JP4145774B2 - ドア開閉装置 - Google Patents

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Description

本発明は、全閉保持手段の解除動作により、車両本体に対してドアの開扉移動を許容するようにしたドア開閉装置に関するものである。
従来より、四輪自動車等の車両には、車両本体とドアとの間にドア開閉装置が設けられている。ドア開閉装置としては、例えばドアにラッチユニットを設ける一方、このラッチユニットに噛み合うストライカを車両本体に設けたものが一般的である。
この種のドア開閉装置によれば、ラッチユニットとストライカとが噛み合い状態にある場合、車両本体に対してドアを閉扉状態に維持することができる。一方、ドアに設けたハンドルを開扉操作すると、ラッチユニットが解除動作されることになり、ラッチユニットとストライカとの噛み合い状態が解除されてドアを開扉移動させることができるようになる(例えば、特許文献1参照)。
特開平5−39687号公報
ところで、通常の車両には、車両本体とドアとの間にウェザストリップと称される弾性部材が設けてある。このウェザストリップは、閉扉状態にある場合に車両本体とドアとの隙間から車両内部に雨水が浸入するのを防止する機能ばかりでなく、上述したラッチユニットが解除された場合にドアの開扉を補助する機能を有している。つまり、閉扉状態において弾性変形したウェザストリップは、ラッチユニットが解除された場合に弾性復元力によってドアを開扉方向に押圧することになる。従って、ラッチユニットを解除すれば、車両本体に対してドアが押し開かれることになるため、開扉操作を容易に行うことが可能となる。
しかしながら、例えば気温が低い環境下にあっては、凍結によってドアとウェザストリップとの間が互いに貼り付いてしまう場合がある。このような場合には、ラッチユニットを解除させた場合にも、ドアが閉扉状態のままとなるため、開扉操作が煩雑化することになる。特に、昨今の車両のように、ドアに開扉のためのハンドルが設けられていない場合には、もはやドアを開扉させることが困難となる。
本発明は、上記実情に鑑みて、全閉保持手段が解除された場合にドアを確実に開扉させることのできるドア開閉装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に係るドア開閉装置は、前端部において車両本体にヒンジ結合されたドアを適用対象とし、前記ドアの後端部と車両本体との間に設けた全閉保持手段の解除動作により、車両本体に対してドアの開扉移動を許容するようにしたドア開閉装置であって、前記全閉保持手段を構成するハウジングに配設し、前記全閉保持手段が解除動作する場合に車両本体に対してドアを開扉方向に移動させる押圧手段と、開扉用スイッチがON操作された場合に駆動し、前記全閉保持手段を解除動作させる開扉用アクチュエータユニットとを備え、前記押圧手段は、前記全閉保持手段を構成するハウジングに押圧ピンを進退可能に配設したものであり、該全閉保持手段が解除動作する場合に前記押圧ピンを進出移動させることにより、車両本体に対してドアを開扉方向に移動させ、前記全閉保持手段は、車両本体に配設したラッチユニットと、このラッチユニットに噛み合う態様でドアに配設したストライカとを備え、前記ラッチユニットのハウジングにドアに向けて前記押圧ピンを進退可能に配設したものであり、前記ラッチユニットは、ストライカに噛み合うラッチと、このラッチがストライカに噛み合った場合に該ラッチに係合し、これらラッチおよびストライカの噛み合い状態を維持するラチェットと、前記ラッチに係合したラチェットを非係合状態に動作させるためのラチェットレバーとを備えたものであり、前記ラチェットレバーの移動域に前記押圧ピンを進退可能に配設し、かつこのラチェットレバーがラッチとラチェットとを非係合状態に動作させた場合に前記押圧ピンを進出移動させることを特徴とする。
本発明によれば、全閉保持手段が解除動作する場合に車両本体に対してドアを開扉方向に移動させる押圧手段を設けているため、例えば凍結時においてドアとウェザストリップとの間が互いに貼り付いてしまった場合であってもドアを確実に開扉させることが可能となる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るドア開閉装置の好適な実施の形態を詳細に説明する。
