JP4160815B2 - 半導体装置のノイズ耐性評価装置、及びコンピュータプログラム - Google Patents

半導体装置のノイズ耐性評価装置、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置のノイズ耐性を評価する方法及び装置に関し、特に外来ノイズに対するノイズ耐性を評価する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、設計段階における半導体装置のノイズ耐性評価は、当該半導体装置を表す等価回路に基づく回路シミュレーションによって行われている。そのようなノイズ耐性評価方法の一例が公知となっている(例えば、特許文献1「半導体集積回路のシミュレーション装置及び方法」を参照)。
【0003】
図13は、この例において、評価対象となる半導体集積回路(以降、半導体装置と称する)を表すための等価回路を示している。
同図に示すように、当該等価回路1300は、当該半導体装置の電源端子を表す端子1301、接地端子を表す端子1302、複数の回路ブロックをそれぞれ表す論理等価回路1331〜1334、関連する回路ブロックに電源を供給する電源経路を表す抵抗1311〜1314、及びインダクタンス1321〜1324を含む。
【0004】
当該例では、まず、論理等価回路1331〜1334の論理動作をシミュレーションすることにより、当該各論理等価回路について消費電力、及び出力信号の遅延を求める。次に、当該求めた消費電力と、出力信号の遅延とを用いて、当該各論理等価回路に流れる電流の値と最大変化率とを算出する。さらに、当該算出された電流の値と最大変化率と、関連する抵抗及びインダクタンスとから、各電源経路に生じる逆起電力を算出し、算出された各逆起電力の総和を予め設定されている許容値と比較し、その結果を出力する。
【0005】
当該従来方法において算出される各逆起電力の総和を所定の許容値と比較することにより、当該半導体装置における誤動作の可能性の有無を判断できる。当該判断結果によって、当該半導体装置のスイッチングノイズに対する耐性が評価される。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−262263号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、当該従来方法によれば、当該半導体装置単体の動作として、内部において発生するスイッチングノイズのみが考慮されるため、外部から当該半導体装置に対して印加される、いわゆる外来ノイズに対する耐性を評価できないという課題がある。
【0008】
また、半導体装置は一般に、その外部に設けられる回路と接続されてその機能を果たすが、当該従来方法によれば、当該外部の回路の影響を考慮したノイズ耐性評価ができないという課題がある。
本発明は、上記の問題点を解決する為になされたものであり、半導体装置の外来ノイズに対するノイズ耐性を評価可能なノイズ耐性評価方法及び装置の提供を第1の目的とする。
【0009】
また、本発明は、半導体装置外の回路の影響を考慮して当該半導体装置のノイズ耐性を評価可能なノイズ耐性評価方法及び装置の提供を第2の目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1)上記問題を解決するため、本発明のノイズ耐性評価方法は、評価対象となる半導体装置と、当該半導体装置外に置かれるノイズ源とを含む評価対象回路を等価回路に表して行われる当該半導体装置のノイズ耐性評価方法であって、当該等価回路は、当該半導体装置を表す対象等価回路と、当該ノイズ源を表し当該対象等価回路にノイズを入力するノイズ源等価回路とが接続されて成り、当該ノイズが当該対象等価回路に与える影響を算出する算出ステップと、当該算出ステップにおける算出結果に基づいて当該半導体装置のノイズ耐性を評価する評価ステップとを含む。
【0011】
また、前記ノイズ耐性評価方法において、前記評価対象回路は、さらに、前記半導体装置外に置かれる外部回路を含み、前記等価回路は、さらに、当該外部回路を表す外部等価回路を含み、当該外部等価回路と、前記対象等価回路と、前記ノイズ源等価回路とが並列に接続されて成り、前記算出ステップは、前記ノイズ及び当該外部等価回路が当該対象等価回路に与える影響を算出してもよい。
(2)上記問題を解決するため、本発明のノイズ耐性評価装置は、評価対象となる半導体装置と、当該半導体装置外に置かれるノイズ源とを含む評価対象回路を表す等価回路に基づいて当該半導体装置のノイズ耐性を評価するノイズ耐性評価装置であって、当該等価回路は、当該半導体装置を表す対象等価回路と、当該ノイズ源を表し当該対象等価回路にノイズを入力するノイズ源等価回路とが接続されて成り、当該対象等価回路は、(a)当該半導体装置内の電源ピン及び電源配線を含む電源部を表す電源部等価回路、及び(b)当該半導体装置内の接地ピン及び接地配線を含む接地部を表す接地部等価回路の少なくとも一方と、当該半導体装置内の論理部を表す論理部等価回路とが直列に接続されて成り、当該対象等価回路に含まれる各等価回路のインピーダンスを記憶している記憶手段と、当該記憶手段に記憶されている各インピーダンスを用いて、次の2項目(1)当該ノイズによって当該論理部等価回路に生じる電圧、(2)当該ノイズによって当該対象等価回路に流れる電流のうちの少なくとも1つを算出する算出手段と、当該算出手段による算出結果に基づいて当該半導体装置のノイズ耐性を評価する評価手段とを備える。
【0012】
また、前記ノイズ耐性評価装置において、前記評価対象回路は、さらに、前記半導体装置外に置かれる外部回路を含み、前記等価回路は、さらに、当該外部回路を表す外部等価回路を含み、当該外部等価回路と、前記対象等価回路と、前記ノイズ源等価回路とが並列に接続されて成り、前記記憶手段は、さらに、当該外部等価回路のインピーダンスを記憶しているとしてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
<実施の形態1>
本発明の実施の形態1に係る半導体装置のノイズ耐性評価方法、及び当該方法に従って半導体装置のノイズ耐性を評価するノイズ耐性評価装置について、図面を参照しながら説明する。
【0014】
実施の形態1に係るノイズ耐性評価方法は、評価対象となる半導体装置を含む評価対象回路を、当該半導体装置を表す対象等価回路と、当該半導体装置外のノイズ源を表すノイズ源等価回路とを含む等価回路に表して、当該半導体装置のノイズ耐性を評価する方法である。なお、以降、評価対象回路を等価回路と明確に区別するために、現実回路とも言う。
<等価回路>
図1は、実施の形態1において現実回路を表すために用いられる等価回路である。
【0015】
同図に示すように、当該等価回路100は、評価対象となる半導体装置を表す対象等価回路103と、当該半導体装置外のノイズ源を表すノイズ源等価回路101と、当該半導体装置外の回路を表す外部等価回路102とが並列に接続された回路である。
当該対象等価回路103は、当該半導体装置内の電源部、即ちパッケージの電源ピンのリードやボンディングワイヤおよびチップ内の電源配線などを表す電源部等価回路104と、当該半導体装置内の論理回路を含む論理部を表す論理部等価回路105と、当該半導体装置内の接地部、即ちパッケージの接地ピンのリードやボンディングワイヤおよびチップ内の接地配線などを表す接地部等価回路106とが直列に接続された回路である。
【0016】
また、接地108は等価回路100全体の基準電圧を定め、ノード110は外部等価回路102と対象等価回路103との分岐点を表し、ノード111は論理部等価回路105と接地部等価回路106との接続点を表す。
なお、本ノイズ耐性評価方法の実行に先立って、等価回路100が前記現実回路を表すための各部のインピーダンス値が特定されているものとする。
【0017】
また、ノイズによって論理部等価回路105に発生する電圧が所定値を超える場合、実際の半導体装置の論理部に形成されたトランジスタ素子のON/OFF状態が予期せず反転され、誤動作を生じる可能性があると考えられる。この電圧の絶対値に関して誤動作を免れるための許容最大値も、予め特定されているものとする。
【0018】
当該各インピーダンス値、及び当該許容最大値は、例えば、半導体装置のレイアウト設計情報に示される配線の幅、厚み、絶縁層の厚み、誘電率、及び当該半導体装置内に形成されるトランジスタ素子の動作特性等に基づく論理的な計算によって特定される。この特定方法の詳細については、本発明の主眼ではないので、説明を省略する。
<ノイズ耐性評価装置>
図2は、実施の形態1に係るノイズ耐性評価装置の構成を示すブロック図である。当該ノイズ耐性評価装置は、実施の形態1に係るノイズ耐性評価方法に従って半導体装置のノイズ耐性を評価する。
【0019】
同図に示すように、当該ノイズ耐性評価装置200は、取得部201、記憶部202、算出部203、評価部204、及び出力部205から構成される。
ノイズ耐性評価装置200は、具体的には、マイクロプロセッサ、ROM、RAM、ハードディスク装置等を含むコンピュータシステムである。ノイズ耐性評価装置200の各構成要素の機能は、当該マイクロプロセッサが当該ROMに記憶されているプログラムを実行することにより実現される。情報の記憶及び当該各構成要素間での受け渡しは、当該RAM及びハードディスク装置を用いて行われる。
【0020】
取得部201は、(a)対象等価回路103に含まれる各等価回路、及び外部等価回路102のインピーダンス、(b)実際のノイズを想定してノイズ源等価回路101が流す電流、及び(c)ノイズによって論理部等価回路105に発生する電圧の絶対値に関する許容最大値を取得する。
ここで、当該インピーダンスは複素値でもよく、当該電流は直流電流を示す実数値、又は交流電流を示す複素数値の何れでもよい。また、取得部201は当該電流の時間変化を示す時系列値を取得してもよい。
【0021】
記憶部202は、当該取得された各インピーダンス、電流、及び許容最大値を記憶する。
算出部203は、記憶部202に記憶されている各インピーダンス及び電流から、前記論理部等価回路105に発生する電圧を算出する。この算出は、周知の方法を用いて行うことができる。例えば、回路方程式(微分方程式を用いて表される場合を含む)を解くか、又は数値計算に基づく回路シミュレーションを行って算出する方法が考えられる。
【0022】
