JP4146569B2 - 無線通信方法および無線通信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディジタル無線通信システムにおける無線通信方法および無線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、送信機が送信したフレームが送信途中で損失し、受信機において受信されなかった場合に、送信機において損失したフレームを再送信するために以下のような方法が用いられている。
【0003】
図5は、損失フレームを再送信する方法に使用されている、送信フレーム(以下、「SD−PDU」という)、勧誘型送達確認フレーム(以下、「STAT−PDU」という)のフレーム構成を表す図である。SD−PDUは、制御データと送信データとから構成され、さらに制御データはシーケンス番号と送達確認要求フラグとから構成されている。また、STAT−PDUは、リスト1〜NのN個のリストによって構成されている。
【0004】
送信機は、送信順にシーケンス番号を送信データに付加し、また、受信機から損失フレームに関する情報を通知してもらいたいときに送達確認要求フラグを「0」から「1」にして、SD−PDUを送信する。送達確認要求フラグを「1」にするタイミングは、送信機に所定の任意のタイミングが設定されている。
【0005】
受信機は、送達確認要求フラグが「1」となったフレームを受信したときに、STAT−PDUのリスト1〜Nに損失フレームに関する情報をのせて、送信機へ返信する。このSTAT−PDUに基づき、送信機は、損失フレームを再送信する。具体的には、損失フレームの再送信は次のようにして行われる。
【0006】
図6は、損失フレームが再送信される様子を表すシーケンス図である。なお、図6において、「SN」とはシーケンス番号、「P」とは送達確認要求フラグのことである。送信機では、タイミング11〜14において、送信データは、送信順にSD−PDUに組み立てられ、シーケンス番号と送達確認要求フラグとを設定されて、送信される。図6では、例えば、シーケンス番号=3および4のSD−PDUが送信途中で損失している。
【0007】
送信機は、タイミング15において、送達確認要求フラグを「1」にするタイミングが設定されているタイマーPが満了するため、シーケンス番号=6の送信データについては、送達確認要求フラグを「1」に設定して、SD−PDUを送信する。これと同時に、送信機は、STAT−PDUの返信待ちのために使用されるタイマーSTATを起動する。
【0008】
受信機は、タイミング25において、シーケンス番号=6のSD−PDUの送達確認要求に対して、STAT−PDUを組み立てて返信する。STAT−PDUのリスト1には最初の未受信のSD−PDUのシーケンス番号である「3」を、リスト2にはその後受信しているSD−PDUのシーケンス番号である「5」を、リスト3には次に受信すべきSD−PDUのシーケンス番号である「7」が設定される。これによって、受信機は、送信機へ、未受信のSD−PDUと、受信済みのSD−PDUとを通知する。
【0009】
送信機は、タイミング16において受信機から返信されたSTAT−PDUを受信し、STAT−PDUのリスト1〜3に基づき、タイミング16、17においてシーケンス番号=3、4のSD−PDUを再送信する。また、送信機は、再送信を完了した時点で、タイマーSTATを停止する。
【0010】
なお、このように、送信機からの送達確認要求によって受信機が送達確認フレームを返信し、これに基づいて送信機が損失フレームを再送信する方法を、一般に勧誘型送達確認という。一方、損失フレームがあった場合に、受信機が送信機からの送達確認要求によらずに、損失フレームがあったことを検出し、送達確認フレームを送信し、これに基づいて送信機が損失フレームを再送信する方法を、一般に非勧誘型送達確認といい、この方法において、受信機から送信機へ送信される送達確認フレームを、一般に非勧誘型送達確認フレーム(以下、「USTAT−PDU」という)という。
【0011】
次に、送達確認要求に対する受信機からのSTAT−PDUが送信機へ返信される途中で損失した場合の、従来の無線通信装置の動作について説明する。図7は、送達確認要求に対する受信機からのSTAT−PDUが送信機へ返信される途中で損失した場合に、損失フレームが再送信される様子を表すシーケンス図である。
【0012】
