JP4145044B2 - 骨ネジ - Google Patents
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Description
【０００１】
（技術分野）
本発明は、請求項１の前提部分にかかる骨ネジ関する。
【０００２】
（背景技術）
ドイツ（ＤＥ）特許出願公開明細書（Ａ）第３，５０８，７５９号は、開いたネジ先端部に通じかつネジ山壁間の横方向穿孔を有する連続した中央穴を備えた腰ネジを示している。この腰ネジは、過度な大きさでかつ尖ったネジ山を骨に定着させると同時に、骨セメントを中央穴に注入しそして横方向穿孔にまで出現させることによって、弱った骨材料を強くすることを目的としている。
【０００３】
この既知の腰ネジの主な欠点は、一旦前記セメントが硬化すると、腰ネジはもはや軸方向においてねじ込み進めなくなることである。なぜなら腰ネジの開いた先端部を通って出現し硬化した前記セメントが、もはやこれを許さないからである。
日本国特開平７−５１２９２号公報並びに日本国特開平７−２２２７５２号公報は、中央貫通穴が設けられてはいるが全長にわたってすなわちネジ先端部からネジ頭部まで穿孔を有する骨ネジを開示している。これら２つのネジの欠点は、ネジの近位領域にて骨セメントが漏れるということにあり、これは臨床的にありがたくないことである。
【０００４】
（発明の開示）
本発明は、この状況を改善しようとするものである。本発明の目的は、部分的に穴をあけられた骨ネジを提供することであり、人工的で同軸の骨セメント層が骨ネジのネジ山を形成するように、この骨ネジを通して骨セメントを周囲の骨へと注入することができ、しかしながら前記セメント層は側面に沿って前記ネジに隣接するのみであり、その結果、前記セメントが硬化した後でも前記ネジは軸方向にさらにねじ込み進む（締め付ける）ことができる。
この目的は請求項１の特徴を有する骨ネジを用いた本発明によって達成できる。
【０００５】
従って、すでに固定されている骨ネジは、人工的なセメント層が硬化した後でも締め付けられることができるという利点、特に骨プレートの固定にとって望ましい利点を達成できる。なぜなら骨セメントは、閉じられたネジ先端部を通って出現することはできず、そして骨ネジの軸方向運動を妨げないからである。
【０００６】
本発明の好ましい実施態様では、前記骨ネジの外部ネジ山のネジ山角は、２５°より大きいことが都合よく、好ましくは２９°〜６１°の範囲である。
穿孔の中央軸は、前記縦軸を基に測定して、最大限０．５Ｌまでネジ先端部から離れている。
【０００７】
外部ネジ山の直径は、最大限７．５ｍｍまでであり、好ましくは３．０〜７．５ｍｍの範囲にある。
前記穴の直径および前記穿孔の直径は０．９〜３．３ｍｍの範囲にある。
穿孔の数は１〜８であってもよい。穿孔が、前記縦軸に関して、縦軸に対して直角に配向した１〜３つの平面上に整列していることが好ましい。
【０００８】
頭部において開いている、穴の開口部は、対応する多角形のドライバーを受け取ることができる多角形の穴として構成されていてもよい。前記開口部は、骨セメント注射器に連結するためのアダプター用ソケット接続部として構成されていてもよい。
【０００９】
外部ネジ山直径Ｄｍｍと穿孔の合計出口面積Ｆｍｍ2の比Ｄ／Ｆは、０．１〜０．９ｍｍ-1の範囲にあるか、または１．１〜２．９ｍｍ-1の範囲にあり、そして外部ネジ山直径Ｄと穴の直径ｄの比Ｄ／ｄが、２．０〜２．９の範囲にある。
【００１０】
穿孔はネジ山壁の範囲に到達していることが都合よい。
本発明の骨ネジは、複数の連続したプレート穴を有する骨プレートを公知の方法で固定する為に用いることができる。
【００１１】
（発明を実施するための最良の形態）
本発明および本発明の展開を、実例となる実施態様の部分概略図を参照して、以下でより詳細に説明する。
【００１２】
図１は、本発明の骨ネジの縦断面図を示している。