図1および図2は、本発明の実施の形態であるドア開閉装置を示したもので、四輪自動車の車両本体とドアとの間に設けられるドア開閉装置を例示している。ドア開閉装置の適用対象となる四輪自動車は、図3に示すように、2座タイプの車両であり、車両本体Bの両側にそれぞれ1枚ずつドアDを備えている。ドアDは、それぞれの前縁部において車両本体Bにヒンジ結合されたもので、前縁部を支点として左右方向に開閉することが可能である。図には明示していないが、ドアDの周囲と車両本体Bとの間には、弾性材料によって成形したウェザストリップが設けてある。これらのドアDと車両本体Bとの間に設けたドア開閉装置は、互いに対称の構成となるものであるため、以下においては、車両の右側(右ハンドル車においては運転席側)に位置するドアDの開扉/閉扉を行うためのドア開閉装置についてのみ説明する。
図1および図2に示すように、ドア開閉装置は、車両本体Bにラッチユニット10および開扉用アクチュエータユニット20を備えている。
ラッチユニット10は、ドアDの後縁部に設けたストライカSに噛み合った場合に該ドアDを全閉状態に保持するためのもので、ラッチハウジング11の内部にラッチ12およびラチェット13を備えているとともに、ラッチハウジング11の車両後方側となる外側面にラチェットレバー14を備えている。
ラッチハウジング11は、ストライカSが通過することのできる切欠溝11aを有したもので、この切欠溝11aをドアDの開閉に伴うストライカSの移動域に配置した状態で車両本体Bに取り付けてある。
ラッチ12は、図4に示すように、ラッチハウジング11に設けた切欠溝11aよりも上方となる位置に、車両本体Bの前後方向に沿って略水平に延在するラッチ軸15を介して回転可能に配設したもので、噛合溝12a、フック部12bおよび係止部12cを有している。噛合溝12aは、ラッチ12の外周面からラッチ軸15に向けて形成したもので、ストライカSを収容することのできる幅に形成してある。フック部12bは、噛合溝12aを下方に向けて開口させた場合に該噛合溝12aよりも車両外側に位置する部分である。このフック部12bは、図4−3に示すように、ラッチ12を反時計回りに回転させた場合にラッチハウジング11の切欠溝11aを横切る位置で停止する(ラッチ位置)一方、図4−1に示すように、ラッチ12を時計回りに回転させた場合に切欠溝11aを開放する位置で停止する(開放位置)ように構成してある。係止部12cは、噛合溝12aを下方に向けて開口させた場合に該噛合溝12aよりも車両内側に位置する部分である。この係止部12cは、図4−1に示すように、ラッチ12を時計回りに回転させた場合に切欠溝11aを横切り、かつこの切欠溝11aの奥方(車両内側)に向けて漸次上方に傾斜する状態で停止するように構成してある。なお、図には明示していないが、ラッチ12とラッチハウジング11との間には、図4においてラッチ12を常時時計回りに向けて付勢するラッチバネが設けてある。
ラチェット13は、ラッチハウジング11の切欠溝11aよりも下方、かつラッチ軸15よりも車両外側となる位置に、車両本体Bの前後方向に沿って略水平に延在するラチェット軸16を介して回転可能に配設したもので、係合部13aおよび作用部13bを有している。係合部13aは、ラチェット軸16から車両内側に向けて径外方向に延在する部分であり、ラチェット13が図4において反時計回りに回転した場合にその突出端面を介して上述したラッチ12のフック部12bもしくは係止部12cに係合することが可能である。作用部13bは、ラチェット軸16から車両外側に向けて径外方向に延在する部分である。図には明示していないが、ラチェット13とラッチハウジング11との間には、図4においてラチェット13を常時反時計回りに向けて付勢するラチェットバネが設けてある。
