JP4147715B2 - 筒内噴射型火花点火式内燃機関の吸気弁作動状態制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内噴射型火花点火式内燃機関の吸気量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、燃費の向上を図るため、燃焼室に燃料を直接噴射して、通常の空燃比での燃焼を行う運転モード等の他に、リーン空燃比での燃焼を可能とした運転モードを有する筒内噴射型火花点火式内燃機関が実用化されている。筒内噴射型火花点火式内燃機関では、負荷領域に応じて運転モードが切り換えられるものがあり、例えば、低負荷運転時に、圧縮行程で点火プラグの周囲に理論空燃比近傍の混合気を形成したうえで超リーンな全体空燃比を実現して燃料噴射を行う圧縮運転モードや、高負荷運転時に、吸気行程で理論空燃比(ストイキ)で燃料噴射を行う燃料供給モード(吸気運転モード)を有している。
【0003】
このような筒内噴射型火花点火式内燃機関では、燃料が直接燃焼室に噴射されるため、燃料の多くが吸気管の内壁に付着してオクタン価の低い成分が先に燃焼室に流入するような事態が発生しない。このため、加速時等の過渡運転時には、点火時期を進角することにより、ノッキングを防止しながら燃費を向上させるようにしている(特開平9-280149号公報参照)。また近年、運転状態に応じて吸気弁の開閉時期やリフト量を変更することにより、運転状態に応じた吸気量を燃焼室内に供給する技術が実用化されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、運転状態に応じた吸気量を燃焼室内に供給する技術においては、過渡運転時における吸気弁の制御については改良の余地がある。また、加速時等の過渡運転時に点火時期を進角してノッキングを防止しながら燃費を向上させるようにした筒内噴射型火花点火式内燃機関にあっては、ノッキングを防止しつつ、加速時等の過渡運転時に吸気弁の制御を行う技術については確立されておらず、過渡運転時にトルクを増大させるための改良の余地があるのが現状である。
【0005】
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、筒内噴射型火花点火式内燃機関において、ノッキングを防止しつつ、加速運転時等の過渡運転時にトルクを増大させることができる筒内噴射型火花点火式内燃機関の吸気弁作動状態制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1の本発明では、筒内噴射型火花点火式内燃機関の運転状態に応じた目標の吸気量となるように、吸気弁作動状態設定手段により吸気弁の開閉時期とリフト量の少なくとも一方の作動状態を設定し、加速過渡運転に移行した場合に過渡運転直後から所定期間にわたって吸気量が目標値に対して増量されるように、吸気弁作動状態補正手段により吸気弁の作動状態を補正し、過渡運転時から所定期間は、目標となる吸気量に対して吸気量を増量して、ノッキングの発生を防止しつつトルクを増大させるようにしたものである。
【0007】
例えば、低負荷時から高負荷時へ運転状態が切り換わる過渡運転時に、所定期間にわたって吸気量を増量してトルクを増大させる。
【0008】
また、上記目的を達成するため請求項2の本発明では、筒内噴射型火花点火式内燃機関の運転状態に応じた点火時期となるように、点火時期設定手段により目標の点火時期を設定すると共に、筒内噴射型火花点火式内燃機関の運転状態に応じた目標の吸気量となるように、吸気弁作動状態設定手段により吸気弁の開閉時期とリフト量の少なくとも一方の作動状態を設定し、加速過渡運転に移行した場合に過渡運転直後から所定期間にわたって、点火時期が進角補正されるように点火時期補正手段により点火時期を補正すると共に、吸気量が目標値に対して増量されるように、吸気弁作動状態補正手段により吸気弁の作動状態を補正し、過渡運転時から所定期間は、点火時期を進角すると共に目標となる吸気量に対して吸気量を増量して、ノッキングの発生を防止しつつトルクをより一層増大させるようにしたものである。
【0009】
