JP4160391B2 - 電気刺激により機械的心機能障害を処置する埋め込み可能な医療デバイス - Google Patents
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Description
【0001】
本発明は、包括的には、埋め込み可能な医療デバイスに関し、より詳細には、鬱血性心不全(CHF)または心原性ショックのような急性または慢性の機械的心機能障害の徴候を監視し適当な治療を提供することに関する。
【背景技術】
【0002】
慢性CHFにかかっている患者は、FrankとStarlingにより支持されている既知の異量性(heterometric)自己調節原理に従って、左心室拡張終期圧の上昇を呈する。これは、心室壁の剛性の増大に伴う左心室のコンプライアンスの減少に起因して左心室拡張終期容積が正常にとどまる間に起こり得る。慢性の高血圧、虚血、梗塞または特発性心筋症に起因するCHFは、心房および心室の筋コンプライアンスの減少に関わる障害された収縮期および拡張期機能に関連している。これらは、慢性疾患過程または、特定の疾患過程がある場合もしくはない場合の心臓手術からの合併症に関連する状態であり得る。ほとんどの心不全患者は通常、心室性徐脈につながる伝導系の欠陥を被らず、むしろ心筋の収縮機能の全般的衰弱、それに付随する拡大、心筋弛緩の障害、および収縮に続く拡張期における心室充満特性の低下を含み得る症候を被る。肺水腫、息切れ、および全身血圧の崩壊は、心不全の急性増悪に関連する。これらのすべての疾患過程は、軽度または中等度の運動および他の身体器官の正しい機能を維持するには不十分な心拍出量につながり、進行性の悪化は最終的に心原性ショック、不整脈、電気機械解離、そして死を引き起こす。
【0003】
このような患者は通常、薬物治療により処置される。薬物としてはジギタリスがあるが、これは中毒および効能の喪失につながることがある。収縮性を増大させるために、筋細胞のさまざまな受容体を標的とし、心組織を直接刺激する目的で設計された多くの変力薬が最近利用可能になっている。しかし、これらの薬物はそれらの意図された目的で常に働くとは限らないことに加えて、多くの望ましくない副作用の可能性が存在する。これは特に、末期心不全にかかっている患者に特徴的である。
【0004】
初期の埋め込み可能な心ペーシングでは、対(paired)ペーシング(補充間隔の終了時に2個以上の近接した間隔のペーシングパルスが送出される)と、トリガすなわち結合ペーシング(補充間隔を終結させるP波またはR波の検出に続いて1個以上のペーシングパルスが送出される)が、比較的短いパルス間間隔(イヌでは150〜250ミリ秒、ヒトの被験者では約300ミリ秒)で、有益に心拍数を減速させ心拍出量を増大させることが観察された。第1のペーシングされた、または自発脱分極の相対不応期内に印加される第2のパルスの結果は、付随する機械的心筋収縮なしに、不応期を延長し、その自発律動から心拍数の減速をもたらすことである。当時以来この減速効果は多くの応用例で使用されている。その応用例には、心房性および心室性頻脈の処置が含まれるが、この治療では、例えば米国特許第3,857,399号および同第3,939,844号に教示されているように、単一パルスまたはパルスのバーストが、頻脈間隔より短くその一部として設定可能な結合間隔で自発頻脈事象に結合される。結合ペーシングによる心拍数の減速は、広い限界内で、後続の結合ペーシングでレートを増減させる能力を伴う。
【0005】
心腔の対および結合刺激もまた、同一譲受人の米国特許第5,213,098号に詳細に記載されている期外収縮後増強(PESP)として知られる現象を通じて、収縮力効果の増強を引き起こす。心臓の収縮力は、対または結合刺激が加えられる心周期中に増大し、その増大はいくつかの後続の心周期にわたり持続するが徐々に減衰する。同じくいくつかの後続の心周期にわたり持続するが徐々に減退する他の測定可能なPESP効果としては、ピーク収縮期血圧の変化、心室筋の収縮レートの変化とその結果として生じる心室内圧の上昇率(dP/dt)の増大、冠血流の増大、および拍動あたりの心臓の酸素摂取量の増大がある。研究者たちは、PESPが同一レートでの単一パルス刺激に比較して35%〜70%の心筋酸素消費量の増大を伴い、駆出率の大幅な改善に関連していることを観察した。第3の刺激の追加は、心筋酸素摂取量をさらに増大させたが、いかなる付随する心筋収縮力の増大も観察されなかった。冠血流の変調は、このような研究で観察された心臓の酸素消費量と概ね平行している。
【0006】
対刺激により生じる顕著な増強効果に導かれ、一部の研究者たちは、PESP刺激はヒトの心不全の処置に有益であろうと推測し、イヌに誘発した急性心不全の処置においてその技法を用いて研究を行った。これらのイヌでこのような対ペーシングにより生じる左心室性能および心拍出量の改善が数人の研究者たちにより観察された。比較的正常なイヌの心臓に対して行われた他の研究では、おそらくは反射代償に起因して、対ペーシングは心拍出量の増大をもたらさないことが確認された。初期の研究者たちは、心房および心室内腔の対および結合刺激を使用して多数の動物およびヒトの研究を行い、PESP効果を使用しようと努力して医療デバイスがMedtronic, Inc.およびその他の会社により入手可能となった。しかし、近接したタイミングの対および結合ペーシングパルス、特に当時埋め込み可能なペースメーカーで使用された高エネルギーペーシングパルスの印加は、敏感な患者の心臓に頻脈性不整脈を惹き起し得ることが認識された。PESP効果を利用しようとする努力は大部分放棄された。行われた調査および研究の歴史は、上に参照した米国特許第5,213,098号に記載されている。
【0007】
二心腔ペーシングが開発されて以来、Medtronic, Inc.およびその他の会社によって市販されている、DDDおよびDDDRペーシングシステムを含む従来の房室(AV)同期ペーシングシステムもまた、さまざまな徐脈状態と同様にCHFの処置にも処方されている。心不全症候にかかっているある一定の患者群は、徐脈の有無にかかわらず、心室充満および後続の収縮への心房収縮の追加寄与に起因して、AV同期ペーシングにより血行動態がずっと良好になる傾向がある。しかし、このような患者における固定または生理センサ駆動レート応答ペーシングは、心拍出量の改善およびこのような疾患過程に付随する症候の軽減に常につながるとは限らない。その理由は、CHFにより引き起こされる心拍出量の障害の程度を評価すること、および心拍出量を最大化するのに最適なペーシングパラメータを求めることが困難なためである。同一譲受人の米国特許第5,626,623号に記載されているように、AV遅延の大きさは、患者の徹底的な精密検査を必要とする圧力データを取得することを要求する1つのファクタである。
【0008】
上に参照した米国特許第5,213,098号は、対および/またはトリガペーシング刺激パルスを右心房および/または右心室に印加するPESP心ペーシングエネルギー刺激器を開示している。この刺激器は、CHFまたはその他の心機能障害の処置用にPESP効果を誘導し最適化するために、トリガまたは対ペーシングの定期的送出の頻度またはその送出間の心周期数を制御するための1つまたは複数のセンサおよび信号処理回路を組み込んでいる。第1のセンサ、例えば心室または動脈の血圧または血流センサは、心臓の性能を監視し心性能係数(CPI)を生成するために使用される。第2のセンサ、例えば冠静脈洞に設置される酸素飽和度センサは、心筋ストレスを監視し心ストレス係数(CSI)を生成して性能とストレスのバランスをとるために使用される。開示されているPESP刺激器は、二心腔(DDD)ペーシングシステムに組み込まれてもよく、これには生理的レート制御があってもなくてもよく、またバックアップ用カーディオバージョン(cardioversion)/ディフィブリレーション(defibrillation)治療能力があってもなくてもよく、また別個の単一目的のデバイス内にあってもよい。PESP刺激器は、心室の充満を増強するための心房刺激に特定の応用を有する。
【0009】
例えばPCT WO97/25098号を含む一連のPCT公報は、1つまたは複数の「非興奮性」の陽極または陰極刺激パルスを心臓に印加することを記載し、心臓を捕捉することなくLV性能の改善が実現され得ると主張している。同一譲受人の別の米国特許第5,800,464号では、従来の陰極閾上ペーシングパルスに、より強く機械的に応答するように心臓を条件づけるために、閾下陽極刺激が心臓に供給されている。
【0010】
このように、CHFを含む心不全の処置のために、さまざまな刺激治療方式が提案されており、これには閾上および/または閾下刺激の対または結合ペーシングパルスまたはパルス列の印加が含まれる。さらに、上に参照した特許および公報には、1つまたは複数の心腔への刺激パルスの単一部位および複数部位送出のためのさまざまな電極が提案されている。しかし、このような刺激から利益を得る適当な候補を経済的に判定し、所与の刺激治療方式および/または電極アレイの効力を測定することは困難なままである。心不全患者について、その患者がこのようなシステムの埋め込みの候補であるかどうかを判定するためには、詳しいカテーテル手法が行われなければならない。その場合、いかなる所与の処置の効力も、埋め込み時および定期的な埋め込み後の追跡臨床試験で評価されなければならない。患者の精密検査および追跡試験は、1日のタイムスパンにわたる心不全状態を表すために、既知の患者の活動、患者の姿勢、および患者が覚醒中かそれとも睡眠中かを考慮に入れ、またはシミュレートしなければならない。
【0011】
徐脈または頻脈性不整脈エピソードと、それに対してペースメーカーまたはICDにより提供される応答の記録を提供するために、生理データおよびデバイス動作データの収集能力が、最新の埋め込み可能な心ペースメーカーおよび埋め込み可能なカーディオバータ/ディフィブリレータ(ICD)には含まれている。当技術分野で既知のように、記憶された生理データ、デバイス動作データおよび患者データは、リアルタイムEGMデータとともに、表示および医療保健介護提供者による分析のために、体外プログラマーへアップリンク遠隔測定送信され得る。
【0012】
さらに、現在のところ刺激能力、例えば心ペーシングまたはカーディオバージョン/ディフィブリレーションを含まない埋め込み可能な心モニタが、患者の心臓の血行動態および電気信号を監視するために臨床的に使用されるか、または使用のために提案されている。このような埋め込み可能なモニタは、臨床状況でよりも長い期間にわたるデータを生成するために患者に埋め込まれる。このデータは、同じように取得することが可能であり、散発的に、または日常生活のある一定の負荷およびストレスの下で現れる、CHFを含む心機能障害を診断するために使用することができる。
【0013】
同一譲受人の米国特許第5,331,966号およびPCT公報WO98/02209号に開示されているような、心臓から離れた電極から心電図を記録するための1つのこのような埋め込み可能なEGMモニタは、離間したハウジングのEGM電極を有するMedtronicREVEAL挿入可能ループレコーダに具現化されている。心臓内またはその付近に置かれた電極からのEGMならびにその他の生理センサ由来の信号、例えば血圧、血液ガス、温度、心臓および/または胸部の電気インピーダンス、ならびに患者活動の1つまたは複数を記録するための、より精巧な埋め込み可能な血行動態モニタ(IHM)もまた提案されている。MedtronicCHRONICLE IHMはこのようなモニタの例であり、このモニタは、EGM検知電極と同様に容量性の血圧および温度センサを有する、同一譲受人の米国特許第5,564,434号に記載されているタイプのリード線を通じて結合される。このような埋め込み可能なモニタは、心不整脈または心不全にかかっている患者に埋め込まれると、長期間にわたる、かつ患者が日常活動に従事している間の心臓の状態を判定する際に利用可能な日時スタンプ付きデータを蓄積する。
【0014】
CHFモニタ/刺激器は、同一譲受人の米国特許第6,104,949号に開示されている。これは、患者の姿勢とともに経胸郭インピーダンスを検知し、その記録を、CHFの程度および進行を診断し評価するために提供する。検知される経胸郭インピーダンスは、肺の血液または流体内容量に応じて定まり、CHFの症候である肺水腫の検出および定量に役立つ。経胸郭インピーダンスは、姿勢、すなわち被験者が横になっているかそれとも立っているかによって影響される。治療刺激送出および/または生理データ記憶の決定のため、肺水腫の存在および程度を判定するために、検知された経胸郭インピーダンスは、患者姿勢検出器の出力と相関づけられる。
【0015】
心機能のレベルを監視し評価した後、治療が指示される場合に医師が治療モードを決定することを可能にしたモニタ/刺激器が、米国特許第5,417,717号に開示されている。このモニタ刺激器は、インピーダンス、EGM、および/または圧力測定値を評価した後、さまざまな心パラメータを計算する。これらの計算の結果は、選択されるべき治療モードを決定する。治療は、デバイス自体により施行されてもよく、または心臓の機能を向上させることを目標とするさまざまな周辺デバイスへ制御信号が遠隔測定送信されてもよい。別法として、デバイスは、監視を行い、治療刺激を送出せずに情報の記憶または遠隔測定送信のいずれかを行うようにプログラムされてもよい。
【0016】
具体的には、この埋め込み可能なモニタ/刺激器は、心周期のすべての期(phase)を含む、心機能および収縮状態の従来のパラメータを監視する。したがって、測定される収縮状態の評価には、心弛緩および心収縮の両方の指標が含まれる。米国特許第4,674,518号に記載されているデュアルソース心室インピーダンスプレチスモグラフィー技法を利用して、モニタ/刺激器は、心室の充満および駆出の血行動態変化を評価することによって、または既知のアルゴリズムにより等容性期指標を計算することによって、心機能を監視する。主要な計算値としては以下のものが含まれる:(1)収縮性の等容性指標としての圧力または体積の時間変化率、dP/dtまたはdV/dt;(2)一回拍出量を拡張終期容積で割った既知の商による心機能の駆出期指標としての駆出率;(3)最大エラスタンス、EM;(4)Sagawaの方法を用いた収縮性のもう1つの駆出期指標としての、最大圧力−容積点を通る回帰勾配;(5)既知の圧力−容積積分による一回拍出仕事;(6)拡張期機能の尺度としてのGlantzの方法による最小拡張(終)期圧力−容積測定値の時間経過;および(7)全体的機能のレベルの指標としての、心拍数と一回拍出量の既知の積による心拍出量計算値。
