JP4155958B2 - 電子部品の電気的特性の検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電界放出型ディスプレイ(FED)等の平面パネルディスプレイの面板と背板との間に介在させるスぺーサ等の剛性のある電子部品の電気的特性、特に電気抵抗を検査する方法に関する。
FEDは透明ガラス製面板と背板との間に電気絶縁性のスぺーサを介在させて固定して構成される。また、面板と背板の間の相互の対向面の外周近傍には、スぺーサを囲むようにシール材を設け、シール材で囲まれた部分を減圧する。そして背板の陰極構造体に2次元状に配列した陰極から放射した電子を、面板の内面に設けたリンを含む蛍光画素領域(陽極)に照射して発光させることにより、表示を行なう。このようなFEDは例えば特許文献1に記載され、また、特許文献2にはスぺーサについて記載されている。
このようなFEDは、液晶ディスプレイに比較して薄型化が容易であり、しかも省電力化が図れるという利点を有する。
面板の蛍光面領域となる陽極と背板の陰極との間には、電子放射のために例えば10kV以上の高電圧が印加される。このため、面板と背板との間に介在させるスぺーサは、その電気的特性、特に電気抵抗を所定値以上に確保する必要がある。従来は、スぺーサの電気抵抗を調べるため、大気中で単体スぺーサの幅方向(製品として組み立てた状態で電圧が印加される方向)に1kV程度の電圧を印加して電気抵抗を検査していた。このようにスぺーサ単体での検査で印加する電圧を1kV程度としているのは、スぺーサの幅方向の寸法が1mm〜10mm程度であり、空気中で例えば数kV以上の高電圧を印加すると、湿度にもよるが、空中放電を生じてスぺーサ自体の電気抵抗等が検査できなくなるからである。
米国特許第5541473号公報 特開2003−303562号公報
従来のスぺーサの電気的特性の検査は、前記のように大気中で行なっていたので、実際に印加される電圧より低い電圧しかスぺーサに印加することができない。このため、実際に例えば1kVを超える電圧をスぺーサを印加したときの抵抗が検査できない。すなわち、実際に印加される電圧でのスぺーサ単体での評価ができないという問題点がある。
また、このため、従来はスぺーサを面板、背板およびシール材と共に組み立て、スぺーサが含まれた内部空間を減圧し、実際に印加される電圧を印加して検査を行なう必要があり、スぺーサの電気的特性の検査が2度手間になるという問題点があった。
本発明は、上記問題点に鑑み、スペーサ等の電子部品の電気的特性を実際に印加するレベルの電圧あるいはこれに近い電圧を印加して単体で評価することができ、もって電子部品の電気的特性の検査が簡便化できる電子部品の電気的特性の検査方法と電気抵抗の電圧依存性の検査方法を提供することを目的とする。
請求項1の電子部品の電気的特性の検査方法は、剛性のある電子部品に電圧を印加して静止状態にてその電気的特性を検査する方法であって、
体積抵抗率が1×1014Ωcm以上の不燃性の絶縁用液体に前記電子部品を浸漬すると共に、
前記電子部品の電圧印加方向の一方の端面に、前記電子部品の電圧印加方向の幅より小さな直径を有する断面形状が円形の2つの棒状の検査用電極を線接触させ、他方の端面における前記2つの検査用電極の接触箇所の中間に相当する箇所に、前記2つの検査用電極との間で相対的に進退可能とし、かつ前記電子部品の電圧印加方向の幅より小さな直径を有する断面形状が円形の他の1つの棒状の検査用電極を線接触させ、前記両端面に線接触させた前記2つの検査用電極および前記他の1つの検査用電極をばねの力により前記両端面に押圧し、
前記2つの検査用電極と前記他の1つの検査用電極との間に電圧を印加して電子部品の電気的特性の検査を行なうことを特徴とする。
請求項2の電子部品の電気的特性の検査方法は、請求項1において、