例えば、所定温度以下の低負荷時から高負荷時へ運転状態が切り換わる過渡運転時に、所定期間にわたって点火時期を進角させると共に吸気量を増量してトルクを増大させる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下図面に基づいて本発明の一実施形態例を説明する。図1には本発明の一実施形態例に係る吸気弁作動状態制御装置を備えた筒内噴射型火花点火式内燃機関の概略構成、図2には吸気弁作動状態制御装置の制御フローチャート、図3には運転領域を判定するためのマップ、図4には過渡運転時の運転状況を表すグラフを示してある。
【0011】
燃料を直接燃焼室に噴射する筒内噴射型火花点火式内燃機関は、例えば、筒内噴射型直列4気筒ガソリンエンジン(筒内噴射エンジン)1が適用される。筒内噴射エンジン1は、例えば、燃焼モード(運転モード)を切り換えることで、吸気行程での燃料噴射(吸気運転モード)または圧縮行程での燃料噴射(圧縮運転モード)が実施可能となっている。そして、この筒内噴射エンジン1は、吸気運転モードで理論空燃比(ストイキ)での運転(ストイキ運転モード)やリッチ空燃比での運転の他、吸気運転モード及び圧縮運転モードでリーン空燃比での運転が実現可能となっている。そして、リーン空燃比運転における圧縮運転モードでは、吸気運転モードでのリーン空燃比運転よりも大きな空燃比となる超リーン空燃比での運転が可能となっている。
【0012】
図1に示すように、筒内噴射エンジン(エンジン)1のシリンダヘッド2には各気筒毎に点火プラグ3が取り付けられると共に、各気筒毎に電磁式の燃料噴射弁4が取り付けられている。燃焼室5内には燃料噴射弁4の噴射口が開口し、燃料噴射弁4から噴射される燃料が燃焼室5内に直接噴射されるようになっている。筒内噴射エンジン1のシリンダ6にはピストン7が上下方向に摺動自在に支持され、ピストン7の頂面には半球状に窪んだキャビティ8が形成されている。キャビティ8により、図1では時計回りの逆タンブル流を発生させるようになっている。
【0013】
シリンダヘッド2には、各気筒毎に略直立方向に吸気ポートが形成され、各吸気ポートには吸気管9の一端がそれぞれ接続されている。吸気管9の空気取入口にはエアクリーナ10が取り付けられ、エアクリーナ10の後流側には吸入空気量を検出するエアフローセンサ15が設けられている。吸気管9にはドライブバイワイヤ(DBW)方式の電動のスロットル弁11が取り付けられ、スロットル弁11にはスロットル開度θthを検出するスロットルポジションセンサ13が設けられている。また、シリンダヘッド2には、各気筒毎に略水平方向に排気ポートが形成され、各排気ポートには排気管12の一端がそれぞれ接続されている。エンジン1には、クランク角を検出するクランク角センサ14が設けられ、クランク角センサ14はエンジン回転速度Neを検出可能となっている。また、冷却水温を検出する水温センサ16が設けられている。尚、図中の符号で18は排気管12に設けられた触媒装置である。
【0014】
更に、エンジン1には、図示しない吸気カムの位相角を変更して吸気弁の開閉時期の作動状態を設定する吸気弁作動状態設定手段としての可変バルブタイミング機構17が設けられ、可変バルブタイミング機構17により吸気弁の開閉時期が設定されて所定の吸気量が得られるようになっている。可変バルブタイミング機構17により吸気カムの位相角を変更することで、吸気弁の開閉時期が変わり吸気量が調整される。尚、可変バルブタイミング機構17では、吸気弁の開閉時期及びリフト量の少なくとも一方の作動状態が設定できるものであればよい。
【0015】
車両には電子制御ユニット(ECU)21が設けられ、このECU21には、入出力装置、制御プログラムや制御マップ等の記憶を行う記憶装置、中央処理装置及びタイマやカウンタ類が備えられている。ECU21によってエンジン1を含めた本実施形態の吸気弁作動状態制御装置の総合的な制御が実施される。各種センサ類の検出情報はECU21に入力され、ECU21は各種センサ類の検出情報に基づいて、燃料噴射モードや燃料噴射量を決定すると共に点火時期を決定し(点火時期設定手段)、燃料噴射弁4や点火プラグ3等を駆動制御する。
【0016】