【0017】
心機能および収縮状態のこのパラメータ群の測定および記憶は心不全の状態に関する貴重な情報を提供することができるが、さらに高い価値のある他のパラメータがある。患者の自律神経状態に関する瞬間的変化は、血圧(P)、心拍数、および圧力変化率(dP/dt)の収縮性尺度を変化させ、心臓の「真の」機能状態変化を反映しない可能性がある。自律神経状態におけるこのような瞬間的変化は、上に参照した米国特許第6,104,949号で述べられているような姿勢変化、および、物を拾い上げようとして屈むことや、座位または臥位から突然に立ち上がることのようなその他の動作によって引き起こされる。比較的簡単に測定できる心信号および状態の改良された信号処理によって、このような患者の動作および姿勢変化の影響を受けにくい、(米国特許第6,104,949号にあるような肺水腫の尺度ではなく)心収縮機能障害状態の改良された評価を提供する心データが得ることが望ましいであろう。
【0018】
【発明の開示】
本発明によれば、埋め込み可能な刺激器およびモニタは、EGM信号と、絶対圧力P、発生圧力DP(DP=収縮期P−拡張期P)、および/またはdP/dtを含む血圧の尺度と、心腔容積(V)の尺度とを使用して、1つまたは複数の心周期にわたる心不全の状態を示す一群のパラメータを測定する。これらのパラメータには以下のものが含まれる:(1)弛緩または収縮時定数tau(τ);(2)機械的復旧(MR)、すなわち心腔に印加された早期刺激に対する心腔の機械的応答;(3)再循環率(RF)、すなわち一連の心周期にわたるPESP効果の減衰レート;および(4)収縮終期エラスタンス(EES)、すなわち収縮終期の容積Vに対する血圧Pの比。これらの心状態パラメータは、患者の姿勢および活動レベルにかかわらず定期的に求められる。しかし、患者の心拍数が規則的であり、プログラムされた下方心拍数と上方心拍数の間の正常洞範囲内にあるときは、パラメータのうちのいくつかが測定されるだけであるか、またはデータのうちのいくつかが記憶されるだけである。
【0019】
埋め込み可能な刺激器およびモニタは、1つまたは複数の測定モードで動作する。それらのモードは、場合によって、測定されるPESP効果を誘導するために期外収縮間隔(ESI)後の期外収縮(ES)パルスの送出を必要とする。本発明では、PESP能力は、MR、RF、tau、およびEESパラメータのうちの1つまたは複数が、心状態が進行したことを示すときに心収縮を強化して、収縮性の増大、弛緩時間の減少、および心拍出量の増大から利益を受けるためにも使用される。このような関係においては、刺激治療はPESP刺激またはペーシングと呼ばれる。本発明によれば、適用されるPESP刺激治療の効果は、心機能パラメータ測定モードに入りパラメータデータを収集することによって、一定時間にわたり観察され得る。
【0020】
好ましくは、パラメータデータは、日時スタンプおよびその他の患者データ、例えば患者の活動レベルに関連づけられ、関連づけられたパラメータデータは、後日に従来の遠隔操作システムを使用して取得するために、IMDメモリに記憶される。一定時間にわたるパラメータデータの増分的変化は、関連する時刻および患者データを考慮に入れると、心臓の状態の変化の程度の尺度を提供する。
【0021】
本発明は、これらの手法を組み合わせることにより、心機能のレベルの検出および監視を行い、この監視される情報に基づいて治療刺激の送出または修正を行うデバイスを提供する。主要な送出モードは直接電気刺激であり、これにより収縮性、弛緩、圧力または心拍出量が改善される。
【0022】
埋め込み可能な刺激器およびモニタは、内因性洞心拍数がプログラムされた下方HRを下回るときに徐脈ペーシングを供給するために、単心腔、二心腔または多心腔レート応答ペースメーカー内に具現化され得る。あるいは、埋め込み可能な刺激器およびモニタは、このような単心腔、二心腔または多心腔レート応答ペーシング能力とともに、頻脈性不整脈検出およびカーディオバージョン/ディフィブリレーションショック送出能力を含むICD内に具現化され得る。いずれの場合でも、心再同期ペーシング治療とともに、頻脈検出および抗頻脈ペーシングも組み込まれ得る。
【0023】
以上の発明の概要と、本発明の目的、利点および特徴は、ここでは単に、本発明が従来技術で提示された問題点を克服する方法のいくつかを指摘し、本発明を従来技術から区別するために提示されているのであって、いかなる点でも、本願において最初に提示され最終的に特許を受ける請求項の解釈に対する限定として作用することを意図していない。
【0024】
本発明のこれらおよびその他の利点および特徴は、図面とともに考慮されるときに、本発明の好ましい実施形態の以下の詳細な説明から、より容易に理解されるであろう。図面において、同じ参照番号は、いくつかの図を通じて同一の構造を示す。
【0025】
【発明を実施するための最良の形態】
以下の詳細な説明では、本発明を実行するための例示的実施形態を参照する。理解されるように、本発明の範囲から逸脱することなく他の実施形態も利用され得る。
【0026】
好ましい実施形態について説明する前に、上に参照した米国特許第5,800,464号から複製した図22を参照する。この図は、左心における絶対血圧、大動脈血流量および心室容積の変動に関して、正常洞律動心周期に付随する電気脱分極波を示す。右心房および右心室は、PQRST複合波に関して、概ね左心房および左心室と類似の圧力、流量および容積の変動を呈する。理解されるように、本発明の監視および刺激治療態様は、心臓の片側または両側のいずれに存在し、作用することもあり得る。心周期は、連続するPQRST複合波間の間隔において、心房および心室の弛緩後に、右心房および左心房が静脈血および酸素化血で再充満するときに完了する。洞律動において、脱分極間の間隔は500.0ms〜1,000.0ms(ミリ秒)のオーダーであり、対応する洞心拍数はそれぞれ120bpm〜60bpmであり得る。この時間間隔において、心房および心室は弛緩し、全心房サイズすなわち容積は、胸膜圧および呼吸の関数として変動し得る。図22の血圧ダイアグラムでは、心房および心室血圧が軌跡を変え、心周期のP波およびR波に遅れていることが観察され得る。期間(T0−T1)はAV間隔を包含する。
【0027】
機能不全のSA結節またはAVブロックに起因する徐脈から生じる心不全症にかかっている患者では、心房および/または心室の従来のペーシングが、十分な心拍数およびAV同期性を回復するように処方され得る。例えば図22では、心房および/または心室ペーシングパルスは、P波と、一般にR波と呼ばれるQRS複合波の偏位とに先行するであろう。心拍出量は、心房または心室の心筋細胞が心房収縮期期間(T0−T1)および心室収縮期期間(T1−T2)の後で弛緩できないことにより低下し得る。収縮期期間の延長は、図22に示すような受動充満時間(T4−T7)を縮小する。したがって、次の心周期に心房および/または心室から駆出される血液の量は、最適値より小さくなり得る。これは特にCHF患者またはその他の患者の場合に当てはまり、それらの患者では、心臓の剛性が増大し、受動充満期(T4−T7)中および心房収縮期(T0−T1)中の心充満が大幅に制限される。
【0028】
以下の説明から理解されるように、本発明のモニタ/治療刺激送出IMDは、前述のパラメータをある期間にわたる記憶された患者データとして取得し、心不全を処置する治療刺激を送出するために利用され得る。医師は、患者データを精査して患者の心臓の心不全状態の評価を行うために、患者データのアップリンク遠隔操作を開始することができる。次に医師は、特定の治療が適当であるかどうかを判定し、ある期間に対する治療を処方する一方で、適用される治療が有益であるか否かを判定するための後の精査および評価のために記憶される患者データを再び蓄積することにより、適宜治療の定期的変更を行うことができる。このような治療としては、薬物治療と、PESP刺激を含む電気刺激治療ならびに単心腔、二心腔および多心腔(両心房および/または両心室)ペーシングを含むペーシング治療とが含まれる。さらに、悪性頻脈性不整脈にかかりやすい患者では、心不全状態の評価は、頻脈性不整脈の検出または分類のパラメータの設定と、施される治療において考慮に入れることができる。
【0029】
したがって、本発明の実施形態は、1つまたは複数の心腔と作用関係にあるように配置されるセンサ、検知電極および電気刺激電極から患者の心臓の機械的心機能障害を示す前述のパラメータを導出するように修正された多心腔ペーシングシステムとの関連で詳細に開示される。本発明のこの実施形態は、CHFおよび/または徐脈を処置するために、AV順次、両心房および両心室、デマンド型で動作するペーシングシステム、心房追従、ならびに心房で検知されペーシングされる事象と同期して左心室および右心室の脱分極および収縮の同期性を回復するためのトリガペーシングとして動作するようにプログラムされ得る。したがって、本発明のこの実施形態は、上部および下部心腔の同期ならびに右および左の心房および/または心室の脱分極同期性を回復するためのAV同期動作モードを有する2、3または4チャネルペーシングシステムとして動作するようにプログラム可能である。しかし、理解されるように、心不全状態を示すパラメータを導出するためには、下記の複雑な多心腔ペーシングシステムの構成要素の一部のみが、機能するように選択的にプログラムされるか、またはより単純な単心腔監視/刺激システム内に物理的に組み込まれるだけでよい。
【0030】
図1において、心臓10は、上部心腔、すなわち右心房(RA)および左心房(LA)と、下部心腔、すなわち右心室(RV)および左心室(LV)と、右心房の開口部から心房を側方に回って大心静脈を形成する冠静脈洞(CS)とを有し、大心静脈はさらに下行して大心静脈の枝となる。心周期は通常、右心房壁のSA結節における脱分極インパルスの発生から始まる。次にこのインパルスは、結節間路を経て右心房を伝導し、バッハマン束を経て左心房中隔に伝導される。RA脱分極波は、約40ms以内に房室(AV)結節および心房中隔に到達し、約70ms以内にRAおよびLAの最遠壁に到達する。電気的活性化後の約50ms、心房が収縮する。総体的なRAおよびLAの脱分極波は、体外ECG電極間で検知され表示されるとき、PQRST複合波のP波として現れる。それぞれRAもしくはLA上に、またはそれに近接して配置される1対の単極または双極ペーシング/検知電極間を通る心房脱分極波の成分は、検知されたP波とも呼ばれる。体外ECG電極または埋め込まれた単極心房ペーシング/検知電極の位置および間隔は多少の影響を有するが、正常なP波幅は、このような電極に結合された高インピーダンス検知増幅器により測定されるとき、幅80msを超えない。RAもしくはLA内に、またはそれに近接して配置される狭い間隔の双極ペーシング/検知電極間で検知される正常な近接場P波は、高インピーダンス検知増幅器により測定されるとき、60ms以下の幅を有する。
【0031】
AV結節に到達した脱分極インパルスは、約120msの遅延の後、心室内中隔のヒス束に伝導される。脱分極波は、約20ms後に心尖領域に到達してから、残りの40msにわたりプルキンエ線維網を通って上行する。総体的なRAおよびLAの脱分極波と、脱分極した心筋の再分極に伴う後続のT波とは、体外ECG電極間で検知され表示されるとき、PQRST心周期複合波のQRST部分と呼ばれる。RVもしくはLV上に、またはそれに近接して配置される双極または単極ペーシング/検知電極対の間を通るQRS心室脱分極波の振幅が閾振幅を超えるとき、それは検知されたR波として検出される。体外ECG電極または埋め込まれた単極心室ペーシング/検知電極の位置および間隔はR波検知に多少の影響を有するが、正常なR波の持続時間は、高インピーダンス検知増幅器により測定されるとき、80msを超えない。RVもしくはLV内、またはそれに近接して配置される狭い間隔の双極ペーシング/検知電極間で検知される正常な近接場R波は、高インピーダンス検知増幅器により測定されるとき、60ms以下の幅を有する。
【0032】
正常な電気的活性化系列は、進行したCHFにかかっており心房内伝導遅延(IACD)、左脚ブロック(LBBB)、右脚ブロック(RBBB)、および/または心室内伝導遅延(IVCD)を呈している患者では非常に乱れる。これらの伝導欠陥は、RV活性化とLV活性化の間に大きい非同期性を生じる。心室間非同期性は、80〜200ms以上にわたり得る。RBBBおよびLBBB患者では、体表面ECGで測定されるとき、QRS複合波は正常範囲を大きく超えて120ms〜250msの間に広がる。この幅の増大は、右心室と左心室の脱分極および収縮の同期性の欠如を示す。
【0033】
図1はまた、心房および心室のAV同期収縮を回復し、右心室および左心室の同時または順次ペーシングを行うための、前述のタイプの埋め込まれた多チャネル心ペースメーカーも示している。ペースメーカー(IPG)14は、皮膚と肋骨の間の患者の体内に皮下的に埋め込まれる。3個の心内リード線16、32および52がIPG14をそれぞれRA、RVおよびLVと接続する。各リード線は少なくとも1つの電気導体およびペーシング/検知電極を有し、リモート不関容器電極20が、IPG14のハウジングの外表面の一部として形成される。以下でさらに説明するように、ペーシング/検知電極およびリモート不関容器電極20(IND_CAN電極)は、ペーシングおよび検知の機能のために、いくつかの単極および双極ペーシング/検知電極の組合せを提供するように選択的に使用され得る。右心腔および左心腔内、またはその周りの図示されている位置もまた単なる例示である。さらに、RA、LA、RVおよびLVの上もしくは内部またはそれに関連する電極部位に置かれるように適合した他のリード線およびペーシング/検知電極が、図示されているリード線およびペーシング/検知電極の代わりに使用されてもよい。
