JP4150287B2 - 超音波モータ、駆動装置および点字ユニット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、断面が逆V字状に形成された三角突起構造体の頂点の楕円運動により駆動力を生じる超音波モータ、並びにこれを備えた駆動装置および点字ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、突起を突出または退避させることにより、点字を表示することが可能な駆動装置が知られている。この駆動装置は、例えば、携帯電話機やPHSなどの点字表示に用いられる。この駆動装置では、表示部材としての点字凸部に永久磁石を連結させている。この永久磁石に、鉄心とコイルによる電磁石が対向するように配置されている。永久磁石には、通電状態に応じて吸引力または反発力を付与する。点字凸部が突出状態にあるとき、永久磁石の凹部には係止部材が嵌入し、永久磁石をロックする。コイルに通電がされて永久磁石に吸引力が生じたとき、係止部材が凹部から外れる。そして、永久磁石に反発力が生じるようにコイルに通電がされると、点字凸部は押し上げられて筐体面から突出すると共に係止部材が凹部に嵌入して永久磁石がロックされる。このようにして、点字を表示するための点字凸部を突出または退避させている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−156898号公報
【特許文献2】
特開2001−331249号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の駆動装置では、永久磁石、鉄心とコイルによる電磁石などが用いられるため、小型化および軽量化を図るのが容易ではない。小型化を図ることができないと、点字を表示する領域に一度に表示可能な点字のデータ量が少なくなってしまい、利便性に欠けることとなる。また、近時、ディジタル放送においてデータ放送が行なわれているが、目の不自由な人たちのための受信端末装置である能動点字ディスプレイの小型化が望まれている。これを実現するためには、小型で、高出力、かつ制御性の高いリニアアクチュエータ(超音波モータ)が必要となる。
【0004】
本発明は、交流電圧を電歪材に印加し、電歪材の上に設けられた断面が逆V字状に形成された三角突起構造体の先端部に楕円運動をさせることで、突起の駆動装置として小型で、高出力、かつ制御性の高い超音波モータを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、以下のような手段を講じた。すなわち、本発明の超音波モータは、板状に形成された電歪材と、その電歪材の一方の表面上に設けられた第1の電極と、第1の電極上に設けられ、断面が逆V字状に形成された三角突起構造体と、電歪材の他方の表面上に設けられ、三角突起構造体の頂点と対向する位置で分割された第2の電極と、を備えることを特徴としている。
【0006】
このように、板状に形成された電歪材の一方の表面上に電極が設けられ、他方の表面上に三角突起構造体の頂点と対向する位置で分割された電極が設けられているため、電極に交流電圧を印加することで電歪材に進行波を発生させることができ、さらに一方の電極上に三角突起構造体を設けることにより、その進行波を三角突起構造体の先端部分の楕円運動に変換することが可能となる。また、一枚の電歪材を用いられているため、全体の構造が単純になり、駆動装置の小型化が可能となる。また、三角突起構造体を多数設けた構造をとることができるため、搬送物との接触点を増加させ、より高出力で安定的な動作を実現することができる。さらに、各三角突起構造体に進行波的な楕円運動を生じさせることができ、位置保持や制御特性を向上させることができる。
【0007】
また、本発明の超音波モータは、前記三角突起構造体は、非磁性金属により組成されることを特徴としている。
【0008】
このように、三角突起構造体が、非磁性金属により組成されているので、磁気の影響を受けずに作動させることが可能となる。すなわち、超音波モータは磁気の影響を受けずに動作するものであるため、この特質を維持するためには非磁性金属が好適な材料である。例えば、リン青銅などの非磁性金属である。これにより、動作時に磁気を発生すること、および磁気から影響を受けることの双方が回避される。