評価部204は、当該算出された電圧の絶対値が記憶部202に記憶されている許容最大値以上である場合、誤動作の可能性があるので当該半導体回路のノイズ耐性は脆弱であると評価し、その他の場合、誤動作の可能性がないので当該ノイズ耐性は良好であると評価する。また、別法として、前記算出された電圧の絶対値と当該許容最大値との差を指標値として、当該半導体回路のノイズ耐性を評価することも考えられる。
【0023】
出力部205は、当該評価の結果を出力する。
<ノイズ耐性評価方法>
図3は、実施の形態1に係るノイズ耐性評価方法を示すフローチャートである。同図は、当該ノイズ耐性評価方法を前述したノイズ耐性評価装置200において実施する場合に、ノイズ耐性評価装置200が行う処理を示している。
【0024】
まず、取得部201は、外部等価回路102のインピーダンスZ0、並びに対象等価回路103に含まれる各等価回路のインピーダンス、即ち、電源部等価回路104のインピーダンスZv、論理部等価回路105のインピーダンスZl、及び接地部等価回路106のインピーダンスZgを取得する。また、取得部201は、ノイズ源等価回路101が流す電流I、及び前述した許容最大値を取得する(ステップS301)。
【0025】
記憶部202は、当該取得された各インピーダンス、電流、及び許容最大値を記憶する(ステップS302)。
続いて、算出部203は、一例として次のようにして、論理部等価回路105に発生する電圧Vlを算出する。
ノイズ源等価回路101が流す電流Iは、まずノード110で外部等価回路102に流れる電流I0と対象等価回路103に流れる電流I1に分岐する。ここで、電流Iと電流I1の比である電流比Kは、(1)式のように表される。
【0026】
【数1】
Figure 0004160815
この時、論理部等価回路105に発生する電圧Vlは、(2)式のように表される。
【0027】
【数2】
Figure 0004160815
即ち、電流Iと論理部等価回路105に発生する電圧Vlの比は、(3)式のように表される。
【0028】
【数3】
Figure 0004160815
算出部203は、記憶部202に記憶されているインピーダンスZ0、Zv、Zl、及びZg、並びに電流Iを(3)式に代入することにより、電圧Vlを算出する(ステップS303)。
【0029】
評価部204は、算出された電圧Vlの絶対値と、記憶部202に記憶されている許容最大値とを比較し、電圧Vlの絶対値が当該許容最大値よりも大きければ(ステップS304:YES)ノイズ耐性は脆弱であると評価し(ステップS305)、そうでなければ(ステップS304:NO)ノイズ耐性は良好であると評価する(ステップS306)。
【0030】
出力部205は、当該評価結果を出力する(ステップS307)。
<まとめ>
以上説明したように、実施の形態1に係るノイズ耐性評価方法によれば、評価対象となる半導体装置を含む現実回路を、当該半導体装置を表す対象等価回路、当該半導体装置外のノイズ源を表すノイズ源等価回路、及び当該半導体装置外の回路を表す外部等価回路を含む等価回路に表し、当該等価回路に基づいて当該対象回路内の論理部等価回路に生じる電圧Vlを算出し、算出された電圧Vlの絶対値と、予め特定されているその許容最大値とからノイズ耐性を評価する。これにより、半導体装置の外来ノイズに対するノイズ耐性を評価する。これにより、半導体装置の外来ノイズに対するノイズ耐性評価を、当該半導体装置外の回路の影響をも考慮して行うことが可能となる。
【0031】
なお、対象等価回路103に流れる電流を算出し、当該算出された電流の絶対値と、当該絶対値に関して誤動作を免れるための許容最大値とからノイズ耐性を評価してもよい。当該電流にインピーダンスZlを乗ずることによりVlが求まるので、この方法と実施の形態1で説明した方法とは実質的に等価である。
また、ノイズ源等価回路が発生するノイズを電圧で表す方法も等価である。
【0032】
また、実施の形態1で説明した方法によれば、等価回路を表す代数方程式へ各回路要素のインピーダンスとノイズ電流とを代入するので、ノイズが直流電流である場合の解、及びノイズが交流電流である場合の正弦波定常解が求められる。さらに別法として、等価回路を微分方程式で表して過渡応答を求める方法や、数値計算に基づく回路シミュレーションを行うことにより数値解を直接求める方法も考えられる。
<実施の形態2>
本発明の実施の形態2に係る半導体装置のノイズ耐性評価方法、及び当該方法に従って半導体装置のノイズ耐性を評価するノイズ耐性評価装置について、図面を参照しながら説明する。
【0033】
実施の形態2に係るノイズ耐性評価方法は、実施の形態1と同様、等価回路100(図1参照)に基づいて行われるが、接地部等価回路106に生じる電圧に基づいてノイズ耐性を評価する点が、実施の形態1から変更される。
以下、当該変更に関連する事項について詳細に説明する。
<評価原理>
実施の形態2に係るノイズ耐性評価の原理について、評価対象となる半導体装置の構成に照らして説明する。
【0034】
図4は、実施の形態2において評価対象となる半導体装置の構成とその入力端子の基準電圧を説明する図である。
同図に示すように、半導体装置403は、電源端子や電源配線等を含む電源部404と、論理回路を含む論理部405と、接地端子や接地配線等を含む接地部406とから構成されている。論理部405は、外部信号を取得するための入力端子401を持ち、動作電源は電源402から与えられる。入力端子401は、例えばスイッチ407のような電圧選択のための手段を介して、電源402又は接地408の何れかに接続される。これにより、入力端子401における入力電圧Vinが定められる。
【0035】
即ち、入力端子401には接地408を基準電圧とする外部信号が入力され、論理部405は当該入力される外部信号の論理をノード411における電圧を基準として判定する。このため、接地408とノード411との電圧差、つまり、ノイズによって接地部406に発生する電圧Vgが許容最大値を超えると、論理部405は外部信号の論理判定を誤ると考えられる。
【0036】
この考察から、等価回路100においてノイズによって接地部等価回路106に発生する電圧が許容最大値を超えることをもって、現実回路における論理部405が外部信号の論理判定を誤り、誤動作を生じる可能性があると判断する。
実施の形態2においては、ノイズによって接地部等価回路106に発生する電圧の絶対値に関して誤動作を免れるための許容最大値が、予め特定されているものとする。
<ノイズ耐性評価方法>
実施の形態2に係るノイズ耐性評価方法を、ノイズ耐性評価装置200(図2参照)において実施する場合について説明する。この場合にノイズ耐性評価装置200が行う処理は、実施の形態1で説明した処理(図3参照)から次のように変更される。
【0037】
まず、取得部201は、等価回路100に含まれる各回路のインピーダンスを取得すると共に、ノイズ源等価回路101が流す電流、及びノイズによって接地部等価回路106に発生する電圧の絶対値に関する許容最大値を取得し、記憶部202は、当該取得された各インピーダンス、電流、及び許容最大値を記憶する。
【0038】
続いて、算出部203は、記憶部202に記憶されているインピーダンスZ0、Zv、Zl、及びZg、並びに電流Iを次の(4)式に代入することにより、接地部等価回路106に発生する電圧Vgを算出する。
【0039】
【数4】
Figure 0004160815
評価部204は、算出された電圧Vgの絶対値と、記憶部202に記憶されている許容最大値とを比較し、電圧Vgの絶対値が当該許容最大値よりも大きければノイズ耐性は脆弱であると評価し、そうでなければノイズ耐性は良好であると評価する。出力部205は、当該評価結果を出力する。
<まとめ>
以上説明したように、実施の形態2に係るノイズ耐性評価方法によれば、評価対象となる半導体装置を含む現実回路を、当該半導体装置を表す対象等価回路、当該半導体装置外のノイズ源を表すノイズ源等価回路、及び当該半導体装置外の回路を表す外部等価回路を含む等価回路に表し、当該等価回路に基づいて当該対象回路内の接地部等価回路に生じる電圧Vgを算出し、算出された電圧Vgの絶対値と、予め特定されているその許容最大値とからノイズ耐性を評価する。これにより、半導体装置の外来ノイズに対するノイズ耐性評価を、当該半導体装置外の回路の影響をも考慮して行うことが可能となる。
【0040】
なお、対象等価回路103に流れる電流を算出し、当該算出された電流の絶対値と、当該絶対値に関して誤動作を免れるための許容最大値とからノイズ耐性を評価してもよい。当該電流にインピーダンスZgを乗ずることによりVgが求まるので、この方法と実施の形態2で説明した方法とは実質的に等価である。
また、ノイズ源等価回路が発生するノイズを電圧で表す方法も等価である。
【0041】
また、ノイズによって電源部等価回路104に発生する電圧を算出し、当該算出された電圧の絶対値と、当該絶対値に関して誤動作を免れるための許容最大値とからノイズ耐性を評価する方法も考えられる。現実回路における半導体装置の論理部405が外部信号の論理を電源部404との接続点における電圧を基準として判定する場合には、等価回路において電源部等価回路104に発生する電圧を誤動作原因と考えてノイズ耐性を評価できる。これは、接地部等価回路106に発生する電圧を誤動作原因とする場合と同様の考え方に基づく。
【0042】
また、実施の形態2で説明した方法によれば、等価回路を表す代数方程式へ各回路要素のインピーダンスとノイズ電流とを代入するので、ノイズが直流電流である場合の解、及びノイズが交流電流である場合の正弦波定常解が求められる。さらに別法として、等価回路を微分方程式で表して過渡応答を求める方法や、数値計算に基づく回路シミュレーションを行うことにより数値解を直接求める方法も考えられる。
<実施の形態3>
本発明の実施の形態3に係る半導体装置のノイズ耐性評価方法、及び当該方法に従って半導体装置のノイズ耐性を評価するノイズ耐性評価装置について、図面を参照しながら説明する。
【0043】
実施の形態3に係るノイズ耐性評価方法は、実施の形態1と同様、評価対象となる半導体装置を含む現実回路を、当該半導体装置を表す対象等価回路と、当該半導体装置外のノイズ源を表すノイズ源等価回路とを含む等価回路に表して行われるが、評価対象となる半導体装置の詳細な内部構成を考慮するために、当該対象等価回路における論理部等価回路が実施の形態1から詳細化される。
【0044】
以下、当該変更に関連する事項について詳細に説明する。
<評価原理>
実施の形態3に係るノイズ耐性評価原理について、評価対象となる半導体装置の構成に照らして説明する。
