JP4148777B2 - 液体有機化合物の水素化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、液体有機化合物の水素化反応、特にニトロ化合物からアミンを生じる水素化反応の方法に関する。
液体有機化合物の水素化反応は、化学工業において最もありふれた処理方法の1つである。工業的に重要な水素化反応は、ニトロ化合物から、対応するアミンを生じる水素化反応である。
この種の水素化反応において、芳香族アミンを生じる芳香族ニトロ化合物の水素化反応は、特に重要である。芳香族アミンは、広範に使用される。例えば、アニリンは多くの有機合成の出発物質である。トリレンジアミンは、しばしばTDAと呼ばれ、ホスゲンと反応してトリレンジイソシアネートを生じ、これはイソシアネートの1つでポリウレタンの調製に最もよく用いられる。
液体出発物質の触媒的水素化反応は、工業においては主に微細懸濁触媒又は固定床を用いて行われる。使用される反応器は、オートクレーブ、ループ反応器、攪拌ケトル、バブルカラム又は反応カスケード等である。このような処理方法は、例えば、EP−A−263935、EP−A−643391、EP−A−124010、又はWO00/35852に記載されている。
液相への水素の溶解度は一般に非常に低いために、工業において既知の処理方法は、水素の飽和濃度を増大させるために加圧下で行われる。気体の水素は、しばしば反応器の底部に導入され、気体相と液体相の間に広い特異的交換表面を達成するために、攪拌子(スターラー)、ノズル又は充填する間の流れによって分散される。
しかし、水素化反応槽と水素とを用いたシステムは、強い凝集を示し、すなわち、分散ゾーンを離れるやすぐ再び、相対的に大きな気泡が形成され、実質的に特異的交換表面が減少し、そのために物質移動も減少するという欠点がある。この挙動は、凝集は主に水素化反応槽のような多物質混合物においては抑制され、気体の挙動は凝集反応において無視できる影響しか持っていないという一般に流布している見解と対照的である。
水素化反応に用いられる、通常、合成ガスプラントで工業的に製造される水素は、一般に、99.95体積%を超える純度を有している。これは、水素化反応器の中へ混入する不活性気体の量が非常に微量であることを確保する意図である。
高純度の水素を用いる処理方法の利点は、反応器の気相での継続的な高い水素分圧にあり、これは気相から液体水素化反応槽への移動を促進する。
さらに、反応器に供給された水素のごく少量のみが、廃ガスとして反応器から排出される必要があることを保証することが可能である。
一般に、工業において通常の方法においては、気体の副生成物と少量の不活性物質が反応混合物から除去されるように、反応器に導入された水素の1〜2%が廃ガスとして排出される。しかし、この結果として、廃ガス流での水素純度は、一般に、98体積%以下には落ちない。
先行技術の処理方法においては、高純度の水素での上述の凝集のために、反応器における高い分圧は使用され得ない。そのため、水素化反応槽における水素の飽和濃度を達成できないために、液相と気相の間の不適当な交換表面は、触媒の老化の増大と不十分な反応選択性をもたらす。
EP−A−263935 EP−A−643391 EP−A−124010 WO00/35852
本発明の目的は、水素と水素化反応槽の間で最適な物質移動が起こり、触媒の老化が抑制され、反応の選択性が増大するような、液体有機化合物の水素化方法、特にニトロ化合物からアミンを生じる水素化方法を提供することにある。
本発明者等は、この目的が達成されること、驚くべきことに、水素化反応に対して不活性である1種以上の気体のそれぞれの割合と、水素との混合物を水素化反応に用いた場合に、より顕著な凝集の抑制がなされ、水素化反応器の物質移動が実質的に増大可能であることを見いだした。
本発明は、従って、使用される水素が水素化反応に対して不活性である1種以上の気体をそれぞれの割合で含有する、液体有機化合物の水素化方法、特に対応のニトロ化合物の水素化反応によるアミンの調製(製造)方法に関する。
この新規な方法において、気相と液相の間の交換表面は、驚くべきことに、実質的に増大させることが可能である。広い交換表面は常に、水素化反応槽中の水素の飽和濃度近くで運転することを可能とする。そのために、触媒表面の空いた部位が水素分子によって占有される蓋然性が増大する。今度はこれが、この方法での選択性と収率の増大を導く。