【0034】
図示されている双極心内RAリード線16は、静脈を通って心臓10のRA心腔に入り、RAリード線16の遠端は取付機構17によってRA壁に取り付けられる。双極心内RAリード線16は、IPGコネクタブロック12の双極ボアに差し込まれるインラインコネクタ13とともに形成され、インラインコネクタ13は、リード線本体15内の1対の電気絶縁導体に結合され、遠位チップRAペーシング/検知電極19および近位リングRAペーシング/検知電極21に接続される。心房ペーシングパルスの送出および心房検知事象の検知は、遠位チップRAペーシング/検知電極19と近位リングRAペーシング/検知電極21との間で行われ、ここで近位リングRAペーシング/検知電極21は不関電極(IND_RA)として機能する。別法として、単極心内RAリード線が、図示されている双極心内RAリード線16の代わりに用いられ、IND_CAN電極20とともに使用されることも可能である。あるいは、遠位チップRAペーシング/検知電極19および近位リングRAペーシング/検知電極21の一方が、単極ペーシングおよび/または検知のためにIND_CAN電極20とともに使用されることも可能である。
【0035】
双極心内RVリード線32は、静脈および心臓10のRA心腔を通ってRVに入り、そこでその遠位リングおよびチップRVペーシング/検知電極38および40は、従来の遠位取付機構41により心尖の適所に固定される。RVリード線32は、IPGコネクタブロック12の双極ボアに差し込まれるインラインコネクタ34とともに形成され、インラインコネクタ34は、リード線本体36内の1対の電気絶縁導体に結合され、遠位チップRVペーシング/検知電極40および近位リングRVペーシング/検知電極38に接続され、ここで近位リングRVペーシング/検知電極38は不関電極(IND_RV)として機能する。別法として、単極心内RVリード線が、図示されている双極心内RVリード線32の代わりに用いられ、IND_CAN電極20とともに使用されることも可能である。あるいは、遠位チップRVペーシング/検知電極40および近位リングRVペーシング/検知電極38の一方が、単極ペーシングおよび/または検知のためにIND_CAN電極20とともに使用されることも可能である。
【0036】
この例示されている実施形態では、単極心内LV CSリード線52が、静脈および心臓10のRA心腔を通ってCSに入り、そこから大心静脈(great vein)48の分枝血管内を下行して、LV心腔に沿って遠位LV CSペーシング/検知電極50を延ばす。このようなLV CSリード線の遠端は、上大静脈、右心房、冠静脈洞口、冠静脈洞を通って、冠静脈洞から下行する大心静脈のような冠静脈に入る。通常、LV CSリード線およびLA CSリード線は、いかなる固定機構も使用せず、代わりに1つまたは複数のペーシング/検知電極を所望の部位に維持するためにこれらの血管内への狭い閉じ込めに依拠する。LV CSリード線52は、IPGコネクタブロック12のボアに差し込まれる近端コネクタ54に結合される小直径単一導体リード線本体56とともに形成される。小直径単極リード線本体56は、大心静脈48から分岐下行する静脈内深くに遠位LV CSペーシング/検知電極50を据えるために選択される。
【0037】
好ましくは、遠位LV CS能動ペーシング/検知電極50は、左心室および心室内中隔の大部分にわたりLVペーシングパルスを送出するために、近位リングRV不関ペーシング/検知電極38と対にされる。遠位LV CS能動ペーシング/検知電極50はまた、好ましくは、以下でさらに説明するようにRVおよびLVにわたり検知を行うために、遠位チップRV能動ペーシング/検知電極40とも対にされる。
【0038】
さらに、四心腔実施形態では、LV CSリード線52は、LAに近接する大直径の冠静脈洞CS内に置かれるために、リード線本体に沿って設置された近位LA CSペーシング/検知電極を有することも可能である。その場合、リード線本体56は、より近位のLA CSペーシング/検知電極(1つまたは複数)から近位に延びて双極コネクタ54で終端する2個の電気絶縁リード線導体を収容することになる。LV CSリード線本体は、近位LA CS電極と遠位LV CS能動ペーシング/検知電極50の間ではより小さい。その場合、RAのペーシングは、能動近位LA CS能動電極と近位リングRA不関ペーシング/検知電極21の間のペーシングベクトルに沿って遂行されることになる。
【0039】
通常、図1に示されるタイプのペーシングシステムでは、上記で「ペーシング/検知」電極と称される電極は、ペーシングおよび検知の両方の機能のために使用される。本発明の一態様によれば、これらの「ペーシング/検知」電極は、ペーシングおよび検知ベクトルに沿って心信号を検知ペーシングパルスを送出するために、ペーシング電極または検知電極の一方としてのみ使用されるか、またはプログラムされた組合せでペーシングおよび検知電極として共通に使用されるように選択され得る。別個または共用の不関ペーシング/検知電極もまた、ペーシングおよび検知機能に指定され得る。便宜上、以下の説明は、区別が適当である場合には、ペーシング電極および検知電極の対を別個に明示する。
【0040】
加えて、以下でさらに説明するように、それぞれのリード線は、収縮期および拡張期圧力を生成するための圧力センサと、RA、LA、RVおよびLVの拡張および収縮の容積測定値を生成するための一連の離間したインピーダンス検知リード線とを有することも可能である。
【0041】
図2は、治療刺激の送出および/または生理入力信号処理を提供する、患者の身体10に埋め込まれた例示的な多心腔モニタ/センサ100のシステムアーキテクチャを示す。典型的な多心腔モニタ/センサ100は、マイクロコンピュータに基づく制御およびタイミングシステム102の周りに構築されたシステムアーキテクチャを有し、システム102は、そのタイプおよびその中に組み込まれる機能的特徴に応じて精巧さおよび複雑さは異なる。マイクロコンピュータに基づく多心腔モニタ/センサ制御およびタイミングシステム102の機能は、RAMと、PROMおよびEEPROMのようなROMに記憶されたファームウェアおよびプログラムされたソフトウェアアルゴリズムによって制御され、通常のマイクロプロセッサコアアーキテクチャのCPU、ALU等を用いて実行される。マイクロコンピュータに基づく多心腔モニタ/センサ制御およびタイミングシステム102はまた、当技術分野において既知の方式で、オンチップデータバス、アドレスバス、電源、クロック、および制御信号のラインによりパス状またはツリー状にともに結合されたウォッチドッグ回路、DMAコントローラ、ブロックムーバ/リーダ、CRC計算器、およびその他の特定論理回路を含んでもよい。また理解されるように、多心腔モニタ/センサ100の制御およびタイミングは、プログラムされたマイクロコンピュータではなく、専用回路ハードウェアまたは状態機械ロジックで遂行されることも可能である。
【0042】
また、多心腔モニタ/センサ100は通常、患者の心腔の特定部位に配置されるセンサおよびペーシング/検知電極から信号を受信し、かつ/またはPESP刺激を送出して、心不全パラメータまたは心腔へのペーシング治療を導出するための患者インタフェース回路104も有する。したがって、患者インタフェース回路104は、随意選択的にペーシングおよびその他の刺激治療を含むPESP/ペーシング(治療刺激)送出システム106と、センサにより出力される血圧および容積信号を処理する生理入力信号処理回路108とを備える。本発明の可能な使用法を例示する目的で、治療刺激送出システム106と入力信号処理回路108との間の電気接続を行うリード線接続のセットと、RA、LA、RVおよびLVと作用関係にあるように配置されるペーシング/検知電極のセットとが図示されている。
【0043】
治療刺激送出システム106は、心臓に送出されるカーディオバージョン/ディフィブリレーションショックおよび/または心ペーシングパルス、または心臓の周りに包まれる骨格筋への心筋刺激を送出する回路を含むように構成され得る。あるいは、治療刺激送出システム106は、心不全を軽減させるため、または心移植手術を待機中の患者に埋め込まれた埋め込み可能な心補助デバイスまたはポンプを動作させるために、心臓に薬物を送出する薬物ポンプとして構成されることも可能である。
【0044】
多心腔モニタ/センサ100の回路を含む多心腔モニタ/センサ動作システムに電力を供給するため、および、物質送出多心腔モニタ/センサの任意の電気機械デバイス(例えば、弁、ポンプ等)に電力を供給するため、または、ICDショック発生器、心ペーシングパルス発生器、もしくはその他の電気刺激発生器の電気刺激エネルギーを供給するために、電池が電気エネルギー源を提供する。典型的なエネルギー源は、電源投入時リセット(POR)能力を有する電源/POR回路126に結合された高エネルギー密度、低電圧の電池136である。電源/POR回路126は、1つまたは複数の低電圧電力Vlo、POR信号、1つまたは複数のVREF源、電流源、選択的置換標識(ERI)信号、および、ICDの場合には高電圧電力Vhiを治療刺激送出システム106に供給する。これらの電圧および信号の従来の相互接続のすべてが図2に示されているわけではない。
【0045】
さらに、いくつかの多心腔モニタ/センサでは、デバイス動作、電池電力レベルまたは監視されている患者状態を通知するために患者警報ドライバ118により駆動されるとき、トランスデューサ128によって可聴患者警報のための警告またはメッセージが発生される。IDSでは、患者が送出前に安静位をとることを可能にするために、患者は、悪性頻脈性不整脈の検出と、カーディオバージョン/ディフィブリレーションショックの送出が差し迫っていることが警告され得る。
【0046】
実質的にすべての現在の電子式多心腔モニタ/センサ回路は、それに結合された圧電水晶132およびシステムクロック122により供給されるクロック信号CLKを必要とするクロックトCMOSデジタルロジックICと、ICとともに1つまたは複数の基板またはプリント回路板に搭載される例えばインダクタ、コンデンサ、トランス、高電圧保護ダイオードなどのディスクリート素子を使用する。図2では、システムクロック122により発生される各CLK信号は、クロックツリーを通じてすべての適用可能なクロックトロジックに転送される。システムクロック122は、システムタイミングおよび制御機能のために、および、遠隔測定送受信器124におけるアップリンク遠隔測定信号送信のフォーマットを整える際に、動作電池電圧範囲にわたり電池電圧とは無関係である1つまたは複数の固定周波数CLK信号を供給する。
【0047】
RAMレジスタは、ダウンリンク遠隔測定送信による取得または呼びかけ命令の受信時にアップリンク遠隔測定送信を行うために、検知された心活動から編集されたデータおよび/またはデバイス動作履歴に関係するデータ、または検知された生理パラメータを記憶するために使用され得る。データ記憶をトリガする基準もまた、ダウンリンク遠隔測定送信された命令およびパラメータ値によりプログラム入力され得る。データ記憶は、定期的に、またはある一定のプログラム入力された事象検出基準を満たしたときに生理入力信号処理回路108内の検出ロジックによって、のいずれかでトリガされる。場合により、多心腔モニタ/センサ100は、磁界に応答して閉じる磁界感受性スイッチ130を有する。これが閉じることにより、磁気スイッチ回路は、制御およびタイミングシステム102へスイッチ閉(SC)信号を発行し、システム102はこれに応答して磁石モードに入る。例えば、患者がある一定の症候を経験するときに、スイッチ130を閉じて制御およびタイミングシステムに治療および/または生理エピソードデータの記憶を行わせるために、皮下的に埋め込まれた多心腔モニタ/センサ100の上に当てることができる磁石116を患者に提供することが可能である。いずれの場合でも、事象関連データ(例えば日時)が、定期的に収集される、または患者の開始による、記憶されている生理データとともに、後の呼びかけセッションにおけるアップリンク遠隔測定のために記憶され得る。
【0048】
多心腔モニタ/センサ100において、アップリンクおよびダウンリンク遠隔測定能力は、図1および図2に関して上で説明したように、リモートに配置される体外医療デバイス、または患者の身体上のより近位の医療デバイスもしくは患者の身体内の別の多心腔モニタ/センサ、のいずれかとの通信を可能にするために提供される。上記のタイプの記憶された生理データは、リアルタイムで発生された生理データおよび非生理データとともに、ダウンリンク遠隔測定送信された呼びかけコマンドに応答して、アップリンクRF遠隔測定により多心腔モニタ/センサ100から体外プログラマーまたはその他のリモート医療デバイス26へ送信されることが可能である。リアルタイム生理データは通常、リアルタイムサンプリングされた信号レベル(例えば心内心電図振幅値)、およびセンサ出力信号を含む。非生理患者データは、現在プログラムされているデバイス動作モードおよびパラメータ値、電池状態、デバイスID、患者ID、埋め込み日、デバイスプログラミング履歴、リアルタイム事象マーカーなどを含む。埋め込み可能なペースメーカーおよびIDSとの関連では、このような患者データは、プログラムされた検知増幅器の感度、ペーシングまたは電気除細動パルスの振幅、エネルギー、およびパルス幅、ペーシングまたは電気除細動リード線インピーダンス、ならびにデバイス性能に関連する蓄積された統計(例えば、検出された不整脈エピソードおよび適用された治療に関連するデータ)を含む。こうして、多心腔モニタ/センサは、さまざまなこのようなリアルタイムの、または記憶される生理または非生理データを生成する。このような生成されるデータは、本明細書ではまとめて「患者データ」と呼ばれる。
【0049】
