JP4152816B2 - 給油所の水位検知システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給油所の水位検知システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
給油所の地下タンク内には種々の理由により水が浸入することがある。そのため、各地下タンクごとに水検知センサや除水装置を設けて給油する燃料油内に水が混入するのを防止している(たとえば、特許文献1〜5)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭59−147224号(第1図、第3頁左下欄)
【特許文献2】
特開昭56−113580号(第2図、第2頁左下欄)
【特許文献3】
特開平9−323799号(第1図、第4頁)
【特許文献4】
特開平7−63595号(第3図、第4頁)
【特許文献5】
特開昭59−163185号(第1図、第2−3頁)
【0004】
前記特許文献2の第2頁左下欄には、各タンクごとに水検知手段が設けられ、タンク内の水が所定値以上になると、点灯して警報を発する水検知システムが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記特許文献2の発明では、設定レベルが低いと不必要に警報が発せられ、結局、設定レベルを上げざるを得ない。一方、設定レベルが高いと油と共に水を汲み上げてしまったり、警報が出た時には既に水位が高く水を抜く作業を緊急に行う必要が生じる。
【0006】
したがって、本発明の目的は、設定レベルを高めにしても適切な水警報を発することができるようにすることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明は、燃料油を貯留する地下タンク内の水位を測定する給油所の水位検知システムであって、計時手段と、前記地下タンクの油面レベルを計測する油面計と、液位を前記地下タンク内の液量に換算する換算手段と、前記油面計により計測した油面レベルに基づいて前記換算手段により算出された今回の液量から、過去の液量と荷降し及び汲み上げによる油量の変化とを除くことで、燃料油の下方に新たに溜った水の変化水量を算出する水量算出手段と、前記水量算出手段により求めた変化水量または該変化水量を累積した累積水量を前記油面レベルを測定した日時と共に記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された変化水量または累積水量と日時に基づいて水量の変化率を算出すると共に、この変化率に基づいて、所定の許容最大水量に至るまでの予測期間を算出する期間算出手段と、前記予測期間が所定の設定期間よりも小さいか否かを判別する判別手段と、前記判別の結果、予測期間が設定期間よりも小さい場合に報知する報知手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
削除
【0009】
本発明において、地下タンクは、一般に、略円筒形の容器を横に倒した状態で設置され、しかも、当該地下タンクの左右には外方に膨出した鏡板が溶接されている。そのため、地下タンクの水位と水量とは比例しない
【0010】
削除
【0011】
本発明においては、油面計で測定した液位を液量に換算する。前記換算液量から荷降し又は給油した燃料油の量を減算することで、水量を算出し、更に、該水量から水量の変化率を求め、求めた水量を日時と共に記憶させる。その後、水量の変化率および現在の水量に基づいて、許容最大水量に至るであろう予測期間Dxを算出し、判別および報知を行う。
【0012】
本発明においては、水位から水量を算出可能であり、一方、水量から水位を算出することも可能である。したがって、本発明では、水位または水量を記憶する代りに、水量または水位を記憶してもよい。また、予測期間Dxは、許容最大水位HMAX に至るまでの期間で算出してもよいし、許容最大水量QMAX に至るまでの期間で算出してもよい。
【0013】
なお、安全のために、許容最大水位HMAX においてのみ高さを検知するセンサを設けるのが好ましい。
【0014】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施形態の説明に先立って本発明の理解に役立つ参考例を図面にしたがって説明する。
図1〜図3は参考例を示す。
【0015】
図1に示すように、給油所の地上には、1または複数の給油装置Ui が設置されており、給油所の地下には、燃料油を貯留する地下タンクLi が埋設されている。一方、給油所の屋内には、給油装置Ui および地下タンクLi の管理を行うための制御装置3が設けられている。
【0016】
