JP4153977B2 - 芳香発生装置 - Google Patents
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Description
例えば香であれば火にくべて加熱し、芳香成分を気化させる。また植物から精製した芳香成分を、蝋燭や電気ヒータで加熱することによって気化させる。芳香成分を加熱して気化させるための装置としては、例えば特許文献1のものが知られている。
一方、わが国やアジアの一部に特有の風習として風呂への入浴があり、風呂にもゆったりとした気分にさせる効用がある。
そこで本発明者らは、浴室に芳香成分を充満させれば、風呂の効用と、芳香による効用の相乗効果が現れるのではないかと考えた。
また柔らかな光にも同様の「ゆったりとした気分にさせる」効果があるので、これらを付加すればより一層の効能が期待できると考えた。
本発明者らは、まず最初に芳香成分を気化させるための熱源について検討した。ここで開発目標の芳香発生装置は、風呂で使用するものであり、浴槽に浮かべて楽しむものであるから、浴槽内の湯から熱エネルギーを得る構造を採用することとした。そのため芳香発生装置の基本構造は、全体を浮体構造とし、この中に芳香を発生させる芳香発生液を収容する構造を採用することとした。
しかしながら、芳香発生装置を全体的に光らせることは困難であった。即ち芳香発生装置の中に芳香発生液を入れると、芳香発生液が邪魔になって陰ができ、芳香発生装置を全体的に光らせることは困難であった。
そこで本発明は、芳香発生装置の開発に際して直面した問題点を解決するものである。
また浴槽に浮かべて芳香成分を揮散させることができ、風呂で芳しい香りを楽しむことができる。
図1は、本発明の実施形態の芳香発生装置の斜視図である。図2は、図1の芳香発生装置の分解斜視図である。図3は、図1の芳香発生装置の断面図である。図4は、ケース部材を開口側から見た平面図である。
芳香発生装置1は、浮体構造であって、浴槽内の湯水などに浮かべることができ、内部に芳香発生液を溜めて芳香を発生させるものである。また内部に発光源を備え、柔らかな光を発するものである。
そして上端部に開口2が設けられており、この開口2から芳香発生液を入れる。また下部に電池10やLED(発光ダイオード)11を内蔵し、光を放つ。
ケース部材3は、外形形状が半球状であり、上端部は開放されている。ケース部材3の開口8の開口端の内面には、ネジ4が形成されている。
即ちケース部材3の中には、電池10等の支持部材12が内蔵されており、当該支持部材12によって電池10が保持されている。またケース部材3の開口8側には、円板状の発光体支持台15が設けられており、その中央にLED11が取り付けられている。さらにLED11の周囲には、図4に示すように信号発信機16が設けられている。信号発信機16は具体的には赤外線発光ダイオードである。
またケース部材3の内部には、図示しない電気回路が内蔵されており、前記した信号発信機16とあいまって浴室内の照明を調光することができる。
即ち図示しない操作部を操作することによって信号発信機16から所定の信号が発信される。この信号は、浴室内に設置された受信機(図示せず)で受信され、浴室内の照明の強弱が調整される。
この様にケース部材3は、光源部を含む電装部品が搭載されており、内蔵する電池10から供給される電力によってLED11が発光する。また赤外線発光ダイオード(信号発信機)16を内蔵し、操作に応じた信号を発信して浴室の照明を調節することができる。即ち本実施形態の芳香発生装置1は、調光機能を備えている。
図5は、カバー部材の正面図である。図6は、カバー部材の平面図である。図7は、カバー部材の正面断面図である。
突起部20は、本実施形態では、中央にただ一つだけ設けられている。突起部20の位置は、前記したLED11の位置に相当する。
突起部20の高さは、芳香発生装置1の直径の8〜20%程度である。具体的には、突起部20の高さは、6〜15mm程度である。突起部20の裾野部分の傾斜はなだらかである。即ちカバー部材5は周辺部から中央に向かってなだらかに盛り上がった形状をしており、中心部分が最も高い。
