JP4150800B2 - 低温度における焼却灰の無害化・再資源化のための処理方法および装置 - Google Patents

低温度における焼却灰の無害化・再資源化のための処理方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は環境汚染の観点から、一般焼却灰(飛灰、主灰)を、発生する排ガスを無害化処理しつつ安全な形で有効に利用するための焼却灰の処理方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ここ十年、我が国では家庭や事務所から出るゴミと、事業所から排出される産業廃棄物の増加と処理、処分の問題が、各地で論議されるようになってきた。これらの問題に対応して「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」が改正され、国民一人ひとりにゴミの排出量の抑制と分別が求められ、「再生資源の利用の促進に関する法律」も制定されて、ゴミの中の再生可能な資源の有効利用を図るように求められた。しかし、その後も全国各地のゴミは増え続けており、不法に投棄されるゴミによる環境汚染が出てきた。昨今、発ガン性物質ダイオキシンが焼却灰の中に含まれているということが現実に起こり、緊急対策が急務となった。
【0003】
ゴミの焼却場では焼却した後に相当量の焼却灰と燃焼ガスの冷却によって発生した微小な灰(フライアッシュ)および大気汚染防止のために設置されている集塵器で集められた煤塵も発生する。これらの灰を焼却残渣といい、ゴミの焼却に伴って発生した新たなゴミである。年間に全国の焼却場で発生した焼却残渣は700万tにも達しており、最終処分場に埋め立てられることになる。
焼却による減量化の意味は、大気中に捨てることである。物質は固体・液体・気体の三態のいずれかの形で存在する。固体としてあった物質がなくなれば、消えてなくなったのではなく気体として変わったのである。残渣の前はゴミであり、残渣の10〜20倍の量である。これをこのまま埋めると5〜10年で処分場を埋め尽くし、日本中がゴミの丘陵と化してしまうから、少しでも埋立地を延命させるため、リサイクルできるものは、リサイクルするべきである。ところが、焼却灰もそのままでは使用できない。
【0004】
最もよい条件で燃やされた焼却灰であっても、燃やされたことにより、酸化されて、さらにはゴミには塩化ビニルなどのような塩素を含んだプラスチック類を多量に含有しているから、焼却すると高い濃度の塩素が含まれた化合物になっている可能性がある。これがダイオキシンの問題である。昭和58年には国内7都市の清掃工場の焼却灰から猛毒のダイオキシン2・3・7・8TCDDガ検出されている。この種類はダイオキシン類のなかでもとびぬけて毒性が強く、青酸カリの5000倍といわれている。ダイオキシンの発生のメカニズムは定かではないが、有機塩素化合物(塩化ビニルなど)が300〜600℃程度の温度で不完全燃焼した結果、熱分解によって生成したという説と、有機塩素化合物の熱分解によって生成した塩化水素の触媒作用とも考えられている。こうした都市ゴミの中の塩化ビニルなどのプラスチック類や各種染料、防虫剤等のクロロベンゼン類が豊富に混入した、無数の有機化学物質を一緒に燃やしてしまう焼却炉は、いわば、何が作りだされているかわからない化学合成プラントともいえる。燃焼に伴う化学反応によって物質がさまざまに形を変えている。すなわち、ダイオキシン等の有害化学物質を生み出しているゴミ焼却処理の燃焼技術を向上させてダイオキシンそのものの生成を抑制できたとしても、第2、第3の問題の発生を防ぐことにはならない。
【0005】
そこでこうした問題を根本的に解決しようとすると、炉の中にあるゴミの成分組成が何であるか、反応生成物として何が作り出されるかを分からなければならない。もう一つは生成された焼却灰をさらに安定した物質に変えてやることである。現在ある焼却炉をすぐ建てかえるとかなくしてしまうことは不可能である。安全で安定で安心できることはこの残渣をもう一度処理して、処理した残渣が溶出試験に合格し、ダイオキシンの測定値がゼロと出ることである。この灰をそのまま埋め立てることは、10年、20年先に炭酸ガスと排熱によりジワジワと地球環境を変える力となり、その残灰は水に溶け出し、公害発生の原因となる。
【0006】
残灰に化したゴミの元の姿は、日常生活に絶対必要なもの、紙や木、生ゴミ、プラスチックや金属化合物などあらゆるものである。そのもとになる原料素材は地球の地殻から人間が掘り出し、精練して金属をつくり、物質をつくっているので、この原料は何十万年も安定な物質として地球の中に存在しているのである。その時の化合物の状態で地球に返してやるべきである。それを焼却炉で燃やして金属酸化物や金属塩化物にして埋めようとすることは自然に対して無理を与えているため、自然の力で浄化できない。これを埋めることは、単に緑豊かな谷間をつぶすという直接的な破壊の問題だけではない。地球に埋められた灰が水に溶け出すことのない物質となれば安全である。天然に存在する物質はほとんどが水に溶けにくいもの、すなわち難溶性の化合物である。このような化合物に変えてやらねばならない。
【0007】
