JP4152114B2 - 反応塔内使用済み触媒の抜出し方法 - Google Patents

反応塔内使用済み触媒の抜出し方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、石油精製プラントや化学プラント等の反応塔内に融着固化した使用済みの触媒を抜出す反応塔内使用済み触媒の抜出し方法に関する。
【0002】
【背景技術】
石油精製プラントや化学プラント等では、化学反応を促進させるために、各種の触媒が利用されている。この触媒は、原料流体を流通させる反応塔の内部に充填することにより使用される。
このような触媒は、炭化物、金属等の堆積に基づく被毒による活性の低下、機械的強度の低下による破砕、および機器の修繕あるいは検査等のため、反応塔から抜出す必要がある。この触媒の抜出し作業は、プラント稼働停止期間を最小に抑える必要から工期を短縮するように行われなければならない。
【0003】
また、使用中の触媒は還元性雰囲気にあるものが多く、これを触媒交換のために大気に開放すると、触媒の使用中に付着した炭化物、硫黄等が触媒の酸化のため発熱する可能性があり、それに伴い発生する種々の悪条件の人体への影響、さらには、触媒の粉塵による人体への影響等を防止しながら適切な抜出し作業をしなければならない。
また、大型の反応塔においては、触媒の酸化による発火等を防止するために反応塔内に窒素ガスを供給し、窒素ガス雰囲気下で作業を行うこともある。
【0004】
従来、反応塔内の使用済み触媒を抜出す形式として、まず、反応塔の触媒抜出し口を開放し、内部の触媒を抜出せるか否か検査し、反応塔の下部に設けられている触媒抜出し口から抜出せるときはそこから抜出すが、触媒が固結していて、触媒抜出し口から抜出せないような場合、紐状部材(チェーン)を用いて使用済み触媒中に貫通穴をあけ、その貫通穴から触媒を抜出す方法が知られている。
このチェーンを用いる方法では、予め反応塔内に、例えば反応塔上部のノズルから下部のノズルに垂らして、上下方向に連通するチェーンを設けておき、触媒を使用した後、その使用済み触媒を抜出す際に、チェーンの両端を例えばシリンダ等に連結させるとともに、シリンダを駆動させてチェーンを交互に一方方向に引っ張り、触媒中にチェーンによる貫通穴をあけた後、チェーンを取り除いて、使用済みの触媒を砕いたものを貫通穴に投入することにより、触媒の抜出しを行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、反応塔本体内の使用済みの触媒が固結した状態は、例えばコンクリートが固まった状態と同じような固さで、非常に固いものである。
チェーンは、反応塔本体内に最初は垂らされているが、原料流体および触媒が充填されると、それらの原料流体および触媒中に浸された状態となり、さらに、触媒が固結したときは触媒等の中に埋め込まれた状態となる。この状態で、チェーンを上下いずれかの方向に牽引すると、触媒等に埋め込まれていない部分に触媒部分の重量がかかるため、チェーンが切断し貫通穴をあけられないという問題が生じる。そこで、所定の力でチェーンを牽引してもチェーンが切断しないように、チェーンを大きなものにすると、チェーン自身の重量が重くなり、取り付けや取り外し等の取扱いが困難となり、また、牽引のための装置が大掛かりとなるという問題が生じる。
【0006】
本発明の目的は、チェーン等の紐状部材を用いて使用済み触媒に貫通穴をあけその貫通穴から触媒を抜き出す方法において、紐状部材を切断させずに牽引することができて容易に触媒抜き出し用の貫通穴をあけることができ、触媒の抜き出し作業が容易となる反応塔内使用済み触媒の抜出し方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、使用済みの触媒を反応塔内部から抜出す触媒の抜出し方法であって、前記使用済みの触媒中に貫通穴をあけるための耐熱性の紐状部材を、前記反応塔内への触媒充填前に前記反応塔内の上下方向に連通させて設け、前記紐状部材は、その途中を環状にして当該紐状部材の長さ方向に所定間隔で形成される拡張部が設けられ、前記拡張部の根元に所定の牽引力が加わったとき切断され前記紐状部材の環状を解除する結合部材で結合され、前記使用済み触媒の抜出しに際して、前記反応塔に設けられた牽引手段により所定の牽引力で上下方向に牽引され、前記牽引手段に近い部位の前記拡張部から順にすべての拡張部における前記結合部材を切断して前記紐状部材を延ばし、この紐状部材を延ばすことにより前記触媒中に貫通穴を形成し、その後、前記使用済み触媒を破砕するとともに前記貫通穴に投入して抜き出すことを特徴とする反応塔内使用済み触媒の抜出し方法である。