図5は、実施の形態3において評価対象となる半導体装置の構成とその入力端子の基準電位を説明する図である。
【0045】
同図に示すように、半導体装置503は、パッケージの電源ピンのリードやボンディングワイヤ、回路ブロックに分岐するまでの半導体装置内の電源配線等を含む電源部504と、論理回路を含む論理部505と、パッケージの接地ピンのリードやボンディングワイヤ、各回路ブロック共通の接地配線等を含む接地部506とから構成されている。
【0046】
論理部505は、複数の機能単位それぞれに対応する回路ブロック510、520、及び530を含み、それらは並列に接続されている。回路ブロック510は、当該回路ブロック内の電源配線を含むブロック電源部511と、論理回路を含むブロック論理部512と、当該回路ブロック内の接地配線を含むブロック接地部513とを直列に接続した回路である。
【0047】
ブロック論理部512は、外部信号を入力するための入力端子501を持ち、動作電源は電源502から与えられる。入力端子501は、例えばスイッチ507のような電圧選択のための手段を介して、電源502又は接地508の何れかに接続される。これにより、入力端子501における入力電圧Vinが定められる。
【0048】
ブロック論理部512は、信号配線509によってブロック論理部522及び523とそれぞれ接続され、通信信号をやり取りする。
回路ブロック520及び回路ブロック530もまた、回路ブロック510と同等の構成を有する。
半導体装置503の誤動作原因として、実施の形態1及び実施の形態2で既に説明したように、ノイズによって各ブロック論理部512、522、及び532に発生する電圧のためにその内部のトランジスタ素子が予期せずON/OFFすること、及びノイズによって接地部506からブロック接地部513、523、及び533の各々までに発生する電圧のために関連するブロック論理部が外部信号の論理判定を誤ることが考えられる。
【0049】
また、半導体装置503においては、ブロック接地部513、523、及び533に生じる電圧の差が関連するブロック論理部の基準電圧の差となるため、その差が所定値を超えると当該関連するブロック論理部が通信信号の論理判定を誤り、誤動作が生じる可能性があると判断する。
さらに、2つのブロック論理部に発生する電圧の差を誤動作原因と考えてもよい。
<等価回路>
図6は、実施の形態3において現実回路を表すために用いられる等価回路を示している。
【0050】
同図に示すように、等価回路600は、等価回路100の論理部等価回路105を、半導体装置に含まれる複数の回路ブロックのそれぞれに対応して設けられるブロック等価回路610、620、及び630が並列に接続されて成る論理部等価回路605に詳細化した回路である。
ブロック等価回路610は、対応する回路ブロックのブロック電源部を表すブロック電源部等価回路611と、対応する回路ブロックの論理部を表すブロック論理部等価回路612と、対応する回路ブロックのブロック接地部を表すブロック接地部等価回路613とが直列に接続された回路である。ブロック等価回路620及び630も、ブロック等価回路610と同様に構成される。
【0051】
また、ブロック論理部等価回路612、622、及び632に発生する電圧をそれぞれVl1、Vl2、及びVl3と表し、接地部等価回路106からブロック接地部等価回路613、623、及び633のそれぞれまでに発生する電圧をVg1、Vg2、及びVg3と表す。
実施の形態3においては、電圧Vg1、Vg2、及びVg3の絶対値、及びその2つの差、並びに電圧Vl1、Vl2、及びVl3の絶対値、及びその2つの差に関して、それぞれ、誤動作を免れるための許容最大値が予め特定されているものとする。
<ノイズ耐性評価方法>
実施の形態3に係るノイズ耐性評価方法を、ノイズ耐性評価装置200(図2参照)において実施する場合について説明する。この場合にノイズ耐性評価装置200が行う処理は、実施の形態1で説明した処理(図3参照)から次のように変更される。
【0052】
まず、取得部201は、等価回路600における外部等価回路102のインピーダンス、及び対象等価回路603に含まれる各回路のインピーダンスを取得すると共に、ノイズ源等価回路101が流す電流、及び前述した各許容最大値を取得し、記憶部202は、当該取得された各インピーダンス、電流、及び各許容最大値を記憶する。
【0053】
続いて、算出部203は、記憶部202に記憶されているインピーダンス及び電流を、等価回路600を表す回路方程式へ代入するといった周知の手法を用いて、電圧Vl1、Vl2、Vl3、Vg1、Vg2、及びVg3をそれぞれ算出する。
評価部204は、次の4つの条件、(1)算出された電圧Vl1、Vl2、及びVl3の何れかの絶対値が記憶部202に記憶されている許容最大値よりも大きい、(2)当該絶対値の何れか2つの差が記憶部202に記憶されている許容最大値よりも大きい、(3)算出された電圧Vg1、Vg2、及びVg3の何れかの絶対値が記憶部202に記憶されている許容最大値よりも大きい、(4)当該絶対値の何れか2つの差が記憶部202に記憶されている許容最大値よりも大きい、の何れかが満たされればノイズ耐性は脆弱であると評価し、そうでなければノイズ耐性は良好であると評価する。出力部205は、当該評価結果を出力する。
<まとめ>
以上説明したように、実施の形態3に係るノイズ耐性評価方法によれば、ノイズによって各ブロック等価回路内に生じる電圧を算出し、その絶対値に応じて個々の回路ブロックに生じる誤動作の可能性を予見し、その絶対値の差に応じて複数の回路ブロックに関係して生じる誤動作の可能性を予見する。これにより、複数回路ブロック相互の関係を考慮して、外来ノイズに対するノイズ耐性を評価できる。ここで用いられる等価回路には外部等価回路が含まれ、従って、この評価には評価対象となる半導体装置外の回路の影響も考慮される。
【0054】
なお、各ブロック等価回路に流れる電流を算出し、当該算出された電流の絶対値と、当該絶対値に関して誤動作を免れるための許容最大値とからノイズ耐性を評価する方法も考えられる。この方法と実施の形態3で説明した方法とは実質的に等価である。
また、ノイズ源等価回路が発生するノイズを電圧で表す方法も等価である。
【0055】
また、ノイズによって電源部等価回路104からブロック電源部等価回路611、621、及び631の各々までに発生する電圧に基づいてノイズ耐性を評価する方法も考えられる。現実回路における半導体装置のブロック論理部512が外部信号の論理をブロック電源部511との接続点における電圧を基準として判定する場合、等価回路において算出される当該電圧を誤動作原因と考えてノイズ耐性を評価できる。
【0056】
また、前記電圧Vg1、Vg2、及びVg3のうちの2つの位相差に基づいてノイズ耐性を評価する方法も考えられる。当該2つの電圧の絶対値に差がなくても、位相差があれば関連するブロック論理部等価回路間に電流を生じ、誤動作原因となり得るからである。
さらに、各ブロック論理部等価回路に発生する電圧を算出し、そのうちの2つの位相差に基づいてノイズ耐性を評価する方法、及び各ブロック電源部等価回路に発生する電圧を算出し、そのうちの2つの位相差に基づいてノイズ耐性を評価する方法も考えられる。
【0057】
また、実施の形態3で説明した方法によれば、等価回路を表す代数方程式へ各回路要素のインピーダンスとノイズ電流とを代入するので、ノイズが直流電流である場合の解、及びノイズが交流電流である場合の正弦波定常解が求められる。さらに別法として、等価回路を微分方程式で表して過渡応答を求める方法や、数値計算に基づく回路シミュレーションを行うことにより数値解を直接求める方法も考えられる。
<実施の形態4>
本発明の実施の形態4に係る半導体装置のノイズ耐性評価方法、及び当該方法に従って半導体装置のノイズ耐性を評価するノイズ耐性評価装置について、図面を参照しながら説明する。
【0058】
実施の形態4に係るノイズ耐性評価方法は、評価対象となる半導体装置を含む現実回路を、当該半導体装置を表す対象等価回路と、当該半導体装置外の複数のノイズ源をそれぞれ表すノイズ源等価回路とを含む等価回路に表して、当該半導体装置のノイズ耐性を評価する方法である。
<等価回路>
図7は、実施の形態4において現実回路を表すために用いられる等価回路を示している。ここで、評価対象となる半導体装置はそれぞれ異なるノイズ源から影響を受ける複数の回路ブロックを含んでいるものとする。
【0059】
同図に示すように、等価回路700は、当該回路ブロックのそれぞれに対応して設けられる部分等価回路7001及び7002が共通に接地された回路である。
部分等価回路7001は、対応する回路ブロックに影響を与えるノイズ源を表すノイズ源等価回路7011と、対応する回路ブロックを表すブロック等価回路7031と、当該半導体回路外の回路を表す外部等価回路7021とが並列に接続された回路である。部分等価回路7002も、同様に構成される。
【0060】
ブロック等価回路7031は、対応する回路ブロック内の電源配線等を含む電源部を表すブロック電源部等価回路7041と、対応する回路ブロック内の論理回路等を含む論理部を表すブロック論理部等価回路7051と、対応する回路ブロック内の接地配線等を含む接地部を表すブロック接地部等価回路7061とが直列に接続された回路である。ブロック等価回路7032も、同様に構成される。
【0061】
また、ブロック論理部等価回路7051及び7052に発生する電圧を、それぞれVl1及びVl2と表し、ブロック接地部等価回路7061及び7062に発生する電圧を、それぞれVg1及びVg2と表す。
<評価原理>
実施の形態4に係るノイズ耐性評価の原理は、実施の形態3で述べた原理と同等である。電圧Vl1及びVl2のそれぞれの絶対値又はそれらの差、若しくは、電圧Vg1及びVg2のそれぞれの絶対値又はそれらの差が、所定の許容最大値を超えると誤動作を生じる可能性があると考えて、ノイズ耐性を評価する。
【0062】
さらに、電圧Vl1及びVl2の位相差、及び電圧Vg1及びVg2の位相差を誤動作原因と考えてノイズ耐性を評価してもよい。またブロック電源部等価回路7041及び7042のそれぞれに生じる電圧又は電流に基づいてノイズ耐性を評価してもよい。
<ノイズ耐性評価方法>
実施の形態3に係るノイズ耐性評価方法を、ノイズ耐性評価装置200(図2参照)において実施する場合について説明する。この場合にノイズ耐性評価装置200が行う処理は、実施の形態1で説明した処理(図3参照)から次のように変更される。
【0063】
