JP4150863B2 - ポンプの運転制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動給水ポンプシステムにおけるポンプの運転制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ビルやマンション等の自動給水設備では、従来のポンプの吐出圧力を一定に保つ定圧力制御に加えて、最近では、需要端での圧力をほぼ一定に保つ推定未端圧力一定制御が、圧力変動の少ない質の良い給水と省エネルギーの点から適用されるようになって来た。特に、ポンプを可変速する手段として、汎用性にとみ、且つ、著しく高信頼化されている、最近のトランジスタインバータが応用され、この目的達成に大きく貢献している。ここで、「推定末端圧力一定制御」とは、末端圧力をポンプ側にて推定し、推定値をほぼ一定にする制御のことで、遠隔点の給水末端の圧力を直接検出して制御する方法に比して、このように呼ばれる。
ところで、自動給水システムは、一般に、このインバータを制御するための、閉回路圧力制御と必要なシーケンス制御とを実行するマイクロコンピュータ式のコントローラから、このインバータの制御信号を得るように、構成されている。閉回路圧力制御は、実際のポンプ吐出圧力を圧力検出器で検出し、これを定圧力制御の設定値または、推定未端圧力一定制御の設定値と比較し、その偏差をPIコントローラに入力し、コントローラの比例、積分動作によって、インバータの周波数を調節することにより、定圧力制御または、推定末端圧力一定制御を行なっている。つまり、給水信頼度の点から、この圧力検出器は、現状のインバー夕の信頼性と等価または、それ以上の信頼性向上が要求されることになる。もし、この要求が満足されていない場合には、コントローラのソフト処理によるPI制御、シーケンス制御等に問題がない場合でも、圧力検出器が、周囲温度、塵埃或いは、取付け不良や、経年変化等によって誤動作した場合、断水事故になる可能性が高い。
【0003】
この問題は、給水システムがその信頼性を向上するために、100%容量のポンプ及び駆動電動機とインバータが各個独立に置かれ、並列冗長系として、信頼性を高めた設計になっていること、また、自動交互運転を行ない、摩粍、損粍の平均化によって、長寿命化を図る如く構成した自動交互運転方式が、一般的方式として、採用されている点からみても重要な問題である。確かに圧力検出器には、ポンプや電動機のように、回転部、可動部がなく、摩耗による経年変化、信頼性低下の懸念は少ない。然し、万一の、圧力検出器の故障によって、折角の、自動交互運転方式がもっている、並列冗長による高い信頼性は消滅してしまう。
過去、インバータの平均故障間隔(MTBF=mean time between failure )が低く、初期不良も多かった時には、万一のインバータの故障に備えて、インバータをバイパスして、電動機を直接商用電源に接続する電磁接触器を置いたバックアップシステムが提案された。
【0004】
然し、この案は、最近のインバータの高信頼性を有効な資源として活用していないのみならず、インバータ切り離し用、商用電源投入用の2組の主回路電磁接触器の追加を要し、コストが高くなる。また、電動機を電源に投入する際、大きな始動流が流れ、電源系統に擾乱を与え、また電動機に始動時の大きな発熱を与える。従って、このバックアップシステムでは、フロースイッチ等の流量信号によってポンプをONーOFF制御して、非常給水するシステムを構成する場合、コスト面、性能面に大きな制約があり、実用的でなかった。また、この対策として、インバータのソフトスタート、ソフトストップ機能を活用して、ソフトスタート、ソフトストップのONーOFF制御による、バックアップ運転制御装置が考えられるが、圧力変動が大きいことや、インバータが本質的に持っている速度制御機能を十分活用しきれていないと云う問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、この様な問題点を解決するための手段を提供するもので、インバータ制御の可変速ポンプを応用した、単独自動交互運転、並列自動交互運転、自動ローテーション運転を行なう自動給水システムのソフトウェアによるバックアップ運転制御に関する。