ラチェットレバー14は、ラッチハウジング11から車両後方側に向けて突出したラチェット軸16の端部に回転可能に配設したもので、図1に示すように、連結部14a、第1ワイヤ連結部14bおよび押圧中継部14cを有している。連結部14aは、ラチェット軸16からラチェット13の係合部13aと同一方向に向けて延在した部分であり、連結ピン17を介して当該ラチェット13の係合部13aと連結してある。第1ワイヤ連結部14bは、ラチェット軸16から車両外側に向けて延在した部分である。この第1ワイヤ連結部14bには、その先端部に第1ワイヤケーブル(連係手段)W1の一端部が連結してある。押圧中継部14cは、ラチェット軸16から下方に向けて車両内側に傾斜延在したもので、押圧中継片14dを有している。押圧中継片14dは、図2に示すように、車両の前後方向に幅広となる態様で押圧中継部14cに一体に設けた部分である。
開扉用アクチュエータユニット20は、後述する開閉制御部100から制御信号が与えられた場合に駆動するもので、アクチュエータハウジング21の内部に出力レバー22を備えるとともに、アクチュエータハウジング21の上方側となる部位にオープンレバー23を備えている。
アクチュエータハウジング21は、ラッチハウジング11の下端部に取り付けたもので、その内部にカムギア24を収容している。カムギア24は、車両の前後方向に沿ってほぼ水平となるカムギア軸25を介してアクチュエータハウジング21に回転可能に配設したもので、減速ギア列26を介して駆動モータ27の出力軸27aに連係してある。このカムギア24には、周面カム28が一体に設けてある。周面カム28は、カムギア軸25の中心から周面までの距離が図1において反時計回りに漸次大きくなるように形成したもので、カムギア24の車両前方側に位置する端面に配設してある。
出力レバー22は、ラチェット軸16よりも下方においてラッチ軸15のほぼ鉛直下方となる位置に、車両本体Bの前後方向に沿って略水平に延在するレバー軸29を介して回転可能に配設したもので、カム従動部22aを有している。カム従動部22aは、レバー軸29からカムギア24の軸心に向けて下方に延在しており、その先端部が従動ピン22bを介して周面カム28の外周面に当接係合している。図には明示していないが、このカム従動部22aとアクチュエータハウジング21との間には、従動ピン22bを常時周面カム28の外周面に圧接させるためのカムバネが設けてある。
オープンレバー23は、アクチュエータハウジング21から車両前方側に向けて突出したレバー軸29の端部に該レバー軸29と一体回転するように設けたもので、第2ワイヤ連結部23aおよび押圧操作部23bを有している。第2ワイヤ連結部23aは、レバー軸29から車両外側に向けて延在した部分である。この第2ワイヤ連結部23aには、その先端部に第2ワイヤケーブルW2の一端部が連結してある。押圧操作部23bは、レバー軸29から上方に向けて延在した部分であり、その先端部に押圧操作片23cを有している。押圧操作片23cは、図2に示すように、車両の前後方向に幅広となる態様で押圧操作部23bに一体に設けた部分である。この押圧操作片23cは、押圧操作部23bの揺動に伴う揺動移動域がラチェットレバー14における押圧中継片14dの揺動移動域に交差し、かつ出力レバー22の従動ピン22bが周面カム28の最も小径となる部分に当接した場合に、ラチェットレバー14の押圧中継部14cよりも僅かに車両内方側に位置するように設けてある。
さらに、上記ドア開閉装置には、ラッチハウジング11に押圧ピン30が設けてある。押圧ピン30は、細径の円柱状を成す軸部31の先端に太径の頭部32を有したもので、この頭部32を車両外側に向け、かつ軸部31の軸心が車両本体Bの左右方向に沿って略水平となる態様でラッチハウジング11に進退可能に配設してある。図1に示すように、押圧ピン30の頭部32は、ラッチハウジング11において最も車両外側となる部位に配置してあり、図5−1に示すように、閉扉状態にあるドアDの後縁部側内方面に対向している。一方、押圧ピン30の軸部31は、図1および図2に示すように、その基端面がラチェットレバー14の押圧中継片14dに対向し、かつラチェットレバー14が図1において反時計回りに揺動した場合に当該押圧中継片14dに当接するように設けてある。押圧ピン30とラッチハウジング11との間には、押圧ピン30を常時車両内方側に向けて付勢するための復帰バネ33が設けてある。
