JP4148610B2

JP4148610B2 - Method for producing xylitol

Info

Publication number: JP4148610B2
Application number: JP26679099A
Authority: JP
Inventors: 正朗遠藤; 義人黒田
Original assignee: Asahi Kasei Chemicals Corp
Current assignee: Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority date: 1998-12-24
Filing date: 1999-09-21
Publication date: 2008-09-10
Anticipated expiration: 2019-09-21
Also published as: JP2000236900A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、キシラン含有天然物を特定の条件の熱水で処理してキシロオリゴ糖を主成分とする抽出液を得、該抽出液を加水分解し、次いで水素添加する、或いは加水分解と水素添加を同時に行いキシリトールを製造する方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来より、キシリトールの製造法としては、キシラン含有天然物を蒸煮又は爆砕した後に抽出して得られたキシランを、硫酸等の鉱酸を添加してキシロースに加水分解し、得られたキシロースを水素加圧下でニッケル等を触媒として水素添加する方法が知られている。しかし、この方法では、酸を添加して加水分解を行うために、１）耐酸設備が必要となること、２）使用する酸の中和工程、及び中和により生成する塩類の処理工程が必要であること、３）比較的酸に弱い糖であるキシロースの分解が生じ、得られるキシロース、しいてはキシリトール収量が低下すること、４）キシロースの溶出の際に、除去のために多大な労力を要するリグニン分解成分、窒素系化合物、硫黄系化合物、等の不純物混入がさけられず、高温での水素添加反応時に、触媒のキシロースに対する活性が低下してしまうため、キシロースの熱分解が生じ、結果としてキシリトール収量が低下する傾向にあった。更に、キシリトールを精製する際等において、該不純物に由来する化合物やキシリトール以外の糖類を除去するために多大な労力を要し、この際にキシリトールの損失を生じ、結果として得られる該化合物の収量が低下する等の問題点を有していた。
【０００３】
これらの内、４）の問題点を改善する試みで、予めキシラン含有天然物を蒸煮又は爆砕、或いは熱水で処理することによりキシロース以外の糖類やリグニン成分等の不純物を抽出除去し、該残さを再度、硫酸やシュウ酸等の無機又は有機酸を添加して加水分解し、キシロース含有水溶液を得、該水溶液を中和或いはイオン交換処理した後に水素添加してキシリトールを製造する方法が開示されている（特開平４−１９７１９２号公報、特公昭５１−３３１７７号公報等）。しかし、これらの方法では、キシロースを得る際に新たに酸を添加して加水分解するため、キシロースの多大な分解が生じるばかりでなく、原料に含有されるリグニンの内、難分解性リグニン分解成分の溶出がさけられず、著しい効果は得られなかった。
【０００４】
近年、上記１）〜４）の問題点を改善する目的で、特公平６−１７３２７号公報では、キシラン含有天然物を１３０〜２３０℃、１〜６０分間の条件下、熱水だけで抽出処理してキシロース及びキシロオリゴ糖含有抽出液を得、該抽出液を水素加圧下、触媒を用いて１５０〜２００℃で加水分解すると同時に水素添加してキシリトールを製造する方法が開示されている。この方法は、熱水処理により遊離されるアセチル基に由来した弱い酸性分の作用により、キシラン成分の加水分解が生じることに基づく。この方法によれば、キシラン含有天然物に含有される難分解性リグニンの混入は抑制されるが、易分解性リグニン分解成分の抽出液への混入は避けられない。リグニン分解成分は活性炭処理では除去しきれず、高温での水素添加反応時に触媒のキシロースに対する活性を引き下げてしまう。そのため、通常用いられている水素添加触媒量では、キシロースの分解が生じ、得られるキシリトールの収量が低減してしまう傾向があり、或いは、キシリトールを定量的に得るためには多量の触媒を必要とする傾向があるため、未だ十分な方法といえるものではなかった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、キシラン含有天然物を原料として、工業的に効率よく、短縮化された設備で、収率低下を抑制しつつキシリトールを製造する方法を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、キシラン含有天然物からキシロース及びキシロオリゴ糖を抽出する際、熱水のみを用いて特定の条件下で処理することにより、抽出されるキシロースの分解を抑制し、且つ、リグニン分解成分、窒素系化合物、硫黄系化合物、等の不純物混入量を著しく低減できることに基づき、抽出できるキシロースおよびキシロオリゴ糖の損失を著しく抑制しつつ高純度のキシロオリゴ糖を主成分とする抽出液が得られること、更に、該抽出液を高温条件下で、加水分解、次いで水素添加する、或いは加水分解と水素添加を同時に行ってキシリトールを製造する際に、水素添加触媒の活性を維持できるため、高温の反応系に存在する、或いは高温の反応系で生じるキシロースの分解を抑制することができること、加えて精製工程でのキシリトールの回収量低下を著しく改善でき、高収率で高純度のキシリトールを製造することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【０００７】
即ち、本発明は
（１）キシラン含有天然物から予め１１０℃以上１４０℃以下の熱水で抽出される成分を除去した水不溶性の残さを、前記処理温度以上２００℃以下の熱水で処理してキシロオリゴ糖を主成分とする抽出液を得る第１工程と、該抽出液を加水分解し、次いで水素添加する、或いは加水分解と水素添加を同時に行う第２工程とを備えた、キシリトールの製造方法、
（２）第１工程で得られるキシロオリゴ糖を主成分とする抽出液を、１５０℃以上２５０℃以下の温度で加水分解と水素添加を同時に行うことを特徴とする（１）に記載のキシリトールの製造方法、
（３）キシラン含有天然物がサトウキビピスであることを特徴とする（１）又は（２）に記載のキシリトールの製造方法、
を提供するものである。
【０００８】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明において用いられる原料としては、キシランを含む天然物、例えば白樺やブナ等の広葉樹や、とうもろこし稲穂、綿実殻、サトウキビバカス、サトウキビピス、ビートパルプ等の農産廃棄物が利用可能である。これら原料の内、リグニン含有量が低く、穏和な条件で容易にキシロース及びキシロオリゴ糖の抽出ができるサトウキビピスが特に好ましい。
これら原料の形状は、特に限定はしないが、抽出操作を容易にするためにチップ状、繊維状等に粉砕された形状のものが好ましく用いられる。
本発明におけるキシロオリゴ糖とは、キシロースを構成単位とし、該構成単位の重合度が２以上の化合物である。
【０００９】
本発明におけるキシロオリゴ糖を主成分とする水溶液とは、キシロオリゴ糖含量が溶解固形分に対して５０重量％以上の水溶液である。熱水処理によりキシロース及びキシロオリゴ糖を抽出する際に難分解性リグニンの溶出を抑えるためには、反応条件が比較的穏和である必要があり、そのためキシランの解重合反応はオリゴ糖の段階で停止し、キシロオリゴ糖含量は５０重量％以上となる。キシロオリゴ糖含量は、高速液体クロマトグラフィー（ＨＰＬＣ）の測定より、得られたキシロオリゴ糖のピーク強度と、キシロース試薬（アルドリッチ社）を標準試薬として求めたキシロオリゴ糖１構成単位当たりが与えるピーク強度とを比較して定量する。ＨＰＬＣはカラムにＴＳＫｇｅｌＧーＯｌｉｇｏ−ＰＷ（東ソー株式会社）を２本用い、水を溶離液とし、温度８０℃、流速１ｍｌ／分で行う。本発明おいては、熱水のみを用いて特定の条件下で抽出処理することにより、リグニン分解成分、窒素系化合物、硫黄系化合物の混入量を、それぞれ抽出液中に溶解している固形分に対して、５重量％、０．４重量％（Ｎ換算）、２００ｐｐｍ（Ｓ換算）以下に抑えた、高純度のキシロオリゴ糖を主成分とする水溶液を得ることができる。不純物含量を前記範囲内に抑えた抽出液が得られることにより、高温条件下で加水分解、次いで水素添加する、或いは加水分解と水素添加を同時に行ってキシリトールを製造する際に、触媒のキシロースに対する活性を維持することができるため、高温の反応系に存在する、或いは高温の反応系で生じるキシロースの分解を抑制することができ、キシリトールを効率的に生産することが可能となる。加えて、反応終了後に回収した触媒は、その活性が維持されているため、繰り返して次の反応に用いることが可能となる。