図7において、タイミング11〜15における送信機の動作については、図6を用いて説明したものと同一となるため説明を省略する。図7においては、タイミング25において受信機から返信されたSTAT−PDUが、返信途中で損失している。この場合、送信機は、タイマーSTATが満了することによって、STAT−PDUが損失したことを検知し、タイミング17において、シーケンス番号=7の送信データについては、再度送達確認要求フラグを「1」に設定してSD−PDUを送信する。送信と同時に、タイマーSTATはリセットされる。
【0013】
その後、受信機は、タイミング26において、上述した規則に従ってSTAT−PDUを組み立て、送信機へ返信する。そして、送信機は、タイミング18において受信機から返信されたSTAT−PDUを受信し、STAT−PDUのリスト1〜3に基づき、タイミング18、19においてシーケンス番号=3、4のSD−PDUを再送信する。また、送信機は、再送信を完了した時点で、タイマーSTATを停止する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の無線通信装置における勧誘型送達確認には、以下のような問題がある。すなわち、図7に示すようにSTAT−PDUが損失した場合、送信機がSTAT−PDUの損失を検知するのは、タイマーSTATが満了した時点であるため、送信機においてSTAT−PDUの損失を検知するのが遅れてしまうという問題がある。STAT−PDUの損失を検知するのが遅れてしまうと、送信機における送達確認要求フラグを「1」に設定したSD−PDUの再送信およびそれに対する受信機におけるSTAT−PDUの返信が遅れてしまうため、結局、送信機において損失フレームの再送信を行うことが遅れてしまう。
【0015】
また、タイマーSTATに設定される満了時間は、送信機−受信機間の伝播状況および伝送効率等を考慮して設定されているため、タイマーSTATの満了時間を短縮して、送信機において損失フレームの再送信を行うことを早くするのには限界がある。
【0016】
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、送信機が送信する送達確認要求に対して受信機が返信する送達確認フレームが返信途中で損失した場合であっても、送信機において損失フレームの再送信を行うことが遅れてしまうことを防止する無線通信装置及び無線通信方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、送信機においてSTAT−PDUの損失を検知するのが遅れてしまう原因は、送信機がタイマーSTATの満了によってSTAT−PDUの損失を検知していることにあると着目して、STAT−PDUの損失があった後に受信機から伝送されるUSTAT−PDUがあった場合に、このUSTAT−PDUを利用することにより、タイマーSTATの満了前にSTAT−PDUの損失を検知できることを見出し、本発明をするに至った。
【0018】
すなわち、本発明の骨子は、送信機において、送達確認要求フラグを「1」に設定したSD−PDUのシーケンス番号と、タイマーSTATの満了前に受信機から伝送されるUSTAT−PDUによって確認される受信機へ送達されたSD−PDUのシーケンス番号とを比較し、送達確認要求フラグを「1」に設定したSD−PDUのシーケンス番号が、USTAT−PDUによって受信機へ送達されたことが確認されたSD−PDUのシーケンス番号よりも小さい場合には、STAT−PDUが返信途中で損失したものと判断し、タイマーSTATが満了する前に、再度送達確認要求フラグを「1」に設定したSD−PDUを送信することである。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の態様における無線通信方法は、送信側が、送信したフレームが受信側へ送達されたことを確認するための確認要求を設定したフレームのシーケンス番号と、前記確認要求によらずに受信側から送信された送達確認用フレームに設定されたシーケンス番号とを比較することによって、前記確認要求に対して受信側から返信される送達確認用フレームが返信途中で損失したか否かを検知し、損失している場合は、前記確認要求を設定したフレームを再度受信側へ送信するようにした。
【0020】
本発明の第2の態様における無線通信方法は、第1の態様において、確認要求を設定したフレームのシーケンス番号が、前記確認要求によらずに受信側から送信された送達確認用フレームに設定されたシーケンス番号よりも小さい場合に、前記確認要求に対して受信側から返信される送達確認用フレームが返信途中で損失したことを検知するようにした。
【0021】