一方、上記ドア開閉装置は、図3に示すように、車両室内に内部操作レバー40を備えているとともに、車両本体Bの後部側方に設けた空間Fに外部操作レバー50を備えている。これら内部操作レバー40および外部操作レバー50は、例えば図6および図7に示すように、車両本体Bに対して揺動可能に配設したものである。内部操作レバー40には、第2ワイヤケーブルW2の他端部が連結してある一方、外部操作レバー50には、その揺動軸51に設けた連動レバー52に第1ワイヤケーブルW1の他端部が連結してある。
図3からも明らかなように、ラッチユニット10と内部操作レバー40との間を連係する第2ワイヤケーブルW2は、ラッチユニット10から下方に延在した後、ドアDの内部を通過することなく車両本体Bの内部に敷設して車両前方側に延設し、ドアDの前縁を通過した後に車両室内の内部操作レバー40に連結してある。ラッチユニット10と外部操作レバー50との間を連係する第1ワイヤケーブルW1は、ラッチユニット10から上方に延在した後、そのまま車両本体Bの内部に敷設して外部操作レバー50に連結してある。
外部操作レバー50を設ける空間Fには、蓋体FCが設けてある。蓋体FCは、空間Fの外部開口を開閉する態様で設けたもので、閉塞した場合に空間Fの外部開口に嵌合し、外部操作レバー50を完全に覆い隠すように構成してある。この蓋体FCと車両本体Bとの間には、開閉制御ピンPが設けてある。開閉制御ピンPは、蓋体用アクチュエータFCAの駆動によって進退移動するもので、蓋体FCを閉塞させた状態で進出移動した場合に蓋体FCの係止穴Hに挿通することによって当該蓋体FCの開成移動を阻止する一方、退行移動した場合に蓋体FCの開成移動を許容するように機能する。上述した空間Fとしては、車両本体Bに専用に設けても良いが、本実施の形態では、図6および図7に示すように、燃料供給口FOを収容するための凹部を利用している。
図8は、上述したドア開閉装置の制御系を示したブロック図である。同図に示す加速度センサ101は、車両に発生する加速度を検出し、その検出結果を開閉制御部100に与えるものである。認証処理部102は、例えば四輪自動車の使用者が所持する携帯機103との間において無線通信による認証を行い、その認証結果を開閉制御部100に与えるものである。開扉用スイッチ104は、ドアDを開扉する際に操作するスイッチである。本実施の形態では、図3に示すように、車両本体Bの外部におけるドアDの後方側近傍に位置する部位、並びにドアDの車両室内側にそれぞれ開扉用スイッチ104を設けてある。ロックスイッチ105は、開扉用スイッチ104を無効化するためのスイッチであり、ドアDの車両室内側に設けてある。給油口スイッチ106は、上述した空間Fの蓋体FCを開成させるためのスイッチであり、車両室内の適宜箇所に設けてある。ロック表示部107は、ロックスイッチ105が操作されているか否かを表示するためのもので、ロックスイッチ105に隣設してある。ロック表示部107としては、ロックスイッチ105の状態を視覚的に表示できるものであれば如何なるものであっても良く、例えばランプやLEDによって点灯表示することが可能である。開閉制御部100は、加速度センサ101、認証処理部102、開扉用スイッチ104、ロックスイッチ105、給油口スイッチ106から各種情報が与えられた場合に、予め与えられたプログラムやデータに基づいて開扉用アクチュエータユニット20や蓋体用アクチュエータFCA、ロック表示部107等の統括的な制御を行うためのものである。
以下、上述したドア開閉装置の動作について順次説明する。まず、車両本体Bに対してドアDが開扉状態にある場合、ラッチユニット10は、図4−1に示すように、ラッチ12が開放位置に配置されることになる。この状態からドアDを閉扉操作すると、ドアDに設けたストライカSがラッチハウジング11の切欠溝11aに進入し、やがてストライカSがラッチ12の係止部12cに当接することになる。この結果、ラッチ12がラッチバネの弾性力に抗して図4において反時計回りに回転する。この間、ラチェット13は、ラチェットバネの弾性力によって係合部13aの突出端面がラッチ12の外周面に摺接することになり、該ラッチ12の外周面形状に応じて適宜ラチェット軸16の軸心回りに回転する。
