以下、この発明について説明する。先ず、この発明の概要について説明する。図1は、この発明による情報検索システムを、概略的に示す。このシステムは、2つのデータベース1および2、これらデータベース1および2に対して検索を行う検索エンジン3、および、ユーザに対して検索条件に関する補助を提供する補助端末4からなる。
データベース1は、例えばラジオ放送などの放送メディアで放送されたコンテンツの、放送メディアに関連する情報が蓄積される。例えば、データベース1には、ラジオ放送局で放送された楽曲名と、その楽曲が放送された時刻情報および放送局情報とが互いに関連付けられて蓄積される。勿論、ラジオ放送以外の放送メディアのコンテンツに関する情報をデータベース1に蓄積してもよいし、このときのコンテンツは、楽曲に関する情報に限られず、例えば商品情報などでもよい。
さらに、データベース1には、楽曲の付随情報が楽曲名に関連付けて蓄積される。楽曲の付随情報は、例えば、その楽曲が収録された音楽CDの番号やCDタイトル情報、その楽曲の演奏者や作曲者などの情報、さらには、その楽曲の歌詞や解説などからなる。これら楽曲の付随情報は、ブックマーク検索エンジン4から検索可能な他のデータベースに蓄積するようにしてもよい。
なお、ここでは、放送メディアがラジオ放送であって、放送メディアから提供されるコンテンツが楽曲であるとして説明する。
データベース2は、データベース1に蓄積されるコンテンツそのものに関する情報が蓄積される。例えば、コンテンツが放送メディアで放送された楽曲である場合、楽曲名に関連付けて、その楽曲が収録されたアルバム(CD)名や演奏者情報、発売元、発売日などの、コンテンツそのものに関する情報が蓄積される。さらに、データベース2には、このシステムに対する顧客情報を蓄積することができる。後述する補助端末4に固有の識別情報に基づく顧客のID情報や、顧客に関するその他の情報がデータベース2に蓄積される。
検索エンジン3は、ユーザによって指定された検索条件に基づきデータベース1に蓄積された情報の検索を行う。ここでいうエンジンとは、特定の機能を提供するひとまとまりの構成を指し、検索エンジン3は、ユーザに対して所定の検索機能を提供する。
ユーザは、例えばラジオで放送された楽曲が気に入ったとき、その楽曲が放送された放送局や場所、放送された時刻が分かれば、場所情報5、放送局情報6および時刻情報7を、検索エンジン3に対して検索条件として指定する。検索エンジン3は、設定された検索条件に基づきデータベース1を検索し、例えば楽曲名を検索結果として出力する。さらに、検索エンジン3によって、この楽曲名を検索条件としてデータベース2が検索され、例えばその楽曲が収録されたアルバム名やそのアルバムの発売元、演奏者情報などが出力される。データベース2の検索結果がユーザに返される。
一方、ユーザが放送を聞いて気に入った楽曲を検索しようと思っても、検索条件としての上述の情報5、6および7が分からなかったり、曖昧だったりすることがある。この発明では、ユーザは、時刻情報7を得るための補助端末4を予め保有している。また、それと共に、ユーザに応じた場所情報5や放送局情報6を予め顧客情報としてデータベース2に登録しておく。
すなわち、ユーザは、放送された楽曲が気に入ったら、補助端末4を操作して、そのときの時刻情報7’を補助端末4に記憶させる。後に、補助端末4に記憶された時刻情報7’に基づき検索エンジン3に検索を指示する。検索エンジン3は、この時刻情報7’と、データベース2に予め登録されている、ユーザの場所情報5および放送局情報6とを検索条件として、データベース1を検索する。検索結果として得られた楽曲名に基づき、データベース2が検索される。出力された検索結果は、ユーザの希望する情報の候補としてユーザに返される。
このように、この発明によるシステムを利用することで、ユーザは、例えば放送された楽曲が気に入ったときに補助端末4を操作して補助端末4に時刻情報7’を記憶させることで、希望の情報を得ることができる。
次に、この発明の実施の第1の形態について説明する。図2は、この実施の第1の形態による楽曲データ検索システムの構成の一例を示す。図2において、上述した図1と共通する部分には同一の番号を付して、詳細な説明を省略する。データベース1、データベース2および検索エンジン3で、ブックマーク検索エンジン10が構成される。ブックマーク検索エンジン10は、インターネットなどの通信回線で、図示されない他のWebサイトに接続される。
なお、Webサイトとは、ネットワークに対して公開される情報が置かれる場所であって、このブックマーク検索エンジン10も、Webサイトの一つである。例えば、ブックマーク検索エンジン10は、他のWebサイトとしての図示されないデータベース接続される。Webサイトの場所は、URL(Uniform Resource Locator)と称されるアドレス情報によって記述される。
放送局12は、例えばラジオ放送局であって、予め作成されたプレイリストに基づき、楽曲などをコンテンツとして放送する。プレイリストは、放送後に作成されてもよい。勿論、楽曲だけに限らず、商品情報やその他の情報もコンテンツとして放送される。さらに、放送局12は、ラジオ放送局に限らず、無線あるいは有線でテレビジョン放送を行うテレビジョン放送局やCATV(Cable Television)、楽曲を中心に有線で放送を行う有線放送局などであってもよい。
ブックマーク検索エンジン10と放送局12とがインターネットなどの通信回線で接続される。放送局12からブックマーク検索エンジン10に対して上述のプレイリストが送信される。ブックマーク検索エンジン10では、受信したプレイリストをデータベース1に蓄積する。図3は、プレイリストの一例を示す。一つのコンテンツ、例えば放送された1曲分の楽曲に対して、図3の例では、そのコンテンツが放送された放送局12の名前(Station Name)、その放送局12の放送エリア(Area)、コンテンツ(楽曲)の放送開始時刻(Start Time)、コンテンツの放送終了時刻(End Time)およびコンテンツ名(Content)が対応付けられる。
なお、プレイリストのデータベース1への蓄積は、実際にコンテンツの放送が行われた放送局12から送信される例に限られない。例えば、人手で情報を収拾して放送されたプレイリストを作成し、作成されたプレイリストを、所定の記憶媒体を介してデータベース1に供給し、蓄積するようにしてもよい。また、放送局12とは別のシステムでプレイリストを作成して、ブックマーク検索エンジン10に送信するようにしてもよい。データベース1には、異なる複数の放送局12のプレイリストを、それぞれの放送局を識別して蓄積することができる。
ブックマーク検索エンジン10とゲートウェイデバイス11とがインターネットなどの通信回線8で、双方向に接続される。詳細は後述するが、ゲートウェイデバイス11は、例えばパーソナルコンピュータであって、ブックマーク検索エンジン10と双方向に通信を行うと共に、ユーザが所有する補助端末4と通信を行うことができる。
ゲートウェイデバイス11は、パーソナルコンピュータに限られない。例えば、テレビジョン受像機とディジタルネットワークとを接続するために設けられる、セットトップボックスをゲートウェイデバイス11として用いることができる。他の例では、ディジタル放送用の受信機であるIRD(Integrated Reciever Decoder) をゲートウェイデバイス11として用いることができる。また、ゲートウェイデバイス11は、上述のように個人が所有可能なものに限られない。例えば、小売店などに設置され、ユーザが利用可能にされた情報端末装置を、ゲートウェイデバイス11として用いることができる。
図4は、この実施の第1の形態による補助端末4の外観の一例を示す。なお、以下では、補助端末4をブックマーカ4と称する。ブックマーカ4は、例えばボタンからなる入力部20と現在の時刻が表示される表示部21とを有する。また、上述したゲートウェイデバイス11と通信を行う際の電気的な接続点である、コネクタ22が設けられる。
このブックマーカ4は、後述するような単純な構成から成っており、例えばキーホルダとして用いることができるような、小型の筐体中に収納することができる。この例に限らず、ブックマーカ4は、他の様々な電子機器に組み込むことができる。例えば、例は後述するが、ブックマーカ4は、例えばラジオ受信機に組み込むことができる。自動車に搭載される、カーステレオシステムに搭載することもできる。勿論、ブックマーカ4を組み込む対象は、電子機器に限られない。ブックマーカ4は、移動の際あるいは携帯して用いるようなものに組み込むと、より好ましい。
図5は、この実施の第1の形態によるブックマーカ4の構成の一例を示す。この図では省略されているが、CPU(Central Processing Unit) 25は、メモリやバス、所定のインターフェイスなどの構成を有する。CPU25に、ボタン20、表示部21、メモリ26、タイマ28、インターフェイス29およびROM(Read Only Memory)91が接続される。タイマ28は、現在の時刻を出力するようにされ、CPU25の制御により時刻の校正が可能である。表示部21は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)からなり、CPU25によって表示制御される。表示部21には、タイマ28から出力された時刻情報がCPU25を介して供給され、表示される。表示部21は、省略することが可能である。
ROM91は、このブックマーカ4の動作制御を行うためのプログラムが予め格納される。CPU25は、ROM91に格納されるプログラムに基づき、ブックマーカ4の動作を制御する。例えば、表示部21に対する表示制御、ボタン20の操作に対応した制御、インターフェイス29を介しての通信制御、メモリ26のアクセス制御などが、ROM91に格納されるプログラムに基づき、CPU25によってなされる。