すなわち、本発明の目的は、インバータの速度制御機能を活用し、電源に擾乱を与えることなく、且つ、電動機の発熱を抑え、電動機のトルク制御によって、圧力検出器の万一の故障の時にも、ポンプを停止することなく給水を継続することができるように、全てソフトウェアで構築することで、ハードウェアのコストを追加することなく、冗長化された基本駆動システムと協調の取れた低コスト、高信頼性の給水システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するために、単独運転、或いは、2台以上の並列運転により、末端給水栓に給水できるように構成されたポンプの速度を可変速制御できる少なくとも1台の可変速制御装置と、前記ポンプの吐出し側の給水管に配設された圧力検出器と、該圧力検出器の検出値と比較する圧力設定基準をき、この偏差が小さくなるように、定圧力制御または推定末端圧力一定制御を行なう自動給水ポンプシステムにおけるポンプの運転制御装置において、運転中のポンプの締切り揚程を予め推定する手段と、前記締切り揚程に対応したポンプのトルクを推定する手段と、少なくとも、異なった2組以上のポンプの最大流量に対する締切り揚程および電動機トルクと、最小流量に対する締切り揚程および電動機トルクのデータを記憶し、これらのデータを基準に、ポンプの締切り揚程に対応したトルク基準を発生する手段とを具備し、前記圧力検出器の異常が検出されると、前記のトルク基準を発生する手段は、
po1 、τ 1 をそれぞれ前記の異なった2組以上のポンプの最大流量に対する締切り揚程、電動機トルク、
po2 、τ 2 をそれぞれ前記の最小流量に対する締切り揚程、電動機トルク、
τ s * を前記トルク基準、
po を運転中のポンプの締切り揚程
としたとき、
前記記憶したデータを用い
τs *=〔(τ1−τ2)/(hpo1−hpo2)〕×(hpo−hpo2)+τ2 (p.u)
の式に基づき、締切り揚程h po おけるトルク基準を演算し、
前記トルク基準にポンプのトルクを一致させるように、ポンプの速度を調節することを特徴とするものである。
【0007】
圧力検出器なしで定圧力制御または、推定未端圧力一定制御を行なう自動給水ポンプシステムにおけるポンプの運転制御装置において、定圧力制御または、推定末端圧力一定制御の時のポンプの締切り揚程とポンプトルクのデータを少なくとも2組以上記憶せしめ、このデータを基準に、締切り揚程に対応したトルク基準を発生できる手段を設け、トルク制御をすることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明のポンプの運転制御装置をポンプ2台運転の給水システムに適用した場合の全体構成図であり、図2は本発明のポンプの運転制御装置の原理構成を示すブロック線図である。
図1において、lは本発明のポンプの運転制御装置であり、21、22はポンプ吐出側圧力、ポンプ吸込み側圧力をそれぞれ検出する圧力検出器で、検出した圧力信号h、hsuを運転制御装置1に出力する。運転制御装置1は、出力信号として周波数指令f1s、f2sをインバータ12、22に与え、インバータ12、22はポンプ13、23を駆動する誘導電動機11、21に可変電圧、可変周波数を供給し、ポンプ速度をそれぞれ、単独に調節できるように構成されている。3は給水量が少ない場合にポンプを停止するために置かれた保圧用の圧力夕ンク、4は水道引き込み側9への水の逆流を防止するための減圧式逆止弁、51、52は、ポンプ13、23の吐出側に置かれたそれぞれの逆流防止用逆止弁、61、62はそれぞれ、ポンプ13、23の保守点検に使用される締切り弁、81、82は、同様にポンプ13、23の保守点検に使用される吸込み側締切り弁である。
【0009】
7は、ポンプ13、23の吐出側集合管と給水管吐出側10に至る給水配管の間に設置され、その間の流量を検知するフロースイッチである。
図2は、図1中に示す本発明のポンプの運転制御装置の内部構成を示すブロック線図である。同図において、101は圧力設定器、l02はPIコントローラ、103、104は、デジタル・アナログ変換器、105は、図1のインバータ12または、22に内蔵された直線指令器と同様の特性をもった直線指令器、106は一次遅れ要素、107は2乗演算器、108はポンプ特性aを表わす定数、109は圧力検出器が故障の場合、圧力設定器101に代えて本発明のポンプの運転制御装置に切替えるための制御切替スイッチである。また、110、111はNO.1ポンプ、NO.2ポンプの運転切替スイッチ、112は2乗演算器、l13は2乗演算器1l2の出力より、選択されたポンプの励磁電流の2乗値を引算した結果の平方根演算を行ないポンプのトルクτを検出する平方根演算器、ll4はポンプ特性aを表わす定数l08の出力hpoによって設定される基準トルク(τs *)発生用の関数発生器を示している。
【0010】