したがって、生理入力信号処理回路108は、電気検知信号すなわちセンサ出力信号を増幅し、処理し、そして場合によりその特性から検知事象を検出する、少なくとも1つの電気信号増幅器回路を有する。二心腔または多部位もしくは多心腔の監視および/またはペーシング機能を提供する多心腔モニタ/センサ内の生理入力信号処理回路108は、心腔に関連して配置される検知電極からの心信号の検知および処理を行う複数の心信号検知チャネルを有する。それぞれのこのようなチャネルは通常、特定の心事象を検出する検知増幅器回路と、サンプリング、デジタル化および記憶またはアップリンク送信における送信のために制御およびタイミングシステム102にEGM信号を供給するEGM増幅器回路とを有する。心房および心室検知増幅器は、それぞれP波またはR波の発生を検出しA−SENSEまたはV−SENSE事象信号を制御およびタイミングシステム102に供給する信号処理段を有する。タイミングおよび制御システム102は、その特定動作システムに従って応答して、当技術分野で既知のさまざまな方法で、適宜ペーシング治療刺激を送出もしくは修正するか、またはアップリンク遠隔測定送信のためのデータを蓄積するかもしくはMarker Channel信号を供給する。
【0050】
さらに、入力信号処理回路108は、心腔または身体内の他の場所に関連して配置される生理センサからのセンサ由来信号の検知および処理を行う少なくとも1つの生理センサ信号処理チャネルを有する。
【0051】
図3は、1つの心腔に関連する1つのペーシング、検知およびパラメータ測定チャネルを概略的に示す。1対のペーシング/検知電極140、142、圧力センサ160、および複数(例えば4個)のインピーダンス測定電極170、172、174、176は、心腔と作用関係にあるように配置される。
【0052】
ペーシング/検知電極対140、142は、心腔と作用関係にあるように配置され、それぞれリード線導体144および146を通じて、入力信号処理回路108内に配置された検知増幅器148の入力に結合される。検知増幅器148は、制御およびタイミングシステム102により供給される検知イネーブル信号の存在によって選択的に有効化される。検知増幅器148は、心不全のパラメータの測定に関して以下で説明するように、ペーシングが有効化されるときまたは有効化されないときのいずれかの規定された時間中に有効化される。ブランキング信号は、当技術分野で既知の方式で、ペーシングまたはPESPパルスまたはパルス列の送出時に、短いブランキング期間の間、リード線導体144および146からの検知増幅器入力を切断するために、制御およびタイミングシステム102によって供給される。検知増幅器148は、有効化され、かつブランキングされていないとき、心腔内のEGMと呼ばれる心臓の電気信号を検知する。検知増幅器は、ペーシング技術分野で既知の方式で、EGMの特性に基づいて、心周期を開始する心腔の収縮を示す検知事象信号を供給する。その特性は通常、心腔がRAまたはLAであるときはP波であり、心腔がRVまたはLVであるときはR波である。制御およびタイミングシステムは、ペーシング技術分野で既知の方式で、非不応期検知事象に応答して、心腔の補充間隔(EI)を計時する補充間隔(EI)タイマを再開する。
【0053】
ペーシング/検知電極対140、142はまた、それぞれリード線導体144および146を通じてパルス発生器150の出力にも結合される。パルス発生器150は、PESP/ペーシング送出システム106内にあり、ペーシング技術分野で既知の方式で、制御およびタイミングシステム102内のEIタイマのタイムアウト(計時終了)時に発生されるPESP/PACEトリガ信号に応答して、ペーシングパルスを電極140、142に選択的に供給する。あるいは、パルス発生器150は、上に参照した米国特許第5,213,098号に記載されている方式で、制御およびタイミングシステム102内のESIタイマのタイムアウト時に発生されるPESP/PACEトリガ信号に応答して、PESPパルスまたはパルス列を電極140、142に選択的に供給することにより、心腔がより強力に収縮するようにする。その力の増大はESIの持続時間に左右される。
【0054】
圧力センサ160は、リード線導体のセット164を通じて入力信号処理回路108内の圧力センサ電源および信号プロセッサ162に結合される。リード線導体のセット164は、電力を圧力センサ160に伝え、サンプリングされた血圧P信号を圧力センサ160から圧力センサ電源および信号プロセッサ162に伝える。圧力センサ電源および信号プロセッサ162は、制御およびタイミングシステム102からの圧力検知イネーブル信号により有効化されると、心腔内に配置されているセンサ160のトランスデューサ表面にかかる血圧をサンプリングする。以下でさらに説明するように、絶対圧力P、発生圧力DPおよび圧力変化率dP/dtのサンプル値が、記憶および処理のために、圧力センサ電源および信号プロセッサ162によって、または制御およびタイミングシステム102によって生成され得る。圧力センサ160と、圧力センサ電源および信号プロセッサ162とは、同一譲受人の米国特許第5,564,434号に開示されている形態をとり得る。
【0055】
インピーダンス電極のセット170、172、174および176は、導体のセット178により結合され、上に参照した米国特許第5,417,717号に記載されているタイプのリード線として形成されて、インピーダンス電源および信号プロセッサ180に結合される。一回拍出量のような心パラメータのインピーダンスに基づく測定は、上に参照した米国特許第5,417,717号に記載されているように当技術分野で既知である。その特許は、心腔内に配置された複数対の離間した表面電極を有するインピーダンスリード線を開示している。離間した電極は、心血管(例えば、冠静脈洞および大心静脈)に据えられたインピーダンスリード線に沿って配列されることも可能であり、または心腔の周りの心外膜に取り付けられることも可能である。インピーダンスリード線は、ペーシング/検知および/または圧力センサにあるリード線と組み合わせてもよい。
【0056】
心腔容積Vの尺度は、インピーダンス電源および信号プロセッサ180が制御およびタイミングシステム102により供給されるインピーダンス測定イネーブル信号により有効化されるとき、インピーダンス電極のセット170、172、174および176によって提供される。固定電流キャリア信号がインピーダンス電極対の間に印加され、信号の電圧は、インピーダンス電極間の距離が変化するにつれて変化する血液および心筋のインピーダンスにより変調される。こうして、インピーダンス電極170、172、174および176の選択された対の間のインピーダンス測定値からの心腔容積V信号の計算が、心腔の収縮および弛緩中に行われる。心腔の収縮および弛緩はそれぞれ、心壁の移動により、または心腔に出入りする血液の時間によって変化する流れにより、離間した電極対を互いに近づけ、および遠ざけるように移動させる。補外されたインピーダンス値を得るために、生の信号の復調、デジタル化、および処理がなされる。この値で、血液抵抗率と離間した電極対の間の距離の2乗との積を割ると、その結果は心腔内の瞬間心腔容積Vの尺度となる。
【0057】
本発明によれば、IMDは、1つまたは複数の心周期にわたるEGM信号、絶対血圧Pおよび/またはdP/dtの尺度、ならびに心腔容積Vの尺度を使用して、心不全の状態を示す一群のパラメータを測定する。図4は、IMDの全体的動作アルゴリズムを示し、図5A〜図5C、図6、図7、および図8は、マイクロコンピュータに基づく制御およびタイミングシステム102ですべて実行される全体的動作アルゴリズムに選択的に組み込まれる特定のパラメータの測定および計算のアルゴリズムを示す。図5A〜図5C、図6、図7、および図8は、心不全の状態を示すRF、MR、EES、およびtauパラメータを導出するステップを示している。これらのパラメータは、患者の姿勢および活動にかかわらず、それぞれの日を通じて定期的に求められる。しかし、患者は医師によって、正確な時刻にある一定の活動または移動を企図するように、またはIMDにより検出される磁石または機能限定プログラマーの使用によりパラメータの決定を同時に開始するように、勧められてもよい。患者の心拍数が、プログラムされた下方心拍数と上方心拍数の間の正常洞範囲内にあり、かつ心律動が比較的安定であるときは、パラメータのうちのいくつかが測定されるだけであるか、またはパラメータデータのうちのいくつかが記憶されるだけである。パラメータデータおよび関連データ(例えば、心拍数および患者活動レベル)は、日時スタンプが付され、従来の遠隔測定システムを使用した取得のためにIMDメモリに記憶される。一定時間にわたる記憶されているデータの増分的変化は、心臓の心不全状態の変化の程度の尺度を提供する。
【0058】
図4は、埋め込み時(ステップS400)ならびに初期プログラミング(ステップ402)および基線パラメータ測定(ステップS404)から、パラメータデータをIMDに収集し(ステップS406〜S420)、蓄積したデータを体外プログラマーへアップリンク遠隔測定送信する(ステップS422)連続サイクルを経て、表示および分析を行い(ステップS424)、心不全状態をよりよく評価するために、可能な再プログラミング(ステップS402)および基線パラメータ測定(ステップS404)につながる、全体的なIMD機能を示す。
【0059】
各パラメータは、ONまたはOFFにプログラムされることが可能であり、ステップS402で、ONにプログラムされたパラメータの測定を開始する特定の事象トリガが、特定の測定基準とともに、遠隔測定送受信器124で受信され制御およびタイミングシステム102に転送される従来のダウンリンク遠隔測定送信されるコマンドを用いてプログラムされることが可能である。
【0060】
さらに、医師は、例えばステップS402の後に心機能を向上させるために、刺激治療、例えば上に参照した米国特許第5,213,098号による定期的に送出されるPESP刺激、または上に参照した米国特許第5,800,464号による閾下陽極刺激(AS)、を送出するように最初にIMDをプログラムしてもよい。医師はその後、蓄積され分析されたパラメータデータと、心不全状態が変化しているか、または刺激治療に応答していないことのそのデータ中の指示とに基づいて、治療を再プログラムすることができる。別法として、医師は、薬物治療を処方し、その後、蓄積され分析されたパラメータデータと、心不全状態が変化しているか、または薬物治療に応答していないことのそのデータ中の指示とに基づいて、薬物治療を調整することができる。
【0061】
基線パラメータ測定は、埋め込み後、およびその後の遠隔測定セッション後に、図5A〜図5C、図6、図7、および/または図8のステップを呼び出し、パラメータデータをアップリンク遠隔測定送信し、アップリンク遠隔測定送信されたデータnを分析することによって、それぞれのONにプログラムされたパラメータについて随意選択的に実行される。初期の、および更新された基線パラメータ測定値は、IMDメモリに記憶され、および/または医師により管理される体外の患者ファイルに、日時スタンプおよびその他の関連データ、例えば活動信号プロセッサ回路118により測定される患者活動レベルおよび患者心拍数とともに記憶されることが可能である。
【0062】
埋め込み後、ONにプログラムされたパラメータは、ステップS406〜S412に示されているように、特定パラメータに対する事象トリガが発生したとき、ならびに心拍数および/または心律動基準が満たされるときに測定される。ステップS406の事象基準は、毎日、もしくは週もしくは月の指定された日のプログラムされた1つもしくは複数の時刻、または患者により開始されたパラメータ測定もしくはその他のプログラムされた事象(例えば、1つまたは複数の時刻と、活動信号プロセッサ回路118により示される患者運動レベルの組合せ)の検出であってよい。
【0063】
通常、列挙されたパラメータの測定は、心拍数が正常範囲にあり、ある一定の安定性許容差内で安定であるときに行われるべきである。その許容差は、医師によりプログラムされることも可能であり、また、当技術分野で既知の方式でステップS408〜S412において一連の心周期にわたって求められることも可能である。満たされた事象基準に対応する特定パラメータの測定は、ステップS412で心拍数/安定性基準が満たされる場合にステップS414で行われるが、ステップS412で心拍数/安定性基準が満たされない場合は中止される。
【0064】
心拍数および/または安定性は、ステップS416およびS412を通じて監視され続け、ステップS414で開始されるパラメータ測定は、心拍数および/または安定性基準がステップS412でもはや満たされなくなるように心拍数および/または安定性が変化した場合には、パラメータ測定ステップが完了する前に中止されてもよい。完了したパラメータ測定データは、ステップS418で、日時スタンプおよびその他の関連情報(例えば患者活動レベル)とともにIMDメモリに記憶される。ステップS406〜S418は、ステップS422における医師による遠隔測定セッションの開始および蓄積されたパラメータデータのアップリンク遠隔測定送信によってプロセスが中断されるまで、特定のパラメータ測定に対する事象トリガ基準が満たされるごとに繰り返される。連続するパラメータ測定の個数、時刻および日付の履歴もまたIMDメモリに記憶されることが可能であるが、記憶されているパラメータデータおよび関連データは、このようなデータ記憶に割り当てられているメモリ容量を超過する場合には、FIFO方式で捨てられ得る。
【0065】
MR(機械的復旧)パラメータデータの収集:
MRパラメータは、心不全の状態の有益な標識であると考えられ、一定時間にわたり収集されるMRパラメータデータの比較を通じて心不全の進行または緩解の状態の指示を提供することができる。
【0066】
収縮期および拡張期MRの時定数は、筋小胞体(SR)機能に関する間接的証拠を提供する。収縮期復旧は、SRからのカルシウムの放出に依存し、拡張期復旧は、SRによるカルシウムの取り込みに依存する。