前記電子部品が平面パネルディスプレイ用スぺーサであることを特徴とする。
請求項3の電子部品の電気的特性の検査方法は、請求項1または2において、
前記電子部品に印加する電圧を漸次上昇させた後に一定とし、この電圧を一定化した状態で電気的特性を検査する作業を、電圧を上昇させながら2回以上繰り返すことを特徴とする。
請求項の電子部品の電気的特性の検査方法は、請求項1からまでのいずれかにおいて、
前記液体として120℃以上の沸点を有するものを用い、この液体を常温より高い加熱した温度条件で前記検査を行なうことを特徴とする。
請求項1、2の発明においては、スぺーサ等の電子部品を電気絶縁性が空気より高い不燃性の液体に入れて電気的特性の検査を行なうので、製品として組立てられた状態と同様あるいはこれに近い電圧を印加して検査することができる。このため、製品として組んだ状態での電子部品の電気的特性の検査は必ずしも行なう必要がなくなり、検査に要する手間、時間、労力が軽減される。
また、絶縁用液体の体積抵抗率を1×1014Ωcm以上としたので、電極間の間隔が10mm程度の狭い間隔でも電極間の絶縁用液体中における通電を確実に防止するかあるいは微小にし、幅の狭いスぺーサ等の検査が可能となる。
また、電子部品の電圧印加方向の両端面に、電子部品の電圧印加方向の幅より小さな直径を有する断面形状が円形の検査用電極を線接触させて検査を行なうため、電圧を印加する電極間の距離を正確に設定することができ、電気的特性の検査が正確に行なえる。
また、2つの検査用電極とその中間位置で対向する1つの検査用電極とでスペーサ等の電子部品を挟み、ばねにより電子部品が固定されると共に、電子部品に対する検査用電極の電気的接続がなされるので、電子部品のセットが容易となる。また、ばねの作用により、幅の異なる種々の電子部品の検査が行なえ、同じ検査装置を用いて種々の幅の電子部品の検査が行なえる。
請求項の発明は、電子部品に印加する電圧を漸次上昇させた後に一定として電気的特性を検査するので、電子部品に流れる電流値等が安定した状態で検査を行なうことができる。
請求項の発明は、絶縁用液体として120℃以上の沸点を有するものを用い、この絶縁用液体を加熱した状態で検査を行なうので、電子部品の温度特性を得ることができる。
図1はスぺーサを有する平面パネルディスプレイであるFEDの一例を示す縦断面図である。図2はその横断面図である。図1、図2において、1は透明ガラス製の面板、2は背板である。3は背板2の面板1との対向面に形成された陰極構造体である。4は面板1の背板2との対向面に形成されたブラックマトリックス構造体である。5は面板1と背板2との間隔を保持するために両者間に複数本設けられたスぺーサであり、本発明の検査の対象になるものである。6は前記陰極構造体3、ブラックマトリックス構造体4およびスぺーサ5の形成領域を囲むように面板1と背板2との間の外周近傍に形成されたシール材である。
陰極構造体3は、電子を放出するための突起からなる複数の陰極を有する。前記ブラックマトリックス構造体4は、リン層からなる複数の蛍光画素領域を含む。また、このブラックマトリックス構造体4は陽極となり、隣接する蛍光画素領域からの光の混合を抑制するための格子状の黒色構造体である。このブラックマトリックス構造体4のリン層は、前記陰極構造体3の陰極から放出された高エネルギー電子が衝突すると、光を放出して可視ディスプレイを形成する。特定の蛍光画素領域から発した光は、ブラックマトリックス構造体4により、互いに隣接する蛍光画素領域における光の混合が抑制され、透明の面板1を通して外部に放出される。
シール材6はガラスフリットを融解して面板1および背板2に両端面を固着してなる。このシール材6で囲まれた領域内は密閉室に形成される。この密閉室内は陰極構造体4の陰極から放出される電子が飛行可能な程度に減圧されている。