この新規な方法は、問題なく、付加的な転化もなく、存在する全ての水素化反応器において、使用することができる。この新規な方法のために好ましい不活性気体は、特に窒素は、事実上全ての製造場所で十分な量を入手(利用)することができる。
この新規な方法のさらなる利点は、使用する水素の費用のかかる精製がもはや必要でないことである。触媒毒として作用する成分や、副反応を生じさせる成分を、水素から除去すれば十分である。これによって、より経済的な水素生産が可能になる。
本発明は、従って、使用される水素が水素化反応に対して不活性である1種以上の気体をそれぞれの割合で含有する、液体有機化合物の水素化方法、特に対応のニトロ化合物の水素化反応によるアミンの調製(製造)方法に関する。
反応の気相で水素化反応に対して不活性である気体の割合は、反応混合物における気体の総量に対して、好ましくは3〜50体積%である。原則として、この限定の範囲外でも作動は可能である。この範囲よりも下の含有量の場合には、液相中で厄介な気体の凝集が相変わらず生じる。この範囲よりも上の含有量の場合には、水素化反応槽に溶解した水素の濃度は、広い交換表面にもかかわらず、低い水素分圧のために減少し、反応の収率が減少する結果となる。不活性気体の含量は、それぞれの場合の反応混合物中の気体の総量に対して、好ましくは3〜30体積%、特に好ましくは5〜20体積%である。
水素化反応に対して不活性である気体は、水素よりも重いものとなる。原則として、水素化反応の条件において気体であって、この反応において不活性である全ての物質は、この新規な方法に使用することができる。使用可能な気体の例としては、窒素、貴ガス(特にネオン、アルゴン又はクリプトン)、アンモニア、低級飽和炭化水素(特にメタン、エタン、プロパン又はブタン)、及び二酸化炭素がある。窒素は、不都合なく安全に取り扱うことができ、一般に工業プラントにおいては十分な量を利用可能であるために、ここでは最も重要である。所定の反応条件の下で、水蒸気もまた水素化反応に対して不活性である気体として作用する。水素化反応の間に水の一部が形成するが、水もまた反応の成分と共に、又は溶媒として反応器に導入可能である。しかし、原則として、好ましい不活性物質は、圧力の変動と気相の組成の変動を避けるために、反応器の中の良好な条件下で凝縮し得ないものである。
水素化反応に対して不活性である気体は、水素との混合物として反応器に供給することができる。しかし、別な流れで反応器へ供給することも可能である。
本発明のさらに進んだ実施の態様においては、水素化反応に対して不活性である気体の濃度は、単に廃ガスの流れの制御によって安定される。反応器からの廃ガスの流れを絞ることによって、水素化反応に対して不活性である気体の反応器における濃度は、好ましい範囲内において安定させることが可能である。
例えばオートクレーブ、バブルカラム、攪拌ケトル、ループ反応器、又は固定床反応器等の、一般に使用される水素化反応器は、特定の気体の再循環によって、又は、噴出(ジェット)での駆動や攪拌を用いた気相からの気体の再導入(再分散)によって、一般に、気体側において良好な逆混合を提供する。通常は反応器の気相から直接に除去された廃ガスの流れは、それゆえ一般に、反応器において循環している気体と同じ組成を有したものとなる。
反応器の気相の実質的に完全な逆混合のために、反応器の中の水素の所望の濃度は、この新規な方法のこの実施の態様において気体の総量を条件指定することによって、安定させることが可能である。もし、新鮮な水素の濃度が99.95体積%であれば、反応器の気相の不活性気体の割合は、反応器の気相に対して、5体積%以上であり、排出率は新鮮な気体に対して1%である。もし、排出が、新鮮な気体に対して0.25%に減少すれば、20体積%以上の不活性気体が、反応器に蓄積することもあり得る。しかし、上述のように、水素分圧の行き過ぎた減少のために、不活性気体の実質的により高い割合は、もはや好都合ではない。
廃ガスの総量を安定することによって、反応混合物の水素の濃度を制御するときに、供給される水素の濃度の下限は、それゆえ98体積%となろう。この場合に、新鮮な気体に対して10%の排出率で、不活性気体の約20体積%の割合を、反応器で安定させることができる。低い排出率においては、不活性気体の割合は、特に好ましい値を超えて増大し、高い排出率においては、過度に大量の水素を廃ガスとして除去しなければならなくなるために、処理方法は不経済なものとなる。原則として、反応器の気相における不活性気体のこの新規な割合は、新鮮な水素が99.95体積%を超える純度を有していたときにも、安定させることができる。しかし、それゆえに廃ガスの総量又は排出率は、顕著に減少させなければならない。このような少量の廃ガスの流れの制御は、実際には不確実なものである。しかし、このために、反応器の気相の不活性気体の5体積%の割合は、排出率を0.2%に減少させることによって、99.99体積%の新鮮な水素の典型的純度を安定させることが可能である。