給油所の地下には、油種ごとに複数の地下タンクLi が埋設されており、地上に設けた複数台の給油装置Ui にそれぞれ接続されている。また、各地下タンクLi および給油装置Ui には、それぞれ、油種別に複数本の供給管5が接続されているが、説明の簡略化のために、以下の説明では、1台の地下タンクLi および給油装置Ui のみを例示して説明する。
【0017】
給油装置Ui
地下タンクLi には、吸上管5を介して給油装置Ui が接続されている。給油装置Ui は、地下タンクLi 内の燃料油Oを汲み上げ供給するものであり、給油装置Ui から汲み上げられた燃料油Oの供給量をカウントする流量計(図示せず)を備えている。給油装置Ui は、流量計によりカウントされた燃料油Oの汲上供給量を制御装置3に送信する。
【0018】
地下タンクLi
略円筒形の地下タンクLi には、油面計1と、該油面計1に併設された水位測定器12とが設けられている。油面計1および水位測定器12は、地下タンクLi 内の燃料油Oの液位(油面レベル)および水Wの水位を検出するものであり、該測定によって得られた液位信号および水位信号をそれぞれ制御装置3に送信する。
【0019】
前記油面計1および水位測定器12としては、種々の機構が考えられるが、たとえば、特開平7−63595号公報に記載された測定装置を用いた場合について、簡単に説明する。
油面計1は、パイプ10と、該パイプ10に案内されて上下方向に移動可能な第1および第2フロート11,12を備えている。第1フロート11は液位測定器を構成しており、その見掛けの比重、つまり全体としての比重が地下タンクLi 内の燃料油Oよりも小さくなるように設定されている。一方、第2フロート12は水位測定器を構成しており、見掛けの比重が水Wよりも小さく、かつ、前記燃料油Oよりも大きくなるように設定されている。
したがって、第1フロート11は燃料油Oの油面レベル上に浮かぶことになり、一方、水位測定器12は水Wが溜まった場合に水面レベル上に浮かぶことになる。
【0020】
前記パイプ10には、コイルユニットが内蔵されており、フロート11,12には、磁石が内蔵されている。コイルユニットに駆動パルスを出力すると、フロート11,12内の磁石による逆磁歪効果により、コイルユニットに起電力が発生する。かかる起電力を測定することによりフロート11,12の位置、すなわち、燃料油Oの液位および水Wの水位を算出することが可能である。前記コイルユニットによって検出された両フロート11,12からの電力信号は、前記液位信号および水位信号として制御装置3に出力される。
なお、地下タンクLi には、この地下タンクLi に燃料油Oを注入するための注油管4などが接続されている。
【0021】
制御装置3:
図2に示すように、POSには制御装置3および複数台の給油装置Uiが接続されている。前記制御装置3には、水位測定器12が併設された油面計1および給油装置Ui が図示しないインターフェイスを介して接続されている。
制御装置3は、マイコン30を備えており、該マイコン30には、タッチスクリーン(報知手段)34や、たとえばブザーなどからなる警報器(報知手段)35などが接続されている。
【0022】
前記マイコン30は、CPU31、メモリ32およびタイマからなる計時手段33を備えている。メモリ32は、履歴記憶部32a、液位−液量記憶部32b、許容最大水位記憶部32cおよび設定期間記憶部32dを備えている。
【0023】
図2(c)に示すように、液位−液量記憶部32bには、種々の値の液位と、当該液位に対応する液量とが互いに関連付けられて記憶されている。液量は液位毎に予め算出された値である。CPU31は、液位に対応する液量を読み出すことにより、当該液位を液量に換算することが可能である。
【0024】
すなわち、CPU31は、油面計1からの液位信号に基づき液位を算出した後、液位−液量記憶部32bから当該液位に対応する液量を読み出すことにより、液位を地下タンクLi 内の油量に換算する。したがって、CPU31および液位−液量記憶部32bは、液位(油面レベル)を地下タンクLi 内の油量に換算する換算手段を構成している。なお、この液位−液量記憶部32bは、在庫量を知る手段として、つまり、現在貯留されている燃料油の量を知る手段として、一般に、給油所のシステムに設けられている。
【0025】
一方、CPU31は、前記換算手段を用いて、水位測定器12で計測した水位を地下タンクLi 内の水量に換算する。すなわち、CPU31は、水位測定器12からの水位信号に基づき、地下タンクLi 内に溜まった水Wの水位を算出する。つぎに、CPU31は、液位−液量記憶部32bから当該水位(液位)に対応する水量(液量)を読み出し、水位を水量に換算する。
【0026】
