JP4146538B2 - 刈り上げ用アタッチメント - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はバリカンのヘッド部に着脱自在に装着されて頭髪を刈り上げるカットを楽に且つ確実に行えるようにするための刈り上げ用アタッチメントに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
バリカンによって頭髪の耳回りや裾部をきれいに刈り上げることは熟練を要するために、この刈り上げ操作を補助するための図6に示すアタッチメント1が提供されている。このアタッチメント1は、複数本の櫛歯2を平行に並べるとともに各櫛歯2を一端側の櫛歯から他端側の櫛歯にかけて順に高さが大きくなるようにしたもので、図7に示すように固定刃と可動刃とからなる刃部4を備えたバリカン3に装着すれば、刃部4における固定刃側に櫛歯2が位置するものとなっている。なお、該アタッチメント1はその向きを逆向きにしてバリカン3に装着することもできるようになっており、装着の向きによって、高さが低い櫛歯2を刃部4の一端側に位置させるか他端側に位置させるかを変更することができる。
【0003】
この状態で例えば耳回りの刈り上げを行うには、櫛歯2の外縁20を頭皮に接触させて、刃部2と頭皮との間隔を櫛歯2によって規定しながら頭髪の切断を行うものであり、一端側から他端側にかけて漸次櫛歯2の高さが高くなっているために、上記間隔もこれにならうことから頭髪をきれいに刈り上げることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記アタッチメント1では、一方向にしか刈り進むことができず、逆方向から刈る場合、図示従来例のものではバリカン3へのアタッチメント1の取り付けの向きを逆向きとしなくてはならず、手間がかかるものとなっている。本発明はこのような点に鑑み為されたものであり、その目的とするところはバリカンへの取り付けの向きを変更したりしなくても両方向から刈ることができる刈り上げ用アタッチメントを提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
しかして本発明は、ほぼ平行に並ぶ複数本の櫛歯を備えてバリカンのヘッド部に着脱自在に取り付けられる刈り上げ用アタッチメントであって、上記バリカンのヘッド部は固定刃と該固定刃に摺接する可動刃とからなる刃部をヘッド部の厚み方向のほぼ中心に配したものであり、上記の各櫛歯は上記の刃部の長手方向に間隔をおいて並ぶとともに上記刃部を固定刃側からと可動刃側からの両方から覆うアーチ状であり、固定刃と可動刃との摺接面を中心とする線対称形状となっているアーチ状の各櫛歯における頭皮との接触部となる外縁が、上記線対称の中心線に対して傾斜し、各櫛歯における刃部の突出方向の高さが上記長手方向の一端側に位置する櫛歯から他端側に位置する櫛歯にかけて順に高くなっているとともに各櫛歯における上記刃部から上記傾斜している外縁までの距離が上記一端側に位置する櫛歯から他端側に位置する櫛歯にかけて順に大きくなっており、各櫛歯は二等辺三角形状であるとともに相似形であり、上記一端側に位置する櫛歯から他端側に位置する櫛歯にかけて順に大きさが大となっていることに特徴を有している。バリカンの刃部の固定刃側と可動刃側の両方に各櫛歯の頭皮との接触部となる外縁が位置するために、アタッチメントを付け直さなくても、バリカンの向きを変えるだけで両方向から刈ることができるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態の一例について説明すると、図1〜図3において、固定刃と可動刃とからなる刃部4を本体上端のヘッド部の厚み方向のほぼ中心に配しているバリカン3に着脱自在に装着されるアタッチメント1は、上記刃部4の長手方向の片側半分を覆うことになる複数本の平行な櫛歯2を備えたもので、バリカン3の刃部4の長手方向に間隔をおいて並んでいる各櫛歯2は、刃部4を固定刃側からと可動刃側からの両方から覆うアーチ状となっているとともに、刃部4における固定刃と可動刃との摺接面を中心とする線対称形状となっており、アーチ状の各櫛歯2の上部における頭皮との接触部となる外縁20,20が、上記線対称の中心線Sに対して傾斜している。また、各櫛歯2における刃部4の突出方向の高さHが一端側に位置する櫛歯から他端側に位置する櫛歯にかけて順に高くなっているとともに、各櫛歯2の上記刃部4から上記傾斜した外縁20,20までの距離Dが上記一端側に位置する櫛歯2から他端側に位置する櫛歯2にかけて順に大きくなっており、各櫛歯2は二等辺三角形状であるとともに大きさだけが異なる相似形で、上記一端側に位置する櫛歯2から他端側に位置する櫛歯2にかけて順に大きさが大となっている。
