JP4146076B2 - クラッチのショックトルク防止用バルブ装置 - Google Patents
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- F16D48/02—Control by fluid pressure
- F16D2048/0215—Control by fluid pressure for damping of pulsations within the fluid system
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はクラッチのショックトルク防止用バルブ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
マニュアル操作式トランスミッションを備えた自動車の変速時においては、まず、クラッチペダルを踏み込んでエンジンとトランスミッションとの接続を一時的に断ち、つぎに、変速レバーを操作して変速歯車の変速比を切り換え、次いで、クラッチペダルの踏み込みを解除してエンジンとトランスミッションとの接続を復帰させる、という一連の操作が行われる。
【0003】
また、上記の変速は以下に説明する機構で行なわれている。クラッチペダルを踏み込むと、マスタシリンダから作動液が吐出され、レリーズシリンダに流入し、エンジンとトランスミッションとの接続が切られる。また、クラッチペダルの踏み込みを解除すると、レリーズシリンダから作動液がマスタシリンダに還流して、エンジンとトランスミッションとが接続される。
【0004】
これらの操作のうちで、発進時等のエンジンとトランスミッションの回転軸との回転数の差が大きいときに、前記クラッチペダルの踏み込みの解除を素早く行うと、エンジンとトランスミッションとの接続が瞬時に行われてショックトルクが生じる。このクラッチのショックトルクは、エンジンの停止や、クラッチの異常摩耗等の原因となる。
【0005】
そこで、従来、上記ショックトルクを防止するために、レリーズシリンダからマスタシリンダに還流する作動液の流れを制限するショックトルク防止バルブを、レリーズシリンダとマスタシリンダとの間の作動液の通路上に配設するという手段がとられている。上記の対策を講じることによって、クラッチペダルの踏み込みの解除を素早く行った場合でも、エンジンとトランスミッションとの接続が瞬時に行なわれることは無く、ショックトルクを防止することが可能となる。
【0006】
しかし、寒冷地などでは、作動液の液温の低下に伴って作動液の粘度が高くなり、ショックトルク防止バルブの絞りを通過する作動液の流量が低下するため、何らの策も講じないと、クラッチペダルの踏み込みの解除からエンジンとトランスミッションとの接続までの時間である接続時間が長くなる。一方、運転者は、気温等の条件が変化した場合でも、接続時間を略一定に保持したほうが操作性能がよいと感じる。従って、作動液の(液温の変化等に起因した)粘度の変化による前記接続時間の変化は好ましくない。
【0007】
上記の課題を解決する技術としては、図8及び図9に示す特開平6−330961号公報に開示される技術が知られている。これは、ハウジング21と、シリンダ空間24内の第1室40と第2室41とを連通して絞りを形成する絞り連通路27aを有するバルブ部材27と、バルブ部材27を第1室40と第2室41とを遮断する方向に付勢する第1スプリング26と、第1スプリング26と逆方向にバルブ部材27を付勢する第2スプリング30とを有しており、第2スプリング30は、所定温度未満になるとバネ定数の低下する特性をもつ形状記憶合金からなるものである。
【0008】
ここで、第2スプリング30が前記所定温度を超えているときには、バルブ部材27に加わる第1スプリング26からの弾性力よりも第2スプリング30からの弾性力が大きくなり、第2スプリング30が前記所定温度に満たないときには、バルブ部材27に加わる第2スプリング30からの弾性力よりも第1スプリング26からの弾性力が大きくなるように、第1スプリング26と第2スプリング30とが選定されている。
【0009】