これらの方法によれば、送達確認要求に対して返信される送達確認用フレームが返信途中で損失したことを、タイマーに任意に設定された時間が満了する前に検知することができるため、タイマーに任意に設定された時間が満了することを待つことなく再度、送達確認要求を送信することができる。
【0022】
本発明の第3の態様における無線通信装置は、送信したフレームが受信側へ送達されたことを確認するための確認要求を設定し、その確認要求を設定したフレームを送信する送信手段と、前記確認要求に対して受信側から返信される第1の送達確認用フレームおよび前記確認要求によらずに受信側から送信される第2の送達確認用フレームを受信する受信手段と、を具備し、前記送信手段において、前記確認要求を設定したフレームのシーケンス番号を保持する保持手段と、保持したシーケンス番号と、前記確認要求によらずに受信側から送信される前記第2の送達確認用フレームに設定されたシーケンス番号とを比較することによって、前記確認要求に対して受信側から返信される前記第1の送達確認用フレームが返信途中で損失したことを検知する検知手段と、を有し、損失している場合は、前記確認要求を設定したフレームを再度送信する構成を採る。
【0023】
本発明の第4の態様における無線通信装置は、第3の態様において、検知手段は、保持手段に保持されたシーケンス番号が、確認要求によらずに受信側から送信される第2の送達確認用フレームに設定されたシーケンス番号よりも小さい場合に、前記確認要求に対して受信側から返信される第1の送達確認用フレームが返信途中で損失したことを検知する構成を採る。
【0024】
これらの構成によれば、送達確認要求に対して返信される送達確認用フレームが返信途中で損失したことを、タイマーに任意に設定された時間が満了する前に検知することができるため、タイマーに任意に設定された時間が満了することを待つことなく再度、送達確認要求を送信することができる。
【0025】
本発明の第5の態様における無線通信端末装置は、第3または第4の態様における無線通信装置を搭載する構成を採る。
【0026】
本発明の第6の態様における無線通信基地局装置は、第3または第4の態様における無線通信装置を搭載する構成を採る。
【0027】
これらの構成によれば、無線通信端末装置−無線通信基地局装置間の無線通信において、フレームの伝送効率を上げることができる。
【0028】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の一実施の形態に係る無線通信装置の構成を示すブロック図である。まず、送信機の構成について説明する。送信機100において、送信フレーム組立部101は、送信データをSD−PDUに組み立て、SD−PDUにシーケンス番号を付加し、送信フレームバッファ102は、組み立てられたSD−PDUを格納し、再送信フレームバッファ103は、再送信するSD−PDUを格納する。
【0029】
送信フレーム取り出し部104は、SD−PDUを送信フレームバッファ102または再送信フレームバッファ103から取り出し、確認待ちバッファ105は、SD−PDUが受信機120へ送達されたことが確認されるまでの間、SD−PDUを格納する。
【0030】
勧誘型確認要求送信部106は、送信フレーム取り出し部104にて取り出されたSD−PDUに送達確認要求を設定する。タイマーP107は、勧誘型確認要求送信部106が使用するタイマーであり、SN保持部108は、勧誘型確認要求送信部106が送達確認要求を設定したSD−PDUのシーケンス番号を保持する。
【0031】
勧誘型確認フレーム受信部109は、送達確認要求に対する受信機120からのSTAT−PDUを受信し、送達が確認されたフレームの開放および未送達のフレームの再送信を、確認待ちバッファ105に指示する。
【0032】
タイマーSTAT110は、勧誘型確認要求送信部106および勧誘型確認フレーム受信部109によって使用される。
【0033】
非勧誘型確認フレーム受信部111は、損失送信フレームがあった場合に、送達確認要求とは無関係に、受信機120が伝送するUSTAT−PDUを受信し、未送達のフレームの再送信を、確認待ちバッファ105に指示する。
【0034】
次に、受信機の構成について説明する。受信機120において、勧誘型確認要求受信部121は、受信したSD−PDUから送達確認要求の有無を検査し、送達確認が要求されている場合には、勧誘型確認フレーム送信部125へSTAT−PDUを送信することを指示する。
【0035】
