JP4145680B2 - 車両のドア開閉装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のドア開閉装置に関し、特に、ロック状態およびアンロック状態を切換えるようにしてドアロック装置が備えるロッキングレバーと、車室に臨む側でドアに配設されるロック操作ノブとの間に、該ロック操作ノブ側からのアンロック側への操作力を前記ロッキングレバーに入力し得る状態と、前記ロック操作ノブ側からのアンロック側への操作力を前記ロッキングレバーに入力することを不能とした状態を切換えるスーパーロック機構が介設される車両のドア開閉装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
車室に臨む側でドアに配設されるロック操作ノブの操作力をドアロック装置のロッキングレバーに伝達するロッドまたはワイヤ等の連結具の途中に、ドアロック装置とは離隔した位置でドアに取付けられるスーパーロック機構が介設され、ドアロック装置のロック状態で前記ロック操作ノブをアンロック側に不正操作しても、ドアロック装置がアンロック状態とはならないようにしたドア開閉装置が、既に知られている(たとえば特許文献1等参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特許第2855561号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上記従来のものでは、ドアロック装置とは別に構成されたスーパーロック機構が、ドアロック装置とは別にドアに取付けられており、部品点数が増大するとともに組立ライン上の部品管理が煩雑となり、しかもドアへの組付け工数も増大してしまう。
【0005】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、スーパーロック機構を備える上で部品点数の低減ならびに組立ライン上での部品管理の簡略化を図った車両のドア開閉装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、ロック状態およびアンロック状態を切換えるロッキングレバーを有するドアロック装置のケーシングがドアに取付けられ、ドアロックモータと、該ドアロックモータの作動に応じて前記ロッキングレバーを回動駆動する駆動部材とを収容するアクチュエータハウジングが前記ケーシングに連設され、車室に臨む側で前記ドアに配設されるロック操作ノブと、前記駆動部材との間に、前記ロック操作ノブおよび前記駆動部材間の連結および非連結を切換可能なスーパーロック機構が介設される車両のドア開閉装置において、前記ロック操作ノブの操作に応じて回動するノブレバーが前記アクチュエータハウジングに支承され、スーパーロックモータを備える前記スーパーロック機構が、前記スーパーロックモータの作動に応じて前記ノブレバーおよび前記駆動部材間の連結を解除する状態と、前記ノブレバーおよび前記駆動部材が非連結状態にあるときの前記駆動部材のアンロック側への作動に応じて前記ノブレバーおよび前記駆動部材間を連結する状態とを切換可能として、前記アクチュエータハウジング内に収容されることを特徴とする。
【0007】
このような構成によれば、スーパーロック機構がドアロック装置のアクチュエータハウジング内に収容されるので、ドアロック装置とは別にスーパーロック機構を配設するようにした従来のものと比べると、部品点数の低減が可能となるとともに、組立ライン上での部品管理の簡略化が可能となり、ドアへの組付け工数も低減することができる。しかもスーパーロック機構を備えない機種であってもスーパーロック機構の構成部品を除くだけでアクチュエータハウジングをそのまま用いることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0009】
図1〜図9は本発明の一実施例を示すものであり、図1はドアを車室側から見た正面図、図2はドアロック装置およびシリンダ錠の連結状態を示す斜視図、図3はアンロック状態にあるドアロック装置およびシリンダ錠を図2の3矢視方向から見て蓋板を省略した図、図4は図2の4−4線に沿う拡大断面図、図5は図3の5−5線に沿う拡大断面図、図6はロック状態での図4の要部拡大図、図7はスーパーロック状態での図6に対応した図、図8はスーパーロック状態でロック操作ノブをアンロック操作したときの図6に対応した図、図9はシリンダ錠を解錠操作したときの図6に対応した図である。