このショックトルク防止用バルブによれば、レリーズシリンダ12からマスタシリンダ11に還流する作動液が前記所定温度を超えていて、同時に第2スプリング30も前記所定温度を超えているときには、第2スプリング30の弾性力が第1スプリング26の弾性力よりも大きいために、図8に示すようにバルブ部材27が第1室40と第2室41とを遮断する位置(閉弁位置と呼ぶ)にあり、作動液は第1室40から絞り連通路27aによって絞られて第2室41へと流れる。一方、レリーズシリンダ12からマスタシリンダ11に還流する作動液が前記所定温度に満たず、同時に第2スプリング30も前記所定温度に満たないときには、第2スプリング30の弾性力が第1スプリング26の弾性力よりも小さいために、図9に示すようにバルブ部材27が第1室40と第2室41とを遮断しない位置(開弁位置と呼ぶ)にあり、作動液は第1室40から弁座部28とバルブ部材27との隙間を介して絞られずに第2室41へと流れる。
【0010】
このようにして、作動液が前記所定温度を超える場合には、作動液が絞り連通路27aによって絞られて第2室41から第1室40へ戻るためにショックトルクが防がれる一方、作動液が前記所定温度に満たない場合には、作動液はほとんど絞られずに第2室41から第1室40へ戻るために、作動液の粘度上昇による接続時間の増大が防がれる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
図4に示すように、作動液の粘度は、作動液の液温がある温度(粘度変化温度と呼ぶ)以下となると、急激に増大するという特性を有するが、この粘度変化温度は、作動液の油種や汚れ具合等の性状によって異なる値となる。これに対して、特開平6−330961号公報に開示されるショックトルク防止用バルブ装置では、実際の作動液の粘度に拘らず、作動液の温度が前記所定温度未満となった時点で、第2スプリング30の弾性力が低下して開弁される(すなわち、開弁タイミングが作動液の温度のみに支配される)ため、前記所定温度が前記粘度変化温度と略一致しない場合には、作動液の液温の変化に起因して前記接続時間が変化することとなる。すなわち、前記所定温度が前記粘度変化温度より大きい場合には、前記所定温度以下で前記粘度変化温度以上の液温において、作動液が低粘度であるにもかかわらず絞られずに通過することとなり、前記接続時間が過度に短くなり、ショックトルクが発生する場合がある。逆に、前記所定温度が前記粘度変化温度より小さい場合には、前記所定温度以上で前記粘度変化温度以下の液温において、作動液が高粘度であるにもかかわらず絞られて通過することとなり、前記接続時間が過度に長くなり、操作性能が低下する。換言すれば、このショックトルク防止用バルブ装置は、特定の温度−粘度特性を有する作動液の場合に限って良好に機能するのである。
【0012】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、作動液の粘度の変化にかかわらずクラッチペダルの踏み込みの解除からエンジンとトランスミッションとの接続までの時間である接続時間を適正に制御できるショックトルク防止用バルブ装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、クラッチペダルによって操作されるマスタシリンダと作動液の液圧によってクラッチを動かすレリーズシリンダとの間の作動液の通路上に配設され、前記レリーズシリンダから前記マスタシリンダに還流する作動液の流量を制限することにより前記クラッチのショックトルクを防止するショックトルク防止用バルブ装置であって、前記マスタシリンダ側のポートとこのポートに繋がる内孔とを有するバルブ本体と、作動液の流れを制限する大径の絞り孔を有し、前記バルブ本体に固定される固定弁体と、作動液の流れを制限する小径の絞り孔を有し、前記バルブ本体の内孔に前記固定弁体に対して離接する方向に摺動可能に収納された可動弁体と、弾性力によって前記ポート側から前記固定弁体に近づく向きに前記可動弁体を付勢し温度が低下すると前記弾性力が減少するバネと、前記マスタシリンダから前記レリーズシリンダへの前記作動液の流れを許容して前記レリーズシリンダから前記マスタシリンダへの前記作動液の流れを遮断する逆止弁とを備え、前記小径の絞り孔での作動液の圧力損失による差圧によって前記固定弁体から前記ポート側に向かって前記可動弁体を付勢する押圧力が働き、前記弾性力が前記押圧力より大きいときには、前記可動弁体が固定弁体に当接することにより前記作動液の通路が前記小径の絞り孔に限定され、前記弾性力が前記押圧力より小さいときには、前記可動弁体が固定弁体から離間してその隙間を通じて作動液が流れ前記大径の絞り孔によって作動液の流れが制限されるように構成され、前記逆止弁は、前記マスタシリンダから前記レリーズシリンダへ作動液の通路であって、作動液の前記小径の絞り孔または前記大径の絞り孔を通過する通路以外の通路上における前記固定弁体に前記大径の絞り孔と並列になるように設けられていることを特徴とするショックトルク防止用バルブ装置としている。
【0014】
上記の構成によれば、作動液の温度が高いときには、前記弾性力が十分に大きいため、確実に可動弁体が固定弁体に当接され(閉弁され)ショックトルクが確実に防止される。一方、温度が低いときには、前記弾性力が低下するため、この弾性力と小径の絞り孔での作動液の差圧による押圧力とのバランスで開弁時期が決定される。すなわち、作動液の実際の粘度が上昇して、その圧力損失による前記押圧力が上昇し、この押圧力が前記弾性力を上回った時点で開弁する。従って、作動液が高温時には、確実にショックトルクが防止される一方、作動液が低温時には、作動液の実際の粘度に見合った適正なタイミングで開弁あるいは閉弁(すなわち、大径の絞り孔と小径の絞り孔との絞り切り換え)が行なわれ、クラッチペダルの踏み込みの解除からエンジンとトランスミッションとの接続までの時間である接続時間の変化が抑制される。そして、前記マスタシリンダから前記レリーズシリンダへの前記作動液の流れを許容して前記レリーズシリンダから前記マスタシリンダへの前記作動液の流れを遮断する逆止弁を備えているため、前記逆止弁をショックトルク防止用バルブ装置とは別に配設する必要がない。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載のショックトルク防止用バルブ装置であって、前記可動弁体には、前記大径の絞り孔の断面積と前記小径の絞り孔の断面積との差を受圧面積として前記押圧力が働くことを特徴としている。上記の構成によれば、可動弁体には、前記大径の絞り孔の断面積と前記小径の絞り孔の断面積との差を受圧面積とする受圧面を有するため、前記小径の絞り孔による作動液の圧力損失によって前記可動弁体を前記固定弁体と逆向きに付勢する押圧力を加える構造が容易に実現される。
【0017】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載のショックトルク防止用バルブ装置であって、前記バネは、形状記憶合金からなることを特徴としている。上記の構成によれば、温度が低下すると前記弾性力が減少するバネが容易に実現される。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1及び図2は、本発明の適用されるショックトルク防止用バルブ装置の正面断面図であり、図3は、可動弁体の正面断面図及び側面図である。図1は可動弁体57と固定弁体55とが当接している状態、図2は可動弁体57と固定弁体55とが離れている状態を示している。クラッチペダル10の操作は、これに接続されているマスタシリンダ11に伝えられ、これから送り出された作動液がショックトルク防止用バルブ装置20を介してレリーズシリンダ12に流入する。レリーズシリンダ12の出力ロッド12aには、一端がクラッチ(図示省略)に接続されているレリーズフォーク13の他端に接続されている。
【0019】
ショックトルク防止用バルブ装置20は、マスタシリンダ11とレリーズシリンダ12との間の作動液の通路上に配設されており、ポート52bと内孔50とが設けられた本体51と、大径の絞り孔53aと逆止弁54とを備えた固定弁体55と、内孔50内に固定弁体55に対して離接する方向に摺動可能に収納された小径の絞り孔53bを有する可動弁体57と、ポート52aを有し固定弁体55を本体51に押圧して固定するプラグ59とを備えている。前記逆止弁54は、ゴム等の弾性材料からなり、大径の絞り孔53aとは別に設けられた弁孔55aをふさぐように固定弁体55に設けられたもので、マスタシリンダ11からレリーズシリンダ12に流れる作動液の圧力によってポート52a側(図1では右側)に撓み変形し、弁孔55aを開くものである。従ってこの逆止弁54の作用により、弁孔55aを通じてのマスタシリンダ11からレリーズシリンダ12への作動液の流れは許容される一方、弁孔55aを通じてのレリーズシリンダ12からマスタシリンダ11への作動液の流れは遮断される。