CPU31は、所定時間毎に水位から水量への換算を行う。CPU31は、計時手段33からの出力に基づき当該水位を検出した日時を得ると共に、当該日時と、水位および該水位に対応する水量とを互いに関連付けて履歴記憶部32aに記憶させる。
したがって、図2(b)に示すように、履歴記憶部32aには、地下タンクLi 内の水位と水量とが、検出された日時ごとに関連付けられて記憶される。
【0027】
許容最大水位記憶部32cには、許容最大水位HMAX が予め記憶されている。図1に示すように、許容最大水位HMAX とは、地下タンクLi 内の水Wが吸上管5(図1)から給油装置Ui に汲み上げられない最大の水位HMAX である。そのため、地下タンクLi 内の燃料油Oの下方に溜まった水Wの水位が許容最大水位HMAX を越えると、給油装置Uiから水が汲み上げられ、水交じりの燃料油が供給されるという不具合を生じることになる。
【0028】
CPU31は、期間算出手段31aおよび判別手段31bを備えている。
まず、期間算出手段31aについて説明する。
期間算出手段31aは、地下タンクLi 内の水量の変化率(以下、「水量変化率」という)QVを算出すると共に、当該水量変化率QVに基づき、所定の許容最大水位HMAX に至るまでの予測期間を算出する。
【0029】
すなわち、期間算出手段31aは、許容最大水位記憶部32cから許容最大水位HMAX を読み出した後、液位−液量記憶部32bから該許容最大水位HMAX に対応する許容最大水量QMAX を読み出す(換算する)。つぎに、期間算出手段31aは、以下に示す式(1) を用いて水量変化率QVの算出を行う。
QV=(Qi −Qi-1 )/(Ti −Ti-1 ) …(1)
但し、Qi :今回の水位に相当する水量
i-1 :前回測定された水位に相当する水量
i :今回の測定日時
i-1 :前回の測定日時
【0030】
つぎに、期間算出手段31aは、算出された水量変化率QVに基づき、以下に示す式(2) を用いて予測期間Dxの算出を行う。
Dx=(QMAX −Qi )/QV …(2)
但し、QMAX :許容最大水量
【0031】
設定期間記憶部32dには、設定期間Dcが予め記憶されている。設定期間Dcの値としては、余裕をもって地下タンクLi の水抜きを行うことのできる期間が設定される。
【0032】
判別手段31bは、算出された予測期間Dxと、設定期間記憶部32dから読み出した所定の設定期間Dcとの比較を行う。前記比較の結果、Dx<Dcであれば、判別手段31bは、タッチスクリーン34および警報器35に報知信号を送る。かかる報知信号により、所定期間内に地下タンクLi 内の水抜きを行う旨の表示がタッチスクリーン34に行われると共に、警報器35が作動する(ブザーおよび/またはランプ点灯)。
【0033】
水検知方法:
つぎに、本参考例のシステムにおける水検知の方法について、図3に示すフローチャートにしたがい説明する。
制御装置3の水検知がスタートしてステップS1に進むと、ステップS1では、CPU31が計時手段33からの計時信号に基づき、所定時間が経過したか否かの判別が行われる。所定時間が経過するとステップS2に進む。
ステップS2では、CPU31が水位測定器12からの水位信号に基づき、地下タンクLi 内に溜まった水Wの水位Hi を算出して、ステップS3に進む。
ステップS3では、CPU31が液位−液量記憶部32bから当該水位Hi に対応する水量Qi を読み出して換算し、ステップS4に進む。
【0034】
ステップS4では、CPU31が計時手段33から当該検出日時を受け取り、該日時を前記水位Hi および水量Qi に関連付けて履歴記憶部32aに記憶させ、ステップS5に進む。
ステップS5では、CPU31により、前記水位Hi が許容最大水位HMAX 以下であるか否かの判別が行われる。CPU31は、許容最大水位記憶部32cから許容最大水位HMAX を読み出し、前記水位Hi が許容最大水位HMAX 以下である場合には、ステップS6に進む。一方、水位が許容最大水位HMAX を越える場合には、ステップS9に進む。ステップS9では、CPU31が警報器35を作動させると共に、タッチスクリーン34に直ちに水抜きを行うべき旨の表示を行う。
【0035】
ステップS6では、期間算出手段31aが水量変化率QVの算出を行う。まず、期間算出手段31aは、液位−液量記憶部32bから許容最大水位HMAX に対応する許容最大水量QMAX を読み出す。つぎに、期間算出手段31aは、前述の式(1) を用いて水量変化率QVの算出を行い、ステップS7に進む。
ステップS7では、期間算出手段31aが、算出された水量変化率QVに基づき、前述の式(2) を用いて予測期間Dxを算出し、ステップS8に進む。
【0036】