突起部20の形状は、図7に示すように頂上部分が半球状であり、当該半球部24は、登り勾配部29となだらかに繋がっている。
前記した周壁21の位置は、正確にはカバー部材5の本体部18の周端よりも僅かに内側である。従って周壁21の上部には、図7に示すように本体部18の終端が庇状に延びる。なおこの庇部23に後記するパッキン部材7が取り付けられる。
図8は、パッキン部材7をカバー部材5に装着した状態を示す斜視図である。図9は、図8のA平面における断面斜視図であり、パッキン部材をカバー部材から離した状態を図示している。図10は、図8のB平面におけるパッキン部材の断面斜視図である。
パッキン部材7は、ゴムやフッ素樹脂の様な弾性を有する素材で作られたものであり、環状をしている。パッキン部材7の断面形状は、図8,9のとおりであり、内側に開く「コ」の字状をしている。逆に言えば、パッキン7の内周側には、溝35が設けられている。
上辺部31と下辺部33の間は、溝35となっている。上辺部31の長さ(幅)は、下辺部33のそれよりも長い。下辺部33の下面側は膨らみを持っている。また下辺部33の溝35側と内側にはそれぞれリブ38,39が設けられている。
本実施形態では、パッキン部材7の上辺部31と縦辺部32との角の部位が外装部材側密接部40として機能する。またパッキン部材7の下辺部33がケース側密接部45として機能する。そしてパッキン部材7の裏面側の溝35がカバー部材側密接部34として機能する。
図11は、シェード部材の斜視図である。図12は、シェード部材の断面図及び要部の拡大断面図である。図13は、図12のA−A断面図である。
シェード部材6は、お碗を伏せた様な形状であり、下端部と上部に開口47,2が設けられている。シェード部材6の内部は空洞である。
シェード部材6の、下端部の開口47近傍に注目すると、図12の様に、先端に向かって肉厚が薄くなっている。則ち、開口47の端面には、テーパー部50が設けられている。テーパー部50の奥側部分は、肉厚均一な平行部52があり、その端部に段差部53がある。
凹溝51は、シェード部材6を、カバー部材5に固定する際の係合部として機能するものであり、機能上及び形状上、係止部55と導入部56とに分かれている。
係止部55は、シェード部材6の平行部52に位置し、シェード部材6の開口面に対して平行である。
導入部56は、前記した係止部55とシェード部材6の開放端とを繋ぐものであり、傾斜方向に延びている。
シェード部材6の開口47の端面近傍であって、前記した係止部55の下方の位置には、切り欠き部60が設けられている。
図14は、シェード部材の、凹溝と、カバー部材の四角形の突起(爪)との関係を示す斜視図である。図15は、図1に示す芳香発生装置のケース部材と、カバー部材と、シェード部材との接合部分であって、係止部以外の部位の断面図である。図16は、図1に示す芳香発生装置のケース部材と、カバー部材と、シェード部材との接合部分であって、係止部の部位の断面図である。図17は、図15と同一部位の断面図であり、シェード部材を取り外す際における挙動を示すものである。
カバー部材5とケース部材3との固定は、カバー部材5の周壁部21に設けられたネジ22をケース部材3の内面に設けたネジ4と係合させることによって行われる。
以下簡単に説明する。
シェード部材6を装着する際は、シェード部材6の凹溝51の導入部56の位置をカバー部材5の四角形の突起(爪)26に合わせる。この状態で、シェード部材6をカバー部材5側に押し、四角形の突起(爪)26を凹溝51の導入部56に挿入する。そしてシェード部材6を回転させる。その結果、突起(爪)26が凹溝51に係合した状態で、導入部56の傾斜に沿って移動し、突起(爪)26が凹溝51の係止部55に至る。
このとき、シェード部材6がカバー部材5側に近接し、シェード部材6の段部53がシェード部材側密接部40に押しつけられる。
シェード部材6の装着には、回転が伴うが、前記した様にパッキン部材7は、カバー部材5に設けられた小突起25及び四角形の突起(爪)26とも係合しているので、捩じれることはない。