まず、取得部201は、等価回路700における外部等価回路7021及び7022のインピーダンス、及びブロック等価回路7031及び7032に含まれる各回路のインピーダンス、ノイズ源等価回路7011及び7012のそれぞれが流す電流を取得する。また、電圧Vl1の絶対値、電圧Vl2の絶対値、及びそれらの差のそれぞれに関する許容最大値、並びに、電圧Vg1の絶対値、電圧Vg2の絶対値、及びそれらの差のそれぞれに関する許容最大値を取得し、記憶部202は、当該取得された各インピーダンス、電流、及び各許容最大値を記憶する。
【0064】
続いて、算出部203は、記憶部202に記憶されているインピーダンス及び電流を、等価回路700を表す回路方程式へ代入するといった周知の手法を用いて、電圧Vl1、Vl2、Vg1、及びVg2をそれぞれ算出する。
評価部204は、次の4つの条件、(1)算出された電圧Vl1及びVl2の何れかの絶対値が記憶部202に記憶されている許容最大値よりも大きい、(2)当該絶対値の差が記憶部202に記憶されている許容最大値よりも大きい、(3)算出された電圧Vg1及びVg2の何れかの絶対値が記憶部202に記憶されている許容最大値よりも大きい、(4)当該絶対値の差が記憶部202に記憶されている許容最大値よりも大きい、の何れかが満たされればノイズ耐性は脆弱であると評価し、そうでなければノイズ耐性は良好であると評価する。出力部205は、当該評価結果を出力する。
<まとめ>
以上説明したように、実施の形態4に係るノイズ耐性評価方法によれば、複数のブロック等価回路内にそれぞれ異なるノイズによって生じる電圧を算出し、その絶対値に応じて個々の回路ブロックに生じる誤動作の可能性を予見し、その絶対値の差に応じて複数の回路ブロックに関係して生じる誤動作の可能性を予見する。これにより、複数の外来ノイズに対するノイズ耐性を評価できる。ここで用いられる等価回路には外部等価回路が含まれ、従って、この評価には評価対象となる半導体装置外の回路の影響も考慮される。
【0065】
このノイズ耐性評価方法は、特に、評価対象となる半導体装置が、複数の電源系統から給電され、当該電源系統毎に外来ノイズを受けるような場合に好適である。
なお、各ブロック等価回路に流れる電流を算出し、当該算出された電流の絶対値と、当該絶対値に関して誤動作を免れるための許容最大値とからノイズ耐性を評価してもよい。この方法と実施の形態4で説明した方法とは実質的に等価である。
【0066】
また、ノイズ源等価回路が発生するノイズを電圧で表す方法も等価である。
また、各ブロック電源部等価回路に発生する電圧を算出し、それらの絶対値、絶対値の差、又は位相差に基づいてノイズ耐性を評価する方法も考えられる。これによれば、現実回路における半導体装置に含まれる各ブロック論理部が、外部信号の論理をブロック電源部とのとの接続点における電圧を基準として判定する場合、等価回路において算出される当該電圧を誤動作原因と考えてノイズ耐性を評価できる。
【0067】
また、前記電圧Vl1及びVl2の位相差、又は前記電圧Vg1及びVg2の位相差に基づいてノイズ耐性を評価する方法も考えられる。当該2つの電圧の絶対値に差がなくても、位相差があれば関連するブロック論理部等価回路間に電流を生じ、誤動作原因となり得るからである。
また、実施の形態4で説明した方法によれば、等価回路を表す代数方程式へ各回路要素のインピーダンスとノイズ電流とを代入するので、ノイズが直流電流である場合の解、及びノイズが交流電流である場合の正弦波定常解が求められる。さらに別法として、等価回路を微分方程式で表して過渡応答を求める方法や、数値計算に基づく回路シミュレーションを行うことにより数値解を直接求める方法も考えられる。
<実施の形態5>
本発明の実施の形態5に係る半導体装置のノイズ耐性評価方法、及び当該方法に従って半導体装置のノイズ耐性を評価するノイズ耐性評価装置について、図面を参照しながら説明する。
【0068】
実施の形態5に係るノイズ耐性評価方法では、実施の形態1と同様、評価対象となる半導体装置を含む現実回路を、当該半導体装置を表す対象等価回路と、当該半導体装置外のノイズ源を表すノイズ源等価回路とを含む等価回路に表して行われるが、等価回路から当該半導体装置外の回路を表す外部等価回路が省かれる点が、実施の形態1から変更される。
【0069】
以下、当該変更に関連する事項について詳細に説明する。
<等価回路>
図8は、実施の形態5において現実回路を表すために用いられる等価回路を示している。
同図に示すように、等価回路800は、実施の形態1で用いた等価回路100(図1参照)から外部等価回路を除いた回路である。
<ノイズ耐性評価方法>
実施の形態5に係るノイズ耐性評価方法を、ノイズ耐性評価装置200(図2参照)において実施する場合について説明する。この場合にノイズ耐性評価装置200が行う処理は、実施の形態1で説明した処理(図3参照)から次のように変更される。
【0070】
まず、取得部201は、等価回路800における対象等価回路103に含まれる各回路のインピーダンスを取得すると共に、ノイズ源等価回路101が流す電流、及び許容最大値を取得し、記憶部202は、当該取得された各インピーダンス、電流、及び許容最大値を記憶する。
続いて、算出部203は、記憶部202に記憶されているインピーダンス及び電流を、等価回路800を表す回路方程式へ代入するといった周知の手法を用いて、電圧Vl及びVgをそれぞれ算出する。
【0071】
以降、実施の形態1と同様にして、評価部204は当該算出された電圧Vl及びVgのそれぞれの絶対値に基づいてノイズ耐性を評価し、出力部205は、当該評価結果を出力する。
<まとめ>
等価回路800においては、ノイズ源等価回路101が発生したノイズの全てが対象等価回路103に印加される。このため、実施の形態5に係る誤動作解析方法は、評価対象となる半導体装置外の回路の影響が無視できる程度である場合のノイズ耐性評価に好適である。
【0072】
なお、対象等価回路103に流れる電流に基づいてノイズ耐性を評価してもよいし、また、ノイズ源等価回路が発生するノイズを電圧で表してもよい。
また、等価回路を微分方程式で表して過渡応答を求めてもよいし、数値計算法に基づく回路シミュレーションを行うことにより数値解を直接求めてもよい。
実施の形態5では、等価回路100から外部等価回路102を省いた場合を例示したが、同様に、等価回路600から外部等価回路102を省いて成る等価回路により現実回路を表してノイズ耐性評価を行ってもよいし、また等価回路700から外部等価回路7021及び7022を省いて成る等価回路により現実回路を表してノイズ耐性評価を行ってもよい。
<実施の形態6>
実施の形態6に係る半導体装置のノイズ耐性評価方法について、図面を参照しながら説明する。
【0073】
実施の形態6に係るノイズ耐性評価方法では、実施の形態1で用いた等価回路100(図1参照)における各インピーダンス、及びノイズ電流の具体値を定め、数値計算に基づく回路シミュレーションを行うことによって、ノイズ電流の周波数fIに対する電圧Vl及びVgの周波数特性を求める。
<等価回路>
図9は、実施の形態6で用いられる等価回路の詳細を示している。
【0074】
同図に示すように、等価回路900は、等価回路100に含まれる各回路のインピーダンス値を具体的に定めるための回路であり、このために各回路を次のように詳細化する。
ノイズ源等価回路101を、電流源Is及び抵抗Riを並列に接続した回路とする。外部等価回路102を、抵抗R0、インダクタンスL0、及び容量C0を直列に接続した回路とする。
【0075】
電源部等価回路104を、抵抗Rv及びインダクタンスLvを直列に接続した回路とする。論理部等価回路105を、抵抗Rl、インダクタンスLl、及び容量Clを直列に接続した回路とする。接地部等価回路106を、抵抗Rg及びインダクタンスLgを直列に接続した回路とする。
外部等価回路102に発生する電圧をV0、論理部等価回路105に発生する電圧をVl、接地部等価回路106に発生する電圧をVgと表す。
【0076】
第1条件として、電流源Isの振幅を1A、抵抗Riを1TΩ、抵抗R0を0.02Ω、インダクタンスL0を0.7nH、容量C0を0.1μF、インダクタンスLvを6nH、抵抗Rvを1Ω、抵抗Rlを2Ω、インダクタンスLlを2nH、容量Clを10pF、抵抗Rgを1Ω、インダクタンスLgを6nH、電流Iを1Aとする。この第1条件のもとで、10MHzから1000MHzまでの所定間隔に置かれた各周波数を電流源Isの周波数fIとした場合のそれぞれについて、電圧V0、Vl及びVgを算出する。
【0077】
図10(A)は、この第1条件における算出結果を、横軸を周波数fI、縦軸を電圧V0、Vl及びVgの絶対値としてプロットして補間したグラフである。
また、第2条件として、容量Clを1000pFとし、他の特性値を当該第1条件と同一とする。この第2条件のもとで、10MHzから1000MHzまでの所定間隔に置かれた各周波数を電流源Isの周波数fIとした場合のそれぞれについて、電圧V0、Vl及びVgを算出する。
【0078】
図10(B)は、この第2条件における算出結果を、横軸を周波数fI、縦軸を電圧V0、Vl及びVgの絶対値としてプロットして補間したグラフである。
これらのグラフは、何れも、横軸目盛をMHz、縦軸目盛をdBV(1V=20)とし、電圧V0、Vl、Vgの絶対値を、それぞれ実線、破線、一点鎖線で表し、こられの許容上限値を−10dBVとしている。
【0079】
これらのグラフから、第1条件(容量Clが10pF)のもとでは、周波数fIが70MHz以上で電圧Vlの絶対値が許容上限値を上回り、周波数fIが250MHz以上で電圧Vgの絶対値が許容上限値を上回る。
また、第2条件(容量Clが1000pF)のもとでは、周波数fIが600MHz以上で電圧Vlの絶対値が許容上限値を上回り、周波数fIが200MHz以上で電圧Vgの絶対値が許容上限値を上回ることがわかる。
【0080】
従って、容量Clが10pFの時、70MHz以上の周波数fIに対して当該半導体装置のノイズ耐性は脆弱であると評価され、また、容量Clが1000pFの時、200MHz以上の周波数fIに対して当該半導体装置のノイズ耐性は脆弱であると評価される。
また、V0とVgとの差が半導体装置特有の所定値を超える場合に、当該半導体装置へ入力される外部信号の論理判定に変化を生じさせ誤動作が発生するとして、当該半導体回路のノイズ耐性を評価してもよい。
<まとめ>
以上説明したように、実施の形態6に係るノイズ耐性評価方法によれば、ノイズ電流周波数に対する電圧V0、Vl、Vgの絶対値を求めるので、ノイズ電流の周波数に関して、ノイズ耐性が脆弱となる範囲を特定することができる。