都市ゴミ一般焼却灰(飛灰、主灰)のほとんどは、最終的には埋立処分される。これらは雨水や海水に浸蝕する過程で共存している廃棄物などによって様々な変化をうけ重金属類や飛灰に含まれているダイオキシン類が侵出水と共に流出することが予想される。重金属類は酸化物が塩化物となっており、比較的水に溶け易い金属化合物となっており、ダイオキシンは水溶性物質ではないが、少しずつ水に溶け出した場合の環境汚染の観点から処理方法の確立が必要である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、発生する排ガスを無害化処理しつつ、都市ゴミ一般焼却灰から将来にわたり重金属類やダイオキシン類で環境を汚染することがない安全なセメント系の資材をつくる焼却灰の処理方法およびその装置を提供しようとするものである。本発明は、焼却灰再資源化物におけるダイオキシンの分析で不検出の、また、水和反応により強酸性環境下での加速試験で重金属の溶出防止が可能な焼却灰再資源化物(セメント系の資材)を環境汚染のない作り方で製造する方法およびその装置を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、焼却灰の無害化・再資源化のための処理であって、排出された焼却灰である原灰を、外気と絶縁された低酸素状態の空間で、一定温度および一定時間維持して処理すること、発生する排ガスに窒素ガスを混合し、当該混合ガスを加熱して無害化処理することを特徴とする焼却灰の処理方法を要旨としている。上記の当該混合ガスは遷移金属触媒の存在下に加熱することが好ましく、したがって、本発明は、焼却灰の無害化・再資源化のための処理であって、排出された焼却灰である原灰を、外気と絶縁された低酸素状態の空間で、一定温度および一定時間維持して還元反応処理すること、所定時間経過後、低酸素状態で焼却灰温度を下げて安定化反応処理すること、発生する排ガスに窒素ガスを混合し、当該混合ガスを触媒の存在下加熱して、排ガスを無害化処理することを特徴とする焼却灰の処理方法を要旨としている。
【0010】
上記の外気と絶縁された低酸素状態の空間で、一定温度および一定時間維持して処理する工程は、還元反応処理工程と安定化反応処理工程とからなり、したがって本発明は、外気と絶縁された脱酸素状態の空間における一定温度および一定時間維持する焼却灰の処理において、ダイオキシン類の分解反応および酸化重金属類の還元反応を主反応とする還元反応処理と重金属類の不溶化反応を主反応とする安定化反応処理を行うこと、発生する排ガスに窒素ガスを混合し、当該混合ガスを加熱して、好ましくは当該混合ガスを触媒の存在下加熱して、排ガスを無害化処理することを特徴とする焼却灰の処理方法を要旨としている。上記の還元反応処理工程において未燃焼焼却灰を完全燃焼させるため、そこからの排ガスを無害化処することが好ましい。
本発明の焼却灰の処理方法において、上記の被処理焼却灰の表面積を拡大する粉砕処理工程、好ましくは100〜150メッシュの微粒子に粉砕処理する粉砕処理工程が存在し、粉砕処理工程が安定化反応処理工程の前に存在する態様と、還元反応処理工程の前に存在する態様を包含している。
上記の還元反応処理工程においては、好ましくは焼却灰温度約400℃〜600℃に、時間20分〜40分維持する。上記の安定化反応処理工程においては、好ましくは処理温度200℃〜450℃に、時間40分〜60分維持する。
【0011】
また、本発明は上記の方法を実施するための装置であって、還元反応処理装置、安定化反応処理装置および排煙処理装置からなることを特徴とする焼却灰の処理装置を要旨としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の方法では、ボトムアッシュまたはボトムアッシュとフライアッシュの混合灰など、一般廃棄物を焼却した後に出る焼却灰すべてを原灰として用いることができる。
一般廃棄物の焼却灰等の原灰は、焼却する際の温度が低いために、未燃炭素、炭化水素などを含有していることが多い。また、焼却施設の各種集塵機によって補集された焼却飛灰中には、4塩化〜8塩化のポリ塩化ダイベンゾパラダイオキシンやポリ塩化ダイベンゾフラン等の有害なダイオキシン類が含まれている。
さらにまた、一般廃棄物焼却灰は、炭酸カルシウムやカルシウムシリケート化合物が含まれていて、ガラス化成分の多いことも分かっているが、時折有害重金属が含有していることも報告されている。本発明の方法では、成分的には、未燃炭素、炭化水素などとともに有害な重金属類およびダイオキシン類を含む焼却灰を原灰として用いることができる。
原灰は不純物を多く含んでいるために粒度によるふるい分けと鉄分の除去を行った後用いる。
【0013】
《低温度処理の必要性》
本発明は、焼却灰の重金属類およびダイオキシン類の処理に際し、低温度で行う処理方法を採用している。
環境問題は経済問題と一心同体であるべきである。特に焼却灰などは、日常生活で使用しているものを燃焼して灰になった残りもので新たなゴミとして出てきたものであるが、ただ水に溶け出す性質になっているので、水に溶け出さない性質に変えればいいことであり、易くて安全性があり、安定した方法で環境問題が解決するならば良いことであると思われる。それを、焼却灰を高温で溶融して高い設備費と高いランニングコストで気化させてしまうということは、地下に埋めにくくなったので大気に捨て場を変えるという方向である。そしてそれらの物質はそれぞれの性質をもつものであり、再び解決できない問題として大気中からクローズアップされてくるのは必然である。
少ない熱量とわずかの触媒を使って化学反応を起こさせ「焼却灰」を危険物質は一つも入っていない“自然に合う物質”にすることがたいせつである。
また、大気汚染のポテンシャルは確実に増大している。大気光化学反応による光化学スモッグはあらゆる反応を起こし数多くの副産物を合成していく。大気中でラジカルな反応を次々と起こし、猛毒物質が大気中で合成されていくようになるかもしれない。このように高温で燃焼させ、物質を気化させることだけが処理方法ではない。焼却灰が目に見える固体として減った分だけ気体として目に見えないだけの物質元素が大気中に走り回っているだけである。低温で化学反応が可能であるならばそうすべきであって、このことに関心を持つべきであろう。
環境問題は経済的に安価である手段を採用することが解決のための大切な要件である。特に焼却灰などは、日常生活で使用しているものを燃焼して灰になった残りものであり、新たなゴミとして出てきたものであり、これをいかに安全な状態の、価値あるものに変えるかに高いコストは見合わない。例えば、焼却灰を溶融しスラグとして回収する溶融法は、1200℃以上の高温にする必要がありエネルギーコストが高く、かつ設備投資が莫大なものとなる。低温度で行う処理方法は高温度で行う処理方法と比べて、設備費がかからない点でまず優れている。また、別の解決できない問題を発生させる解決方法であってはならない。一般廃棄物の原灰や下水汚泥の中にはカドミウム、鉛、六価クロムのような有害物質が含有されている場合があるが、900℃付近、好ましくは850℃前後で焼却することにより、水に溶け出さない安全な性質のものに(たとえば三価クロム)に変えることができる。