【００１０】
本発明におけるキシラン含有天然物の熱水処理は、必要に応じて、公知の技術である爆砕と組み合わせて行うこともできる。熱水処理を行う際には、抽出を容易にするために、攪拌した状態で処理することが好ましい。
本発明において、キシラン含有天然物の熱水による前処理は、使用する原料により違いはあるが、１１０℃以上１４０℃以下で行うことが必要である。１１０℃未満の場合には、易分解性リグニン分解成分、窒素系化合物、硫黄系化合物、等の不純物の溶出が不十分であり、１４０℃を越える場合には、キシラン成分の溶出が生じてしまい、最終的に得られるキシリトールの収量が低下するために好ましくない。前処理に要する時間は、通常１０分以上１２０分以下、好ましくは１５分以上６０分以下、特に好ましくは２０分以上４０分以下である。１０分未満では、不純物の溶出が不十分であり、１２０分を越えて実施しても更なる不純物の溶出は見られない。
【００１１】
キシラン含有原料に加える水の量は、該原料の乾燥重量に対して、通常１倍量以上１６倍量以下、好ましくは３倍量以上１４倍量以下、更に好ましくは５量以上１２倍量以下である。１倍量より少ない場合には、不純物の溶解が十分に起こらず、不純物を効率よく除去できないので好ましくない。一方、１６倍量を越える場合には、遊離した酢酸に由来するプロトン濃度が低下し、易分解性リグニンの分解が十分に起こらず、その後の操作過程に混入するため好ましくない。
以上述べた熱水処理をしたキシラン含有天然物を、必要に応じて、１００℃以下の水で攪拌処理し、不純物の抽出を十分に行うことも可能である。この際、攪拌をスムーズに行うために新たに水を添加しても良い。
【００１２】
上記条件で処理をした後に遠心機、濾過機などにより溶出した不純物を分離除去して必要なキシランを高純度に含む残さを得る。得られた残さは加水して洗浄し、不純物を十分に除去しておくことが好ましい。
前処理済みキシラン含有天然物は、使用する原料により違いはあるが、通常前処理温度以上２００℃以下で熱水処理されて、キシロース及びキシロオリゴ糖が抽出される。処理温度が前処理温度より低い場合には抽出成分がほとんど無く、２００℃より高い場合にはキシラン含有天然物中に含有される難分解性リグニン及びセルロースが加水分解されてキシロース及びキシロオリゴ糖と共に溶出されてくるので好ましくない。
【００１３】
熱水処理時間は、通常２０分以上１８０分以下、好ましくは４０分以上１２０分以下である。２０分より短い場合にはキシロース及びキシロオリゴ糖の溶出が十分に行われず、結果としてキシリトールの収率が低下するので好ましくない。１８０分より長い場合には反応系内で生じたキシロースの分解が著しくなるため好ましくない。
前処理済みキシラン含有原料に加える水の量は、該原料の乾燥重量に対して、通常１倍量以上１６倍量以下、好ましくは３倍量以上１４倍量以下、更に好ましくは５量以上１２倍量以下である。１倍量未満の場合には、加水分解されたキシロース及びキシロオリゴ糖を完全に水に溶解するのに不十分であり、一方、１６倍量を越える場合には、遊離した酢酸に由来するプロトン濃度が低下し、キシランの部分加水分解による水可溶化が十分に起こらず、しいてはキシリトール収量が低下するために好ましくない。
【００１４】
上記抽出操作を行った後、必要に応じて、１００℃以下の温度の水で撹拌処理し、水溶性となったキシロース及びキシロオリゴ糖を十分に抽出することも可能である。この際、攪拌をスムーズに行うために、新たに水を添加しても良い。
以上に述べた抽出操作を行った後、遠心機、濾過機などにより抽出液から残さを分離除去し、高純度のキシロオリゴ糖を主成分とする水溶液を得ることができる。
【００１５】
本発明により得られたキシロオリゴ糖を主成分とする水溶液は、必要に応じて活性炭を加えて簡易処理し、濾過等によって活性炭を除いた後、バッチ式または連続式の装置により、１５０℃以上２５０℃以下の温度条件下で、加水分解、次いで水素添加する、或いは加水分解と水素添加を同時に行うことができる。反応温度が１５０℃未満の場合には、キシロオリゴ糖の加水分解に著しく長時間を有するために、工業的に不利である。一方、２５０℃を越える場合には、反応系において生じるキシロースの分解が著しく生じ、得られるキシリトールの収量が低下するため好ましくない。これらの方法の内、加水分解と水素添加反応を同時に行う方法が、工業的な観点から、好ましく用いられる。この場合、反応温度は２００℃を越え２５０℃以下で行うことが好ましく、２００℃を越え、２２０℃以下で行うことが特に好ましい。
【００１６】
反応時間は、加水分解反応、水素添加反応、或いは加水分解反応と水素添加反応を同時に行う際の反応温度によって異なるが、通常、加水分解と水素添加反応を個別に行う際には、加水分解反応で３０分以上９時間以下、水素添加反応においては１０分以上３時間以下の範囲で行われる。加水分解反応時間が３０分未満の場合には、加水分解が定量的に起こらず、９時間以上の場合には、得られるキシロースの分解が顕著となり、結果としてキシリトール収量が減少するため好ましくない。一方、水素添加反応において、反応時間が１０分未満では反応が十分に進行しないため好ましくない。また、３時間を越えて反応を行っても得られるキシリトール収量に変化はない。一方、加水分解反応と水素添加反応を同時に行う場合、反応時間は、通常、３０分以上９時間以下、好ましくは４０分以上６時間以下、更に好ましくは４０分以上３時間以下の範囲で行われる。３０分未満の場合には、反応を完結することができないためキシリトール収量の低下を招き、９時間を超えて反応を行っても得られるキシリトール収量に変化はない。
【００１７】
水素添加反応に用いられる触媒は還元糖を水素化可能なもので有れば特に限定はしないが、ランタニド及びアクチニドを除く長周期型周期率表の遷移金属に属する金属、例えば、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金、等の金属が好ましく用いられる。これらの触媒は、そのまま単独に使用しても良く、２種類以上のものを混合、合金化、或いは逐次組み合わせて使用することもできる。更に、水素化活性を上げたり、被毒物質に対する耐性を付加させるために、これらの金属に他の金属又は非金属を添加しても良い。添加されるものとしては、周期律表第Ｉａ、ｂ、ＩＩａ、ｂ、ＩＩＩａ、ｂ、ＩＶａ、ｂ、Ｖａ、ＶＩａ、ＶＩＩａの金属又は非金属から選ばれる少なくとも１種類以上である。これらの触媒は、活性炭、石綿、珪藻土、シリカ、アルミナ、チタニア等の担体に担持させて使用することもできる。これらの触媒の形状は、粉末状、粒状、塊状のいずれの形状であってもよい。これらの触媒の内、ラネー型ニッケル触媒及びルテニウム触媒が好ましく用いられる。またこれらの触媒は、水素化反応終了後に回収し、繰り返し使用することもできる。
【００１８】
水素圧力は、通常、反応温度において５ＭＰａ以上で行われる。水素圧力が５ＭＰａ未満の場合には、水素添加反応速度が著しく低下するため、反応系内のキシロースの分解が著しく生じるようになり、結果として得られるキシリトールの収量の低下を招く。水素圧力の上限は反応面での規制はないが、設備的な面で５０ＭＰａ以下が実用的である。加水分解と水素添加反応に供するキシロオリゴ糖を主成分とする水溶液は、その後の反応を効率的に行うために予め濃縮しておくことも可能である。
水素添加によって得られたキシリトールは、必要に応じて陽陰イオン交換処理等の通常の方法により精製した後、常法により結晶化し、高収率で高純度のキシリトールを得ることができる。
【００１９】
【発明の実施の形態】
以下で、実施例により本発明を更に詳しく説明する。尚、水溶液中に溶解しているリグニン分解成分含量の測定は、水溶液中の溶解固形分を真空下で絶乾した試料を用い、ＪＩＳ−Ｐ８００８に準拠して行った。また、融点は、示差走査型熱量計（パーキンエルマ社製ＤＳＣ−７）を用いて、昇温速度０．５℃／分で測定し、得られたピークエンドの温度とした。
【００２０】