【0081】
また、ノイズ電流の周波数を固定し、ノイズ電流の振幅を変化させながら同様処理をおこなえば、ノイズ電流の振幅に関して、ノイズ耐性が脆弱となる範囲を特定することもできる。
さらに、ノイズ電流の周波数及び振幅を固定し、着目するインピーダンス、例えば容量Clを変化させながら同様処理を行うことにより、必要なノイズ耐性を得るための、当該着目インピーダンスの範囲を特定することもできる。
【0082】
なお、ノイズ源等価回路を電圧源と抵抗とを直列に接続した回路としても等価である。
<実施の形態7>
実施の形態7に係る半導体装置のノイズ耐性評価方法について、図面を参照しながら説明する。
【0083】
実施の形態7に係るノイズ耐性評価方法では、実施の形態4で用いた等価回路700(図7参照)における各インピーダンス、及びノイズ電流の具体値を定め、数値解析に基づく回路シミュレーションを行うことによって、ノイズ電流の周波数に対する電圧Vl1及びVl2の周波数特性を求める。
<等価回路>
図11は、実施の形態7で用いられる等価回路を示している。
【0084】
同図に示すように、等価回路1100は、等価回路700に含まれる各回路のインピーダンス値を具体的に定めるための回路であり、このために各回路を次のように詳細化する。
ノイズ源等価回路7011及び7012を、それぞれ電流源Is及びRiを並列に接続した回路とする。外部等価回路7021及び7022を、それぞれ抵抗R0、インダクタンスL0、及び容量C0を直列に接続した回路とする。
【0085】
ブロック電源部等価回路7041及び7042を、それぞれ抵抗Rv及びインダクタンスLvを直列に接続した回路とする。ブロック論理部等価回路7051を、抵抗Rl1と、インダクタンスLl1と、容量Cl1を直列に接続した回路とする。ブロック論理部等価回路7052を、抵抗Rl2と、インダクタンスLl2と、容量Cl2を直列に接続した回路とする。ブロック接地部等価回路7061及び7062を、それぞれ抵抗Rg及びインダクタンスLgを直列に接続した回路とする。
【0086】
ブロック論理部等価回路7051及び7052に発生する電圧を、それぞれVl1及びVl2と表し、ブロック接地部等価回路7061及び7062に発生する電圧を、それぞれVg1及びVg2と表す。
条件の一例として、電流源Isの振幅を1A、抵抗Riを1TΩ、抵抗R0を0.02Ω、インダクタンスL0を0.7nH、容量C0を0.1μF、インダクタンスLvを6nH、抵抗Rvを1Ω、抵抗Rl1を2Ω、インダクタンスLl1を2nH、容量Cl1を10pF、抵抗Rl2を2Ω、インダクタンスLl2を2nH、容量Cl2を1000pG、抵抗Rgを1Ω、インダクタンスLgを6nH、電流Iを1Aとする。この条件のもとで、10MHzから1000MHzまでの所定間隔に置かれた各周波数を電流源Isの周波数fIとした場合のそれぞれについて、電圧Vl1及びVl2それぞれの絶対値及び位相を求める。
【0087】
図12は、この算出結果を、横軸を周波数fI、縦軸を電圧Vl1及びVl2の絶対値及び位相としてプロットして補間したグラフである。
このグラフは、横軸目盛をMHz、縦軸第1目盛を度、縦軸第2目盛をdBV(1V=20)とし、電圧Vl1及びVl2の位相をそれぞれ実線、及び破線で表し、電圧Vl1及びVl2の絶対値をそれぞれ一点鎖線、二点鎖線で表している。またグラフ中に、両電圧の絶対値の差1201及び両電圧の位相の差1202を例示している。
【0088】
両電圧の絶対値の差1201が所定の許容上限値よりも大きくなるノイズ電流周波数fIの範囲において、ノイズ耐性は脆弱であると評価する。
また、両電圧の位相の差1202が所定の許容上限値よりも大きくなるノイズ電流周波数fIの範囲においても、ノイズ耐性は脆弱であると評価する。
<まとめ>
以上説明したように、実施の形態7に係るノイズ耐性評価方法によれば、ノイズ電流の周波数に対する電圧Vl1及びVl2それぞれの絶対値及び位相を求め、それらの絶対値の差、及び位相の差に基づいて、ノイズ電流の周波数に関して、ノイズ耐性が脆弱となる範囲を特定することができる。
【0089】
また、ノイズ電流の周波数を固定し、ノイズ電流の振幅を変化させながら同様処理をおこなえば、ノイズ電流の振幅に関して、ノイズ耐性が脆弱となる範囲を特定することもできる。
さらに、ノイズ電流の周波数及び振幅を固定し、着目するインピーダンスを変化させながら同様処理を行うことにより、必要なノイズ耐性を得るための当該着目インピーダンスの範囲を特定することもできる。
【0090】
また、ノイズ源等価回路を電圧源と抵抗とを直列に接続した回路としても等価である。
<その他の変形例>
なお、本発明を上記の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
【0091】
本発明は、実施の形態で説明したステップを含む方法を、コンピュータシステムを用いて実施するためのコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記プログラムを表すデジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、前記プログラム又は前記デジタル信号を記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD、MO、DVD、半導体メモリ等であるとしてもよい。
【0092】
また、本発明は、電気通信回線、無線又は有線通信回線、若しくはインターネットに代表されるネットワーク等を経由して伝送される前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、マイクロプロセッサ及びメモリを備えたコンピュータシステムであり、前記メモリは前記プログラムを記憶しており、前記マイクロプロセッサは前記メモリに記憶されている前記プログラムに従って動作することにより、前記方法を実現するとしてもよい。
【0093】
また、前記プログラム又は前記デジタル信号は、前記記録媒体に記録されて移送され、若しくは、前記ネットワーク等を経由して移送され、独立した他のコンピュータシステムにおいて実施されるとしてもよい。
【0094】
【発明の効果】
(1)本発明のノイズ耐性評価方法は、評価対象となる半導体装置と、当該半導体装置外に置かれるノイズ源とを含む評価対象回路を等価回路に表して行われる当該半導体装置のノイズ耐性評価方法であって、当該等価回路は、当該半導体装置を表す対象等価回路と、当該ノイズ源を表し当該対象等価回路にノイズを入力するノイズ源等価回路とが接続されて成り、当該ノイズが当該対象等価回路に与える影響を算出する算出ステップと、当該算出ステップにおける算出結果に基づいて当該半導体装置のノイズ耐性を評価する評価ステップとを含む。
【0095】
この構成によれば、当該半導体装置外のノイズ源を表すノイズ源等価回路から入力されるノイズによって、当該半導体装置を表す対象等価回路に生じる影響に基づいてノイズ耐性を評価するので、当該半導体装置の外来ノイズに対するノイズ耐性が評価できる。
(2)また、前記(1)のノイズ耐性評価方法において、前記評価対象回路は、さらに、前記半導体装置外に置かれる外部回路を含み、前記等価回路は、さらに、当該外部回路を表す外部等価回路を含み、当該外部等価回路と、前記対象等価回路と、前記ノイズ源等価回路とが並列に接続されて成り、前記算出ステップは、前記ノイズ及び当該外部等価回路が当該対象等価回路に与える影響を算出してもよい。
【0096】
この構成によれば、前記(1)の効果に加えて、前記評価対象回路を、前記半導体装置外の回路を表す外部等価回路を含んだ等価回路にあらわすので、当該外部の回路の影響を考慮してノイズ耐性を評価できる。
(3)本発明のノイズ耐性評価方法は、評価対象となる半導体装置と、当該半導体装置外に置かれるノイズ源とを含む評価対象回路を等価回路に表して行われる当該半導体装置のノイズ耐性評価方法であって、当該等価回路は、当該半導体装置を表す対象等価回路と、当該ノイズ源を表し当該対象等価回路にノイズを入力するノイズ源等価回路とが接続されて成り、当該対象等価回路は、(a)当該半導体装置内の電源ピン及び電源配線を含む電源部を表す電源部等価回路、及び(b)当該半導体装置内の接地ピン及び接地配線を含む接地部を表す接地部等価回路の少なくとも一方と、当該半導体装置内の論理部を表す論理部等価回路とが直列に接続されて成り、当該対象等価回路に含まれる各等価回路のインピーダンスを用いて、次の2項目(1)当該ノイズによって当該論理部等価回路に生じる電圧、(2)当該ノイズによって当該対象等価回路に流れる電流のうちの少なくとも1つを算出する算出ステップと、当該算出ステップにおける算出結果に基づいて当該半導体装置のノイズ耐性を評価する評価ステップとを含む。
【0097】
この構成によれば、当該半導体装置外のノイズ源を表すノイズ源等価回路から入力されるノイズによって、当該半導体装置を表す対象等価回路に生じる電圧及び電流を誤動作原因としてノイズ耐性を評価するので、当該半導体装置の外来ノイズに対するノイズ耐性が評価できる。
(4)また、前記(3)のノイズ耐性評価方法において、前記評価対象回路は、さらに、前記半導体装置外に置かれる外部回路を含み、前記等価回路は、さらに、当該外部回路を表す外部等価回路を含み、当該外部等価回路と、前記対象等価回路と、前記ノイズ源等価回路とが並列に接続されて成り、前記算出ステップは、前記インピーダンスと当該外部等価回路のインピーダンスとを用いて、前記2項目のうちの少なくとも1つを算出してもよい。
【0098】
この構成によれば、前記(3)の効果に加えて、前記評価対象回路を、前記半導体装置外の回路を表す外部等価回路を含んだ等価回路にあらわすので、当該外部の回路の影響を考慮してノイズ耐性を評価できる。
(5)また、前記(3)のノイズ耐性評価方法において、前記半導体装置の論理部は複数の回路ブロックを含み、前記論理部等価回路は、それぞれ異なる回路ブロックに対応する複数のブロック等価回路が並列に接続されて成り、当該各ブロック等価回路は、(a)対応する回路ブロック内の電源配線を含む電源部を表すブロック電源部等価回路、及び(b)対応する回路ブロック内の接地配線を含む接地部を表すブロック接地部等価回路の少なくとも一方と、対応する回路ブロック内の論理部を表すブロック論理部等価回路とが直列に接続されて成り、前記算出ステップは、前記電源部等価回路のインピーダンスと、前記接地部等価回路のインピーダンスと、当該各ブロック等価回路に含まれる各等価回路のインピーダンスとを用いて、次の4項目(1)前記ノイズによって当該各ブロック論理部等価回路に生じる電圧、(2)前記ノイズによって当該各ブロック電源部等価回路に生じる電圧、(3)前記ノイズによって当該各ブロック接地部等価回路に生じる電圧、(4)前記ノイズによって当該各ブロック等価回路に流れる電流のうちの少なくとも1つを算出してもよい。