【0010】
先ず図1において、たとえば乗用車両における右側のドアDには、該ドアDのロック状態およびアンロック状態を切換可能なドアロック装置11と、該ドアロック装置11のロック状態およびアンロック状態を車外からの施・解錠操作によって切換えるようにしたシリンダ錠12と、前記ドアロック装置11のロック状態およびアンロック状態を車室側の操作によって切換えるようにしたロック操作ノブ13と、前記ドアロック装置11がアンロック状態にあるときにドア開放操作を車外で行うようにしたアウトサイドハンドル14と、前記ドアロック装置11がアンロック状態にあるときにドア開放操作を車室側で行うようにしたインサイドハンドル15とが配設される。
【0011】
図2を併せて参照して、ドアDの外面側には外部ハンドルケース16が取付けられており、この外部ハンドルケース16にアウトサイドハンドル14が上下方向に回動可能に取付けられ、外部ハンドルケース16の外面に一端をのぞませるようにしてシリンダ錠12がドアDに取付けられる。またドアDの内面側には、内部ハンドルケース17が取付けられており、この内部ハンドルケース17に、インサイドハンドル15が左右方向に回動可能に取付けられるとともに、前記ロック操作ノブ13が左右方向に回動可能に取付けられる。
【0012】
図3および図4において、ドアロック装置11のケーシング18は、金属製および合成樹脂製の複数の部材を結合して構成されており、ドアDに取付けられる。このケーシング18が備える金属板19には、車体側のストライカ(図示せず)を進入させ得る進入溝20が設けられており、ドアDを閉じたときに進入溝20に進入した前記ストライカに係合して回動するようにして前記ケーシング18に回動可能に支承されたラッチ21の回動を阻止することによりドアDが閉じ状態でロックされ、前記ラッチ21の回動を許容することで前記ドアDのロック状態が解除されてアンロック状態となり、このアンロック状態でドアDを開くことが可能となる。
【0013】
ケーシング18は、合成樹脂から成るカバー22を備えており、該カバー22は、金属板19側を開放した箱形に形成されるカバー主部22aと、該カバー主部22aから立ち上がる支持壁部22bとを一体に有して略L字状に形成される。
【0014】
前記支持壁部22bには、前記ケーシング18の進入溝20が延びる方向と平行な軸線を有するロッキングレバー軸23が回動可能に支承されており、該ロッキングレバー軸23にロッキングレバー24が固定される。而してドアロック装置11のロック状態およびアンロック状態は、ロッキングレバー24すなわちロッキングレバー軸23が、ロック位置およびアンロック位置間で回動することにより切換えられる。
【0015】
前記進入溝20のストライカ進入口側でカバー22の支持壁部22bには無端状に連なる突部25が一体に突設されており、前記ケーシング18の一部を構成する合成樹脂製の蓋板26が前記突部25に取付けられる。而してケーシング18に連設されるアクチュエータハウジング27が、前記支持壁部22bの突部25および前記蓋板26で構成されることになる。
【0016】
前記アクチュエータハウジング27内には、前記ロッキングレバー軸23の軸線と直交する平面と平行な回転軸線を有するドアロックモータ28と、該ドアロックモータ28の出力軸に同軸に連結されるウォーム29と、前記ロッキングレバー軸23と平行な軸線を有してウォーム29に噛合するウォームホイル30と、該ウォームホイル30との制限された範囲での相対回動を可能としてウォームホイル30に同軸に連結されるピニオン31と、前記ロッキングレバー軸23と平行な軸線まわりの回動を可能とするとともに前記ピニオン31に噛合するセクタギヤ32を一体に有する駆動部材33と、前記ロッキングレバー軸23の一端部に固定されるとともに一端部が前記駆動部材33に連結されるロッキングレバー24と、前記ロッキングレバー軸23と平行な軸線を有するキー操作入力レバー34と、前記ロッキングレバー24の他端部および前記キー操作入力レバー34間に設けられる第1リンク35とが収容される。
【0017】
