JP4156869B2 - 弾性表面波装置用フィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は弾性表面波装置用フィルムに関し、特にシリコーンユニットを有するポリイミド樹脂により形成される弾性表面波装置用フィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子材料の1つに弾性表面波装置がある。この弾性表面波装置は、電気機器のノイズ低減に使用されているフィルタ部品であり、従来の製造方法としては、弾性表面波素子とセラミック基板などのベース基板を接続したのち、弾性表面波素子全体を金属等で封止する方法などが一般的に知られている。しかし、この金属封止による方法では、弾性表面波素子表面に形成されている櫛型電極を変形及び汚染せずに素子を封止することが困難であることが指摘されていた。その一方で、弾性表面波装置は小型の移動通信機器のノイズ防止用フィルタとして使用されているため、部品の小型化とともにこれを封止する場合には、その加工性が重要視される。また、弾性表面波装置は基板上に搭載されるため、基板と同様の信頼性が必要とされ、基板材料と同様の特性を確保する必要がある。
【0003】
上記弾性表面波装置を製造する場合、そこに使用される弾性表面波素子をフェイスダウン方式でベース基板に固定し、素子を封止する場合、加工性の点からは可とう性を有する樹脂材料の使用が考えられる。関連技術として例えば、特開2002-16475号、特開2000-196407号公報参照。可とう性を有する材料としては、シリコーンユニットを含んだポリイミド樹脂フィルムが特開平6-200216号公報等で知られており、基板材料としてカバーレイ、ボンディングシート等に広く使用されてきた。しかし、当該基板用途以外の高度な耐汚染性や信頼性等求められる部分においては、十分な特性が得られなかったことからその用途が制限されていた。
【0004】
従来、ポリイミド樹脂の揮発成分を低減することは検討されてきたが、その用途のほとんどは、上記配線基板用途であったため、弾性表面波装置の製造に適した材料の開発が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、弾性表面波装置を小型化して製造するに適した柔軟性を有するフィルム材料を提供することでその加工性を充足し、製造時及びその後においても製品の電極等に対して悪影響を与える揮発成分の量が少なく、かつ、成型後の製品の信頼性を保持するに必要な耐熱性、耐薬品性等を両立した弾性表面波装置用フィルムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は上記課題につき検討を重ねた結果、その材料から発生するガス中の成分や発生量をコントロールすることで電極等を汚染せず良好な加工性と共に、耐熱性、耐薬品性等をも具備した弾性表面波装置用フィルムを提供可能なことを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、テトラカルボン酸二無水物成分とジアミノシロキサン成分10〜35モル%を含有するジアミン成分からなるポリイミド樹脂を主成分とするポリイミドフィルムからなる弾性表面波装置用フィルムであって、ポリイミドフィルム中に含まれるシリコーン揮発分量が、該ポリイミドフィルムを170℃、10秒間加熱したときに発生するシリコーン揮発分量を、ガスクロマトグラフ質量分析装置を用いて測定して計算される値として、420ppm以下であることを特徴とする弾性表面波装置用フィルムである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。なお、以下の説明において本発明の弾性表面波装置用フィルムを単に封止樹脂フィルムと略することがある。
本発明で使用するポリイミド樹脂(A)は、テトラカルボン酸二無水物成分とジアミノシロキサン成分を10〜35モル%含有するジアミン成分からなるポリイミド樹脂である。このようなポリイミド樹脂としては、下記一般式(1)及び一般式(2)で表される繰り返し単位を有するものが挙げられる。
【0009】
【化1】
【化2】
(一般式(1)及び(2)において、Ar1は4価の芳香族基を示し、Ar2は2価の芳香族基を示し、R1及びR2は2価の炭化水素基を示し、R3〜R6は炭素数1〜6の炭化水素基を示し、nは1〜20の数を示す)
【0010】
上記一般式(1)及び一般式(2)で表される繰り返し単位を有するポリイミド樹脂は、テトラカルボン酸二無水物成分と芳香族ジアミンとジアミノシロキサンからなるジアミン成分とを反応させることにより得られる。
【0011】