上述した状態からさらにドアDを閉扉操作すると、切欠溝11aに対するストライカSの進入量が漸次増大するため、ラッチ12が反時計回りにさらに回転するようになり、図4−2に示すように、やがてラチェット13の係合部13aがラッチ12の噛合溝12aに至る。この状態においては、ラッチ12の係止部12cがラチェット13の係合部13aに当接することになるため、ラッチバネの弾性復元力に抗して当該ラッチ12の時計回りの回転が阻止されることになる。しかも、ラッチ12のフック部12bが切欠溝11aを横切るように配置されるため、該フック部12bによってストライカSが切欠溝11aから離脱する方向に移動する事態、つまりドアDの車両本体Bに対する開扉移動が阻止されるようになる(ハーフラッチ状態)。
上述したハーフラッチ状態からドアDをさらに閉扉操作させると、切欠溝11aを進入するストライカSにより、係止部12cを介してラッチ12が反時計回りにさらに回転し、ストライカSが切欠溝11aの奥方(車両内側)に至る。この間、ラチェット13は、係合部13aの上面にラッチ12のフック部12bが当接することによりラチェットバネの弾性力に抗して図4において時計回りに回転し、ラッチ12のフック部12bが通過した時点でラチェットバネの弾性復元力により直ちに反時計回りに回転するようになる。この結果、図4−3に示すように、ラッチ12のフック部12bがラチェット13の係合部13aに当接することになるため、ラッチバネの弾性復元力に抗して当該ラッチ12の時計回りの回転が阻止されることになる。この状態においても、ラッチ12のフック部12bが切欠溝11aを横切るように配置されるため、該フック部12bによってストライカSが切欠溝11aの奥方(車両内側)から離脱する方向に移動する事態が阻止されるようになり、結局、ドアDが車両本体Bに対して閉扉状態に維持される(フルラッチ状態)。
このフルラッチ状態においては、図9に示すように、開扉用アクチュエータユニット20において出力レバー22の従動ピン22bが周面カム28の最も小径となる部分に当接した状態にあり、オープンレバー23の押圧操作片23cがラチェットレバー14の押圧中継部14cよりも僅かに車両内方側に位置する部位において当該押圧中継部14cから離隔した位置に占位しているとともに、ラチェットレバー14の押圧中継片14dが押圧ピン30から離隔した位置に占位しており、当該押圧ピン30が復帰バネ33の押圧力によって最も車両内側に縮退した位置にある。
上述したフルラッチ状態から携帯機103を所持する者が車両に近づくと、この携帯機103と認証処理部102との間において認証処理が行われることになる。認証処理の結果、携帯機103が正規のものであると判断した場合、上述した開閉制御部100は、開扉用スイッチ104を有効化するとともに、当該開扉スイッチの監視を行う(アンロック状態)。
有効化した開扉用スイッチ104がON操作されると、開閉制御部100は、開扉用アクチュエータユニット20の駆動モータ27を駆動し、図10および図11に順次示すように、カムギア24を回転させることによって出力レバー22およびオープンレバー23を時計回りに回転させる。この結果、オープンレバー23の回転が、押圧操作片23cおよび押圧中継片14dを介してラチェットレバー14に伝達され、当該ラチェットレバー14およびラチェット13が反時計回りに回転することになる。ラチェット13が反時計回りに回転すると、ラッチ12のフック部12bとラチェット13の係合部13aとの当接係合状態が解除され、ラッチ12がラッチバネの弾性復元力により図4において時計回りに回転する。従って、図4−1に示すように、切欠溝11aが開放され、ストライカSが切欠溝11aから離脱する方向に移動可能となり、ドアDを車両本体Bに対して開扉移動させることができるようになる。
またこのとき、図11に示すように、ラチェットレバー14の回転に伴って押圧中継片14dが押圧ピン30を進出移動させることになるため、図5−2に示すように、当該押圧ピン30の頭部32がドアDの後縁部側内方面を押圧し、車両本体Bに対してドアDが車両外側に押し出されることになる。この結果、たとえ凍結時においてドアDとウェザストリップとの間が互いに貼り付いてしまった場合であっても、操作ハンドルによる開扉操作を要することなくドアDを確実に開扉させることが可能となる。