【0009】
また、本発明の超音波モータは、前記電歪材は、ペロブスカイト構造を有する金属酸化物により組成されることを特徴としている。
【0010】
このように、電歪材としてペロブスカイト構造を有する金属酸化物を用いている。このペロブスカイト構造を有する金属酸化物として、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)がある。PZTは、強誘電体のPbTiO3と反強誘電体のPbZrO3の固溶体で、通常Pb(Zr,Ti)O3で表現される。キュリー点は両者の混合比により異なり、およそ320℃付近にある。これにより、PZTは室温からキュリー点までの温度では転移点を有していないため、安定して本発明の超音波モータを使用できる。また、PZTは焼結性がよく、分極も比較的容易で十分に分極することが可能であるため、優れた圧電定数を有する圧電材料を作ることが可能である。これにより、高出力の超音波モータを作製することができる。
【0011】
また、PbTiO3とPbZrO3の混合比を変える、添加物を加える、または第三成分を加えることによって、機械的Qや比誘電率などを制御することも可能である。これにより、使用周波数等に適応して最も高出力を得ることができる電歪材を提供することができる。
【0012】
また、本発明の超音波モータは、前記電歪材の厚さ、前記三角突起構造体の前記第1の電極から前記頂点までの高さ、および前記三角突起構造体の肉厚の比が、略6:6:1であることを特徴としている。
【0013】
このように、電歪材の厚さ、三角突起構造体の第1の電極から頂点までの高さ、および三角突起構造体の肉厚の比が、略6:6:1であるため、80kHz〜200kHzの交流電圧を印加したとき、電歪材上に有効な振動モードが励起され、三角突起構造体の先端部分を強く振動させることが可能となる。これにより、高出力の超音波モータを作製することができる。なお、略6:6:1とは、次のように定められる値の範囲を含む意義を有する。すなわち、グラフにおいて極大値の1/2となる縦軸の値に対して二つの横軸の値の範囲が定まるため、各比の値は、この範囲内のいずれかの値をとりうるという意味である。
【0014】
また、本発明の駆動装置は、超音波モータと、前記三角突起構造体に対応する2つの前記第2の電極のそれぞれに位相がπ/2異なる交流電圧を供給する電源と、を備え、前記三角突起構造体の頂点部の楕円運動により駆動力を供給することを特徴としている。
【0015】
このように、各三角突起構造体に対応する2つの電極に位相がπ/2異なる交流電圧を供給するため、電歪材に進行波を発生させ、その進行波を三角突起構造体の先端部分の楕円運動に変換することが可能となる。その結果、この楕円運動および三角突起構造体と搬送物間の摩擦力によって搬送物を一定方向に移動させることが可能となる。また、互いに隣り合う三角突起構造体同士の楕円運動がずれるため、三角突起構造体が複数設けられている場合には、いずれかの三角突起構造体の先端部分が常に搬送物に接触することになり、安定的なリニア運動を実現することができる。
【0016】
また、本発明の点字ユニットは、進出または退避可能に構成された複数の突起を備え、前記各突起が前記三角突起構造体によって進出または退避可能に支持されるように、複数の超音波モータを配置したことを特徴としている。
【0017】
このように、超音波モータの駆動力を用いて点字ユニットにおける各突起を進出または退避させる構成を採るので、各突起の進退機構を小型化することができる。例えば、本発明の点字ユニットを、携帯電話機に適用すると、各突起の進退機構が小型であるため、多くの突起を設けることができ、一度に多くの点字データを表示することが可能となる。また、超音波モータは制御性が高いため、点字データを正確に表現することが可能となる。さらに、近時のデータ転送速度の高速化により、単位時間当たりに受信するデータ量が増加する傾向にあるが、本発明によれば、点字データの表示速度が高くなるため、リアルタイムで点字データを表示することが可能となる。また、超音波モータは、巻線や磁石を駆動源とせず、超音波振動を駆動源としているため、磁気を発生することがない。このため、高磁場においても磁気の影響を受けずに正確に作動し、携帯電話機等に適用した場合に電波の送受信に影響を与えることがない。また、巻線を使用しないので、簡易な構成を採ることが可能で軽量化および低コスト化を図ることが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を超音波モータ(リニアアクチュエータ)に適用した場合の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0019】