【実施例】
（実施例１）
風乾サトウキビピス２００ｇと水２．０ｋｇを４Ｌオートクレーブに入れ、１２５℃で３０分間加熱処理した。次いで、加水洗浄しながら抽出物をろ別し、キシランを含有する残さ１７６ｇを得た。
得られた残さ１７６ｇと水２．０ｋｇを４Ｌオートクレーブに入れ、１５０℃で９０分間加熱処理した後、７０℃まで冷却し、水１．０ｋｇを加えて２時間撹拌した。次いで、残さをろ別し、得られた抽出液を減圧下で濃縮し、固形分濃度５重量％の抽出液９２０ｇを得た。
【００２１】
上記熱水抽出の結果、原料に対して１５．０重量％のキシロース成分が、抽出固形分に対して６５重量％の純度で得られた。また、リグニン分解成分、窒素系化合物、硫黄系化合物の該抽出液への混入量は、それぞれ抽出固形分に対して、０．３重量％、０．１５重量％（Ｎ換算）、１００ｐｐｍ（Ｓ換算）であった。該抽出液５０ｇとラネーニッケル触媒（日興リカ株式会社）０．５０ｇを４００ｍｌオートクレーブ入れ、水素を室温にて１０ＭＰａ充填した後、２１０℃で２時間撹拌して加水分解反応と水素添加反応を同時に行い、キシリトール１．６２ｇを得た。キシリトール収率は、抽出液中のキシロース成分に対して１００％であった。
反応溶液から触媒を分離後、常法によりアンバーライトＩＲ１２０Ｂ（オルガノ株式会社）及びアンバーライトＩＲＡ４１０（オルガノ株式会社）で脱色、脱塩処理をした。次いで、該精製液を減圧下で２．０ｇまで濃縮し、エタノール２．０ｇを加え、５時間放置し、融点９３．２℃のキシリトール結晶１．３０ｇを得た。
【００２２】
（比較例１）
風乾サトウキビピス１００ｇと水１．０ｋｇを２Ｌオートクレーブに入れ、１００℃で３０分間加熱処理した。次いで、加水洗浄しながら抽出物をろ別し、キシランを含有する残さ９０ｇを得た。
得られた残さ９０ｇと水１．０ｋｇを２Ｌオートクレーブに入れ、１５０℃で９０分間加熱処理した後、７０℃まで冷却し、水５００ｇを加えて２時間撹拌した。次いで、残さをろ別し、得られた抽出液を減圧下で濃縮し、固形分濃度５重量％の抽出液４９０ｇを得た。
上記熱水抽出の結果、原料に対して１５．２重量％のキシロース成分が、抽出固形分に対して６２重量％の純度で得られた。また、リグニン分解成分、窒素系化合物、硫黄化合物の該抽出液への混入量は、それぞれ抽出固形分に対して、６．１重量％、０．２８重量％（Ｎ換算）、８００ｐｐｍ（Ｓ換算）と多かった。
【００２３】
該抽出液５０ｇを実施例１と同一条件で加水分解反応と水素添加反応を同時に行い、キシリトール１．１０ｇを得た。キシリトール収率は、抽出液中のキシロース成分に対して７１％であった。収率が低いのは、水素添加触媒のキシロースに対する活性が低下したため、キシロースの熱分解が生じたためである。
反応溶液から触媒を分離後、常法によりアンバーライトＩＲ１２０Ｂ（オルガノ株式会社）及びアンバーライトＩＲＡ４１０（オルガノ株式会社）で脱色、脱塩処理をした。次いで、該精製液を減圧下で１．４ｇまで濃縮し、エタノール１．４ｇを加え、５時間放置して融点９２．１℃のキシリトール結晶０．８３ｇを得た。
【００２４】
（比較例２）
風乾サトウキビピス１００ｇと水１．０ｋｇを２Ｌオートクレーブに入れ、１２５℃で３０分間加熱処理した。次いで、加水洗浄しながら抽出物をろ別し、キシランを含有する残さ８８ｇを得た。
得られた残さ８８ｇと水１．０ｋｇを２Ｌオートクレーブに入れ、２１０℃で９０分間加熱処理した後、７０℃まで冷却し、水５００ｇを加えて２時間撹拌した。次いで、残さをろ別し、得られた抽出液を減圧下で濃縮し、固形分濃度５重量％の抽出液５２０ｇを得た。
上記熱水抽出の結果、原料に対して１３．０重量％のキシロース成分が、抽出固形分に対して５０重量％の純度で得られた。また、リグニン分解成分、窒素系化合物、硫黄系化合物の該抽出液への混入量は、それぞれ抽出固形分に対して、１２．９重量％、０．１６重量％（Ｎ換算）、１１０ｐｐｍ（Ｓ換算）でと多かった。
【００２５】
該抽出液５０ｇを実施例１と同一条件で加水分解反応と水素添加反応を同時に行い、キシリトール１．０８ｇを得た。キシリトール収率は、抽出液中のキシロース成分に対して８６％であった。収率が低いのは、水素添加触媒のキシロースに対する活性が低下したため、キシロースの熱分解が生じたためである。
反応溶液から触媒を分離後、常法によりアンバーライトＩＲ１２０Ｂ（オルガノ株式会社）及びアンバーライトＩＲＡ４１０（オルガノ株式会社）で脱色、脱塩処理をした。次いで、該精製液を減圧下で１．４ｇまで濃縮し、エタノール１．４ｇを加え、５時間放置して融点９２．７℃のキシリトール結晶０．８４ｇを得た。
【００２６】
（実施例２）
実施例１で得られた抽出液と、実施例１で反応後に回収した触媒を用いて、同一の条件で加水分解と水素添加の同時反応を行った。実施例１の結果と同様に、抽出液中のキシロース成分に対して１００％の収率でキシリトールが得られた。反応終了後に再び触媒を回収し、同様の反応を２０回繰り返したが、２０回目の反応までキシリトール収率１００％が維持された。水素添加触媒の活性が２０回の反応中、維持されたためである。
【００２７】
（実施例３）
風乾とうもろこし穂軸１００ｇと水６００ｇを２Ｌオートクレーブに入れ、１３０℃で２０分間加熱処理した。次いで、加水洗浄しながら抽出物をろ別し、キシランを含有する残さ８５ｇを得た得られた残さ８５ｇと水６００ｇを２Ｌオートクレーブに入れ、１８０℃で６０分間加熱処理した。次いで、残さをろ別し、得られた抽出液を減圧下で濃縮し、固形分濃度５重量％の抽出液４５０ｇを得た。
上記熱水抽出の結果、原料に対して１４．０重量％のキシロース成分が、抽出固形分に対して６２重量％の純度で得られた。また、リグニン分解成分、窒素系化合物、硫黄系化合物の該抽出液への混入量は、それぞれ抽出固形分に対して、４．５重量％、０．３４重量％（Ｎ換算）、１４０ｐｐｍ（Ｓ換算）であった。
【００２８】
該抽出液５０ｇとラネーニッケル触媒（日興リカ株式会社）０．２５ｇを４００ｍｌオートクレーブ入れ、水素を室温にて１５ＭＰａ充填した後、２２０℃で２時間撹拌して加水分解反応と水素添加反応を同時に行い、キシリトール１．５５ｇを得た。キシリトール収率は、抽出液中のキシロース成分に対して１００％であった。
反応溶液から触媒を分離後、常法によりアンバーライトＩＲ１２０Ｂ（オルガノ株式会社）及びアンバーライトＩＲＡ４１０（オルガノ株式会社）で脱色、脱塩処理をした。次いで、該精製液を減圧下で１．９ｇまで濃縮し、エタノール１．９ｇを加え、５時間放置して融点は９３．４℃のキシリトール結晶１．２４ｇを得た。
【００２９】
（実施例４）
実施例３で得られた抽出液５０ｇを４００ｍｌオートクレーブ入れ、１５０℃で６時間加熱し加水分解反応を行った。加水分解後の反応液に、ネーニッケル触媒（日興リカ株式会社）０．２５ｇを加え、水素を室温にて１５ＭＰａ充填し、１５０℃で３時間攪拌して水素添加反応を行い、キシリトール１．５５ｇを得た。キシリトールの収率は、抽出液中のキシロース成分に対して１００％であった。
【００３０】
反応溶液から触媒を分離後、常法によりアンバーライトＩＲ１２０Ｂ（オルガノ株式会社）及びアンバーライトＩＲＡ４１０（オルガノ株式会社）で脱色、脱塩処理をした。次いで、該精製液を減圧下で２．０ｇまで濃縮し、エタノール２．０ｇを加え、５時間放置して融点９３．５℃のキシリトール結晶１．１９ｇを得た。
【００３１】
（比較例３）
風乾とうもろこし穂軸１００ｇと水６００ｇを２Ｌオートクレーブに入れ、１８０℃で６０分間加熱処理した。次いで、残さをろ別し、得られた抽出液を減圧下で濃縮し、固形分濃度５重量％の抽出液６２０ｇを得た。
上記熱水抽出の結果、原料に対して１６．０重量％のキシロース成分が、抽出固形分に対して５２重量％の純度で得られた。また、リグニン分解成分、窒素系化合物、硫黄系化合物の該抽出液への混入量は、それぞれ抽出固形分に対して、１５．３重量％、０．４２重量％（Ｎ換算）、１１００ｐｐｍ（Ｓ換算）と多かった。
【００３２】
該抽出液５０ｇとラネーニッケル触媒（日興リカ株式会社）０．２５ｇを４００ｍｌオートクレーブ入れ、水素を室温にて１５ＭＰａ充填した後、２２０℃で２時間撹拌して加水分解反応と水素添加反応を同時に行い、キシリトール０．７２ｇを得た。キシリトール収率は、抽出液中のキシロース成分に対して５５％であった。収率が低いのは、水素添加触媒のキシロースに対する活性が低下したため、キシロースの熱分解がしょうじたためである。