ユーザによるボタン20の操作がCPU25に検出され、タイマ28の出力に基づきそのときの時刻情報がメモリ26に記憶される。時刻情報は、図6に一例が示されるように、メモリ26に対して複数個を記憶させることができる。時刻情報のそれぞれには、互いに識別可能なように、例えば通し番号による符号が付される。メモリ26の所定領域に記憶される端末ID27は、ブックマーカ4の個体それぞれを特定することができるような、ユニークなIDである。
上述では、ボタン20を操作することによりメモリ26に記憶される情報は、時刻情報および時刻情報のそれぞれを識別するための識別情報のみであるとして説明したが、これはこの例に限定されない。一例として、時刻情報と、その時刻情報に対応する分類情報をメモリ26に記憶させることができる。ユーザがボタン20を操作するときに、瞬間的に1回だけボタン20を押すか、所定時間内に2回ボタンを押すか、所定時間以上、ボタン20を押し続けるかを、CPU25により検出する。この検出結果に基づきCPU25で分類情報を生成し、生成された分類情報を、識別情報および時刻情報と共にメモリ26に記憶させる。
例えば、ボタン20が瞬間的に1回押されたときには、ラジオ放送に基づく操作、ボタン20が所定時間内に2回押されたときには、テレビジョン放送に基づく操作、ボタン20が所定時間以上押し続けられたときには、後述するユーザの行動エリア外での操作であると分類し、CPU25により、分類情報としてそれぞれ対応するフラグを生成する。このフラグと、対応する時刻情報および識別情報とが互いに関連付けられて、メモリ26に記憶される。
インターフェイス29は、コネクタ22を介しての外部、すなわちゲートウェイデバイス11との通信を制御する。ゲートウェイデバイス11と通信する際の、インターフェイス29によるインターフェイス規格は、特に限定されない。例えば、USB(Universal Serial Bus)を、ブックマーカ4とゲートウェイデバイス11との通信のインターフェイス規格として用いることができる。また、IEEE−1394で規定されるインターフェイス規格を用いることができる。さらに、RS−232Cをこの通信のインターフェイス規格として用いることができる。
さらにまた、上述のように有線による通信に限られず、例えば、IrDA(Infrared Data Association) によるインターフェイス規格を用いて、赤外線信号を用いて、ブックマーカ4とゲートウェイデバイス11との通信を行うようにしてもよい。この場合、コネクタ22およびインターフェイス29は、赤外線信号の送受信機能を有するものとなる。
また、ブックマーカ4を、カード内に集積回路および通信手段を埋め込んだICカードや、PCMCIA(Personal Computer Memory Card International Association) およびJEIDA(Japan Electronic Industry Development Association) の規定によるPCカードとして構成することもできる。ICカードとしてブックマーカ4を構成した場合には、インターフェイス29として当該ICカードに適合したインターフェイス規格が用いられる。PCカードとしてブックマーカ4を構成した場合は、例えばゲートウェイデバイス11にPCカードに対応したコネクタを設ける。PCカードとしてのブックマーカ4を、このPCカードに対応したコネクタに直接的に装着することで、ブックマーカ4とゲートウェイデバイス11との通信を行うことができる。
メモリ26に記憶された端末ID27および時刻情報は、CPU25の指令により、メモリ26から読み出してインターフェイス29を介して外部に出力することができる。
図7は、ゲートウェイデバイス11の構成の一例を示す。上述もしたが、ゲートウェイデバイス11として、一般的なパーソナルコンピュータを用いることができる。図7は、ゲートウェイデバイス11として、一般的なパーソナルコンピュータを用いた例である。バス30に、CPU31、ROM(Read Only Memory)32、RAM(Random Access Memory)33、表示制御回路34および記憶媒体、例えばハードディスク36が接続される。また、ユーザの操作に基づく制御信号を出力する、例えばキーボードおよび所定の方式のポインティングデバイスからなる入力手段91がバス30に接続される。CPU25は、例えばROM32やハードディスク36に記憶されているプログラムに基づき動作し、ユーザの入力手段91の操作により、所定の処理を行う。RAM33は、例えばCPU31のワークメモリとして用いられる。CPU25から出力された表示制御信号が表示制御回路34に供給され、ディスプレイ35に対して表示制御信号に基づく表示が行われる。
さらに、ブックマーカ4と通信を行うためのインターフェイス37がバス30に接続される。インターフェイス37は、ブックマーカ4のインターフェイス29に対応したインターフェイス規格、例えばUSB、IEEE−1394、RS−232CおよびIrDAなどに適合したものが用いられる。
バス30に対して、さらに、ブックマーク検索エンジン10と通信回線8を介して通信を行うための通信手段38が接続される。通信手段38は、例えばモデムであって、通信回線8としての公衆電話回線に接続される。ゲートウェイデバイス11は、例えば、モデムを用いて公衆電話回線によってインターネットに接続し、インターネットを介してブックマーク検索エンジン10と双方向で通信を行うことができる。
バス30に対して接続される音声処理手段39は、バス30を介して供給されたディジタル音声データをアナログ音声信号に変換する。音声処理手段39から出力されたアナログ音声信号は、例えばスピーカ90で再生される。
上述したが、ユーザは、ユーザー自身の情報を予めブックマーク検索エンジン10の顧客データベース2に登録しておく必要がある。この登録は、ゲートウェイデバイス11を用いて行うことができる。先ず、ユーザは、所有するブックマーカ4を、所定のインターフェイスによりゲートウェイデバイス11に接続する。ユーザは、ゲートウェイデバイス11を操作して、ユーザならびにユーザが所有するブックマーカ4の登録を行う。
図8は、ゲートウェイデバイス11による、ユーザならびにユーザが所有するブックマーカ4の登録を行う際の、ディスプレイ35における登録画面40の表示の一例を示す。「名前」欄41には、ユーザの氏名が入力される。「ブックマークID」欄42には、ユーザの所有するブックマーカ4の端末ID27が入力される。
上述した端末ID27の入力は、ゲートウェイデバイス11とブックマーカ4との通信によって行われる。すなわち、ゲートウェイデバイス11からブックマーカ4に対して端末ID27を読み出す旨の要求が送信される。この要求に基づくCPU25の制御により、ブックマーカ4では、メモリ26から端末ID27が読み出される。読み出された端末ID27は、ゲートウェイデバイス11に送信される。ゲートウェイデバイス11では、受信された端末ID27をディスプレイ35の「ブックマークID」欄42に表示すると共に、例えばRAM33に記憶する。
「郵便番号」欄43および「市外局番」欄44は、例えばユーザの居住する地域の郵便番号および公衆電話回線における市外局番がそれぞれ入力される。欄43および44に入力された内容に基づき、ユーザの行動するエリアが概略的に示される。ユーザの行動するエリアに関しては、郵便番号や市外局番に限らず、例えば地理上の領域を表す情報を入力するようにしてもよい。予め独自に設定された領域名を入力するようにもできる。「ラジオ局」欄45には、ユーザが多く選択するラジオ局を特定する情報が入力される。この例では、放送局名が入力されているが、これに限らず、例えばラジオ放送の周波数帯域を入力するようにしてもよい。
「カードNo.」欄46には、ユーザのクレジットカードあるいはキャッシュカードの番号などが入力される。「住所」欄47は、ユーザの住所が正確に入力される。これらは、例えばブックマーカ4を用いたサービスが課金処理を伴うような場合に用いられる情報である。
上述した、欄41〜47に入力された各情報は、それぞれRAM33に記憶される。そして、所定の操作に基づきRAM33から読み出され、通信手段38によりブックマーク検索エンジン10に対して送信される。このとき、送信される各情報に対して、所定の方法で暗号化を施すと、より好ましい。
一方、ブックマーカ4において、タイマ28が校正される。例えば、端末ID27の登録を行うためにブックマーカ4とゲートウェイデバイス11とを接続した際に、ブックマーカ4とゲートウェイデバイス11との間で双方向通信を行い、ゲートウェイデバイス11が有するタイマ(図示しない)から出力される時刻情報を用いてブックマーカ4のタイマ28の校正を行うことができる。
また、ブックマーカ4からゲートウェイデバイス11への単方向の通信によって同様の処理を行うこともできる。ブックマーカ4とゲートウェイデバイス11とを接続し、ブックマーカ4からゲートウェイデバイス11に端末ID27を転送する。それと共に、ブックマーカ4からゲートウェイデバイス11に対して、タイマ28による時刻情報を転送する。ゲートウェイデバイス11側で、この転送された時刻情報と、ゲートウェイデバイス11が有する図示されないタイマが示す時刻情報とを比較し、その差分を用いて正しい時刻を算出するようにもできる。
なお、これらの場合、ゲートウェイデバイス11の図示されないタイマによる時刻情報は、何らかの方法で正しい時刻に校正されている必要がある。
さらに、上述では、ブックマーカ4がタイマを有しているように説明されているが、これはこの例に限定されない。例えば、ブックマーカ4に所定周期のクロックで動作するカウンタを設け、このカウンタのカウント値によって、ボタン20が押された時刻を示す時刻情報を求めることができる。例えば、ユーザがボタン20を操作した際のカウント値がメモリ26に記憶される。ブックマーカ4をゲートウェイデバイス11に接続し、メモリ26に記憶されたカウント値をゲートウェイデバイス11に転送する際に、転送した時点でのカウント値が、メモリ26から読み出されたカウント値と共にゲートウェイデバイス11に転送される。