また、ECU21では、エンジン1の過渡運転の時、例えば、加速運転等の低負荷運転から高負荷運転に移行する過渡運転時に、過渡運転直後から所定期間にわたって点火時期を進角する機能(点火時期補正手段)が備えられている。エンジン1では、燃料が直接燃焼室5に噴射されるため、オクタン価の低い成分が先に燃焼室5に流入する事態が発生しない。このため、点火時期補正手段により、過渡運転時に点火時期を進角することでノッキングが発生しない状態でトルクや燃費を向上させることができる。更に、ECU21では、エンジン1の加速運転等の過渡運転の時、可変バルブタイミング機構17により設定される吸気弁の作動状態を吸気量が増量するように補正する機能(吸気弁作動状態補正手段)が備えられている。エンジン1の過渡運転の時に、点火時期補正手段により点火時期を進角すると共に、吸気弁作動状態補正手段により吸気量を増量することで、筒内噴射型火花点火式内燃機関であるエンジン1のトルクをより一層増大して燃費を向上させることができる。
【0017】
エンジン1では、吸気マニホールド9から燃焼室5内に流入した吸気流が逆タンブル流を形成し、圧縮行程中期以降に燃料を噴射して逆タンブル流を利用しながら燃焼室5の頂部中央に配設された点火プラグ3の近傍のみに少量の燃料を集め、点火プラグ3から離隔した部分で極めてリーンな空燃比状態とする。点火プラグ3の近傍のみを理論空燃比又はリッチな空燃比とすることで、安定した層状燃焼(層状超リーン燃焼)を実現しながら燃料消費を抑制する。
【0018】
また、エンジン1から高出力を得る場合には、燃料噴射弁4からの燃料を吸気行程に噴射することにより燃焼室5全体に均質化し、燃焼室5内を理論空燃比やリーン空燃比の混合気状態にさせて予混合燃焼を行う。もちろん、理論空燃比もしくはリッチ空燃比の方がリーン空燃比よりも高出力が得られるため、この際にも、燃料の霧化及び気化が十分に行なわれるようなタイミングで燃料噴射を行ない、効率よく高出力を得るようにしている。
【0019】
ECU21では、図示しないアクセルポジションセンサからのアクセル開度θとクランク角センサ14からのエンジン回転速度Neとに基づいてエンジン負荷Peが求められ、更に、このエンジン負荷Peとエンジン回転速度Neとに応じてマップ(図示せず)より燃料噴射モードが設定される(モード切換え手段)。例えば、エンジン負荷Peとエンジン回転速度Neとが共に小さいときは、燃料噴射モードは圧縮運転モードとされて燃料が圧縮行程で噴射され、一方、エンジン負荷Peが大きくなり、あるいはエンジン回転速度Neが大きくなると燃料噴射モードは吸気運転モードとされ、燃料が吸気行程で噴射される。そして、エンジン負荷Peとエンジン回転速度Neとから各運転モードでの制御目標となる目標空燃比(目標A/F)が設定され、適正量の燃料噴射量がこの目標A/Fに基づいて決定される。
【0020】
また、ECU21では、エンジン負荷Peとエンジン回転速度Neとに応じてマップ(図示せず)より基本の点火時期が設定されると共に、エンジン負荷Peとエンジン回転速度Neとに応じてマップ(図示せず)より可変バルブタイミング機構17の作動状態が設定され、吸気弁の所望の開閉時期(吸気量)が設定される。更に、加速運転等の低負荷運転から高負荷運転に移行する過渡運転時には、過渡運転直後から所定期間にわたって点火時期が進角されると共に、点火時期が進角される条件になった際に吸気量が増量するように可変バルブタイミング機構17により設定される吸気弁の作動状態が補正される。
【0021】
上述した吸気弁作動状態制御装置を備えたエンジン1において、例えば、加速運転等の低負荷運転から高負荷運転に移行する過渡運転時における作用を、図2乃至図4に基づいて説明する。図2に示したフローチャートは、通常のエンジン1の制御とは別に随時実行され、低負荷運転から高負荷運転に移行する過渡運転を判定して点火時期を進角させると共に吸気量を増量させるものである。
【0022】
図2に示すように、ステップS1でエンジン回転速度Ne、エンジン負荷Pe及び水温Twが読み込まれ、ステップS2で水温Twが所定値Twc 以下か否かが判断される。つまり、後述する吸気弁作動状態補正手段による吸気増量や点火時期補正手段による点火時期進角を行ってもノッキングが発生しない状態であるか否かを判定する。水温Twが所定値Twc を上回っていると判断された場合、ノッキングが発生する可能性有りとしてリターンとなる。ステップS2で水温Twが所定値Twc 以下であると判断された場合、即ち、低温時であると判断された場合、ノッキングが発生する可能性無しとしてステップS3で運転領域判定が実施される。