ドアロックモータ28は、正逆回転可能なものであり、カバー22の支持壁部22bに設けられた凹部36に一部を収容するようにして前記支持壁部22bおよび蓋板26間に挟持される。またウォームホイル30およびピニオン31は支持壁部22bおよび蓋板26間で支持される支軸37で回動可能に支承される。しかもウォームホイル30および支持壁部22b間には、図示しないばねが設けられており、そのばねは、ドアロックモータ28の作動停止時に、ウォームホイル30を正逆両方向への回動前の位置に戻す働きをする。
【0018】
セクタギヤ32および前記ピニオン31の組付け時の相対位置を一定に定めるために、セクタギヤ32にはピニオン31側に突出した位置決め突起38が突設され、ピニオン31には、位置決め突起38を嵌合可能な位置決め凹部39が設けられる。
【0019】
駆動部材33には、ロッキングレバー24の一端側に延びるアーム部33aが一体に設けられており、このアーム部33aの先端部が連結軸52を介してロッキングレバー24の一端部に連結される。また第1リンク35の一端部は、連結軸40を介してロッキングレバー24の他端部に連結される。またロッキングレバー24とカバー22の支持壁部22bとの間には、図3で示すアンロック位置と、そのアンロック位置から図3の反時計方向に回動したロック位置との間でロッキングレバー24を節度的に回動させるためのクリックばね46が設けられる。
【0020】
キー操作入力レバー34は扇形に形成されるものであり、扇形の要部に対応する位置でキー操作入力レバー34が一体に備える軸部34aの一端が蓋板26に一体に設けられた支軸26aで回動可能に支承され、前記軸部34aの他端部は、カバー22の支持壁部22bに一体に設けられた支持筒部43で回動可能に支承されるとともに該支持筒部43を気密に貫通する。
【0021】
キー操作入力レバー34には、前記軸部34aの軸線を中心とした円弧状の長孔42が設けられており、第1リンク35の他端部に植設された係合ピン41が長孔42に挿通される。
【0022】
ところでシリンダ錠12の施・解錠操作による操作力は、たとえばアウターケーブルにインナーケーブルが挿通されて成る回動伝達部材44のねじれ運動によってキー操作入力レバー34に伝達されるものであり、この回動伝達部材44は、ユニバーサルジョイント45を介して前記キー操作入力レバー34の軸部34aに連結される。
【0023】
このように可撓性を有する回動伝達部材44のねじれ動作によってシリンダ錠12からの回動力をドアロック装置11側に伝達することにより、シリンダ錠12の回動軸線およびロッキングレバー軸23の軸線とを同軸上に配置する必要がなく、シリンダ錠12およびドアロック装置11の相対配置上の自由度を増大することができる。しかも可撓性を有する回動伝達部材44を、外部からの不正アクセスによって捩じることは難しく、回動伝達部材44を覆うプロテクタを不要として部品点数の低減に寄与することができる。
【0024】
而して、シリンダ錠12をアンロック側にキー操作したときには、キー操作入力レバー34が図3の時計方向に回動し、長孔42の一端側でキー操作入力レバー34が係合ピン41に係合し、第1リンク35を介してロッキングレバー24を図3の時計方向に回動せしめる。而してシリンダ錠12でのアンロック位置側への操作力解除に応じて回動伝達部材44がねじれを解消する側に回動することにより、キー操作入力レバー34も図3で示すように中立位置に戻る。この際、長孔42の他端側でキー操作入力レバー34が第1リンク35に力を及ぼすことはなく、ロッキングレバー軸23およびロッキングレバー24はアンロック位置のままである。またロッキングレバー24の回動に応じて駆動部材33すなわちセクタギヤ32およびピニオン31も回動するが、この際のピニオン31は、ウォームホイル30に回動力を及ぼすことなく回動する。
【0025】
次いでシリンダ錠12をロック位置側にキー操作したときには、キー操作入力レバー34が図3の中立位置から反時計方向に回動し、長孔42の他端側でキー操作入力レバー34が係合ピン41に係合し、第1リンク35を介してロッキングレバー24を図3の反時計方向に回動せしめる。このときもシリンダ錠12でのロック位置側への操作力解除に応じて回動伝達部材44がねじれを解消する側に回動することにより、キー操作入力レバー34も図3で示す中立位置に戻り、ロッキングレバー軸23はロック位置のままとなる。
【0026】