尚、上述した認証処理の結果、携帯機103が正規のものでないと判断した場合、上記開閉制御部100は、開扉用スイッチ104を無効化した状態に維持する(ロック状態)。従って、正規の携帯機103を所持していないものによる開扉用スイッチ104のON操作、あるいは携帯機103を所持していないものによる開扉用スイッチ104のON操作は、いずれも無視されることになる。また、開扉操作した後、あるいは開扉操作を行うことなく正規の携帯機103を所持した使用者が車両から遠ざかり、携帯機103が無線通信のエリア外に達すると、開閉制御部100は、再び開扉用スイッチ104を無効化した状態に復帰させる。従って、車両に対して所望の防盗性を確保することが可能となる。
一方、開扉状態から車両室内に乗り込んだ後、ロックスイッチ105をON操作すると、上記開閉制御部100は、開扉用スイッチ104を無効化した状態に維持するとともに、ロック表示部107を通じて当該開扉用スイッチ104が無効化されている状態の表示を行う。この結果、乗員に対してロックスイッチ105のON操作を促すことができるとともに、ロックスイッチ105のON操作後には、誤って開扉用スイッチ104をON操作してしまった場合にも不用意にドアDが開扉状態となる事態を防止することができる。
ロックスイッチ105をOFFすれば、再び開閉制御部100によって開扉用スイッチ104が有効化されることになるため、車両室内側の開扉用スイッチ104をON操作すれば、操作ハンドルによる開扉操作を要することなくドアDを確実に開扉させることができる。
また、開扉状態から車両室内に乗り込んだ後、給油口スイッチ106をON操作すると、蓋体用アクチュエータFCAによって開閉制御ピンPが縮退移動し、燃料供給口FOが開成されることになる。従って、ガソリンスタンドにおいて上述した操作を行えば、燃料の供給を行うことができる。
さらに、上記開閉制御部100は、加速度センサ101の検出結果に基づいて測定される車両の加速度が所定の閾値を超えるものであった場合、直ちに蓋体用アクチュエータFCAを駆動して開閉制御ピンPを縮退移動させる処理を行う。加速度の閾値は、例えば車両が衝突した場合の値に設定すればよい。この結果、衝突等の事故により電気系にトラブルが発生し、開扉用アクチュエータユニット20を駆動することができない場合であっても、開成した燃料供給口FOから外部操作レバー50を操作すれば、第1ワイヤケーブルW1を通じてラチェットレバー14が図9に示す状態から反時計回りに回転するため、ラッチ12のフック部12bとラチェット13の係合部13aとの当接係合状態を解除してドアDを開扉移動させることができるようになる。もちろん、乗員が内部操作レバー40を操作できる状態であれば、その操作により第2ワイヤケーブルW2を通じてオープンレバー23が図9に示す状態から時計回りに回転するため、同様にラッチ12のフック部12bとラチェット13の係合部13aとの当接係合状態を解除してドアDを開扉移動させることができるようになる。従って、衝突等の事故によって電気系にトラブルが発生してしまった場合にも、乗員が車両内部に閉じこめられてしまう事態を防止することが可能になる。
このように、上記ドア開閉装置を適用した車両によれば、ラッチユニット10を解除動作する場合に押圧ピン30によってドアDが車両外側に押し出されることになるため、たとえ凍結時においてドアDとウェザストリップとの間が互いに貼り付いてしまった場合であっても、操作ハンドルによる開扉操作を要することなくドアDを確実に開扉させることが可能となる。この場合、ドアDを開扉させる際に操作ハンドルによる開扉操作を要しないため、操作ハンドルを省略して車両デザインの自由度を著しく高めることも可能となる。
尚、上述した実施の形態では、ドアDにストライカSを設ける一方、車両本体Bに押圧ピン30を備えたラッチユニット10を設け、この押圧ピン30が車両本体Bに対してドアDを押圧するようにしているが、ドアDに押圧ピン30を備えたラッチユニット10を設ける一方、車両本体BにストライカSを設け、押圧ピン30がドアDに対して車両本体Bを押圧するようにしても良い。