【0020】
図6に示すように、大径の絞り孔53aは、可動弁体57の先端が固定弁体55に当接したときに、小径の絞り孔53bにそれぞれの中心軸が一致した状態で連設する位置に設けられている。そのため、小径の絞り孔53bでの作動液の圧力損失による差圧によって可動弁体57を固定弁体55から離れる向きに付勢する押圧力が、可動弁体57の受圧面(小径の絞り孔53bの周縁の面)571に垂直に働き、可動弁体57が内孔50内をスムーズに摺動可能となる。また、可動弁体57は、温度が低下すると弾性力が減少するバネ58の弾性力によって固定弁体55側に付勢されている。なお、バネ58は、例えば、形状記憶合金で形成されている。この形状記憶合金とは、低温でマルテンサイト状態にある材料を変形後過熱するともとの形状に戻る特性(形状記憶効果と呼ばれる)を有する合金であり、例えば、Ni−Ti系、Cu−Zn系、Cu−Al系、Cu−Sn系及びこれらをベースに第3元素を添加した合金である。また、バネ58の温度特性については後述する。
【0021】
つぎに、図3を用いて可動弁体57の詳細な構造を説明する。(a)は可動弁体57の平面断面図であり、(b)は可動弁体57の側面図である。可動弁体57の外周には等間隔に軸方向の溝63が4箇所設けられている。溝63は、可動弁体57の先端部60と外周との間に形成されている段部62に開口すると共に、内孔50にも開口するように設けられている。
【0022】
従って、可動弁体57が固定弁体55に当接している場合には、レリーズシリンダ12からの作動液は、ポート52aを介して大径の絞り孔53aと小径の絞り孔53bを経て、内孔50からポート52bを経由してマスタシリンダ11へ還流する。一方、可動弁体57が固定弁体55に当接していない場合には、レリーズシリンダ12からの作動液は、ポート52aを介して大径の絞り孔53aを経て、溝63と内孔50を経由してポート52bを経由してマスタシリンダ11へ還流する。また、いずれの場合にも、作動液は内孔50を経由して流れるため、作動液の熱はバネ58に十分に伝達され、バネ58の温度と作動液の温度とは略一致している。特に、後者の場合には、バネ58を取り囲む溝63によって可動弁体57の筒壁の内外を作動液が流通するため、バネ58の温度と作動液の温度とは更によく一致する。
【0023】
つぎに、本発明のショックトルク防止用バルブ装置20の動作について説明する。まず、クラッチペダルが踏み込まれてエンジンとトランスミッションとの接続が絶たれる際の動作について説明する(図1参照)。クラッチペダルが踏み込まれると、マスタシリンダ11から作動液が吐出され、ショックトルク防止用バルブ装置20のポート52bに流入する。そして、内孔50から可動弁体57の溝63を介して弁孔55aと逆止弁54とを経て、ポート52aからレリーズシリンダ12へ流入する。作動液がレリーズシリンダ12へ流入することによって、出力ロッド12a及びレリーズフォーク13を介してエンジンとトランスミッションとの接続が絶たれる。
【0024】
次いで、クラッチペダルの踏み込みが解除されてエンジンとトランスミッションとが接続される際の動作について説明する。まず、作動液の温度が高く、バネ58の弾性力が十分に大きい場合(CASE1と呼ぶ)について説明する。このとき、可動弁体57の受ける作動液の差圧による押圧力は、バネ58の弾性力より小さい。そのため、可動弁体57は固定弁体55に当接している(図1参照)。
【0025】
