JP4157772B2 - はんだ送り装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、糸状はんだをはんだ付け部位に自動的に送給するためのはんだ送り装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
各種の電子部品等のはんだ付けを行う場合には、はんだ送り装置によって糸状はんだをはんだ付け部位に自動的に送給するようにしている。特許文献1及び特許文献2にはこのようなはんだ送り装置が開示されている。
【0003】
この種のはんだ送り装置は、一般に、駆動ローラーと従動ローラーとの間にはんだを挟み、モーターで駆動ローラーを回転させることによって上記はんだを強制的に移送するように構成されているが、糸状はんだは細径で柔軟であるため、移送の途中で折れ曲がってはんだ詰まりを生じたり、はんだ切れを生じたりし易い。このためはんだ送り装置には、このようなはんだ詰まりやはんだ切れを検出するための検出機構が備えられているのが一般的である。
【0004】
従来の検出機構としては、上記特許文献1に記載されているように、マイクロスイッチを使用してはんだ切れを機械的に検出する方式のものや、特許文献2に記載されているように、フォトカプラを使用してはんだ詰まりを光学的に検出する方式のものなどがある。しかし、これらの方式は、通常の使用状態では特に問題ないが、はんだ径が小さいといったような特殊な条件下で使用する場合には、検出が不安定になることがある。即ち、マイクロスイッチを使用する方式は、検出アームをはんだにばねで弾力的に押し付けておき、はんだ切れによって検出アームの位置にはんだが送られて来なくなると該検出アームが変移してマイクロスイッチがオンになるようにしているが、はんだの径が小さくなればなるほど、検出アームのばね力で該はんだが折れ曲がって検出不能や送り不能になり易い。一方、フォトカプラを使用してはんだ詰まりを検出する方式では、細径の糸状はんだを直接検出するのは困難であるため、折れ曲がった際のはんだの力で大径のチューブを変移させ、このチューブの変移を投光器と受光器とで検出するようにしているが、はんだ径が小さくなると柔軟性が大きくなるため、チューブを押し動かすことが困難となり、検出不能になることがある。
【0005】
また、上記マイクロスイッチを使用する方式は、はんだ切れを検出することはできるが、はんだ詰まりではんだの送りがストップした場合にはそれを検出することができず、一方のフォトカプラを使用する方式は、はんだ詰まりを検出することはできるが、はんだ切れを生じた場合はチューブが変移しないためそれを検出することができないといったように、何れの方式も、はんだ切れか又ははんだ詰まりの一方しか検出することができず、その両方を検出することはできないという問題もある。
【0006】
更に、上記駆動ローラーと従動ローラーとではんだを移送する場合、従動ローラーをばね力で駆動ローラーに押し付けるようにしているが、はんだが蛇行したような場合に両ローラー間のクリアランスが変化し、はんだ送りが安定しない場合がある。この問題を避けるためにばね力を強くすると、はんだが潰れて送給不能などのトラブルになり易い。
【0007】
【特許文献1】
特開昭61−102364号公報
【特許文献2】
特開平11−57997号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の主要な技術的課題は、はんだ径の大小に拘らず、特にはんだ径が小さい場合であっても、はんだ詰まりやはんだ切れが生じた場合にはその両方を確実に検出することができる、簡単で高精度の検出機構を備えたはんだ送り装置を提供することにある。
本発明の従属的な技術的課題は、上述したはんだ送り装置において、各種径のはんだを使用する場合でも、該はんだに一定の圧力が加わるように駆動ローラーと従動ローラーとの間のクリアランスをはんだ径に合わせて固定された寸法に設定することができるようにすることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明のはんだ送り装置は、糸状のはんだを導入する入口ノ ズルと、送り出すための出口ノズルと、これら両ノズル間に位置して上記入口ノズルから導入されたはんだを出口ノズルに向けて送るセンターガイドとを有していて、上記入口ノズルとセンターガイドとの間に、上記はんだを相互間に挟んで移送する駆動ローラーと従動ローラーとが配設されると共に、上記センターガイドと出口ノズルとの間に、上記はんだの直線運動を回転運動に変換するエンコーダローラーと、該エンコーダローラーとの間にはんだを挟持する補助ローラーとが配設され、この補助ローラーは、はんだを上記エンコーダローラーとの間にスリップが生じない程度の挟持力で挟持可能なるようにばねで該エンコーダローラー側に向けて弾発され、更に、上記駆動ローラーを駆動、回転させる駆動モーター、上記従動ローラーの位置を調整することによって両ローラー間のクリアランスをはんだ径に合わせて調整するクリアランス調整機構、上記エンコーダローラーの回転を電気信号に変換してり検出信号として出力するエンコーダ、上記エンコーダからフィードバックされる電気信号に基づいてはんだ送りが正常か異常かを判断し、異常時には上記駆動モーターを停止させる制御装置を有していて、上記駆動モーターが、駆動パルスで制御されるパルスモーターであると共に、上記エンコーダから出力される検出信号がパルス信号であり、また、上記制御装置が上記駆動パルスを発生させるパルス発生回路と、上記駆動パルス数とエンコーダからの検出パルス数とを比較してそれらの偏差を求める比較器と、その偏差が一定の範囲内にあるときははんだ送りが正常であると判断し、偏差が一定の範囲を逸脱したときはんだ送りが異常であると判断して上記パルス発生回路からの駆動パルスの出力を停止させる判別回路とを有し、この判別回路で更に、上記エンコーダからの検出パルス数に基づいて使用はんだ量を計測するように構成されていることを特徴とするものである。
【0010】
上記構成を有する本発明のはんだ送り装置において、駆動ローラーと従動ローラーとによってはんだが送られると、このはんだに接するエンコーダローラーが従動回転し、エンコーダからはんだの送り量に応じた検出信号が制御装置にフィードバックされる。そして、この制御装置において、上記検出信号に基づいてはんだ送りが正常か異常かが判断され、異常時には上記駆動モーターが停止する。例えば、はんだ切れが生じてエンコーダローラーの位置にはんだが送られなくなったり、はんだ詰まりによってはんだが停止すると、上記エンコーダローラーが回転しないため、エンコーダから検出信号が制御装置にフィードバックされなくなり、異常の判断が下される。また、はんだが折れ曲がったり蛇行したりすることによってエンコーダローラーの回転が不安定になったり、回転数が低下したりすると、エンコーダからの検出信号の変化によってそれが検出され、同様に異常の判断が下される。
【0011】
このように本発明によれば、はんだの直線運動をエンコーダローラーで回転運動に変換し、さらにエンコーダで電気信号に変換して制御装置にフィードバックし、その検出信号からはんだ送りが正常であるか異常であるかを判断するようにしているため、はんだ径が小さい場合であっても、はんだ切れとはんだ詰まりの両方の異常を確実かつ精度良く検出することができる。
【0012】
また、本発明においては、上記制御装置が、エンコーダからの検出信号に基づいて使用はんだ量を計測する手段を含んでおり、好ましくは計測したはんだ量を積算する手段を含んでいるため、ロボット等による自動はんだ付け時に、1はんだ付けポイント当たりの実際の使用はんだ量を計測することにより、適正なはんだ付けが行われたかどうかの判定を行ったり、使用はんだ量の積算結果から、ボビンに巻かれたはんだの残量の計測等を行うことができ、はんだ付け作業の管理に非常に有効である。
【0013】
本発明の他の具体的な構成態様によれば、上記クリアランス調整機構が、上記従動ローラーを回転自在に支持し、一点を装置の機体にピンで回動自在なるように枢支されたローラーレバーと、このローラーレバーを上記従動ローラーが駆動ローラーから離れる方向に弾発する第1ばねと、該ローラーレバーを上記従動ローラーが駆動ローラーに接触する方向に押圧する進退調節自在のアジャストねじとを有していて、このアジャストねじを調節することによって上記従動ローラーと駆動ローラーとの間のクリアランスを、はんだに一定の圧力が加わるようにはんだ径に合わせて固定された寸法に設定するように構成されている。
【0014】