【0008】
このような本発明によれば、使用済み触媒を抜き出すに際して、まず、牽引手段により、拡張部の根元を結合する結合部材を切断させずに紐状部材を引っ張り、その後、紐状部材に所定の牽引力を加えて結合部材を切断させて紐状部材の環状を解除することで貫通穴をあける。所定間隔で形成された拡張部が順次引っ張られて延びる結果、触媒中に、紐状部材に沿った連続する貫通穴があけられ、その貫通穴に砕いた触媒を順次投入すれば、触媒が自然落下するので、触媒の抜き出し作業が容易となる。
【0009】
以上の本発明において、耐熱性とは、触媒と反応塔内の原料流体とが反応する際に発生する熱に耐えることをいう。また、紐状部材は、耐熱性を有するものであれば、どのようなものを使用してもよく、例えば、チェーンやワイヤロープを使用することができる。さらに、拡張部は、紐状部材の列から外れて形成されていればよく、例えば、紐状部材の途中にループ部を設ける等して形成することができる。また、貫通穴の大きさは限定されないが、作業者が、固結した使用済みの触媒を破砕し、かつ、その破砕した触媒を、容易に投入し、落下させることができる程度の大きさ、例えば、φ120〜φ130程度の大きさにあけられていることが好ましい。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の反応塔内使用済み触媒の抜出し方法において、前記紐状部材は、多数の鎖環同士を連結したチェーンで形成され、前記拡張部は、連続して繋がって列をなす前記鎖環のうち、少なくとも一つの前記鎖環を列から外れた位置にずらすとともに列から外れていない前記鎖環同士を前記結合部材で結合して形成されていることを特徴とするものである。このような本発明によれば、繋がっている鎖環の少なくとも一つの鎖環を列から外れた位置にずらすだけで拡張部を形成することができるので、拡張部の形成が容易である。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の反応塔内使用済み触媒の抜出し方法において、前記結合部材は、針金であることを特徴とするものである。
このような本発明によれば、2つの鎖環を接触させておいて針金を巻き付けるだけで結合することができるので、拡張部を形成する際の結合作業が容易となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態の反応塔内使用済み触媒の抜出し方法は、触媒抜き出し装置20を用いて反応塔本体2内の使用済み触媒100に、所定径の貫通穴100A(図2,4参照)をあけ、その貫通穴100Aに砕いた触媒100を投入して抜き出すものである。そして、触媒抜き出し装置20は、紐状部材であるチェーン25と、このチェーン25を牽引して使用済み触媒100に貫通穴100Aをあける牽引手段35(図3参照)とを備えて構成されている。
【0013】
反応塔1は、反応塔本体2内で2種以上の物質を定められた温度、圧力条件で反応させるものであり、ヘッド側に設けられる第1のトレー3、この第1のトレー3の下方に所定間隔をあけて設けられる第1の仕切板6、この第1の仕切板6の下方に所定間隔をあけて設けられる第2の仕切板7を備えている。また、第1の仕切板6および第2の仕切板7の直下には、それぞれ第2、第3のトレー4,5が設けられている。
【0014】
このような第1のトレー3と第1の仕切板6との間が上段ベッド8とされ、第2のトレー4と第2の仕切板7との間が中間ベッド9とされ、第3のトレー5の下方が下段ベッド10とされており、これにより、反応塔1は、三層構造となっている。