スぺーサ5は例えば絶縁性セラミックからなる剛性のあるものであり、これらのセラミックは例えば面板1にスぺーサ5の両端を接着剤により固定して取付けられる。この場合、接着剤による固定はブラックマトリックス構造体4の外側において行なわれる。また、接着剤には、例えばUV硬化性ポリイミドからなるもの等を用いることができる。
図3はスぺーサ5の一例を示す斜視図である。この例のスぺーサ5は、面板1、背板2にそれぞれ固定する面に金属膜7、8を有する。また、スぺーサ5の板面には長手方向に金属膜9を有する。このスぺーサ5は、例えばアルティック(AlTiC)を含有するものを用いる。このアルティックを含有するスぺーサは特許文献2にも記載のように、AlとTiCを含むもので、TiCの含有率は50wt%以下が好ましく、さらに相変化点である30wt%以下、具体的には24wt%であることが好ましい。
このようにアルティックを含むスぺーサを用いれば、圧縮力による変形を耐えて画像の歪みを抑制することができ、強度、温度、電気伝導率の観点から、アルミナに比較して好適な平面パネルディスプレイを実現することができる。そしてこのスぺーサを用いた平面ディスプレイでは、画像内の面内輝度変化や歪みを低減させることができる。
このスぺーサ5は、例えば次のように製造される。まず、厚さが50μm〜200μmの円形基板の表裏面にスパッタリング等により例えばTi、Au、Cr、Ptなどからなる金属膜7、8となる金属膜を形成する。そしてこの金属膜を形成した基板を正方形または長方形に切り出す。そして、その正方形または長方形の一辺に沿って平行に短冊状に切り出す。この短冊状に切り出した素材を洗浄し、切断面である両面を研磨する。また、一方の研磨面に、例えばTi、Au、Cr、Ptなどからなる金属膜を形成し、そのエッチングにより研磨面の中央部のみに金属膜9を残す。
このようにして、図3に示すスぺーサ5の長さLが10mm〜200mm、幅Wが1mm〜10mm、厚さtが50μm〜200μm程度のものを得る。
次にスぺーサ5の電気的特性の検査方法について説明する。図4はこの検査を行なう装置の概略構成図である。10は電気絶縁性の絶縁用液体11を入れた容器である。5は容器10に浸漬したスぺーサであり、このスぺーサ5は、検査用電極13と14との間に挟持してセットされる。15は前記電極13と14との間に高電圧を印加する可変直流電源、16はその出力電圧制御装置、17はこの制御装置の出力モードを設定する演算装置(パーソナルコンピュータ)である。
19は前記電極13と14との間に流れる電流を制限して電源15を過電流から保護する限流抵抗である。20はスぺーサ5に流れる電流を測定するために挿入した抵抗であり、21はその降下電圧を測定する電圧計である。このようにこの実施の形態ではスぺーサ5に流れる電流が微小であるため、抵抗20の両端の電圧を電圧計21により検査する構成とした。なお、抵抗21と電圧計22の代わりに微小電流が測定できる電流計を用いてもよい。
なお、電源16としては100V〜2.0kVが出力可能なものを用いたが、用途によってはさらに高い電圧を出力可能なものあるいはこれより低い電圧を出力するものであってもよい。本発明を実施する場合の電源16の好適な最高出力電圧の範囲は、対象となる平面ディスプレイで印加される電圧との関係から、
1kV〜15kVである。前記限流抵抗19および電流検査用抵抗20には抵抗値が1MΩのものを用いた。