高温度処理の採用は別の解決できない問題を発生させおそれがある。焼却灰を有効に利用するには、重金属などの有害な物質が環境へ溶け出す性質になっているので、水に溶け出さない性質に変えさえすればよく、低温度で行う処理方法で解決できる。それを、例えば高温で溶融して高い設備費と高いランニングコストで気化させてしまうということは、大気に捨て場を変えるという方向であり、別の解決できない問題を発生させてしまう。
ダイオキシンの問題も同様で、原灰の中にあったダイオキシンを分解すること、新しく発生させないことが肝要である。
【0014】
《低温度処理の実現》
低温度処理で、焼却灰の水溶性物質をダイオキシン類の発生を抑制しつつ難溶性物質に変える。
水溶性物質を難溶性物質に変えることが必要であるが、そのために高温・高圧を用いたのでは経済性に欠ける。触媒作用による金属反応を促進させ、また、イオン反応による物質構成がおこりやすくするため、粉末化による反応表面積を拡大し、反応雰囲気の空間状態など外気と絶縁された脱酸素状態の空間で一定温度および一定時間維持する。触媒になる物質は気体、液体、固体を問わず多種多様である。金属触媒は金属の表面積が小さく触媒としては能率が悪いので、金属を細かい粉末としてできるだけ表面積を広くした状態で用いる。すなわち、これらの触媒になる成分を含有する焼却灰を粉砕し粒度を小さくしてから処理すると、結果として、触媒になる成分も表面積が増大し触媒活性が大きくなる。
ダイオキシン類の発生抑制や排出低減にあたっては、焼却炉内での燃焼プロセス、排出口から排ガス処理装置までの熱回収、ガス冷却過程そして排ガス処理装置におけるダストを中心とした大気汚染物質の除去等により抑制される。
【0015】
本発明における低温度で行う処理方法は、原灰そのものの反応性を高めることにより以下のような原理を利用して達成される。
地球上に存在する元素について、地球の地殻にあたる部分(岩石圏)深さ1.6キロメートルまでと、海水や陸水や大陸氷の部分(水圏)、大気にあたる部分(大気圏)の化学分析値をもとに、地球の表面付近の構成元素の存在度を出している。最も多いのは酸素で、重量%でいえば全元素のおよそ46.6%を占めている。その次がケイ素で27.7%、続いてアルミニウムの8.13%で、これらはケイ酸塩の主要構成元素で、この後に鉄、カルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウムなどの順で、ケイ酸塩の構成元素で全体の98.6%を占めている。これらの元素を分類するには、周期表によるものもあるが、周期表とは別に元素が地球上でどのような化合物をつくりやすいかという観点から分類していくものもあり、次の4つの元素に分けられる。
1)親石元素 地球上で岩石圏の地殻のケイ酸塩相に集まる元素(ケイ素、アルミニウム、カルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、フッ素、塩素などのアルカリ金属、アルカリ土類金属、ハロゲン元素など)
2)親鉄元素 地球の核の部分に集まる元素(鉄、ニッケル、コバルト、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金など)
3)親銅元素 地球上で主として硫化物相に集まる元素(銅、銀、亜鉛、カドミウム、水銀、鉛、砒素、硫黄など)
4)親気元素 大気圏に分配されやすい元素(水素、窒素、炭素、酸素、希ガスなど)
【0016】
一般的に親銅元素は還元的環境では酸素より硫黄に対する親和力(結合力)が大きく、親石元素は硫黄より酸素との親和力が大きい。また、親鉄元素は硫黄や酸素と比較的結合しにくい。これらの元素は地球上で様々な物質をつくるが、天然に存在する固体の無機物質は鉱物と呼ばれ、岩石圏を構成している。この中に単体の金(Au)、ダイヤモンド(C)は一般的にまれであり、希少価値を持つが、化合物は地球上に比較的広く産し、硫化物、酸化物、水酸化物、硫酸化物など無数の化合物で安定して存在している。
このような安定な化合物を焼却灰からつくりだすために、本発明は、最小限の熱の力と有効な触媒少量を使うことにより行う。焼却灰を微粉末にすることで浮遊させ“触媒燃焼”という触媒表面における触媒酸化反応により、完全燃焼が可能となり、低い温度で反応を完結させようとするものである。
【0017】
《還元反応処理の採用》
本発明は還元反応処理工程において、焼却灰を完全に燃焼させることによりダイオキシン類の分解反応を行う。
焼却灰を微粒子にして表面積を拡大し、減酸素雰囲気の燃結キルンに投入する。キルン内の化学反応は触媒反応であり、自由エネルギーが減少され、反応速度が高まりラジカルが生成し、連鎖機構によって気相に拡散し反応が促進される。CaO,K2O,Al23,SiO2などラジカルの反応により固体表面の吸着や温度変化によって反応気体と触れ、表面に触媒機能をもった物質を合成することにより活性点の高い触媒となる。
酸化雰囲気ではダイオキシン類は前駆体物質から飛灰中の塩化物や炭素を触媒として300℃付近で多く生成されるが、還元雰囲気下で450℃以上に加熱すれば、触媒作用により分解できる。まず、脱塩酸反応が生じ、その後に還元され、脱塩素化/水素化の処理になる。この乾留状態の中からアンモニア(NH3)が排出し、その還元力によりNOxを抑制することもできる。同時に重金属類の安定化処理も施される。
ダイオキシン類の分解には当該処理は800℃以上の温度で十分目的を達成することができるが、ダイオキシン類の完全な分解を考慮して、処理温度は雰囲気温度900℃前後、焼成灰温度約600℃が好ましい。