そして、上段ベッド8、中間ベッド9および下段ベッド10には、それぞれ、所定の触媒100が充填されている。また、上段ベッド8と中間ベッド9との間、および中間ベッド9と下段ベッド10との間において、第1の仕切板6および第2の仕切板7には、トランスファパイプ12,13がそれぞれ設けられ、これらのトランスファパイプ12,13は、それぞれ、第2、第3のトレー4,5を越えて中間ベッド9側、下段ベッド10側に延びている。なお、トランスファパイプ12,13のサイズは、内径が例えば300mm程度となっている。
【0015】
反応塔本体2の頂部にはマンホール15が設けられ、その横には上部ノズル16が設けられ、反応塔本体2の下部には触媒抜出しノズル17が設けられている。また、反応塔本体2内の触媒抜出し作業において、内部の触媒100が固結しているときは、その触媒100に酸化防止の皮膜を形成するために、マンホール15から油またはケミカルが注入され、その後、固結した触媒100を破砕するために、例えばエアピック50(図4参照)を使用する際は、マンホール15から導圧ホース50Aが差し入れられるようになっている。
【0016】
上部ノズル16には、多数の鎖環27からなる前記チェーン25が、その一端は上部ノズル16の蓋16Aの裏面にフック18を介して吊され、他端側は上部ノズル16から第1のトレー3、トランスファパイプ12,13内を挿通し、他端部は前記触媒抜き出しノズル17内に収容されている。
チェーン25は、反応させる前記物質および触媒100を充填させる前に、反応塔本体2の内部に設けられるようになっている。
【0017】
このようなチェーン25は、多数の鎖環27を連結して形成され、各鎖環27は、例えばφ22×80Pサイズのものが用いられ、この鎖環27の横幅は75mmとなっている。
また、チェーン25の長手方向には、所定間隔で拡張部26が形成され、この拡張部26は、チェーン25の第1のトレー3近傍から触媒抜き出しノズル17の近傍までの間に所定間隔で設けられている。
【0018】
図2に示すように、拡張部26は、前記鎖環27のうち、例えば3個の鎖環27A,27B,27Cを、連続する他の鎖環27に対して列から外れた位置にずらすとともに、3個の鎖環27A,27B,27Cのうち、鎖環27A,27Cと繋がっている鎖環27D,27E同士を近づけ、結合部材である針金30で両者27D,27Eを結合して形成されている。
隣り合う拡張部26間には、鎖環27D,27Eの間に、例えば3個の鎖環を配置するような間隔で設けられている。
【0019】
針金30は、チェーン25を反応塔本体2内に吊したとき、そのチェーン25の重みで、拡張部26が伸びきらないような、言い換えれば、鎖環27D,27E同士の結合状態が解除されない、つまり、切断しないような番線のものが用いられているが、この針金30の番線は、次に述べる牽引手段35により所定の力で牽引したときは、切断するような大きさのものが使用されている。
なお、本実施形態ではφ4の番線の針金30が使用され、二重捲きにされている。
【0020】
ここで、図2に基づいて、拡張部26における針金30の切断時の状態を説明する。
チェーン25に、矢印で示す方向に所定の牽引力が加えられたとき、隣り合う鎖環27D,27E同士を結合している針金30が切断される。
チェーン25が引き続き引っ張られることにより、拡張部26を形成する鎖環27A,27B,27Cが徐々に伸ばされ、連続する他の鎖環27から離れた位置にあった3個の鎖環27A,27B,27Cが完全に伸びきったとき、これらの鎖環27A,27B,27Cが移動した後に、貫通穴100Aの一部が形成されることになる。そして、多数の拡張部26のすべてが伸ばされたとき、貫通穴100Aの全部があけられ、チェーン25を上下方向に交互に引っ張ることにより、チェーン25が移動して形成された貫通穴100Aの周囲が適宜削られ、所定径の完全な貫通穴100Aが形成される。