中央縦軸３と全長Ｌを備えた骨ネジは、軸部２によってネジ先端部４と結合している頭部１を有する。軸部２の外被表面５は、外部ネジ山６を有する。穴７は前記縦軸３と同軸に延びており、この穴は頭部１に通じておりそして、前記縦軸３を横切って延びる少なくとも１つの溝８を介して外被表面５に接続されており、そして外被表面５を貫く２つの穿孔９の形態で外部に通じている。前記穴７はネジ先端部４に対して閉じられている。
【００１３】
２つの穿孔９の中央軸１０は、前記縦軸３を基に測定して、ネジ先端部４から約０．２８Ｌだけ離れている。
頭部１において開いている、穴７の開口部は、対応するドライバーを受け取ることができる六角形の穴として構成されている。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の骨ネジの縦断面図である。
【符号の説明】
１：頭部、２：軸部、３：中央縦軸、４：ネジ先端部、５：外被表面、６：外部ネジ山、７：穴、８：溝、９：穿孔、１０：中央軸
（技術分野）
本発明は、請求項１の前提部分にかかる骨ネジ関する。
【０００２】
（背景技術）
ドイツ（ＤＥ）特許出願公開明細書（Ａ）第３，５０８，７５９号は、開いたネジ先端部に通じかつネジ山壁間の横方向穿孔を有する連続した中央穴を備えた腰ネジを示している。この腰ネジは、過度な大きさでかつ尖ったネジ山を骨に定着させると同時に、骨セメントを中央穴に注入しそして横方向穿孔にまで出現させることによって、弱った骨材料を強くすることを目的としている。
【０００３】
この既知の腰ネジの主な欠点は、一旦前記セメントが硬化すると、腰ネジはもはや軸方向においてねじ込み進めなくなることである。なぜなら腰ネジの開いた先端部を通って出現し硬化した前記セメントが、もはやこれを許さないからである。
日本国特開平７−５１２９２号公報並びに日本国特開平７−２２２７５２号公報は、中央貫通穴が設けられてはいるが全長にわたってすなわちネジ先端部からネジ頭部まで穿孔を有する骨ネジを開示している。これら２つのネジの欠点は、ネジの近位領域にて骨セメントが漏れるということにあり、これは臨床的にありがたくないことである。
【０００４】
（発明の開示）
本発明は、この状況を改善しようとするものである。本発明の目的は、部分的に穴をあけられた骨ネジを提供することであり、人工的で同軸の骨セメント層が骨ネジのネジ山を形成するように、この骨ネジを通して骨セメントを周囲の骨へと注入することができ、しかしながら前記セメント層は側面に沿って前記ネジに隣接するのみであり、その結果、前記セメントが硬化した後でも前記ネジは軸方向にさらにねじ込み進む（締め付ける）ことができる。
この目的は請求項１の特徴を有する骨ネジを用いた本発明によって達成できる。
【０００５】
従って、すでに固定されている骨ネジは、人工的なセメント層が硬化した後でも締め付けられることができるという利点、特に骨プレートの固定にとって望ましい利点を達成できる。なぜなら骨セメントは、閉じられたネジ先端部を通って出現することはできず、そして骨ネジの軸方向運動を妨げないからである。
【０００６】
本発明の好ましい実施態様では、前記骨ネジの外部ネジ山のネジ山角は、２５°より大きいことが都合よく、好ましくは２９°〜６１°の範囲である。
穿孔の中央軸は、前記縦軸を基に測定して、最大限０．５Ｌまでネジ先端部から離れている。
【０００７】
外部ネジ山の直径は、最大限７．５ｍｍまでであり、好ましくは３．０〜７．５ｍｍの範囲にある。
前記穴の直径および前記穿孔の直径は０．９〜３．３ｍｍの範囲にある。
穿孔の数は１〜８であってもよい。穿孔が、前記縦軸に関して、縦軸に対して直角に配向した１〜３つの平面上に整列していることが好ましい。
【０００８】
頭部において開いている、穴の開口部は、対応する多角形のドライバーを受け取ることができる多角形の穴として構成されていてもよい。前記開口部は、骨セメント注射器に連結するためのアダプター用ソケット接続部として構成されていてもよい。
【０００９】
外部ネジ山直径Ｄｍｍと穿孔の合計出口面積Ｆｍｍ2の比Ｄ／Ｆは、０．１〜０．９ｍｍ-1の範囲にあるか、または１．１〜２．９ｍｍ-1の範囲にあり、そして外部ネジ山直径Ｄと穴の直径ｄの比Ｄ／ｄが、２．０〜２．９の範囲にある。