一般焼却場の焼却炉から排出された燃焼灰は、未燃焼物を多く含み、焼却施設の各種集塵機によって補集された焼却飛灰中には有害なダイオキシン類が含まれている。ダイオキシンの生成機構は、都市ゴミを焼却する燃焼過程における熱力学や、反応速度、さらには分子の電子状態による反応機構や処理装置から発生し、未燃分の残留炭素、酸素および塩化物(金属塩化物など)の反応による有機塩素化合物の生成からなるものである。焼却炉においては、塩化ビニル系プラスチックの焼却、水溶性塩素の排ガス中のCO2,SO2との反応による塩化水素の発生がみられる。大量の炭化水素(Cnm)が発生し、O2との接触により、CO2とH2Oに分解する。しかし不完全燃焼によるダイオキシンや前駆体の発生もありうる。 燃焼に伴って発生する炭素数2や炭素数4の化合物が、塩酸と酸素から高温で生成する塩素ガスや金属塩化物によって触媒反応で塩素化され、クロロエチレンやクロロアセチレン系の化合物を経てクロロベンゼンが生成する。クロロベンゼンはヒドロキシルラジカル(OH・)や酸素、その他の燃焼排ガスと反応しクロロフェノールやクロロフェノキシルラジカルとなり、炭素数2や炭素数4の化合物と結合してポリクロロモノベンヅジオキシンやポリクロロモノベンゾフラン、さらにはダイオキシンが生成する。
これらダイオキシン類の発生抑制や排出低減にあたっては、焼却炉内での燃焼プロセス、排出口から排ガス処理装置までの熱回収、ガス冷却過程そして排ガス処理装置におけるダストを中心とした大気汚染物質の除去等により抑制される。
ダイオキシン類は完全燃焼により発生抑制が可能で、燃焼と排ガス処理過程で不完全燃焼物を発生させなければダイオキシン類の発生のおそれはない。
【0018】
そこで排出された焼却灰につても、完全燃焼をするため、排出された焼却灰をさらに燃焼させ、不燃物を取り除き、燃焼キルンによる燃焼ガス温度を一定に保ち充分なガスの滞留時間でキルン内での充分なガス撹拌、二次空気との混合することにより、燃焼ガス中の未燃カーボン、炭化水素等の物質を減らすことが必要である。一般にこれらのダイオキシン類は、通常、焼成温度が950℃以下では完全に分解しない。焼成温度が950℃以上になるとダイオキシン類は分解し無害化するとともに、塩素の大部分は、カルシウムクロロアルミネート(11CaO・7Al23・CaCl2)やカルシウムクロロシリケート(2CaO・SiO2・CaCl2・3CaO・SiO2・CaCl2)等の水硬性鉱物として固定される。本発明はこの還元反応処理において、触媒の作用等により、上記の温度よりも低い焼却灰温度約400℃〜600℃でダイオキシン類を分解することができる。
しかし、フライアッシュ等の焼却灰を低酸素雰囲気下で加熱処理することは、フライアッシュの酸化雰囲気下での加熱(250〜400℃)が、各種金属化合物の触媒作用によりダイオキシンを生成させるのと表裏一体を成していることを考慮しなくてはならない。フライアッシュ等の焼却灰の加熱を酸素欠乏下の低酸素雰囲気下で行うことより、灰中のダイオキシン類を脱塩素化して分解し、また、処理装置内のダイオキシン類も熱分解することができる。酸化雰囲気下ではダイオキシン類は前駆体物質等からフライアッシュ中の塩化物、炭素等と反応して300℃付近で多く生成されるが、還元雰囲気下で雰囲気温度450℃以上に加熱すれば、触媒作用によりダイオキシン類は分解される。
本発明では、低温処理の過程で発生するダイオキシン類の完全な分解を目的として、さらにその排ガスを窒素ガスの存在下加熱処理してダイオキシン類を完全に分解することを特徴とする。フライアッシュ加熱を酸素欠乏下の低酸素雰囲気で行うことより、ダイオキシン類の脱塩素化/水素化が図られることになる。ダイオキシンの低温度熱分解の処理条件として、次のことが考えられる。
(1)酸素欠乏状態の維持:外気と絶縁された脱酸素状態の空間で加熱する。
(2)一定温度の維持:加熱温度は上記の(250℃〜450℃)以上に維持する。
(3)滞留時間:20分〜40分の乾留時間を維持する。
(4)冷却:ダイオキシン発生温度領域をできるだけはやく通過させるため脱酸素状態で温度を80℃以下に下げる。
【0019】
《触媒機能の利用》
本発明に使用される触媒については特に制限を設けるものではないが、触媒(担体)原料の主成分は処理された燃焼灰の微粉化物である。セメント状になった微粉体の含有成分は、Na、Mg、Al、Si、P、S、Cl、K、Ca、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Cu、Zn、Pb等が酸化物として存在するものである。これら元素の酸化物の混合物にアルミン酸石灰3%〜5%、ポルトランドセメント25%〜27%を加え、まず乾燥混合し、成形に必要な水分、成形助剤として無機系固化剤を添加し、十分湿式混練し、目的形状(図5に示す蓄熱塔参照)に成形し、養生硬化を行う。形状はペレット状,板状,円筒状,格子状,ハニカム状など任意の形状が可能である。また、本触媒は機械的特性、物理的特性が極めて優れており、安定して長期使用に耐え得るものである。このようにして得られた成形物にPt等の貴金属触媒物質および必要によりMn,Cu,Cr,Fe等を金属として、又はその酸化物として担持せしめ製品の触媒が得られる。上記の触媒担体の特徴は、それ自体活性をもち、それゆえ最小の担持量で希望する水準の性能を有する触媒を得ることができる。特に触媒を大量に調製する場合はこれらの長所が有利に発揮される。白金属処理は1l当たリ0.5g〜1.0gの量で表面に適用される。白金化合物を担持した組成物は70〜170℃で乾燥され、ついで空気中400〜600℃で焼成するか、あるいは水素ガス,水素−窒素ガス中250〜500℃で還元処理する。なお、これらの空気加熱処理,水素ガス,水素−窒素ガス処理の代りに被処理排出ガスで処理して活性化することにより製品とすることもできる。製造法はこれらに限定されないことは言うまでもない。反応器の形式としては特に限定はないが、通常の固定床,移動床,流動床等の反応器を適用することができる。