またドアロックモータ28の作動によってドアロック装置11のロック状態およびアンロック状態を切換える際には、ドアロックモータ28からの動力がウォーム29、ウォームホイル30、ピニオン31および駆動部材33のセクタギヤ32を介してロッキングレバー24に伝達されることになり、ロッキングレバー24がアンロック位置およびロック位置間で回動するが、この際の第1リンク35の他端部の係合ピン41は、キー操作入力レバー34の長孔42内を移動するだけであり、ロッキングレバー24から第1リンク35を介してキー操作入力レバー34に動力が伝達されることはない。
【0027】
駆動部材33のセクタギヤ32には、スライドプレート47の一端が連結される。このスライドプレート47は、セクタギヤ32の回動軸線に直交する平面に沿って延びるようにして合成樹脂により形成されるものであり、支持壁部22bに摺接される。しかもスライドプレート47には、その長手方向に沿って延びる長孔48が設けられており、前記支持壁部22bに植設されたピン49が該長孔48に挿通されることにより、スライドプレート47がその長手方向に沿って移動するようにガイドされる。
【0028】
スライドプレート47には、相互に導通した一対の可動接点50,50が固定されており、図3において鎖線で示すように蓋板26側に固定される複数の固定接点との前記両可動接点50…の導通・遮断がスライドプレート47のスライド作動すなわちセクタギヤ32、ロッキングレバー軸23およびロッキングレバー24の回動によって切り換わることで、ロッキングレバー軸23およびロッキングレバー24のロック位置およびアンロック位置が検出されることになる。
【0029】
またキー操作入力レバー34には、相互に導通した一対の可動接点51,51が固着され、図3において鎖線で示すように蓋板26側に固定される固定接点との前記両可動接点51…の導通・遮断により、キー操作入力レバー34がロック位置およびアンロック位置に回動したこと、すなわちシリンダ錠12による施・解錠操作が行なわれたことが検出される。
【0030】
図5を併せて参照して、前記アクチュエータハウジング27には、回動軸線を前記駆動部材33と同軸にしたノブレバー54が、前記駆動部材33との相対回動を可能として配置されており、ドアロック装置11のロック状態およびアンロック状態を切換えるために車室側でロック操作ノブ13を操作したときの操作力が、アウターケーブル56にインナーケーブル57が移動可能に挿通されて成るプッシュ・プルケーブル55を介して、ノブレバー54に入力される。
【0031】
一端が内部ハンドルケース17に連結されたアウターケーブル56の他端は、アクチュエータハウジング27における蓋板26に一体に設けられた支持板58に連結されており、ロック操作ノブ13に一端が連結されてアウターケーブル56に挿通されたインナーケーブル57の他端が前記ノブレバー54に連結される。而して、ロック操作ノブ13をロック側に操作したときにはノブレバー54が図3の時計方向に回動し、ロック操作ノブ13をアンロック側に操作したときにはノブレバー54が逆方向に回動して図3で示す位置となる。
【0032】
ロック操作ノブ13および前記駆動部材33間には、ロック操作ノブ13および駆動部材33間の連結および非連結を切換可能なスーパーロック機構59が介設される。
【0033】
このスーパーロック機構59は、スーパーロックモータ60と、該スーパーロックモータ60の出力軸に同軸に連結されるウォーム61と、前記駆動部材33の回動軸線と平行な軸線を有してウォーム61に噛合するウォームホイル62と、該ウォームホイル62との制限された範囲での相対回動を可能としてウォームホイル62に同軸に連結されるスーパーロックレバー63と、前記ノブレバー54とともに回動するようにしてノブレバー54に同軸に連結されるガイドレバー64と、一端部がスーパーロックレバー63に連結されるとともに駆動部材33およびガイドレバー64側に延びる第2リンク65とを備え、アクチュエータハウジング27に収容される。
【0034】
スーパーロックモータ60は、たとえばシリンダ錠12の施錠操作を設定時間内に2回実行することによって、前記ノブレバー54および前記駆動部材33間の連結を解除する側に作動するものであり、カバー22の支持壁部22bに設けられた凹部66に一部を収容するようにして前記支持壁部22bおよび蓋板26間に挟持される。またウォームホイル62およびスーパーロックレバー63は支持壁部22bおよび蓋板26間で支持される支軸67で回動可能に支承される。しかもウォームホイル62および支持壁部22b間には、図示しないばねが設けられており、そのばねは、スーパーロックモータ60の作動停止時に、ウォームホイル62を原位置に戻す働きをする。