なお、チェーン25の鎖環27の幅寸法は、前述のように75mmとなっており、このような鎖環27を上下方向に交互に引っ張ることにより、例えば125mm程度の貫通穴100Aを形成することが可能である。
【0021】
前記牽引手段35は、図3に示すように、前記上部ノズル16に上方に突出して設けられた上部シリンダ装置36と、前記触媒抜き出しノズル17に下方に突出して設けられた下部シリンダ装置46とで構成されている。
上部シリンダ装置36は、上部ノズル16のフランジに設けられるシリンダ支持台37と、このシリンダ支持台37に設けられるシリンダ取付台38と、シリンダ取付台38に設けられるシリンダ39とを含み構成されている。
そして、シリンダ39と前記チェーン25の一端とは連結部材40を介して連結されている。
【0022】
また、下部シリンダ装置46は、触媒抜き出しノズル17のフランジに設けられるシリンダ支持台47と、このシリンダ支持台47に設けられるシリンダ取付台48と、シリンダ取付台48に設けられるシリンダ49とを含み構成されている。そして、シリンダ49と前記チェーン25の他端とは連結部材50を介して連結されている。
従って、上下のシリンダ39,49を連動させ、チェーン25を上方向あるいは下方向に牽引することができるようになっている。
【0023】
次に、本実施形態の作用を図4を参照して説明する。
まず、触媒抜出し作業に先だって、作業者は、反応塔1の運転停止後、完全に冷却した反応塔本体2から重油等の被反応原料を抜き取った後、トップのマンホール15から油またはケミカル、あるいは油およびケミカルを注入し、反応塔本体2内の触媒100に酸化防止の皮膜を形成する(不動態化処理)。あるいは、反応塔1の運転を停止する過程において不動態化処理を行っておく。その後、固結した触媒100を破砕するために、例えばエアピック50を使用する際は、マンホール15から導圧ホース50Aを差し入れておく。
【0024】
次いで、上部ノズル16の蓋16Aを取り外すとともに、蓋16Aに取り付けられているチェーン25を上部ノズル16の外方に引き出しておき、そのチェーン25の一端を上部シリンダ装置36の連結部材40に連結した状態で、上部シリンダ装置36を上部ノズル16のフランジに設置する。
上記と同様に、触媒抜き出しノズル17の蓋17Aを取り外すとともに、ノズル17内に収容されているチェーン25の他端をノズル17の外方に引き出しておき、そのチェーン25の他端を下部シリンダ装置46の連結部材50に連結した状態で、下部シリンダ装置46を触媒抜き出しノズル17のフランジに設置する。
【0025】
各シリンダ装置36,46を連動させ、チェーン25を互いに反対方向に引っ張り、各拡張部26の針金30を切断させてチェーン25を移動させる。すべての拡張部26の針金30が切断された時点で、チェーン25を交互に上下方向に引っ張り合って、触媒100中にチェーン25の移動による所定径の貫通穴100Aを形成する。
【0026】
チェーン25の長さ方向に所定間隔で設けられたすべての拡張部26が伸ばされ、触媒100中に所定径の貫通穴100Aが形成されたら、牽引手段35およびチェーン25を反応塔本体2から取り外し、その後、図4に示すように、作業者は、第1のトレー3の中央部の一部を取り外し、上段ベッド8の触媒100の上で、エアピック50等を使用して、触媒100を貫通穴100A内を落下できる大きさに破砕するとともに、破砕した触媒100を順次貫通穴100A内に投入する。
【0027】
上段ベッド8の触媒100を全て破砕し、かつ、貫通穴100A内に投入して、触媒抜出しノズル17から抜出したら、第1の仕切板6および第2のトレー4の中央部の一部を取り外し、次いで、前述と同じように、中段ベッド9の触媒100を破砕し、破砕したその触媒100を貫通穴100A内に投入して抜き出す。引き続き、下段ベッド10の触媒100を破砕して抜出し、反応塔1内の触媒抜出しをすべて終了する。
なお、抜き出しノズル17の下方には、所定の触媒受け60が設置され、この触媒受け60から図示しない他の搬送装置に受け渡されるようになっている。
【0028】
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。