図1は、圧電リニアアクチュエータ100単体の全体構造を示す斜視図である。図1に示すように、圧電リニアアクチュエータ100は矩形平板形の単板圧電素子32の両面に電極35を設置して、その一方の上面に三角突起構造体33を複数取り付けている。これにより、アクチュエータにおける三角突起構造体33とスライダ31との接触点が増え、接触面積が増えるため、摩擦力を稼ぐことができる。その結果、小型で安定的に高出力を得られるアクチュエータを実現することができる。三角突起構造体33を取り付けていない下部電極はそれぞれの三角形頂点の直下で分割した構造になっている。圧電素子32は電歪材を、三角突起構造体33を取り付けてある電極35は第1の電極を、三角突起構造体33を取り付けていない電極35は第2の電極を構成する。
【0020】
本実施の形態では、三角突起構造体33は非磁性であるリン青銅を材料としている。これにより、三角突起構造体33は、磁気の影響を受けないため、高磁場においても磁気の影響を受けずに突起30を進出または退避することができる。特に、携帯端末の一部に使用した場合に無線通信によるデータの受信により、動作が影響を受けることがない。なお、非磁性材料であれば、リン青銅に限らず同様の効果を得ることができる。
【0021】
また、本実施の形態では、単板圧電素子32の材料としてチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を用いている。PZTは、強誘電体のPbTiO3と反強誘電体のPbZrO3の固溶体で、通常Pb(Zr,Ti)O3で表現される。キュリー点は両者の混合比により異なり、およそ320℃付近にあるが、PZTは室温からキュリー点までの温度では転移点を有していないため、安定して使用できる。また、PZTは焼結性がよく、分極も比較的容易で十分に分極することが可能であるため、優れた圧電定数を有する圧電材料を作ることが可能である。
【0022】
また、PbTiO3とPbZrO3の混合比を変える、添加物を加える、または第三成分を加えることによって、機械的Qや比誘電率などを制御することも可能である。
【0023】
なお、圧電素子32の材料として、PZT以外にも、水晶(SiO2)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸鉛(PbTiO3)、メタニオブ酸鉛(PbNb2O6)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等を用いることもできる。
【0024】
図2(a)は圧電リニアアクチュエータ100の上面図、同図(b)は圧電リニアアクチュエータ100の側面図、同図(c)は圧電リニアアクチュエータ100の底面図、そして同図(d)は圧電リニアアクチュエータ100の右側面図である。圧電素子32は(b)に示すように厚み方向に全面分極されている。図2に示すように、矩形平板形の単板圧電素子32の両面に電極35を設置して、その一方は電気的に接地されており、その上面に三角突起構造体33が複数取り付けられている。三角突起構造体33を取り付けていない下部電極はそれぞれの三角形頂点の直下で分割した構造になっており、それぞれの分割された電極は、互いに位相を90deg.ずらした正弦電圧を印加される。これにより、圧電素子32にたわみ変形が生じ、三角突起構造体33の頂点は楕円運動を行なう。これにより、位置保持や制御特性が向上する。
【0025】
図3は、本実施の形態に係る圧電リニアアクチュエータ100の動作原理を示す図であり、図4は図3のαにより特定される単体の三角突起構造体33の動作を示す図である。図5は、4分の1周期ごとに時間をずらして、経時的に圧電リニアアクチュエータ100の状態を示す図である。上記のように、分割された下部電極に、互いに位相をπ/2ずらした正弦電圧を印加することにより、圧電素子32にたわみ変形が生じる。これにより、三角突起構造体の先端部分に楕円運動を行なわせることができ、この楕円運動が三角突起構造体の先端部分とスライダの摩擦力を通じて、スライダに伝わるため、スライダを一定方向に移動させることができる。図5に示すように、互いに隣り合う三角突起構造体同士の楕円運動の位相がずれるため、多数の三角突起構造体のいずれかが常にスライダに接触することになり、安定的なリニア動作を実現できる。