一方、ゲートウェイデバイス11は、所定の方法を用いて図示されないタイマの校正を行い、マスタクロックを得る。例えば通信手段38によって、通信回線8を介してブックマーク検索エンジン10と通信を行い、時刻情報を得て、この時刻情報でゲートウェイデバイス11のタイマの校正を行う。また、ゲートウェイデバイス11に所定の受信手段を設け、テレビジョン放送やラジオ放送に含まれる時刻情報を受信し、受信された時刻情報に基づき、ゲートウェイデバイス11のタイマの校正を行うようにしてもよい。
ゲートウェイデバイス11では、ブックマーカ4から転送された、ユーザによるボタン20の操作の際のカウント値と、ブックマーカ4からの転送が行われた際のカウント値との差分が求められる。ブックマーカ4のカウンタのカウントアップの周期が予め分かっていれば、マスタクロックを生成するゲートウェイデバイス11のタイマに基づき、ブックマーカ4からの転送が行われた時刻を基準にして差分のカウント値に対応する時間だけ遡ることで、ブックマーカ4においてユーザがボタン20を操作し、メモリ26にカウント値が記憶された時刻を正確に求めることができる。
この方法を用いれば、ブックマーカ4に時計(タイマ28)ならびに時刻表示を行う表示部21を設ける必要が無くなる。また、この方法を用いれば、ブックマーカ4のタイマ28の校正を行う必要が無く、好ましい。
ブックマーカ4において、タイマの代わりにカウンタを用いる場合には、カウンタのカウント値が時刻情報に対応する値となる。
なお、例えばブックマーカ4をゲートウェイデバイス11に接続した際に、ゲートウェイデバイス11で、一定期間をおいてブックマーカ4のカウンタのカウント値を計測することで、ブックマーカ4のカウンタの周期が不明な場合にも対処可能となる。
また、上述では、カウンタが所定周期のクロックでカウントを行うように説明したが、これはこの例に限定されない。カウンタは、カウント値と例えばカウント開始時からの時間とが対応付けられれば、任意のタイミングで発生されるクロックで動作させることができる。例えば、シフトレジスタと排他論理和回路を用いて生成される、M系列に基づくクロックでカウンタを動作させることができる。また例えば、クロックの周期を定期的に変化させて、カウンタを動作させてもよい。勿論、ゲートウェイデバイス11側では、ブックマーカ4がどんなクロックのカウンタを有しているかを知っている必要がある。カウンタを動作させるためにこのようなクロックを用いることで、例えばブックマーカ4の違法な製造や使用を防ぐことが可能になる。
さらに、上述では、ブックマーカ4でボタン20が押された時刻を、ゲートウェイデバイス11上で求めるようにしたが、これはこの例に限定されない。例えば、ゲートウェイデバイス11では、ブックマーカ4でボタン20が押された時刻を示す時刻情報と、ブックマーカ4からゲートウェイデバイス11に時刻情報の転送が行われた時刻を示す時刻情報とを求める。そして、これらの時刻情報を検索エンジン10に転送し、検索エンジン10のマスタクロックに基づき、ボタン20が押された正確な時刻を求めるようにもできる。
さらにまた、ブックマーカ4のタイマ28あるいは上述のカウンタは、ストップウォッチ的な動作としてもよい。すなわち、最初にボタン20を操作したときに動作が開始され、時間の計測あるいはカウント値の計数が開始される。このタイマ28あるいはカウンタは、ブックマーカ4からゲートウェイデバイス11に時刻情報(あるいはカウント値)が転送されたら、リセットされ、動作が停止される。そして、次にボタン20が操作されたときに、再びタイマ28あるいはカウンタの動作が開始されるようにする。こうすることで、ブックマーカ4における消費電力を節約することができる。
次に、図9のフローチャートを用いて、上述の図2で示したシステムによるコンテンツ検索処理について説明する。先ず、最初のステップS10で、上述したような手順で、ユーザが所有するブックマーカ4の端末ID27の、ブックマーク検索エンジン10への登録が行われる。
ユーザは、端末ID27が登録されたこのブックマーカ4を用いて、街頭や自動車の中など任意の場所で、時刻情報を記憶させることができる。例えば、車中に備えつけられたラジオで再生された楽曲が気に入ったら、その場でブックマーカ4のボタン20を押す。ボタン20が押された時刻情報がブックマーカ4のメモリ26に記憶される(ステップS11)。時刻情報は、ブックマーカ4が内蔵するメモリ26の記憶容量の範囲で複数、記憶することができる(ステップS12)。
ステップS13で、ブックマーカ4とゲートウェイデバイス11(図9ではG・Dと略称する)とが接続される。次のステップS14で、ブックマーカ4のメモリ26に記憶された時刻情報が端末ID27と共に読み出され、上述した所定のインターフェイスを介してゲートウェイデバイス11に転送される。このステップS14の処理は、上述のステップS13でブックマーカ4とゲートウェイデバイス11とが接続されると、自動的に開始されるようにできる。そして、次のステップS15で、ブックマーカ4からゲートウェイデバイス11に転送された時刻情報と端末ID27とが、通信回線8を介してゲートウェイデバイス11からブックマーク検索エンジン10に転送される。
ステップS16で、ブックマーク検索エンジン10では、ゲートウェイデバイス11から転送された時刻情報および端末ID27に基づき、情報の検索が行われる。検索条件として、時刻情報が用いられる。例えば、楽曲情報が知りたければ、時刻情報に基づきデータベース1が検索され、データベース1に蓄積された各放送局のプレイリストに基づき、時刻情報で示される時刻にラジオ局各局で放送されていた楽曲の曲名などが出力される。
このステップS16での検索の際に、上述したステップS10でのユーザの登録情報を用いて、検索条件が絞り込まれる。ゲートウェイデバイス11から転送された端末ID27に基づいてデータベース2の検索を行い、端末ID27として登録されたユーザの登録情報を出力する。この登録情報を検索条件としてさらに用いる。
例えば、データベース1でプレイリストの検索を行う際に、上述のステップS10で端末ID27をブックマーク検索エンジン10に登録する際に「ラジオ局」欄45に入力された放送局の情報を用いて、特定の放送局のプレイリストだけを検索対象とする。
こうして、対象の放送局に関してプレイリストの検索を行ったら(ステップS17)、検索結果がユーザに返される。すなわち、ブックマーク検索エンジン10での検索結果がゲートウェイデバイス11に転送される。ゲートウェイデバイス11では、転送された検索結果を、一例を後述するような表示画面に表示し、ユーザが必要としている情報が検索されたかどうかが確認される(ステップS18)。
若し、検索結果にユーザが必要としている情報が含まれていない場合、その旨ゲートウェイデバイス11からブックマーク検索エンジン10に転送され、ステップS19で、検索条件を変えて再び検索が行われる。例えば、検索条件としての放送局の対象を、「郵便番号」欄43および「市外局番」欄44に入力された情報に基づき、これらの情報で規定される範囲内で受信可能な放送局全てに広げる。これに限らず、検索条件としての放送局の対象を、例えば欄43および44に入力された地域に隣接する地域に広げてもよい。
ステップS19での再検索において、検索条件は、ブックマーク検索エンジン10側で自動的に設定することができる。例えば、ステップS10の処理によってユーザが登録した登録内容を、段階的に検索条件に当てはめていく。また、再検索の際の検索条件を、ユーザが直接的に設定するようにもできる。新たな検索条件は、ユーザによってゲートウェイデバイス11に入力される。入力された検索条件は、ゲートウェイデバイス11からブックマーク検索エンジン10に転送される。
こうして、ユーザが必要とする情報が検索されると、ステップS20で、検索された情報がブックマーク検索エンジン10からゲートウェイデバイス11に転送される。例えば、楽曲の情報を検索している場合、検索された楽曲の音声データがブックマーク検索エンジン10からゲートウェイデバイス11に転送される。楽曲の音声データは、データベース2に蓄積しておくことができる。これに限らず、例えばインターネットで互いに接続された他Webサイトに対して楽曲の音声データを要求し、この他Webサイトから音声データを転送されるようにしてもよい。
ユーザは、転送された音声データを、例えばゲートウェイデバイス11のハードディスク36に格納し、例えば音声処理手段39とスピーカ90とによって再生することができる。そして、この音声データの楽曲が気に入ったなら、ゲートウェイデバイス11を用いてブックマーク検索エンジン10と通信し、この楽曲が収録されたアルバム(CDなど)の購入を要求することができる。
図10は、ステップS18以降でのゲートウェイデバイス11の表示画面の一例を示す。画面上部には、ユーザの登録情報の、ユーザ名51、端末ID27およびエリア52が表示されている。なお、エリア52は、上述した図8の登録画面では、入力欄が省略されている。この例では、ユーザは、例えば3つのラジオ放送局「AAAA」、「BBBB」および「CCCC」と、1つのCATV(Cable Television)放送局「DDD」との、4つの放送局を登録している。
ブックマーカ4に登録された1つの時刻情報53に基づく、ブックマーク検索エンジン10での4つの放送局の放送に関する検索結果が表示54、55、56および57として表示される。この例では、放送局「AAAA」、「BBBB」および「DDD」で、時刻情報53に示される時刻に楽曲が放送されている。一方、放送局「CCCC」では、宣伝広告が放送されている。放送局「AAAA」を示す表示54を例にとると、放送局名および放送の周波数帯域情報の下に、放送局「AAAA」が時刻情報53の時刻に放送していた楽曲が収録されているCDのジャケット画像54Aが表示され、その下に曲名および歌手名54Bが表示され、当該CDの販売価格54Cが表示される。
さらにその下には、楽曲が放送された各放送局に共通して、ゲートウェイデバイス11のユーザインターフェイスで仮想的に操作が可能なボタン58、59および60がそれぞれ配置される。ボタン58を操作することで、当該楽曲の音声データがブックマーク検索エンジン10からゲートウェイデバイス11へと転送され、音声処理部39の信号処理を経てスピーカ90で再生される。ボタン58を操作した場合には、転送された音声データは、所定の記憶装置、例えばハードディスク36に記憶されない。
これらの、ジャケット画像54A、曲名および歌手名54B、楽曲の音声データなどにより、ユーザは、登録した各放送局で放送され検索された楽曲の中から、希望する楽曲を選択することができる。
ボタン59は、例えば当該楽曲が収録されているCDを購入したい場合に用いられる。また、ボタン60は、例えば当該楽曲の音声データをダウンロードして例えばハードディスク36に記憶させたい場合に用いられる。ボタン59および60によりCDの購入あるいは楽曲のダウンロードを行った場合には、例えば図8の「カードNo.」欄46で入力された番号に基づき、クレジットカードやキャッシュカードから代金の引き落としを行うようにできる。
なお、図10の例では、放送局「CCCC」の宣伝広告の放送に対してボタン58、59および60が表示されていないが、表示されている商品の購入を申し込むようなボタンを別途に設けることも可能である。
また、登録されている放送局の数が多く、画面50に対して一度に表示できないような場合はボタン61を操作することで、他の登録放送局による情報を表示させることができる。
なお、上述では、ブックマーカ4が時刻情報を記憶する専用の装置として説明したが、これはこの例に限定されない。例えば、携帯電話やPHS(Personal Handy Phone System) などの、携帯用の通信機器にブックマーカ4の機能を持たせることは容易である。ボタン20をダイヤルキーなどと共に機器に配置し、機器に登録された電話番号を端末ID27として利用することができる。ダイヤルキーの所定の組み合わせでボタン20の機能を実現するようにしてもよい。同様に、GPS(Global Positioning System) の受信機にブックマーカ4の機能を持たせることも容易である。また、PHSやGPSなど、位置の検出を行うことができるようにされた機器にブックマーカ4の機能を持たせた場合には、ユーザの位置を限定することができるため、放送局などを絞り込んでのより的確な検索を行うことができる。
さらに、PDA(Personal Digital Assistant)と称される、小型の携帯用情報機器をブックマーカ4として利用することができる。この場合には、ブックマーカ4の機能は、PDAに対してソフトウェアとして提供され、PDAは、仮想的にブックマーカ4としての動作を行う。
さらにまた、ゲートウェイデバイス11として、インターネットへの接続サービスに対応可能な携帯電話を用いることができる。例えば、ブックマーカ4と携帯電話を吊るし持つためのストラップとを一体的な構造として、ストラップの一端をコネクタ22とし、他端は携帯電話に取り付ける。インターネットへの接続サービスに対応可能な携帯電話には、一般的に、インターネットに対して転送するデータを入力可能なように、例えば下部にコネクタが設けられている。ストラップと一体的にされたブックマーカ4に記憶された時刻情報を、ゲートウェイデバイス11としての携帯電話に転送するときには、ストラップの一端のコネクタ22を携帯電話の下部のコネクタに接続して用いる。ゲートウェイデバイス11からブックマーク検索エンジン10への時刻情報の転送は、携帯電話でインターネットに接続することで、容易に行うことができる。
この実施の第1の形態の変形例として、ゲートウェイデバイス11において、ソフトウェア的にボタン20を実現することができる。例えば、ゲートウェイデバイス11の所定のキーや、画面上の所定の位置に時刻情報を記憶するボタン20の機能を割り当てる。画面に表示される所定のアイコンに、ボタン20の機能を持たせてもよい。ボタン20の機能を有するアイコンを、例えばマウスなどのポインティングデバイスを用いて操作することで、時刻情報を記憶する。端末ID27は、ゲートウェイデバイス10のROM32、RAM33あるいはハードディスク36の所定領域に記憶されている。
ユーザがゲートウェイデバイス11にボタン20として割り当てられたアイコンなどを操作すると、RAM33やハードディスク36の所定領域に、その操作がなされた時刻を示す時刻情報が記憶される。この記憶された時刻情報が読み出され、時刻情報と端末ID27とが共に、ブックマーク検索エンジン10に通信回線8を介して転送される。ブックマーク検索エンジン10において、転送された情報に基づき検索がなされ、検索結果がブックマーク検索エンジン10からゲートウェイデバイス11に対して通信回線8を介して転送される。
なお、ブックマーク検索エンジン10での検索の際には、各ブックマーカ4のそれぞれから、各ブックマーカ4にユニークな端末ID27が供給されている。この端末ID27を用いれば、例えばどの楽曲を何人が要求ならびにダウンロードしたかがわかり、マーケットリサーチなどに利用することができる。
次に、上述したブックマーカ4のより具体的な例について説明する。ブックマーカ4は、ユーザが所望するタイミングで時刻情報を記憶することができるようになされていれば、様々な形態をとることができる。
図11は、ブックマーカ4の一例の形態を示す。図11Aに示されるように、この一例の形態では、ブックマーカ4の両端に切り欠き部101および102が設けられている。例えば、切り欠き部101および102に紐や鎖などを通すことによって、ブックマーカ4を例えばペンダント様にして携帯することができる。略中央部に表示部21が設けられ、表示部21の下部にボタン20が設けられる。
切り欠き部101側は、キャップ103となっており、キャップ103内にはゲートウェイデバイス11と接続するためのコネクタ22が収納されている。キャップ103を上部に引き抜くと、図11Bに一例が示されるように、キャップ103がブックマーカ4本体から外れ、コネクタ22が露出される。すなわち、コネクタ22は、ブックマーカ4本体から直接的に突出させられる構造とされる。この例では、ブックマーカ4のインターフェイス29がUSBに対応しているものとされ、コネクタ22は、USBの雄側のコネクタである。
コネクタ22がブックマーカ4本体から直接的に突出させられているため、ゲートウェイデバイス11の対応するインターフェイス37のコネクタ(雌側)にブックマーカ4本体のコネクタ22を差し込むことで、ブックマーカ4とゲートウェイデバイス11とを接続することができる。USBのコネクタをA型とすると、ゲートウェイデバイス11にパーソナルコンピュータを用いた場合に互換性がとり易く、好ましい。
なお、ゲートウェイデバイス11のコネクタ周辺の構造によっては、例えば機構的に、上述のようにしてブックマーク4本体とゲートウェイデバイス11とを直接的に接続できない場合が有り得る。そこで、この一例の形態では、USBの雌側のコネクタとゲートウェイデバイス11への接続線とが設けられた中継器を用いる。この中継器は、クレイドルと称される。図12は、このクレイドル110の一例の外観を示し、ブックマーク4をクレイドル110に装着する様子を示す。
この一例のクレイドル110は、半球状の外観を有し、頂点部分にブックマーカ4のコネクタ22(雄側)に対応する雌側のコネクタ111が設けられる構造とされている。勿論、クレイドル110の外観は、半球状に限られず、直方体や四角錐、さらに複雑な他の形状など、任意な形状とすることができる。また、コネクタ111から、ゲートウェイデバイス11に接続するための接続線112が引き出されている。
接続線112をゲートウェイデバイス11の所定のコネクタに接続し、ブックマーカ4のコネクタ22をクレイドル110のコネクタ111に差し込み、ブックマーカ4をクレイドル110に装着することで、ブックマーカ4のメモリ26に記憶された時刻情報を、ゲートウェイデバイス11に転送することが可能となる。
表示部21には、現在このブックマーカ4に記憶されている時刻情報の件数が、CPU25の制御により、ボール状の表示100、100、100、・・・および100’によって示されている。上述したように、ブックマーカ4は、ボタン20の操作方法によって、時刻情報に対応した分類情報を生成し、時刻情報と分類情報とをメモリ26に記憶させることができる。表示部21に表示される、時刻情報を示す表示に、この分類情報を反映させることができる。
この一例の形態では、図11に示されるように、黒丸として表示されるボール状表示100と、白丸として表示されるボール状表示100’とで、分類情報を表現している。例えば、ボール状表示100がラジオ放送に基づくボタン20の操作に対応した表示であり、ボール状表示100’がテレビジョン放送に基づくボタン20の操作に対応した表示である。図示は省略されているが、エリア外に基づくボタン20の操作に対応した表示も、さらに別の表示方法で表示される。
勿論、時刻情報は、黒丸表示および白丸表示に限らず、他の表示方法で表示されてもよい。例えば、実際に記憶されている件数を数字で表現するようにしてもよい。また、ブックマーカ4に記憶可能な件数から既に記憶されいている件数を差し引いて表示するようにもできる。
上述の表示部21の表示は、ブックマーカ4のメモリ26に記憶された時刻情報をゲートウェイデバイス11に転送するときに変化するようにできる。図13は、転送時の表示部21の表示の例を示す。なお、図13は、上述の図11におけるキャップ103が下方に向いた状態で示されている。図13A、図13B、図13Cの順に時間が経過している。図13Aでは7個が表示されていたボール状表示100および100’は、時間の経過に伴い、徐々に表示数が減らされると共に、コネクタ22の方向に吸い込まれていくように表示が変化させられるように表示される。これにより、メモリ26に記憶されていたデータが、コネクタ22を介してゲートウェイデバイス11に吸い上げられ、データが転送されていく様子が仮想的に表現されている。
なお、この転送時の表示を、ゲートウェイデバイス11にも同様に行うことが可能である。ゲートウェイデバイス11に音声再生部を設けることで、転送の際に、表示の変化や時間の経過に伴い音声を出力するようにするようにもできる。さらに、実際のデータ転送は、表示部21の表示数の減少速度に比べて極めて短時間に行われており、実際の転送速度と表示部21の表示の変化速度とを対応させる必要は無い。このように、メモリ26に記憶された時刻情報を転送する際に、時間の経過に伴い表示を変化させたり、音声を出力することで、ユーザは、時刻情報をゲートウェイデバイス11に転送していることを、直観的に把握することができる。
転送時の表示は、上述の他にも、様々に考えられる。例えば、ゲートウェイデバイス11において、なんらかのキャラクタを表示することができる。また、ブックマーカ4の表示部21の表示と、ゲートウェイデバイス11の表示とを連動させ、データがブックマーカ4からゲートウェイデバイス11へと転送される様子を、連続的に表示するようにもできる。
図14は、上述のブックマーカ4の一例の形態の変形例を示す。これは、上述のブックマーカ4の一例の形態に対し、下部の切り欠き部102を設けていない例である。図14Aは、キャップ103を装着した様子を示し、図14Bは、キャップ103を取り外してコネクタ22を露出させた様子を示す。この図14の例では、ボタン20は、下部から押し込んで操作することができるように構成されている。
図15は、上述のブックマーカ4の一例の形態の、他の変形例を示す。これは、上述のブックマーカ4の一例の形態(図11参照)に対し、表示部21の時刻情報の件数の表示が棒状の表示120になっている例である。図15Aは、キャップ103を装着した様子を示し、図15Bは、キャップ103を取り外してコネクタ22を露出させた様子を示す。
図16は、上述のブックマーカ4の一例の形態の、さらに他の変形例を示す。これは、上述のブックマーカ4の一例の形態(図11参照)に対し、切り欠き部101および102を設けず、且つ、ブックマーカ4の本体の側面に例えばラバーで構成される滑り止め部130を設けた例である。また、この例では、表示部21における面積表示131で以て時刻情報の件数表示がなされている。図16Aは、キャップ103を装着した様子を示し、図16Bは、キャップ103を取り外してコネクタ22を露出させた様子を示す。
図17は、ブックマーカ4の他の形態の例を示す。この例では、ブックマーカ4のキャップ103にリング150が取り付けられており、ブックマーカ4にキャップ103を装着した状態で、ブックマーカ4を例えばキーホルダとして用いることができる。
なお、上述の図14〜図17に示されるブックマーカ4は、上述したクレイドル110を適用させることができる。
図18は、ブックマーカ4のさらに他の形態の例を示す。この例では、ブックマーカ4がリストバンド状に構成される。表示部21は、記憶された時刻情報の件数に対応する数だけ点灯する複数の、例えばLED(Light Emitting Diode)からなる点灯部で構成される。予め全ての点灯部を点灯させておき、記憶された時刻情報の件数に応じて点灯部を消灯するようにしてもよい。コネクタ22は、ブックマーカ4本体の一端から接続線140が引き出され、接続線140の終端にコネクタ22が設けられる。さらに、ブックマーカ4本体の他端には、コネクタ22が嵌着可能な機構が設けられており、コネクタ22をこの機構を用いて嵌着することで、ブックマーカ4全体がリング状をなす。
図19は、ブックマーカ4の形態の別の例を示す。この図19に示されるブックマーカ4は、例えば置き時計のように、机上などに置いて用いるようにされている。ブックマーカ4の上面にボタン20が設けられ、前面に表示部21が設けられる。この例では、正方形160および160’で、記憶された時刻情報の表示がなされている。例えば、黒く塗り潰されて示される正方形160は、ラジオ放送に基づく時刻情報を表し、白抜きで示される正方形160’は、テレビジョン放送に基づく時刻情報を表す。表示の位置は、例えば時刻情報の記憶の順番に対し、ランダムに決められる。ゲートウェイデバイス11と接続するためのコネクタ22は、例えば図示されない裏面側に設けられる。この図19の例では、ブックマーカ4側にもUSBの雌側のコネクタを設け、両端が雄側である接続線でゲートウェイデバイス11と接続するようにしてもよい。
なお、ブックマーカ4に記憶できる時間情報の件数には、上限を設けることができる。例えば、後の検索の手間を考えて、記憶できる上限を数件乃至は10数件程度とする。このとき、時刻情報の記憶件数が上限に達したときや、上限が近づいたときに、何らかの方法でユーザにその旨通知されるようにするとよい。例えば、ブックマーカ4にビープ音などの音声発生手段を設けることが考えられる。この音声発生手段を用いて、ボタン20を操作して時刻情報が記憶されたときに、記憶可能な件数が残り1件になった場合に、警告音を発生させる。記憶可能な件数が0である場合には、ボタン20が押されたときに、警告音を発生させる。
また、音声発生手段による音声は、上述の警告音に限られない。例えば、ユーザによりブックマーカ4のボタン2が操作される毎に、所定の音声を発生させるようにすることができる。こうすることで、ユーザは、ボタン20が確実に押されたことを、ブックマーカ4の表示部21を見なくても、知ることができる。さらに、ボタン20の押し方によって異なる音声を発生させるようにもできる。
ブックマーカ4にキャンセルボタンを設け、記憶された時刻情報を例えば古い件や新しい件から順に削除できるようにすることも可能である。記憶された時刻情報を選択して削除するようにもできる。
また、ブックマーカ4は、上述の例に限らず、他の様々な電子機器に組み込むことができる。例えば、ブックマーカ4は、例えばラジオ受信機に組み込むことができる。自動車に搭載される、カーステレオシステムに搭載することもできる。勿論、ブックマーカ4を組み込む対象は、電子機器に限られない。ブックマーカ4は、移動の際あるいは携帯して用いるようなものに組み込むと、好ましい。
さらに、上述では、ブックマーカ4には時刻情報を記憶するための操作部として、ボタン20が唯一つだけ設けられ、このボタン20を押し分けることで、複数の分類フラグを生成していた。これは、この例に限定されず、ブックマーカ4にボタンを複数設け、それぞれに異なる分類フラグを割り当てるようにしてもよい。例えば、ラジオ用のボタン20と、テレビジョン用のボタン20’とをそれぞれ設けることができる。また、複数のボタンの組み合わせで、さらに多種類の分類フラグを生成するようにもできる。
また、ブックマーカ4の、時刻情報を記憶するための操作部は、押しボタンに限られない。例えば、回転させることによって接点が切り換わる回転スイッチを設け、この回転スイッチを操作することで時刻情報を記憶するようにしてもよい。人体の接触を検知するタッチセンサを操作部として用いることもできる。
さらに、上述ではブックマーカ4とゲートウェイデバイス11との接続を、コンピュータシステムにおいてデータ転送を行うようにされた、USBなどのようなインターフェイスを用いているが、これはこの例に限定されない。すなわち、ブックマーカ4からゲートウェイデバイスに転送されるデータ量は、極めて少ないので、もっとデータ転送速度の遅いインターフェイスを用いることができる。例えば、ヘッドフォンに用いられるような、通常のシールド線でデータを転送することも可能である。
さらにまた、ブックマーカ4は、パーソナルコンピュータ上のソフトウェアとして実現することも可能である。この場合、ブックマーカ4が構成されるパーソナルコンピュータを別途に用意してもよいが、ゲートウェイデバイス11がパーソナルコンピュータである場合に、このゲートウェイデバイス11そのものをブックマーカ4として利用できる。ブックマーカ4をパーソナルコンピュータ上で実現するためのソフトウェアは、例えばインターネットなどの通信ネットワークからダウンロードして入手するようにできる。勿論、このソフトウェアは、CD−ROMなどの記録媒体に記録して配布あるいは販売するようにしてもよい。
ゲートウェイデバイス11が接続されるブックマーク検索エンジン10を介して、他のWebサイトから入手するようにもできる。さらに、ブックマーク検索エンジン10上に当該ソフトウェアを置いておき、ゲートウェイデバイス11から直接的にダウンロードするようにしてもよい。ユーザにより、ブックマーカ4が実現されるソフトウェアが起動されたパーソナルコンピュータ上で所定の操作が行われることで、時刻情報が記憶される。
また、ブックマーカ4を動作させるプログラム自体をダウンロードするようにできる。例えば、ブックマーカ4において、ROM91を、電気的に記憶内容の書き替えが可能なEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)で構成し、ゲートウェイデバイス11などからインターフェイス29を介して供給されたプログラムを、ROM91に記憶させるようにする。
こうすると、初期状態ではROM91にはプログラムが何も記憶されていないような状態として、所定の手順に従いプログラムをROM91に書き込むことで、ブックマーカ4を使用可能な状態にすることができる。
例えば、ブックマーカ4のユーザ登録の際に、ブックマーカ4がゲートウェイデバイス11に接続され、ブックマーカ4からゲートウェイデバイス11を介してブックマーク検索エンジン10に対して端末ID27が転送される。ユーザ登録が正常になされたら、ブックマーク検索エンジン10からゲートウェイデバイス11に、ブックマーク4の動作制御のためのプログラムが転送され、このプログラムは、ゲートウェイデバイス11からブックマーカ4にインターフェイス29を介して転送される。転送されたプログラムがROM91に書き込まれ、ブックマーカ4が使用可能な状態とされる。
