JP4152123B2 - サーボシリンダの制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、機械式フィードバックを用いてサーボシリンダの作動を制御するようにしたサーボシリンダの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のサーボシリンダの制御装置としては、例えば図7に示すようなものが知られている。この制御装置を用いてピストン11およびピストンロッド12を所定距離だけ突出側に移動させる場合には、制御モータ13に操作信号を入力し、ピストン11、ピストンロッド12内に形成された挿入孔14に遊嵌されているボールねじ軸15を右回転させることにより、該ボールねじ軸15に螺合するとともに挿入孔14の内周に摺接するスプール16を突出側に移動させる。
【0003】
この結果、ピストン11に形成された流入通路17と給排通路18とがスプール16の外周に形成された環状溝19を通じて連通し、これにより、ポンプから供給通路20を通じてシリンダ室21のロッド側室22に常時導かれている高圧流体が、前記流入通路17、環状溝19、給排通路18を通じてシリンダ室21のヘッド側室23に供給される。
【0004】
ここで、ピストン11のヘッド側室23側の受圧面積(流体力)はロッド側室22側の受圧面積(流体力)より大であるため、ピストン11およびピストンロッド12はピストン11の両側に作用する流体力差によって突出側に移動する。このようにしてピストン11、ピストンロッド12がスプール16に追従して移動し、流入通路17と給排通路18とがスプール16により遮断されそうになるが、前記スプール16は制御モータ13の作動によりさらに突出側に移動しているため、ヘッド側室23に引き続き高圧流体が供給され、これにより、ピストン11、ピストンロッド12は引き続いてスプール16に追従移動する。
【0005】
そして、スプール16がボールねじ軸15の回転により所定距離だけ移動すると、ピストン11、ピストンロッド12も同一距離だけ突出側に移動するが、このとき、ピストン11、ピストンロッド12がスプール16に追いついて流入通路17と給排通路18との間がスプール16により遮断され、ピストン11、ピストンロッド12の突出移動が停止する。
【0006】
一方、ピストン11、ピストンロッド12を前記突出位置から初期位置に復帰させる場合には、制御モータ13に操作信号を入力してボールねじ軸15を左回転させることにより、スプール16をボールねじ軸15によって引っ込み側に移動させる。この結果、ピストンロッド12内に形成された戻り通路25と前記給排通路18とが環状溝19を通じて連通するが、このとき、シリンダ室21のロッド側室22には前述のように高圧流体が常時供給されているので、ピストン11、ピストンロッド12が引っ込み側に押し戻され、これにより、該ヘッド側室23内の流体は給排通路18、環状溝19、戻り通路25を通じて挿入孔14に流出する。
【0007】
このようにして挿入孔14に流出した流体はボールねじ軸15内に形成された貫通孔26およびシリンダケース27内に形成された排出通路28を通じて排出される。この結果、ピストン11、ピストンロッド12がスプール16に追従して引っ込み側に移動し、給排通路18と戻り通路25がスプール16により遮断されそうになるが、前記スプール16は制御モータ13の作動によりさらに引っ込み側に移動しているため、ロッド側室22に引き続き高圧流体が供給されるとともに、ヘッド側室23からは流体が排出され、これにより、ピストン11、ピストンロッド12は引き続きスプール16に追従移動する。
【0008】
そして、スプール16がボールねじ軸15の回転により初期位置まで復帰すると、ピストン11、ピストンロッド12もスプール16と同一距離だけ引っ込み側に移動してスプール16に追いつく。このとき、給排通路18と戻り通路25との間がスプール16により遮断され、ピストン11、ピストンロッド12の引っ込み移動が停止する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のサーボシリンダの制御装置にあっては、ピストン11、ピストンロッド12の中心軸上に形成された挿入孔14に、ピストン11、ピストンロッド12のストローク長より長いボールねじ軸15を遊嵌するようにしているため、装置全体が大型になるとともに、既存のサーボシリンダへの設置が困難であり、しかも、ピストンロッド12の外径が挿入孔14の影響を受けて大径となり、ピストン11、ピストンロッド12の突出時と引っ込み側とにおける移動速度に大きな差が発生するという問題点もある。
【0010】