受信フレーム分解部122は、受信したSD−PDUを分解し、受信フレームバッファ123は、分解されたSD−PDUを格納し、受信フレーム取り出し部124は、受信フレームバッファ123から分解されたSD−PDUを取り出し、受信データを得る。
【0036】
勧誘型確認フレーム送信部125は、勧誘型確認要求受信部121からSTAT−PDUの送信を指示された場合、受信フレームバッファ123に格納されているSD−PDUのシーケンス番号に基づき、STAT−PDUを組み立てて、送信機100へ返信する。
【0037】
非勧誘型確認フレーム送信部126は、受信フレーム分解部122からの情報によって、SD−PDUに損失があることを検出した場合、受信フレームバッファ123に格納されているSD−PDUのシーケンス番号に基づき、USTAT−PDUを組み立てて、送信機100へ送信する。
【0038】
次に、上記構成を有する無線通信装置の動作について説明する。図2は、送信フレーム(SD−PDU)、損失フレームを再送信するために使用される勧誘型送達確認フレーム(STAT−PDU)、非勧誘型送達確認フレーム(USTATPDU)のフレーム構成を表す図である。SD−PDUは、制御データと送信データとから構成され、さらに制御データはシーケンス番号と送達確認要求フラグとから構成されている。また、STAT−PDUは、リスト1〜NのN個のリストによって構成されている。USTAT−PDUは、リストA、Bの2つのリストによって構成されている。
【0039】
まず、送信機100の動作について説明する。送信データは、送信フレーム組立部101において制御データが付加されSD−PDUに組み立てられた後、シーケンス番号が設定されて、送信フレームバッファ102に格納される。
【0040】
送信フレーム取り出し部104は、シーケンス番号順に送信フレームバッファ102からSD−PDUを取り出し、勧誘型確認要求送信部106へ出力する。また、送信フレーム取り出し部104は、再送信フレームを再送信フレームバッファ103から取り出し、勧誘型確認要求送信部106へ出力する。さらに、送信フレーム取り出し部104は、送信途中で損失したSD−PDUを再送信するために、勧誘型確認要求送信部106へ出力するSD−PDUと同じSD−PDUを確認待ちバッファ105へ出力する。
【0041】
勧誘型確認要求送信部106は、送達確認要求フラグを「1」にするタイミングが設定されているタイマーP107が満了する度に、送達確認要求フラグを「1」に設定したSD−PDUを送信し、同時に、送達確認要求に対する受信機120からの応答を確認するためのタイマーSTAT110を起動する。また、これと同時に、勧誘型確認要求送信部106は、送達確認要求フラグを「1」に設定したSD−PDUのシーケンス番号をSN保持部108へ出力し、SN保持部108は、この出力されたシーケンス番号を保持する。
【0042】
勧誘型確認フレーム受信部109は、送達確認要求に対する応答として受信機120から返信されたSTAT−PDUを受信した場合には、タイマーSTAT110を停止する。また、勧誘型確認フレーム受信部109は、受信したSTAT−PDUからリスト1〜Nを取り出し、確認待ちバッファ105へ出力する。
【0043】
非勧誘型確認フレーム受信部111は、受信機120から送信されたUSTAT−PDUを受信した場合、USTAT−PDUを受信したことを勧誘型確認要求送信部106へ通知するとともに、受信したUSTAT−PDUからリストA、Bを取り出し、確認待ちバッファ105および勧誘型確認要求送信部106へ出力する。
【0044】
確認待ちバッファ105は、送信フレーム取り出し部104から出力されたSD−PDUを格納し、勧誘型確認フレーム受信部109および非勧誘型確認フレーム受信部111から出力されたリストに基づき、受信機120において送達が確認されたSD−PDUについては開放し、受信機120において損失が検出されたされたSD−PDUについては再送信フレームバッファ103へ出力する。
【0045】
次に、受信機120の動作について説明する。送信機100から受信したSD−PDUは、勧誘型確認要求受信部121において確認要求の有無が検査され、検査後、受信フレーム分解部122へ出力される。勧誘型確認要求受信部121は、SD−PDUの送達確認要求フラグが「1」になっていることを検出した場合には、勧誘型確認フレーム送信部125に対してSTAT−PDUの送信を指示する。
【0046】
受信フレーム分解部122は、勧誘型確認要求受信部121から出力されたSD−PDUを制御データと送信データとに分解し、SD−PDUからシーケンス番号を抽出して非勧誘型確認フレーム送信部126へ順次出力するとともに、分解したSD−PDUを受信フレームバッファ123へ出力する。受信フレームバッファ123は、分解されたSD−PDUを格納する。