【0026】
次に、以上のように構成された本実施の形態に係るリニアアクチュエータの構造設計について説明する。
【0027】
リニアアクチュエータとしてより有効に動作するアクチュエータ構造を設計するため、有限要素法(FEM:Finite Element Method)によるシミュレーション解析を行なった。有限要素法とは、領域を要素と呼ばれる三角形や四角形等の単純な形状に分割して、その挙動を変分法に基づいて求めるものである。有限要素法解析プログラムとしては、ANSYS Release6・0/University High Optionを用いた。
【0028】
解析において、電歪材の厚さ、三角突起構造体の第1の電極から頂点までの高さ、および三角突起構造体の肉厚を変化させて、三角突起構造体の楕円振動の大きさを示す楕円評価指数(Design parameter)を算出した。楕円評価指数とは、振動モード毎に算出される三角突起構造体の楕円の軌跡について、その楕円軌跡面積を離心率に1を加えたもので割り、それを全振動モードについて足し合わせ、絶対値をとったものである。離心率とは、楕円の長軸長さの二乗と短軸長さの二乗の差の平方を、長軸長さで割ったものである。
【0029】
解析の結果、図6に示すように、電歪材の厚さについては、これを3mmとしたとき、楕円指数は最大となった。また、図7に示すように、三角突起構造体の第1の電極から頂点までの高さについては、これを3mmとしたとき、楕円指数は最大となった。また、図8に示すように、三角突起構造体の肉厚については、これを0.5mmとしたとき、楕円指数は最大となった。このような解析結果から、電歪材の厚さ、三角突起構造体の第1の電極から頂点までの高さ、および三角突起構造体の肉厚の比を略6:6:1として設計されたリニアアクチュエータが最大の楕円運動を行なうことが確認された。ここで、略6:6:1とは、次のように定められる値の範囲を含む意義を有する。すなわち、グラフにおいて極大値の1/2となる縦軸の値に対して二つの横軸の値の範囲が定まるため、各比の値は、この範囲内のいずれかの値をとりうるという意味である。
【0030】
次に、以上の設計に基づいた本実施の形態に係るリニアアクチュエータの製造方法について説明する。焼成したチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を寸法3×3×18mmに加工し、そのPZT圧電単板素子を3mmの厚み方向に分極し、電歪材として用いる。そのPZT圧電単板素子の一方の底面に、長さ18mm、幅3mm、厚さ0.1mmの電極を印刷し、他方の底面には長さ2.75mm、幅3mm、厚さ0.1mmの電極を0.3mm間隔で6つの領域に印刷し、焼成する。高さ3mm、底辺3mmの逆V字形状のリン青銅製部材5個を放電加工し、上記の長さ18mmの電極の上に、エポキシ接着剤で接着する。接着の際には、接着面に余分な空気が入り込まないように、精密万力で24時間程度、厚み方向に締め付ける。接着後、電極にリッツ線を半田で接合する。径の小さいリッツ線を用いることにより、接合の際に必要な半田の量が少なくなり、電極に付着した半田の影響を小さくすることができる。このようにして、三角突起構造体の高さが3mm、三角突起構造体の厚さが0.5mm、電歪材の厚さが3mmであるリニアアクチュエータを作製することができる。図9は、作製されたリニアアクチュエータを示す図である。
【0031】
このように、電歪材の厚さ、三角突起構造体の第1の電極から頂点までの高さ、および三角突起構造体の肉厚の比が、略6:6:1であるため、80kHz〜200kHzの交流電圧を印加したとき、電歪材上に有効な振動モードが励起され、三角突起構造体の先端部分を強く振動させることが可能となる。これにより、高出力の超音波モータを作製することができる。
【0032】