上記クリアランス調整機構をこのように構成することにより、各種径のはんだを使用する場合でも、上記駆動ローラーと従動ローラーとの間のクリアランスをはんだ径に合わせて固定された寸法に設定することができるため、はんだを常に一定の圧力を作用させた状態で安定的に移送することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は本発明に係るはんだ送り装置の好ましい代表的な一実施形態を示すものである。このはんだ送り装置において、1は機体であって、この機体1は、はんだ2の送り方向(装置の軸線方向)に長い矩形の上部ベース1a及び下部ベース1bと、これらのベース1a,1bの長手方向両端部同士を相互に連結する端板1c,1cとを有している。
【0016】
上記機体1の軸線方向一側である第1端1d側においては、上部ベース1a上に矩形の第1支持ブロック4が固定されている。この第1支持ブロック4は、横方向長さが上部ベース1aの横幅と同程度で、軸方向長さはそれより短く形成されており、この第1支持ブロック4には、図示しないリールに巻かれた糸状のはんだ2を導入するための入口ノズル5が、その内部のはんだ送給孔5aをはんだ2の送り方向即ち装置の軸線方向に向けて取り付けられている。従ってこの第1端1dは、はんだ2の入口側となる。
【0017】
一方、上記機体1の軸線方向反対側の第2端1e側には、上記上部ベース1a上に第2支持ブロック6が固定され、この第2支持ブロック6に、はんだ2を外部に送り出すための出口ノズル7が、その内部のはんだ送給孔7aをはんだ2の送り方向に向けて取り付けられている。従ってこの第2端1eは、はんだ2の出口側となる。上記出口ノズル7には、図示しないガイドチューブが接続され、このガイドチューブを通じてはんだ2がはんだ付け部位に送給されるように構成される。
【0018】
また、上記上部ベース1a上の中間位置には、センターガイド8が、上記入口ノズル5の出口端との間及び出口ノズル7の入口端との間にそれぞれ所要のスペースを保った状態で固定され、このセンターガイド8のはんだ送給孔8aを経由して上記はんだ2が、入口ノズル5から出口ノズル7に向けて送られるようになっている。そして、上記センターガイド8と入口ノズル5の出口端との間のスペースには、上記はんだ2を相互間に挟んで移送する駆動ローラー10と従動ローラー11とが相対する位置に配設され、また、上記センターガイド8と出口ノズル7の入口端との間のスペースには、上記はんだ2に両側から接触するエンコーダローラー12と補助ローラー13とが、該はんだ2の移送に連動して従動回転するように配設されている。
【0019】
上記駆動ローラー10は、上部ベース1aに定位置で回転自在なるように支持されていて、機体1に設置された駆動モーター15の回転軸に連結され、この駆動モーター15で回転駆動されるようになっている。この駆動モーター15は、駆動パルスによって回転が制御されるパルスモーターであって、加えられたパルス数とモーターの回転角とが正確に一致するように構成されている。従って、上記駆動モーター15に加えられる駆動パルス数をカウントすることにより、各はんだ付けポイントに使用されるはんだ量や、全はんだ付けポイントに使用されるはんだの総量等を正確に知ることができる。
【0020】
また、上記従動ローラー11は、ローラーレバー18に回転自在に支持されていて、このローラーレバー18が、第1支持ブロック4側に延出する端部の一点を該第1支持ブロック4上にピン19で回転自在なるように枢支され、このピン19を中心に回動することにより、上記従動ローラー11と駆動ローラー10との間のはんだ挟持用のクリアランスが調整されるようになっている。上記ローラーレバー18の反対側の端部と上記センターガイド8に設けられたばね受け8bとの間には、コイル状の第1ばね20が圧縮状態に設けられ、この第1ばね20でローラーレバー18が、従動ローラー11が駆動ローラー10から離れる方向(半時計回り)に弾発されている。
【0021】
更に、上記第1支持ブロック4には、ナット部材22がねじ22aで着脱自在に取り付けられていて、このナット部材22にアジャストねじ23が、はんだ送り装置の軸線と平行する向きに進退調節自在なるように取り付けられ、ロックナット23aで調節位置にロックされるようになっている。このアジャストねじ23の先端23aは円錐形に形成されていて、この円錐の傾斜面が、上記ローラーレバー18の側面の傾斜する押圧面24に当接しており、このアジャストねじ23を前進させてローラーレバー18を時計回りに回動させたり、アジャストねじ23を後退させてローラーレバー18を上記第1ばね20の弾発力で半時計回りに回動させたりすることにより、上記従動ローラー11を変移させて駆動ローラー10との間のクリアランスをはんだ径に合わせて固定された寸法に設定することができるようになっている。