ステップS8では、判別手段31bにより、予測期間Dxが設定期間Dc以下であるか否かの判別が行われる。判別手段31bは、設定期間記憶部32dから設定期間Dcを読み出し、予測期間Dxと設定期間Dcとの比較を行い、予測期間Dxが設定期間Dc以下の場合には、ステップS9に進む。一方、予測期間Dxが設定期間Dcを越える場合には、ステップS1に戻る。
【0037】
ステップS9では、CPU31が警報器35を作動させると共に、タッチスクリーン34に水抜きの時期が近づいた旨の表示を行う。
なお、前記ステップS9では、タッチスクリーン34に水抜きの時期が近づいた旨の表示を行うと共に、水抜きまでの期間を表示するようにしてもよい。
【0038】
また、過去に算出した水量変化率QVの平均値を用いて予測期間Dxを算出するようにしてもよい。また、かかる水量変化率QVの平均値に比べて、今回算出した水量変化率QVが所定の値以上である場合には、今回の水量変化率QVに重みを付けて予測期間Dxを算出するようにしてもよい。さらに、今回の水量変化率QVが所定の値よりも大きな場合には、タッチスクリーン34に直ちに水抜きを行うべき旨の表示を行わせると共に、警報器35を作動させるようにしてもよい。
【0039】
また、前述の参考例では、今回検出した水位と前回の水位とに基づいて水量変化率QVを算出したが、3以上の水位に基づいて水量変化率QVを算出するようにしてもよい。
また、水位を水量に変換する場合には、液位−液量記憶部32bからなる変換テーブルを用いる代わりに、地下タンクの形状・寸法に基づく演算式を予め記憶させておき、当該演算式を用いてその都度、液位から液量を算出するようにしてもよい。
また、前述の参考例では、水位を水量に換算し、水量の変化により予測期間を算出するようにしたが、水位の変化に基づいて予測期間を算出してもよい。
【0040】
なお、前述の参考例では、説明を簡略化するために、1台ずつの地下タンクLi および給油装置Ui のみを例示して説明したが、制御装置3に接続された複数の地下タンクLi のうち、予測期間Dxが設定期間Dcよりも短い地下タンクLi が複数存在する場合には、当該予測期間Dxを該当する地下タンクLi ごとに表示するようにしてもよい。
【0041】
施形態:
つぎに、実施形態について説明する。以下の説明では、主に、参考例とは異なる部分の構成について説明する。
【0042】
図4は油面計1を中心とした部分の側面断面図である。地下タンクLi には、油面計1と該油面計1の下端部に固定された水検知センサ(限界センサ)13とが設けられている。油面計1は地下タンクLi 内の燃料油Oの液位を測定するためのものである。
【0043】
水検知センサ13は許容最大水位HMAX の高さに固定して取り付けられ、水の検知を行うものである。ここで、水の電気抵抗値は、油の電池抵抗値よりも小さいため、水は油よりも電流を通し易い。そのため、水検知センサ13により電流値を計測することにより、地下タンクLi 内に溜まった水Wの検知が可能である。水検知センサ13は許容最大水位HMAX まで水Wが達すると、当該水Wを検知し、限界信号を制御装置3に出力する。
【0044】
前記油面計1としては、種々の機構が考えられるが、たとえば、特開平9−323799号公報に記載された装置を用いた場合について、簡単に説明する。
油面計1は、パイプ10と、該パイプ10に案内されて上下方向に移動可能な第1フロート11を備えている。第1フロート11は、その見掛けの比重、つまり全体としての比重が地下タンクLi 内の燃料油Oよりも小さくなるように設定されている。第1フロート11には、フロートテープ15が連結されており、該テープ15は上方に設けられたテープドラム16によって巻き取られる。第1フロート11が上下すると、テープ15がドラム16によって巻取・繰出が行われる。かかる巻取量や繰出量を検出することより、燃料油Oの液位レベルを算出することが可能である。油面計1は、前記巻取量および繰出量からなる液位信号を制御装置3に出力する。
【0045】
図5に示すCPU31は、前記液位信号に基づき液位を算出する。CPU31は、液位−液量記憶部32bから当該液位に対応する液量を読み出し、油量に換算する。
ここで、前記油量は、液面(油面レベル)に基づいて算出されているため、燃料油Oの下方に水Wが溜まると、当該水Wの水量が加算された値となる。そのため、混乱を避けるために、以後の説明では、油面レベルに基づいて算出された「油量」のことを「総液量」と呼ぶことにする。
【0046】
制御装置3のメモリ32には、液位−液量記憶部32bおよび設定期間記憶部32dの他に、水量履歴記憶部32a、許容最大水量記憶部32cおよび油量履歴記憶部32eが設けられている。
許容最大水量記憶部32cには、予め算出された許容最大水量QMAX が記憶されている。
【0047】
