JP4161890B2 - 貯湯式電気温水器 - Google Patents

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本発明は、貯湯式電気温水器に係り、特に洗面器下などの局所給湯にに好適な小型の電気温水器に関する発明である。
従来の貯湯式温水器は貯湯槽を有し、必要な温度の湯を常時貯めておくタイプであり、貯湯式温水器は灯油を熱源とする石油給湯器と、電気ヒータを熱源とする電気温水器がある。
さらに、電気温水器は、温水タンクに100リットル以上貯蔵可能な、屋外にも設置可能な中型電気温水器と、貯蔵可能量が100リットル未満の、洗面器下などに設置される小型電気温水器に分けられる
本発明は小型電気温水器の中でもタンク容量が40リットル以下の電気温水器に関する。
中型電気温水器の場合、一般的には200リットルから560リットルのものが主流であるため、タンクの高さが1m以上になるものがほとんどである。しかも、温水タンクを加熱するヒータがタンクの下方にあるため、タンクの上下位置によっては、タンク内の湯温が大きく異なる。また、機種によってはタンクのある一部分の沸き上げをするために、ヒータをタンクの上部と下部の2ヶ所に設置される場合もある。そのため、中型電気温水器の場合、沸き上げ時の温度制御や残湯量を検出するために、サーミスタなどの温度検出部をタンクの高さ違いで複数個設置されるケースがほとんどである。
ただし、小型電温の場合は、タンク容量が少なく、比較的短時間でお湯の沸上げが可能なため、残湯量の検出を行って使用者に知らしめる必要性が少なく、温度検出部は1つのみであるケースがほとんどである。
しかしながら、「エネルギー使用の合理化に関する法律」の改正により住宅以外の床面積の合計が2000m2以上の建築物に給湯設備の省エネルギー措置の届け出が義務付けられたことや、昨今の省エネルギーに関する意識の高まりから、小型電温についても省エネルギーのための対策を行う必要性が生じている。
具体的には、小型温水器の場合、お湯を沸して保温している間に電気を使用するが、その沸き上げ温度や保温温度を下げておくことで、節電が可能である。たとえばオフィスビルのトイレ等で使用される場合、始業前や昼休み時など手洗いでのお湯の使用頻度が多い時間帯には高温貯湯し、それ以外の使用頻度が少ない時間帯には保温温度を下げて、ヒータの消費電力を抑えて節電するものである。
しかしながら、その場所の使用時間や使用状況に応じて、お湯の沸き上げ、保温温度を変える事は困難である。そこで、お湯の使用状況を小型電気温水器自体が判して、学習制御する方法がある(例えば、特許文献1参照)。この文献では温度検出部での検出温度が一定温度を下回っている時間を使用頻度が多い時間帯と認識し、一定温度を上回っている時間を使用頻度が少ない時間帯と認識して、数日間から数週間の間、一日ごとに使用頻度が多い時間帯と少ない時間帯をデータとして記憶する。このデータに基いて、使用頻度が多い時間帯は保温温度を上げ、使用頻度が少ない時間帯は保温温度を下げるものである。
しかしながら、前出の温度検出部は、通常の沸上げ制御での使用を兼ねていて、ヒータ通電のための条件温度、(たとえば設定温度−4℃)に対して検出温度が低ければヒータに通電して沸上げを行う。放熱による温度低下での沸し上げと、使用により温度低下したことを区別する場合、常に『ヒータ通電のための条件温度>使用頻度が多いと判断するための条件温度』となるため、使用頻度が多いと判断されたときはヒータに通電していることとなる。
この場合の問題点として、ヒータ通電中はタンク内でお湯の対流が発生し、通常は温度が層状になっているのに対して、タンク内のお湯が攪拌され、タンク内にどれだけの湯が使用されたかは曖昧であり、使用頻度の判断が非常に難しい。結果的にある程度使用検出ができたとしても、盲目的に時間帯区分を設けているに過ぎず、使用頻度との関連性が漠然としている。
節電効果を上げるためには、お湯が足りなくなる(タンクから水が出る)ことがない限り、沸上げ温度および保温温度を下げていることが最も効率的であり、より精度の高い使用検出が必要である。