なお、ROM91に、CPU25の起動プログラムやインターフェイス29による通信制御のプログラムを予め記憶させるようにしてもよい。
また、ROM91を書き替え可能とすることで、ブックマーカ4の動作制御プログラムのバージョンアップなどに対応するようにできる。例えば、ゲートウェイデバイス11に接続されたネットワークからプログラムがダウンロードされ、ダウンロードされたプログラムがブックマーカ4に転送され、ROM91の内容が書き替えられる。
このように転送されるプログラムを、ユーザが選択するようにすると、例えば表示部21の表示などをユーザの好みのものを選択可能にでき、好ましい。
なお、ブックマーカ4の動作制御のプログラムは、ブックマーク検索エンジン10に限らず、ゲートウェイデバイス11に接続可能な他のサイトから転送されるようにもできる。
さらに、ブックマーカ4の制御プログラムは、上述のように、ネットワークからのダウンロードに限られず、例えばCD−ROMやフロッピーディスクといった記録媒体に記録された状態で配布することもできる。ゲートウェイデバイス11において、これらの記録媒体に記録されたプログラムが読み出され、ブックマーカ4に転送され、ROM91の内容が書き替えられる。
次に、この実施の第1の形態の応用例について説明する。この実施の第1の形態の応用例では、ゲートウェイデバイス11として、ユーザが所有するパーソナルコンピュータなどの他に、上述の、小売店などに設置され、ユーザが利用可能にされた情報端末装置を用いる。
この情報端末装置は、例えば比較的大規模なCD販売店や、所謂コンビニエンスストアなどに設置され、所定のネットワークに接続される。ユーザは、この情報端末装置の画面に表示されるメニューに従い操作することで、選択した情報を得ることができるようにされている。得られた情報は、例えば画面での確認や、フロッピーディスクやCD−ROMなどの記録媒体として得ることができる。また、情報端末装置に所定のインターフェイスを設け、ユーザが持参した、対応するインターフェイスを有する情報機器に、得られた情報を直接的にデータとして転送することも可能である。以下では、この情報端末装置を、「キオスク端末」と称する。
キオスク端末は、例えば上述の図7に示されるような一般的なコンピュータの構成と略同様な構成で実現可能であるので、構成の詳細な説明は省略する。例えば、キオスク端末は、バスを有し、バスに対してCPUやメモリが接続される。さらに、バスに対してGUIを実現するためのディスプレイや入力インターフェイスが接続され、さらに、HDDなどの大容量の記憶媒体や、データ出力手段、ネットワークへの接続手段などを備える。
図示は省略するが、このキオスク端末と上述のブックマーク検索エンジン10とを接続する。さらに、このキオスク端末に、上述したブックマーカ4に設けられたコネクタ22に対応するインターフェイスを設け、ブックマーカ4とキオスク端末との間でデータの転送が可能なようにする。ユーザは、このキオスク端末を用いることで、自分でゲートウェイデバイス11を所有あるいは所持していなくても、上述したブックマーカ4を用いた検索サービスを利用することができる。
キオスク端末は、一般的な家庭で用いられるネットワークと比較して、データ転送速度がより高速な通信回線に常時接続することができる。また、メモリやHDDといった記憶媒体も、より大容量のものを搭載することが可能である。そのため、ユーザは、キオスク端末を用いることで、ゲートウェイデバイス11としてパーソナルコンピュータを用いる場合とは異なるサービスを受けることができる。
例えば、ブックマーカ4に、比較的記憶容量の大きなメモリを搭載する。このブックマーカ4をキオスク端末に接続し、メモリ26に記憶された時刻情報に基づき、キオスク端末を利用して音楽データの検索を行う。キオスク端末のディスプレイには、例えば上述の図10に示されるような表示がなされる。キオスク端末に音声再生手段が設けられている場合には、ボタン58を操作することで、キオスク端末の音声再生手段によって検索結果の音楽データを再生し試聴することができる。
また、ボタン60を操作することで、検索結果の音楽データを、コネクタ22を介してブックマーカ4にダウンロードすることができる。このとき、ダウンロードに際して課金が必要であれば、キオスク端末にさらに設けられた金銭投入口に所定金額を投入することで、ダウンロードを行うことができる。ダウンロードされた音楽データは、後に、ユーザが例えばパーソナルコンピュータや専用の音楽データ再生装置などに転送される。なお、ダウンロードされる音楽データは、所定の圧縮符号化方式で圧縮符号化しておくと、メモリ容量ならびにダウンロード時間が節約できて、好ましい。
音楽データの圧縮符号化方式としては、例えばMP3(Moving Picture Experts Group 1 Audio Layer 3)やATRAC(Adaptive Tranform Acoustic Coding)
、ATRAC方式をさらに改良したATRAC2、ATRAC3を用いることができる。また、圧縮符号化方式は、これらに限らず、PASC(precision adaptive sub-band coding)、TwinVQ(商標)、RealAudio(商標)、LiquidAudio(商標)などを用いることもできる。
このとき、ブックマーカ4に所定の音楽データ圧縮符号化方式に対応したデコーダおよび音声再生手段を搭載することで、ダウンロードされメモリに格納され音楽データを復号化して再生するようにできる。これにより、ユーザは、ブックマーカ4だけを用いて、ダウンロードされた音楽データを再生して楽しむことができる。音声再生手段としては、ヘッドフォンなどを用いた音声再生システムが考えられる。
なお、音楽データを直接的にブックマーク4にダウンロードする場合には、ダウンロードされた音楽データの著作権の問題が生じる場合がある。これは、ダウンロードされる音楽データに、予め所定の暗号化方式で暗号化を施し、ブックマーカ4に、その暗号化された音楽データを復号化する機構を内蔵させることによって解決可能である。例えば、暗号化された音楽データは、ブックマーカ4で再生するときにのみ、復号化がなされるようにする。ブックマーカ4にダウンロードされた音楽データがパーソナルコンピュータなどに転送されても、ユーザがこの暗号化を解く鍵を、パーソナルコンピュータで利用可能な形態で有していない限り、復号化ができないようにする。
さらにまた、このキオスク端末が設置されている小売店が音楽CDなどを販売可能であれば、ブックマーカ4に記憶されている時刻情報による検索結果に基づく音楽CDを、ユーザが購入可能にできる。例えば、検索結果に基づくオーダーシートを発行し、ユーザがこれをカウンタに持っていき、注文する。キオスク端末に、音楽CDの搬送のためのカートシステムを組み入れることで、キオスク端末から直接的に、検索結果に基づく音楽CDを排出するようにもできる。
次に、上述した実施の第1および第2の形態による、ブックマーカ4に記憶された時刻情報に基づく音楽データの検索および検索結果に基づく音楽CDの購入について、より具体的に説明する。図20および図21は、ユーザがブックマーカ4を入手してから音楽CDを購入するまでのプロセスを概略的に示すフローチャートである。図22〜図27は、図20および図21のフローチャートに伴い、ゲートウェイデバイス11に表示される表示画面の例を示す。なお、図20および図21は、連続的なプロセスを示すフローチャートであって、図20中の「A」および「B」は、それぞれ図21中の対応する箇所へプロセスが移行することを示す。
ユーザがブックマーカ4を使用するには、保有しているブックマーカ4に対してユーザ登録を行う必要がある。図20において、最初のステップS30で、既にユーザ登録が済んでいる場合には、ステップS33に移行する。若し、ブックマーカ4を保有しているが、ユーザ登録が済んでいない場合には、ステップS31でそのブックマーカ4をゲートウェイデバイス11に接続し、ステップS32で、ゲートウェイデバイス11の所定の操作に従い、ユーザ登録を行う。ゲートウェイデバイス11は、ユーザが所持するパーソナルコンピュータでもよいし、上述したキオスク端末でもよい。ユーザ登録がなされると、プロセスは、ステップS33に移行する。
ブックマーカ4に対してユーザ登録がなされていれば、ステップS33で、ユーザにより、ブックマーク動作、すなわち、気に入った楽曲などを聴いた場合にボタン20が押され、そのときの時刻情報を記憶するように、ブックマーカ4に対して指示される。上述したように、ボタン20の押し方で、記憶される時刻情報が分類される(ステップS34)。ユーザ登録に登録されたエリア外での記憶の場合には、ボタン20が所定時間以上押し続けられる(ステップS35)。ラジオ放送に基づく記憶であれば、ボタン20が瞬間的に1度だけ押される(ステップS36)。テレビジョン放送に基づく記憶であれば、ボタン20が所定時間内に2度、押される(ステップS37)。このようにボタンが押されると、ステップS38で、ボタン20が押された時刻情報と識別情報、ならびに、ボタン20の押し方によって分類される分類フラグが、ブックマーク4のメモリ26に記憶される。
ブックマーカ4のメモリ26に、1つ以上、時刻情報が記憶されれば、記憶された時刻情報をメモリ26から掃き出し、ブックマーク検索エンジン10での検索を行うことができる(ステップS39)。若し、検索を行うのであれは、プロセスは、ステップS40に移行する。さらにブックマーカ4に時刻情報を記憶させたければ、プロセスは、ステップS33に戻る。