【0035】
図5に注目して、駆動部材33は、カバー22の支持壁部22bに一体に設けられた支軸68と、蓋板26に一体に設けられた支持筒部69で回動可能に支承される回動軸70に相対回動可能に支承されるものであり、支持筒部69からの回動軸70の突出端部にノブレバー54が固定され、また蓋板26との間に前記駆動部材33を挟む位置で回動軸70にガイドレバー64の基端が一体に連設される。また第2リンク65は、カバー22の支持壁部22bおよび前記ガイドレバー64間に配置される。
【0036】
スーパーロックレバー63には、駆動部材33の回動軸線を中心とする円弧状の長孔71が設けられており、駆動部材33に植設された係合ピン72が該長孔71に挿通される。またスーパーロックレバー63とカバー22の支持壁部22bとの間には、図3で示す連結位置と、その連結位置から図3の反時計方向に回動した連結解除位置との間でスーパーロックレバー63を節度的に回動させるためのクリックばね73が設けられる。
【0037】
第2リンク65の一端部は連結軸74を介してスーパーロックレバー63に連結されており、第2リンク65の他端部に設けられた係合ピン75が、ガイドレバー64に設けられた第1ガイド孔76、ならびに駆動部材33に設けられた第2ガイド孔77に挿通される。しかも第1ガイド孔76が、回動軸70の半径方向に沿って長く延びるように形成されてガイドレバー64に設けられるのに対し、第2ガイド孔77は、回動軸70の半径方向に沿って延びる部分と、その部分の内端から駆動部材33のロック位置からアンロック位置への回動時に回動軸70の周方向に沿って係合ピン75をガイドするように前記回動軸70の周方向に沿って延びる部分とを有する略L字状に形成されて、駆動部材33に設けられる。
【0038】
ドアロック装置11のケーシング18には、ドア開放操作力の入力に応じて回動するようにしてオープンレバー80が支承される。該オープンレバー80の長手方向に沿う一端部はケーシング18から突出されており、その一端部には、ドアDの外面側に設けられるアウトサイドハンドル14の操作に応じた操作力がロッド81(図1参照)を介して入力される。またドアロック装置11の前記カバー22には、ドアDの内面側に設けられるインサイドハンドル15の操作に応じたケーブル82の牽引作動によって回動する入力レバー83が回動可能に支承されており、この入力レバー83から前記オープンレバー80に開扉方向の動力が伝達される。
【0039】
次にこの実施例の作用について説明すると、図3で示したアンロック状態からドアロックモータ28をロック側に作動せしめることにより、図6で示すように、駆動部材33が時計方向に回動し、それによりアンロック位置にあったロッキングレバー24が反時計方向に回動してロック位置となる。この際、ロッキングレバー24に一端部が連結されている第1リンク35も図の上方に移動するが、第1リンク35の他端部の係合ピン41はキー操作入力レバー34が備える長孔42内を移動するだけであり、第1リンク35からキー操作入力レバー34に影響が及ぶことはない。また駆動部材33がアンロック位置からロック位置に回動する際に、駆動部材33が備える係合ピン72はスーパーロックレバー63が備える長孔71内をその一端側から他端側に移動するだけであり、スーパーロックレバー63に駆動部材33からの回動力が作用することはない。さらに第2リンク65の係合ピン75が、ガイドレバー64の第1ガイド孔76および駆動部材33の第2ガイド孔77に挿通されており、駆動部材33のアンロック位置からロック位置への回動によって駆動部材33から係合ピン75に作用する力により、第2リンク65は連結軸74を支点として図6の反時計方向に回動し、またガイドレバー64が駆動部材33とともに回動するのに応じて、ノブレバー54もロック位置に回動することになる。
【0040】
またロック操作ノブ13をアンロック状態からロック状態に切換操作しても、ドアロック装置11およびスーパーロック機構59は、上述と同様に作動する。
【0041】