図2において、制御切替スイッチ109が、"1"側にある時は、圧力設定器101の出力hs を圧力設定値とする、公知のポンプの可変速制御による定圧力制御系を構成している。いま、圧力検出値が許容最大値をオーバフローまたは、常にゼロ、或いはポンプ速度低下にても圧力検出信号値が低下しない、或いはポンプ速度上昇にても圧力検出信号値が増加しない等に基づいて圧力検出器の異状が検出されると、PIコントローラ102の出力は、その異状検出前の値に強制的にセットされ、その値を保持する。同時に、制御切替スイッチ109は"1"側から″2"側に切り替わり、本発明のトルク制御に切り替わる。関数発生器1l4は、試運転調整時の最終的な設定圧力のもとで、つまり、圧力検出器が健全な時に、吐出側締切り弁61(NO.1ポンプ運転時)を全開位置から全閉位置まで変化させて、ポンプの締切り揚程po、トルクτの値を記憶した、少なくとも2組のデータを参照し、ポンプの締切り揚程poの現在値から、定圧力制御を行なうためのポンプのトルク基準τs *を発生するものである。
【0011】
ここで、本発明において、トルク基準τs *を使用することの理由について説明する。
ポンプが定圧力制御系のもとで運転されている制御切替スイッチ109が”1”側の場合、ポンプ速度と流量の間には比例関係が成立しない。したがって、圧力検出器が故障の場合、インバータ周波数から流量を推定して、給水負荷が変動してもほぼ定圧力となる周波数の補償値を決定することは難しいため、定圧力制御ができなくなる。
圧力一定のもとでは、ポンプの効率を不変とすれば、ポンプの軸動力は流量に比例するので、圧力検出器が故障の場合に、電動機電流から流量を推定し圧力変動分を補償する方法が、この代案として、まず考えられる。然し、この場合、以下の問題がある。
【0012】
第lは、電動機電流に、励磁電流成分が含まれるために、流量が少ない時、電動機電流による流量の検出が難しくなること、第2に、圧力設定によって、特に、直送給水システムでは、吸込み側の圧力の大きさによっても、電流とトルクの関係が異なってくること、第3に、低流量では、ポンプ効率は、大巾に低下し、しかも、速度と機種によっても、効率がかなり異なること等である。
従って、本発明では、第1の問題に対しては、励磁電流成分を除いた電動機トルクと流量の関係を求めたこと、第2、第3の問題に対しては、圧力設定値をパラメータとした締切り揚程と電動機トルクの関係が、ほぼ、直線的関係にあることに着目し、然も、圧力設定が終了し稼働に入る直前に、コントローラによって実際値を測定、記憶させ、このデ一夕を参照して定圧力となるトルク基準τs*を発生できるように構成して、この問題を解決している。
【0013】
図3は、本発明のトルク基準を発生する関数発生器の特性を示す特性グラフである。この特性グラフは、実施例として、実行押込み揚程=(押込み揚程)−(逆止弁4の固定損失揚程)≒0と仮定し、圧力設定hs =1.0p.u.と、0.75p.u.をパラメータとした場合の電動機トルクとポンプの締切り揚程との関係を計算によって求めたものである。ここに、圧力設定hs 、締切り揚程hpo、電動機トルクτは、いずれも定格値に対する比、つまり、単位法p.u.(per unit)で表わしたものである。図3に見られるように、圧力設定をパラメータとした両者の特性は、ほぼ直線的関係があることが分かる。即ち、締切り揚程に対応した電動機のトルク基準に、実際の電動機トルが一致するように、ポンプの速度をインバータによって調節すれば、結果として、ほぼ、一定圧力の給水運転ができることになる。
【0014】
図5は、図3に示すような締切り揚程と電動機トルクの関係を発生する関数発生器の信号を作るための基準データを取得する手順を示す制御フローである。図5に示す手順のとおり、ステップ1〜5によって最大流量に対する締切り揚程と電動機トルクをhpo1、τ1として記憶できる。また、ステップ6〜10によって最小流量に対する締切り揚程と電動機トルクをhpo2、τ2として記憶することができる。そして、これらの記憶データを基にして、次の(l)式によって、任意の締切り揚程hpoについて、トルク基準τs *が計算できることになる。
τs *=〔(τ1−τ2/(hpo1−hpo2)〕× (hpo−hpo2)+τ2 (p.u.) (l)
他方、この関数発生器114の入力信号hpoを求めるについては、まず、 I コントローラ102の出力を、インバータに内蔵された直線指令器と同じ特性をもつ直線指令器105に入力し、直線指令器105によって電動機周波数の推定値f*を作り、この推定値f*から、電動機速度迄の遅れ時間とポンプ系の圧力―流量の関係が定常状熊になる迄の時間を設定する一遅れ要素106によってポンプ速度の推定値n* を得、これを2乗演算器107で演算し、ポンプ特性aを乗じて、an*2 =hpo として計算される。
【0015】
また、定圧力制御系においては、電動機の速度制御範囲が、60%〜100%と比較的に狭いことから、電動機トルクτは、NO.1ポンプの運転の場合で示せば、次の(2)式で、近似的に計算できる。
τ≒(I1 2−Im1 21/2 (p.u.) (2)
但し、
1=(NO.1ポンプの負荷電流)/(NO.lポンプの定格電流)(p.u.)