図5は本発明の検査方法を実施するための装置構成の具体例を示す側面図、図6はその平面図である。24は容器10内の絶縁用液体11内にスぺーサ5を浸漬してセットするための絶縁体でなる台である。13a、13bは図4に示した電極13に相当する電極、14は図4の電極14に相当する電極であり、本実施の形態の形態においては、図5、図6に示すように、これらの電極13a、13b、14としてその直径がスペーサ5の電子部品の電圧印加方向の幅より小さい断面形状が円形のものを用いた。25、26はそれぞれ電極13a、13bを台24に固定するボルトである。台24の底部には、孔28、29の拡大部28a、29aが形成され、これらの拡大部28a、29aにそれぞれナット30を収容する。ボルト25、26はそれぞれ前記電極13a、13bおよび孔28、29に挿通し、かつナット30に螺合することにより、電極13a、13bを台24に固定する。
これらの電極13a、13bはスぺーサ5の幅方向の一方の端面を当て、他方の電極14は他方の端面に当てる。この電極14は、電極13a、13bのスぺーサ5に対する接触箇所の中間に相当する箇所における電極13a、13bと反対側のスぺーサの端面に接触できるように配置する。
また、幅の異なる種々のスぺーサ5に対応するため、スぺーサ5に対して進退できるように位置調整可能に取付ける。すなわち、電極14に挿通するボルト33を、台24に設けた溝34に移動可能に、すなわちスぺーサ5に対して進退可能に嵌める。このボルト33は、台24の底部に設けた溝34の拡大部34aに移動可能に嵌めたナット35に螺合してボルト33を抜け止めする。
36は電極14をスぺーサ5に押圧する押しばねである。この押しばね36は、その一端を台24上に固定した支持体37に固定するかあるいは当てる。また、押しばね36の他方側はガラス等の絶縁材でなる覆い39で覆い、この覆い39を介して電極14を押圧する。これにより、スペーサ5を電極13a、13bと電極14との間で挟持し、静止状態とする。
電極13a、13b、14には例えば銅に白金をメッキしたものを用いる。また、これらの電極13a、13b、14には、電源15につながるリード線40、41を半田や溶接、巻き付け等により接続する。
絶縁用液体11としては、不燃性でかつ電気絶縁性の高いものを用いる。この絶縁用液体11の体積抵抗率は、好ましくは1×1014Ωcm以上、さらに好ましくは3×1014Ωcm以上である。体積抵抗率が1×1014Ωcmより低いと、電圧をスぺーサ等に印加した場合、例えばスぺーサ5の幅が1mm程度の小幅である場合、絶縁用液体11に流れる電流がスぺーサ5に流れる電流の10分の1程度になり、測定誤差が大きくなるためである。
この絶縁用液体11としては、例えばパーフルオロポリエーテル(AUSIMONT株式会社製 SV135)等を用いることができる。この液体は体積抵抗率が1×1015Ωcmである。絶縁用液体11としては、この他、同様な物性を有する、塩素や臭素を含有する不活性なフロロカーボン類を用いることができる。
スぺーサ5の電気的特性の検査を行なう場合は、スぺーサ5を純水中で超音波洗浄を行なった後、乾燥させる。その後、電源15をオフにしておいた状態でこのスぺーサ5を台24上にセットする。このセットに際し、電極14を押しばね36の力に抗して支持体37側に寄せて電極13a、13bと電極14との間を拡げておく。そして、これらの電極間にスぺーサ5を入れて電極14を離すと、押しばね36の力により電極14が電極13a、13b側に近接し、これにより、スぺーサ5が電極13a、13bと電極14との間に挟持される。
続いて電源15をオンとして、その出力電圧をリード線40、41を介して検査用電極13a、13bと14との間に印加し、スぺーサ5に流れる電流を電圧計22により検出される電圧値から算出する。そしてこの電流の値あるいはさらには電極13a、13bと14との間隔とスぺーサ5の断面積とから求められるスぺーサ5の体積抵抗値を求めてスぺーサ5の適否を判断する。
ここで、演算装置17、出力電圧制御装置16により制御される電源15の出力電圧は、図7に示すように、段階的に変化させ、電圧が安定した測定段階a、b、cで電流値を段階的に測定することにより、電圧変化に対するスぺーサの抵抗値の変化を測定することができる。また、各電圧の測定段階a、b、cにいたる昇圧過程d、e、fでは漸次昇圧させることにより、各段階a、b、cにおける測定電流値を早く安定させる。