反応溶液から触媒を分離後、常法によりアンバーライトＩＲ１２０Ｂ（オルガノ株式会社）及びアンバーライトＩＲＡ４１０（オルガノ株式会社）で脱色、脱塩処理をした。次いで、該精製液を減圧下で１．０ｇまで濃縮し、エタノール１．０ｇを加え、５時間放置して融点は９２．２℃のキシリトール結晶０．５４ｇを得た。
【００３３】
（実施例５）
風乾綿実殻１００ｇと水８００ｇを２Ｌオートクレーブに入れ、１２０℃で４０分間加熱処理した。次いで、加水洗浄しながら抽出物をろ別し、キシランを含有する残さ８６ｇを得た。
得られた残さ８６ｇと水８００ｇを２Ｌオートクレーブに入れ、１５０℃で９０分間加熱処理した後、７０℃まで冷却し、水５００ｇを加えて１時間撹拌した。次いで、残さをろ別し、得られた抽出液を減圧下で濃縮し、固形分濃度５重量％の抽出液６４０ｇを得た。
上記熱水抽出の結果、原料に対して２１．０重量％のキシロース成分が、抽出固形分に対して６６重量％の純度で得られた。また、リグニン分解成分、窒素系化合物、硫黄系化合物の該抽出液への混入量は、それぞれ抽出固形分に対して、０．７重量％、０．３５重量％、１９０ｐｐｍであった。
【００３４】
該抽出液５０ｇとルテニウム活性炭担持触媒（エヌイーケムキャット社）０．２５ｇを４００ｍｌオートクレーブ入れ、水素を室温にて１０ＭＰａ充填した後、２３０℃で３時間撹拌して加水分解反応と水素添加反応を同時に行い、キシリトール１．６５ｇを得た。キシリトール収率は、抽出液中のキシロース成分に対して１００％であった。
反応溶液から触媒を分離後、常法によりアンバーライトＩＲ１２０Ｂ（オルガノ株式会社）及びアンバーライトＩＲＡ４１０（オルガノ株式会社）で脱色、脱塩処理をした。次いで、該精製液を減圧下で２．１ｇまで濃縮し、エタノール２．１ｇを加え、５時間放置し、融点９２．９℃のキシリトール結晶１．３２ｇを得た。
【００３５】
（実施例６）
風乾白樺チップ１００ｇと水１．０ｋｇを２Ｌオートクレーブに入れ、１３５℃で２５分間加熱処理した。次いで、加水洗浄しながら抽出物をろ別し、キシランを含有する残さ９１ｇを得た。
得られた残さ９１ｇを温度１７５℃で１分間爆砕処理した処理品と、水１．０ｋｇとを２Ｌオートクレーブに入れ、１７０℃で９０分間加熱処理した後、７０℃まで冷却して２時間撹拌した。次いで、残さをろ別し、得られた抽出液を減圧下で濃縮し、固形分濃度５重量％の抽出液４３０ｇを得た。
上記熱水抽出の結果、原料に対して１３．０重量％のキシロース成分が、抽出固形分に対して６０重量％の純度で得られた。また、リグニン分解成分、窒素系化合物、硫黄系化合物の該抽出液への混入量は、それぞれ抽出固形分に対して、４．３重量％、０．３１重量％（Ｎ換算）、１５０ｐｐｍ（Ｓ換算）であった。
【００３６】
該抽出液５０ｇとラネーニッケル触媒（日興リカ株式会社）０．２５ｇを４００ｍｌオートクレーブ入れ、水素を室温にて１０ＭＰａ充填した後、１９０℃で４時間撹拌して加水分解反応と水素添加反応を同時に行い、キシリトール１．５０ｇを得た。キシリトール収率は、抽出液中のキシロース成分に対して１００％であった。
反応溶液から触媒を分離後、常法によりアンバーライトＩＲ１２０Ｂ（オルガノ株式会社）及びアンバーライトＩＲＡ４１０（オルガノ株式会社）で脱色、脱塩処理をした。次いで、該精製液を減圧下で１．８ｇまで濃縮し、エタノール１．８ｇを加え、５時間放置し、融点９３．２℃のキシリトール結晶１．２３ｇを得た。
【００３７】
（実施例７）
実施例６で得られた抽出液を更に濃縮し、固形分濃度３０重量％とした。該抽出液５０ｇとラネーニッケル触媒（日興リカ株式会社）１．５０ｇを４００ｍｌオートクレーブ入れ、水素を室温にて１０ＭＰａ充填した後、１９０℃で４時間撹拌して加水分解反応と水素添加反応を同時に行い、キシリトール９．００ｇを得た。キシリトール収率は、抽出液中のキシロース成分に対して１００％であった。
反応溶液から触媒を分離後、常法によりアンバーライトＩＲ１２０Ｂ（オルガノ株式会社）及びアンバーライトＩＲＡ４１０（オルガノ株式会社）で脱色、脱塩処理をした。次いで、該精製溶液を減圧下で１０．８ｇまで濃縮し、エタノール１０．８ｇを加え、５時間放置し、融点９３．１℃のキシリトール結晶７．２０ｇを得た。
【００３８】
【発明の効果】
キシラン含有天然物からキシリトールを製造する際に、特定の条件の熱水を用いて処理することにより、高純度のキシロオリゴ糖を主成分とする水溶液を得ることができるため、キシリトールを製造する際に必要とする水素添加及び精製の各工程におけるキシリトールの損失を抑制でき、高収率で高純度のキシリトールを製造する方法として極めて有用である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
In the present invention, an xylan-containing natural product is treated with hot water under specific conditions to obtain an extract containing xylo-oligosaccharide as a main component, and the extract is hydrolyzed and then hydrogenated or hydrolyzed and hydrogenated. Are simultaneously performed to produce xylitol.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, xylitol has been produced by steaming or crushing a xylan-containing natural product and then extracting the xylan obtained by adding a mineral acid such as sulfuric acid to hydrolyze it into xylose. A method of hydrogenation under pressure using nickel or the like as a catalyst is known. However, in this method, in order to carry out hydrolysis by adding an acid, 1) an acid-resistant facility is required, 2) a neutralization step of the acid to be used, and a treatment step of salts generated by the neutralization are necessary. 3) Decomposition of xylose, which is a relatively acid-sensitive sugar, occurs, resulting in a decrease in the yield of xylose and thus xylitol, and 4) a great deal of effort for removal during the elution of xylose. Lignin decomposing components, nitrogen compounds, sulfur compounds, and other impurities are not mixed, and during the hydrogenation reaction at a high temperature, the activity of the catalyst against xylose is reduced, resulting in thermal decomposition of xylose, As a result, the xylitol yield tended to decrease. Furthermore, when purifying xylitol, a great deal of effort is required to remove compounds derived from the impurities and saccharides other than xylitol, resulting in loss of xylitol and resulting yield of the compound. Has problems such as lowering.