次に、この小型電気温水器においては、中型電気温水器に比べて製品のコストが安いため、空焚きの検出をせずに、空焚きが発生したらヒータ通電を停止する方法を取る場合が多い。すなわち、小型電気温水器の場合、一般的に、沸き上げ温度制御方法は、バイメタル式の温度調節器などの低コストの部品を使用することが多く、空焚きに関しては、空焚きによる異常な温度上昇があった場合に、バイメタル式の温度過昇防止器により、ヒータの通電を停止する方法をとっている。
前記温度過昇防止器は手動復帰タイプのものがほとんどで、電気温水器のタンクやヒータなどに取付けされている。万一、空焚きをした場合は、使用者はメンテナンス作業者を呼んで処置をする必要がある。メンテナンス作業者は、電気温水器のケーシングを外して温度過昇防止器の復帰ボタンを解除し、さらに、空焚きによりタンクやヒータが高温になったことで、製品に異常がないか確認をしなければならない。すなわち、空焚きをしてしまった場合、正常に使用できるようにするために、使用者にとっては非常に手間のかかる作業をする必要があった。
そこで、使用者の処置の手間を軽減するために、空焚き防止技術として、ヒータ近傍の温度を測る場合と貯湯タンクの温度を測る場合がある。
ヒータ近傍の温度を測る場合として、温水タンク内部に設けたヒータの基部を壁部を貫通させて外部に設け感熱ケースに取り付けられている。該感熱ケースは、ヒーターの近傍に、またはヒーター表面と接触するように配置されると共に、その内部に感熱部材が温水タンクの外側から着脱可能に挿入されているている。(例えば、特許文献2参照。)
このような場合、ヒータの温度が伝熱する感熱ケースに感熱部材を設けることにより、ヒータの温度を直接測ることができる。しかしながら感熱ケースがヒータに接触するため、ステンレスなどの材料が水中で腐食して穴があくすきま腐食が発生し、漏水する問題や、タンク天面部との温度差による沸き上げ温度の誤差が発生する可能性があった。
また、所定の試験通電時間ta だけヒータを試験通電させる判別手段を設け、判別手段は、試験通電後のヒータ近傍のタンク外面温度上昇を監視し、ヒータの空焚き状態を判別しているものもある(例えば、特許文献3参照。)。
しかしながら、この場合、以下のような問題がある。
つまり、ヒータ近傍は一般的にタンク下部にあたるため、タンク下部の温度を検出して沸き上げ温度制御を行う。その場合、繰り返し沸き上げされた場合や繰り返し出湯を行うと、図5のようにタンク上部とタンク下部の温度差が大きくなり、沸き上げの目標温度よりも温度が高くなり、温度制御の精度よくないという問題があった。
特開2000−74494 特開2002−327961号公報 特開平11−141990号公報
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、本発明の課題は、タンク内のどれだけのお湯が使用されたかを根拠として使用頻度を判断し、使用頻度の多い時間帯にタンク内の保温温度を上げ、使用頻度の少ない時間帯にタンク内保温温度を下げて消費電力の節約効果を上げる方法に関し、精度の高い使用検知を行うためのものである。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明によれば、貯湯タンクと、前記貯湯タンク内の水を加熱する発熱部と、貯湯タンク内の水温を検出する第1の温度検出部と、該第1の温度検出部の検出温度データをもとに発熱部の通電制御を行う制御回路を有する貯湯式電気温水器において、前記温水器が使用されたことを認識するために、前記第1の温度検出部より下方の貯湯タンク側面に、貯湯タンク内に給水されることにより水温が低下することを検出する第2の温度検出部を設け、前記制御回路は前記第2の温度検出部の検出温度データと設定温度との差が任意の値を上まわり、なおかつ、前記第2の温度検出部の異なる時間における複数の温度データの最大値と現在温度データとの差が一定の値を上回ると前記温水器が使用されたことを検出して使用頻度を判断し、使用頻度が多い時間帯は保温温度を上げ、使用頻度が少ない時間帯は保温温度を下げることを特徴とする。
請求項2によれば、前記第2の温度検出部の検出温度データと設定温度の差が任意の値を上まわったことを利用して前記温水器の使用を認識するに当り、前任意の値を必要に応じて変更できることを特徴とした。