次に、上記の製造方法によって作製されたリニアアクチュエータの動作特性評価について説明する。本実施の形態に係るリニアアクチュエータ上に鉄製スライダを積層し、リニアアクチュエータによるスライダの移動方向と逆方向に負荷をかけて、負荷の大きさを変化させたときのスライダの移動速度を測定した。その際、予圧はスライダの上にベアリングを押し当てて印加した。移動速度はデジタルビデオカメラによりスライダの動作を撮影した結果を解析して測定した。負荷は錘をベアリングを介して鉛直に吊り下げて印加した。
【0033】
駆動周波数104.5kHz、印加電圧197V、入力電力0.05Wとして測定したところ、本実施の形態に係るリニアアクチュエータは予圧147mN、負荷19.6mNに対して、鉄製スライダを最大14mm/sで直線移動させることができた。逆方向についても、動作特性を測定したところ、ほぼ同様の特性を有することが確認できた。
【0034】
上記の測定結果から、本実施の形態に係るリニアアクチュエータ全体の体積に対する単位重量当たりの機械出力を計算し、比較例として従来の小型超音波リニアモータについても同様に機械出力を計算した。図10は、アクチュエータの特性評価の結果を示す図である。図10に示すように、本実施の形態に係るリニアアクチュエータは、比較例のアクチュエータより小型であるが、単位重量当たりの最大機械出力は4.89W/kgであり、比較例のアクチュエータの最大機械出力のうち最も大きいものより約1.1倍大きく、小型で高出力が得られることが確認された。
【0035】
また、本実施の形態に係るリニアアクチュエータは点字表示装置における点字ユニットとして応用することが可能である。例えば、図11に示すような点字ユニットを作製することができる。図11は、本実施の形態に係る点字ユニットを示す斜視図である。点字ユニット28は、超音波モータの駆動力によって進出または退避可能な複数の突起を備えており、点字データに基づいて、各突起を進出または退避させることにより点字を現す。以下、この点字ユニット28について説明する。
【0036】
点字ユニット28は、電気信号としての点字データを機械的な突起の変位に変換し、点字表示部3において点字を表示する。点字表示部3は、6つの点字表示領域30aから構成されている。図11に示すように、突起30は各点字表示領域30a上に1.2mmの間隔で3行×2列に配置されており、突起30の先端部分の径は1.2mmである。
【0037】
図12は、各突起30を進出または退避させるためのアクチュエータ構造を示す断面図である。図12に示すように、各突起30に対応するアクチュエータ構造は、幅、厚みおよび長さが1mm程度である。これにより、点字表示領域30a内に6つの突起30を設けることができ、点字表示部を小型化できる。その結果、点字表示部を有する携帯端末を実現することが可能である。
【0038】
突起30は、スライダ31と一体化しており、スライダ31の先端部に突起30が設けられた構成が採られている。このスライダ31は圧電リニアアクチュエータ100の三角突起構造体33の先端部分と接触しており、対向する圧電リニアアクチュエータ100の三角突起構造体33によって支持されている。各三角突起構造体33は、圧電素子32の変位により進行波的な楕円運動を行い、スライダ31を移動させて突起30を進出または退避させる機能を有している。各圧電リニアアクチュエータ100は厚み方向に全面分極した1枚の圧電素子32上に三角突起構造体33を取り付けた構造を有している。このように、1枚の圧電素子に複数の分極部分を形成しないため、部分的に応力が集中して割れ等が発生することはない。その結果、製造コストを低減できる。また、圧電リニアアクチュエータ100の構成は単純であるため、小型化が容易である。
【0039】
また、三角突起構造体33の先端部分がスライダ31に接触する構造であるため、三角突起構造体33を多数取り付けた構造にすることでスライダ31との接触点が増加し、より高出力で安定的な動作を実現することができる。
【0040】