[0003]
Among these, in an attempt to improve the problem of 4), impurities such as sugars and lignin components other than xylose are extracted and removed by previously steaming or blasting a xylan-containing natural product or treating with hot water. A method for producing xylitol by hydrolyzing by adding an inorganic or organic acid such as sulfuric acid or oxalic acid to obtain a xylose-containing aqueous solution, neutralizing or ion-exchangeing the aqueous solution and then hydrogenating it is disclosed. (Japanese Patent Laid-Open No. 4-197192, Japanese Patent Publication No. 51-33177, etc.). However, in these methods, when an xylose is obtained, a new acid is added to cause hydrolysis, so that not only a great deal of decomposition of xylose occurs, but among the lignin contained in the raw material, a hardly decomposable lignin decomposition component The elution of was not avoided, and no significant effect was obtained.
[0004]
In recent years, for the purpose of improving the above problems 1) to 4), Japanese Patent Publication No. 6-17327 discloses extraction processing of xylan-containing natural products with hot water only at 130 to 230 ° C. for 1 to 60 minutes. Thus, a method for producing xylitol by obtaining xylose and xylooligosaccharide-containing extract and hydrolyzing the extract at 150 to 200 ° C. using a catalyst under hydrogen pressure while simultaneously hydrogenating the extract is disclosed. This method is based on the fact that the xylan component is hydrolyzed by the action of a weak acidic component derived from an acetyl group liberated by hydrothermal treatment. According to this method, mixing of the hardly decomposable lignin contained in the xylan-containing natural product is suppressed, but mixing of the easily degradable lignin decomposing component into the extract is inevitable. The lignin decomposing component cannot be completely removed by the activated carbon treatment, and reduces the activity of the catalyst for xylose during the hydrogenation reaction at a high temperature. Therefore, the amount of hydrogenation catalyst usually used tends to cause xylose decomposition, resulting in a reduction in the yield of xylitol obtained, or a large amount of catalyst is required to obtain xylitol quantitatively. However, it is still not a sufficient method.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
It is an object of the present invention to provide a method for producing xylitol while using a xylan-containing natural product as a raw material and efficiently reducing the yield with an industrially shortened facility.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors have extracted xylose and xylooligosaccharides from natural products containing xylan by treating them under specific conditions using only hot water. High purity while suppressing loss of extractable xylose and xylooligosaccharides based on the ability to significantly reduce the amount of impurities such as lignin decomposition components, nitrogen compounds, sulfur compounds, etc. When an extract containing xylooligosaccharide as a main component is obtained, and when the extract is hydrolyzed and then hydrogenated under high temperature conditions, or when hydrolysis and hydrogenation are simultaneously performed to produce xylitol, Since the activity of the hydrogenation catalyst can be maintained, the decomposition of xylose existing in the high temperature reaction system or occurring in the high temperature reaction system is suppressed. Bets can be, in addition can significantly improve the recovery rate reduction of xylitol in the purification process, it found that it is possible to produce high purity xylitol with high yield, thereby completing the present invention.
[0007]
That is, the present invention
(1) A water-insoluble residue obtained by removing components extracted in advance from hot water of 110 ° C. or higher and 140 ° C. or lower from a xylan-containing natural product is treated with hot water of the processing temperature or higher and 200 ° C. or lower to mainly produce xylooligosaccharides. A method for producing xylitol, comprising: a first step of obtaining an extract as a component; and a second step of hydrolyzing the extract and then hydrogenating or simultaneously performing hydrolysis and hydrogenation.
(2) The extract of xylitol as described in (1), wherein the extract containing the xylooligosaccharide obtained in the first step as a main component is simultaneously hydrolyzed and hydrogenated at a temperature of 150 ° C. to 250 ° C. Production method,
(3) The method for producing xylitol according to (1) or (2), wherein the xylan-containing natural product is sugarcane pips,
Is to provide.
[0008]
The present invention is described in detail below.
As the raw material used in the present invention, natural products containing xylan, for example, broad-leaved trees such as birch and beech, agricultural waste such as corn rice ears, cottonseed husks, sugar cane bacus, sugar cane piss and beet pulp can be used. Among these raw materials, sugar cane pis is particularly preferable because it has a low lignin content and can easily extract xylose and xylooligosaccharides under mild conditions.
Although the shape of these raw materials is not particularly limited, a shape pulverized into a chip shape, a fiber shape or the like is preferably used in order to facilitate the extraction operation.
The xylooligosaccharide in the present invention is a compound having xylose as a structural unit and a polymerization degree of the structural unit of 2 or more.
[0009]
The aqueous solution containing xylo-oligosaccharide as a main component in the present invention is an aqueous solution having a xylo-oligosaccharide content of 50% by weight or more based on the dissolved solid content. In order to suppress elution of persistent lignin when extracting xylose and xylo-oligosaccharides by hydrothermal treatment, the reaction conditions must be relatively mild, so the depolymerization reaction of xylan is stopped at the oligosaccharide stage. In addition, the xylo-oligosaccharide content is 50% by weight or more. The xylooligosaccharide content is determined by measuring the peak intensity of the obtained xylooligosaccharide and the peak intensity per unit of xylooligosaccharide determined using the xylose reagent (Aldrich) as a standard reagent by high performance liquid chromatography (HPLC) measurement. Quantify by comparison. HPLC is performed using TSKgel G-Oligo-PW (Tosoh Corporation) in two columns and water as an eluent at a temperature of 80 ° C. and a flow rate of 1 ml / min. In the present invention, the extraction amount of the lignin decomposition component, the nitrogenous compound, and the sulfurous compound is determined by using an extraction process using only hot water, and the solid content dissolved in each of the extract liquids. On the other hand, it is possible to obtain an aqueous solution containing high-purity xylo-oligosaccharides as a main component, suppressed to 5 wt%, 0.4 wt% (N conversion) or 200 ppm (S conversion) or less. By obtaining an extract with the impurity content kept within the above range, when hydrolyzing and then hydrogenating under high temperature conditions, or simultaneously producing xylitol by hydrolyzing and hydrogenating, the xylitol is produced with respect to the catalyst xylose. Since the activity can be maintained, the decomposition of xylose existing in the high temperature reaction system or occurring in the high temperature reaction system can be suppressed, and xylitol can be produced efficiently. In addition, since the activity of the catalyst recovered after the completion of the reaction is maintained, it can be repeatedly used for the next reaction.
[0010]
The hydrothermal treatment of the xylan-containing natural product in the present invention can be performed in combination with blasting, which is a known technique, as necessary. When performing the hot water treatment, it is preferable to carry out the treatment in a stirred state in order to facilitate extraction.