この発明は、小型でありながら既存のサーボシリンダへの設置が容易であるサーボシリンダの制御装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、サーボシリンダに流体を給排する主回路の途中に介装され、軸方向に移動することで流体の流れ方向を切換えるスプールを有するサーボ制御弁と、回転駆動力を受けたとき、該回転駆動力を軸方向移動力に変換して前記サーボ制御弁のスプールに付与する変換移動手段と、入力された操作信号に応じた回転駆動力を発生し、該回転駆動力を前記変換移動手段に付与する制御モータと、ピストンロッドに転がり接触し、該ピストンロッドの移動に応じて回転する検出ローラと、該検出ローラの回転力をフィードバック力として前記変換移動手段に伝達付与する機械式伝達手段とを備え、前記サーボシリンダのピストンロッドの中心軸Lを通過し、検出ローラの回転軸線に平行な直線Mと、サーボシリンダのピストンロッドに対する検出ローラの転がり接触点Nとサーボシリンダのピストンロッドの中心軸Lとを結ぶ半径方向線Pとの交差角Qを 45 度未満としたことにより達成することができる。
【0012】
サーボシリンダのピストンロッドを突出側あるいは引っ込み側に移動させる場合には、操作信号を制御モータに入力して回転駆動力を変換移動手段に付与する。この結果、変換移動手段は前記回転駆動力を軸方向移動力に変換してサーボ制御弁のスプールに付与し、該スプールを軸方向に移動させる。これにより、主回路を流れる流体の流れ方向が切換えられ、ピストンロッドが移動する。
【0013】
このようにピストンロッドが移動すると、該ピストンロッドの外周に転がり接触している検出ローラが前記移動に応じて回転するが、このとき、検出ローラの回転力はフィードバック力として機械式伝達手段により変換移動手段に伝達付与される。この結果、変換移動手段はスプールを制御モータによる移動方向と逆方向に移動させ、スプールを初期位置(中立位置)に向かって復帰させる。
【0014】
このようにサーボシリンダの作動時、変換移動手段には制御モータおよび検出ローラからスプールに逆方向の軸方向移動を発生させる回転力が付与されるが、この検出ローラの回転は制御モータの回転より僅かに遅れるため、通常スプールは開状態に保持され、ピストンロッドは所定方向への移動を継続する。そして、制御モータへの操作信号の入力が終了すると、スプールは初期位置に復帰するが、このとき、ピストンロッドは所望のストロークだけ軸方向に移動し停止する。
【0015】
ここで、前述のようにスプール自身は軸方向に若干量移動するだけであるため、これを移動させるための変換移動手段、検出ローラ、機械式伝達手段を、従来技術で説明したような長いボールねじ軸に比較して小型とすることができる。また、検出ローラはピストンロッドに転がり接触しているため、該検出ローラおよび変換移動手段、機械式伝達手段はサーボシリンダ外に設置されることとなり、この結果、サーボシリンダのピストンロッドの外径を大径とする必要が無く、これにより、ピストンロッドの突出時と引っ込み時における移動速度差を小さくすることができる。また、装置全体の幅を容易に狭くすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1、2、3、4、5、6において、31は油圧ショベル、クレーン、工作機械、アミューズメント装置等に用いられるサーボシリンダであり、このサーボシリンダ31はヘッド側が閉止されロッド側が開口している有底円筒状の本体ケース32を有する。33は前記本体ケース32のロッド側端に固定され、該本体ケース32のロッド側開口を閉止するロッドカバーであり、このロッドカバー33と前記本体ケース32との内部にはこれらに囲まれたシリンダ室34が形成されている。
【0017】
35は前記シリンダ室34に摺動可能に収納され、該シリンダ室34をロッド側室34aとヘッド側室34bとに区画するピストンであり、このピストン35には中央部が前記ロッドカバー33を貫通し、本体ケース32と同軸であるピストンロッド36の後端部が固定されている。37はロッドカバー33の先端面にボルト等により着脱可能に取付けられたホルダーであり、このホルダー37に形成された遊嵌孔38内には前記ピストンロッド36が遊嵌されている。
【0018】
41は先端部が前記ホルダー37に固定されサーボシリンダ31に平行に延びる四角柱状のケース本体であり、このケース本体41内にはサーボシリンダ31に平行に延びる貫通した断面円形のスプール孔42が形成されている。そして、このスプール孔42の先端開口はケース本体41に固定された先端キャップ43により閉止され、一方、後端開口はケース本体41に固定された後端キャップ44により閉止されている。