このように、超音波モータの駆動力を用いて点字ユニットにおける各突起を進出または退避させる構成を採るので、各突起の進退機構を小型化し、一度に多くの点字データを表示することが可能となる。また、超音波モータは制御性が高いため、点字データを正確に表現することが可能となる。さらに、近時のデータ転送速度の高速化により、単位時間当たりに受信するデータ量が増加する傾向にあるが、本発明によれば、点字データの表示速度が高くなるため、リアルタイムで点字データを表示することが可能となる。また、超音波モータは、巻線や磁石を駆動源とせず、超音波振動を駆動源としているため、磁気を発生することがない。このため、高磁場においても磁気の影響を受けずに正確に作動する。また、磁気を発生させることがないため、無線通信によるデータの送受信に影響を与えることがない。また、巻線を使用しないので、簡易な構成を採ることが可能で軽量化および低コスト化を図ることが可能となる。
【0041】
上記のような点字ユニットは、例えば携帯端末の点字表示部の一部として用いることができる。以下、本発明を携帯電話機に適用した場合の実施の形態について、図面を参照して説明する。図13に示すように、携帯電話機1は、金属やプラスチックなどで形成された筐体2に、点字表示部3と、複数の操作ボタン4が設けられている。この点字表示部3は、6つの領域で点字データを表現可能である。また、電話機としての音声情報を出力するスピーカ5と、使用者の音声を入力するマイク6とが設けられている。さらに、無線によりデータを送受信するためのアンテナ7が設けられている。本実施の形態では、点字表示部3は、操作ボタン4と同じ側の面に設けられており、画像データおよび文字データを表示する液晶表示部が筐体2の裏側に設けられているものとする。しかし、一般に知られている携帯電話機のように、液晶表示部を操作ボタン4と同じ側の面に設け、点字表示部3を筐体2の裏側に設けても良い。
【0042】
図14は、本実施の形態に係る携帯電話機1の電気的構成を示すブロック図である。制御部20は、携帯電話機1におけるデータの入力および出力、プログラムの実行、および各構成要素の動作を制御する。制御部20は、制御バス20aを介して各構成要素とデータの授受を行なう。そして、制御部20は、通信インタフェース22が受信した文字データを点字データに変換して、メモリ21に格納する。メモリ21は、プログラムやデータを格納し、制御部20からの要求に応じて格納しているプログラムやデータを出力する。通信インタフェース22は、無線通信を行なってデータの送信および受信を行なう。入力ユニット23は、操作ボタン4やマイク6を有し、操作ボタン4からの信号の入力や、マイク6からの音声信号の入力を受け付ける。電力供給部24は、例えば、バッテリを有し、各構成要素へ電力を供給する。
【0043】
データ入出力インタフェース25は、先端部に接続端子を有しており、コンピュータなどの情報端末装置と接続されることによってデータの入力および出力を行なう。音声出力部26は、スピーカ5を有し、音声データを可聴音として出力する。画像表示部27は、例えば、液晶ディスプレイにより構成され、画像データや文字データを表示する。
【0044】
次に、以上のように構成された携帯電話機1の動作について、図15に示すフローチャートを用いて説明する。まず、携帯電話機1は、制御部20において、通信インタフェース22がデータを受信したかどうかを判断する(ステップS1)。ここで、データとは、インターネットからダウンロード可能な画像データや文字データ、電子メールを受信することにより得られる文字データなどを含む。ステップS1において、データを受信していない場合は、この判断を繰り返し、データを受信した場合は、そのデータをメモリ21に格納する(ステップS2)。次に、点字データを出力するかどうかを判断し(ステップS3)、点字データを出力しなければ、終了する。ここで、使用者による操作ボタン4の操作により、点字データを出力させるように予め設定しておいても良いし、自動的に点字データを出力しても良い。
【0045】
ステップS3において、点字データを出力する場合は、制御部20は、メモリ21から受信したデータを読み出して、点字データに変換する(ステップS4)。受信したデータを点字データに変換する処理は、既存のアプリケーションで行なうことが可能となっている。次に、制御部20は、変換された点字データを、アドレスデータに変換して点字ユニット28へ出力する(ステップS5)。点字ユニット28では、制御部20から入力されたアドレスデータに基づいて、点字を表示する(ステップS6)。例えば、図16に示すように、点字ユニット28における点字表示部3が、AからFの6つの領域で点字データを表現可能であるとする。そして、AからFの順序で、「あいうえおあ」と表示するものとする。さらに、点字ユニット28では、待機状態で各突起が退避しており、「ON」信号が入力された突起を進出させる。そして、進出した突起に「OFF」信号が入力されるとその突起が退避する。