具体的には、各測定段階a、b、cの電圧をそれぞれ1kV、9kV、15kVとし、昇圧過程d、e、fの時間をそれぞれ4秒、8秒、8秒とし、測定段階a、b、cの時間をいずれも4秒とした。また、絶縁用液体11としてパーフルオロポリエーテル(AUSIMONT株式会社製 SV135)を用い、スぺーサ5としてアルティックを含むもので、幅が3mm、厚さが0.1mmのものを用い、電極13a、13bの間隔を1.2mmとした。この場合、常温において、各測定段階a、b、cにおける電流値はそれぞれ0.06μA、0.65μA、1.38μAであった。なお、このとき、スぺーサ5なしの絶縁用液体11だけの電流値は3nAであった。
なお、図5に示すように、検査の際には、前記ボルト25、26、33の頭部の浸漬深さΔhは5mm以上とすることが好ましい。なぜならばこの深さΔhが5mm未満であると、電圧を印加した際に液面が波立つ現象が生じるからである。この現象が生じる理由は不明である。
このように、電気絶縁性の高い絶縁用液体11内にスぺーサおよび電極を浸漬してスぺーサ11の電気的特性を検査することにより、製品として組立てられた状態と同様の電圧を印加してスぺーサ5を単体で検査することができる。すなわち現実の動作状態に近い状態でスぺーサ5の単体での電気的特性の評価が可能となる。このため、製品として組んだ状態でのスぺーサ5の電気的特性の検査は必ずしも行なう必要がなくなり、検査に要する手間、時間、労力が軽減される。
また、本実施の形態のように、スぺーサ5の長手方向に対して直交する向きにセットされた棒状の検査用電極13a、13b、14をスぺーサ5に線接触させて検査を行なうようにすれば、電圧を印加する電極間の距離を正確に設定することができ、電気的特性の検査が正確に行なえる。
また、3本の検査用電極13a、13b、14とばね36とによりスぺーサ5が固定されると共に、スぺーサ5に対する検査用電極13a、13b、14の電気的接続がなされるので、スぺーサ5のセットが容易となる。また、ばね36の作用により、幅の異なる種々のスぺーサ5の検査が行なえ、同じ検査装置で種々の幅のスぺーサ5の検査が可能となる。なお、前記実施の形態ではばね36により一方の電極14を押圧するようにしたが、他方の電極13a、13bも、あるいはこれらの電極13a、13bのみを進退可能にしてばねによりスぺーサ5に向けて押圧してもよい。
また、本実施の形態においては、前記スぺーサ5に印加する電圧を漸次上昇させた後に一定とし、この電圧を一定化した状態で電流を測定する作業を、電圧を上昇させながら複数回繰り返したので、スぺーサ5に流れる電流値等が安定した状態で検査を行なうことができる。また、スぺーサ5の抵抗、すなわち電気絶縁性等の電圧に対する特性を得ることができる。
本発明による検査方法は、絶縁用液体11が常温である場合のみならず、常温より高い加熱状態でも実施した。この加熱状態で検査を行なうのは、平面パネルディスプレイが作動した場合、スぺーサ周りの温度が上昇し、スぺーサも温度が上昇するので、この昇温状態で電気的特性が維持できるか否かを確認しておく必要があるからである。
具体的には、平面パネルディスプレイの作動状態において、スぺーサ5は40℃〜60℃程度の高い温度に曝されるため、絶縁用液体11を60℃の加熱状態としてスぺーサ5の検査を行なった。この加熱状態での検査も、絶縁用液体11としてパーフルオロポリエーテル(AUSIMONT株式会社製 SV135)を用い、スぺーサ5としてアルティックを含むもので、幅が3mm、厚さが0.1mmのものを用い、電極13a、13bの間隔を1.2mmとした。この場合、各測定段階a、b、cにおける電流値はそれぞれ0.05μA、0.7μA、1.6μAであった。なお、このとき、スぺーサ5なしの絶縁用液体11だけの電流値は3nAであった。この絶縁用液体11を加熱した状態での検査は、異なる複数の温度条件で行なうようにしてもよい。また、この加熱条件でのみスぺーサ5の電気的特性の検査を行なうようにしてもよい。