【0019】
46は前記スプール孔42内に摺動可能に挿入されピストンロッド36に平行に延びるスプールであり、このスプール46はキー47により回り止めされながらスプール孔42内を軸方向に移動可能である。このスプール46の外周には先端側から後端側に向かって軸方向に離れた3個の環状溝46a、46b、46cが順次形成されている。
【0020】
49は高圧流体を吐出するポンプであり、このポンプ49に接続されている供給通路50は、前記ケース本体41内に形成され、環状溝46bに常時連通している供給孔51に接続されている。52は前記供給孔51より先端側のケース本体41内に形成された第1給排孔であり、この第1給排孔52と前記サーボシリンダ31のロッド側室34aとは第1給排通路53により接続されている。54は前記供給孔51より後端側のケース本体41内に形成された第2給排孔であり、この第2給排孔54と前記サーボシリンダ31のヘッド側室34bとは第2給排通路55により接続されている。
【0021】
この結果、前記スプール46が先端側に移動することで、供給孔51と第1給排孔52とが環状溝46bを介して連通すると、ポンプ49から吐出された高圧流体は第1給排通路53を通じてロッド側室34aに供給され、ピストン35、ピストンロッド36を引っ込み側(ヘッド側)に移動させ、一方、スプール46が後端側に移動することで、供給孔51と第2給排孔54とが環状溝46bを介して連通すると、ポンプ49から吐出された高圧流体は第2給排通路55を通じてヘッド側室34bに供給され、ピストン35、ピストンロッド36を突出側(ロッド側)に移動させる。
【0022】
57はケース本体41内に形成され、一側が二股に分岐するとともに、一方の一端が第1給排孔52より先端側でスプール孔42に開口し、他方の一端が第2給排孔54より後端側でスプール孔42に開口する排出孔であり、この排出孔57の他端とタンク58とは排出通路59によって接続されている。そして、前述のようにスプール46が先端側に移動すると、排出孔57の他方の一端と第2給排孔54とが環状溝46cを介して連通するため、ヘッド側室34b内の流体は引っ込み側に移動するピストン35により第2給排通路55に押出された後、排出通路59を通じてタンク58に排出される。
【0023】
一方、スプール46が後端側に移動すると、排出孔57の一方の一端と第1給排孔52とが環状溝46aを介して連通するため、ロッド側室34a内の流体は突出側に移動するピストン35により第1給排通路53に押出された後、排出通路59を通じてタンク58に排出される。前述した供給通路50、供給孔51、第1給排孔52、第1給排通路53、第2給排孔54、第2給排通路55、排出孔57、排出通路59は全体として、サーボシリンダ31に流体を給排する主回路60を構成する。また、前述のスプール孔42、スプール46、キー47は全体として、前記主回路60の途中に介装され、軸方向に移動することで流体の流れ方向を切換えるスプール46を有するサーボ制御弁61を構成する。
【0024】
前記環状溝46aより先端側のスプール46には切り欠き63が形成され、この切り欠き63内にはスプール46と同軸で略円筒状をしたスリーブ64を回転可能に支持するスラストブッシュ65が収納固定されている。この結果、前記スリーブ64はスラストブッシュ65を介してスプール46に回転可能に支持されることになる。
【0025】
66はスプール46の中心軸上に形成された遊嵌穴であり、この遊嵌穴66には先端部外周におねじ67を有し、ピストンロッド36に平行に延びるねじ軸68が遊嵌されている。69は前記スリーブ64の内周に形成されためねじであり、このめねじ69には前記ねじ軸68のおねじ67が螺合している。この結果、ねじ軸68が回転すると、おねじ67、めねじ69のねじ作用により、スリーブ64はスプール46と共に軸方向に一体的に移動する。
【0026】
71は後端キャップ44の後端面に取付けられたパルスモータ等の制御モータであり、この制御モータ71には図示していない制御部から操作信号(パルス)が入力される。この制御モータ71はねじ軸68と同軸で前記操作信号により回転する出力軸72を有し、この出力軸72は後端キャップ44を貫通するねじ軸68の後端部に連結されている。
【0027】
そして、この制御モータ71は入力された操作信号に応じた回転駆動力を発生し、該回転駆動力を後述する変換移動手段85のねじ軸68に付与する。そして、前述のように制御モータ71の出力軸72、ねじ軸68およびサーボ制御弁61のスプール46を、サーボシリンダ31のピストンロッド36と平行に配置するようにすれば、制御装置全体を安価で小型とすることができる。
【0028】