クラッチペダルの踏み込みが解除されると、クラッチの図略のリターンスプリングによってレリーズフォーク13が図中の左向きに押され、レリーズシリンダ12のピストンが同じ向きに押される。また、マスタシリンダ11のピストンも図略のリターンスプリングによって初期位置に戻されようとする。これによって、レリーズシリンダ12から作動液が吐出され、ショックトルク防止用バルブ装置20のポート52aに流入する。そして、逆止弁54は閉鎖されており可動弁体57は固定弁体55に当接しているので、作動液は、ポート52aから、大径の絞り孔53aと小径の絞り孔53bからなる通路を通してのみポート52bへ流出し(すなわち十分な絞りを受け)、マスタシリンダ11へ還流される。従って、作動液の温度が高い場合には、確実にショックトルクが防止される。
【0026】
つぎに、作動液の温度が低いためにバネ58の弾性力が小さく、かつ、作動液の実際の粘度が低いためにその差圧による前記押圧力が小さく、その結果として、バネ58の弾性力が小径の絞り孔での作動液の差圧による押圧力より大きい場合(CASE2と呼ぶ)について説明する。この場合も、可動弁体57は固定弁体55に当接している(図1参照)。そこで、クラッチペダルの踏み込みが解除されてエンジンとトランスミッションとが接続される際の動作は、CASE1の場合と同じであり、作動液は十分な絞りを受けて還流される。従って、作動液の温度が低い場合でも、作動液の実際の粘度が低い場合には、確実にショックトルクが防止される。
【0027】
次いで、作動液の温度が低いためにバネ58の弾性力が小さく、かつ、作動液の実際の粘度が高いためにその差圧による前記押圧力が大きく、その結果として、バネ58の弾性力が小径の絞り孔での作動液の差圧による押圧力より小さい場合(CASE3と呼ぶ)について説明する。このとき、可動弁体57は前記差圧による押圧力で固定弁体55から離されている(図2及び図3参照)。
【0028】
クラッチペダルの踏み込みが解除されると、図略のクラッチのリターンスプリングによってレリーズフォーク13が図中の左向きに押され、レリーズシリンダ12のピストンが同じ向きに押される。また、マスタシリンダ11のピストンも図略のリターンスプリングによって初期位置に戻されようとする。これによって、レリーズシリンダ12から作動液が吐出され、ショックトルク防止用バルブ装置20のポート52aに流入する。そして、逆止弁54は閉鎖されており、可動弁体57は固定弁体55に当接していないので、作動液は、ポート52a及び大径の絞り孔53aから十分な通路面積をもつ段部62と溝63と通して(あまり絞りを受けることなく)ポート52bへ流出し、マスタシリンダ11へ還流される。従って、作動液の温度が低く、かつ、作動液の実際の粘度が高い場合には、クラッチペダルの踏み込みの解除からエンジンとトランスミッションとの接続までの時間である接続時間の増大が防止される。
【0029】
図4は、作動液の粘度と温度との関係を示すグラフである。作動液の粘度は、ある温度以下になると急激に増大する。この温度のことを、ここでは、粘度変化温度と呼ぶ。粘度変化温度は、作動液の油種や汚れなどの性状によって異なる。
【0030】
図5は、形状記憶合金で形成されたバネ58の温度と弾性力との関係を示すグラフである。形状記憶合金で形成されたバネ58の横弾性係数は、ある温度以下になると急激に減少し、その結果、弾性力が急激に減少する。この温度は、変態点と呼ばれる。変態点は、バネ58の組成や熱処理条件等によって異なる。したがって、可動弁体57を固定弁体55側に付勢するバネ58の弾性力は、バネ58の温度の低下に伴って、変態点の前後で大きく低下することになる。なお、バネ58の温度は、上述したようにバネ58が作動液の経路内にあるため、作動液の液温に略一致する。
【0031】
図6は、可動弁体57が固定弁体55に当接している状態での、作動液の粘度と大径の絞り孔53aを経て小径の絞り孔53bを通過する作動液の圧力損失による差圧によって可動弁体57を付勢する押圧力との関係を示す説明図である。可動弁体57は、大径の絞り孔53aの断面積A1(=π×d12/4)と小径の絞り孔53bの断面積A2(=π×d22/4)との差を受圧面571の面積として、固定弁体55とは逆の向きに作動液の差圧による押圧力を受ける。ここで、作動液の差圧、すなわち、図の大径の絞り孔53aの右側(還流する作動液の入側)の液圧と小径の絞り孔53bの左側(還流する作動液の出側)の液圧との差(=差圧)は作動液の粘度が高い程大きくなる。従って、可動弁体57が受ける作動液の差圧による押圧力は、粘度が高い程大きくなる。