本発明によれば、小型電気温水器において、発熱部の通電制御に用いる温度データを検出する第1の温度検出部より下方の貯湯タンク側面に、貯湯タンク内に給水されることにより水温が低下することを検出する第2の温度検出部を設け、この第2の温度検出部からの検出温度データと設定温度との差が任意の値を上まわり、なおかつ、前記第2の温度検出部の異なる時間における複数の温度データの最大値と現在温度データとの差が一定の値を上回ると前記温水器が使用されたことを検出して使用頻度を判断しているため、精度の高い使用検知を行うことができる。そして、この精度の高い使用頻度の判断結果に基いて使用頻度の多いときには保温温度を上げて、使用頻度の少ないときには保温温度を下げることで、より効率的に消費電力の節減効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面により詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例を示す貯湯式温水器の模式的説明図、図2は本発明の制御フロー図である。
図1において、貯湯式温水器Aはタンク容量が6L、12L、25L、30Lの各容量を持つ、洗面器などの下に設置される局所給湯タイプであり、混合水栓10へお湯を供給するように構成されている。貯湯式温水器Aの貯湯タンク1に、水を加熱するためのヒータ2が貯湯タンク1に固定されている。貯湯タンク1の胴体部外側に温度調節サーミスタ固定板14が溶接され、固定板14に貯湯タンク1内の水温を検出するための温度調節サーミスタ3(前述の第1の温度検出部に相当)が固定されている。また、温度調節サーミスタ3の下方には、タンクへの給水を検出する学習サーミスタ4(前述の第2の温度検出部に相当)が同様に学習サーミスタ固定板15によって固定されており、温度調節サーミスタ3および学習サーミスタ4の情報は制御基板5に通信され、ヒータ2への通電制御を行う。貯湯タンク1の異常温度を検出するための温度過昇防止器5が、貯湯タンク1の胴体部外側に溶接されたバイメタル固定板16にビス固定されている。7は貯湯タンク1からのお湯を出す出湯管、8は出湯口、9は貯湯タンク1へ給水する給水管、10は給水口、12は止水栓、13は止水栓12から給水口10までを接続する給水フレキ管、13は出湯口8から混合水栓11までを接続する出湯フレキ管、19は減圧弁、20は逃し弁である。
止水栓12を開けた状態で混合水栓11の湯側を開けると、給水フレキ管13、給水口10、減圧弁18、給水管9を介して貯湯タンク1内に給水が始まり、貯湯タンク1が満水になると出湯管7、出湯口8、出湯フレキ管13を介して、混合水栓11より水が出る。混合水栓11を閉じて、図示していない電源21を投入し、電源スイッチ17を入りにすると、制御基板4によりヒータ2への通電し、沸し上げが開始される。サーミスタ3から通信される温度情報を元に、制御基板4でヒータ2の通電をコントロールする。貯湯タンク1内の温度が上昇すると、水が膨張し、逃し弁20を介して膨張水が排出される。
学習サーミスタ4の取付け位置については、まず各タンク貯湯量ごとにどれだけのお湯を使用したら、学習サーミスタ4による検出が行われればよいかの目標値を算出する。基本的にお湯の使用頻度が多い時間帯は高温で保温(たとえば75℃)して、お湯の使用頻度が少ない時間帯を低温で保温(たとえば60℃)すると、どのようなときに75℃保温にしなければならないかを以下で解説する。
タンク1で沸き上げられたお湯は、混合水栓11で約15℃の水と混合され、通常35℃程度で使用される。仮に、貯湯タンク1のお湯が75℃であれば、60℃のときより、約1.25倍はたくさんの35℃のお湯を使用することができる。しかし、貯湯タンク1が75℃のお湯であれば、お湯の使用頻度が少なければお湯が余ることになり、無駄である。
反対に、貯湯タンク1が60℃のお湯であれば、使用頻度が多ければ、湯が足りなくなる可能性がある。つまり、お湯の使用頻度が多く、60℃のお湯では足りなくなる場合にだけ、保温温度を75℃に上げればよいということである。
貯湯タンク1が60℃のときの使用可能量は、貯湯タンク1が75℃のときの約75パーセントに値する。これより、貯湯タンク1のお湯の約75パーセントを上回る使用量がある場合のみ湯切れすることとなり、お湯の使用頻度が多い時間帯と判断することとする。逆に、それ以下の使用頻度であれば、使用頻度が少ない時間帯と判断する。