本発明の方法は、焼却炉排ガス等に含まれるポリ塩化ジベンゾダイオキシンまたはポリ塩化ジベンゾフランを当該触媒を用いて除去する排ガス処理方法であり、低温度で上記毒性有機塩素化合物の除去が行なえるのでランニングコストや設備コストを低減することができる。
本発明は、ダイオキシン類の分解反応ならびに酸化重金属類の還元反応を主反応とする還元反応処理を行う。一般廃棄物焼却灰の成分は、主としてケイ素、カルシウムであり、そのほか、アルミニウム、鉄などの金属酸化物が含まれている。そして、最近問題となっている有害重金属については鉛が多く、次に水銀やカドミウムがある。さらに、塩素が多いのも特徴である。これら重金属の混入が焼却灰の有効利用の促進を妨害している。還元触媒の反応機構の理論的解明は困難であり、試行錯誤的に各種添加剤および/または触媒を用いて、当該生成物の重金属溶出性の評価を行い、酸化重金属類の還元反応とその重金属の還元触媒としての利用および/または安定化合物へ化学反応させる一応の技術を確立している。
触媒には金属触媒、金属酸化物触媒などがある。金属元素の中の遷移金属である鉄、コバルト、ニッケル、銅および白金属と云われるルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金は水素分子を解離して、水素原子にして活性化を高める。普通水素分子を解離するエネルギーは約450キロジュールのエネルギーがないと解離されないが水素原子はNi、Pd、Ptなどの表面上では、室温で容易に解離してNi、Pd、Pt上に吸着する。この解離をさせる原動力は金属表面の水素原子に対する化学親和力である。解離した水素原子は反応性に富み、金属表面に近づいてくる炭化水素(エチレンやプロピレンなど)に付加したり炭素と酸素の化合物など有機化合物に付加して水素化生成物をつくる。また、白金属やFe、Co、Niは炭化水素のC−H結合をも解離して、水素化分解も行う。このように触媒は金属分子を活性のある金属原子にして、化学反応を熱源にたよらず、促進する力をもっている。
【0020】
焼却灰の中には、典型元素が多く、遷移元素は少ない、遷移金属のTi、V、Cr、Mn、Fe、Cu、Znなどは酸素との結合が強すぎて金属酸化物となってしまうため、酸素量を6%に減らしている。遷移金属酸化物は酸化に活性を示すものと、脱水素に活性を示すものに分けられる。Fe23、Cr23は水素分子が存在していても金属状態に還元されないので脱水素に対して良い触媒となる。焼却灰中のCrはCrO3の三酸化クロムで水に溶け易い化合物なので水素との反応で水酸化クロムとなり、水酸化クロムの燃焼行程により安定不溶化の三酸化二クロム化合物となる。典型金属酸化物は反応分子と酸塩基相互作用をし、反応分子にプロトンを与えたり、反応分子がプロトンを引き抜いて分子を活性化する。SiO2、Al23、MgOなどがある。
焼却灰中に含まれる金属触媒は、反応器内の触媒粒子の外表面積が大きいほど活性が大きくなるので、触媒粒子は小さいほどよい。反応物質と触媒が同一体であるため、反応器のタイプは流動式で反応物が連続的に反応器に供給され、生成物が連続的に取り出される。反応器内は十分に撹拌され、完全混合流れである。一般に、触媒には金属触媒、金属酸化物触媒などがある。遷移金属であるFe、Co、Ni、Cuおよび白金属であるRu、Rh、Pd、Os、Ir、Ptは水素分子を解離して、水素原子にして活性化を高める。普通水素分子を解離するエネルギーは約450キロジュールのエネルギーが必要であるが、Ni、Pd、Ptなどの表面上では、室温で容易に解離してNi、Pd、Pt上に吸着する。この解離をさせる原動力は金属表面の水素原子に対する化学親和力である。解離した水素原子は反応性に富み、金属表面に近づいてくる炭化水素に付加したり炭素と酸素の化合物など有機化合物に付加して水素化生成物をつくる。また、白金属やFe、Co、Niは炭化水素のC−H結合をも解離して、水素化分解も行う。このように触媒は金属分子を活性のある金属原子にして、化学反応を熱源にたよらず、促進する力をもっている。
焼却灰の中には、典型元素が多く、遷移元素は少ない。遷移金属のTi、V、Cr、Mn、Fe、Cu、Znなどは酸素との結合が強すぎて金属酸化物となってしまうため、反応(燃焼)系は酸素量を6%に減らした低酸素状態の空間としている。遷移金属酸化物は酸化に活性を示すものと、脱水素に活性を示すものに分けられる。Fe23、Cr23は水素分子が存在していても金属状態に還元されないので脱水素に対して良い触媒となる。焼却灰中のCrはCrO3で水に溶け易い化合物なので水素との反応でCr(OH)3となり、Cr(OH)3の燃焼工程により、安定不溶化のCr23となる。SiO2、Al23、MgOなどの典型金属酸化物は反応分子と酸塩基相互作用をし、反応分子にプロトンを与えたり、反応分子からプロトンを引き抜いたりして分子を活性化する。
触媒は、主成分として、酸化鉄(Fe34)、助触媒として酸化カリウム(K2O)(0.5〜1.5%)、アルミナ(Al23)(2〜4%)、酸化カルシウム(CaO)(1〜3%)、シリカ(SiO2)(0.2〜1%)、酸化マグネシウム(MgO)(0.2〜4%)などを用いる。触媒の作用によって難溶性の化合物を形成する。主な反応は硫化反応である。
焼却灰中に含まれる金属触媒は、反応器内の触媒粒子の外表面積が大きいほど活性が大きくなるので、触媒粒子は小さいほどよい。反応物質と触媒が同一体であるため、反応器のタイプは流動式で反応物が連続的に反応器に供給され、生成物が連続的に取り出される。反応器内は十分に撹拌され、完全混合流れである。
【0021】
《表面積の拡大》
処理を受ける焼却灰は微粉末に粉砕してその表面積を大きくすることで、その反応性を高めることができる。