水素の所望の濃度を達成するために、廃ガスバルブを完全に閉じることも、またそれを不活性気体の特定の割合を超えたときのみに非連続的に開けることも、原則として可能である。
この新規な方法は、反応の水が生じ、150℃より下で運転されている水素化反応の場合に、特に好適である。
150℃より上での水素化反応の利点は、水素化反応で生じた反応の水の高い蒸気圧であり、この場合に水は水素化反応に対して不活性である気体であるかのように振る舞い、反応器中の他の不活性物質の蓄積を減少させることが可能となり、又はもはや必要ないという結果になる。しかし、150℃より上での水素化反応は、例えば促進された触媒老化及び高レベルの副生成物形成等の、欠点を有する。150℃より上の温度は、それゆえにこの新規な方法においては好ましくない。
新鮮な水素は、反応器の気相中へと供給することができる。これは、例えばEP634391又はWO00/35852において記載されているような、流通反応器の場合において、特に好適である。しかし、この場合に、廃ガスラインを備える短絡は除外しなければならない。
新鮮な水素は、好ましくは反応器の液相へと計量・供給される。この導入は、既知の計量要素を用いて行うことができる。例えば、特に反応器の底部に設置した、液相にある1個又はそれ以上のリングライン、液相にある1個又はそれ以上の差込管(インレットパイプ)を通じて、あるいは、攪拌ケトルの場合には中空軸攪拌子(中空シャフトスターラー)を通じて、この導入を行うことも可能性として含まれている。
廃ガスは一般に反応器の頂部から、気相を通じて除去される。上述したように、水素のさらなる損失を避けるために、廃ガスの除去の間に新鮮な水素への短絡が生じないようにしなければならない。
この新規な方法は、原則として、反応条件下で液体である全ての有機化合物の水素化反応に使用することが可能である。これらの例として、ベンゼンからシクロヘキサンへの、ブチンジオールからブタンジオールへの、及びオキソアルデヒドからオキソアルコールへの水素化反応がある。これらの処理方法においては反応の水は形成されず、不活性気体の存在が特に重要である。この新規な方法は、対応のニトロ化合物からアミンを調製するために、特に対応する芳香族ニトロ化合物から芳香族アミンを調製するために、特に好適に使用される。
1個又はそれ以上のニトロ基を有して且つ6〜18個の炭素原子を有する芳香族ニトロ化合物、例えば、ニトロベンゼン(例、o−、m−及びp−ニトロベンゼン、及び1,3−ジニトロベンゼン等)、ニトロトルエン(例、2,4−及び2,6−ジニトロトルエン、及び2,4,6−トリニトロトルエン等)、ニトロキシロール(例、1,2−ジメチル−3−、1,2−ジメチル−4−、1,4−ジメチル−2−、1,3−ジメチル−2−、2,4−ジメチル−1−、1,3−ジメチル−5−ニトロベンゼン等)、ニトロナフタレン(例、1−及び2−ニトロナフタレン、及び1,5−及び1,8−ジニトロナフタレン等)、クロロニトロベンゼン(例、2−クロロ−1,3−及び1−クロロ−2,4−ジニトロベンゼン、o−、m−及びp−クロロニトロベンゼン、及び1,2−ジクロロ−4−、1,4−ジクロロ−2−、2,4−ジクロロ−1−、及び1,2−ジクロロ−3−ニトロベンゼン等)、クロロニトロトルエン(例、4−クロロ−2−、4−クロロ−3−、2−クロロ−4−、及び2−クロロ−6−ニトロトルエン等)、ニトロアニリン(例、o−、m−及びp−ニトロアニリン等)、ニトロアルコール(例、トリス(ヒドロキシメチル)ニトロメタン、2−ニトロ−2−メチル−及び2−ニトロ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−ニトロ−1−ブタノール、及び2−ニトロ−2−メチル−1−プロパノール)、及び上記ニトロ化合物の2又はそれ以上のあらゆる所望の混合物は、この新規な方法に好適に使用される。