図6(c)に示すように、油量履歴記憶部32eには、荷降量Oa・汲上量Ob、総液量Woおよび計測日時が互いに関連付けられて記憶される。荷降量とは、地下タンクLi 内に荷降しされた燃料油Oの量である。汲上量とは、給油装置Uiによって汲み上げられた燃料油Oの量であり、マイナスの値で表される。
【0048】
ここで、今回の総液量から過去の総液量と荷降し及び汲み上げによる油量の変化とを除くことで、燃料油Oの下方に新たに溜まった水Wの変化水量を算出することが可能である。すなわち、CPU31は、以下に示す式(3) に基づいて変化水量Ovの算出を行う。
Ov=今回の総液量Wo−(前回の総液量Wo+Oa+Ob)…(3)
但し、
Oa:荷降量
Ob:汲上量(マイナス値)
【0049】
たとえば、図6(c)に示すように、日時Ti において40リットルの燃料油Oが汲み上げられたとすると、この汲み上げ後に計測された今回の総液量Woi から前回の総液量Woi-1 を除算した前回との差は汲上量Ob(−40リットル)に等しくなるはずである。しかし、地下タンクLi 内に水Wが侵入した場合には、前回との差が、新たに溜まった水の変化水量分だけ汲上量Obよりも大きくなる。したがって、前回との総液量Woの差分から、汲上量Obを減算することにより、新たに溜まった変化水量Ovを算出することができる。また、荷降量Oaについても同様に、前回との総液量Woの差分から荷降量Oaを減算することにより、変化水量Ovを算出することができる。
【0050】
前記変化水量Ovは概ね所定時間ごとに計測される。CPU31は変化水量Ovが計測される毎に該変化水量Ovを積算した累積水量Qi を算出する。CPU31は、計時手段33から油面レベルを測定した日時を読み出し、当該日時と共に、変化水量Ovおよび累積水量Qi を互いに関連付けて水量履歴記憶部32aに記憶させる。
CPU31は、今回の累積水量Qi 、前回測定された累積水量Qi-1 、今回測定された日時Ti および前回測定された日時Ti-1 に基づき、前述の第1実施形態で示した式(1) を用いて水量変化率QVの算出を行う。CPU31は、算出された水量変化率QVに基づき、前述の式(2) を用いて予測期間Dxの算出を行う。
【0051】
なお、CPU31は、水抜きの時期を予測する予測モードと、水が許容最大水位HMAX に達したか否かの検出を行う限界検出モードとを備えている。
その他の構成は、参考例と同様であり、同一部分または相当部分に同一符号を付して、その詳しい説明および図示を省略する。
【0052】
つぎに、本実施形態の本システムにおける水位検知の方法について説明する。
制御装置3の水検知がスタートすると、まず、以下の限界検出モードがスタートする。
【0053】
限界検出モードがスタートすると、水検知センサ13が地下タンクLi 内の水検知を開始し、水が許容最大水位HMAX に達すると、水検知センサ13が当該水を検出し、限界信号を制御装置3に送る。その後、CPU31が限界信号を受け取ると、CPU31が警報器35を作動させると共に、タッチスクリーン34に直ちに水抜きを行うべき旨の表示を行わせる。前記限界検出モードにおいて、水検知センサ13が水を検出していない場合には、以下の予測モードがスタートする。
【0054】
図7のフローチャートに示すように、予測モードがスタートしてステップS10に進むと、ステップS10では、所定時間が経過したか否かの判別が行われる。所定時間が経過するとステップS11に進む。
ステップS11では、荷降中あるいは給油装置Uiによる給油中であるか否かの判別が行われる。荷降中ないし給油中でない場合には、ステップS12に進む。荷降中や給油中には、地下タンクLi 内の油面が上下し、正確な油面レベルを検出することができないからである。
【0055】
ステップS12では、油面計1からの前記液位信号に基づいて液位を算出し、ステップS13に進む。
ステップS13では、CPU31が液位−液量記憶部32bから当該液位に対応する液量を読み出し、総液量に換算してステップS14に進む。
ステップS14では、CPU31が、今回の総液量Wo、前回の総液量Wo、荷降量Oaおよび汲上量Obに基づき、前述の式(3) を用いて変化水量Ovを算出すると共に、変化水量Ovを積算した累積水量Qi を算出してステップS15に進む。
【0056】
ステップS15では、CPU31が計時手段33から油面レベルを測定した日時を読み出し、当該日時と共に、変化水量Ovおよび累積水量Qi を互いに関連付けて水量履歴記憶部32aに記憶させ、ステップS16に進む。
ステップS16では、CPU31により、前記累積水量Qi が許容最大水量QMAX 以下であるか否かの判別が行われる。CPU31は、許容最大水量記憶部32cから許容最大水量QMAX を読み出し、前記累積水量Qi が許容最大水量QMAX 以下である場合には、ステップS26に進む。一方、累積水量Qi が許容最大水量QMAX を越える場合には、ステップS29に進む。