まず、粒度選別、鉄分選別等により粒度を10メッシュ以下にして、減酸素雰囲気下の燃結キルンに投入する。さらに還元反応処理を受けた原灰は安定化反応処理を受ける前に、100〜150メッシュの微粉末にする。キルン内の化学反応は触媒反応であり、反応器内の触媒粒子の外表面積が大きいほど活性が大きくなるので、触媒粒子は小さいほどよい。微粉末に粉砕してその表面積を大きくすることで、自由エネルギーが減少され、反応速度が高まりラジカルが生成し、連鎖機構によって気相に拡散し反応が促進される。CaO,K2O,Al23,SiO2などラジカルの反応により固体表面の吸着や温度変化によって反応気体と触れ、表面に触媒機能をもった物質を合成することにより活性点の高い触媒となる。酸化雰囲気ではダイオキシン類は前駆体物質から飛灰中の塩化物や炭素を触媒として300℃付近で多く生成されるが、還元雰囲気下で450℃以上に加熱すれば、触媒作用により分解できる。まず、脱塩酸反応が生じ、その後に還元され、脱塩素化/水素化の処理になる。この乾留状態の中からアンモニア(NH3)が排出し、その還元力によりNOxを抑制することもできる。同時に重金属類の安定化処理も施される。
【0022】
《焼却灰の安定化》
重金属を含む異種金属の混合物である焼却灰を効率よく相互分解させ、重金属塩類を触媒として利用して金属塩を溶離し、その時、結晶化させることにより安定化する。すなわちここでいう安定化とは、この反応処理灰を水和反応させることにより安定固化し、重金属の溶出防止効果が生ずるようにすることである。
焼却灰は、Na,Mg,Al,Si,P,S.Cl,K,Ca,Ti,V,Cr,Mn,Fe,Cu,Zn,P,Bの7元素のほかに未燃カーボンCが含まれており、金属や非金属の混合物である。金属は化合物となって安定化され、金属種により、酸化物、水酸化物、硫酸化物、硫化物、リン酸化物、リン化物等金属化合物によって安定化する。アルカリ金属とアルカリ土類金属以外の水酸化物は水に溶けにくい化合物〔Cu(OH)2,Al(OH)2,Zn(OH)2,Pb(OH)2,Fe(OH)2など〕、As,PなどはCaOと反応して安定化合物となる。
金属化合物は地下に埋蔵されると、土壌中の微生物が構成元素の大半を徐々に無機化して、CO2,H2O,N2などの形で大気中に還元する。またCa2+,Mg2+,K+,NH4などの無機陽イオンは腐植や粘土に吸着される。腐植では、その有機酸としての官能基が、粘土では粘土鉱物の層間位置や格子破端の陰荷電が、これらの陽イオンを吸着する。NO3-,Cl-,SO4 2-などの陰イオンも腐植や粘土の部分的陽電荷により吸着される。安定金属化合物は大部分が、一次鉱物、粘土鉱物および腐植の内部構造に組み込まれた形で存在するようになり、イオンの形で溶液中あるいは粘土や腐植の表面のイオン交換部位に吸着保持される。また焼却灰は塩基度CaO/SiO2が高く徐冷により結晶化する性質があり、急冷するとガラス質になる。すなわち、水に溶けにくい物質として安定かつ安全な物質を生成することになる。反応として、元素には電気的に陽性になりやすいものと陰性になりやすいものがあり、陰陽の組み合わせによって安定な化合物が生まれる。多くの金属元素は陽性の元素で、また非金属元素は陰性の元素であり、その組み合わせで生まれる化合物(塩類)は陽成分と陰成分からなり、単塩であり、複塩、錯塩である。
貴金属といわれる金属以外の金属は単体として産出しない。アルカリ金属は水中にイオンとなって存在する。多くの金属はイオン化傾向があり、酸溶液で溶け出そうとする。元素は太陽エネルギーと地球内部の地殻エネルギーにより、岩石、大気、海水と変成作用を通じて循環しているのであって、O,Si,Al,Fe,Cu,Na,K,Mgとほとんどケイ酸塩でできている。他に化合物の種類としては、ハロゲン化物炭酸塩、ヒ酸塩、ホウ酸塩など、いずれもイオン性化合物としての性質をもっている。ハロゲン化物や硫化物、酸化物は陰性の元素が単独で陰イオンとなり、陽イオンと結合してできたものであり、その他の化合物はいずれも陰性の元素が酵素と結びついてオキソ酸イオンとなり、陽イオンと結合してできたものである。
陰イオン:塩化物イオン(Cl-)、硫化物イオン(S2-)、酸化物イオン(O2-)オキソ酸イオン:炭酸イオン(CO3 2-)、リン酸イオン(PO4 3-)、水酸化物イオン(OH)、ヒ酸イオン(ASO4 3-)、硫酸イオン(SO4 2-)、ホウ酸イオン(BO3 2-)、硝酸イオン(NO3 -)、ケイ酸イオン(SIO4 4-)
これらイオンが化合物を構成しているのであって、このイオン性化合物の陽イオン、陰イオンがそれぞれ溶けることのできる量を溶解度と規定され、S2-やSO4 2-、CO3 3-は金属イオンと反応して難溶性の化合物をつくる。しかし、水は強い配位子だから金属元素イオンに配位しやすく、多くの金属媒体は水に溶けると直ちにアクア媒体に変わってしまう。
水溶性物質を難溶性物質に変えるために、物質元素の化合物の性状を変える。焼却灰の資源化の阻害要因となっている有害重金属を溶解度の低い溶出しにくい形態で安定して不溶化する。
本発明は重金属溶出防止のための添加剤を添加するこができる。重金属溶出防止のための添加剤としては、加えて焼却処理するだけその溶出が検出限界以下となるような添加剤を選択する。焼却灰は金属や非金属の混合物であり、金属は化合物となって安定化される。金属種により、安定化の形態は異なり、酸化物、水酸化物、硫酸化物、硫化物、リン酸化物、リン化物等金属化合物になって安定化する。
【0023】
《不活性ガスによる乾燥》
焼却灰は金属もしくは非金属元素の酸化物の混合体であり、場合によっては毒性物質の発生もあり得るため酸化反応を極力小さくし、金属酸化物を金属化するため、不活性ガスによる乾燥を行う。ダイオキシン類の分解には当該処理は800℃以上の温度で十分目的を達成することができるが、ダイオキシン類の完全な分解を考慮して、処理温度は雰囲気温度900℃前後が好ましい。本発明は焼却灰の処理に当たり、あらかじめ乾燥処理をする。この乾燥処理工程において、炉内温度800〜900℃で処理することにより、焼却灰の含水率を低減(2%以下)するとともに排ガス中のダイオキシン類の熱分解を行う。不活性ガスとしては窒素(N2)ガスを使用し、ガスは循環使用する。ブロックフローとしては図2のようになる。
不活性ガスとして窒素(N2)ガスを使用する場合、窒素の分子量は28であり、その熱的特性(熱容量、熱伝導度、伝熱係数等)は、分子量が29の空気とほとんど差がない。したがって乾燥特性には変わりがない。