(1) 使用済み触媒100を抜き出すに際して、まず、牽引手段35により、拡張部26の根元を結合する針金30を切断させずに紐状部材を引っ張り、その後、チェーン25に所定の牽引力を加えて針金30を切断させてチェーン25のループ部を解除することで貫通穴100Aをあける。所定間隔で形成された拡張部26が順次引っ張られて延びる結果、触媒中100に、チェーン25に沿った連続する貫通穴100Aがあけられ、その貫通穴100Aに砕いた触媒100を順次投入すれば、触媒が自然落下するので、触媒100の抜き出し作業が容易となる。
【0029】
(2) チェーン25に設けられた拡張部26は、互いに繋がっている鎖環27同士のうち、鎖環27A,27B,27Cを、繋がった状態のまま、他の鎖環27の列から外れた位置に配置させるとともに、鎖環27A,27Cと他の鎖環27D,27E同士を針金30で結合すれば形成することができるので、拡張部26の形成が容易である。
【0030】
(4) 拡張部26を、1つの拡張部26の鎖環27Cと連結している鎖環27Eと、隣り合う拡張部26の鎖環27Aと連結している鎖環27Dとの間に、3個の鎖環7を配列する間隔で設けており、シリンダ装置36,46によりチェーン25を引っ張っても、拡張部26とチェーン25の拡張部26でない部位との間が短いので、チェーン25にかかる荷重が小さくなり、チェーン25が切断するおそれは非常に少ない。そのため、チェーン25により貫通穴100Aをあけることが容易となる。
【0031】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できるものであれば、次に示すような実施形態でもよい。
例えば、前記実施形態では、拡張部26を、1つの拡張部26の鎖環27Cと連結している鎖環27Eと、隣り合う拡張部26の鎖環27Aと連結している鎖環27Dとの間に、3個の鎖環27を配列する間隔で設けているが、これに限らず、反応塔1の大きさ、チェーン25の大きさ等に対応して、間に例えば4個、あるいは5個おく等、任意である。ただし、拡張部26間をあまり長くすると、その間のチェーン25に引っ張ったときの力が大きく作用して切断することになるので、最大でも例えば5個おき毎に形成する位が好ましい。
【0032】
また、前記実施形態では、紐状部材としてチェーン25が使用され、拡張部26として他の連続する鎖環27の外側に3個の鎖環27をはみ出させて設けたが、これに限らない。紐状部材として所定径のワイヤロープを用い、このワイヤロープの途中にワイヤロープの一部を環状に形成し、その部分の根本を、前記実施形態の針金で結んで拡張部を形成してもよい。
【0033】
さらに、前記実施形態では、結合部材は針金30で形成されているが、これに限らず、Cリング状の結合部材を用いてもよい。この場合、Cリング状の結合部材を隣り合う鎖環27D,27E同士間に引っ掛けるだけなので、作業が容易である。
また、結合部材としての針金30に替えて、隣り合う鎖環27D,27E同士を、針金30の切断力と同等の切断力を有するように溶接で結合してもよい。
【0034】
また、前記実施形態では、反応塔1は、上段ベッド8、中段ベッド9および下段ベッド10からなる三層構造となっているが、これに限らず、本発明は、単層構造およびすべての多層構造の反応塔に利用できるものである。
また、前記実施形態では、牽引手段35として上下のシリンダ装置36,46を使用し、これらのシリンダ装置36,46の駆動により、チェーン25を牽引して貫通穴をあけているが、これに限らず、例えば、反応塔1の外部に、チェーン25のサイクル用の鎖車や、チェーン25の駆動用の減速機等を設け、チェーン25を貫通穴と反応塔1の外部との間でサイクル運動可能とし、これにより、チェーン25を破砕した触媒を運ぶコンベアチェーン25として使用するようにしてもよい。
【0035】
さらに、牽引手段35として、例えばクレーンを使用し、そのクレーンで直接チェーン25を引っ張るようにしてもよい。