【0067】
図5A〜図5Cは、定常的なレートおよびレート安定性を保証するためにペーシングされている心周期において、図4のステップS414におけるMRパラメータを求めるステップを示している。別法として、本発明のもう1つの実施形態は、ESI以外のすべての拍動に対する安定な内因性律動に依拠するか、またはMRパラメータの類似の決定に対する内因性律動および自発転位に全体的に依拠する。さらに、本実施形態は血行動態変数として圧力に依拠するが、もう1つの実施形態は容積信号から導出されるパラメータに依拠する。図5Bおよび図5Cは、図5Aの、基準とする安定状態(SS)のペーシングされている心周期内のdP/dt MAX(SS)およびdP/dt MIN(SS)および/またはRVDP(SS)(RVDP=RV収縮期圧力−RV拡張期圧力)を求めるステップS510と、ESIのペーシングされている心周期内のdP/dt MAX(ES)およびdP/dt MIN(ES)および/またはRVDP(ES)を求めるステップS534とをさらに詳細に示している。MRパラメータ測定が開始されると、ステップS504およびS506で内因性EIを求めることが必要である。ステップS508で、心腔をオーバードライブペーシングするための、内因性EIより十分に短いペーシングEIが計算されるとともに、初期の最短ESIが、ペーシングEIの一定割合として計算されるか、または初期基線プログラミングおよび測定ステップS402およびS404中に求められる。ESIは一般にできる限り短くなるように、しかし先行するペーシングパルスに続いて心細胞が再分極するときに起こる心腔の不応期を超えるように、選択される。
【0068】
ESIはステップS554で増加され、ステップS556で判定されるようにESIの長さがペーシングEIに近づくまで、dP/dt MAX(SS)およびdP/dt MIN(SS)および/またはRVDP(SS)の値ならびにdP/dt MAX(ES)およびdP/dt MIN(ES)および/またはRVDP(ES)の値の一連のセットを導出するために、図5Bに示すステップS510および図5Cに示すステップS534が反復される。機械的心機能を安定化させるため、ステップS510〜S552のそれぞれの反復は、ステップS558およびS560で決定される休止間隔(例えば15秒)によって分離される。
【0069】
ステップS510のdP/dt MAX(SS)およびdP/dt MIN(SS)の決定は、一連の「M」個のペーシングされた心周期のうちの基準のペーシングされた心周期内に行われる。例えば、図5Bでは、M=8 であり、図5BのステップS512〜S526に示されているように、ステップS510のdP/dt MAX(SS)およびdP/dt MIN(SS)の決定は6番目の心周期に行われる。ステップS514〜S516において、ステップS508で求められたペーシングEIが終了し、その終了時にペーシングパルスが送出される。ステップS518で、ペーシングパルスカウントがインクリメントされる。ステップS520、S522、およびS524で、現在のペーシングパルスカウントが検査され、ステップS512〜S524は、ペーシングパルスカウントが6に等しくなるまで繰り返される。等しくなると、ステップS526で、6番目の心周期全体にわたるサンプリングされた血圧P、およびdP/dtの値を提供するために、圧力センサ電源および信号プロセッサ162が有効化される。別法として、圧力センサ電源および信号プロセッサ162が常に有効化される場合、6番目の心周期に出力されるサンプリングされた血圧P、およびdP/dtの値が使用される。
【0070】
ステップS522で判定されるところにより、ペーシングパルスカウントが7に等しいとき、ステップS528で、圧力センサ電源および信号プロセッサ162はサンプリングされた血圧PおよびdP/dtの値を提供するためにもはや有効化されないか、または出力された血圧P、およびdP/dtの値は使用されない。RVDP、dP/dt MAX(SS)およびdP/dt MIN(SS)の値が、ステップS530で求められ、ステップS532で一時的に記憶される。
【0071】
8番目の心周期後のステップS534のdP/dt MAX(ES)およびdP/dt MIN(ES)の決定は、図5CのステップS536〜ステップS552に示されている。図5AのステップS508で計算された初期ESI、またはステップS556で計算された増加されたESIがステップS536およびS538で終了する。ステップS540でESパルスが送出され、心腔血圧を測定しPおよびdP/dt信号を制御およびタイミングシステム102に供給するために、圧力センサ電源および信号プロセッサ162が有効化される。ステップS542で、サンプリングされた血圧PおよびdP/dt信号がペーシングEIにわたって収集され、ステップS544,S546およびS548でペーシングEIは終了する。その後、RVDP、dP/dt MAX(ES)およびdP/dt MIN(ES)の値が、ステップS530で求められ、ステップS552で一時的に記憶される。
【0072】
次に、ステップS562で、初期の、または増加された、現在のESIに対するMRパラメータ値tcmrcが求められIMDメモリに記憶される。まず、各周期についてステップS550で求められたそれぞれのdP/dt MAX(ES)の値が、ステップS530で求められたdP/dt MAX(SS)に対して正規化され、各周期についてステップS550で求められたそれぞれのdP/dt MIN(ES)の値が、ステップS530で求められたdP/dt MIN(SS)に対して正規化される。収縮期機能の場合、正規化は、dP/dt MAX(ES)をdP/dt MAX(SS)で割り、その結果に100を乗じることによって行われる。
【0073】
拡張期機能の場合、正規化は、dP/dt MIN(ES)をdP/dt MIN(SS)で割り、その結果に100を乗じることによって行われる。SSおよびESの値もまたステップS532およびS550で収集される場合には、収縮期パルス圧力Pおよび/または発生圧力DPも同様にして正規化されることが可能である。
【0074】
次に、初期MR値tcmrcを求めるために、続いてステップS510〜S554が初期ESIを用いて実行される。図14は、図5AのステップS562で求められる正規化dP/dt MAX(ES)のtcmrcを図式的に示す。収縮期および拡張期の機能に対するすべての正規化された値を計算した後、ステップS562で、拡張期および収縮期の時定数(tcmrc)が、次式を用いて求められる:
【0075】
機械的復旧:
RVDPまたはdP/dt MAX=CRmax×{1−exp[(ESI0−ESI)/tcmrc]};
または、図14に示すようにプロットされるとき、
Y=CRmax×{1−exp[(ESI0−X)/tcmrc]}
ただし:
RVDPまたはdP/dt MAXは正規化された値であり、
CRmaxは収縮応答の最大値(プラトー)であり、
ESI0は機械的応答を生成する最小のESI(「初期ESI」)であり、
tcmrcは機械的復旧の時定数である。
【0076】
弛緩復旧:
「基本周期長」(ペーシングされているレート)までのデータを含む前期:
Rn=(K0−Ka)×{exp[(ESI0−ESI)/tcR1]}+Ka
または、図14に示すようにプロットされるとき、
Y=(K0−Ka)×{exp[(ESI0−X)/tcR1]}+Ka
ただし:
Rnは正規化された弛緩パラメータ(dP/dtmin −1)であり、
ESI0は機械的応答を生成する最小のESI(「初期ESI」)であり、
K0はESI0におけるRnの推定値であり、
Kaは拡張期復旧の第1期中の(応答の)プラトー漸近値であり、
tcR1は拡張期復旧の第1期の時定数である。
【0077】
後期:
Rn=Kb×{1−exp[(ESI0−ESI)/tcR2]}
または、図14に示すようにプロットされるとき、
Y=Kb×{1−exp[(ESI0−X)/tcR2]}
ただし:
Rnは正規化された弛緩パラメータ(dP/dtmin −1)であり、
ESI0は機械的応答を生成する最小のESI(「初期ESI」)であり、
Kbは拡張期復旧の後期中の(応答の)プラトー漸近値であり、
tcR2は拡張期復旧の第2期の時定数である。
【0078】
再循環率(RF)パラメータデータの収集:
再循環率RFパラメータは、心不全の状態の有益な標識であると考えられ、一定時間にわたり収集されるRFパラメータデータの比較を通じて心不全の進行または緩解の状態の指示を提供することができる。正常な左心室機能を有する患者(対照)および拡張型心筋症により障害された左心室機能を有する患者(COCM)における再循環率が図9に例示されている。この図はSeed, Noble 等著、「Relationships Between the Beat-to-Beat Interval and the Strength of Contraction in the Healthy and Diseased Human Heart」, CIRCULATION 70:799-805, 1984からのものである。
【0079】
RFパラメータを計算するために必要な主たる情報は、早すぎる内因性拍動すなわち期外収縮が検知された心周期の直後、またはESペーシングパルスが所定のESIにおいて送出された1つもしくは複数の心周期の直後の連続する一連の心周期にわたる心収縮性能の測定である。好ましい実施形態では、心周期限界を画定し内因性R−R間隔を測定するために電位図信号(R波)が使用される。心室圧力のような機械的パラメータから心周期限界を導出することが可能であるが、これらのパラメータは、あまり大きな機械的応答を生じない早すぎる拍動に対しては信頼性が低い。
【0080】
さらに、収縮強度値を提供するために、心腔の収縮強度の指標が一連の連続する心周期にわたり測定される。心腔のRFパラメータは、期外収縮での補充間隔の満了時に心腔に印加される早すぎる電気刺激に対する心腔の機械的応答を表す蓄積された一連の収縮強度値から導出される。指標は、血圧、内腔容積または内腔のジオメトリ変化を含むいくつかの検知されたパラメータによって、または加速度計の使用により内腔の収縮加速度によって、求めることができる。好ましい実施形態では、各心周期にわたる最大dP/dt(dP/dt MAX)を明らかにするために、連続的なRV圧力信号が処理される。別法としてRVDPまたはRV収縮期圧力のみを使用することも可能である。代替実施形態は、容積V信号から導出されるdV/dt MAXのような類似のパラメータに依拠する。
【0081】
図6は、図4のステップS414におけるRFパラメータを求めるステップを示している。これらの圧力測定中、内因性心拍数が求められ、心臓は、レート(力−間隔)およびフランク−スターリング充満時間(長さ−張力)の効果を厳格に制御するために、内因性心拍数のすぐ上のペーシングレートでペーシングされる。留意されるべきであるが、ペーシングに関連する余分な不整脈のリスクの減少に役立つように、正常心拍数および安定律動が存在する場合にはペーシングを一部または全部避けることが望ましい。同じく留意されるべきであるが、ペーシングは、早すぎる内因性拍動すなわち期外収縮に依拠することによってすべてなくすことも可能である。電位図および圧力信号を連続的に監視するようにプログラムされたIMDは、RFパラメータ評価を行うために心拍数が安定かつ規則的になるまで待機することが可能であり、心拍数もしくは心律動が劣化し、または期外収縮がうまく計時されないような一連の心拍にわたり行われたRFパラメータ評価を捨てることができる。しかし、それはより複雑なプロセスであるため、図6は、固定レートペーシング中に行われるRFパラメータ測定を示している。
【0082】
RFパラメータ測定プロセスが開始されると、ステップS604およびS606で内因性EIを求めることが必要である。ステップS608で、心腔をオーバードライブペーシングするための、内因性EIより十分に短いペーシングEIが計算されるとともに、ESIが、ペーシングEIの一定割合として計算されるか、または初期基線プログラミングおよび測定ステップS402およびS404中に求められる。確実に心臓が応答し脱分極するようにするために、ESIは一般にできる限り短くなるように、しかし先行するペーシングパルスに続いて心細胞が再分極するときに起こる心腔の不応期を超えるように、選択される。別法として、EGMのT波再分極波形を検知し、ESIに依存するこの、または他のいずれかのセンサ信号パラメータに対するQ−T間隔の関数としてESIを求めることも可能である。
【0083】
次に、IMDは、ステップS610で固定レートペーシングモードに入り、心臓の心拍数および機械的ポンプ機能を安定化させるために、EIの終了時に「M」個のペーシングパルスを連続的に送出する。続いて、心腔血圧を測定し、PおよびdP/dt信号を制御およびタイミングシステム102に供給するために、圧力センサ電源および信号プロセッサ162が有効化される。ステップS612で、基準dP/dt MAX(SS)値を提供するために、1つの固定レートペーシング周期中に1つの基準dP/dt MAX(SS)値が測定されるか、またはいくつかのdP/dt MAX値が測定され平均される。固定レートペーシング周期中に検知事象が発生した場合、RFパラメータ測定は中止される。
【0084】
簡単のため、これらのステップS602〜S612は、例えば、M=8 の場合、図5Aおよび図5BのステップS502〜S532と同一とすることも可能である。さらに、MRパラメータおよびRFパラメータの決定は同時に行われることも可能である。
【0085】
その後、次のペーシングされた心周期において、ステップS614〜S618で、ESパルスまたはパルス列が送出される。別法として、ステップS614〜S618を数回(例えば3回)繰り返すことにより、一連のこのようなESパルスまたはパルス列が、同じ一連のペーシングされた心周期において送出されることも可能である。いずれの場合でも、心腔血圧を測定し、PおよびdP/dt信号を制御およびタイミングシステム102に供給するために、圧力センサ電源および信号プロセッサ162が有効化される。次に、ステップS636でRF時定数を導出するために、ステップS620〜S634で、「K」個の連続する心周期にわたりRF dP/dt MAX値が求められ一時的に記憶される。期外収縮が発生しステップS626で検知された場合、RFパラメータ測定は終了する。