上述したように、ブックマーカ4に記憶された時刻情報での検索は、ユーザが所持するパーソナルコンピュータ(PC)や、キオスク端末をゲートウェイデバイス11として、ブックマーカ4をこのゲートウェイデバイス11に接続することで行われる。若し、ユーザが所持するパーソナルコンピュータをゲートウェイデバイス11として検索を行うのであれば、プロセスは、ステップS41に移行する。ステップS41で、ブックマーカ4がパーソナルコンピュータに接続される。さらに、パーソナルコンピュータが例えばインターネットに接続され、ステップS42で、ブックマーカ4で検索を行う、ブックマーク検索エンジン10を利用可能なWebサイトに接続される。
ブックマーカ4からパーソナルコンピュータに対して、ブックマーカ4のメモリ26に記憶された時刻情報が転送される。図22は、パーソナルコンピュータに時刻情報が転送されたときにパーソナルコンピュータに表示される、時刻情報選択画面200の一例を示す。この例では、ブックマーカ4に記憶された時刻情報(1)〜(9)がパーソナルコンピュータに転送され、時刻情報(1)〜(9)のそれぞれについて、その時刻情報が記憶された日時と時刻とが表示201〜209に表示されている。
ユーザは、これら表示201〜209から、希望の情報を選択する。例えば、マウスなどのポインティングデバイスと、マウスの動きに伴い画面内を移動されるカーソル表示によって表示201〜209から希望のものを選択し、マウスのボタンを押すことで、決定する。選択された情報は、ブックマーカ4の端末ID27と共に、パーソナルコンピュータからブックマーク検索エンジン10に転送される。転送データは、例えば、端末ID27をヘッダとして、時刻情報とその時刻情報に対応する分類フラグとが対とされた構成を有する。
ブックマーク検索エンジン10では、転送された時刻情報および端末ID27に基づき、時刻情報に示された時刻(および日時)に、端末ID27に関連付けられて登録された放送局で放送されていた楽曲のタイトル情報が検索される。このとき、転送された分類フラグに対応して、ラジオ局およびテレビ局から適宜、検索が行われる。テレビ局が検索対象とされたときには、テレビジョン放送のうち、音楽番組で放送された楽曲に止まらず、例えば、コマーシャル放送で用いられる楽曲や、ドラマ番組の主題歌や挿入歌として用いられる楽曲も、検索の対象とすることができる。
分類フラグがエリア外を示すフラグである場合には、端末ID27と関連付けられて登録された、例えばユーザの郵便番号などに基づくユーザのエリア情報から、その範囲外にある放送局で放送されたものが検索の対象とされる。
ブックマーク検索エンジン10で得られた検索結果は、パーソナルコンピュータに転送される。図23は、転送された検索結果に基づきパーソナルコンピュータ上に表示される、検索結果表示画面210の一例を示す。この例では、上述の図22において、ユーザによって表示202の時刻情報(2)が選択され、選択された時刻情報(2)に基づきブックマーク検索エンジン10に楽曲情報の検索がなされる。検索の結果、得られた楽曲情報211、212および213が表示されている。
すなわち、時刻情報(2)に示される1999年10月18日の午前12時0分に、放送局「AAAA」、放送局「ABCD」および放送局「BBBB」でそれぞれ楽曲情報211、212および213に示される楽曲が放送されたことが検索結果として得られる。ユーザは、時刻情報(2)に示される時刻に、これらのうち何れかの楽曲を聴き、ブックマーカ4のボタン20の操作を行った可能性が高い。
なお、ユーザがブックマーカ4のボタン20を操作する場合、必ずしもユーザが耳にして気に入ったその瞬間にボタン20の操作が行われるとは限らない。楽曲が終わってしまってからボタン20が操作されることも、十分考えられる。そのため、ブックマーク検索エンジン10では、楽曲情報の検索の際に、楽曲の放送時間に若干のマージンを持たせると、より好ましい。この場合、例えば表示217のように、2曲分の楽曲情報が表示される。
ユーザは、この検索結果画面210の楽曲情報211、212および213の表示を見て、自分が時刻情報(2)で示される時刻に聴き、ブックマーカ4に記憶させた楽曲があるかどうかを判断する(ステップS43)。楽曲を試聴したい場合には、楽曲情報211、212および213の表示内部に配されるLISTENボタン214を操作する(ステップS45)。LISTENボタン214が操作されると、図24に一例が示される、その楽曲を試聴するための試聴画面220が表示される。
すなわち、LISTENボタン214を操作すると、楽曲情報211、212および213の表示部のうち、どのボタン214が操作されたかが、パーソナルコンピュータからブックマーク検索エンジン10に転送される。ここでは、例えば楽曲情報212のLISTENボタン214が操作されたものとする。ブックマーク検索エンジン10では、転送された情報に基づき、データベース1により当該楽曲が収録された音楽CDの情報を検索する。検索された音楽CDの情報は、パーソナルコンピュータに転送され、試聴画面220に一例が示されるように、例えばその音楽CDに収録された楽曲名などの音楽CDの付随情報がCD情報表示部221に一覧して表示される。
図24の例では、CD情報表示部221の右側に、楽曲の再生を制御するための操作部が配される。PLAYボタン222を操作することで、上述の、操作されたLISTENボタン214に対応した楽曲を試聴することができる。ユーザがPLAYボタン222を操作すると、その旨示す情報がブックマーク検索エンジン10に送信される。例えば、音楽データは、ブックマーク検索エンジン10のデータベース1に蓄積されており、ブックマーク検索エンジン10からパーソナルコンピュータに、選択した楽曲情報に対応した音楽データが転送される。
なお、音楽データは、ブックカーク検索エンジン10をネットワークで接続された、他のWebサイトから転送するようにしてもよい。
ユーザは、例えば、パーソナルコンピュータに設けられた音声再生手段39およびスピーカ90によって、転送された音楽データを試聴する(ステップS46)。なお、図24において、操作部223は、再生音の音量を調整するためのボリュームスライダである。また、試聴では、楽曲の演奏時間のうち再生される長さに制限を設け、例えば楽曲の先頭や要部から15秒間だけ再生されるようにすると、好ましい。
なお、図21のフローチャートでは、ステップS43で所望の楽曲があったかどうか判断してから、ステップS45でその楽曲を試聴するようにしているが、楽曲を試聴することで、所望の楽曲があったかどうかを判断するようにしてもよい。また、ステップS43で、所望の楽曲情報が検索結果として得られなかった場合には、例えばステップS44に示されるように、マニュアルで検索条件などを設定して楽曲情報を得ることができる。
ユーザによって、検索結果の楽曲情報211、212および213の中から所望の楽曲の購入が希望される(ステップS47)。これは、ステップS46の試聴の結果に基づき、あるいは、表示された楽曲情報211、212および213から直接的になされる。楽曲の購入は、後述するが、例えばその楽曲が収録された音楽CDを購入することでなされる。これに限らず、楽曲単位の購入も可能である。
楽曲の購入を直ぐには行わない場合、楽曲の購入を保留し(ステップS48)、検索結果を保存しておくことができる。楽曲の購入を保留する場合には、検索結果の楽曲情報を、ブックマーク検索エンジン10のWebサイト内に保存しておくことができる(ステップS49)。検索結果画面210では、各楽曲情報211、212および213内のSAVEボタン215、楽曲情報表示画面220では、SAVEボタン224を操作することで、例えば、ブックマーク検索エンジン10内の、データベース2に、端末ID27といったユーザの情報と共に、検索結果の楽曲情報が保存される。
SAVEボタン215あるいはSAVEボタン224を操作すると、図25に一例が示される保存画面230が表示され、その操作により保存された楽曲の情報231が表示されると共に、そのユーザにより保存されている楽曲の情報が一覧で示される。この保存画面230において、Listenボタン233を操作することで、対応する楽曲を試聴することができる。また、Buyボタン232を操作することで、対応する楽曲の購入を指示することができる。さらに、Deleteボタン234を操作することで、対応する楽曲の情報をこの保存画面230から消去し、その楽曲の保存を取り消すことができる。
検索結果表示画面210のBUYボタン216、試聴画面220のBUYボタン225あるいは保存画面230のBuyボタン232を操作することで、対応する楽曲の購入を指示することができる。購入が指示された楽曲の情報は、端末ID27といったユーザの情報と関連付けられ、一旦、ブックマーク検索エンジン10の所定のメモリ領域に格納される(ステップS50)。このメモリ領域を、ショッピングカートと称する。
図26は、ショッピングカートの内容を表示する、ショッピングカート画面240の一例を示す。ユーザが購入を希望し、ショッピングカートに格納した楽曲ならびにその楽曲が収録された音楽CDの情報が一覧241が表示される。ユーザは、このショッピングカート画面240から、音楽CDを実際に購入する販売店を選択することができる(ステップS51)。この例では、ネットワーク上で音楽CDの注文を行うことができる販売店が複数、登録されており、ボタン242A、242Bおよび242Cがそれぞれの販売店のWebサイトへ移動するための操作ボタンとされている。ユーザは、これらのボタン242A〜242Cを操作することで、好みの販売店のWebサイトに移動し、音楽CDを購入することができる。
なお、図示は省略するが、ボタン243を操作することで、登録された音楽CDの販売店の追加および削除を行う編集画面を表示させることができる。
一例として、ボタン242Cを操作した場合の例について説明する。ボタン242Cを操作すると、ブックマーク検索エンジン10のWebサイトから、「CDSHOP C」のWebサイトへ移動される(ステップS52)。図27は、「CDSHOP C」のWebサイトへ移動した場合の一例の購入画面250を示す。この例では、購入画面250が上下に2分割され、上側がブックマーク検索エンジン10のWebサイトの画面251とされ、下側が「CDSHOP C」のWebサイトの画面252とされている。