【００１０】
穿孔はネジ山壁の範囲に到達していることが都合よい。
本発明の骨ネジは、複数の連続したプレート穴を有する骨プレートを公知の方法で固定する為に用いることができる。
【００１１】
（発明を実施するための最良の形態）
本発明および本発明の展開を、実例となる実施態様の部分概略図を参照して、以下でより詳細に説明する。
【００１２】
図１は、本発明の骨ネジの縦断面図を示している。
中央縦軸３と全長Ｌを備えた骨ネジは、軸部２によってネジ先端部４と結合している頭部１を有する。軸部２の外被表面５は、外部ネジ山６を有する。穴７は前記縦軸３と同軸に延びており、この穴は頭部１に通じておりそして、前記縦軸３を横切って延びる少なくとも１つの溝８を介して外被表面５に接続されており、そして外被表面５を貫く２つの穿孔９の形態で外部に通じている。前記穴７はネジ先端部４に対して閉じられている。
【００１３】
２つの穿孔９の中央軸１０は、前記縦軸３を基に測定して、ネジ先端部４から約０．２８Ｌだけ離れている。
頭部１において開いている、穴７の開口部は、対応するドライバーを受け取ることができる六角形の穴として構成されている。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の骨ネジの縦断面図である。
【符号の説明】
１：頭部、２：軸部、３：中央縦軸、４：ネジ先端部、５：外被表面、６：外部ネジ山、７：穴、８：溝、９：穿孔、１０：中央軸
Claims (11)
- 頭部（１）、軸部（２）、中央縦軸（３）、ネジ先端部（４）、外被表面（５）、外部ネジ山（６）および全長（Ｌ）を備えた骨ネジであり、前記骨ネジには穴（７）が設けられており、前記穴（７）が、前記縦軸（３）と同軸であり、前記頭部（１）に通じており、前記縦軸（３）を横切って延びる少なくとも１つの溝（８）を介して外被表面（５）に接続されており、そして外被表面（５）を貫く少なくとも１つの穿孔（９）の形態で外部に通じており、前記穴（７）がネジ先端部（４）の方向に閉じられている前記骨ネジであって、穿孔（９）の中央軸（１０）は、前記縦軸（３）を基に測定して、最大限０．５Ｌまでネジ先端部（４）から離れており、外部ネジ山直径Ｄｍｍと穿孔（９）の合計出口面積Ｆｍｍ 2 の比Ｄ／Ｆが、０．１〜０．９ｍｍ -1 の範囲にあることを特徴とする骨ネジ。
- 外部ネジ山（６）のネジ山角が２５°より大きく、好ましくは２９°〜６１°であることを特徴とする、請求項１に記載の骨ネジ。
- 外部ネジ山（６）の直径が、最大限７．５ｍｍまでであることを特徴とする、請求項１〜２のいずれか１つに記載の骨ネジ。
- 穿孔（９）の直径が、０．９〜３．３ｍｍの範囲にあることを特徴とする、請求項１〜３のいずれか１つに記載の骨ネジ。
- 穿孔（９）の数が１〜８の範囲にあることを特徴とする、請求項１〜４のいずれか１つに記載の骨ネジ。
- 穿孔（９）が、前記縦軸（３）に関して、縦軸に対して直角に配向した１〜３つの平面上に整列していることを特徴とする、請求項５に記載の骨ネジ。
- 頭部（１）において開いている、穴（７）の開口部は、骨セメント注射器に連結するためのアダプター用ソケット接続部として構成されていることを特徴とする、請求項１〜６のいずれか１つに記載の骨ネジ。
- 外部ネジ山直径Ｄと穴（７）の直径ｄの比Ｄ／ｄが、２．０〜２．９の範囲にあることを特徴とする、請求項１〜７のいずれか１つに記載の骨ネジ。
- 穿孔（９）がネジ山壁の範囲に到達していることを特徴とする、請求項１〜８のいずれか１つに記載の骨ネジ。
- 骨セメント注射器に連結するためのアダプターを備えた、請求項１〜９のいずれか１つに記載の骨ネジ。
- 請求項１〜１０のいずれか１つに記載の骨ネジを少なくとも２つ用いた定着システムであって、前記骨ネジを収容する為の複数のプレート穴を備えた骨プレートを前記定着システムが含むことを特徴とする、前記定着システム。
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