【0032】
また、可動弁体57の受ける差圧による押圧力が、バネ58が可動弁体57を固定弁体55側に付勢する弾性力を超えた場合、可動弁体57が固定弁体55から離れる。このとき、小径の先端部60の断面積と小径の絞り孔53bの断面積A2との差を受圧面の面積として可動弁体57に作動液の液圧による力が加わる。従って、可動弁体57が固定弁体55に当接している状態から少しでも離れると、可動弁体57に加わる作動液の液圧による力が、急激に増大することとなり、可動弁体57は固定弁体55から更に離れることになる。
【0033】
図7は、作動液の差圧によって可動弁体57が受ける押圧力と、バネ58が可動弁体57を固定弁体55側に付勢する弾性力と、作動液の温度との関係を示すグラフである。作動液の作動液の差圧によって可動弁体57が受ける押圧力FOは、作動液の温度Tの低下に伴って増大する。また、この押圧力FOは、作動液の液種が異なる場合や汚れ等の液の性状が異なる場合、FOA、FOB、FOCのように温度特性に差異が生ずる。ここでは、FOA、FOB、FOCの温度特性を示す作動液をそれぞれ、作動液A、作動液B、作動液Cと呼ぶ。
【0034】
一方、バネ58が可動弁体57を固定弁体55側に付勢する弾性力FSは、バネ58の温度が作動液の温度Tに略一致するため、作動液の温度Tの低下に伴って減少する。従って、前記CASE2とCASE3との境界となる温度(ここでは、臨界温度と呼ぶ)は、曲線FOA、FOB、FOCと曲線FOとの交点CA、CB、CCの温度TA、TB、TCとなる。つまり、粘度の高い作動液では前記臨界温度が高くなるのである。例えば、臨界温度TBは−5℃である。
【0035】
また、作動液が、臨界温度より高い場合は前記CASE1またはCASE2の状態となり、クラッチの接続時間は、レリーズシリンダ12の図略の液圧室の容量と小径の絞り孔53bの断面積と作動液の粘度によって決定される。小径の絞り孔53bの断面積は、このクラッチの接続時間が、トルクショックを発生せず、且つ、操作性を低下させない値となるように設定されている。
【0036】
作動液が、臨界温度より低い場合は前記CASE3の状態となり、クラッチの接続時間は、レリーズシリンダ12の図略の液圧室の容量と大径の絞り孔53aの断面積と作動液の粘度によって決定される。大径の絞り孔53aの断面積は、このクラッチの接続時間が、トルクショックを発生せず、且つ、操作性を低下させない値となるように設定されている。
【0037】
従って、作動液Aのように粘度の高い作動液では前記臨界温度が高くなり(=前記CASE3の状態となる作動液の最高温度が高くなり)、作動液Cのように粘度の低い作動液では前記臨界温度が低くなる(=前記CASE3の状態となる作動液の最高温度が低くなる)。つまり、作動液の温度だけでなく、作動液の実際の粘度によって絞り孔の切り換えタイミングが決定されるため、作動液の実際の粘度に見合った適正なタイミングで開弁あるいは閉弁(すなわち、絞り切り換え)が行なわれ、クラッチペダルの踏み込みの解除からエンジンとトランスミッションとの接続までの時間である接続時間の変化が抑制される。
【0038】
なお、本発明は以下の形態をとることができる。
【0039】
(A)本実施形態においては、可動弁体が1つのバネによって固定弁体の向きに付勢されている場合について説明したが、可動弁体が固定弁体に近づく向きに付勢されるバネと固定弁体から離れる向きに付勢されるバネとを有する形態でもよい。この場合には、2つのバネのバネ定数を調整することによって絞り孔が切り換えられる作動液の粘度を調整することができる。また、この場合に、2つのバネの内、少なくともいずれか一方を形状記憶合金からなるバネとしてもよい。この場合には、2つのバネのバネ定数及び変態点を調整することによって絞り孔が切り換えられる作動液の温度及び粘度を調整することができる。
【0041】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、作動液が高温時には、確実にショックトルクが防止される一方、作動液が低温時には、作動液の実際の粘度に見合った適正なタイミングで開弁あるいは閉弁(すなわち、絞り切り換え)が行なわれ、クラッチペダルの踏み込みの解除からエンジンとトランスミッションとの接続までの時間である接続時間の変化が抑制される。そして、逆止弁をショックトルク防止用バルブ装置とは別に配設する必要がない。