加熱機から乾燥装置へ送りこまれるガスの温度、湿度は常に一定でないと安定した運転が保持できないので、加熱器へのリターンも温度条件が一定となるよう、ガスの熱交換を行う熱回収器をつける。
【0024】
《本発明の生成物》
焼却灰は一般に含水率が高く、重金属等を多く含有しているため、水硬性セメントによる固化が最も難しい。この固化阻害要因をもつ金属の無害化、ならびに有機質化合物の硬化を促進させるために、乾留と減酸素雰囲気による燃焼により阻害要因を取り除く。
セメントは水と反応して水和物の結晶を析出し、これが互いに連結し合って固化するもので、その水和物結晶は常温で安定である。主要成分は石灰分(CaO)であり、次いでケイ酸分(SiO2)であり、これらの含量は全体の88%である。次いでアルミナ分(Al23)、鉄分(Fe23)、硫酸根(SO3)などである。これらの化学成分は単に酸化物として存在するのではなく、化合物として存在し、水と反応して水和物を生成する。いわゆる水硬性硬物として存在する。
普通ポルトランドセメントについて、その水和強さを支配する鉱物は一般に
Aliteと呼ばれる3CaO,SiO2、およびBeliteと呼ばれる2CaO,SiO2で、AliteとBeliteで全体の76%を占める。これらいずれも石灰分(CaO)とケイ酸分(SiO2)との化合物であって、水と接触して次の様な反応で水和物結晶となる。
2Ca3SiO5 + 6H2O = Ca3Si27・3H2O + 3Ca(OH)2
2Ca2Si4 + 4H2O = Ca3Si27・3H2O + Ca(OH)2
これら水硬性ケイ酸石灰塩は水和反応の速度や、結晶時のメカニズムに差はあるが、いずれも結果的には3CaO・2SiO3・3H2Oという形のケイ酸石灰塩水和物を形成する点で一致している。一方、このほかの主要化合物として、アルミナ分(Al23)を含む相に3CaO・Al23(アルミン酸三石灰)および、4CaO・Al23・Fe23(アルミン酸鉄酸四石灰)などがあるが、これらは水と反応して3CaO・Al23・6H2Oという形の結晶を析出する。なお、ここで硫酸根(SO3)が存在するとアルミン酸石灰塩水和物はSO3と結びついて無機の複塩を生成する。これが一般にセメントパチルスと呼ばれるエトリンガイト(3CaO・Al23・3CaSO4・3H2O)である。このエトリンガイトが、セメントにおける重金属を封じ込める結晶である。1分子中に32分子もの水を結晶構造の単位として保有しているが、SO3の供給がなくなると3CaO・Al23・CaSO4・12H2Oに変化してこのようなコンバージョンにより構造体の密度変化、遊離水の発生により結合力を弱める。
本発明の生成物(以下、「ニューハード」と言うこともある。)は、潜在水硬性をもち、アルカリまたは硫酸塩などの刺激作用によって水硬性を発揮する。化学成分で示される塩基度の値(CaO+Al23+MgO)%/SiO2%が1.35〜1.45ぐらい。ポルトランドセメントに比べると1%ほど塩基度も低く、水和力も低い。このためポルトランドセメントと焼却灰を混合粉砕して、水和性と硬化性を高める。ポルトランドセメントの配合比率はセメント10%〜30%程度で焼却灰に含まれている化合物の構成比と粉末度の相異によりニューハードの性質も違ってくる。
また、ニューハードは水と炭酸ガスによる反応がないので、セメントのような風化されて固結してしまうことはない。ニューハードは反応の激しいアルミナやマグネシウムがカルシウム分に比べて多量に含まれているため、反応速度が早く膨張係数が高くなる。セメントよりも水酸化カルシウムが材令28日前後にニューハードの潜在水硬性による再反応を発揮、水和が進み、セメントの水和力を助けるため、長期にわたって強度が増進する。
ニューハードは、海水、下水、地下水の構造物に強い。コンクリート構造物が破壊しやすくなるのは、硫酸塩がコンクリート中のCa(OH)2と化合して硫酸カルシウム(CaSO4)をつくり、さらにアルミン酸三石灰水和物(3CaO・Al23・nH2O)と結合して、セメントパチルスになるためである。
ニューハードは膨張係数が大きく、反応が初期に始まるため、硬化物中のCa(OH)2が少なくなり、C3Aも少なくなるため、逆に抵抗性がよりでてくる。
ニューハードは表面活性力が大きいため、固化に必要な起泡能力と分散能力に優れ、流動性があり、これらの面を合わせ持ち、セメントの水和反応を促進させる。起泡能力と分散能力の活性エネルギーが高いため、粘性度の強い土質を砂質に24時間で物理・化学変化させる。さらに、地盤改良など、強度補強に透水性があり、強度があるという特性がある。
【0025】
【実施例】
本発明の詳細を実施例で説明する。本発明はこれら実施例によっては何ら限定されることはない。
【0026】
実施例1
焼却灰サンプルはストーカ炉方式の焼却場および流動床炉方式の焼却場より採取したものを使用した。図1を参照しながら、焼却灰再資源化プラントシステムの還元反応設備、安定化反応設備、排煙処理設備などの機能を説明する。
【0027】
1)受入・供給設備:
受入れ:原灰受入ピット100m3、供給:灰クレーン13ton/h、受入れホッパー10m3、フィーダ15ton/h
2)選別設備:粒度選別:振動篩(スクリーン網目50mm、粒度50mm以上除外、粒度50mm以下次工程へ)鉄分選別:磁選機〔鉄分除外(比較的粗大な鉄分)〕
3)還元反応設備:
雰囲気温度約900℃、焼却灰温度約600℃、処理時間約40分、添加剤(反応促進剤2〜3%添加、ハイドロソーダライト、金属触媒等)、酸素濃度約6%、加熱源(A重油)
主反応(有機塩素化合物の脱塩素化;灰中のダイオキシン類分解、有機塩素化合物の熱分解;炉内のダイオキシン類分解、酸化重金属類の還元;重金属類の活性化)
4)破砕・粉砕設備:
破砕設備:粒度10〜20mm以下、鉄分選別:鉄分除外(比較的微細な鉄分)、粉砕処理:粒度100メッシュ(95%)
5)安定化反応設備:
処理温度約180〜200℃、処理時間約60分、添加剤(反応促進剤2〜3%添加、触媒・硫化金属等)、酸素濃度約6% 加熱源(廃熱利用)、主反応(重金属類の硫化;硫化物として安定化)
6)混合・袋詰設備:タンク:原料タンク40m3、セメントタンク40m3、定量供給機:ロスインウエイト、混合機:回転円盤型連続式、袋詰機:処理能力8ton/h、秤量1000kg/袋
7)排煙処理設備:急冷冷却装置(熱交換器にて180℃以下)、活性炭吸着(ダイオキシン類、HCl等の吸着)、バクフィルタ(入り口温度180℃以下、ダイオキシン類の再生成防止)
8)電気・計装設備:受電設備、起動盤、制御盤、中央操作盤、現場操作盤、計測監視システム、ITV監視装置
【0028】
飛灰原灰中のダイオキシン類濃度を測定したところ、「毒性等量」は「0.000」であった。また、生成物の重金属溶出性の評価実験を下。生成した焼却灰とセメントを重量比で4:1の割合で混合した混合物について含まれる金属などの検査をした。試料と溶媒を重量比10%の割合で混合した検液(pH4、7および9の3種類)を常温常圧で振とう機を用いて6時間連続振とうした。試験項目「アルキル水銀化合物」は0.0005未満mg/l、「水銀またはその化合物」は0.0005未満mg/l、「カドミウムまたはその化合物」は0.01未満mg/l、「鉛またはその化合物」は0.1未満mg/l、「六価クロムまたはその化合物」は0.01未満mg/l、「ひ素またはその化合物」は0.01未満mg/l、「セレンまたはその化合物」は0.01未満mg/lであった。
【0029】
実施例2
焼却灰サンプルはストーカ炉方式の焼却場より採取したものを使用した。実施例1と同様に、焼却灰再資源化プラントシステムは還元反応設備、安定化反応設備、排煙処理設備からなる(図1参照)。本実施例では、図3および図4に示すように、乾燥処理設備を付属させたものである。
本実施例では、二次反応処理工程(第2キルン)で電子炉を使用。電気加熱による電熱からは公害源となる臭気、煙、有害ガス等の物質の発生はない。温度を一定に制御したり、遠隔操作することも可能である。安全性、信頼性が高く保守費が低廉ですむ利点がある。欠点としては加熱容量が大きい場合にコスト高になる。発熱体は金属保護体の中央にコイル状の発熱抵抗線を入れ、高い電気絶縁性と、良好な熱伝導性をもつ特殊絶縁粉末を充填して、金属保護管と発熱抵抗体との熱伝導性を高めるとともに電気を絶縁し、それを物理的に加工して固形化する。
この装置は全体の面に対して180°(+−10°)の一定温度を維持しなければならず均一な加熱が要求される。乾留中の時間は30°分間で温度が200°をこえると反応が分解され、一定化されない。酸素量は3%に設定して、酸素媒体による反応をよくせいする。還元的雰囲気内では、酸素よりも硫黄と反応しやすい元素が多い。特に有害元素等。けい酸塩類は逆に硫黄より酸素結合されやすい。
【0030】
Figure 0004150800
【0031】
【発明の効果】
一般焼却灰を無害化、再資源化のための経済的な処理方法を提供することができる。一般焼却灰から将来にわたり重金属類やダイオキシン類で環境を汚染することがない安全なセメント系の資材をつくる方法を提供することができる。
発生する排ガスを無害化処理しつつ、都市ゴミ一般焼却灰から将来にわたり重金属類やダイオキシン類で環境を汚染することがない安全なセメント系の資材を提供することができる。焼却灰再資源化物におけるダイオキシンの分析で不検出の、また、水和反応により強酸性環境下での加速試験で重金属の溶出防止が可能な焼却灰再資源化物(セメント系の資材)を環境汚染のない作り方で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施するための焼却灰再資源化プラントシステムのフローを示す図面である。
【図2】不活性ガスによる乾燥処理工程の説明図である。
【図3】本発明の乾燥処理設備および排煙処理設備を付属させた一次反応処理設備の説明図である。
【図4】本発明の乾燥処理設備および排煙処理設備を付属させた二次反応処理設備の説明図である。
【図5】本発明の付属させることができる別のタイプの二次焼却炉(排ガス用)の説明図である。
【符号の説明】
1 供給クレーン設備
2 受入れホッパー
3 搬送装置
4 振動篩機
5 No.1磁選機
6 搬送装置
7 還元反応装置
8 搬送設備
9 破砕機
10 No.2磁選機
11 搬送装置
12 粉砕機
13 搬送装置
14 安定化反応装置
15 搬送装置
16,17 原料、セメントタンク
18,19 搬送装置
20,21 No.1、No.2定量供給機
22 混合機
23 搬送装置
24 袋詰機

Claims (7)

  1. 焼却灰の無害化・再資源化のための処理であって、排出された焼却灰である原灰を、外気と絶縁された低酸素状態の空間で、焼却灰温度約400℃〜600℃に、時間20分〜40分維持する還元反応処理工程、処理温度200℃〜450℃に、時間40分〜60分維持する安定化反応処理工程、および80℃以下に冷却する処理工程により処理を行い、発生する排ガスを遷移金属触媒の存在下に加熱処理して無害化処理することを特徴とする焼却灰の処理方法。
  2. 上記の触媒あるいはその担体として、処理された燃焼灰の微粉化物を原料の主成分としたものを用いる請求項1の焼却灰の処理方法。
  3. 上記の還元反応処理工程及び安定化反応処理工程からの排ガスを無害化処理する請求項1または2の焼却灰の処理方法。
  4. 被処理焼却灰の表面積を拡大する粉砕処理工程が行われる請求項1ないし3のいずれかの焼却灰の処理方法。
  5. 粉砕処理工程が安定化反応処理工程の前に存在する請求項の焼却灰の処理方法。
  6. 粉砕処理工程が還元反応処理工程の前に存在する請求項の焼却灰の処理方法。
  7. 100〜150メッシュの微粒子に粉砕処理する請求項4、5または6の焼却灰の処理方法。
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