なお、パーフルオロポリエーテル(AUSIMONT株式会社製 SV135)の沸点は150℃である。絶縁用液体11の沸点は、スぺーサ5の加熱状態における検査の際に蒸発しないかあるいは蒸発量が少ない温度であることが好ましい。この観点から、絶縁用液体11の好ましい沸点は120℃以上、さらに好ましくは150℃以上である。
本発明による検査方法は、平面パネルディスプレイのスぺーサに限らず、高圧電極間を離間させる他のスぺーサや、絶縁性を確保する必要のある他の絶縁材あるいは1つの機能部品単体も対象とすることができる。
スぺーサを有する平面パネルディスプレイの一例を示す縦断面図である。 図1の平面ディスプレイの横断面図である。 スぺーサの一例を示す斜視図である。 本発明の検査方法を実施する装置の一例を示す構成図である。 図4の装置の容器部分の構造の具体例を示す側面図である。 図5の装置の平面図である。 本発明の検査方法において電子部品に印加する電圧の出力モードの一例を示す図である。
符号の説明
1:平板、2:背板、3:陰極構造体、4:ブラックマトリックス構造体、5:スぺーサ、6:シール材、7〜9:金属膜、10:容器、11:絶縁用液体、13a、13b、14:検査用電極、15:可変直流電源、16:出力電圧制御装置、17:演算装置、19、20:抵抗、21:電圧計、24:台、25、26:ボルト、28、29:孔、28a、29a:拡大部、30:ナット、33:ボルト、34:溝、34a:拡大部、35:ナット、36:押しばね、37:支持体、39:覆い、40、41:リード線

Claims (4)

  1. 剛性のある電子部品に電圧を印加して静止状態にてその電気的特性を検査する方法であって、
    体積抵抗率が1×1014Ωcm以上の不燃性の絶縁用液体に前記電子部品を浸漬すると共に、
    前記電子部品の電圧印加方向の一方の端面に、前記電子部品の電圧印加方向の幅より小さな直径を有する断面形状が円形の2つの棒状の検査用電極を線接触させ、他方の端面における前記2つの検査用電極の接触箇所の中間に相当する箇所に、前記2つの検査用電極との間で相対的に進退可能とし、かつ前記電子部品の電圧印加方向の幅より小さな直径を有する断面形状が円形の他の1つの棒状の検査用電極を線接触させ、前記両端面に線接触させた前記2つの検査用電極および前記他の1つの検査用電極をばねの力により前記両端面に押圧し、
    前記2つの検査用電極と前記他の1つの検査用電極との間に電圧を印加して電子部品の電気的特性の検査を行なうことを特徴とする電子部品の電気的特性の検査方法。
  2. 請求項1に記載の電子部品の電気的特性の検査方法において、
    前記電子部品が平面パネルディスプレイ用スぺーサであることを特徴とする電子部品の電気的特性の検査方法。
  3. 請求項1または2に記載の電子部品の電気的特性の検査方法において、
    前記電子部品に印加する電圧を漸次上昇させた後に一定とし、この電圧を一定化した状態で電気的特性を検査する作業を、電圧を上昇させながら2回以上繰り返すことを特徴とする電子部品の電気的特性の検査方法。
  4. 請求項1から3までのいずれかに記載の電子部品の電気的特性の検査方法において、
    前記絶縁用液体として120℃以上の沸点を有するものを用い、この絶縁用液体を常温より高い加熱した温度条件で前記検査を行なうことを特徴とする電子部品の電気的特性の検査方法。
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