【0047】
受信フレーム取り出し部124は、受信フレームバッファ123から、シーケンス番号順にSD−PDUの送信データ部分を取り出し、受信データを得る。
【0048】
勧誘型確認フレーム送信部125は、勧誘型確認要求受信部121からSTAT−PDUの送信を指示された場合、受信フレームバッファ123に格納されているシーケンス番号に基づいてリスト1〜Nを組み立てて、STAT−PDUとして送信機100へ返信する。
【0049】
非勧誘型確認フレーム送信部126は、受信フレーム分解部122から順次出力されたシーケンス番号の連続性を検査し、不連続を検出した場合に、受信フレームバッファ123に格納されているSD−PDUのシーケンス番号に基づいてリストA、Bを設定し、USTAT−PDUとして送信機100へ送信する。
【0050】
以上のように無線通信装置が動作することによって、損失フレームが送信機100より再送信される。具体的には、損失フレームの再送信は次のようにして行われる。
【0051】
図3は、損失フレームが再送信される様子を表すシーケンス図である。図3は、送信機100からの送達確認要求に対して受信機120から返信されるSTAT−PDUが返信途中で損失し、その後、送信機100がUSTAT−PDUを受信した場合について示している。なお、図3において、「SN」とはシーケンス番号、「P」とは送達確認要求フラグのことである。
【0052】
送信データは、タイミング301〜307において、シーケンス番号を付加されSD−PDUに組み立てられた後、送達確認要求フラグを設定されて送信機100から送信される。今、例えば、タイミング302、303および306において送信されるシーケンス番号=3、4および7のSD−PDUが送信途中で損失し、受信機120にて受信されないものとする。
【0053】
タイミング305において、送達確認要求フラグを「1」にするタイミングが設定されているタイマーP107が満了するため、シーケンス番号=6の送信データについては、勧誘型確認要求送信部106は、送達確認要求フラグを「1」に設定してSD−PDUを送信するとともに、タイマーSTAT110を起動する。また、同時に、勧誘型確認要求送信部106は、送達確認要求フラグを「1」に設定したSD−PDUのシーケンス番号である「6」をSN保持部108へ出力する。
【0054】
受信機120では、タイミング321〜327において、タイミング301〜307において送信機100から送信されたSD−PDUを受信する。このうち、シーケンス番号=3、4および7のSD−PDUは、送信途中で損失しているため、受信されない。
【0055】
タイミング324においては、非勧誘型確認フレーム送信部126が、シーケンス番号の不連続を検出してUSTAT−PDUを送信する。しかし、本実施形態は、送信機100が、STAT−PDUが受信機120から返信される途中で損失したことを、STAT−PDUの返信後に受信機120から送信されるUSTAT−PDUによって検知することに特徴のある実施形態である。従って、説明の簡略化のため、タイミング324において受信機120から送信されるUSTAT−PDUについては、送信途中で損失したものとして記述しない。
【0056】
タイミング325においては、シーケンス番号=6のSD−PDUの送達確認要求を勧誘型確認要求受信部121が検出し、勧誘型確認フレーム送信部125がSTAT−PDUを組み立てて返信する。STAT−PDUのリスト1には最初の未受信のSD−PDUのシーケンス番号である「3」が、リスト2にはその後受信しているSD−PDUのシーケンス番号である「5」が、リスト3には次に受信すべきSD−PDUのシーケンス番号である「7」が設定される。このタイミング325において受信機120から返信されたSTAT−PDUが、返信途中で損失するものとする。なお、このSTAT−PDUの設定方法は一例にすぎず、この設定方法に限定されるものではない。
【0057】
また、タイミング327においては、非勧誘型確認フレーム送信部126が、シーケンス番号の不連続を検出してUSTAT−PDUを送信する。USTAT−PDUのリストAには送達確認要求による送達確認後最初の未受信のSD−PDUのシーケンス番号である「7」が、リストBにはその後受信しているSD−PDUのシーケンス番号である「8」が設定される。なお、このUSTAT−PDUの設定方法は一例にすぎず、この設定方法に限定されるものではない。