テトラカルボン酸二無水物の好ましい具体例としては、3,3',4,4'-ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3',4,4' -ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3' ,4,4' -ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2',3,3'-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。これらの他にその一部として3,3' ,4,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3' ,3,4'-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8,-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6-ナフタレンテトラカルボン酸二無水物等を併用することも好ましい。
【0012】
前記、芳香族ジアミンとしては、1)ビフェニル系ジアミン化合物、ジフェニルエーテル系ジアミン化合物、ベンゾフェノン系ジアミン化合物、ジフェニルスルホン系ジアミン化合物、ジフェニルメタン系ジアミン化合物、2,2-ビス(フェニル)プロパンなどのジフェニルアルカン系ジアミノ化合物、2)ジ(フェノキシ)ベンゼン系ジアミン化合物、ジ(フェニル)ベンゼン系ジアミン化合物、3)ジ(フェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン系ジアミン系化合物、ビス(フェノキシフェニル)スルホン系ジアミン化合物等の芳香族環(ベンゼン環など)を2個以上、特に2〜5個有する芳香族ジアミン化合物を主として含有する芳香族ジアミンを挙げることができ、それらを単独あるいは混合して使用できることができる。
【0013】
芳香族ジアミンは、特に2,2-ビス(3-アミノフェノキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-アミノフェノキシフェニル)プロパン、3,3-ビス(3-アミノフェノキシフェニル)スルホン、4,4-ビス(3-アミノフェノキシフェニル)スルホン、3,3-ビス(4-アミノフェノキシフェニル)スルホン、3,3-ビス(4-アミノフェノキシフェニル)スルホン、3,3-ビス(4-アミノフェノキシフェニル)スルホン」、4,4-ビス(4-アミノフェノキシフェニル)スルホン、4,4-ビス(4-アミノフェノキシフェニル)スルホン、2,2-ビス(3-アミノフェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2-2―ビス(4-アミノフェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4-(p-フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4-(m-フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン等の3つ以上の芳香環を有するジアミンを用いることが望ましい。
【0014】
更に、上記芳香族ジアミンの1部にエポキシ樹脂と反応性を有する官能基を有する下記一般式(3)で表されるジアミンを配合することも好ましい。
【化3】
(但し、Ar3は3価又は4価の芳香族基を示し、Xは水酸基、アミノ基又はカルボキシル基を示し、mは1又は2を示す)
【0015】
このようなエポキシ樹脂に対して反応性官能基を有する芳香族ジアミンとしては、2,5-ジアミノフェノール、3,5-ジアミノフェノール、4,4'-(3,3'-ジヒドロキシ)ジアミノビフェニル、4,4'-(2,2'-ジヒドロキシ)ジアミノビフェニル、2,2'-ビス(3アミノ-4-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、3,3'、4,4'-ビフェニルテトラアミン、3,3'、4,4'-テトラアミノジフェニルエーテル、4,4'-(3,3'-ジカルボキシ)ジフェニルアミン、3,3'-ジカルボキシ-4,4'-ジアミノジフェニルエーテル等が挙げられ、4,4'-(3,3'-ジヒドロキシ)ジフェニルアミンは好ましいものの1つである。これらの芳香族ジアミンを用いることにより加熱圧着時にエポキシ樹脂と反応し架橋機構を形成するため、本発明の封止樹脂フィルムの接着強度、耐薬品性をさらに向上させることができる。上記エポキシ樹脂に対して反応性官能基を有する芳香族ジアミンは、全芳香族ジアミンの少なくとも1モル%以上用いることができるが、好ましくは1〜10モル%の範囲である。
