JP4143459B2 - 画像処理方法及び画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、入力された多値画像のノイズを低減する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、デジタルカメラにて撮影された画像データやスキャナなどにて光学的に読み込まれた画像データにはCCDなどの光学センサに由来する各種のノイズ、例えば高周波ノイズや、比較的大きな斑状ノイズなどの低周波ノイズが含まれている。これらのノイズの内、高周波ノイズを低減するためには、一般にローパスフィルタが多く用いられる。
【0003】
また、高周波ノイズ低減処理としては、メディアンフィルタ処理を用いる例もある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平4−235472号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、画像データに対して上述のような各種フィルタ処理を常時行うと、解像度などの画質が低下してしまう。また、上述のような各種フィルタ処理は主に高周波ノイズを低減するためのものであり、低周波ノイズのためには殆ど用いられていなかった。
【0005】
また、低周波ノイズを低減するためには、例えば広範囲のデータを用いたローパスフィルタ処理を行う必要があるが、これにより過剰な平滑化が生じる可能性がある。
【0006】
更に、印刷などを行う際に画像データの彩度を強調させることがあるが、この処理によって低周波ノイズはより強調されてしまう。
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、低周波ノイズを低減し、更に認識させづらくすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の画像処理方法は、入力画像から予め定められた領域の画素を抽出する抽出工程と、前記抽出工程で抽出された画素に対して平滑化を行う平滑化工程と、前記平滑化工程で平滑化された画素の着目画素が平坦領域に存在するか否かを検出する検出工程と、前記検出工程で前記着目画素が平坦領域に存在すると検出された場合に、前記平滑化された画素の着目画素にノイズを付加するノイズ付加工程と、前記入力画像の着目画素の値と前記平滑化された画素の着目画素の値との差分値を生成する工程と、前記差分値が閾値未満の場合に、前記平滑化された着目画素に前記ノイズを付加した画素を出力する工程とを有することを特徴とする。
【0013】
更に、本発明の画像処理装置は、入力画像から予め定められた領域の画素を抽出する抽出手段と、前記抽出手段で抽出された画素に対して平滑化を行う平滑化手段と、前記平滑化手段で平滑化された画素の着目画素が平坦領域に存在するか否かを検出する検出手段と、前記検出手段で前記着目画素が平坦領域に存在すると検出された場合に、前記平滑化された画素の着目画素にノイズを付加するノイズ付加手段と、前記入力画像の着目画素の値と前記平滑化された画素の着目画素の値との差分値を生成する手段と、前記差分値が閾値未満の場合に、前記平滑化された着目画素に前記ノイズを付加した画素を出力する手段とを有することを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。
【0015】
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、デジタルカメラにて撮影された画像データやスキャナなどにて光学的に読み込まれた画像データに付加された低周波ノイズを低減させると共に認識させづらくするための画像処理方法として、入力画像の着目画素が平坦領域内に存在するか否かを判断し、平坦領域内に存在する場合に、ノイズを付加するものである。
【0016】
図1は、第1の実施形態における画像処理装置の構成を示すブロック図である。図1において、101は平坦領域検出部であり、入力画像の画素単位に着目画素が平坦領域内に存在するか否かを判断し、その判断結果を示す情報を後述する加算値生成部に出力する。この判断は、着目画素を含むn×m(n、mは整数)の領域に含まれる画素を抽出し、その抽出された画素値のレンジを閾値と比較することにより行う。102はタイミング調整部であり、入力画像(着目画素)を平坦領域検出部101におけるレイテンシ相当分遅延させる。
【0017】
103はノイズ生成部であり、入力画像に付加させるためのノイズを生成する。具体的には、固定ビット数の乱数を生成させて得られるランダムノイズを後述する加算値生成部への入力として出力する。104は加算値生成部であり、平坦領域検出部101から入力された着目画素が平坦領域内に存在するか否かを示す情報によって処理を切り替える。
【0018】
尚、プログラムや制御コードが格納されたROMと、そのプログラムに従って各部を制御するCPUと、そのCPUが制御を実行時に使用する作業領域や各種テーブルなどを含むRAMとから構成された不図示の制御部を有し、その制御部のCPUが後述する画像処理方法を実行するものである。
【0019】
図2は、第1の実施形態における画像処理方法を示すフローチャートである。まず、ステップS201において、平坦領域検出部101で入力画像の着目画素を含むn×mの領域から画素を抽出し、ステップS202において、着目画素が平坦領域内に存在するか否かを判断する。ここで、着目画素が平坦領域内に存在すると判断した場合はステップS203へ進み、タイミング調整部102で遅延された入力画像の着目画素の値にノイズ生成部103で生成されたノイズを加算し、加算後の着目画素の値が所定ののレンジ内に収まるようにクリッピングして出力する。
【0020】
また、着目画素が平坦領域内に存在しないと判断した場合はステップS204へ進み、タイミング調整部102からの入力画像の着目画素をそのまま出力する。そして、ステップS604又はS605に続くステップS205において、全ての画素について処理を行ったか否かを判断し、終了していなければステップS201に戻り、上述の処理を繰り返し、全て処理すると終了する。
【0021】