【0046】
制御部20は、点字データをアドレスデータに変換する際、入力すべき「ON」信号をマトリックス表現のアドレスデータとして点字ユニット28に出力する。例えば、「あ」に対応する点字データを、Aの領域に表現する場合、(A,1,1)に「ON」信号を出力する。また、「い」に対応する点字データを、Bの領域に表現する場合、(B,1,1)(B、2,1)に「ON」信号を出力する。同様に、「う」に対応する点字データを、Cの領域に表現する場合、(C,1,1)(C,1,2)に「ON」信号を出力する。また、「え」に対応する点字データを、Dの領域に表現する場合、(D,1,1)(D,2,1)(D,1,2)に「ON」信号を出力する。また、「お」に対応する点字データを、Eの領域に表現する場合、(E,2,1)(E,1,2)に「ON」信号を出力する。最後に、「あ」に対応する点字データを、Fの領域に表現する場合、(F,1,1)に「ON」信号を出力する。「ON」信号が入力された突起は、進出し、その他の突起は退避した状態を維持する。これにより、点字ユニット28に点字データを表現することが可能となる。
【0047】
ステップS6において、点字データが表示されると、ページを変更するかどうかを判断する(ステップS7)。すなわち、制御部20は、AからFの6つの領域で表示可能なデータを1ページとして出力する。例えば、使用者がページをめくる、または戻すボタンの操作をした場合に、ページを変更するように構成することができる。ページを変更しない場合は、ステップS6における点字データの表示を維持し、ページを変更する場合は、ステップS4に移行する。なお、ステップS4においては、その都度メモリ21から受信データを読み出して点字データに変換しているが、受信した段階で点字データに変換し、変換された点字データをメモリ21に格納しておき、必要に応じて読み出すようにしても良い。
【0048】
なお、本発明は、上記のような点字データをアドレスデータに変換して点字ユニットに出力する手法に限られず、受信したデータに基づいて点字を表現するあらゆる手法を適用することが可能である。
【0049】
なお、本実施の形態では点字表示を行なう場合について述べたが、例えば、等高線を有する地図データや、等圧線を有する天気図データなどの3次元データを突起の進出量を調整することにより、表示部に表示することも可能である。その場合には、突起の進出量およびマトリックス表現のアドレスデータを上記と同様に3次元のデータ形式(X,Y,Z)で表現し、(X,Y)の位置の突起をZの進出量だけ進出させるという処理を行う。これにより、点字に限られず、等高線を有する地図データや、等圧線を有する天気図データ等の3次元データが3次元的に表示されるので、使用者は、各突起に触れて凹凸を感じることによってデータを認識することができる。この超音波モータは制御性が高いため、突起の進出量を調整し3次元データを正確に表現することが可能となる。さらに、近時のデータ転送速度の高速化により、単位時間当たりに受信するデータ量が増加する傾向にあるが、本発明によれば、3次元データの表示速度が高くなるため、リアルタイムで3次元データを表示することが可能となる。また、超音波モータは、巻線や磁石を駆動源とせず、超音波振動を駆動源としているため、磁気を発生することがない。このため、高磁場においても磁気の影響を受けずに正確に作動する。また、磁気を発生させることがないため、無線通信によるデータの送受信に影響を与えることがない。また、巻線を使用しないので、簡易な構成を採ることが可能で軽量化および低コスト化を図ることが可能となる。
【0050】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の超音波モータは、板状に形成された電歪材と、その電歪材の一方の表面上に設けられた第1の電極と、第1の電極上に設けられ、断面が逆V字状に形成された三角突起構造体と、電歪材の他方の表面上に設けられ、三角突起構造体の頂点と対向する位置で分割された第2の電極と、を備えることを特徴としている。
【0051】