In the present invention, the pretreatment of the xylan-containing natural product with hot water needs to be performed at 110 ° C. or higher and 140 ° C. or lower, although it varies depending on the raw material used. When the temperature is less than 110 ° C., the elution of easily decomposable lignin decomposing component, nitrogen compound, sulfur compound, etc. is insufficient, and when the temperature exceeds 140 ° C., the xylan component is eluted. This is not preferable because the yield of xylitol finally obtained is lowered. The time required for the pretreatment is usually from 10 minutes to 120 minutes, preferably from 15 minutes to 60 minutes, particularly preferably from 20 minutes to 40 minutes. If it is less than 10 minutes, the elution of impurities is insufficient, and no further elution of impurities is observed even if it is carried out for more than 120 minutes.
[0011]
The amount of water added to the xylan-containing raw material is usually 1 to 16 times, preferably 3 to 14 times, more preferably 5 to 12 times the dry weight of the raw material. It is. When the amount is less than 1 time, the impurities are not sufficiently dissolved and the impurities cannot be efficiently removed, which is not preferable. On the other hand, when the amount exceeds 16 times, the concentration of protons derived from the liberated acetic acid is lowered, the decomposition of easily degradable lignin does not occur sufficiently, and it is not preferable because it is mixed in the subsequent operation process.
It is also possible to sufficiently extract impurities by stirring the xylan-containing natural product subjected to the hot water treatment described above with water at 100 ° C. or lower as necessary. At this time, water may be newly added for smooth stirring.
[0012]
After the treatment under the above conditions, the impurities eluted by a centrifuge, a filter, etc. are separated and removed to obtain a residue containing the necessary xylan with high purity. It is preferable that the obtained residue is washed with water to sufficiently remove impurities.
Although the pretreated xylan-containing natural product varies depending on the raw materials used, it is usually hydrothermally treated at a pretreatment temperature of 200 ° C. or less to extract xylose and xylooligosaccharides. When the treatment temperature is lower than the pretreatment temperature, there are almost no extracted components, and when it is higher than 200 ° C., the hardly decomposable lignin and cellulose contained in the xylan-containing natural product are hydrolyzed and eluted together with xylose and xylooligosaccharides. This is not preferable.
[0013]
The hot water treatment time is usually from 20 minutes to 180 minutes, preferably from 40 minutes to 120 minutes. If it is shorter than 20 minutes, the elution of xylose and xylooligosaccharide is not sufficiently performed, and as a result, the yield of xylitol decreases, which is not preferable. When it is longer than 180 minutes, the decomposition of xylose generated in the reaction system becomes remarkable, which is not preferable.
The amount of water added to the pretreated xylan-containing raw material is usually 1 to 16 times, preferably 3 to 14 times, more preferably 5 to 12 with respect to the dry weight of the raw material. Less than double the amount. When the amount is less than 1 time, it is insufficient to completely dissolve hydrolyzed xylose and xylooligosaccharide in water, whereas when it exceeds 16 times the concentration of protons derived from free acetic acid. This is not preferable because water is not sufficiently solubilized by partial hydrolysis of xylan, and the xylitol yield decreases.
[0014]
After performing the above extraction operation, it is possible to sufficiently extract the water-soluble xylose and xylooligosaccharide by stirring with water at a temperature of 100 ° C. or lower as necessary. At this time, water may be newly added for smooth stirring.
After the extraction operation described above is performed, the residue is separated and removed from the extract with a centrifuge, a filter, or the like, and an aqueous solution containing high-purity xylo-oligosaccharide as a main component can be obtained.
[0015]
The aqueous solution mainly composed of xylo-oligosaccharide obtained by the present invention is simply treated by adding activated carbon as necessary, and after removing the activated carbon by filtration or the like, it is 150 ° C. or higher and 250 ° C. or higher by a batch or continuous apparatus. Hydrolysis and then hydrogenation can be performed under the temperature condition of 0 ° C. or less, or hydrolysis and hydrogenation can be performed simultaneously. When the reaction temperature is lower than 150 ° C., it is industrially disadvantageous because hydrolysis of xylo-oligosaccharide has a remarkably long time. On the other hand, when the temperature exceeds 250 ° C., xylose generated in the reaction system is remarkably decomposed and the yield of xylitol obtained is lowered, which is not preferable. Among these methods, a method of simultaneously performing hydrolysis and hydrogenation reaction is preferably used from an industrial viewpoint. In this case, the reaction temperature is preferably higher than 200 ° C and not higher than 250 ° C, particularly preferably higher than 200 ° C and not higher than 220 ° C.
[0016]
The reaction time varies depending on the hydrolysis reaction, the hydrogenation reaction, or the reaction temperature when the hydrolysis reaction and the hydrogenation reaction are performed simultaneously. Usually, the hydrolysis reaction is performed when the hydrolysis and the hydrogenation reaction are performed separately. In the range from 30 minutes to 9 hours, and in the hydrogenation reaction from 10 minutes to 3 hours. If the hydrolysis reaction time is less than 30 minutes, hydrolysis does not occur quantitatively, and if it is 9 hours or more, the resulting xylose is significantly decomposed, resulting in a decrease in xylitol yield, which is not preferable. On the other hand, in the hydrogenation reaction, a reaction time of less than 10 minutes is not preferable because the reaction does not proceed sufficiently. Moreover, even if it reacts over 3 hours, the xylitol yield obtained does not change. On the other hand, when the hydrolysis reaction and the hydrogenation reaction are carried out simultaneously, the reaction time is usually from 30 minutes to 9 hours, preferably from 40 minutes to 6 hours, more preferably from 40 minutes to 3 hours. . If the reaction time is less than 30 minutes, the reaction cannot be completed, resulting in a decrease in the xylitol yield, and there is no change in the xylitol yield obtained even if the reaction is carried out for more than 9 hours.
[0017]
The catalyst used in the hydrogenation reaction is not particularly limited as long as it can hydrogenate a reducing sugar, but metals belonging to transition metals in the long-period periodic table excluding lanthanides and actinides, such as iron, cobalt, Metals such as nickel, copper, ruthenium, rhodium, palladium, rhenium, osmium, iridium and platinum are preferably used. These catalysts may be used alone as they are, or two or more of them may be mixed, alloyed, or sequentially combined. Furthermore, other metals or non-metals may be added to these metals in order to increase the hydrogenation activity or add resistance to poisoning substances. What is added is at least one selected from metals or non-metals of Periodic Tables Ia, b, IIa, b, IIIa, b, IVa, b, Va, VIa, and VIIa. These catalysts can also be used by supporting them on a support such as activated carbon, asbestos, diatomaceous earth, silica, alumina, titania and the like. The shape of these catalysts may be any of powder, granule, and lump. Of these catalysts, Raney type nickel catalyst and ruthenium catalyst are preferably used. These catalysts can be recovered after the hydrogenation reaction and used repeatedly.
[0018]
The hydrogen pressure is usually 5 MPa or higher at the reaction temperature. When the hydrogen pressure is less than 5 MPa, the hydrogenation reaction rate is remarkably reduced, so that xylose in the reaction system is significantly decomposed, resulting in a decrease in the yield of xylitol. The upper limit of the hydrogen pressure is not regulated in terms of reaction, but 50 MPa or less is practical in terms of equipment. The aqueous solution mainly composed of xylo-oligosaccharide used for hydrolysis and hydrogenation reaction can be concentrated in advance in order to perform the subsequent reaction efficiently.
Xylitol obtained by hydrogenation can be purified by a conventional method such as cation-anion exchange treatment, if necessary, and then crystallized by a conventional method to obtain high yield and high purity xylitol.
[0019]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail by way of examples. In addition, the measurement of the lignin decomposition component content melt | dissolved in aqueous solution was performed based on JIS-P8008 using the sample which melt | dissolved the solid content in aqueous solution under vacuum. Moreover, melting | fusing point was measured with the temperature increase rate of 0.5 degree-C / min using the differential scanning calorimeter (DSC-7 by Perkin Elma Co., Ltd.), and it was set as the temperature of the obtained peak end.