ブックマーカ検索エンジン10のショッピングカートに格納されたデータは、そのまま「CDSHOP C」のWebサイトに転送され、購入商品のリスト253に表示される。ユーザは、リスト253に表示された、各音楽CDの価格情報に基づき、価格が適当かどうか判断し(ステップS53)、適当であると判断されれば、ステップS54でリスト253に表示された音楽CDの購入を指示する。例えば、BUYボタン254A、254B、254Cおよび254Dを操作することで、それぞれ対応する音楽CDを「CDSHOP C」に対して注文し、購入することができる。代金の支払いは、例えば予め「CDSHOP C」にユーザのクレジットカードの番号などを登録しておき、カードによる引き落としによって行う。
なお、上述のステップS53で、提示された価格が適当ではなかった場合、プロセスは終了される。また、図21に点線で示されるように、ショッピングカート画面240に戻り、異なる販売店を選択することもできる。
一方、上述のステップS40で、キオスク端末を選択した場合、ユーザは、ブックマーカ4を、コネクタ22を介してキオスク端末の所定の接続端子に接続する(ステップS55)。ブックマーカ4に記憶された時刻情報、識別情報、分類フラグおよび端末ID27がブックマーカ4からキオスク端末に転送される。キオスク端末では、転送されたこれらの情報に基づき楽曲情報の検索を行い、キオスク端末のディスプレイに表示される所定のGUI(Graphical User Interface)を用いて、検索結果のユーザへの提示、楽曲の試聴および音楽CDの購入の意思の有無の確認などを行う。
所望の楽曲ならびに楽曲情報が見つかったら(ステップS56)、上述したステップS53で、その楽曲が収録された音楽CDの価格が適当かどうかを判断する。適当であれば、ユーザは、ステップS54でその音楽CDを購入する。この場合、キオスク端末が例えばCD販売店内に設置されている場合、ことが想定されるため、所望の楽曲が検索され、その楽曲の収録された音楽CDのタイトルやCD番号が分かれば、通常の手順でCD販売店で音楽CDを購入するように、そのままその音楽CDを購入することができる。
次に、この発明の実施の第2の形態について説明する。上述した実施の第1の形態では、ブックマーク検索エンジン10での検索対象は、ラジオ放送およびテレビジョン放送で放送された楽曲のみであったが、この実施の第2の形態では、テレビジョン放送における、コマーシャルで放送された商品を検索の対象とするものである。
図28は、この実施の第2の形態による検索システムの一例の構成を示す。なお、図28において、上述した図2の構成と共通する部分には同一の番号を付し、詳細な説明を省略する。この実施の第2の形態では、コマーシャル放送で放送された商品が検索対象とされているため、広告主500が存在する。また、広告主500は、例えば広告代理店502に放送されるコマーシャルの制作を依頼し、広告代理店502が放送局12に対してコマーシャルを提供することが考えられる。
広告主500は、自分が上述のコマーシャルで宣伝する商品の紹介や、アクセスしたユーザがその商品を購入できるようにしたWebサイト501を、インターネット上に有する。Webサイト501は、ゲートウェイデバイス11からアクセス可能とされている。
一方、ブックマーク検索エンジン10において、上述の図2におけるデータベース1は、放送コンテンツデータベース1’であり、データベース2は、顧客データベース2’となる。放送コンテンツデータベース1’には、例えば放送局12で放送される番組の放送時刻が記されたプレイリストが格納される。プレイリストは、放送局12で放送されるコマーシャルに関する情報だけが記述されていてもよい。
放送コンテンツデータベース1’には、さらに、上述のプレイリストに関連付けられて、上述した広告主500のWebサイト501のURLおよび広告主500の名前である広告主名が格納され、さらにまた、放送時間に関連付けられ、コマーシャルで宣伝された商品名が格納される。すなわち、放送コンテンツデータベース1’において、放送時刻をキーとして検索を行うことで、広告主500の名前、広告主500のWebサイト501のURLおよびキーとされた放送時間に放送されたコマーシャルで宣伝された商品名を検索結果として得ることができる。
顧客データベース2’には、上述の実施の第1の形態と同様に、ブックマーカ4毎の端末ID27と、そのブックマーカ4のユーザのデータとが格納される。また、顧客データベース2’には、さらに、端末ID27によって登録されているユーザの好みのラジオ局やテレビ番組などといった、ユーザの嗜好に関する情報を格納することもできる。
この実施の第2の形態では、外部から放送コンテンツデータベース1’に格納された所定の情報を容易に更新できるようにしたインターフェイス503が、ブックマーク検索エンジン10に設けられる。例えば、広告主500は、放送コンテンツデータベース1’に格納されているプレイリストの、自分が提供しているコマーシャルに関する情報を、このインターフェイス503を介して更新することができる。この広告主500による更新は、広告代理店502を介して行うようにしてもよい。また、放送局12が放送する内容に関するプレイリストは、放送局12がインターフェイス503を介して更新することができる。
このようなインターフェイス503は、例えば、放送コンテンツデータベース1’への外部からのアクセスに対して、所定のフィルタを介してアクセス制限を行うようにしたデータベース管理システムによって構成することができる。また、インターフェイス503は、放送コンテンツデータベース1’にアクセスが許可された外部のクライアントが、放送コンテンツデータベース1’の内容を容易に更新可能とされたGUIを有すると、より好ましい。
このような構成において、ユーザは、テレビジョン放送で情報を知りたいコマーシャルや気になるコマーシャルなどが放送されたときに、ブックマーカ4のボタン20を操作し、時刻情報をブックマーカ4のメモリ26に記憶させる。後に、ユーザは、ブックマーカ4をゲートウェイデバイス11に接続し、メモリ26に記憶された時刻情報を、端末ID27などと共に、ブックマーク4からゲートウェイデバイス11に転送する。これら時刻情報および端末ID27は、さらに、ゲートウェイデバイス11からブックマーク検索エンジン10に転送される。
ブックマーク転送エンジン10では、転送された端末ID27によってユーザの確認を行い、時刻情報に基づき、放送コンテンツデータベース1’を検索する。データベース1’を検索して得られた、広告主500の名前、広告主500のWebサイト501のURLおよびコマーシャルで放送されていた商品名などは、ゲートウェイデバイス11に転送される。
ユーザは、転送された広告主500の名前、広告主500のWebサイト501のURLおよびコマーシャルで放送されていた商品名などの情報により、ブックマーカ4に記憶させた時刻情報で示される時刻に放送されていたコマーシャルに関して、必要な情報を得ることができる。また、広告主500のWebサイト501のURLを知ることができるため、ゲートウェイデバイス11を用いてWebサイト501にアクセスし、さらに詳細な商品の情報を得たり、広告主500が扱う他の商品の情報を得ることができる。
また、そのWebサイト501が商品の購入が可能なようにされていれば、ユーザは、ゲートウェイデバイス11上から広告主500に対して商品を注文することができる。
さらに、顧客データベース2’に、ユーザの嗜好に関する情報が格納されていれば、広告主500は、顧客データベース2’を検索することで、Webサイト501にアクセスしてきたユーザの嗜好を知ることができ、ユーザに対して関連する情報の提供を行うことが可能となる。
なお、上述の実施の第1の形態の例では、ボタン20を所定時間内に2度押すことにより、分類フラグがテレビジョン放送に対応したものになり、ブックマーク検索エンジン10では、テレビジョン放送による時刻情報の記憶を判別できる。これを利用することにより、この実施の第2の形態による検索システムと、上述した実施の第1の形態による楽曲データ検索システムとを両立させることが可能である。
例えば、ブックマーカ4に、ラジオ放送による時刻情報を記憶させる第1の操作部と、テレビジョン放送による時刻情報を記憶させる第2の操作部とを設け、第2の操作部を押し分けることで、楽曲に関する分類フラグとコマーシャルに関する分類フラグをそれぞれ生成する。コマーシャルの放送時刻が記憶された時刻情報でも、ユーザがコマーシャルで用いられた楽曲の情報を知りたいのか、コマーシャルで宣伝されている商品の情報を知りたいのかを、ブックマーク検索エンジン10側で判別することが可能になる。
この実施の第2の形態では、広告主500、放送局12、ブックマーク検索エンジン10およびユーザとの間で、金銭の流れが発生する可能性がある。図29は、この実施の第2の形態において発生する金銭の流れを、概略的に示す。
先ず、放送局12および広告主500との間で、広告放送料M1が発生する。広告放送料M1は、広告主500から放送局12へと移動する。また、ブックマーク検索エンジン10によって得た情報により、ユーザが広告主500のWebサイト501にアクセスし、さらに商品を購入したような場合、ブックマーク検索エンジン10のサービス料M2が発生する。サービス料M2は、広告主500からブックマーク検索エンジン10へと移動する。ブックマーク検索エンジン10から得た情報によって、ユーザがWebサイト501にアクセスしただけでも、サービス料M2の移動が発生するようにもできる。さらに、ユーザがブックマーク検索エンジン10から得た情報でWebサイト501へアクセスし、広告主500の商品を購入した場合、ユーザから広告主500に対して商品の代金M1が支払われる。