【0022】
従って、上記ローラーレバー18と、第1ばね20と、アジャストねじ23及びナット部材22とは、上記従動ローラー11と駆動ローラー10との間のクリアランスを調整するためのクリアランス調整機構21を構成するものであり、このクリアランス調整機構21で、上述したように両ローラー10,11間のクリアランスをはんだ径に合わせて固定された寸法に設定することにより、各種径のはんだ2を使用する場合でも、該はんだ2を両ローラー10,11で常に一定の圧力を加えた状態で安定的に移送することができる。
【0023】
また、上記エンコーダローラー12は、上部ベース1aに定位置で回転自在なるように支持されていて、機体1に支持されたロータリエンコーダ27に連結されている。このエンコーダローラー12は、はんだ2の移送に連動して従動回転することで該はんだ2の直線運動を回転運動に変換するもので、このエンコーダローラー12の回転運動が上記エンコーダ27でパルス信号などの電気信号に変換され、その電気信号が、検出信号として制御装置16にフィードバックされるようになっている。
【0024】
上記制御装置16は、上記駆動モーター15を制御する機能と、上記エンコーダ27からフィードバックされた検出信号に基づいてはんだ送りが正常か異常かを判断し、異常時には上記駆動モーター15を停止させると同時に、作業者に向けて警報信号を発する機能とを備えており、例えば図3に示すように構成されている。即ち、この制御装置16は、パルス発生回路30と、このパルス発生回路30を起動させる操作ボタン31と、モーター駆動回路32とを有し、上記パルス発生回路30からモーター駆動回路32に送られる駆動パルスで上記駆動モーター15を駆動するように構成されている。また、この制御装置16は、上記駆動パルス数をカウントする第1カウンター33と、上記エンコーダ27から出力される検出パルス数をカウントする第2カウンター34と、これらのカウンター33,34でカウントされた駆動パルス数と検出パルス数とを比較してそれらの偏差を求める比較器35と、その比較結果を判別する判別回路36とを有していて、この判別回路36で、上記偏差が一定の範囲内にあるときははんだ送りが正常であると判断し、一方、偏差が一定の範囲を逸脱したときはんだ送りが異常であると判断し、異常検出信号を上記パルス発生回路30に送って駆動パルスの出力を停止させると共に、警報信号を出力するようにも構成されている。
【0025】
一方、上記補助ローラー13は、ローラー保持ブロック40に回転自在に支持されていて、このローラー保持ブロック40が、上記上部ベース1a上に固定されたガイドブロック41に、はんだ2の送り方向と直交する方向、即ち上記エンコーダローラー12に接離する方向に、移動自在なるように保持され、第2ばね42でエンコーダローラー12側に向けて弾発されている。これによって上記はんだ2が、これらのエンコーダローラー12と補助ローラー13との間にスリップを生じない程度の力で挟持され、このはんだ2の移送に追随して上記両ローラー12,13が従動回転できることになる。従って、上記第2ばね42のばね力は比較的小さく、このばね力ではんだ2が潰されるようなことはない。
【0026】
上記4つのローラー、つまり駆動ローラー10、従動ローラー11、エンコーダローラー12、及び補助ローラー13は、全てが同じ大きさに形成され、駆動ローラー10と従動ローラー11とが、上記センターガイド8と入口ノズル5の出口端との間に、これらのセンターガイド8と入口ノズル5の両方に近接した状態に設置され、エンコーダローラー12と補助ローラー13とが、上記センターガイド8と出口ノズル7の入口端との間に、これらのセンターガイド8と出口ノズル7の両方に近接した状態に設置されている。しかし、上記4つのローラーは互いに大きさが異なっていても構わない。
【0027】