Im1=(NO.1ポンプの励磁電流)/(NO.lポンプの定格流)(p.u.)
τ=(NO.lポンプのトルク)/(NO.lポンプの定格トルク)(p.u.)
通常、ポンプのインバータ制御では、インバータの(電圧/周波教)比は、一定に設定され、励磁電流成分は、一定値として設定できる。
【0016】
即ち、(2)式に基づいて図2に示すように、運転切替スイッチ111から電動機の一次電流I1(p.u.)を取り込み、2乗演算器112で求めたこの2乗演算値から励磁電流Im1の2乗値を引き、その結果を平方根演算器113で演算した平方根が、電動機トルクτ(p.u.)の近似値となることは、明らかである。
かくして、制御切替スイッチ109が、”2”側に切替わってからは、関数発生器114の出力τs *をトルク設定値とし、τをトルク検出値とするトルク制御回路が形成され、ポンプの吐出圧はほぼ一定に制御される。
NO.2ポンプ運転の場合、図2に示す運転切替スイッチ110、111は、”2”側に切替えられ、NO.1ポンプの場合と同様に制御される。
【0017】
尚、運転制御装置1に入力される吸込み側圧力検出器22からの検出信号hsuは、図示していないが、吸込み側圧力が基準値以下に低下した場合に、ポンプを停止する等のインターロックに使用されるものである。
これまでの説明では、(1)式のτ1、τ2、hpo1、hpo2は、ポンプの実際の運転条件において実測し、コントローラの記憶装置に記憶させ、hpoに対応したトルク基準τs *を発生させるようにすることで説明したが、設定圧力に応じた設計値や、試験値のτ1、τ2、hpo1、hpo2を記憶装置に入力設定して、同様に、トルク基準τs *を発生させることも可能である。この場合には、当初から、圧力検出器は不要になり、いわゆる、圧力検出器無しの給水システムが構築できることになる。
【0018】
また、トルク基準を設定するために選定したパラメータおよびhpo=a・n*2は、ポンプの締切り揚程を示すパラメータであれば、ポンプ速度の推定値n* でも良い。勿論、実際速度nでも、また、その2乗値n2 でも、また、実速から演算したa・n*2でも通用可能である。本発明で、単位法で表わした締切り揚程hpoを選定したのは、データの表示やチェックに便利であるからである。
尚、ポンプの揚程―流量特性を表わす近似式の中のポンプ定数aについては、ポンプの定格揚程HN、定格回転数NN、定格流量QN との関係を単位法で表した式から求めることができる。
本発明では、定圧力制御のもとで運転する可変速ポンプシステムについて説明したが、原理的に、ポンプが推定末端圧力一定制御系のもとで運転している場合にも、適用可能である。つまり、推定末端圧力一定制御のもとで、τ1、τ2、hpo1、hpo2が測定、記憶出来れば、もしくは入力、記憶出来れば、hpoに対応して推定末端圧力が一定となるトルク基準τs *を作り出すことができる。
【0019】
また、本発明では、単独交互運転方式の給水システムについて説明したが、並列運転システムにおいても、各ポンプのトルクの和(τ1+τ2)をトルクの検出値とし、ポンプの合計トルク基準Στs *を関数発生器から発生できるように構成すれば、同様の機能を持つポンプの運転制御装置を構築できる。また、本発明を、図1の直送給水システムの構成で説明したが、以上説明したように、原理的に、本発明は、この方式に限定されるものではない。例えば、従来の受水槽式にも通用可能である。この場合、吸込み側逆止弁と吸込み側圧力検出器は省略される。図4は、本発明の上記と異なる応用を説明するために掲げた説明図で、図3の場合と同じ条件において、電動機トルクと流量の関係を求めたものである。つまり、定圧力制御下にて、最大流量と最小流量の測定が可能であれば、図5で示した同様の方法で、2組の電動機トルクに対する流量の測定値が得られ、直線近似によって、稼動中のポンプの流量が、電動機トルクから推定できる。