このようなロック状態において、たとえばシリンダ錠12の施錠操作を設定時間内に2回実行することによって、スーパーロックモータ60を作動せしめると、図7で示すように、スーパーロックレバー63が反時計方向に回動する。これにより、駆動部材33が備える係合ピン72はスーパーロックレバー63の長孔71内をその他端側から中間部まで戻るだけであり、スーパーロックレバー63から駆動部材33に回動力が作用することはない。また第2リンク65は、その係合ピン75をガイドレバー64の第1ガイド孔76に沿って移動させるように回動し、係合ピン75が、駆動部材33の第2ガイド孔77の中間部まで移動する。
【0042】
このようなスーパーロック状態で、ロック操作ノブ13からプッシュ・プルケーブル55を介してノブレバー54に、アンロック側への回動力が作用すると、図8で示すように、ノブレバー54およびガイドレバー64が反時計方向に回動し、ガイドレバー64の第1ガイド孔76に挿通されている係合ピン72も第2リンク65の一端部を中心として回動するが、駆動部材33の第2ガイド孔77は、スーパーロック状態では駆動部材33に係合させることがないように係合ピン72を空振りさせる形状に形成されており、ノブレバー54から駆動部材33に回動力が伝達されることはない。すなわちスーパーロック機構59の作動により、ノブレバー54および駆動部材33間の連結が解除された状態となっている。
【0043】
図7で示したスーパーロック状態で、ドアロックモータ28をアンロック側に作動せしめると、駆動部材33が図3で示したように反時計方向に回動し、それによりロック位置にあったロッキングレバー24が時計方向に回動してアンロック位置となる。この際、ロッキングレバー24に一端部が連結されている第1リンク35も図の下方に移動するが、第1リンク35の他端部の係合ピン41はキー操作入力レバー34の長孔42内を移動するだけであり、第1リンク35からキー操作入力レバー34に影響が及ぶことはない。また駆動部材33がロック位置からアンロック位置に回動する際に、駆動部材33が備える係合ピン72はスーパーロックレバー63の長孔71の一端側でスーパーロックレバー63に係合し、スーパーロックレバー63は時計方向に回動する。それに伴い第2リンク65の係合ピン75は第1および第2ガイド孔76,77内を図3で示す位置まで戻ることになり、またガイドレバー64は駆動部材33とともにアンロック位置側に回動し、ノブレバー54もアンロック位置に回動することになる。この際、ノブレバー54および駆動部材33間は、いずれか一方のロック位置側への回動に他方を追随させるようにして相互に連結された状態となる。
【0044】
すなわち、スーパーロック機構59の作動によりノブレバー54および駆動部材33が非連結状態にあるときに、ドアロックモータ28の作動により駆動部材33をアンロック側に回動せしめることにより、ノブレバー54および駆動部材33間が連結された状態となる。
【0045】
さらにスーパーロック機構59の作動状態で、シリンダ錠12の解除操作を行ったときには、図9で示すように、キー操作入力レバー34が図9の時計方向に回動し、キー操作入力レバー34が備える長孔42の一端側で係合ピン41がキー操作入力レバー34に係合することにより、第1リンク35を介してロッキングレバー24が時計方向に回動し、それによりロック位置にあったロッキングレバー24がアンロック位置となる。このロッキングレバー24のアンロック位置側への回動時に、駆動部材33が備える係合ピン72がスーパーロックレバー63の長孔71の一端側でスーパーロックレバー63に係合し、スーパーロックレバー63が時計方向に回動する。それに伴い第2リンク65の係合ピン75は第1および第2ガイド孔76,77内を図3で示す位置まで戻ることになり、ガイドレバー64は駆動部材33とともにアンロック位置側に回動し、ノブレバー54もアンロック位置に回動する。これによっても、ノブレバー54および駆動部材33間は、いずれか一方のロック位置側への回動に他方を追随させるようにして相互に連結された状態となる。
【0046】
すなわち、スーパーロック機構59の作動によりノブレバー54および駆動部材33が非連結状態にあるときに、シリンダ錠12の解錠操作により駆動部材33をアンロック側に回動せしめることにより、ノブレバー54および駆動部材33間が連結された状態となる。