上記構成を有するはんだ送り装置において、図示しないリールに巻かれた糸状のはんだ2は、入口ノズル5から装置内に導入され、駆動ローラー10と従動ローラー11との間に通される。このとき従動ローラー11は、アジャストねじ23を後退させてローラーレバー18を第1ばね20の弾発力で半時計回りに回動させることにより、駆動ローラー10から十分離間させておく。そして、その状態ではんだ2を両ローラー11,12間に挿入したあと、上記アジャストねじ23を前進させ、ローラーレバー18を時計回りに回動させて従動ローラー11をはんだ2に接触させると共に、該はんだ2に上記両ローラー11,12で送りに必要な圧力が加わるように上記アジャストねじ23の最終締め込み位置を調整する。あるいは、上記アジャストねじ23のナット部材22に対する締め込み位置をはんだ径に合わせて調整し、ロックナット23aでその位置に固定することにより、これらのナット部材22とアジャストねじ23とを予め所定の位置関係にセッティングしておき、その状態の上記ナット部材22とアジャストねじ23とを上記ねじ23aを緩めて後退させるか、又は第1支持ブロック4から取り外すことにより、上記従動ローラー11を駆動ローラー12から離間させて上記はんだ2を挿通し、そのあと上記ナット部材22を所定の位置にねじ22aで固定するようにする。
【0028】
これにより、上記両ローラー11,12間のクリアランスがはんだ径に合わせて固定された寸法に設定され、上記はんだ2を、これら両ローラー11,12によって常に一定の圧力を加えた状態で確実かつ安定的に移送することができるようになる。なお、上記両ローラー11,12ではんだ2に加えられる圧力は、圧力ゲージ等のセンサー手段で検出することができる。
【0029】
次に、制御装置16で駆動モーター15を駆動することによって上記駆動ローラー10を回転させると、上記はんだ2は両ローラー10,11によって移送され、センターガイド8の送給孔8aを通り抜けたあとエンコーダローラー12と補助ローラー13との位置に達し、該補助ローラー13を第2ばね42の弾発力に抗して後退させることによりこれら両ローラー12,13の間を通過し、出口ノズル7に達したあと、図示しないガイドチューブを通じてはんだ2がはんだ付け部位に送給される。
【0030】
そして、はんだ付け作業時に、例えば複数のポイントを次々にはんだ付けするような場合には、制御装置16のモーター駆動回路32から駆動モーター15に所要数の駆動パルスを間欠的に供給することにより、該駆動モーター15及び駆動ローラー10が駆動パルス数に応じた角度だけ間欠的に回転し、各ポイント毎に設定量のはんだ2が供給される。このとき、上記はんだ2の移送に連動してエンコーダローラー12が従動回転し、エンコーダ27からはんだ2の送り量に応じた数の検出パルスが上記制御装置16にフィードバックされる。この制御装置16においては、駆動モーター15の駆動パルス数とエンコーダ27からの検出パルス数とがそれぞれカウンター33,34でカウントされ、比較器35で、単位時間当たりのパルス数かあるいははんだ付けポイント毎のパルス数が比較されることによってそれらの偏差が求められ、その比較結果が判別回路36に送られる。そして、この判別回路36で、上記偏差が一定の範囲内にあるときははんだ送りが正常であると判断され、また、偏差が一定の範囲を逸脱したときには、はんだ送りが異常であると判断されて異常検出信号が上記パルス発生回路30に送られ、駆動パルスの出力を停止することにより駆動モーター15が停止させられる。それと同時に作業者に向けて警報信号も発せられる。
【0031】
例えば、はんだ切れが生じてエンコーダローラー12の位置にはんだ2が送られなくなったり、はんだ詰まりや駆動ローラー10のスリップ等によってはんだ2の送りが停止したりすると、上記エンコーダローラー12が回転しないため、エンコーダ27から検出信号が制御装置16にフィードバックされなくなり、異常の判断が下される。また、はんだ2が折れ曲がったり蛇行したりすることによってエンコーダローラー12の回転が不安定になったり回転数が低下したりすると、エンコーダ27からの検出信号の変化によってそれが検出され、同様に異常の判断が下される。
【0032】
かくして、はんだ2の直線運動を上記エンコーダローラー12で回転運動に変換し、さらにエンコーダ27で電気的な検出信号に変換して制御装置16にフィードバックし、その検出信号からはんだ送りが正常であるか異常であるかを判断することにより、はんだ径の大小に拘らず、特にはんだ径が小さい場合であっても、はんだ切れとはんだ詰まりの両方の異常を簡単かつ確実に精度良く検出することができる。
【0033】
また、上記制御回路16は、上記第2カウンター34と判別回路36とを相互に接続し、はんだ送りが正常に行われている状態で、上記エンコーダ27からの検出パルスを上記第2カウンター34でカウントしてこの判別回路36に送り、ここではんだづけポイント毎の使用はんだ量を計測することにより、各ポイントが適正なはんだ量ではんだ付けされたかどうかの判定を行ったり、また、はんだづけポイント毎の使用はんだ量を積算することにより、使用されたはんだの総量と、ボビンに巻かれたはんだの残量とを計測するように構成することもできる。あるいは、上記判別回路36を第1カウンター33に接続し、駆動パルスを利用して同様の判別を行うように構成することもできる。