74はホルダー37、ケース本体41を貫通しホルダー37の遊嵌孔38において内端が開口する貫通孔であり、この貫通孔74はピストンロッド36のほぼ半径方向に、詳しくは、ピストンロッド36の中心軸Lとスプール46の中心軸とを含む平面に平行に延びるとともに、スプール46の先端部側方を通過している。そして、この貫通孔74のケース本体41における外端開口はケース本体41に固定されたキャップ75により閉止されている。
【0029】
76は前記貫通孔74の内端部に遊嵌され該貫通孔74と同軸の連結スリーブであり、この連結スリーブ76は複数の軸受77を介してホルダー37、ケース本体41に回転可能に支持されている。78は連結スリーブ76より外側の貫通孔74内に遊嵌された伝達軸であり、この伝達軸78の内端部は連結スリーブ76の外端部に移動可能に挿入されている。
【0030】
また、この伝達軸78の外端部とケース本体41との間には軸受80が介装されるとともに、伝達軸78と連結スリーブ76とはキー79を介して連結されており、この結果、該伝達軸78は前記連結スリーブ76と一体となって回転することができる。
【0031】
前記伝達軸78の中央部にははすば歯車82が一体形成され、このはすば歯車82の外周にははすばからなる外歯83が形成されている。一方、前記スリーブ64の外周には前記外歯83に噛み合うはすばからなる外歯84が形成されているが、このスリーブ64の回転軸線とはすば歯車82の回転軸線とはねじれ状態で直交しているので、これらスリーブ64とはすば歯車82とは直交ヘリカルスパイラルギアを構成する。
【0032】
そして、例えば前記ねじ軸68が左回転すると、スリーブ64ははすば歯車82によりねじ軸68との一体回転が制限されているため、右回転しながら軸方向に、ここでは後端側に向かって移動し、これにより、スプール46もスリーブ64と一体となって軸方向(後端側)に移動する。一方、はすば歯車82が図4において右回転すると、スリーブ64は左回転するが、このとき、スリーブ64はねじ軸68に螺合しているため、スリーブ64はねじ作用によって軸方向(先端側)に移動し、これにより、スプール46もスリーブ64と一体となって軸方向(先端側)に移動する。
【0033】
前述したスリーブ64、ねじ軸68、はすば歯車82は全体として、ねじ軸68またははすば歯車82が回転駆動力を受けたとき、該回転駆動力を軸方向移動力に変換して前記サーボ制御弁61のスプール46に付与する変換移動手段85を構成する。ここで、この変換移動手段85を前述のようなスリーブ64、ねじ軸68、はすば歯車82から構成すれば、簡単な構造でかつ小型、安価でありながら、回転駆動力を軸方向移動力に変換して確実にスプール46に付与することができる。
【0034】
87は回転軸線がはすば歯車82の回転軸線と同軸の検出ローラであり、この検出ローラ87は連結スリーブ76に内端側から挿入されるとともに、キー88により連結スリーブ76に一体回転するよう連結された軸部87aと、軸部87aの内端に一体形成され、内端面が球面の一部からなる凸レンズ状の接触部87bとから構成されている。
【0035】
そして、この接触部87bの内端面はロッドカバー33から突出しているピストンロッド36の外周に転がり接触しており、この結果、前記検出ローラ87はピストンロッド36の軸方向移動に応じて回転する。89は連結スリーブ76と接触部87bとの間に介装された皿ばねであり、この皿ばね89は検出ローラ87をピストンロッド36に対して滑りが発生しないよう押付ける。
【0036】
ここで、サーボシリンダ31のピストンロッド36の中心軸Lを通過し、検出ローラ87の回転軸線に平行な直線Mと、サーボシリンダ31のピストンロッド36に対する検出ローラ87の転がり接触点Nとサーボシリンダ31のピストンロッド36の中心軸Lとを結ぶ半径方向線Pとの交差角Qを45度未満としている。
【0037】
このようにすれば、検出ローラ87を前記直線Mに接近させることができ、これにより、装置全体の幅を容易に狭くすることができる。91は連結スリーブ76内で伝達軸78と検出ローラ87との間に介装されたスプリングであり、このスプリング91は伝達軸78を外側に向かって付勢し、スリーブ64の外歯84とはすば歯車82の外歯83との間のバックラッシを無くするようにしている。
【0038】
前述した連結スリーブ76、伝達軸78は全体として、前記はすば歯車82、検出ローラ87に連結された機械式伝達手段としての伝達ロッド92を構成し、この伝達ロッド92は前記検出ローラ87の回転力をフィードバック力として前記変換移動手段85のはすば歯車82に伝達付与する。ここで、前述のようにはすば歯車82の回転軸線と検出ローラ87の回転軸線とを同軸とするとともに、これらはすば歯車82、検出ローラ87に、直線状に延びる伝達ロッド92を連結するようにすれば、簡単な構造でかつ小型、安価としながら、検出ローラ87の回転をはすば歯車82に確実に伝達することができる。