【0058】
タイミング309において、勧誘型確認要求送信部106は、非勧誘型確認フレーム受信部111からUSTAT−PDUを受信したことを通知されたときに、図4に示すフロー図に従って動作する。図4は、勧誘型確認要求送信部106の動作を説明するためのフロー図である。
【0059】
勧誘型確認要求送信部106は、ST401において、送信フレーム取り出し部104からSD−PDUが出力されたときにSD−PDUを送信することが可能な状態で、USTAT−PDUの受信通知を待つ。勧誘型確認要求送信部106は、ST402においてUSTAT−PDUの受信通知を受け取ると、タイマーSTAT110が作動中であるか否かを確認する。タイマーSTAT110が起動されていない場合には、ST401へ戻る。
【0060】
ST402において、タイマーSTAT110が作動中であり、送信機100が受信機120からのSTAT−PDUの返信を待っている状態にあるときは、ST404において、勧誘型確認要求送信部106は、SN保持部108に保持されているシーケンス番号と非勧誘型確認フレーム受信部111が受信したUSTAT−PDUのリストBのシーケンス番号とを比較する。SN保持部108に保持されているシーケンス番号がUSTAT−PDUのリストBのシーケンス番号よりも小さい場合には、勧誘型確認要求送信部106は、受信機120から返信されるSTAT−PDUが返信途中で損失したものとして、タイマーP107が満了するのを待つことなく、ST405において、再度、送達確認要求フラグを「1」にしたSD−PDUを送信する。なお、SN保持部108に保持されているシーケンス番号がUSTAT−PDUのリストBのシーケンス番号以上の場合には、ST401へ戻る。
【0061】
そして、ST406において、勧誘型確認要求送信部106は、タイマーSTAT110をリセットする。その後、ST401へ戻り、勧誘型確認要求送信部106は、再びSD−PDUを送信することが可能な状態で、USTAT−PDUの受信通知を待つ。
【0062】
図4のフロー図で示した勧誘型確認要求送信部106の動作を、図3に示すシーケンス図において説明すると、次のようになる。タイミング309において、勧誘型確認要求送信部106は、非勧誘型確認フレーム受信部111がUSTAT−PDUを受信したときに、SN保持部108に保持されているシーケンス番号(タイミング305において送達確認要求フラグを「1」として送信したSD−PDUのシーケンス番号)である「6」と、USTAT−PDUのリストBに設定されているシーケンス番号である「8」とを比較する。SN保持部108に保持されているシーケンス番号がUSTAT−PDUのリストBのシーケンス番号よりも小さいので、勧誘型確認要求送信部106は、シーケンス番号=6のSD−PDUの送達確認要求に対して受信機120から返信されるSTAT−PDUが、返信途中で損失したものとして、タイマーP107が満了するのを待つことなく、タイミング309において、再度、送達確認要求フラグを「1」としたSD−PDUを送信する。
【0063】
SN保持部108に保持されているシーケンス番号がUSTAT−PDUのリストBのシーケンス番号よりも小さい場合に、STAT−PDUが返信途中で損失したものとするのは、以下のような理由による。すなわち、本来、送信機100では、シーケンス番号=8のSD−PDUが受信機120へ送達されたことがUSTAT−PDUによって確認される前に、シーケンス番号=6のSD−PDUの送達確認要求に対して受信機120から返信されるSTAT−PDUが受信されるはずである。従って、送信機100では、シーケンス番号=6のSD−PDUの送達確認要求に対して受信機120から返信されるSTAT−PDUが受信される前に、シーケンス番号=8のSD−PDUが受信機120へ送達されたことがUSTAT−PDUによって確認された場合には、シーケンス番号=6のSD−PDUの送達確認要求に対して受信機120から返信されるSTAT−PDUが返信途中で損失したものと判断することができる。
【0064】
その後、タイミング328において、勧誘型確認フレーム送信部125は、タイミング309において送信されたSD−PDUの送達確認要求に対して、STAT−PDUを返信する。そして、タイミング310〜312において、勧誘型確認要求送信部106は、損失したSD−PDU(シーケンス番号=3、4、7のSD−PDU)を再送信するとともに、タイマーSTAT110を停止する。そして、勧誘型確認要求受信部121が、タイミング329〜331において、それらの再送信フレームを受信する。