【0042】
請求項2に記載の発明によれば、小径の絞り孔による作動液の圧力損失によって可動弁体を固定弁体と逆向きに付勢する押圧力を加える構造が容易に実現される。請求項3に記載の発明によれば、温度が低下すると前記弾性力が減少するバネが容易に実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の適用されるショックトルク防止用バルブ装置の正面断面図である(可動弁体と固定弁体とが当接している状態)。
【図2】 本発明の適用されるショックトルク防止用バルブ装置の正面断面図である(可動弁体と固定弁体とが離れている状態)。
【図3】 可動弁体の平面断面図及び側面図である。
【図4】 作動液の粘度と温度との関係を示すグラフである。
【図5】 形状記憶合金で形成されたバネの温度と弾性力との関係を示すグラフである。
【図6】 前記可動弁体及び固定弁体の絞り孔近傍部分を示す断面図である。
【図7】 作動液の差圧によって可動弁体が受ける押圧力と、バネが可動弁体を固定弁体側に付勢する弾性力と、作動液の温度との関係を示すグラフである。
【図8】 従来のショックトルク防止バルブの正面断面図である(バルブ部材が第1室と第2室とを遮断しない位置にある状態)。
【図9】 従来のショックトルク防止バルブの正面断面図である(バルブ部材が第1室と第2室とを遮断する位置にある状態)。
【符号の説明】
10 クラッチペダル
11 マスタシリンダ
12 レリーズシリンダ
20 ショックトルク防止用バルブ装置
50 内孔
52a、52b ポート
54 逆止弁
55 固定弁体
57 可動弁体
58 バネ
62 段部
Claims (3)
- クラッチペダルによって操作されるマスタシリンダと作動液の液圧によってクラッチを動かすレリーズシリンダとの間の作動液の通路上に配設され、前記レリーズシリンダから前記マスタシリンダに還流する作動液の流量を制限することにより前記クラッチのショックトルクを防止するショックトルク防止用バルブ装置であって、前記マスタシリンダ側のポートとこのポートに繋がる内孔とを有するバルブ本体と、作動液の流れを制限する大径の絞り孔を有し、前記バルブ本体に固定される固定弁体と、作動液の流れを制限する小径の絞り孔を有し、前記バルブ本体の内孔に前記固定弁体に対して離接する方向に摺動可能に収納された可動弁体と、弾性力によって前記ポート側から前記固定弁体に近づく向きに前記可動弁体を付勢し温度が低下すると前記弾性力が減少するバネと、前記マスタシリンダから前記レリーズシリンダへの前記作動液の流れを許容して前記レリーズシリンダから前記マスタシリンダへの前記作動液の流れを遮断する逆止弁とを備え、前記小径の絞り孔での作動液の圧力損失による差圧によって前記固定弁体から前記ポート側に向かって前記可動弁体を付勢する押圧力が働き、前記弾性力が前記押圧力より大きいときには、前記可動弁体が固定弁体に当接することにより前記作動液の通路が前記小径の絞り孔に限定され、前記弾性力が前記押圧力より小さいときには、前記可動弁体が固定弁体から離間してその隙間を通じて作動液が流れ前記大径の絞り孔によって作動液の流れが制限されるように構成され、前記逆止弁は、前記マスタシリンダから前記レリーズシリンダへ作動液の通路であって、作動液の前記小径の絞り孔または前記大径の絞り孔を通過する通路以外の通路上における前記固定弁体に前記大径の絞り孔と並列になるように設けられていることを特徴とするクラッチのショックトルク防止用バルブ装置。
- 前記可動弁体には、前記大径の絞り孔の断面積と前記小径の絞り孔の断面積との差を受圧面積として前記差圧による押圧力が働くことを特徴とする請求項1に記載のクラッチのショックトルク防止用バルブ装置。
- 前記バネは、形状記憶合金からなることを特徴とする請求項1又は2に記載のクラッチのショックトルク防止用バルブ装置。
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