【0086】
別法として、固定レートペーシングが使用されないとき、検知事象が検出され、先行する心周期の終了および次の心周期の開始をマークする。内因性心拍数および心律動が確実に比較的安定であるようにするためにそれらが検査され、内因性心拍数および心律動が、測定を歪ませるほど大きく変化している場合、RF測定は中止される。
【0087】
ステップS632でEIカウントがインクリメントされ、「K」個の心周期がカウントされるまで、ステップS620〜S630で残りの心周期にわたるRF dP/dt MAX値の測定が繰り返される。ステップS634で判定されるところにより、EIカウントが「KMAX」に達した後、ステップS636でRF時定数が求められ、日時スタンプおよびその他の有益な関連データとともに記憶される。
【0088】
留意されるべきであるが、ES刺激の送出後の少なくとも初期dP/dt MAX値はステップS612で求められるdP/dt MAX(SS)より大きいはずである。ステップS612で求められたdP/dt MAX(SS)が、少なくとも最初のES刺激後のdP/dt MAX値より大きい場合、ステップS636におけるRF時定数の決定は中止されてもよい。
【0089】
RFは、dP/dt MAXk=1からのK個のdP/dt MAX振幅の減衰から求められる。以下の説明は、図10〜図13に関してなされる。
【0090】
記法:
時刻、t
心周期、k
R−R間隔、RRk
基線R−R間隔、RR0
早期(期外収縮)R−R間隔、ESI
RV dP/dt MAX、dP/dtk
基線RV dP/dt MAX、dP/dt0
【0091】
ステップ:
一連の適当なR−R間隔を待機(またはペーシング)する
RR0および対応するdP/dt0を記録する
RRが安定であり正常範囲にあることを確認する
先行する周期の不応期またはT波の終了後間もなく1つまたは複数の早すぎる心室拍動(期外収縮)を生成するために、ESIの終了時に心房または心室をペーシングする
ESI<RR0であることを確認する
後続の拍動k=1,Kmaxに対して、最初のステップの(ペーシングされた)R−R間隔に戻る
RRkおよびdP/dtkを記録する
RRkがRR0にほぼ等しく、かつdP/dt1>dP/dt2>dP/dt0である場合
dP/dtk+1対dP/dtkのデータ系列(ただしk=1,Kmax)の勾配からRFを計算する
【0092】
図10および図11は、測定された心室EGM(Vegm)、肺流量、右心室血圧(RVP)、およびRV dP/dtを含む、動物研究からの信号を例示している。3本の垂直線によりマークされている3個のペーシングされた期外収縮の送出に先行する心周期において、心拍数は規則的かつ安定である。検出されたR波から計時されたESIの後、QT間隔の終了直後に、3個のペーシングエネルギーESパルスが右心室に送出された結果、RVの収縮性能が増大し、その後、k=1から始まるK個の心周期にわたり減衰している。また図12は、印加された3個のESパルスの後のK個の心周期にわたるRV dP/dt MAXの指数関数的減衰を図式的に例示している。RFパラメータは、最後に印加されたESパルスからカウントした心周期k=1,2,3,...,KにわたるdP/dt MAX値の減衰から導出される。dP/dt MAX値およびそれらの心周期インデックスk=1,2,3,...,Kは、上記のようにRFパラメータの決定のためにIMDメモリに記憶される。
【0093】
図13は、心周期k=1,2,3,...,KにわたるdP/dt MAX値の減衰からのRFパラメータの決定を図式的に例示している。線形回帰により求められる直線の勾配は、RF=0.725 である。前の拍動で著明な増強のほぼ75%が現在の拍動で明らかである。麻酔した正常なイヌからのこの例では、定常(安定)状態すなわち基準RV dP/dt MAXは、約320mmHg/sである。
【0094】
所望であれば、RFから拍動定数または時定数への変換を行うことが可能である。ただし:
拍動定数=−[ln(RF)]−1、(増強されたdP/dtが1/eに減衰するのに必要な周期数)。
【0086】
時定数=−RR0/ln(RF)、(増強されたdP/dt MAXが1/eに減衰するのに必要な時間)。
この例では、拍動定数は3.1拍であり、時定数は1.6秒である。
【0095】
tauパラメータデータの収集:
心室弛緩時定数すなわちtau(τ)パラメータは、心不全の状態の有益な標識であると考えられ、一定時間にわたり収集されるtauパラメータデータの比較を通じて心不全の進行または緩解の状態の指示を提供することができる。弛緩の時定数すなわちtauを計算するために必要な主たる情報は、収縮期の終了時および拡張期の最初の部分における心室圧力の降下である。好ましい実施形態では、心周期限界を画定しR−R間隔を測定するためにEGM信号(例えばR波)が使用され、連続的な圧力P信号(例えばRVP)が、それが測定されるそれぞれの心周期に対するtauを明らかにするために処理される。別法として、弛緩時定数は、容積信号を用いた類似の計算から求めてもよい。
【0096】
基本的な計算アルゴリズムは、図4および図8を参照し次の記法を使用して以下で説明される:
時刻、t
心周期、k
R−R間隔、RRk
基線R−R間隔、RR0
心室圧力、P(t)
最大心室圧力、Pmax
Pmaxの発生時刻、TPmax
弛緩時定数、tauk
dP/dtminの発生時刻、TdPdtmin
【0097】
IMDメモリに日時スタンプおよびその他の関心の患者データとともに記憶されるデータセットを収集して、tauパラメータが相対的に変化していないか、それとも前にアップリンク遠隔測定送信されたそのようなデータセットから変化しているかを判定するために、tauパラメータはときどき定期的に測定される。tauパラメータが心拍数変動性により歪められないように、記憶されているデータセットのそれぞれの測定されるtauパラメータのRRk間隔は同程度であることが望ましい。tauパラメータ測定は、現在のRRkが、1つまたは複数の先行する心周期k−1、k−2等において求められる基線間隔RR0と大幅に異ならないような単一の心周期「k」において行うことができる。この場合、求められるtauパラメータならびに内因性RR0およびRRkはすべて、日時スタンプが付され、他の関連する患者データとともにIMDメモリに記憶されて、記憶されたtauパラメータ値をRR0およびRRkと相関づけることができるようにされる。
【0098】
しかし、心臓は、この測定中にレート(力−間隔)およびフランク−スターリング充満時間(長さ−張力)の効果を厳格に制御するために、内因性EIのすぐ上のレートでペーシングされて、ペーシングされたRRkを提供することができる。あるいは、内因性心拍数が、プログラムされたペーシングされた心拍数を超えない場合には、一連のペーシングされた基線RR0に続くペーシングされたRRkを提供するために、心臓は、プログラムされた比較的高いペーシングレートでペーシングされることも可能である。すべての条件が満たされるとき、求められたtauパラメータならびにペーシングされたRR0およびRRkはすべて、日時スタンプが付され、他の関連する患者データとともにIMDメモリに記憶されて、記憶されたtauパラメータ値をRR0およびRRkと相関づけることができるようにされる。
【0099】
図8は、ステップS806〜S814におけるRR0限界内にある内因性RRkの間、またはステップS822〜S836における、早い、すなわち期外収縮の検知事象により中断されないペーシングされたRRkの間に行われる血圧測定を示す。条件が満たされる場合、tauの決定はステップS816およびS818で行われる。最初に、ステップS802で基線内因性RR0を求めるためには、図4のステップS408〜S410がk−1、k−2等の心周期に対して満たされなければならない。ステップS804で、tauが内因性RRkまたはペーシングされたRRkのいずれの間に求められるべきかの判定が行われる。この判定は、常にたどられるプログラムされた選択に基づいてもよく、またはIMDは、優先的にステップS806〜S814をたどるが、ステップS814が1回もしくは複数回満たされない場合にはステップS822〜S836に戻るようにプログラムされてもよい。
【0100】
ステップS804で判定されるところによりtauパラメータが内因性RRkの間に測定されると仮定すると、ステップS806で検出される次の検知事象で開始されるRRk間隔は通常RV R波であろうが、RV dP/dtの開始および閾基準が代わりに使用されることも可能である。ステップS806で検知事象が検出されると、心腔血圧を測定し血圧信号を制御およびタイミングシステム102に供給するために、圧力センサ電源および信号プロセッサ162が有効化される。ステップS808で、「N」個のサンプリングされデジタル化された圧力値(例えば、N個のRVPおよびN個のRV dP/dtのデジタル化サンプル)を導出するために、開始検知事象と終了検知事象の間で内因性RRkが計時を行う間、心腔内の血圧(例えばRV)がサンプリングされる。ステップS810で終了検知事象が検出された後、ステップS812で内因性RRkが測定され、ステップS814で、測定された内因性RRkが基準RR0と比較され、その差が、レートおよびレート安定性に対する画定された限界内にあるかどうかが判定される。現在の内因性RRkの内因性心拍数および心律動が、ステップS816およびS818のtau測定を異例とするほど大幅に変動している場合、N個のRVPおよびN個のRV dP/dtのデジタル化サンプルは捨てられる。
【0101】
ステップS804でペーシングモードが判定された場合、かつ使用されるペーシングレートがステップS802で求められた内因性基線RR0により反映される内因性心拍数をオーバードライブすることになる場合には、ステップS822〜S836がたどられる。この例示した実施形態では、ステップS822で、ペーシングされたRRkは内因性基線RR0からペーシングEIとして求められる。ステップS826およびS828でペーシングEIは、次の検知事象の後に終了し、ステップS830で第1のペーシングパルスが送出されてペーシングされたRRkを開始する。上記のように、ペーシングされた基線RR0はまず、求められたペーシングEIを用いて、いくつかのペーシングされた心周期にわたり生成されることが可能である。さらに、ペーシングEIは、患者の典型的な内因性心拍数をオーバードライブするようにプログラムされることが可能である。
【0102】
ステップS832で、心腔血圧を測定し血圧信号を制御およびタイミングシステム102に供給するために、圧力センサ電源および信号プロセッサ162が有効化される。ステップS832で、「N」個のサンプリングされデジタル化された圧力値(例えば、N個のRVPおよびN個のRV dP/dtのデジタル化サンプル)を導出するために、ペーシングパルスから内因性RRkが計時を行う間、心腔内の血圧(例えばRV)がサンプリングされる。
【0103】
ステップS836で判定されるところによりペーシングEIが終了する前にステップS834で検知事象が発生した場合、ステップS832で導出されたRVPおよびRV dP/dtのデジタル化サンプルは捨てられる。この場合、tau測定は中止されるか、またはステップS802に戻って再開されることになる。
【0104】
内因性またはペーシングされたRRkが許容される場合、ステップS816でdP/dt MINサンプルが導出されたサンプル時刻を求めるために、ステップS808またはS832で導出されたN個のRVPおよびN個のRV dP/dtのデジタル化サンプルは以下のアルゴリズムのうちの1つに従う。これは、dP/dt信号の最小値に対応する時刻、またはこの心周期に対する圧力の最大値のある特定の割合まで低下した圧力を探索することによって遂行される。この時刻をakで表す。これは、a>TPmaxで制約される。これを次式により計算する:
【00105】
【数1】
【0106】
次に、ステップS818で、tau、τk、がPおよびdP/dtを適当にローパスフィルタリングしたものからそれぞれ次式により計算される:
【0107】
【数2】
【0108】
このtauの推定値は、適当な範囲内にある場合に限り、後続のデータロギング、診断、または治療ステップで使用される。計算されたtau値は、日時スタンプが付され、他の関連する関心の患者データとともにIMDメモリに記憶される。
【0109】
RV圧力信号からの弛緩時定数tauの計算はまた、図15〜図17の波形にも例示されている。図15は、動物研究中のRV圧力信号からの弛緩時定数tauの計算を例示している。RVPの指数関数的減衰部分は、約5.92秒におけるRV dP/dt MINの時刻から開始している。PのdP/dtに対する瞬間比(いちばん下のパネル)から導出されるこの例では、RV tauは、約68msであると計算される。
【0110】
図16および図17は、動物研究中のRV tauとLV tauの一致を例示している。ここで、LV圧力(LVP)、RV圧力(RVP)、LV dP/dtおよびRV dP/dtを導出するために、RVおよびLVの両方に機器が取り付けられた。図16は基線状態を示し、図17は、イソプロテレノールを、0.02μg/kg/minで静脈内注入してから約90秒後の状態を示す。図17のRVおよびLVのdP/dtによって明示されるように、収縮性はイソプロテレノールにより増強されている(LV dP/dt maxは、12.00から14.40mmHg/sに増大している)。弛緩もまた、RV tauおよびLV tauの両方に見られるように、図16における32msおよび31msから、図17における21msおよび23msにそれぞれ大幅に短縮されている。しかし、いずれの場合にも、RV tauはLV tauにぴったりと追従していることが見られ、LV tauの代わりとなるRV tauを導出するためにRVPおよびRVP dP/dtを使用することが可能であり、それにより圧力センサの埋め込みがより簡単かつ安全になることが理解される。