このように、板状に形成された電歪材の一方の表面上に電極が設けられ、他方の表面上に三角突起構造体の頂点と対向する位置で分割された電極が設けられているため、電極に交流電圧を印加することで電歪材に進行波を発生させることができ、さらに一方の電極上に三角突起構造体を設けることにより、その進行波を三角突起構造体の先端部分の楕円運動に変換することが可能となる。また、一枚の電歪材を用いられているため、全体の構造が単純になり、駆動装置の小型化が可能となる。また、三角突起構造体を多数設けた構造をとることができるため、搬送物との接触点を増加させ、より高出力で安定的な動作を実現することができる。さらに、各三角突起構造体に進行波的な楕円運動を生じさせることができ、位置保持や制御特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るリニアアクチュエータ単体の全体構造を示す斜視図
【図2】(a) 圧電リニアアクチュエータの上面図
(b) 圧電リニアアクチュエータの側面図
(c) 圧電リニアアクチュエータの底面図
(d) 圧電リニアアクチュエータの右側面図
【図3】本実施の形態に係るリニアアクチュエータの動作原理を示す図
【図4】三角突起構造体単体の動作を示す図
【図5】4分の1周期ごとのリニアアクチュエータの状態を示す図
【図6】電歪材の厚さに対して算出された楕円評価指数を示す図
【図7】三角突起構造体の第1の電極から頂点までの高さに対して算出された楕円評価指数を示す図
【図8】三角突起構造体の肉厚に対して算出された楕円評価指数を示す図
【図9】作製されたリニアアクチュエータを示す図
【図10】アクチュエータの特性評価の結果を示す図
【図11】点字ユニットを示す斜視図
【図12】アクチュエータ構造を示す断面図
【図13】本実施の形態に係る点字ユニットを用いた携帯電話機の模式図
【図14】本実施の形態に係る点字ユニットを用いた携帯電話機の電気的構成を示すブロック図
【図15】本実施の形態に係る点字ユニットを用いた携帯電話機の動作を示すフローチャート
【図16】点字データおよびそれに対応する点字表示部の表示例を示す図
【符号の説明】
1…携帯電話機、2…筐体、3…点字表示部、4…操作ボタン、5…スピーカ、6…マイク、7…アンテナ、20a…制御バス、20…制御部、21…メモリ、22…通信インタフェース、23…入力ユニット、24…電力供給部、25…データ入出力インタフェース、26…音声出力部、27…画像表示部、28…点字ユニット、30a…各点字表示領域、30…突起、30a…点字表示領域、31…スライダ、32…圧電素子、33…三角突起構造体、35…電極
Claims (6)
- 板状に形成された単板の電歪材と、
前記電歪材の一方の表面上に設けられた第1の電極と、
前記第1の電極上に設けられ、前記第1の電極により異なる2方向から中央の頂点が支持される断面形状を有する突起構造体と、
前記電歪材の他方の表面上に設けられ、前記突起構造体の頂点と対向する位置で分割された第2の電極と、を備え、
前記電歪材のたわみ変形により前記突起構造体の頂点に楕円運動を行わせることで駆動力を伝えることを特徴とする超音波モータ。 - 前記突起構造体は、非磁性金属により組成されることを特徴とする請求項1記載の超音波モータ。
- 前記電歪材は、ペロブスカイト構造を有する金属酸化物により組成されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の超音波モータ。
- 前記電歪材の厚さ、前記突起構造体の前記第1の電極から前記頂点までの高さ、および前記突起構造体の肉厚の比が、略6:6:1であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の超音波モータ。
- 請求項1から請求項4のいずれかに記載の超音波モータと、
前記突起構造体に対応する2つの前記第2の電極のそれぞれに位相がπ/2異なる交流電圧を供給する電源と、を備え、
前記突起構造体の頂点部の楕円運動により駆動力を供給する駆動装置。 - 進出または退避可能に構成された複数の突起を備え、
前記各突起が前記突起構造体によって進出または退避可能に支持されるように請求項1から請求項4のいずれかに記載の複数の超音波モータを配置したことを特徴とする点字ユニット。
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