次に、設定温度に対して、どの程度まで湯温が下がると使用検知するか、実機において、給水温度5℃〜25℃にて、一定間隔で出湯、停止を繰り返す試験を行った。出湯を繰り返し、湯切れする時の温度を確認したところ、設定温度に対しておよそ20℃低下することが確認された。
この結果より、設定温度―20℃を検出したら、湯が足りなくなるほど使用頻度が多いと判定することとした。
すなわち、「学習サーミスタ4検出温度データと設定温度の差が任意の値(20℃)を上まわったとき」、具体的には、設定温度60℃のときに学習サーミスタ4が40℃を検出したときを、湯が足りなくなるほど使用頻度が多いとして判定し、この時刻を使用検知時刻とし、時刻を記憶する。数日間の使用検知時刻データに基き、使用頻度が高いと判断される時間だけ保温温度を75℃に上げることで、必要な時間だけ効率よく保温温度を上げることができる。
しかしながら、上記のように学習サーミスタ4の検出温度データと設定温度の差が任意の値を上まるときは、お湯の使用によって学習サーミスタ4の検出温度が低下するとき以外にも、タイマによって運転停止日を設定した場合や、夜間を運転休止時間とした場合に、自然放熱によって学習サーミスタ4の検出温度がゆっくりと低下したときにも、使用頻度が多いと誤検知してしまう。
上記の問題を解決する手段として、さらに、異なる時間の複数の温度データの最大値と現在温度データを演算した結果を利用することとした。
以下に、図2に示した本件の貯湯式電気温水器の使用を検知するプロセスに関して、以下のフローにより、説明する。
ここで、本件の貯湯式電気温水器により、使用を検知し、そのデータを利用して、何日の何時にヒータ2に通電し、何時にヒータ2への通電を停止する処理については、公知につき省略する。
まず、本件においては、学習サーミスタ4の温度検出データを一定間隔(例えば60秒毎)で常時測定しておく。さらにこの温度検出データは数個記憶する(例えば10個)。この検出温度データ群を、「T1、T2、T3…」とし、現在の温度データをT0とする。また、検出温度データは決まった個数を記憶すると、一番古いデータを削除する。記憶された温度データ群の最大値をTmaxとする。
また、サーミスタ3では、上記学習サーミスタ4より短い間隔(例えば1秒毎)で貯湯タンク1の湯温を測定している。
電源をONすると、サーミスタ3が一定間隔毎に貯湯タンク1の湯温を測定する(S1)。さらに、同じく学習サーミスタ4において、前記サーミスタと異なる一定時間ごとに、貯湯タンク1の湯温(T0)を測定する(S2)。
次に、学習サーミスタ4において測定されたタンク1の湯温のデータが10個揃ったかどうかを確認する(S3)。ここで、10個揃っていれば、最も古いタンク1の湯温(T9)を削除する(S4)。
設定温度−20度≧検知温度が成立するかどうかを算出し(S)、この結果が成立した場合は、自然放熱したか、又は温水器が使用されたかのどちらかである。また、この式が成立しない場合は、温水器の使用がなされていないと判断できる。
次に、前記学習サーミスタ4により測定された複数個のタンク1の湯温データから、温度データ群の最大値Tmaxを産出する(S6)。
さらに、温度データ群の最大値Tmaxと現在の温度データT0とから、「温度データ群の最大値Tmax−現在温度T0≧一定の値」であれば、ある時間の間に一定の温度低下があった場合に給湯使用によって短時間に学習サーミスタ4の温度が低下した場合と、自然放熱によって学習サーミスタ4の温度がゆっくりと低下した場合とを区別することができる。
以上のように、図2に示すようなフローで、学習サーミスタ4の検出温度データと設定温度の差が任意の値を上まわったとき、なおかつ、前記温度検出部2の異なる時間の複数の温度データの最大値と現在温度データを演算した結果を利用して、お湯の使用を検出し、使用頻度が多い時間と使用頻度が少ない時間を区別することとした。
また、貯湯タンク1の容量が違う各機種においても、同様に「学習サーミスタ4の検出温度データと設定温度の差が任意の値を上まわったとき」を使用頻度が多いと判定するため、学習サーミスタの取付け位置を貯湯タンク1の容量によって変えることで、同様の制御で、貯湯タンク1の容量ごとに最適に沸上げ温度を変更することができる。