【0047】
このようにして、ドアロック装置11のロック状態で車室に臨む側でドアDに配設されるロック操作ノブ13を不正操作しても、ドアロック装置11がアンロック状態とはならないようにするためのスーパーロック機構59は、該スーパーロック機構59が備えるスーパーロックモータ60の作動に応じてノブレバー54および駆動部材33間の連結を解除する状態と、ノブレバー54および駆動部材33が非連結状態にあるときの駆動部材33のアンロック側への作動に応じてノブレバー54および駆動部材33間を連結する状態とを切換可能として構成されており、ドアロック装置11のケーシング18に連設されたアクチュエータハウジング27に収容されている。
【0048】
したがってドアロック装置11とは別にスーパーロック機構を配設するようにした従来のものと比べると、部品点数の低減が可能となるとともに、組立ライン上での部品管理の簡略化が可能となり、ドアDへの組付け工数も低減することができる。しかもスーパーロック機構59を備えない機種であってもスーパーロック機構59の構成部品を除くだけで、アクチュエータハウジング27をそのまま用いることができる。
【0049】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0050】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、部品点数の低減が可能となるとともに、組立ライン上での部品管理の簡略化が可能となり、ドアへの組付け工数も低減することができる。しかもスーパーロック機構を備えない機種であってもスーパーロック機構の構成部品を除くだけでアクチュエータハウジングをそのまま用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドアを車室側から見た正面図である。
【図2】ドアロック装置およびシリンダ錠の連結状態を示す斜視図である。
【図3】アンロック状態にあるドアロック装置およびシリンダ錠を図2の3矢視方向から見て蓋板を省略した図である。
【図4】図2の4−4線に沿う拡大断面図である。
【図5】図3の5−5線に沿う拡大断面図である。
【図6】ロック状態での図4の要部拡大図である。
【図7】スーパーロック状態での図6に対応した図である。
【図8】スーパーロック状態でロック操作ノブをアンロック操作したときの図6に対応した図である。
【図9】シリンダ錠を解錠操作したときの図6に対応した図である。
【符号の説明】
11・・・ドアロック装置
13・・・ロック操作ノブ
18・・・ケーシング
24・・・ロッキングレバー
27・・・アクチュエータハウジング
28・・・ドアロックモータ
33・・・駆動部材
54・・・ノブレバー
59・・・スーパーロック機構
60・・・スーパーロックモータ
D・・・ドア
Claims (1)
- ロック状態およびアンロック状態を切換えるロッキングレバー(24)を有するドアロック装置(11)のケーシング(18)がドア(D)に取付けられ、ドアロックモータ(28)と、該ドアロックモータ(28)の作動に応じて前記ロッキングレバー(24)を回動駆動する駆動部材(33)とを収容するアクチュエータハウジング(27)が前記ケーシング(18)に連設され、車室に臨む側で前記ドア(D)に配設されるロック操作ノブ(13)と、前記駆動部材(33)との間に、前記ロック操作ノブ(13)および前記駆動部材(33)間の連結および非連結を切換可能なスーパーロック機構(59)が介設される車両のドア開閉装置において、前記ロック操作ノブ(13)の操作に応じて回動するノブレバー(54)が前記アクチュエータハウジング(27)に支承され、スーパーロックモータ(60)を備える前記スーパーロック機構(59)が、前記スーパーロックモータ(60)の作動に応じて前記ノブレバー(54)および前記駆動部材(33)間の連結を解除する状態と、前記ノブレバー(54)および前記駆動部材(33)が非連結状態にあるときの前記駆動部材(33)のアンロック側への作動に応じて前記ノブレバー(54)および前記駆動部材(33)間を連結する状態とを切換可能として、前記アクチュエータハウジング(27)内に収容されることを特徴とする車両のドア開閉装置。
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