【0023】
ステップS3では、図3に示したマップに基づき、エンジン回転速度Neがゾーン判定回転速度NeH 以下で且つ、エンジン負荷Peが低ゾーン判定エンジン負荷PeL 以下であるか否かが判断される。つまり、図3において低負荷・低回転の▲1▼の領域であるかが判断される。
【0024】
ステップS3でエンジン回転速度Ne及びエンジン負荷Peが▲1▼の領域であると判断された場合(YES) 、エンジン1の状態が低温で低負荷・低回転であるため、ステップS4で前回のテーリング係数K(t-1)に所定値a を加えたものを新たなテーリング係数K(t)とする、即ち、K(t)=K(t-1)+a とする。そして、ステップS11でテーリング係数K(t)が1以上であるか否かが判断され、1以上であると判断された場合、ステップS12でテーリング係数K(t)を1としてリターンとなり、1未満と判断された場合、そのままリターンとなる。テーリング係数K(t)は、後述する吸気量の増量の際に増量度合いを、時間が経つ程徐々に低下させるために用いられる係数で、負荷が低い領域では所定値a を加えて増量度合いを低下させないようにしている。
【0025】
ステップS3でエンジン回転速度Ne及びエンジン負荷Peが▲1▼の領域ではないと判断された場合(NO)、即ち、エンジン回転速度Ne及びエンジン負荷Peが▲2▼もしくは▲3▼の領域であると判断された場合、負荷が高くなっているので、増量度合いを時間が経つ程徐々に低下させるために用いられるテーリング係数を低くするように、ステップS5で前回のテーリング係数K(t-1)に所定値a を減算したものを新たなテーリング係数K(t)として、即ち、K(t)=K(t-1)-a として、ステップS6に移行する。
【0026】
ステップS6では、図3に示したマップに基づき、エンジン回転速度Neがゾーン判定回転速度NeH 以下で且つ、エンジン負荷Peが高ゾーン判定エンジン負荷PeH を越えているか否かが判断される。つまり、図3において高負荷の▲2▼の領域であるかが判断される。ステップS6でエンジン回転速度Ne及びエンジン負荷Peが▲2▼の領域ではないと判断された場合(NO)、即ち、エンジン回転速度Ne及びエンジン負荷Peが▲3▼の領域の中負荷域であると判断された場合、点火時期の進角及び吸気量の増量を行わずにリターンとなる。
【0027】
ステップS6でエンジン回転速度Ne及びエンジン負荷Peが▲2▼の領域であると判断された場合(YES) 、高負荷域となっていると判定される。つまり、水温Twが所定値Twc 以下の低負荷運転から高負荷運転に移行する、例えば、加速時等の過渡運転であると判定される。ステップS6でエンジン1が加速時等の過渡運転であると判定されると、点火過渡進角条件の成立となり、ステップS7に移行して点火過渡進角の処理が実施される。ステップS7では、基本点火時期に対し、エンジン回転速度Ne及びエンジン負荷Peにより設定される進角量が図示しないマップ等に基づいて導出され、点火時期を進角するように設定する(点火時期補正手段)。
【0028】
点火過渡進角条件が成立して点火時期が進角されるように補正されたた後、ステップS8で、可変バルブタイミング機構17により設定される吸気弁の作動状態(カム位相角θB )を吸気量が増量するように補正するため、可変バルブタイミング機構17による作動状態の変化量、即ち、カム位相の変化量θv を導出する。変化量θv はエンジン回転速度Ne及びエンジン負荷Peにより設定されるマップ等により導出される。ステップS8で変化量θv が導出された後、ステップS9でカム位相角θB を変更する。つまり、吸気量を増量させるための変化量θv にテーリング係数K(t)を乗じたものを加えてカム位相角θB とする(θB =θB +θv ・K(t))。
【0029】
上記フローチャートを繰り返して実行することにより、負荷が高くなるとテーリング係数K(t)が小さくなって、徐々に吸気量の増量度合いを低下させながら過渡進角及び吸気量の増量が実施される。そして、テーリング係数K(t)が0になるか、あるいは、水温Twが所定値Twc を越えた時に過渡運転時を経過したとして過渡進角及び吸気量の増量が終了する。
【0030】