【0111】
また留意されるべきであるが、心室収縮の時定数は類似の手法を用いて求められることが可能である。例えば、dP/dt MAXの直前の時間ウィンドウ(所定の時間間隔)にわたり、PのdP/dtに対する比を平均して、等容性期間における圧力の指数関数的増大の時定数を得ることができる。これは、収縮期機能の指標である。
【0112】
収縮終期エラスタンスパラメータデータの収集:
収縮終期エラスタンスEESパラメータは、心不全の状態の有益な標識であると考えられ、一定時間にわたり収集されるEESパラメータデータの比較を通じて心不全の進行または緩解の状態の指示を提供することができる。収縮終期エラスタンスEESパラメータは、収縮終期の血圧PES測定値の「n」個のデータ点の集まりすなわち「雲」を、同時に求められた収縮終期の心腔容積VES測定値に対してプロットすることから求められる勾配である。
【0113】
図7は、図4のステップS414におけるEESパラメータを求めるステップを示す。EESパラメータ測定が開始されると、その測定は、ステップS704〜S706に示されるように「n」個の連続するペーシングされた心周期中に行われるか、または破線により示されるように内因性心周期中に行われることが可能である。後者の場合、ステップS702とS712の間で心拍数および心律動が規定の範囲内にとどまっていることを判定するのが賢明かもしれない。前者の場合、ステップS704で、心腔をオーバードライブペーシングするために内因性EIよりも十分に短いペーシングEIが計算され、ステップS704〜S708で、少なくとも「n」個のプログラムされたペーシング周期の間、固定レートペーシングが実行される。
【0114】
いずれの場合でも、ステップS712で、心腔血圧を測定し心周期にわたる「N」個のサンプリングされたPおよびdP/dt信号を供給するために、圧力センサ電源および信号プロセッサ162が有効化される。同時に、ステップS714で、心周期にわたる「N」個の容積V信号を生成するために、インピーダンス電源および信号プロセッサ180が有効化される。ステップS716で、「N」個のサンプリングされたPおよびdP/dtならびに容積Vの信号がデジタル化され、制御およびタイミングシステム102に送られる。
【0115】
ステップS718で、収縮終期点のPESおよびVESが求められ、ステップS720でIMDメモリに記憶される。心周期の収縮終期点における収縮終期のPESおよびVESサンプルの決定は、まずdP/dt MINサンプルを求め、dP/dt MINサンプルの前の短時間(例えば20ms)におけるPサンプルおよびVサンプルを選択することによって行われる。このようにして、ステップS726で、EESの決定ならびに相関係数Rおよび2乗相関係数R2の導出のために、[PES,VES]データ点の「n」個のセットが蓄積される。
【0116】
次に、ステップS722で、EESデータセットカウントがインクリメントされ、ステップS724で、インクリメントされたカウントがプログラムされたデータセットカウント「n」と比較される。n個の収縮終期点PESおよびVESの値を求めるプロセスは再び、ステップS702で次の内因性EIについて、またはステップS704で次のペーシングされたEIについて開始され、プロセスはプログラムされたデータセットカウント「n」に達するまで繰り返される。
【0117】
また留意されるべきであるが、ステップS406の事象トリガ基準は、ステップS402で「常時」であるようにプログラムされて、ステップS412が満たされるか、またはステップS704〜S708で固定レートペーシングが供給されることが可能である。この場合、ステップS726で、EESの決定ならびに相関係数Rおよび2乗相関係数R2の導出のために、[PES,VES]データ点の「n」個のセットが連続的にFIFO方式で蓄積される。この変形形態では、ステップS722およびS724は、[PES,VES]データ点の最初の「n」個のセットが蓄積されたときに常に満たされる。
【0118】
次に、いずれの場合でも、ステップS726で、以下でさらに説明される図19および図21に示されているように、サンプルデータセットの勾配EES、相関係数R、および2乗相関係数R2を導出するために、標準的な線形回帰技法を用いて、[PES,VES]データ点の「n」個のセットの線形回帰が行われる。
【0119】
ステップS728で、[PES,VES]データ点の「n」個のセットのデーターセットの2乗相関係数R2(サンプル2乗相関係数R2)が、ステップS402で最初にプログラムされる閾2乗相関係数R2(例えば0.8〜0.9)と比較される。
【0120】
ステップS726で求められた、「n」個の収縮終期[PES,VES]データ点のサンプリングされたデータセットの勾配は、ステップS728で判断されるところによりサンプル2乗相関係数R2が閾2乗相関係数R2の値を超える場合に、ステップS730でEESとして保存される。閾条件が満たされない場合、「n」個の収縮終期[PES,VES]値のサンプリングされたセットの勾配は有意味に求められ得ない。蓄積されたデータセットは捨てられて図7に示すようにEESパラメータ測定は中止されるか、またはステップS702もしくはステップS706のいずれかから再び開始することによりFIFO方式でデータセットが更新される。その後、クラスタ状にプロットされた相交わる「n」個の収縮終期[PES,VES]値のデータ点から勾配を求めることができる場合には、ステップS730で、蓄積されたデータセットおよび/または勾配EESが他の関連データとともにIMDメモリに保存される。
【0121】
図18は、図18の左上に示される収縮終期PV点による前負荷の変調(大静脈部分閉塞)中の10個の連続するPVループのプロットである。図18のこれらの10個の収縮終期PV点を用いて線形回帰を実行すると、図19に示すような直線が形成される。それらの点への図19に示す直線の当てはめは、相関がR2=0.998で非常に良好である。直線の勾配により、9.69という収縮終期エラスタンスEESが示される。勾配は、患者の心臓における心不全の進行または緩解を示すように変化するであろうことが期待される。
【0122】
これに対して、図20は、測定されるPおよびVの生理的変化をほとんど示していない比較的正常な心臓の基線状態における10個の連続するPVループのプロットである。結果として、10個の収縮終期PV点は、図20の左上隅で互いに重なっている。図21において、これらの10個の収縮終期PV点を用いて線形回帰を実行すると、これらの点は良好な直線を高い信頼性で形成してはいないため、EESの推定はできない。R2=0.322という相関は、3.31というEES勾配が生理の正確な反映ではないことを認識するのに十分であり、比較ステップS726の後に捨てられるであろう。
【0123】
このようにして、収縮終期エラスタンスEESは、このような勾配のセットを記憶するために定期的または連続的に計算される。記憶された勾配は、体外プログラマーへのアップリンク遠隔測定により取得され、より最近の勾配がより以前の勾配からCHFの悪化または改善を示すような態様で変化したかどうかを判定するために線形回帰分析を受ける。EESの減少は、収縮期機能の低下および収縮強度の損失を意味する。
【0124】
治療刺激送出
図23を参照すると、タイミング図は、検知されたまたはペーシングされた事象から計時された間隔に対する、図3のPESP/PACE出力パルス発生器150による心腔への刺激の送出のタイミングとともに、ES刺激の代替パルス波形を例示する。本発明の一態様によれば、トレース(e)に例示される治療刺激遅延は、検知されたまたはペーシングされた事象(例えば、例示されているV−事象)から計時され、その検知されたまたはペーシングされた事象から持続する心臓の不応期より短い。刺激パルス列は、そのパルス列の少なくとも初期パルス(1つまたは複数)が不応期の終了部分に入るように、その遅延の終了後に開始して、図示されているトレース(f)の治療刺激送出間隔において心房および/または心室に送出される。送出される治療刺激のPESP部分のパルスは、心臓が不応期外にある少なくとも1つのPESPパルスにより捕捉されるように、本質的に閾上であること、すなわちそれらが心周期の非不応期に送出されるときには心臓を脱分極させるのに十分なエネルギーを有することが意図される。不応期中に送出される初期パルスは心臓を増強することも可能である。例示を簡明にするため、トレース(f)〜(j)は長さが拡大されており、それらが引き起こす心臓の脱分極はトレース(a)には図示されていない。それぞれの治療パルス列中の不応期間隔パルスおよびPESPパルスの振幅および個数ならびにパルス間の間隔もまた、例示されているトレース(g)〜(j)とは異なり得る。
【0125】
トレース(b)で検出される心室検知またはペーシング事象もまた、トレース(c)における補充間隔の計時をトリガし、これはシステムの動作モードに応じて、後続の心房または心室事象の検知により終結され得る。図23に最初に図示されている系列は、トレース(c)において補充間隔、トレース(d)において不応期、ならびにトレース(e)および(f)において治療刺激遅延および送出間隔の完全な終了を示している。治療刺激遅延および治療刺激送出間隔は、内因性心室および/または心房検知事象またはペーシングされた事象の間の間隔を測定し平均することにより導出される内因性V−VまたはV−A補充間隔の関数として導出され得る。治療刺激遅延は、QT間隔の測定からも求められ得る。例示されているように、トレース(e)における治療刺激遅延は、T波の終了付近に生じる心臓の受攻期の開始の相当前で、QRS複合波が終了するかまたはV−事象の約40〜60ms後まで、治療パルス列の送出を遅延させる。治療刺激送出間隔は、前に導出されたV−VまたはV−A補充間隔の終了の相当前に終了するように計時されるが、トレース(f)〜(j)におけるパルス列の例示を容易にするため拡大されている。
【0126】
治療刺激エネルギーは、X個の一定または可変エネルギー刺激パルスのバーストの形態で送出され、それらのパルスはバーストの各パルス間のパルス分離間隔により分離される。すべてのパルスは、トレース(i)の波形3に示すように、同じ振幅およびエネルギーを有することが可能である。あるいは、パルス列の先頭および/または末尾のパルスは、トレース(g)および(h)に例示される波形1および2に類似の傾斜した振幅を有することも可能である。トレース(g)および(h)では、バーストのパルスのサブセットの上昇する先端の振幅は、初期振幅から最大振幅まで増加するように示されている。トレース(g)では、バーストのパルスの別のサブセットの下降する末端の振幅は、最大振幅から終端振幅まで減少するように示されている。
【0127】
別法として、不応期中に送出されるパルスの初期セットは、トレース(j)に例示される波形4により示されるような、より大きいパルス振幅または幅を有することも可能である。不応期中に送出される高エネルギーパルスは、後続の心周期中のPESP効果を向上させることができる。トレース(j)は、パルス列のパルスの代替的な個数および間隔も例示している。理解されるように、この実施形態は、波形1〜3のパルスの個数およびパルス間隔を使用することも可能である。
【0128】
さらに、T波の終了付近の心臓の受攻期には、特に高エネルギーパルスが不応期中に送出される場合には、治療パルスの送出を回避することが望ましいかもしれない。トレース(j)は、心臓の受攻期中のあらゆるパルスの送出を回避するための、不応期中に送出される高エネルギーパルスと、より低いエネルギーのPESPパルスの間の受攻期遅延も例示している。不応期に後で送出されるパルスのパルスエネルギーを低下させることも可能であろう。
【0129】
治療刺激送出能力は、好ましくは、従来のペーシング治療および動作モードとともにカーディオバージョン/ディフィブリレーション能力を含み得るシステム内に、または図23に示される検知されたPQRSTコンプレックスの間に心筋細胞の増強をもたらすパルス治療を単に供給するための独立型システムとして実施される。
【0130】
結論:
上記の方法および装置は、上記のような慢性CHFおよびその変種を含む心不全にかかっている患者にとって特に有益であると考えられる。理解されるように、本発明は、以下のものから生じるさまざまな急性および慢性心機能障害の監視および処置の可能性を提供する:
【0131】
上記の方法および装置は、上記のような慢性HFおよびその変種を含む心不全にかかっている患者にとって特に有益であると考えられる。本発明は、以下のものから生じるさまざまな急性および慢性心機能障害の監視および処置の可能性を提供することが、理解されるべきである:
【0132】
急性および慢性心不全;
心原性ショック;
ベータ遮断薬のようなHFを処置するために通常使用される薬剤を含む薬物の過剰投与;
遷延性の頻脈性不整脈(例えばVT、AT/AF)または徐脈;
電気機械解離;
人工蘇生術に関連する心機能障害または無脈電気活動;
心バイパス手術後の心臓麻痺;
重症呼吸機能障害および低酸素症;
血栓または外科手技からの冠動脈虚血;
急性心筋梗塞;および
臨床医には明らかであろう任意の他の心機能障害および疾患過程。
【0133】
それゆえ、上記および併記の特許請求の範囲で使用される「心不全」という表現は、これらを包含すると理解されるべきである。
上記のすべての特許および他の刊行物は、参照により本明細書に援用される。
【0134】
本発明は、好ましい実施形態に関して具体的に例示され説明されたが、本発明の範囲のいかなる限定もそれによって意図されていないことが理解されるべきである。本発明の範囲は、併記の特許請求の範囲によってのみ画定される。また、本明細書に記載されている本発明の原理を具体化した特定実施形態の変形例に当業者は想到するであろうが、それらは併記の特許請求項の範囲内にあることも理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】 本発明が好ましく実施される、多チャネル心房および両心室監視/ペーシングIMDを示す概略図である。