【0016】
ジアミノシロキサンとしては、下記一般式(4)で表されるものが挙げられる。
【化4】
(但し、R1及びR2は2価の炭化水素基を示し、R3〜R6は炭素数1〜6の炭化水素基を示し、nは1〜20の数を示す)
上記式中ジアミノシロキサンの平均n数は、好ましくは1〜10の範囲であり、より好ましくは5〜8の範囲である。nの値がこの値より小さいと封止樹脂フィルムとしたときの充填性が低下し、また、この値より大きいと接着性が低下するので好ましくない。本発明においては、更に、原材料であるジアミノシロキサンに含まれる環状シロキサン(不純物)の量が2.5%以下であることが好ましい。これらのジアミノシロキサンを用いてポリイミド樹脂中にシリコンユニットを導入することにより、封止樹脂フィルム中のシリコーン揮発分量をコントロールし、更に加熱圧着に流動性を与え、加工時の応力緩和効果を持たせながら、封止性を向上させることができる。
【0017】
本発明で用いるポリイミド樹脂(A)は、上記テトラカルボン酸二無水物とジアミノシロキサンを溶媒中で反応後イミド化を行い、その後、芳香族ジアミンを更に添加し加熱して、前記一般式(1)及び(2)で表される繰り返し単位を有するシリコーンユニットを有するポリイミド樹脂が製造できる。このとき一般式(1)及び(2)で表される繰り返し単位の構成比が、(1)/(2)=10/90〜35/65の範囲であることが必要である。この範囲を外れると、本発明の用途に適さないものとなる。すなわち、一般式(1)で表される構成単位の割合が35を超えると可とう性が良くなる反面、耐熱性及び揮発分量の増加により、樹脂フィルムから発生するガス中に含有される不純物により、電極の汚染が生じ信頼性等が低下する傾向にあり好ましくなく、また、その割合が10に満たないと製品化する際の加工温度が高温となるほか、加工時の応力が高くなり弾性表面波素子にダメージを与えるため好ましくない。
【0018】
本発明で用いるエポキシ樹脂(B)は、特に制限されないが、好ましいエポキシ樹脂として、多官能固形エポキシ樹脂が挙げられる。ここで、多官能固形エポキシ樹脂という場合には3以上のエポキシ基を有するものをいう。多官能固形エポキシ樹脂の中でも、ノボラック型エポキシ樹脂が好ましいものとして例示される。なお、固形とは、常温で液状でないものをいい、粉末状のものも当然含まれる。また、使用するエポキシ樹脂はBr含有率をエポキシ当量あたり30〜40%の範囲とすることが好ましい。
【0019】
エポキシ樹脂(B)はポリイミド樹脂(A)100重量部に対して、10〜45重量部、好ましくは15〜35重量部用いることが好ましい。エポキシ樹脂の使用量が少ないと本発明で特徴とする比較的低温での加熱圧着が困難となり好ましくなく、また、多すぎるとフィルム化した場合の耐熱性が低下する傾向あり好ましくない。
【0020】
本発明では、上記ポリイミド樹脂とエポキシ樹脂と併用して、シランカップリング剤(C)を用いることが好ましい。用いられるシランカップリング剤を例示すると、アミノシランカップリング剤、グリシドキシシランカップリング剤、ビニルシランカップリング剤、メルカプトンカップリング剤、メタクリロキシシランカップリング剤等が挙げられる。これらの中でもポリイミド樹脂やエポキシ樹脂との相溶性の良いものが望ましい。具体的には、メルカプト変性されたものが特に望ましく、3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン(TSL-8380:東芝シリコーン社製)、SH6062(東レダウコーニング社製)等が挙げられる。
【0021】
また、シランカップリング剤(C)の使用量は、ポリイミド樹脂(A)100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは、0.1〜5重量部の範囲である。シランカップリング剤の使用量が0.1重量部以下では、被着材との密着性を向上させる効果が小さく、また、20重量部を超えると樹脂フィルムから発生する不純物ガスが増加するため好ましくない。
【0022】
本発明においては、必要により硬化促進の目的でエポキシ樹脂硬化剤(D)を使用することもできる。エポキシ樹脂硬化剤の具体例としては、フェノールノボラック、o−クレゾールノボラック等のフェノール類、無水ピロメリット酸、無水フタル酸等の酸無水物類などが挙げられる。エポキシ樹脂硬化剤を使用する場合には、多官能エポキシ樹脂(B)100重量部に対して、20〜120重量部の範囲であることが望ましいが、本発明においては使用しないことが望ましい。
【0023】