即ちシェード部材6は、大きな開口を有し、開口端は変形し易い。そこで、切り欠き60に道具等を挿入し、これを外側に変形させることによって、突起(爪)26と係止部55との係合を解くことができる。
本実施形態の芳香発生装置1は、球形に組み立てた状態で使用する。そして上端の開口2からアロマオイル等の芳香発生液65を導入する。芳香発生液65は、多くの場合、湯や水で薄めた状態で芳香発生装置1内に入れられる。芳香発生液65の量は、図3に示すように、カバー部材5の突起部20が隠れない程度である。
そして風呂の熱が内部に伝わり、芳香発生液65が加熱され、芳香成分が気化する。その結果、浴室が良い香りに包まれる。
図18は、本実施形態の芳香発生装置における光の放射経路を示す説明図である。図19は、本実施形態の芳香発生装置の特に明るく輝く部位を示す説明図である。
また前記した様にカバー部材5には、LED11の近傍に突起部20が設けられており、且つ突起部20の先端は、半球部24となっており、さらにカバー部材5はすりガラス状であるから、図19に示すように、半球部24が特に輝き、拡散光を発する。
またカバー部材5はすりガラス状であるから、LED11から光を照射された部位が乱反射して柔らかく光るが、本実施形態では、あたかもカバー部材5の中央部に光の小山ができた様な状態となる。そして突起部20はなだらかな傾斜を持つから、光は、四方に放射される。
また芳香発生装置1は、上部に開口2を持ち、この開口は相当に大きいから、開口の中が見える。そのため使用者は、開口2の中の突起部20を観察することができる。
また浴槽の液面が揺れると、芳香発生装置1内部における芳香発生液65の液面と、カバー部材5に設けられた突起部20との位置関係や高さ関係が変化し、光が揺れる。
このように、使用者は、風呂につかりながら、ゆらゆら揺れる柔らかい光と、心地よい香りとを楽しむことができ、ゆったりとした気分となってストレスが解消される。
2 開口
3 ケース部材
5 カバー部材
6 シェード部材
7 パッキン部材
8 ケース部材の開口
10 電池
11 LED(発光ダイオード)
18 本体部
20 突起部
21 周壁部
22 ネジ
23 庇部
24 半球部
25 小突起
26 突起(爪)
29 登り勾配部
31 上辺部
32 縦辺部
33 下辺部
34 カバー部材側密接部
35 溝
37 小孔
40 シェード部材側密接部
45 ケース側密接部
47 開口
51 凹溝
55 係止部
62 液体収容部
65 芳香発生液
Claims (5)
- 光源を含む電装部品が搭載された機器搭載部を内蔵して重量のあるケース部と、
前記ケース部上に配されて内部に芳香を発生させる芳香発生液の貯留が可能な空洞を有するシェード部と、
気化された芳香発生液の芳香成分を放出させるために前記シェード部に設けられた開口と、を備え、
全体構造が前記ケース部を下にして浮かぶ浮体構造であり、
前記空洞の底面を形成し、前記ケース部の前記光源に面する部分が透光性を有する発光部であり、
前記ケース部の発光部は、周辺部からなだらかに中央に向かって盛り上がった形状であることを特徴とする芳香発生装置。 - 浴槽に浮かべて使用することができ、風呂の熱が内部に伝達されて内部に収容された芳香発生液の芳香成分を気化させることを特徴とする請求項1に記載の芳香発生装置。
- 前記光源は、発光ダイオードであることを特徴とする請求項1又は2に記載の芳香発生装置。
- 前記シェード部は、頂部に開口を備えた略半球状であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の芳香発生装置。
- 前記ケース部は、前記機器搭載部や電池を収容する内部空間と、
前記内部空間につながるケース開口と、
前記ケース開口を封鎖するカバー部材と、を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の芳香発生装置。
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