【0039】
また、前述したケース本体41、先端キャップ43、後端キャップ44、キャップ75は全体としてケーシング94を構成する。そして、この同一のケーシング94内に前述したサーボ制御弁61、変換移動手段85、伝達ロッド92を収納するとともに、制御モータ71、検出ローラ87を支持させ、さらに、該ケーシング94を本体ケース32、ロッドカバー33からなるサーボシリンダ31のシリンダケース95、詳しくは前述のようにロッドカバー33に着脱可能に取付けるようにしたので、既存のシリンダに制御装置を簡単に付加設置することができる。
【0040】
次に、この発明の一実施形態の作用について説明する。
ピストン35、ピストンロッド36が、図1に示す位置で停止しているサーボシリンダ31を作動して、これらピストン35、ピストンロッド36を突出側に所定距離だけ移動させる場合には、制御部から制御モータ71に操作信号を入力し、その出力軸72を図4の右方から見て左回転させる。
【0041】
この結果、変換移動手段85のねじ軸68に出力軸72から左回りの回転駆動力が付与されるが、このとき、スリーブ64ははすば歯車82によりねじ軸68との一体回転が制限されているため、右回転しながら軸方向に、ここでは後端側に移動し、これにより、スプール46もスリーブ64と一体となって軸方向(後端側)に移動する。このように変換移動手段85によって回転駆動力は軸方向移動力に変換されてサーボ制御弁61のスプール46に付与され、該スプール46を軸方向に移動させる
【0042】
前述のようにスプール46が後端側に移動すると、供給孔51と第2給排孔54とが環状溝46bを介して連通し、主回路60を流れる流体の流れ方向が切換えられる。これにより、ポンプ49から吐出された高圧流体は第2給排通路55を通じてヘッド側室34bに供給され、ピストン35、ピストンロッド36を突出側(ロッド側)に移動させる。このとき、排出孔57の一方の一端と第1給排孔52とが環状溝46aを介して連通するため、ロッド側室34a内の流体は突出側に移動するピストン35により第1給排通路53に押出された後、排出通路59を通じてタンク58に排出される。
【0043】
このようにしてピストンロッド36が突出側に移動すると、該ピストンロッド36の外周に転がり接触している検出ローラ87が前記移動に応じて回転(図4において右回転)するが、この検出ローラ87の回転力はフィードバック力として伝達ロッド92により変換移動手段85のはすば歯車82にそのまま伝達付与される。
【0044】
このようにはすば歯車82が右回転すると、該はすば歯車82に噛み合っているスリーブ64が左回転するが、このとき、スリーブ64はねじ軸68に螺合しているため、スリーブ64はねじ作用によって、制御モータ71による移動方向と逆方向、ここでは先端側に移動する。これにより、スプール46もスリーブ64と一体となって先端側に移動し、該スプール46を初期位置(供給孔51、第2給排孔54同士および第1給排孔52、排出孔57同士が遮断された中立位置)に向かって復帰させる。
【0045】
このようにサーボシリンダ31の作動時、変換移動手段85には制御モータ71、検出ローラ87からスプール46に逆方向の軸方向移動を発生させる回転力が付与されるが、この検出ローラ87の回転は制御モータ71の出力軸72の回転より僅かに遅れるため、通常スプール46は開状態に保持され、ピストンロッド36は突出側への移動を継続する。そして、制御モータ71への操作信号の入力が終了すると(制御モータ71に対し所定数のパルスが入力され終わると)、出力軸72が回転しなくなるため、検出ローラ87からのフィードバック回転によりスプール46は初期の中立位置に復帰するが、このとき、ピストンロッド36は所望のストローク(前述の所定距離)だけ軸方向に移動し停止する。
【0046】
ここで、前述のようにスプール46自身は軸方向に若干量移動するだけであるため、これを移動させるための変換移動手段85、検出ローラ87、伝達ロッド92を、従来技術で説明したような長いボールねじ軸に比較して小型とすることができる。また、検出ローラ87はピストンロッド36に転がり接触しているため、該検出ローラ87および変換移動手段85、伝達ロッド92はサーボシリンダ31外に設置されることとなり、この結果、サーボシリンダ31のピストンロッド36の外径を大径とする必要が無く、これにより、ピストンロッド36の突出時と引っ込み時における移動速度差を小さくすることができる。