【0007】
このものにおいては、刈り上げに際して複数本の櫛歯2における頭皮に同時に接触させることになる外縁20が、刃部4における固定刃側と可動刃側の両方にあるために、たとえば耳回りの刈り上げを行う時、図4に示すように刈り進む場合と、図5に示すように逆方向に刈り進む場合とで、アタッチメント1を取り付け直したりしなくとも、バリカン3の向きを変えて、刃部4の固定刃側を頭皮側とするか可動刃側を頭皮側とするだけでよいものであり、また向きによって刈り上げの仕上げに差が生じることもないものである。
【0008】
また、いずれの方向に刈り進む場合も、各櫛歯2が毛髪を起毛して刃部4に導くとともに起毛された毛髪は刃部4にほぼ直角に当たるので、毛髪は確実に刃部4に導入されて切断される。なお、図示例では、櫛歯2の数を刃部4の片側半分を覆うことができる本数としているが、刃部4をすべて覆うことができる本数としていてもよい。
【0009】
【発明の効果】
以上のように本発明においては、バリカンの刃部の固定刃側と可動刃側の両方に各櫛歯の上部における頭皮との接触部となる外縁が位置するために、アタッチメントを付け直さなくても、バリカンの向きを変えるだけで両方向から刈ることができるものであり、刈り上げを行うに際しての手間を削減することができるものである。
【0010】
特に、各櫛歯が二等辺三角形状であるとともに相似形であり、一端から他端側にかけて漸次大きさが大となっているものとした時には、デザイン的にまとまりのあるものとすることができるとともに、刈る方向によって使い勝手が変わってしまうこともなく、同じ仕上がりを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の一例を示すもので、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図2】 同上の部分縦断面図である。
【図3】 (a)はバリカンの側面図、(b)はバリカンとアタッチメントの正面図である。
【図4】 同上の使用状態の説明図である。
【図5】 同上の使用状態の説明図である。
【図6】 従来例を示すもので、(a)は平面図、(b)は側面図、(c)は正面図である。
【図7】 (a)はバリカンの側面図、(b)はアタッチメント装着時の側面図である。
【符号の説明】
1 アタッチメント
2 櫛歯
3 バリカン
4 刃部
20 外縁

Claims (1)

  1. ほぼ平行に並ぶ複数本の櫛歯を備えてバリカンのヘッド部に着脱自在に取り付けられる刈り上げ用アタッチメントであって、
    上記バリカンのヘッド部は固定刃と該固定刃に摺接する可動刃とからなる刃部をヘッド部の厚み方向のほぼ中心に配したものであり、
    上記の各櫛歯は上記の刃部の長手方向に間隔をおいて並ぶとともに上記刃部を固定刃側からと可動刃側からの両方から覆うアーチ状であり、固定刃と可動刃との摺接面を中心とする線対称形状となっているアーチ状の各櫛歯における頭皮との接触部となる外縁が、上記線対称の中心線に対して傾斜し、
    各櫛歯における刃部の突出方向の高さが上記長手方向の一端側に位置する櫛歯から他端側に位置する櫛歯にかけて順に高くなっているとともに各櫛歯における上記刃部から上記傾斜している外縁までの距離が上記一端側に位置する櫛歯から他端側に位置する櫛歯にかけて順に大きくなっており、
    各櫛歯は二等辺三角形状であるとともに相似形であり、上記一端側に位置する櫛歯から他端側に位置する櫛歯にかけて順に大きさが大となっていることを特徴とする刈り上げ用アタッチメント。
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