【0057】
ステップS26からステップS29は、前述の参考例におけるステップS6からステップS9に対応しているため、その説明を省略する。
ステップS28では、判別手段31bによる判別において、予測期間Dxが設定期間Dcを越える場合には、再び限界モードが起動される。
このように、本実施形態のシステムでは、限界モードと予測モードとが交互に繰り返され水位検知が行われる。
なお、水抜きが行われた後には、総液量Woから水抜きをした水量が減算される。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、許容最大水位(水量)に至るまでの予測期間を予測して、この予測期間が短い場合に報知するから、前記許容最大水位を極力高めに設定し得ると共に、水の汲み上げ作業を余裕をもって行うことができる。
【0059】
なお、予測期間を表示することで、水の汲み上げ作業をより一層余裕をもって行うことができる。
【0060】
また、水位を水量に換算して前記期間等の計算を行えば、前記期間を精度良く演算し得ると共に、元々、油面計の油面レベルから油量を算出するのに用いているテーブルや演算式を使って、前記水位−水量の換算を行うことができるので、データやソフトの作成・入力に差程手間がかからない。
【0061】
特に本発明のように、油面計により計測した液位から水量およびその変化率を算出するようにすれば、別途、水位測定器を設ける必要がなくコストダウンを図ることができる。
【0062】
更に、許容最大水位HMAX を検出するための検知手段を設ければ、該検知手段は、水位を測定する測定器に比べ著しく安価であるから、コストが差程アップすることなく、許容最大水位HMAX になったことを安全確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の理解に役立つ参考例にかかる給油所を示す概略断面図である。
【図2】 (a)は給油所の各機器を示す概略構成図、(b)および(c)は記憶部の記憶内容を示す図表である。
【図3】 (a)は水位検知の方法を示すフローチャート、(b)は期間を推定する方法の一例を示す図表である。
【図4】 本発明の実施形態にかかる油面計の近傍を示す概略断面図である。
【図5】 給油所の各機器を示す概略構成図である。
【図6】 記憶部の記憶内容を示す図表である。
【図7】 予測モードを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1:油面計
12:水位測定器
13:水検知センサ
31a:期間算出手段
31b:判別手段
33:計時手段
34:タッチスクリーン(報知手段)
35:警報器(報知手段)
Dc:設定期間
Dx:予測期間
i :水位
MAX :許容最大水位
i :地下タンク
O:燃料油
i :油量
MAX :許容最大水量
W:水

Claims (3)

  1. 燃料油を貯留する地下タンク内の水位を測定する給油所の水位検知システムであって、
    計時手段と、
    前記地下タンクの油面レベルを計測する油面計と、
    液位を前記地下タンク内の液量に換算する換算手段と、
    前記油面計により計測した油面レベルに基づいて前記換算手段により算出された今回の液量から、過去の液量と荷降し及び汲み上げによる油量の変化とを除くことで、燃料油の下方に新たに溜った水の変化水量を算出する水量算出手段と、
    前記水量算出手段により求めた変化水量または該変化水量を累積した累積水量を前記油面レベルを測定した日時と共に記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された変化水量または累積水量と日時に基づいて水量の変化率を算出すると共に、この変化率に基づいて、所定の許容最大水量に至るまでの予測期間を算出する期間算出手段と、
    前記予測期間が所定の設定期間よりも小さいか否かを判別する判別手段と、
    前記判別の結果、予測期間が設定期間よりも小さい場合に報知する報知手段とを備えた給油所の水位検知システム。
  2. 請求項において、
    前記許容最大水位の高さに固定して取り付けられた水を検知する水検知センサを設けた給油所の水位検知システム。
  3. 請求項1ないしのいずれか1項において、
    前記予測期間が前記設定期間よりも短い場合には、当該期間を該当する地下タンクごとに表示するようにした給油所の水位検知システム。
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