【0099】
この構成によれば、複数の回路ブロックそれぞれを表すブロック等価回路に前記ノイズによって生じる電圧及び電流を算出するので、その大きさの差及び位相の差によって複数の回路ブロックに関係して生じる誤動作の可能性を予見できる。これにより、外来ノイズに対する、複数回路ブロック相互の関係を考慮したノイズ耐性評価ができる。
(6)また、前記(5)のノイズ耐性評価方法において、前記評価対象回路は、さらに、前記半導体装置外に置かれる外部回路を含み、前記等価回路は、さらに、当該外部回路を表す外部等価回路を含み、当該外部等価回路と、前記対象等価回路と、前記ノイズ源等価回路とが並列に接続されて成り、前記算出ステップは、前記インピーダンスと当該外部等価回路のインピーダンスとを用いて、前記4項目のうちの少なくとも1つを算出してもよい。
【0100】
この構成によれば、前記(5)の効果に加えて、前記評価対象回路を、前記半導体装置外の回路を表す外部等価回路を含んだ等価回路にあらわすので、当該外部の回路の影響を考慮してノイズ耐性を評価できる。
(7)本発明のノイズ耐性評価方法は、評価対象となる半導体装置と、当該半導体装置外に置かれる複数のノイズ源とを含む評価対象回路を等価回路に表して行われる当該半導体装置のノイズ耐性評価方法であって、当該半導体装置は、それぞれ異なるノイズ源から影響を受ける複数の回路ブロック含み、当該等価回路は、それぞれ異なる回路ブロックに対応する複数の部分等価回路が共通に接地されて成り、当該各部分等価回路は、対応する回路ブロックを表すブロック等価回路と、当該回路ブロックに影響を与えるノイズ源を表し当該ブロック等価回路にノイズを入力するノイズ源等価回路とが接続されて成り、当該各ブロック等価回路は、(a)対応する回路ブロック内の電源配線を含む電源部を表すブロック電源部等価回路、及び(b)対応する回路ブロック内の接地配線を含む接地部を表すブロック接地部等価回路の少なくとも一方と、対応する回路ブロック内の論理部を表すブロック論理部等価回路とが直列に接続されて成り、当該各ブロック等価回路に含まれる各等価回路のインピーダンスを用いて、次の4項目(1)当該ノイズによって当該各ブロック論理部等価回路に生じる電圧、(2)当該ノイズによって当該各ブロック電源部等価回路に生じる電圧、(3)当該ノイズによって当該各ブロック接地部等価回路に生じる電圧、(4)当該ノイズによって当該各ブロック等価回路に流れる電流のうちの少なくとも1つを算出する算出ステップと、当該算出ステップにおける算出結果に基づいて当該半導体装置のノイズ耐性を評価する評価ステップとを含む。
【0101】
この構成によれば、複数の回路ブロックそれぞれを表すブロック等価回路に、それぞれ異なるノイズによって生じる電圧及び電流を算出するので、その大きさの差及び位相の差によって複数の回路ブロックに関係して生じる誤動作の可能性を予見できる。これにより、複数の電源系統から給電され動作する半導体装置について、複数の外来ノイズが電源系統毎に印加される場合の、複数回路ブロック相互の関係を考慮したノイズ耐性評価が可能となる。
(8)また、前記(7)のノイズ耐性評価方法において、前記評価対象回路は、さらに、前記半導体装置外に置かれ、それぞれ異なる前記回路ブロックに接続される複数の外部回路を含み、前記各部分等価回路は、さらに、対応する回路ブロックに接続される外部回路を表す外部等価回路を含み、当該外部等価回路と、前記対象等価回路と、前記ノイズ源等価回路とが並列に接続されて成り、前記算出ステップは、前記インピーダンスと当該各外部等価回路のインピーダンスとを用いて、前記4項目のうちの少なくとも1つを算出してもよい。
【0102】
この構成によれば、前記(7)の効果に加えて、前記評価対象回路を、前記半導体装置外の回路を表す外部等価回路を含んだ等価回路にあらわすので、当該外部の回路の影響を考慮してノイズ耐性を評価できる。
(9)本発明のノイズ耐性評価装置は、評価対象となる半導体装置と、当該半導体装置外に置かれるノイズ源とを含む評価対象回路を表す等価回路に基づいて当該半導体装置のノイズ耐性を評価するノイズ耐性評価装置であって、当該等価回路は、当該半導体装置を表す対象等価回路と、当該ノイズ源を表し当該対象等価回路にノイズを入力するノイズ源等価回路とが接続されて成り、当該対象等価回路は、(a)当該半導体装置内の電源ピン及び電源配線を含む電源部を表す電源部等価回路、及び(b)当該半導体装置内の接地ピン及び接地配線を含む接地部を表す接地部等価回路の少なくとも一方と、当該半導体装置内の論理部を表す論理部等価回路とが直列に接続されて成り、当該対象等価回路に含まれる各等価回路のインピーダンスを記憶している記憶手段と、当該記憶手段に記憶されている各インピーダンスを用いて、次の2項目(1)当該ノイズによって当該論理部等価回路に生じる電圧、(2)当該ノイズによって当該対象等価回路に流れる電流のうちの少なくとも1つを算出する算出手段と、当該算出手段による算出結果に基づいて当該半導体装置のノイズ耐性を評価する評価手段とを備える。
【0103】
この構成によれば、当該ノイズ耐性評価装置において、前記(3)と同様の効果を有するノイズ耐性評価を実施できる。
(10)また、前記(9)のノイズ耐性評価装置において、前記評価対象回路は、さらに、前記半導体装置外に置かれる外部回路を含み、前記等価回路は、さらに、当該外部回路を表す外部等価回路を含み、当該外部等価回路と、前記対象等価回路と、前記ノイズ源等価回路とが並列に接続されて成り、前記記憶手段は、さらに、当該外部等価回路のインピーダンスを記憶しているとしてもよい。
【0104】
この構成によれば、当該ノイズ耐性評価装置において、前記(4)と同様の効果を有するノイズ耐性評価を実施できる。
(11)また、前記(9)のノイズ耐性評価装置において、前記半導体装置の論理部は複数の回路ブロックを含み、前記論理部等価回路は、それぞれ異なる回路ブロックに対応する複数のブロック等価回路が並列に接続されて成り、当該各ブロック等価回路は、(a)対応する回路ブロック内の電源配線を含む電源部を表すブロック電源部等価回路、及び(b)対応する回路ブロック内の接地配線を含む接地部を表すブロック接地部等価回路の少なくとも一方と、対応する回路ブロック内の論理部を表すブロック論理部等価回路とが直列に接続されて成り、前記記憶手段は、前記論理部等価回路のインピーダンスに代えて、当該各ブロック等価回路に含まれる各等価回路のインピーダンスを記憶しており、前記算出手段は、当該記憶手段に記憶されている各インピーダンスを用いて、次の4項目(1)前記ノイズによって当該各ブロック論理部等価回路に生じる電圧、(2)前記ノイズによって当該各ブロック電源部等価回路に生じる電圧、(3)前記ノイズによって当該各ブロック接地部等価回路に生じる電圧、(4)前記ノイズによって当該各ブロック等価回路に流れる電流のうちの少なくとも1つを算出してもよい。
【0105】
この構成によれば、当該ノイズ耐性評価装置において、前記(5)と同様の効果を有するノイズ耐性評価を実施できる。
(12)また、前記(11)のノイズ耐性評価装置において、前記評価対象回路は、さらに、前記半導体装置外に置かれる外部回路を含み、前記等価回路は、さらに、当該外部回路を表す外部等価回路を含み、当該外部等価回路と、前記対象等価回路と、前記ノイズ源等価回路とが並列に接続されて成り、前記記憶手段は、さらに、当該外部等価回路のインピーダンスを記憶しているとしてもよい。
【0106】
この構成によれば、当該ノイズ耐性評価装置において、前記(6)と同様の効果を有するノイズ耐性評価を実施できる。
(13)本発明のノイズ耐性評価装置は、評価対象となる半導体装置と、当該半導体装置外に置かれる複数のノイズ源とを含む評価対象回路を表す等価回路に基づいて当該半導体装置のノイズ耐性を評価するノイズ耐性評価装置であって、当該半導体装置は、それぞれ異なるノイズ源から影響を受ける複数の回路ブロック含み、当該等価回路は、それぞれ異なる回路ブロックに対応する複数の部分等価回路が共通に接地されて成り、当該各部分等価回路は、対応する回路ブロックを表すブロック等価回路と、当該回路ブロックに影響を与えるノイズ源を表し当該ブロック等価回路にノイズを入力するノイズ源等価回路とが接続されて成り、当該各ブロック等価回路は、(a)対応する回路ブロック内の電源配線を含む電源部を表すブロック電源部等価回路、及び(b)対応する回路ブロック内の接地配線を含む接地部を表すブロック接地部等価回路の少なくとも一方と、対応する回路ブロック内の論理部を表すブロック論理部等価回路とが直列に接続されて成り、当該各ブロック等価回路に含まれる各等価回路のインピーダンスを記憶している記憶手段と、当該記憶手段に記憶されている各インピーダンスを用いて、次の4項目(1)当該ノイズによって当該各ブロック論理部等価回路に生じる電圧、(2)当該ノイズによって当該各ブロック電源部等価回路に生じる電圧、(3)当該ノイズによって当該各ブロック接地部等価回路に生じる電圧、(4)当該ノイズによって当該各ブロック等価回路に流れる電流のうちの少なくとも1つを算出する算出手段と、当該算出手段による算出結果に基づいて当該半導体装置のノイズ耐性を評価する評価手段とを備える。
【0107】
この構成によれば、当該ノイズ耐性評価装置において、前記(7)と同様の効果を有するノイズ耐性評価を実施できる。
(14)また、前記(13)のノイズ耐性評価装置において、前記評価対象回路は、さらに、前記半導体装置外に置かれ、それぞれ異なる前記回路ブロックに接続される複数の外部回路を含み、前記各部分等価回路は、さらに、対応する回路ブロックに接続される外部回路を表す外部等価回路を含み、当該外部等価回路と、前記対象等価回路と、前記ノイズ源等価回路とが並列に接続されて成り、前記記憶手段は、さらに、当該各外部等価回路のインピーダンスを記憶しているとしてもよい。
【0108】
この構成によれば、当該ノイズ耐性評価装置において、前記(8)と同様の効果を有するノイズ耐性評価を実施できる。