[0020]
【Example】
(Example 1)
200 g of air-dried sugar cane pipes and 2.0 kg of water were placed in a 4 L autoclave and heat-treated at 125 ° C. for 30 minutes. Next, the extract was filtered off with water washing to obtain 176 g of a residue containing xylan.
176 g of the obtained residue and 2.0 kg of water were placed in a 4 L autoclave, heat-treated at 150 ° C. for 90 minutes, then cooled to 70 ° C., 1.0 kg of water was added, and the mixture was stirred for 2 hours. Next, the residue was filtered off, and the resulting extract was concentrated under reduced pressure to obtain 920 g of an extract having a solid content concentration of 5% by weight.
[0021]
As a result of the hot water extraction, 15.0% by weight of a xylose component was obtained with respect to the raw material with a purity of 65% by weight with respect to the extracted solid content. The amounts of lignin-decomposing component, nitrogen-based compound, and sulfur-based compound mixed in the extract were 0.3% by weight, 0.15% by weight (N conversion), 100 ppm (S Conversion). The extract 50 g and Raney nickel catalyst (Nikko Rica Co., Ltd.) 0.50 g were put into a 400 ml autoclave and filled with hydrogen at 10 MPa at room temperature, and then stirred at 210 ° C. for 2 hours to simultaneously perform a hydrolysis reaction and a hydrogenation reaction. 1.62 g of xylitol was obtained. The xylitol yield was 100% with respect to the xylose component in the extract.
After separating the catalyst from the reaction solution, it was decolorized and desalted by Amberlite IR120B (Organo Corporation) and Amberlite IRA410 (Organo Corporation) by a conventional method. Next, the purified solution was concentrated to 2.0 g under reduced pressure, 2.0 g of ethanol was added, and the mixture was allowed to stand for 5 hours to obtain 1.30 g of xylitol crystals having a melting point of 93.2 ° C.
[0022]
(Comparative Example 1)
100 g of air-dried sugarcane pipes and 1.0 kg of water were placed in a 2 L autoclave and heat-treated at 100 ° C. for 30 minutes. Next, the extract was filtered off with water washing to obtain 90 g of a residue containing xylan.
90 g of the obtained residue and 1.0 kg of water were placed in a 2 L autoclave, heat-treated at 150 ° C. for 90 minutes, cooled to 70 ° C., 500 g of water was added, and the mixture was stirred for 2 hours. Next, the residue was filtered off, and the resulting extract was concentrated under reduced pressure to obtain 490 g of an extract having a solid content concentration of 5% by weight.
As a result of the hot water extraction, 15.2% by weight of a xylose component was obtained with a purity of 62% by weight based on the extracted solid content. The amounts of lignin-decomposing component, nitrogen-based compound, and sulfur compound mixed in the extract were 6.1 wt%, 0.28 wt% (N conversion), and 800 ppm (S conversion) based on the extracted solid content, respectively. ) And many.
[0023]
50 g of the extract was subjected to hydrolysis and hydrogenation simultaneously under the same conditions as in Example 1 to obtain 1.10 g of xylitol. The xylitol yield was 71% with respect to the xylose component in the extract. The reason why the yield is low is that xylose is thermally decomposed because the activity of the hydrogenation catalyst on xylose is reduced.
After separating the catalyst from the reaction solution, it was decolorized and desalted by Amberlite IR120B (Organo Corporation) and Amberlite IRA410 (Organo Corporation) by a conventional method. Next, the purified solution was concentrated to 1.4 g under reduced pressure, 1.4 g of ethanol was added, and the mixture was allowed to stand for 5 hours to obtain 0.83 g of xylitol crystals having a melting point of 92.1 ° C.
[0024]
(Comparative Example 2)
100 g of air-dried sugar cane pipes and 1.0 kg of water were placed in a 2 L autoclave and heat-treated at 125 ° C. for 30 minutes. Next, the extract was filtered off with water washing to obtain 88 g of a residue containing xylan.
88 g of the obtained residue and 1.0 kg of water were placed in a 2 L autoclave, heat-treated at 210 ° C. for 90 minutes, then cooled to 70 ° C., 500 g of water was added and stirred for 2 hours. Next, the residue was filtered off, and the resulting extract was concentrated under reduced pressure to obtain 520 g of an extract having a solid content concentration of 5% by weight.
As a result of the hot water extraction, 13.0% by weight of a xylose component with respect to the raw material was obtained with a purity of 50% by weight with respect to the extracted solid content. The amounts of lignin-decomposing component, nitrogen-based compound, and sulfur-based compound mixed in the extract were 12.9% by weight, 0.16% by weight (N conversion), 110 ppm (S There was much in conversion.
[0025]
50 g of the extract was subjected to a hydrolysis reaction and a hydrogenation reaction under the same conditions as in Example 1 to obtain 1.08 g of xylitol. The xylitol yield was 86% based on the xylose component in the extract. The reason why the yield is low is that xylose is thermally decomposed because the activity of the hydrogenation catalyst on xylose is reduced.
After separating the catalyst from the reaction solution, it was decolorized and desalted by Amberlite IR120B (Organo Corporation) and Amberlite IRA410 (Organo Corporation) by a conventional method. Next, the purified solution was concentrated to 1.4 g under reduced pressure, 1.4 g of ethanol was added, and the mixture was allowed to stand for 5 hours to obtain 0.84 g of xylitol crystals having a melting point of 92.7 ° C.
[0026]
(Example 2)
Using the extract obtained in Example 1 and the catalyst recovered after the reaction in Example 1, a simultaneous reaction of hydrolysis and hydrogenation was performed under the same conditions. Similar to the results of Example 1, xylitol was obtained in a yield of 100% based on the xylose component in the extract. After completion of the reaction, the catalyst was recovered again, and the same reaction was repeated 20 times, but the xylitol yield of 100% was maintained until the 20th reaction. This is because the activity of the hydrogenation catalyst was maintained during 20 reactions.
[0027]
(Example 3)
100 g of air-dried corn cobs and 600 g of water were placed in a 2 L autoclave and heat-treated at 130 ° C. for 20 minutes. Next, the extract was filtered off while washing with water to obtain 85 g of a residue containing xylan. The obtained residue 85 g and 600 g of water were placed in a 2 L autoclave and heat-treated at 180 ° C. for 60 minutes. Next, the residue was filtered off, and the resulting extract was concentrated under reduced pressure to obtain 450 g of an extract having a solid content concentration of 5% by weight.
As a result of the hot water extraction, 14.0% by weight of a xylose component with respect to the raw material was obtained with a purity of 62% by weight with respect to the extracted solid content. The amounts of lignin-decomposing component, nitrogen-based compound, and sulfur-based compound mixed in the extract were 4.5% by weight, 0.34% by weight (N conversion), 140 ppm (S Conversion).
[0028]
The extract (50 g) and Raney nickel catalyst (Nikko Rica Co., Ltd.) (0.25 g) were put into a 400 ml autoclave, filled with hydrogen at 15 MPa at room temperature, stirred at 220 ° C. for 2 hours, and simultaneously subjected to a hydrolysis reaction and a hydrogenation reaction. 1.55 g of xylitol was obtained. The xylitol yield was 100% with respect to the xylose component in the extract.
After separating the catalyst from the reaction solution, it was decolorized and desalted by Amberlite IR120B (Organo Corporation) and Amberlite IRA410 (Organo Corporation) by a conventional method. Next, the purified solution was concentrated to 1.9 g under reduced pressure, 1.9 g of ethanol was added, and the mixture was allowed to stand for 5 hours to obtain 1.24 g of xylitol crystals having a melting point of 93.4 ° C.
[0029]
Example 4
A 400 ml autoclave was added to 50 g of the extract obtained in Example 3, and the mixture was heated at 150 ° C. for 6 hours to conduct a hydrolysis reaction. To the reaction solution after hydrolysis, 0.25 g of Nenickel catalyst (Nikko Rika Co., Ltd.) is added, hydrogen is charged at 15 MPa at room temperature, and the mixture is stirred at 150 ° C. for 3 hours to carry out a hydrogenation reaction, 1.55 g of xylitol. Got. The yield of xylitol was 100% with respect to the xylose component in the extract.