【図2】 選択的治療刺激送出を可能にし、および1つもしくは複数の心腔における心不全状態の監視を行う、図1のシステムで使用されるIPG回路および関連するリード線の一実施形態の概略ブロック図である。
【図3】 本発明に従って、CHFを監視し、随意選択的に心臓をペーシングし、PESP治療を送出する際に使用される圧力、インピーダンスおよび心EGM信号を導出するための単一の監視およびペーシングチャネルの概略ブロック図である。
【図4】 図4Aおよび図4Bは、心EGM信号、血圧PおよびdP/dt信号を使用して心不全の状態を示す一群のパラメータのうちの1つまたは複数を測定し、それに従って電気刺激治療を調整する、図1〜図3のIMDの監視機能および治療刺激送出機能を示す流れ図である。
【図5】 図5A〜図5Cは、図4のステップを詳述し、図3の監視およびペーシングチャネルにより出力されるいくつかの信号から心不全状態を示す機械的復旧MRパラメータを導出するステップを示す流れ図である。
【図6】 図4のステップを詳述し、図3の監視およびペーシングチャネルにより出力されるいくつかの信号から心不全状態を示す再循環率RFパラメータを導出するステップを示す流れ図である。
【図7】 図4のステップを詳述し、図3の監視およびペーシングチャネルにより出力されるいくつかの信号から心不全状態を示す収縮終期エラスタンスEESパラメータを導出するステップを示す流れ図である。
【図8】 図4のステップを詳述し、図3の監視およびペーシングチャネルにより出力されるいくつかの信号から心不全状態を示す弛緩時定数tauパラメータを導出するステップを示す流れ図である。
【図9】 左心室機能が正常な患者と、左心室機能が拡張型心筋症(COCM)により障害された患者における再循環率のグラフ表示である。
【図10】 動物研究中に得られた、期外収縮刺激の送出後に続く心拍動中の収縮性能の増大を例示する信号を示す。
【図11】 送出された期外収縮刺激に起因するRV dP/dt信号の上昇と、期外収縮刺激の終了後のいくつかの心周期にわたるRV dP/dt信号の減衰とを示す、図10の一部の拡大図である。
【図12】 図10に示される期外収縮刺激の終了後のいくつかの心周期にわたるdP/dt MAXの指数関数的減衰のグラフ表示である。
【図13】 図10に示される期外収縮刺激の終了後のいくつかの心周期にわたるdP/dt MAXの指数関数的減衰の信号処理によりRFパラメータを得るグラフ表示である。
【図14】 図5AのステップS562で求められる正規化dP/dt MAX(ES)のtcmrcを図式的に示す。
【図15】 dP/dt MINに関係するRV圧力信号波形の時間ウィンドウにおける弛緩時定数tauの決定を例示する、動物研究中に得られた信号を示す。
【図16】 正常動物心臓で図15の時間ウィンドウにおいて求められるRVおよびLVのtauの関係を例示する、動物研究中に得られた信号を示す。
【図17】 収縮および弛緩を向上させるための薬物処置後の動物心臓で、図15の時間ウィンドウにおいて求められるRVおよびLVのtauの関係を例示する、図16の動物研究中に得られた信号を示す。
【図18】 前負荷の変更中に測定された左心室PVループのグラフ表示であり、左上に収縮終期PV点を示す。
【図19】 LV EESの勾配を導出するための、図18の収縮終期PV点の線形回帰のグラフ表示である。
【図20】 正常心臓機能中に測定された左心室PVループのグラフ表示であり、左上に収縮終期PV点を示す。
【図21】 LV EESの勾配の決定が信頼できない、図20の収縮終期PV点の線形回帰のグラフ表示である。
【図22】 1心周期中の心腔EGM、圧力、流量、および容積の関係を示す。
【図23】 治療PESP刺激の送出を示しており、特に、心臓の不応期中に開始し、PESP間隔の間継続するペーシングエネルギーパルス列を示す。
Claims (8)
- 電気刺激により機械的心機能障害を処置する埋め込み可能な医療デバイスにおいて、
心周期を開始する該心腔の収縮をもたらすために、ペーシングパルスを選択的に発生して少なくとも1つの心腔に印加し、かつ、期外収縮での補充間隔の終了時に前記心腔の収縮強度を増大させる期外収縮後増強を誘導するために、期外収縮電気刺激を選択的に発生して前記少なくとも1つの心腔に印加する、パルス発生手段(150)と、
前記少なくとも1つの心腔における心臓の電気信号を検知し、心周期を開始する心臓の収縮を示す検知事象信号を供給する電気信号検知手段(108)と、
心周期の少なくとも一部にわたり心腔の容積を測定し、内腔容積値を提供する心腔容積測定手段(170,172,174,176)と、
心周期の少なくとも一部にわたり心腔内の血圧を測定し、血圧値を提供する血圧測定手段(160)と、
前記パルス発生手段、前記電気信号検知手段、前記心腔容積測定手段、および前記血圧測定手段の動作を選択的に可能にし、選択的に測定された内腔容積値および血圧値から心不全の状態を示す複数の心不全パラメータを定期的に導出するパラメータ導出手段(162)であって、前記心不全パラメータは、
前記心腔の収縮期の終了時および拡張期の最初の部分における圧力の低下に依存する弛緩時定数を表すtauパラメータと、
筋小胞体(SR)機能に依存する機械的復旧パラメータであって、複数の心周期中の相異なる時刻において心腔に印加される、早すぎる電気刺激に対する該心腔の機械的応答を表す機械的復旧パラメータと、
心周期中に前記心腔に印加される早すぎる電気刺激に応答する前記心腔の収縮強度の増大、および一連の心周期にわたる前記心腔の連続する収縮強度の増大の減衰レートを表す再循環率パラメータと、
複数の心周期にわたって測定された、収縮終期の内腔容積Vに対する収縮終期の血圧Pのデータセットをプロットすることによって形成された勾配を表す収縮終期エラスタンスパラメータと、
を含む、前記パラメータ導出手段と、
前記患者の心臓の収縮強度を増大させ心不全状態を改善するために、求められた心不全パラメータに応答して、前記パルス発生手段を治療刺激送出モードで動作させる治療刺激送出手段(106)と、
を備えることを特徴とする埋め込み可能な医療デバイス。 - 前記治療刺激送出手段は、
ペーシングパルスまたは検知された事象から計時されて、心臓の不応期内で終了するが、心臓の受攻期外で終了する治療刺激遅延を設定し、治療バーストパルス数Xと、X個のパルスの治療バーストの各パルス間の治療パルス分離間隔とを設定する手段と、
前記治療刺激遅延を計時し、前記不応期内に1つまたは複数のバーストペーシングパルスの送出をトリガする手段と、
前記不応期内に送出されなかった残りのバーストペーシングパルスのそれぞれに対して前記パルス分離間隔を計時し、前記不応期外で、前記患者の心臓の収縮強度を増大させるために、少なくとも1つのバーストペーシングパルスの送出をトリガする手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の埋め込み可能な医療デバイス。 - 前記tauパラメータのパラメータ導出手段は、
前記心腔の内因性の脱分極またはペーシングされた脱分極の後の心周期にわたり所定のサンプルレートで前記心腔内でN個の血圧Pおよび血圧変化率dP/dtの測定を行う、前記血圧測定手段を動作させる手段と、
前記心周期中の最小血圧変化率dP/dt MINと、最小血圧変化率dP/dt MINの時刻とを求める手段と、
前記dP/dt MINの時刻における前記tauパラメータを、前記dP/dt MINの時刻から計時される所定の時間内の血圧Pおよび血圧変化率dP/dtをサンプリングしたデータセットから導出する手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の埋め込み可能な医療デバイス。 - 前記再循環率パラメータのパラメータ導出手段は、
固定レートペーシングを前記心腔に供給し、心腔の心拍数を第1の所定数のペーシングされた安定状態(SS)心周期にわたって基準とする安定状態(SS)に安定化させるために、前記パルス発生手段を動作させる手段と、
期外収縮(ES)刺激を、それぞれの少なくとも1つのペーシングされた期外収縮(ES)心周期中のペーシングパルスから計時された期外収縮間隔後に心腔に供給するように、前記パルス発生手段を動作させる手段と、
ペーシングされた最後の期外収縮(ES)心周期の後の第2の所定数のペーシングされた心周期の少なくとも一部にわたり所定のサンプルレートで送出されたペーシングパルスにより脱分極される前記心腔内でN個の血圧Pおよび血圧変化率dP/dtの測定を行う、前記血圧測定手段を動作させる手段と、
前記ペーシングされた最後の期外収縮(ES)心周期の後の前記第2の所定数のペーシングされた心周期の各心周期中の最大血圧変化率dP/dt MAX(ES)を求める手段であって、前記求められたdP/dt MAX(ES)値および前記ペーシングされた心周期数は、前記再循環率パラメータのデータセットを構成する、前記最大血圧変化率を求める手段と、
を備え、
それにより、それぞれの記憶された再循環率パラメータのデータセットのそれぞれの求められたdP/dt MAX(ES)値が、前記ペーシングされた心周期数に対してプロットされて、前記期外収縮(ES)刺激の送出後の前記心腔におけるPESP効果の減衰を反映する一定時間にわたるdP/dt MAX(ES)値の指数関数的減衰を示すようにすることが可能であることを特徴とする請求項1に記載の埋め込み可能な医療デバイス。 - 前記再循環率パラメータのパラメータ導出手段は、
少なくとも1つのペーシングされた安定状態(SS)心周期中に所定のサンプルレートで送出されたペーシングパルスにより脱分極される前記心腔内でN個の血圧Pおよび血圧変化率dP/dtの測定を行う、前記血圧測定手段を動作させる手段と、
前記安定状態(SS)心周期中の最大血圧変化率dP/dt MAX(SS)を求める手段と、
前記少なくとも1つの求められたdP/dt MAX(ES)値が前記dP/dt MAX(SS)値を超えることを判定する手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の埋め込み可能な医療デバイス。 - 前記収縮終期エラスタンスパラメータのパラメータ導出手段は、
(a)前記心腔の内因性の脱分極またはペーシングされた脱分極の後の一連の心周期にわたり所定のサンプルレートで前記心腔のN個の血圧Pの測定およびN個の容積Vの測定を行う、前記血圧測定手段および前記心腔容積測定手段を動作させる手段と、
(b)各心周期内の収縮終期点における収縮終期血圧PES測定値および収縮終期容積VES測定値を選択する手段と、
(c)閾相関係数Rを設定する手段と、
(d)収縮終期[PES,VES]データ点のn個のセットを蓄積する手段と、
(e)前記サンプリングされたデータセットの勾配、サンプル相関係数Rおよびサンプル2乗相関係数R2を導出するために、[PES,VES]データ点のn個のセットの線形回帰を実行する手段と、
(f)前記サンプル2乗相関係数R2を前記閾2乗相関係数R2と比較する手段と、
(g)前記サンプル2乗相関係数R2が前記閾2乗相関係数R2を超える場合、前記導出された勾配を前記収縮終期エラスタンスとして記憶する手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の埋め込み可能な医療デバイス。 - 前記収縮終期エラスタンスパラメータのパラメータ導出手段は、
手段(a)〜(f)を連続的に動作させて、前記サンプル2乗相関係数R2が前記閾2乗相関係数R2を超えるまで、[PES,VES]データ点の最も古いセットが[PES,VES]データ点の最も新しいセットによりFIFO方式で置換されるようにして[PES,VES]データ点の前記「n」個のセットを生成するようにし、その後前記サンプル2乗相関係数R2が前記閾2乗相関係数R2を超えるときに前記導出された勾配を前記収縮終期エラスタンスとして記憶する手段(g)を動作させるために、前記サンプル2乗相関係数R2が前記閾2乗相関係数R2を超えない場合に動作可能な手段をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の埋め込み可能な医療デバイス。 - 前記機械的復旧パラメータのパラメータ導出手段は、
固定レートペーシングを前記心腔に供給し、心腔の心拍数を第1の所定数のペーシングされた心周期にわたって基準とする安定状態(SS)に安定化させるために、前記パルス発生手段を動作させる手段と、
少なくとも1つのペーシングされた安定状態(SS)心周期中に所定のサンプルレートで、送出されたペーシングパルスにより脱分極される前記心腔内でN個の血圧PおよびdP/dtの測定を行うために、前記血圧測定手段を動作させる手段と、
前記安定状態(SS)心周期中の最大血圧変化率dP/dt MAX(SS)を求める手段と、
固定レートペーシングを供給するために前記パルス発生手段を動作させ、かつ、第2の所定数のペーシングされた期外収縮(ES)心周期の各心周期中に、ペーシングパルスから計時された相異なる時刻の期外収縮間隔において、期外収縮(ES)刺激を供給する、前記パルス発生手段を動作させる手段と、
前記第2の所定数のペーシングされた期外収縮(ES)心周期の各心周期の少なくとも一部にわたり所定のサンプルレートで前記心腔内でN個の血圧PおよびdP/dtの測定を行う、前記血圧測定手段を動作させる手段と、
それぞれの期外収縮(ES)心周期中の最大血圧変化率dP/dt MAX(ES)を求める手段と、
収縮期復旧の時定数tcmrcを求めるために、それぞれの求められた前記期外収縮(ES)心周期中の最大血圧変化率dP/dt MAX(ES)を前記安定状態(SS)心周期中の最大血圧変化率dP/dt MAX(SS)に対して正規化して機械的復旧データセットを導出する手段と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の埋め込み可能な医療デバイス。
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