(15)本発明のコンピュータプログラムは、評価対象となる半導体装置と、当該半導体装置外に置かれるノイズ源とを含む評価対象回路を表す等価回路に基づいて当該半導体装置のノイズ耐性を評価するためのコンピュータ実行可能なプログラムであって、当該等価回路は、当該半導体装置を表す対象等価回路と、当該ノイズ源を表し当該対象等価回路にノイズを入力するノイズ源等価回路とが接続されて成り、当該対象等価回路は、(a)当該半導体装置内の電源ピン及び電源配線を含む電源部を表す電源部等価回路、及び(b)当該半導体装置内の接地ピン及び接地配線を含む接地部を表す接地部等価回路の少なくとも一方と、当該半導体装置内の論理部を表す論理部等価回路とが直列に接続されて成り、当該対象等価回路に含まれる各等価回路のインピーダンスを用いて、次の2項目(1)当該ノイズによって当該論理部等価回路に生じる電圧、(2)当該ノイズによって当該対象等価回路に流れる電流のうちの少なくとも1つを算出する算出ステップと、当該算出ステップにおける算出結果に基づいて当該半導体装置のノイズ耐性を評価する評価ステップとをコンピュータに実行させる。
【0109】
この構成によれば、当該プログラムを実行することにより、前記(3)と同様の効果を有するノイズ耐性評価を実施できる。
(16)また、前記(15)のコンピュータプログラムにおいて、前記評価対象回路は、さらに、前記半導体装置外に置かれる外部回路を含み、前記等価回路は、さらに、当該外部回路を表す外部等価回路を含み、当該外部等価回路と、前記対象等価回路と、前記ノイズ源等価回路とが並列に接続されて成り、前記算出ステップは、前記インピーダンスと当該外部等価回路のインピーダンスとを用いて、前記2項目のうちの少なくとも1つを算出してもよい。
【0110】
この構成によれば、当該プログラムを実行することにより、前記(4)と同様の効果を有するノイズ耐性評価を実施できる。
(17)また、前記(15)のコンピュータプログラムにおいて、前記半導体装置の論理部は複数の回路ブロックを含み、前記論理部等価回路は、それぞれ異なる回路ブロックに対応する複数のブロック等価回路が並列に接続されて成り、当該各ブロック等価回路は、(a)対応する回路ブロック内の電源配線を含む電源部を表すブロック電源部等価回路、及び(b)対応する回路ブロック内の接地配線を含む接地部を表すブロック接地部等価回路の少なくとも一方と、対応する回路ブロック内の論理部を表すブロック論理部等価回路とが直列に接続されて成り、前記算出ステップは、前記電源部等価回路のインピーダンスと、前記接地部等価回路のインピーダンスと、当該各ブロック等価回路に含まれる各等価回路のインピーダンスとを用いて、次の4項目(1)前記ノイズによって当該各ブロック論理部等価回路に生じる電圧、(2)前記ノイズによって当該各ブロック電源部等価回路に生じる電圧、(3)前記ノイズによって当該各ブロック接地部等価回路に生じる電圧、(4)前記ノイズによって当該各ブロック等価回路に流れる電流のうちの少なくとも1つを算出してもよい。
【0111】
この構成によれば、当該プログラムを実行することにより、前記(5)と同様の効果を有するノイズ耐性評価を実施できる。
(18)また、前記(17)のコンピュータプログラムにおいて、前記評価対象回路は、さらに、前記半導体装置外に置かれる外部回路を含み、前記等価回路は、さらに、当該外部回路を表す外部等価回路を含み、当該外部等価回路と、前記対象等価回路と、前記ノイズ源等価回路とが並列に接続されて成り、前記算出ステップは、前記インピーダンスと当該外部等価回路のインピーダンスとを用いて、前記4項目のうちの少なくとも1つを算出してもよい。
【0112】
この構成によれば、当該プログラムを実行することにより、前記(6)と同様の効果を有するノイズ耐性評価を実施できる。
(19)本発明のコンピュータプログラムは、評価対象となる半導体装置と、当該半導体装置外に置かれる複数のノイズ源とを含む評価対象回路を表す等価回路に基づいて当該半導体装置のノイズ耐性を評価するためのコンピュータ実行可能なプログラムであって、当該半導体装置は、それぞれ異なるノイズ源から影響を受ける複数の回路ブロック含み、当該等価回路は、それぞれ異なる回路ブロックに対応する複数の部分等価回路が共通に接地されて成り、当該各部分等価回路は、対応する回路ブロックを表すブロック等価回路と、当該回路ブロックに影響を与えるノイズ源を表し当該ブロック等価回路にノイズを入力するノイズ源等価回路とが接続されて成り、当該各ブロック等価回路は、(a)対応する回路ブロック内の電源配線を含む電源部を表すブロック電源部等価回路、及び(b)対応する回路ブロック内の接地配線を含む接地部を表すブロック接地部等価回路の少なくとも一方と、対応する回路ブロック内の論理部を表すブロック論理部等価回路とが直列に接続されて成り、当該各ブロック等価回路に含まれる各等価回路のインピーダンスを用いて、次の4項目(1)当該ノイズによって当該各ブロック論理部等価回路に生じる電圧、(2)当該ノイズによって当該各ブロック電源部等価回路に生じる電圧、(3)当該ノイズによって当該各ブロック接地部等価回路に生じる電圧、(4)当該ノイズによって当該各ブロック等価回路に流れる電流のうちの少なくとも1つを算出する算出ステップと、当該算出ステップにおける算出結果に基づいて当該半導体装置のノイズ耐性を評価する評価ステップとをコンピュータに実行させる。
【0113】
この構成によれば、当該プログラムを実行することにより、前記(7)と同様の効果を有するノイズ耐性評価を実施できる。
(20)また、前記(19)のコンピュータプログラムにおいて、前記評価対象回路は、さらに、前記半導体装置外に置かれ、それぞれ異なる前記回路ブロックに接続される複数の外部回路を含み、前記各部分等価回路は、さらに、対応する回路ブロックに接続される外部回路を表す外部等価回路を含み、当該外部等価回路と、前記対象等価回路と、前記ノイズ源等価回路とが並列に接続されて成り、前記算出ステップは、前記インピーダンスと当該各外部等価回路のインピーダンスとを用いて、前記4項目のうちの少なくとも1つを算出してもよい。
【0114】
この構成によれば、当該プログラムを実行することにより、前記(8)と同様の効果を有するノイズ耐性評価を実施できる。
(21)本発明の記録媒体は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、請求項15から請求項20までに記載の何れかのプログラムを記録している。
この構成によれば、所期のコンピュータへ当該コンピュータプログラムを移送し、当該コンピュータを用いて前述した効果を有するノイズ耐性評価を実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1において現実回路を表すために用いられる等価回路である。
【図2】実施の形態1に係るノイズ耐性評価装置の構成を示すブロック図である。
【図3】実施の形態1に係るノイズ耐性評価方法を示すフローチャートである。
【図4】実施の形態2で評価対象となる半導体装置の構成を示すブロック図である。
【図5】実施の形態3で評価対象となる半導体装置の構成を示すブロック図である。
【図6】実施の形態3において現実回路を表すために用いられる等価回路である。
【図7】実施の形態4において現実回路を表すために用いられる等価回路である。
【図8】実施の形態5において現実回路を表すために用いられる等価回路である。
【図9】実施の形態6で用いられる詳細な等価回路である。
【図10】(a)及び(b)電圧V0、Vl、及びVgの周波数特性を表すグラフである。
【図11】実施の形態7で用いられる詳細な等価回路である。
【図12】電圧Vl1及びVl2の絶対値及び位相の周波数特性を表すグラフである。
【図13】従来方法において半導体装置を表すために用いられる等価回路である。
【符号の説明】
符号の説明
100 等価回路
101 ノイズ源等価回路
102 外部等価回路
103 対象等価回路
104 電源部等価回路
105 論理部等価回路
106 接地部等価回路
108 接地
110、111 ノード
200 ノイズ耐性評価装置
201 取得部
202 記憶部
203 算出部
204 評価部
205 出力部
401 入力端子
402 電源
403 半導体装置
404 電源部
405 論理部
406 接地部
407 スイッチ
408 接地
411 ノード
501 入力端子
502 電源
503 半導体装置
504 電源部
505 論理部
506 接地部
507 スイッチ
508 接地
509 信号配線
510、520、530 回路ブロック
511、521、531 ブロック電源部
512、522、532 ブロック論理部
513、523、533 ブロック接地部
600 等価回路
603 対象等価回路
605 論理部等価回路
610、620、630 ブロック等価回路
611、621、631 ブロック電源部等価回路
612、622、632 ブロック論理部等価回路
613、623、633 ブロック接地部等価回路
700、800、900、1100、1300 等価回路
1301、1302 端子
1311〜1314 抵抗
1321〜1324 インダクタンス
1331〜1334 論理等価回路
7001、7002 部分等価回路
7011、7012 ノイズ源等価回路
7021、7022 外部等価回路
7031、7032 ブロック等価回路
7041、7042 ブロック電源部等価回路
7051、7052 ブロック論理部等価回路
7061、7062 ブロック接地部等価回路

Claims (13)

  1. 評価対象となる半導体装置と、当該半導体装置外に置かれるノイズ源とを含む評価対象回路を表す等価回路に基づいて当該半導体装置のノイズ耐性を評価するノイズ耐性評価装置であって、
    当該等価回路は、当該半導体装置を表す対象等価回路と、当該ノイズ源を表し当該対象等価回路にノイズを入力するノイズ源等価回路とが接続されて成り、
    当該対象等価回路は、(a)当該半導体装置内の電源ピン及び電源配線を含む電源部を表す電源部等価回路、及び(b)当該半導体装置内の接地ピン及び接地配線を含む接地部を表す接地部等価回路の少なくとも一方と、当該半導体装置内の論理部を表す論理部等価回路とが直列に接続されて成り、
    当該対象等価回路に含まれる各等価回路のインピーダンスを記憶している記憶手段と、
    当該記憶手段に記憶されている各インピーダンスを用いて、次の2項目
    (1)当該ノイズによって当該論理部等価回路に生じる電圧、
    (2)当該ノイズによって当該対象等価回路に流れる電流
    のうちの少なくとも1つを算出する算出手段と、
    当該算出手段による算出結果に基づいて当該半導体装置のノイズ耐性を評価する評価手段と
    を備えることを特徴とするノイズ耐性評価装置。