【0034】
【発明の効果】
このように本発明によれば、はんだ径の大小に拘らず、特にはんだ径が小さい場合でも、はんだ詰まりやはんだ切れが生じた場合にそれら両方の異常を確実に検出することができる。
また、駆動ローラーと従動ローラーとの間のクリアランスをはんだ径に合わせて固定された寸法に設定することにより、各種径のはんだを使用する場合でも、該はんだを常に一定の圧力を加えた状態で安定的に移送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るはんだ送り装置の1実施例を示す側面図である。
【図2】 図1の平面図である。
【図3】 制御回路の概略的な構成図である。
【符号の説明】
1 機体
2 はんだ
10 駆動ローラー
11 従動ローラー
12 エンコーダローラー
13 補助ローラー
15 駆動モーター
16 制御装置
18 ローラーレバー
19 ピン
20 第1ばね
21 クリアランス調整機構
23 アジャストねじ
27 エンコーダ
35 比較器

Claims (3)

  1. 糸状のはんだを導入する入口ノズルと、送り出すための出口ノズルと、これら両ノズル間に位置して上記入口ノズルから導入されたはんだを出口ノズルに向けて送るセンターガイドとを有していて、上記入口ノズルとセンターガイドとの間に、上記はんだを相互間に挟んで移送する駆動ローラーと従動ローラーとが配設されると共に、上記センターガイドと出口ノズルとの間に、上記はんだの直線運動を回転運動に変換するエンコーダローラーと、該エンコーダローラーとの間にはんだを挟持する補助ローラーとが配設され、この補助ローラーは、はんだを上記エンコーダローラーとの間にスリップが生じない程度の挟持力で挟持可能なるようにばねで該エンコーダローラー側に向けて弾発され、
    更に、上記駆動ローラーを駆動、回転させる駆動モーター、上記従動ローラーの位置を調整することによって両ローラー間のクリアランスをはんだ径に合わせて調整するクリアランス調整機構、上記エンコーダローラーの回転を電気信号に変換してり検出信号として出力するエンコーダ、上記エンコーダからフィードバックされる電気信号に基づいてはんだ送りが正常か異常かを判断し、異常時には上記駆動モーターを停止させる制御装置を有していて
    上記駆動モーターが、駆動パルスで制御されるパルスモーターであると共に、上記エンコーダから出力される検出信号がパルス信号であり、
    また、上記制御装置が上記駆動パルスを発生させるパルス発生回路と、上記駆動パルス数とエンコーダからの検出パルス数とを比較してそれらの偏差を求める比較器と、その偏差が一定の範囲内にあるときははんだ送りが正常であると判断し、偏差が一定の範囲を逸脱したときはんだ送りが異常であると判断して上記パルス発生回路からの駆動パルスの出力を停止させる判別回路とを有し、この判別回路で更に、上記エンコーダからの検出パルス数に基づいて使用はんだ量を計測するように構成されている、
    ことを特徴とするはんだ送り装置。
  2. 上記制御装置が、上記判別回路で計測した使用はんだ量を積算するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のはんだ送り装置。
  3. 上記クリアランス調整機構が、上記従動ローラーを回転自在に支持し、一点を装置の機体にピンで回動自在なるように枢支されたローラーレバーと、このローラーレバーを上記従動ローラーが駆動ローラーから離れる方向に弾発する第1ばねと、該ローラーレバーを上記従動ローラーが駆動ローラーに接触する方向に押圧する進退調節自在のアジャストねじとを有していて、このアジャストねじを調節することによって上記従動ローラーと駆動ローラーとの間のクリアランスを、はんだに一定の圧力が加わるようにはんだ径に合わせて固定された寸法に設定するように構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のはんだ送り装置。
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