本発明の実施の形態であるドア開閉装置を示した図である。 図1における II−II 線断面図である。 図1に示したドア開閉装置を適用する車両を概念的に示す側面図である。 図1に示したドア開閉装置に適用するラッチユニットの開放状態を示す概念図である。 図1に示したドア開閉装置に適用するラッチユニットのハーフラッチ状態を示す概念図である。 図1に示したドア開閉装置に適用するラッチユニットのフルラッチ状態を示す概念図である。 図3に示した車両が閉扉状態となった場合の平面図である。 図3に示した車両が開扉状態となる場合の平面図である。 図3に示した車両において外部操作レバーを配設する空間の閉成状態を示す平面図である。 図3に示した車両において外部操作レバーを配設する空間の開成状態を示す平面図である。 図3に示した車両において外部操作レバーを配設する空間の閉成状態を示す概念図である。 図3に示した車両において外部操作レバーを配設する空間の開成状態を示す概念図である。 図1に示したドア開閉装置の制御系を示す機能ブロック図である。 図1に示したドア開閉装置が初期状態にある場合の要部概念図である。 図1に示したドア開閉装置が開扉操作される途中を示した要部概念図である。 図1に示したドア開閉装置が開扉操作された場合の要部概念図である。
符号の説明
10 ラッチユニット
11 ラッチハウジング
11a 切欠溝
12 ラッチ
12a 噛合溝
12b フック部
12c 係止部
13 ラチェット
13a 係合部
13b 作用部
14 ラチェットレバー
14a 連結部
14b 第1ワイヤ連結部
14c 押圧中継部
14d 押圧中継片
15 ラッチ軸
16 ラチェット軸
17 連結ピン
20 開扉用アクチュエータユニット
21 アクチュエータハウジング
22 出力レバー
22a カム従動部
22b 従動ピン
23 オープンレバー
23a 第2ワイヤ連結部
23b 押圧操作部
23c 押圧操作片
24 カムギア
25 カムギア軸
26 減速ギア列
27 駆動モータ
27a 出力軸
28 周面カム
29 レバー軸
30 押圧ピン
31 軸部
32 頭部
33 復帰バネ
40 内部操作レバー
50 外部操作レバー
51 揺動軸
52 連動レバー
60 トランクルームレバー
100 開閉制御部
101 加速度センサ
102 認証処理部
103 携帯機
104 開扉用スイッチ
105 ロックスイッチ
106 給油口スイッチ
107 ロック表示部
B 車両本体
D ドア
F 空間
FC 蓋体
FCA 蓋体用アクチュエータ
FO 燃料供給口
H 係止穴
P 開閉制御ピン
S ストライカ
T トランクルーム
W1 第1ワイヤケーブル
W2 第2ワイヤケーブル
W3 第3ワイヤケーブル

Claims (1)

  1. 前端部において車両本体にヒンジ結合されたドアを適用対象とし、前記ドアの後端部と車両本体との間に設けた全閉保持手段の解除動作により、車両本体に対してドアの開扉移動を許容するようにしたドア開閉装置であって、
    前記全閉保持手段を構成するハウジングに配設し、前記全閉保持手段が解除動作する場合に車両本体に対してドアを開扉方向に移動させる押圧手段と、
    開扉用スイッチがON操作された場合に駆動し、前記全閉保持手段を解除動作させる開扉用アクチュエータユニットと
    を備え
    前記押圧手段は、前記全閉保持手段を構成するハウジングに押圧ピンを進退可能に配設したものであり、該全閉保持手段が解除動作する場合に前記押圧ピンを進出移動させることにより、車両本体に対してドアを開扉方向に移動させ、
    前記全閉保持手段は、車両本体に配設したラッチユニットと、このラッチユニットに噛み合う態様でドアに配設したストライカとを備え、前記ラッチユニットのハウジングにドアに向けて前記押圧ピンを進退可能に配設したものであり、
    前記ラッチユニットは、ストライカに噛み合うラッチと、このラッチがストライカに噛み合った場合に該ラッチに係合し、これらラッチおよびストライカの噛み合い状態を維持するラチェットと、前記ラッチに係合したラチェットを非係合状態に動作させるためのラチェットレバーとを備えたものであり、
    前記ラチェットレバーの移動域に前記押圧ピンを進退可能に配設し、かつこのラチェットレバーがラッチとラチェットとを非係合状態に動作させた場合に前記押圧ピンを進出移動させることを特徴とするドア開閉装置。
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