【0047】
一方、ピストンロッド36を引っ込み側に移動させる場合には、制御モータ71によってスリーブ64を先端側に移動させ、ポンプ49から吐出された高圧流体をロッド側室34aに供給する。これにより、ピストンロッド36が引っ込み側に移動するが、この移動により検出ローラ87、はすば歯車82が左回転し、スリーブ64が機械的フィードバック力を受けて後端側に移動する。そして、制御モータ71に対する操作信号の入力が終了すると、ピストンロッド36は所定距離だけ引っ込み側に移動し当該位置で停止する。
【0048】
なお、前述の実施形態においては、スリーブ64内にねじ軸68をねじ込むことで、制御モータ71からの回転駆動力をスリーブ64に伝達するようにしたが、この発明においては、スリーブの外周に形成されたおねじと、ねじ軸のおねじとを螺合させることで、あるいは、スリーブの外周に形成されたはすばからなる外歯と、出力軸に連結されたはすば歯車の外周に形成されたはすばからなる外歯とを噛み合わせることで、制御モータからの回転駆動力をスリーブに伝達するようにしてもよい。
【0049】
また、前述の実施形態においては、スリーブ64の外歯84とはすば歯車82の外歯83とを噛み合わせることで、検出ローラ87からの回転力をスリーブ64に伝達するようにしたが、この発明においては、スリーブの内周に形成されためねじと、機械式伝達手段に設けられたおねじとを螺合させることで、あるいは、スリーブの外周に形成されたおねじと、機械式伝達手段に設けられたおねじとを螺合させることで、検出ローラからの回転駆動力をスリーブに伝達するようにしてもよい。
【0050】
さらに、前述の実施形態においては、内端面が球面の一部からなる凸レンズ状の接触部87bを有する検出ローラ87の内端面をピストンロッド36の外周に転がり接触させるようにしたが、この発明においては、前記接触部を内端面が平面(フラット)である円板状としてもよい。
【0051】
また、この発明においては、検出ローラ、伝達ロッドの回転量を回転検出器により検出したり、制御モータの出力軸の回転量をポジションセンサ等により検出することで、制御精度を向上させるようにしてもよい。
【0052】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、サーボシリンダの制御装置を、簡単に小型化することができるとともに、既存のサーボシリンダに対して容易に設置することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態を示す一部が記号で表された正面断面図である。
【図2】 図1のI−I矢視断面図である。
【図3】 サーボ制御弁近傍の正面断面図である。
【図4】 図1のII−II矢視断面図である。
【図5】 図3のIII−III矢視断面図である。
【図6】 サーボシリンダの制御装置の概略説明図である。
【図7】 従来のサーボシリンダの制御装置の一例を示す正面断面図である。
【符号の説明】
31…サーボシリンダ 46…スプール
60…主回路 61…サーボ制御弁
64…スリーブ 67…おねじ
68…ねじ軸 69…めねじ
71…制御モータ 82…はすば歯車
83…外歯 84…外歯
85…変換移動手段 87…検出ローラ
92…伝達手段 94…ケーシング
95…シリンダケース L…中心軸
M…直線 N…転がり接触点
P…半径方向線 Q…交差角
Claims (2)
- サーボシリンダに流体を給排する主回路の途中に介装され、軸方向に移動することで流体の流れ方向を切換えるスプールを有するサーボ制御弁と、回転駆動力を受けたとき、該回転駆動力を軸方向移動力に変換して前記サーボ制御弁のスプールに付与する変換移動手段と、入力された操作信号に応じた回転駆動力を発生し、該回転駆動力を前記変換移動手段に付与する制御モータと、ピストンロッドに転がり接触し、該ピストンロッドの移動に応じて回転する検出ローラと、該検出ローラの回転力をフィードバック力として前記変換移動手段に伝達付与する機械式伝達手段とを備え、前記サーボシリンダのピストンロッドの中心軸Lを通過し、検出ローラの回転軸線に平行な直線Mと、サーボシリンダのピストンロッドに対する検出ローラの転がり接触点Nとサーボシリンダのピストンロッドの中心軸Lとを結ぶ半径方向線Pとの交差角Qを 45 度未満としたことを特徴とするサーボシリンダの制御装置。
- 前記検出ローラは内端面が球面の一部からなる凸レンズ状の接触部を有し、該検出ローラの内端面をピストンロッドの外周に転がり接触させるようにした請求項1記載のサーボシリンダの制御装置。
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