また、使用頻度を判断するための「学習サーミスタ4の検出温度データと設定温度の差が任意の値を上まわったとき」の条件については、「任意の値」を必要に応じて変更できるようにすることで、「任意の値」を小さくすれば、使用頻度が少なく、温度低下が小さくてもお湯の使用を検出しやすくなり、逆に「任意の値」を大きくすれば、検出しにくくなる。実際の使用頻度と使用検知の度合いに基いて、「任意の値」を変更することで、必要に応じた精度の高い使用検知をすることができる。
に、サーミスタ3により空焚き防止検出について図3乃至図6を用いて説明する。
まず、図3は装置の全体構成を示し、図4はヒータ2の詳細を示す。さらに図5は本件の制御フローを示す。図6はデータ解釈例の図である。そして、図7は小型貯湯タンクの沸き上げ時のタンク高さごとの温度データである。
図3は実質的に図1と同様であり、図1の学習サーミスタ4のみを削除している。また、図3において図1と同一の構成については、同じ符号を付して以下に説明する。
次に、40L以下で高さが50cm以下の貯湯タンク1内の沸き上げ時の湯温の分布を見ると、水の対流や温度差による自然の循環により、貯湯タンク1の天面部が最も高温になり、底面に行くほど温度が低くなる。特に、人が使用することにより出湯されると、給水管9より貯湯タンク1内に給水されるが、少量ずつ使われた場合、沸し上げと給水が繰り返されることで、貯湯タンク1の天面とヒータ2の下付近では温度差が大きくなり、フランジ21近辺では貯湯タンク1の天面との温度差は、使用状況によっては10℃以上となってしまう。しかし、ヒータ2の上端よりも上では、沸し上げ中や少量ずつ人が使用した場合でもタンク天面との温度差は2℃から3℃程度である。そこで、沸き上げ精度の良い温度制御を行うにはサーミスタ3をヒータ2の上端よりも上に配置することが必要になる。そうすると結果的にはサーミスタ3が、貯湯タンク1のほぼ真中近辺に設置されることになる。
上記の位置にサーミスタ3を配置し、貯湯タンク1内を満水にして沸し上げを行うと、サーミスタ3の温度上昇スピードは、沸し上げ開始から沸し上げ完了までの間ほとんど変わらない上昇スピードである。沸し上げスピードは貯湯タンク1の容量やヒータ2の能力により変わる。また、貯湯タンク1が空の場合は、サーミスタ3の温度上昇スピードは満水時の沸し上げに比べると急激になる。このように、貯湯タンク1内に水がある場合とない場合でサーミスタ3の温度上昇スピードが違うことを利用して、貯湯タンク1内が空の状態で通電される空焚きを検出することが可能である。
しかしながら、貯湯タンク1が空の場合、サーミスタ3の温度上昇スピードは、通電開始からある程度時間を経過すると急激になるが、通電直後は満水時の温度上昇スピードとさほど変わらない。これは、貯湯タンク1が空の場合、ヒータ2が水と接触していないため、ヒータ2自体の表面温度はすぐに高温になり、急激に温度上昇するがるが、ヒータ2の熱が空気を介して貯湯タンク1の外郭からサーミスタ3へ伝わるため、サーミスタ3の温度上昇が急激になるまでに時間差がある。よって、結果的に空焚きを検出するまでに時間がかかってしまう。この時間差を解消するには、直接ヒータ2の表面に接触するようにサーミスタ3を配置するか、ヒータ2の近傍に配置する必要がある。
しかしながら、ヒータ2の表面温度や、ヒータ2の近傍の温度が検出できるようにサーミスタ3を配置すると、通常の沸し上げ温度の制御において、貯湯タンク2の天面との差が大きくなり、精度良い温度制御ができない。また、温度検出を沸し上げ用と空焚き検出用の2つにわけて、サーミスタ3を2ヶ所に配置すると可能であるが、サーミスタ取付けの手間や、部品点数が増え、結果的に高価なものとなってしまう。また、ヒータ表面に接触させた場合、すきま腐食などによるサーミスタ3の信頼性の問題や、取付け方法の複雑化を招いてしまう。そこで、制御方法と最適な取付け位置を設定することで、部品点数も少なく、取付けの手間もなく、安価で、しかも沸き上げ精度が良く、空焚き検出可能な温度制御のシステムを構築することのできる手段を以下に記載する。