[0030]
After separating the catalyst from the reaction solution, it was decolorized and desalted by Amberlite IR120B (Organo Corporation) and Amberlite IRA410 (Organo Corporation) by a conventional method. Next, the purified solution was concentrated to 2.0 g under reduced pressure, 2.0 g of ethanol was added, and the mixture was allowed to stand for 5 hours to obtain 1.19 g of xylitol crystals having a melting point of 93.5 ° C.
[0031]
(Comparative Example 3)
100 g of air-dried corn cobs and 600 g of water were placed in a 2 L autoclave and heat-treated at 180 ° C. for 60 minutes. The residue was then filtered off, and the resulting extract was concentrated under reduced pressure to obtain 620 g of an extract having a solid content concentration of 5% by weight.
As a result of the hot water extraction, 16.0% by weight of the xylose component was obtained with respect to the raw material with a purity of 52% by weight with respect to the extracted solid content. The amounts of lignin-decomposing component, nitrogen-based compound, and sulfur-based compound mixed in the extract were 15.3% wt., 0.42 wt.% (N conversion), 1100 ppm (S Conversion).
[0032]
The extract (50 g) and Raney nickel catalyst (Nikko Rica Co., Ltd.) (0.25 g) were put into a 400 ml autoclave, filled with hydrogen at 15 MPa at room temperature, stirred at 220 ° C. for 2 hours, and simultaneously subjected to a hydrolysis reaction and a hydrogenation reaction. 0.72 g of xylitol was obtained. The xylitol yield was 55% with respect to the xylose component in the extract. The reason why the yield is low is that the activity of the hydrogenation catalyst on xylose has decreased, and thermal decomposition of xylose has occurred.
After separating the catalyst from the reaction solution, it was decolorized and desalted by Amberlite IR120B (Organo Corporation) and Amberlite IRA410 (Organo Corporation) by a conventional method. Next, the purified solution was concentrated to 1.0 g under reduced pressure, 1.0 g of ethanol was added, and the mixture was allowed to stand for 5 hours to obtain 0.54 g of xylitol crystals having a melting point of 92.2 ° C.
[0033]
(Example 5)
100 g of air-dried cotton husk and 800 g of water were placed in a 2 L autoclave and heat-treated at 120 ° C. for 40 minutes. Next, the extract was filtered off with water washing to obtain 86 g of a residue containing xylan.
86 g of the obtained residue and 800 g of water were placed in a 2 L autoclave, heat-treated at 150 ° C. for 90 minutes, then cooled to 70 ° C., 500 g of water was added and stirred for 1 hour. Next, the residue was filtered off, and the resulting extract was concentrated under reduced pressure to obtain 640 g of an extract having a solid content concentration of 5% by weight.
As a result of the hot water extraction, 21.0% by weight of the xylose component with respect to the raw material was obtained with a purity of 66% by weight with respect to the extracted solid content. In addition, the amounts of the lignin decomposition component, nitrogen compound, and sulfur compound mixed in the extract were 0.7% by weight, 0.35% by weight, and 190 ppm, respectively, based on the extracted solid content.
[0034]
The extract (50 g) and ruthenium activated carbon-supported catalyst (NF Chemcat) (0.25 g) were put into a 400 ml autoclave, filled with hydrogen at 10 MPa at room temperature, and stirred at 230 ° C. for 3 hours to simultaneously perform a hydrolysis reaction and a hydrogenation reaction. 1.65 g of xylitol was obtained. The xylitol yield was 100% with respect to the xylose component in the extract.
After separating the catalyst from the reaction solution, it was decolorized and desalted by Amberlite IR120B (Organo Corporation) and Amberlite IRA410 (Organo Corporation) by a conventional method. Then, the purified solution was concentrated to 2.1 g under reduced pressure, 2.1 g of ethanol was added, and the mixture was allowed to stand for 5 hours to obtain 1.32 g of xylitol crystals having a melting point of 92.9 ° C.
[0035]
(Example 6)
100 g of air-dried white straw chips and 1.0 kg of water were placed in a 2 L autoclave and heat-treated at 135 ° C. for 25 minutes. Next, the extract was filtered off with water washing to obtain 91 g of a residue containing xylan.
A treated product obtained by blasting 91 g of the obtained residue at a temperature of 175 ° C. for 1 minute and 1.0 kg of water were placed in a 2 L autoclave, heat-treated at 170 ° C. for 90 minutes, then cooled to 70 ° C. and stirred for 2 hours. . Next, the residue was filtered off, and the resulting extract was concentrated under reduced pressure to obtain 430 g of an extract having a solid content concentration of 5% by weight.
As a result of the hot water extraction, 13.0% by weight of a xylose component was obtained with respect to the raw material with a purity of 60% by weight with respect to the extracted solid content. The amounts of lignin-decomposing component, nitrogen compound, and sulfur compound mixed in the extract were 4.3 wt%, 0.31 wt% (N conversion), 150 ppm (S Conversion).
[0036]
The extract (50 g) and Raney nickel catalyst (Nikko Rica Co., Ltd.) (0.25 g) were put into a 400 ml autoclave and filled with hydrogen at 10 MPa at room temperature, and then stirred at 190 ° C. for 4 hours to simultaneously perform a hydrolysis reaction and a hydrogenation reaction. 1.50 g of xylitol was obtained. The xylitol yield was 100% based on the xylose component in the extract.
After separating the catalyst from the reaction solution, it was decolorized and desalted by Amberlite IR120B (Organo Corporation) and Amberlite IRA410 (Organo Corporation) by a conventional method. The purified solution was then concentrated to 1.8 g under reduced pressure, 1.8 g of ethanol was added, and the mixture was allowed to stand for 5 hours to obtain 1.23 g of xylitol crystals having a melting point of 93.2 ° C.
[0037]
(Example 7)
The extract obtained in Example 6 was further concentrated to a solid content concentration of 30% by weight. After adding 50 g of the extract and 1.50 g of Raney nickel catalyst (Nikko Rica Co., Ltd.) in 400 ml autoclave and filling with hydrogen at 10 MPa at room temperature, the mixture is stirred at 190 ° C. for 4 hours to simultaneously perform a hydrolysis reaction and a hydrogenation reaction. 9.00 g of xylitol was obtained. The xylitol yield was 100% based on the xylose component in the extract.
After separating the catalyst from the reaction solution, it was decolorized and desalted by Amberlite IR120B (Organo Corporation) and Amberlite IRA410 (Organo Corporation) by a conventional method. Then, the purified solution was concentrated to 10.8 g under reduced pressure, 10.8 g of ethanol was added, and the mixture was allowed to stand for 5 hours to obtain 7.20 g of xylitol crystals having a melting point of 93.1 ° C.
[0038]
【The invention's effect】
When producing xylitol from xylan-containing natural products, an aqueous solution containing high-purity xylooligosaccharides as the main component can be obtained by treating with hot water under specific conditions. The loss of xylitol in each of the required hydrogenation and purification steps can be suppressed, and it is extremely useful as a method for producing high yield and high purity xylitol.

Claims

A water-insoluble residue obtained by removing components extracted in advance from hot water of 110 ° C. or higher and 140 ° C. or lower from a xylan-containing natural product is treated with hot water of the processing temperature or higher and 200 ° C. or lower to mainly contain xylooligosaccharides. A method for producing xylitol, comprising: a first step of obtaining an extract; and a second step of hydrolyzing the extract and then hydrogenating, or simultaneously performing hydrolysis and hydrogenation.

The method for producing xylitol according to claim 1, wherein hydrolysis and hydrogenation are simultaneously carried out at a temperature of 150 ° C. or more and 250 ° C. or less for the extract containing the xylooligosaccharide obtained in the first step as a main component.

The method for producing xylitol according to claim 1 or 2, wherein the xylan-containing natural product is sugar cane piss.