これは、圧力検出器が健全な時、流量の表示値として利用され、また、圧力検出器故障の場合にても、図2で示したトルク制御によって、ポンプ運転中のトルクτから流量の概数値が推定できることになる。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、インバータの速度制御機能を活用し、電源に擾乱を与えることなく、且つ、電動機の発熱を抑え、電動機のトルク制御によって、圧力検出器の万一の故障の時にも、ポンプを停止することなく、給水を継続することができるように、全てソフトウェアで構築しているため、ハードウェアのコストを追加することなく、冗長化された基本駆動システムと協調の取れた、低コスト、高信頼性の給水システムを提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のポンプの運転制御装置をポンプ2台運転の給水システムに適用した場合の全体構成図
【図2】 本発明のポンプの運転制御装置の構成を示すブロック線図
【図3】 本発明の関数発生器の特性を説明するための説明図
【図4】 本発明を流量検出に応用する場合の説明図
【図5】 関数発生器用のデータを獲得する手順を示す制御フロー
【符号の説明】
1 運転制御装置
12 圧力検出器
3 圧力タンク
4 減圧式逆止弁
12 逆流防止用逆止弁
12 締切り弁
7 フロースイッチ
12 吸込み側締切り弁
9 水道引込み側
10 給水管吐出側
11、21 誘導電動機
12、22 インバータ
13、23 NO.1,2ポンプ
101 圧力設定器
102 PIコントローラ
103、104 デジタルーアナログ変換器
105 直線指令器
106 一次遅れ要素
107 2乗演算器
109 制御切替スイッチ
110、111 運転切替スイッチ
112 2乗演算器
113 平方根演算器
114 関数発生器

Claims (1)

  1. 単独運転、或いは、2台以上の並列運転により、末端給水栓に給水できるように構成されたポンプの速度を可変速制御できる少なくとも1台の可変速制御装置と、
    前記ポンプの吐出し側の給水管に配設された圧力検出器と、
    該圧力検出器の検出値と比較する圧力設定基準をおき、この偏差が小さくなるように、定圧力制御または推定末端圧力一定制御を行なう自動給水ポンプシステムにおけるポンプの運転制御装置において、
    運転中のポンプの締切り揚程を予め推定する手段と、
    前記締切り揚程に対応したポンプのトルクを推定する手段と、
    少なくとも、異なった2組以上のポンプの最大流量に対する締切り揚程および電動機トルクと、最小流量に対する締切り揚程および電動機トルクのデータを記憶し、これらのデータを基準に、ポンプの締切り揚程に対応したトルク基準を発生する手段と
    を具備し、
    前記圧力検出器の異常が検出されると、
    前記のトルク基準を発生する手段は、
    po1 、τ 1 をそれぞれ前記の異なった2組以上のポンプの最大流量に対する締切り揚程、電動機トルク、
    po2 、τ 2 をそれぞれ前記の最小流量に対する締切り揚程、電動機トルク、
    τ s * を前記トルク基準、
    po を運転中のポンプの締切り揚程
    としたとき、
    前記記憶したデータを用い
    τs *=〔(τ1−τ2)/(hpo1−hpo2)〕×(hpo−hpo2)+τ2 (p.u)
    の式に基づき、締切り揚程h po おけるトルク基準を演算し、
    前記トルク基準にポンプのトルクを一致させるように、ポンプの速度を調節することを特徴とするポンプの運転制御装置。
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