先端部内側が円弧状に形成されているので、腕部32同士の間が徐々に拡大して係合部34による装着溝21内の外周部の挟持が解かれながら固定ピン31が引き抜かれる。このため、固定ピン31の引き抜きがスムーズに行われる。このように、固定ピン31の引き抜きに専用工具は不要であり、しかも補助孔24を利用することができるため固定ピン31の引き抜きを容易に行うことができる。
【0056】
次に、以上のように構成されたインラインフィルタ1において、フィルタエレメント2を交換する手順について説明する。
【0057】
まず、第1突出部16及び第2突出部17の各装着溝21にそれぞれ装着された固定ピン31を引き抜く。その手順は前述したとおりである。固定ピン31が引き抜かれた状態で、図5に示すように、第1管継手3をフィルタエレメント2から取り外し、第1突出部16を配管のライン上から外れた位置に指向させる。次いで、第2管継手4からフィルタエレメント2を取り外す。取り外しは単にフィルタエレメント2と管継手3,4とのいずれかを他方から引き抜くだけでよい。その後、両管継手3,4が取り外された使用済みのフィルタエレメント2を新しいフィルタエレメント2に交換する。この新しいフィルタエレメント2の両端を再度第1管継手3及び第2管継手4に仮止めする。そして、各装着溝21にそれぞれ固定ピン31を再び装着する。その装着手順は前述したとおりである。
【0058】
このように、本実施形態のインラインフィルタ1では、フィルタエレメント2の両端部に設けられる管継手3,4が着脱自在となっているため、管継手3,4からフィルタエレメント2を取り外せばフィルタエレメント2のみを取り出してこれを交換することができる。このため、フィルタエレメント2の交換にはフィルタエレメント2の両端部で管継手3,4を取り外すのに必要な領域が確保されていれば足りる。即ち、突出部16,17の筒部15から突出した長さ程度があれば足りる。その結果、本体内部からフィルタエレメントを長手方向に抜き差しするためのスペースが必要であった従来技術とは異なり、フィルタエレメント2の交換に必要なスペースを格段に小さくすることができる。
【0059】
なお、本実施形態では、インラインフィルタ1をエア中に含まれる異物を除去するために使用したが、エア以外の気体或いは液体に使用することも可能である。
【0060】
また、本実施形態では、フィルタエレメント2の両端部に管継手3,4を取り付けた後、フィルタエレメント2から管継手3,4が外れるのを防止するための構成として固定ピン31を用いた構成としたが、その他、管継手3,4をクランプするような構成としてもよい。さらに、固定ピン31を別の構成とすることも可能である。例えば、連結部33を貫通孔22の外側に突出させることもできるし、略コ字状でなくてよい。
【0061】
略コ字状でない構成としては、図6に示す構成が例として考えられる。すなわち、このインラインフィルタ35では、突出部16,17が取り付け凹部7,11に収容された状態で、フィルタ部20を挟んで、フィルタエレメント2の長手方向と交差、好ましくは直交する方向に貫通する一対の貫通孔36が形成されている。各貫通孔36にはそれぞれ略くの字状の弾性を有する固定ピン37が挿入されている。貫通孔36内において、固定ピン37はその両端部が貫通孔36を形成する壁面を押圧するとともに、中央部が管継手3,4の装着溝21底面を押圧することで弾性支持される。これにより、固定ピン37は貫通孔36から抜け落ちることが防止されるとともに、ペン先等で固定ピン37の端部を押せば取り外すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】インラインフィルタの正面図。
【図2】図1のA−A断面図。
【図3】インラインフィルタの縦断面図。
【図4】固定ピンの正面図。
【図5】フィルタエレメントの交換途中の状態を示す正面図。
【図6】管継手を固定するための別構成を示す横断面図。
【図7】従来技術のインラインフィルタを示す正面図。
【図8】従来技術のインラインフィルタにおいて、フィルタエレメントの交換途中の状態を示す正面図。
【符号の説明】
1…インラインフィルタ、2…フィルタエレメント、3…入口側管継手としての第1管継手、4…出口側管継手としての第2管継手、7,11…取り付け凹部、15…筒部、16…第1突出部、17…第2突出部、20…フィルタ部、21…装着孔を構成する装着溝、22…装着孔を構成する貫通孔、23…装着孔を構成する収容溝、31…固定手段としての固定ピン、32…腕部、33…連結部、34…係合部。
Claims (6)
- 配管ライン上に当該ラインに沿って直線的に延びるように形成され、内部を流体が流通する筒部、及び同筒部内を流通する流体の流通経路上に筒部と一体に設けられて当該流体に含まれた異物を除去するフィルタ部を備えたフィルタエレメントと、
前記ライン上となる同フィルタエレメントの一端部に取り付けられ、前記フィルタ部の入口に連通する通路を備えた入口側管継手と、
前記ライン上となる前記フィルタエレメントの他端部に取り付けられ、前記フィルタ部の出口に連通する通路を備えた出口側管継手とを備え、
前記フィルタエレメントの端部及び前記管継手のうちの一方には、流体の流通経路を備え長手方向に突出する突出部を設け、他方には流体の流通経路と連通する取り付け凹部を形成し、その取り付け凹部に前記突出部を収容することでフィルタエレメントの両端部に管継手を取り付け、その取り付け箇所には略コ字状の固定ピンの一対の腕部を外部から抜き差し自在な孔であって、差し込まれた各腕部により管継手の長手方向への移動が規制されるように装着孔を形成したインラインフィルタ。 - 前記装着孔を、同装着孔に前記固定ピンを差し込んだ際にその固定ピン全体が収容されるように形成した請求項1に記載のインラインフィルタ。
- 前記装着孔につながるとともに、該装着孔に固定ピンが差し込まれた状態で固定ピンの両腕部を連結する連結部の延びる方向と交差する方向に延びる補助孔を形成した請求項2に記載のインラインフィルタ。
- 前記固定ピンの連結部を円弧状に形成した請求項3に記載のインラインフィルタ。
- 前記装着孔を、取り付け凹部と外部とを連通させる貫通孔と、突出部に形成された円環状の装着溝とにより構成し、前記固定ピンをその腕部間が弾力によって拡大しうるように構成するとともに、両腕部には装着溝内の外周部に合わせて円弧状とされた係合部を設け、同係合部の内側を装着溝内の外周部と係合させ、固定ピンの前記弾力によりその係合状態を維持するようにした請求項1乃至4のいずれかに記載のインラインフィルタ。
- 前記固定ピンの腕部の先端部を、腕部間の開口部が前記係合部の先端側より拡大するように外側に広げるとともに、その内側を円弧状に形成した請求項5に記載のインラインフィルタ。
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