芳香族ニトロ化合物、好ましくはモノニトロベンゼン、メチルニトロベンゼン、又はメチルニトロトルエン、及び特に2,4−ジニトロトルエン又はこれと2,6−ジニトロトルエンとの工業的混合物、好ましくは1〜4%のビシナルジニトロトルエン及び0.5〜1.5%の2,5−及び3,5−ジニトロトルエンとともに混合物全体に対して35質量%までの2,6−ジニトロトルエンを含むこれらの混合物は、この新規な方法によって対応するアミンへと好適に水素化される。この新規な方法は、ジニトロトルエン異性体から対応するトリレンジアミン誘導体(TDA)への水素化において、特に好適に使用できる。
芳香族アミンの水素化反応は、溶媒の存在下でも溶液中でも、行うことができる。使用される溶媒は、この目的に通常の物質であり、特に低級アルコール、好ましくはエタノールである。
新規な水素化反応は、通常は触媒の存在下で行われる。使用される触媒は、通常の既知の水素化反応触媒である。
これらの例としては、元素の周期表のVIII亜族の金属があり、これらの金属は、例えば、活性炭又はアルミニウム酸化物、ケイ素酸化物、又はその他の物質の酸化物等の、担持体物質へと施すことができる。ラネーニッケル及び/又はニッケルを基材とする担持触媒、パラジウム及び/又は白金は、好適に使用される。原則として、均一系触媒をも使用することが可能である。
不均一系触媒を使用するこの新規な方法は、固定床又は懸濁法によって行うことができる。固定床法は、液相又は細流床法によって行うことができる。
懸濁法において、不均一系触媒は同様に使用することができる。ニトロ化合物からアミンへの好ましい水素化反応は、一般には不均一系触媒の存在下で同様に行うことができる。不均一系触媒は一般に、微細に分割された状態で使用され、微細に分割された形態で反応懸濁液の中に懸濁される。懸濁液中での水素化反応のために使用される反応器には、特にループ装置(例、ジェットループ、プロペラループ等)、攪拌ケトルカスケードとしても使用される攪拌ケトル、バブルカラム、エアリフト反応器等がある。
この新規な方法は一般には、特定の反応のための通常の反応条件の下で行われる。例えば、芳香族ニトロ化合物から芳香族アミンへの転化は、通常は5〜100bar、好ましくは10〜50barで、また80〜160℃、好ましくは80〜150℃、特に100〜150℃で行われる。
以下の実施例により、本発明を説明する。
実施例1(比較例)
WO00/35852の実施例1に記載されているような、外部循環、反応器の下部のバッフル板及び同軸ディップチューブを有する円筒形の反応器を使用した。反応器の容積は0.05立方メートルであった。反応器は、並列に接続されて全体が2.5平方メートルの冷却領域にそれぞれ対応する36個のフィールドチューブを、備えている。フィールドチューブに供給される冷却水の総量は、1立方メートル毎時で、フィールドチューブに供給される冷却水の温度は30℃である。
高圧ポンプによって、80質量部の2,4−ジニトロトルエンと20質量部の2,6−ジニトロトルエンからなる溶融ジニトロトルエンを40.3kg/hで、120℃にて、約62質量部の対応するジアミノトルエン混合物、36質量部の水、2質量部の微細に破砕されたニッケル水素化触媒の混合物の高速流のなかへ、噴霧(噴出)した。同時に30立方メートル毎時(標準温度標準圧力)で水素を導入し、反応器を25barの圧力に維持した。ループの流れを維持するために、外部の生成物循環において2.6立方メートル毎時の流量を循環した。3barの圧力が反応器のノズルにかけられ、供給された電力は5kW毎立方メートルであった。反応により生じる熱がその形成の場所で除去されたために、反応は、実質的に等温条件下で行われた。反応器の下部の三分の一における最大反応温度は、122℃であった。アミン混合物580kg/立方メートル・時間の時空収率に相当する触媒を保持しつつ、対応するジアミノトルエン混合物26.7kg/h及び水15.8kg/hを同時且つ連続的に反応器から除去した。
供給された水素の純度は99.99999体積%、排出率は約1〜2%であった。排出された気体は、凝縮器を用いて、実質的に水蒸気を含む凝縮可能画分を分離し、99.5体積%以上の水素純度でフレアに供給した。不活性気体は添加供給しなかった。水素化は120℃下、26barの絶対圧力で行った。水素化反応槽における水の総質量は、35%であった。
反応器における気相は、反応と水素とに由来する水からの水蒸気を、実質的にに排除して構成されていた。このため、全気相密度は2.5kg毎立方メートルと算出される。ノズルと内部循環とを使用しての反応器への気体の導入において、反応器の液相で、水素化反応槽の気体の総体積に対して、10体積%以下の気体含有量で安定させることが可能であった。より高い気体含有量は達成することができなかった。反応器のパワーバランスを用いて、反応器の液相における平均気泡直径が約7mmであると測定することが可能であった。