【0065】
このように、本実施の形態の無線通信装置によれば、送信機において、送信機からの送達確認要求に対するSTAT−PDUが受信機から返信される途中で損失したことを、タイマーSTATの満了により検知するのではなく、USTAT−PDUによって検知することにより、タイマーSTATの満了を待つことなく再度受信機へ送達確認要求を送信することができる。従って、送信機において、損失フレームの再送信を行うことが遅れてしまうことを防止することができる。
【0066】
上記一実施の形態に係る無線通信装置は、無線通信システムにおける無線通信端末装置や無線通信基地局装置に適用することができる。従って、無線通信端末装置−無線通信基地局装置間の無線通信において、フレームの伝送効率を上げることができる。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、送信機が送信する送達確認要求に対して受信機が返信する送達確認フレームが返信途中で損失した場合であっても、送信機において損失フレームの再送信を行うことが遅れてしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る無線通信装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の一実施の形態に係る無線通信装置で使用されるフレームの構成を示すフレーム構成図
【図3】本発明の一実施の形態に係る無線通信装置の動作を説明するためのシーケンス図
【図4】本発明の一実施の形態に係る送信機内の勧誘型確認要求送信部の動作を説明するためのフロー図
【図5】従来の無線通信装置で使用されるフレームの構成を示すフレーム構成図
【図6】従来の無線通信装置の動作を説明するためのシーケンス図
【図7】従来の無線通信装置の動作を説明するためのシーケンス図
【符号の説明】
106 勧誘型確認要求送信部
107 タイマーP
108 SN保持部
109 勧誘型確認フレーム受信部
110 タイマーSTAT
111 非勧誘型確認フレーム受信部
121 勧誘型確認要求受信部
125 勧誘型確認フレーム送信部
126 非勧誘型確認フレーム送信部
Claims (6)
- 送信側が、送信したフレームが受信側へ送達されたことを確認するための確認要求を設定したフレームのシーケンス番号と、前記確認要求によらずに受信側から送信された送達確認用フレームに設定されたシーケンス番号とを比較することによって、前記確認要求に対して受信側から返信される送達確認用フレームが返信途中で損失したか否かを検知し、損失している場合は、前記確認要求を設定したフレームを再度受信側へ送信することを特徴とする無線通信方法。
- 確認要求を設定したフレームのシーケンス番号が、前記確認要求によらずに受信側から送信された送達確認用フレームに設定されたシーケンス番号よりも小さい場合に、前記確認要求に対して受信側から返信される送達確認用フレームが返信途中で損失したことを検知することを特徴とする請求項1記載の無線通信方法。
- 送信したフレームが受信側へ送達されたことを確認するための確認要求を設定し、その確認要求を設定したフレームを送信する送信手段と、前記確認要求に対して受信側から返信される第1の送達確認用フレームおよび前記確認要求によらずに受信側から送信される第2の送達確認用フレームを受信する受信手段と、を具備し、前記送信手段において、前記確認要求を設定したフレームのシーケンス番号を保持する保持手段と、保持したシーケンス番号と、前記確認要求によらずに受信側から送信される前記第2の送達確認用フレームに設定されたシーケンス番号とを比較することによって、前記確認要求に対して受信側から返信される前記第1の送達確認用フレームが返信途中で損失したことを検知する検知手段と、を有し、損失している場合は、前記確認要求を設定したフレームを再度送信することを特徴とする無線通信装置。
- 検知手段は、保持手段に保持されたシーケンス番号が、確認要求によらずに受信側から送信される第2の送達確認用フレームに設定されたシーケンス番号よりも小さい場合に、前記確認要求に対して受信側から返信される第1の送達確認用フレームが返信途中で損失したことを検知することを特徴とする請求項3記載の無線通信装置。
- 請求項3又は請求項4記載の無線通信装置を搭載することを特徴とする無線通信端末装置。
- 請求項3又は請求項4記載の無線通信装置を搭載することを特徴とする無線通信基地局装置。
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