  2. 前記評価対象回路は、さらに、前記半導体装置外に置かれる外部回路を含み、
    前記等価回路は、さらに、当該外部回路を表す外部等価回路を含み、当該外部等価回路と、前記対象等価回路と、前記ノイズ源等価回路とが並列に接続されて成り、
    前記記憶手段は、さらに、当該外部等価回路のインピーダンスを記憶している
    ことを特徴とする請求項に記載のノイズ耐性評価装置
  3. 前記半導体装置の論理部は複数の回路ブロックを含み、
    前記論理部等価回路は、それぞれ異なる回路ブロックに対応する複数のブロック等価回路が並列に接続されて成り、
    当該各ブロック等価回路は、(a)対応する回路ブロック内の電源配線を含む電源部を表すブロック電源部等価回路、及び(b)対応する回路ブロック内の接地配線を含む接地部を表すブロック接地部等価回路の少なくとも一方と、対応する回路ブロック内の論理部を表すブロック論理部等価回路とが直列に接続されて成り、
    前記記憶手段は、前記論理部等価回路のインピーダンスに代えて、当該各ブロック等価回路に含まれる各等価回路のインピーダンスを記憶しており、
    前記算出手段は、当該記憶手段に記憶されている各インピーダンスを用いて、次の4項目
    (1)前記ノイズによって当該各ブロック論理部等価回路に生じる電圧、
    (2)前記ノイズによって当該各ブロック電源部等価回路に生じる電圧、
    (3)前記ノイズによって当該各ブロック接地部等価回路に生じる電圧、
    (4)前記ノイズによって当該各ブロック等価回路に流れる電流
    のうちの少なくとも1つを算出する
    ことを特徴とする請求項に記載のノイズ耐性評価装置。
  4. 前記評価対象回路は、さらに、前記半導体装置外に置かれる外部回路を含み、
    前記等価回路は、さらに、当該外部回路を表す外部等価回路を含み、当該外部等価回路と、前記対象等価回路と、前記ノイズ源等価回路とが並列に接続されて成り、
    前記記憶手段は、さらに、当該外部等価回路のインピーダンスを記憶している
    ことを特徴とする請求項3に記載のノイズ耐性評価装置。
  5. 評価対象となる半導体装置と、当該半導体装置外に置かれる複数のノイズ源とを含む評価対象回路を表す等価回路に基づいて当該半導体装置のノイズ耐性を評価するノイズ耐性評価装置であって、
    当該半導体装置は、それぞれ異なるノイズ源から影響を受ける複数の回路ブロック含み、
    当該等価回路は、それぞれ異なる回路ブロックに対応する複数の部分等価回路が共通に接地されて成り、
    当該各部分等価回路は、対応する回路ブロックを表すブロック等価回路と、当該回路ブロックに影響を与えるノイズ源を表し当該ブロック等価回路にノイズを入力するノイズ源等価回路とが接続されて成り、
    当該各ブロック等価回路は、(a)対応する回路ブロック内の電源配線を含む電源部を表すブロック電源部等価回路、及び(b)対応する回路ブロック内の接地配線を含む接地部を表すブロック接地部等価回路の少なくとも一方と、対応する回路ブロック内の論理部を表すブロック論理部等価回路とが直列に接続されて成り、
    当該各ブロック等価回路に含まれる各等価回路のインピーダンスを記憶している記憶手段と、
    当該記憶手段に記憶されている各インピーダンスを用いて、次の4項目
    (1)当該ノイズによって当該各ブロック論理部等価回路に生じる電圧、
    (2)当該ノイズによって当該各ブロック電源部等価回路に生じる電圧、
    (3)当該ノイズによって当該各ブロック接地部等価回路に生じる電圧、
    (4)当該ノイズによって当該各ブロック等価回路に流れる電流
    のうちの少なくとも1つを算出する算出手段と、
    当該算出手段による算出結果に基づいて当該半導体装置のノイズ耐性を評価する評価手段と
    を備えることを特徴とするノイズ耐性評価装置。
  6. 前記評価対象回路は、さらに、前記半導体装置外に置かれ、それぞれ異なる前記回路ブロックに接続される複数の外部回路を含み、
    前記各部分等価回路は、さらに、対応する回路ブロックに接続される外部回路を表す外部等価回路を含み、当該外部等価回路と、前記対象等価回路と、前記ノイズ源等価回路とが並列に接続されて成り、
    前記記憶手段は、さらに、当該各外部等価回路のインピーダンスを記憶している
    ことを特徴とする請求項に記載のノイズ耐性評価装置。
  7. 評価対象となる半導体装置と、当該半導体装置外に置かれるノイズ源とを含む評価対象回路を表す等価回路に基づいて当該半導体装置のノイズ耐性を評価するためのコンピュータ実行可能なプログラムであって、
    当該等価回路は、当該半導体装置を表す対象等価回路と、当該ノイズ源を表し当該対象等価回路にノイズを入力するノイズ源等価回路とが接続されて成り、
    当該対象等価回路は、(a)当該半導体装置内の電源ピン及び電源配線を含む電源部を表す電源部等価回路、及び(b)当該半導体装置内の接地ピン及び接地配線を含む接地部を表す接地部等価回路の少なくとも一方と、当該半導体装置内の論理部を表す論理部等価回路とが直列に接続されて成り、
    当該対象等価回路に含まれる各等価回路のインピーダンスを用いて、次の2項目
    (1)当該ノイズによって当該論理部等価回路に生じる電圧、
    (2)当該ノイズによって当該対象等価回路に流れる電流
    のうちの少なくとも1つを算出する算出ステップと、
    当該算出ステップにおける算出結果に基づいて当該半導体装置のノイズ耐性を評価する評価ステップと
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  8. 前記評価対象回路は、さらに、前記半導体装置外に置かれる外部回路を含み、
    前記等価回路は、さらに、当該外部回路を表す外部等価回路を含み、当該外部等価回路と、前記対象等価回路と、前記ノイズ源等価回路とが並列に接続されて成り、
    前記算出ステップは、前記インピーダンスと当該外部等価回路のインピーダンスとを用いて、前記2項目のうちの少なくとも1つを算出する
    ことを特徴とする請求項に記載のプログラム。
  9. 前記半導体装置の論理部は複数の回路ブロックを含み、
    前記論理部等価回路は、それぞれ異なる回路ブロックに対応する複数のブロック等価回路が並列に接続されて成り、
    当該各ブロック等価回路は、(a)対応する回路ブロック内の電源配線を含む電源部を表すブロック電源部等価回路、及び(b)対応する回路ブロック内の接地配線を含む接地部を表すブロック接地部等価回路の少なくとも一方と、対応する回路ブロック内の論理部を表すブロック論理部等価回路とが直列に接続されて成り、
    前記算出ステップは、前記電源部等価回路のインピーダンスと、前記接地部等価回路のインピーダンスと、当該各ブロック等価回路に含まれる各等価回路のインピーダンスとを用いて、次の4項目
    (1)前記ノイズによって当該各ブロック論理部等価回路に生じる電圧、
    (2)前記ノイズによって当該各ブロック電源部等価回路に生じる電圧、
    (3)前記ノイズによって当該各ブロック接地部等価回路に生じる電圧、
    (4)前記ノイズによって当該各ブロック等価回路に流れる電流
    のうちの少なくとも1つを算出する
    ことを特徴とする請求項に記載のプログラム。
  10. 前記評価対象回路は、さらに、前記半導体装置外に置かれる外部回路を含み、
    前記等価回路は、さらに、当該外部回路を表す外部等価回路を含み、当該外部等価回路と、前記対象等価回路と、前記ノイズ源等価回路とが並列に接続されて成り、
    前記算出ステップは、前記インピーダンスと当該外部等価回路のインピーダンスとを用いて、前記4項目のうちの少なくとも1つを算出する
    ことを特徴とする請求項に記載のプログラム。
  11. 評価対象となる半導体装置と、当該半導体装置外に置かれる複数のノイズ源とを含む評価対象回路を表す等価回路に基づいて当該半導体装置のノイズ耐性を評価するためのコンピュータ実行可能なプログラムであって、
    当該半導体装置は、それぞれ異なるノイズ源から影響を受ける複数の回路ブロック含み、
    当該等価回路は、それぞれ異なる回路ブロックに対応する複数の部分等価回路が共通に接地されて成り、
    当該各部分等価回路は、対応する回路ブロックを表すブロック等価回路と、当該回路ブロックに影響を与えるノイズ源を表し当該ブロック等価回路にノイズを入力するノイズ源等価回路とが接続されて成り、
    当該各ブロック等価回路は、(a)対応する回路ブロック内の電源配線を含む電源部を表すブロック電源部等価回路、及び(b)対応する回路ブロック内の接地配線を含む接地部を表すブロック接地部等価回路の少なくとも一方と、対応する回路ブロック内の論理部を表すブロック論理部等価回路とが直列に接続されて成り、
    当該各ブロック等価回路に含まれる各等価回路のインピーダンスを用いて、次の4項目
    (1)当該ノイズによって当該各ブロック論理部等価回路に生じる電圧、
    (2)当該ノイズによって当該各ブロック電源部等価回路に生じる電圧、
    (3)当該ノイズによって当該各ブロック接地部等価回路に生じる電圧、
    (4)当該ノイズによって当該各ブロック等価回路に流れる電流
    のうちの少なくとも1つを算出する算出ステップと、
    当該算出ステップにおける算出結果に基づいて当該半導体装置のノイズ耐性を評価する評価ステップと
    をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  12. 前記評価対象回路は、さらに、前記半導体装置外に置かれ、それぞれ異なる前記回路ブロックに接続される複数の外部回路を含み、
    前記各部分等価回路は、さらに、対応する回路ブロックに接続される外部回路を表す外部等価回路を含み、当該外部等価回路と、前記対象等価回路と、前記ノイズ源等価回路とが並列に接続されて成り、
    前記算出ステップは、前記インピーダンスと当該各外部等価回路のインピーダンスとを用いて、前記4項目のうちの少なくとも1つを算出する
    ことを特徴とする請求項11に記載のプログラム。
  13. 請求項から請求項12までに記載の何れかのプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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