実施例2
処理手順は、水素100立方メートルあたり0.1立方メートルの窒素を、気泡発生ラインを通じて付加的に導入したことを除いては、実施例1と同様とした。反応器の廃ガスの総量は、凝縮による水蒸気の除去の後に、排出された水素の純度は90体積%だけであった。実施例1と比較して、全圧、反応器の温度、及び水素化反応槽における水の総質量には、変化は無かった。完全に逆混合された気相を想定すると、結果的に反応器の気体の全密度は、約4.4kg毎立方メートルで、これは窒素、水素及び水蒸気の密度から構成されている。反応器の処理操作のさらに変更することなく、反応器の水素化反応槽における気体含量は、水素化反応槽の気体の総体積に対して、18体積%まで増加することが、その後の測定によって示された。これは気泡の大きさの減少にのみ帰することができる。反応器のパワーバランスは、窒素付加後の水素化反応槽における気泡の平均直径は、約4mmにまで減少したことを示した。
実施例3
実施例1の反応器を用いた。新鮮な水素を、99.99体積%の純度で反応器へと導入した。そのため添加した水素の全体積30立方メートル毎時(標準温度標準圧力)では、29.997立方メートル毎時(標準温度標準圧力)の水素と、0.003立方メートル毎時(標準温度標準圧力)の不活性気体とが実際には導入されていた。水素化反応器の気相の水素の純度を99体積%以上に確保するために、新鮮な気体の量に対して1%の廃ガスの排出が必要であった。その廃ガスは、0.297立方メートル(標準温度標準圧力)の水素と、0.003立方メートル(標準温度標準圧力)の不活性物質とを含んでいた。
この処理状態から開始して、新鮮な水素の純度は99.9体積%にまで減少した。結果として、水素の生産における労力は有意に減少した。もし、先のように、1%(新鮮な気体の総量に対して)の廃ガスが排出されれば、すなわち0.3立方メートル毎時(標準温度標準圧力)が反応器に残されれば、この廃ガスは0.27立方メートルの水素と0.03立方メートルの不活性物質とからなる。その結果として、凝縮画分の除去後に廃ガスにおける水素純度は、約90体積%となり、これは特に好ましい範囲である。
この方法の利点は、新鮮な水素の精製における労力がより少ないこと、失われる新鮮な水素がやや少ないこと、及び反応器中の気泡がより小さいこと(これはより広い交換表面を提供する)である。
実施例4
この方法は、実施例3の初期状態にあるのと同様であるが、廃ガスの総量は新鮮な気体の総量に対して1〜0.1%に減少させ、新鮮な水素の構成は変えなかった。そして、絶対的に表現すれば、0.027立方メートル毎時の水素と、0.003立方メートル毎時の不活性物質からなる、0.03立方メートル毎時の廃ガスのみが排出された。水素化反応器の廃ガスの水素濃度は、90%であった。
この変形の利点は、実質的により低い水素損失と、より小さな気泡のおかげであるより大きな移動面である。反応器は、この目的のためにはこれ以上の改良を絶対的に必要とせず、必要であるのは廃ガスバルブをさらに閉じることである。

Claims (5)

  1. 反応器に存在する水素が、水素化反応に対して不活性である気体として窒素を含んでいる、モノニトロベンゼン、メチルニトロベンゼン、メチルニトロトルエン、2,4−ジニトロトルエン、及び2,4−ジニトロトルエンと2,6−ジニトロトルエンの混合物からなる群より選択された液体有機化合物の水素化方法であって、
    水素化反応に対して不活性である気体の割合の合計が、反応器の気相に対して3〜50体積%である方法。
  2. 水素化反応に対して不活性である気体の割合の合計が、反応器の気相に対して5〜20体積%である請求項に記載の方法。
  3. 水素化反応に対して不活性である気体が、水素との混合物として反応器に供給される請求項1又は2に記載の方法。
  4. 水素化反応に対して不活性である気体が、水素と異なる箇所で反応器に供給される、請求項1又は2に記載の方法。
  5. 水素化反応に対して不活性である気体の含量が、反応器から排出される廃ガスの量を制御することによって確立される、請求項1又は2のいずれかに記載の方法。
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