本発明の封止樹脂フィルムは、上記各成分を適当な有機溶媒に溶解したものを公知の方法でフィルム化することが可能である。好適なフィルム化方法の具体例としては、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂及び必要によりその他の成分よりなる樹脂を溶媒に溶解し、得られた樹脂溶液を適当な基材上に公知の方法でコーティングした後、乾燥し基材から剥離する方法が挙げられる。
【0024】
樹脂溶液が塗布される基材(支持基材)は、特に限定されるものではないが、その表面が剥離しやすくするために離型処理されている金属箔又はPETフィルムがよい。好ましい基材の厚さは100μm以下、更に好ましくは20〜80μmの範囲である。基材上の接着フィルムの好ましい厚さは、封止樹脂フィルムとして使用される状態で、60μm以下であることがよく、特に40〜50μmの範囲であることが好ましい。この状態においては、数%の溶媒を含んでいてもよい。また、基材上に封止樹脂フィルムが設けられた積層体は、この2層から形成されることが好ましく合計で90〜110μmの範囲の厚さが弾性表面波装置の製造工程に適する。
【0025】
上記フィルム化の際に用いられる溶媒として代表的なものは、N,N'-ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N'-ジメチルアセトアミド(DMAc)、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)、テトラヒドロフラン(THF)、ジグライム、シクロヘキサノン、1,4-ジオキサン(1,4-DO)などである。また、フィルム成形時の溶媒として、ポリイミド樹脂製造時に用いた溶媒をそのまま使用してもなんら差し支えない。
【0026】
本発明の封止樹脂フィルムの好適な使用方法としては、例えば、封止樹脂フィルムを弾性表面素子のカバーに使用することが挙げられる。加工条件としては、温度160〜180℃下で真空引きを行い、好ましくはさらに所定時間保持し、エポキシ樹脂を硬化させることにより、被接着物の間に接着層を形成させる方法が挙げられる。
【0027】
本発明で用いられるポリイミド樹脂(A)は溶剤可溶性であるためエポキシ樹脂との複合化が可能であるとともに、シリコーンユニットとエポキシ樹脂を有するため熱圧着時に良好な流動性を示し、被接着物に対して優れた充填性及び密着性を有する。また、エポキシ樹脂と反応性を有する芳香族ジアミンを用いることによりエポキシ樹脂と架橋し、強度、耐熱性にも優れた接着層を形成できるという特徴を有する。また、ガラス転移点が高すぎないため比較的低温で接着できる。
【0028】
本発明の樹脂フィルムは、シリコーン揮発分量が一定値以下であることを特徴とする。この値を制御するには、原料に使用するジアミノシロキサンに環状シロキサンの含有量が少ないものを使用し、全ジアミンに対するシロキサンジアミンの使用量を調整すること、また、併用して使用される添加剤成分にも環状シロキサンが含まれる場合にはその添加量を制限することで可能となる。更に、樹脂フィルムがポリイミド樹脂とエポキシ樹脂から構成される場合には、その配合組成を好ましい範囲とすることにより、弾性表面波装置用途により適したものとすることができる。樹脂フィルム中のシリコーン揮発分量は700ppm以下であることが必要であり、500ppm以下とすることが好ましい。
【0029】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づき説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の各種物性値等は下記測定方法によるものである。
【0030】
[ガラス転移温度]
封止樹脂フィルムを、アルミキャリアから引き剥がした後、190℃雰囲気下の熱風オーブンで60分硬化させた。この硬化した封止樹脂フィルムを、粘弾性測定装置(レオメトリック社製)で昇温させながら弾性率挙動を調べた。このときの条件は、1Hzにおける20℃〜350℃までの動的損失正接(tanδ)のピークをガラス転移温度とした。
【0031】
[シリコーン揮発分量]
封止樹脂フィルムをアルミキャリアから引き剥がした後、20〜30 mg切り取り試験片とした。次に分析装置(熱分析部:キューリポイントバイロライザー;日本分析工業社製、GC・MS部:ガスクロマトグラフ、質量分析装置;横河電気社製)を使用しシリコーン不純物の測定を行った。測定条件は、試験片を170℃、10sec加熱した後、発生したガスをDB‐5(J&W社製)のカラムにて環状シロキサン量を検出した。これを、シリコーン揮発分とした。
【0032】
[弾性率]