また、前記実施形態では、反応塔1の長さ方向に沿った中心から外れた位置に貫通穴100Aをあけ、その貫通穴100Aに触媒を投入して抜き出していたが、本発明は、反応塔1の長さ方向に沿った中心に貫通穴をあけ、そこから抜き出すもの等、貫通穴の場所を問わずに適用することができる。
【0036】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の反応塔内触媒の抜出し方法によれば、使用済み触媒を抜き出すに際して、まず、牽引手段により、拡張部の根元を結合する結合部材を切断させずに紐状部材を引っ張り、その後、紐状部材に所定の牽引力を加えて結合部材を切断させて紐状部材の環状を解除することで貫通穴をあける。所定間隔で形成された拡張部が順次引っ張られて延びる結果、触媒中に、紐状部材に沿った連続する貫通穴があけられ、その貫通穴に砕いた触媒を順次投入すれば、触媒が自然落下するので、触媒の抜き出し作業が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る反応塔内触媒の抜出し方法が適用される反応塔を示す全体縦断面図である。
【図2】前記実施形態の要部のチェーンを示す図である。
【図3】前記実施形態のチェーンと牽引手段とを示す全体縦断面図である。
【図4】前記実施形態の触媒抜き出し作業を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 反応塔
2 反応塔本体
16 上部ノズル
17 触媒抜き出しノズル
20 触媒抜き出し装置
25 チェーン
26 拡張部
27 鎖環
27A,27B,27C 拡張部を形成する鎖環
27D,27E 針金で結合する鎖環
30 結合部材である針金
35 牽引手段
36 上部シリンダ装置
46 下部シリンダ装置
100 触媒
100A 貫通穴

Claims (3)

  1. 使用済みの触媒を反応塔内部から抜出す触媒の抜出し方法であって、
    前記使用済みの触媒中に貫通穴をあけるための耐熱性の紐状部材を、前記反応塔内への触媒充填前に前記反応塔内の上下方向に連通させて設け、
    前記紐状部材は、その途中を環状にして当該紐状部材の長さ方向に所定間隔で形成される拡張部が設けられ、前記拡張部の根元に所定の牽引力が加わったとき切断され前記紐状部材の環状を解除する結合部材で結合され、
    前記使用済み触媒の抜出しに際して、前記反応塔に設けられた牽引手段により所定の牽引力で上下方向に牽引され、前記牽引手段に近い部位の前記拡張部から順にすべての拡張部における前記結合部材を切断して前記紐状部材を延ばし、この紐状部材を延ばすことにより前記触媒中に貫通穴を形成し、
    その後、前記使用済み触媒を破砕するとともに前記貫通穴に投入して抜き出すことを特徴とする反応塔内使用済み触媒の抜出し方法。
  2. 請求項1に記載の反応塔内使用済み触媒の抜出し方法において、
    前記紐状部材は、多数の鎖環同士を連結したチェーンで形成され、
    前記拡張部は、連続して繋がって列をなす前記鎖環のうち、少なくとも一つの前記鎖環を列から外れた位置にずらすとともに列から外れていない前記鎖環同士を前記結合部材で結合して形成されていることを特徴とする反応塔内使用済み触媒の抜出し方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の反応塔内使用済み触媒の抜出し方法において、
    前記結合部材は、針金であることを特徴とする反応塔内使用済み触媒の抜出し方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP3785793A4 (en) * 2018-04-23 2022-04-13 Ishihara Sangyo Kaisha, Ltd. INTERNAL FLUID BED REACTION DEVICE AND METHOD FOR PREPARING A TRIFLUOROMETHYLPYRIDINE-BASED COMPOUND

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