図4に点線で示すように、可変バルブタイミング機構17によるカム位相角θB は、定常運転時に最大トルクを発生する状態に設定されている。加速時等の過渡運転の場合、図4に実線で示すように、カム位相角θB は、θv ・K(t)が加えられた状態になって吸気量が増量され、補正されたカム位相角θB +θv ・K(t)で最大トルクが発生する状態になる。
【0031】
従って、加速運転等の低負荷運転から高負荷運転に移行する過渡運転時には、過渡運転直後から所定期間にわたって点火時期が進角されると共に、点火時期が進角される条件になった際に吸気量が増量するように可変バルブタイミング機構17により設定される吸気弁の作動状態が補正される。このため、ノッキングが発生しない状態でエンジン1のトルクをより一層増大して燃費を向上させることができ、加速性能等の過渡運転時の性能向上を図ることが可能になる。
【0032】
【発明の効果】
請求項1の本発明の筒内噴射型火花点火式内燃機関の吸気弁作動状態制御装置は、筒内噴射型火花点火式内燃機関の運転状態に応じた目標の吸気量となるように、吸気弁作動状態設定手段により吸気弁の開閉時期とリフト量の少なくとも一方の作動状態を設定し、加速過渡運転に移行した場合に過渡運転直後から所定期間にわたって吸気量が目標値に対して増量されるように、吸気弁作動状態補正手段により吸気弁の作動状態を補正するようにしたので、過渡運転時から所定期間は、目標となる吸気量に対して吸気量を増量して、過渡運転時にノッキングの発生を防止しつつトルクを増大させることが可能になる。
【0033】
また、請求項2の本発明の筒内噴射型火花点火式内燃機関の吸気弁作動状態制御装置は、筒内噴射型火花点火式内燃機関の運転状態に応じた点火時期となるように、点火時期設定手段により目標の点火時期を設定すると共に、筒内噴射型火花点火式内燃機関の運転状態に応じた目標の吸気量となるように、吸気弁作動状態設定手段により吸気弁の開閉時期とリフト量の少なくとも一方の作動状態を設定し、加速過渡運転に移行した場合に過渡運転直後から所定期間にわたって、点火時期が進角補正されるように点火時期補正手段により点火時期を補正すると共に、吸気量が目標値に対して増量されるように、吸気弁作動状態補正手段により吸気弁の作動状態を補正するようにしたので、過渡運転時から所定期間は、点火時期を進角すると共に目標となる吸気量に対して吸気量を増量して、過渡運転時にノッキングの発生を防止しつつトルクをより一層増大させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態例に係る吸気弁作動状態制御装置を備えた筒内噴射型火花点火式内燃機関の概略構成図。
【図2】吸気弁作動状態制御装置の制御フローチャート。
【図3】運転領域を判定するためのマップ。
【図4】過渡運転時の運転状況を表すグラフ。
【符号の説明】
1 筒内噴射エンジン
4 燃料噴射弁
9 吸気管
12 排気管
17 可変バルブタイミング機構
21 電子制御ユニット(ECU)
Claims (2)
- 燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内噴射型火花点火式の内燃機関であって、該内燃機関の運転状態に応じて吸気弁の開閉時期とリフト量の少なくとも一方の作動状態を設定する吸気弁作動状態設定手段と、前記内燃機関が加速過渡運転に移行した場合に過渡運転直後から所定期間にわたって前記吸気弁作動状態設定手段により設定される前記吸気弁の作動状態を吸気量が増量するように補正する吸気弁作動状態補正手段とを備えたことを特徴とする筒内噴射型火花点火式内燃機関の吸気弁作動状態制御装置。
- 燃焼室内に燃料を直接噴射する筒内噴射型火花点火式の内燃機関であって、該内燃機関の運転状態に基づき点火時期を設定する点火時期設定手段と、前記内燃機関の運転状態に応じて吸気弁の開閉時期とリフト量の少なくとも一方の作動状態を設定する吸気弁作動状態設定手段と、前記内燃機関が加速過渡運転に移行した場合に過渡運転直後から所定期間にわたって前記点火時期を進角補正する点火時期補正手段と、前記所定期間内は前記吸気弁作動状態設定手段により設定される前記吸気弁の作動状態を吸気量が増量するように補正する吸気弁作動状態補正手段とを備えたことを特徴とする筒内噴射型火花点火式内燃機関の吸気弁作動状態制御装置。
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