封止樹脂フィルムを、アルミキャリアから引き剥がし180℃雰囲気下の熱風オーブンで60分硬化させた後、この硬化フィルムを用いて、粘弾性測定装置で1Hzにおける20〜350℃までの損失弾性率と貯蔵弾性率の測定を行った。このときの測定値は25℃における貯蔵弾性率の値とした。
【0033】
実施例1
乾燥窒素ガス導入管、温度計、攪拌機を備えた、500mlのセパラブルフラスコに3,3',4,4'-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物(DSDA)0.110モル、N-メチル-2-ピロリドン(NMP)200g及びキシレン10gを入れ、窒素ガスを流し、系中を室温で良く混合した。次に、PSX-X(平均分子量740のジアミノシロキサン:東レダウコーニング社製 BY16-853X)0.015モルを滴下し、この反応溶液を攪拌下で氷冷し、2,2'-ビス(4-アミノフェノキシフェニル)プロパン(BAPP)0.090モル及び、4,4'-ジアミノ-3,3'-ヒドロキシ-ビフェニル(HAB)0.004モルを添加し、室温にて2時間攪拌し、ポリアミック酸を得た。このポリアミック酸を190℃に昇温、14hr加熱、攪拌を続け、加熱時に発生する水を系外に除いた。14hrの加熱したところで、系を冷却することにより対数粘度0.60dl/gのポリイミド溶液を得た。
【0034】
次に、得られたポリイミド溶液の固形分100重量部に対し、ノボラック型エポキシ樹脂(B-CNB:ブロモクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、軟化点84℃、エポキシ当量283)25重量部及びシランカップリング剤として3-メルカプトプロピルトリメトキシシラン0.5重量部を混合し、3時間攪拌させて、封止樹脂フィルム用樹脂溶液を調製した。この樹脂溶液を離型処理された金属箔に乾燥後50μmになるように塗布し、その後90℃、5分-170℃、5分熱風乾燥機中で乾燥後、封止樹脂フィルムとした。
前記した各測定条件により、ガラス転移温度、弾性率、シロキサン不純物量を測定した。結果を表3に示す。
【0035】
実施例2
ジアミノシロキサンの不純物量の異なるモノマーを表1に示す組成で実施例1と同様にしてポリイミド樹脂を得、表2に示す配合割合によりフィルムを調製し、その諸特性を測定した。なお、実施例1〜2、比較例1には実施例1で用いたシランカップリング剤が同量使用されている。結果を表3に示す。
【0036】
表中、PSX-X及びPSX-Cの略号は下記のものを示す。
PSX-X:ジアミノシロキサン中の環状シロキサン量2.5wt%以下である。
PSX-C:ジアミノシロキサン中の環状シロキサン量5.0wt%以下である。
【0037】
比較例1
実施例1と同様にして表1、表2に示す組成で封止樹脂フィルムを調製し、その諸特性を測定した。結果表3に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
図1に示すように、セラミック基板1をベースとして、これに弾性表面波素子2を搭載し、これを被覆するように樹脂フィルム3熱圧着させて、封止したところ、樹脂フィルム3と弾性表面波素子(SAWチップ)2との密着性が高く、弾性表面波素子2と基板の空間における汚染性についても問題ない封止樹脂フィルムであることが確認された。
【0042】
【発明の効果】
本発明の弾性表面波装置用フィルムは、低温加工性と接着性、加工時のシリコーン揮発分量等のバランスに優れるばかりでなく、実用的な接着強度、半導体周辺における信頼性等も良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 弾性表面波装置の断面図
【符号の説明】
1 セラミック基板
2 弾性表面波素子
3 樹脂フィルム
Claims (3)
- テトラカルボン酸二無水物成分とジアミノシロキサン成分10〜35モル%を含有するジアミン成分からなるポリイミド樹脂を主成分とするポリイミドフィルムからなる弾性表面波装置用フィルムであって、ポリイミドフィルム中に含まれるシリコーン揮発分量が、該ポリイミドフィルムを170℃、10秒間加熱したときに発生するシリコーン揮発分量を、ガスクロマトグラフ質量分析装置を用いて測定して計算される値として、420ppm以下であることを特徴とする弾性表面波素子を封止するための弾性表面波装置用フィルム。
- ポリイミドフィルムが、ポリイミド樹脂100重量部に対して、エポキシ樹脂10〜45重量部を配合して得られるポリイミド樹脂組成物からなるものである請求項1記載の弾性表面波装置用フィルム。
- 剥離可能な支持フィルム上に請求項1又は2記載の弾性表面波装置用フィルムが積層された積層体。
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