まず、サーミスタ3の取付け位置は、ヒータ2上端部の直上の貯湯タンク1側面とする。これにより、通常の沸し上げ制御は貯湯タンク1の天面との温度差が小さく制御可能になる上、固定方法が容易なため、サーミスタ3の腐食や複雑な作業がない。また、空焚き時においても、40L以下の小型の貯湯タンクにおいては、ヒータ2からの熱は空気中や、フランジ21を介して、サーミスタ3に伝わりやすいが、それでも温度上昇が始まって、サーミスタ3の温度が変化するまでに時間がかかる。そこで、空焚きの検出方法として、サーミスタ3の温度上昇スピードの判定方法を以下のようにする。タンクが満水のときはt時間の間にT℃温度が上昇する。これは、タンク容量やヒータ能力の組合せにより異なるが最も急激な温度上昇する値とする。この値に、各部品のばらつきを考慮した数値を補正し、通常沸し上げ時の最大温度上昇値をTmaxとし、Tmaxを空焚き判定基準温度に設定する。次に、温度上昇の検出方法は、通電開始時の温度をT℃とすると例えば2秒ごとに温度を検出し、その時間ごとの温度はそれぞれ図4のように、T,T,T3,,…とする。これらのデータをもとに、図3のようなフローで空焚きの検出を行う。すなわち、過去の10けまでのデータを保存して、現在の検出温度Tと過去10けの保存した温度データの最小値Tminの温度差が空焚き判定基準温度Tmaxを比較する。T―TminがTmaxよりも大きくなった場合は空焚きと判断し、ヒータ2への通電を停止し、制御基板5の表示部18に空焚きしたことを知らしめるために異常表示を行う。これより、決められた一定時間の通電後の温度上昇{(T−T)/(t−t)}を見るという方法に比べ、温度上昇スピードが急激になった時点ですぐに検出できるため、空焚き検出までの時間短縮が可能になる。これにより、実際のサーミスタ3の温度上昇が約10℃以下の状態でも空焚きかどうか判定できる。例えば室温が20℃とした場合には、異常温度を検出する温度過昇防止器6が作動する約92℃よりもはるかに低い30℃程度の状態でも空焚きを検出し、ヒータ2への通電を停止することが可能であり、ヒータ3の絶縁劣化やシール部分のパッキン23の劣化も防止できるため、メンテナンス作業者による点検なども不要となり、空焚き後の処置において、貯湯タンク1に給水をして満水にした後、再度通電を行えば、すぐに使用することが可能になり、使用者での処置が可能になる。
本発明の設置状態を示す模式的説明図である。 本発明の制御フロー図である。 空焚き防止検出の設置状態を示す模式的説明図である。 図3のヒータ取付け部を示す構造図である。 図3の制御フロー図である。 ータ解釈例の図である。 小型貯湯タンクの沸き上げ時のタンク高さごとの温度データである。
符号の説明
A…貯湯式温水器
1…貯湯タンク
2…ヒータ
3…温度調節サーミスタ
4…学習サーミスタ
5…制御基板
6…温度過昇防止器
7…出湯管
8…出湯口
9…給水管
10…給水フレキ管
11…混合水栓
12…止水栓
13…給水フレキ管
14…温度調節サーミスタ用固定板
15…学習サーミスタ用固定板
16…バイメタル固定板
17…電源スイッチ
18…表示部
19…減圧弁
20…逃し弁
21…フランジ
22…ビス
23…パッキン



Claims (2)

  1. 貯湯タンクと、前記貯湯タンク内の水を加熱する発熱部と、貯湯タンク内の水温を検出する第1の温度検出部と、該第1の温度検出部の検出温度データをもとに発熱部の通電制御を行う制御回路を有する貯湯式電気温水器において、前記温水器が使用されたことを認識するために、前記第1の温度検出部より下方の貯湯タンク側面に、貯湯タンク内に給水されることにより水温が低下することを検出する第2の温度検出部を設け、前記制御回路は前記第2の温度検出部の検出温度データと設定温度との差が任意の値を上まわり、なおかつ、前記第2の温度検出部の異なる時間における複数の温度データの最大値と現在温度データとの差が一定の値を上回ると前記温水器が使用されたことを検出して使用頻度を判断し、使用頻度が多い時間帯は保温温度を上げ、使用頻度が少ない時間帯は保温温度を下げることを特徴とした貯湯式電気温水器。
  2. 前記第2の温度検出部の検出温度データと設定温度の差が任意の値を上まわったことを利用して前記温水器の使用を認識するに当り、前任意の値を必要に応じて変更できることを特徴とした請求項1に記載の貯湯式電気温水器。
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