以上、第1の実施形態における画像処理方法の説明を行ったが、この実施形態において特に重要な点は平坦領域の画素に対してノイズを付加させるという点である。これは以下の理由による。
【0022】
画像に含まれる低周波ノイズは画像の平坦領域において特に目立つ。つまり、このような領域に対しては、特にノイズ低減や認識させづらくするための処理が必要となるからである。
【0023】
また、非平坦領域(エッジ部)に対してノイズ低減や認識させづらくするための処理を行うと、ノイズの低減などよりも、エッジなまりなどの弊害の方が顕著に表れてしまうためである。
【0024】
このように、第1の実施形態によれば、平坦領域検出結果を用いることにより、平坦領域のみに処理を施すことができる。
【0025】
また、平坦領域の画像データにノイズを付加させることにより、画像データに高周波成分が生じ、低周波ノイズを認識させづらくできる。
【0026】
また、ノイズを付加させることにより、画像を何かしらの手段によって表示させる際に、滑らかな領域において発生する擬似輪郭を散らすこともできる。
【0027】
このように、第1の実施形態によれば、低周波ノイズを低減し、更に認識させづらくした良好な画像を提供できる。
【0028】
また、平坦領域検出部101における平坦領域の検出は、上述した方法のほかに、抽出された画素値の分散を閾値と比較することによっても可能であり、またこれら以外にも抽出された画素の最大値と最小値の差分値や、微分値などの抽出された画素値の変動を評価するような、公知、未知を問わず様々な評価値を用いて行うことができるのは当業者にとっては自明であろう。
【0029】
また、ノイズ生成部103におけるノイズ生成は発生されるノイズ特性が上述のランダムノイズ、ホワイトノイズ、もしくはブルーノイズのような特定の周期性ノイズでなければ、如何なる生成方法であっても良いことは当業者にとっては自明であろう。
【0030】
[第2の実施形態]
次に、図面を参照しながら本発明に係る第2の実施形態を詳細に説明する。
【0031】
第2の実施形態は、画像データに付加された低周波ノイズを低減させると共に認識させづらくするための画像処理方法として、入力画像に対して平滑化処理を行うものである。
【0032】
図3は、第2の実施形態における画像処理装置の構成を示すブロック図である。図3において、301は平滑化処理演算部であり、入力画像の着目画素を含むn×m(n、mは整数)の領域に含まれる画素を抽出し、その抽出された画素の値に対してn×mの2次元フィルタを作用させ、平滑化画素値を画素単位で後述する加算値生成部に出力する。
【0033】
302はノイズ生成部であり、平滑化画素値に付加させるためのノイズを生成する。このノイズ生成部302は、第1の実施形態と同様に、例えば固定ビット数の乱数を生成させて得られるランダムノイズを後述する加算値生成部への入力として出力する。
【0034】
303は加算値生成部であり、平滑化処理演算部301から入力された平滑化画素値にノイズ生成部302で生成されたノイズを加算し、加算後の着目画素の値が所定のレンジ内に収まるようにクリッピングして出力する。
【0035】
図4は、第2の実施形態における画像処理方法を示すフローチャートである。まず、ステップS401において、平滑化処理演算部301で入力画像の着目画素を含むn×mの領域から画素を抽出し、ステップS402において、着目画素に対して2次元フィルタ処理を施す。そして、ステップS403において、平滑化画素値にノイズ生成部103で生成されたノイズを加算し、加算後の着目画素の値が所定ののレンジ内に収まるようにクリッピングして出力する。次に、ステップS404において、全ての画素について処理を行ったか否かを判断し、終了していなければステップS401に戻り、上述の処理を繰り返し、全て処理すると終了する。
【0036】
以上、第2の実施形態における画像処理方法の説明を行ったが、この実施形態において特に重要な点は平滑化画素に対してノイズを付加させるという点である。これは以下の理由による。
【0037】
第2の実施形態により、入力画像は以下のように変換される。
【0038】
まず、平滑化によって移動平均が滑らかになる。つまり、低周波ノイズが低減される。次に、ノイズを付加させると、入力画像に高周波信号などが付加される。尚、平滑化を行っただけでは、高周波信号が低下してしまう。ここで、低周波ノイズが平坦領域で目立ちやすいという性質や、グラデーションなどの滑らかな信号をそのまま表示した場合に、システムによっては擬似輪郭が発生するという性質を考慮すると懸念がある。
【0039】
そこで、第2の実施形態のように、平滑化画素に対してノイズを付加させると、平滑化のみを行う場合に比べ、より弱い平滑化で低周波ノイズの目立たない出力を得ることが可能となる。つまり、過剰な平滑化を予防できる。また、ノイズの効果により擬似輪郭の防止もできる。よってこれらの懸念事項を克服することができる。
【0040】
このように、第2の実施形態によれば、低周波ノイズを低減し、更に認識させづらくした良好な画像を提供できる。
【0041】
また、第1の実施形態と同様、平滑化処理演算部301は、実際には如何なる平滑化方法であっても良い。例えば、抽出された画素値の平均値を算出して着目画素に対応する出力としても良い。
【0042】
また、入力画像を周波数成分へと変換し、ローパスフィルタを作用させ、時間成分へと逆変換させても良い。
【0043】
更には、ウェーブレット変換を用いて局所的な高周波成分を除去しても良い。また、入力画像を低サンプリング化した後、補間しても良い。
【0044】
これら以外にも入力画像を滑らかにするような各種の処理を施すことによっても本発明における目的が達成できることは当業者にとっては自明であろう。
【0045】
また、ノイズ生成部302は発生されるノイズ特性が前述のランダムノイズ、ホワイトノイズ、もしくはブルーノイズのような特定の周期性ノイズでなければ、如何なる生成方法であっても良いことは当業者にとっては自明であろう。
【0046】
[第3の実施形態]
次に、図面を参照しながら本発明に係る第3の実施形態を詳細に説明する。
【0047】
第3の実施形態は、画像データに付加された低周波ノイズを低減させると共に認識させづらくするための画像処理方法として、入力画像を平滑化処理し、平滑化画素が平坦領域内に存在する場合に、ノイズを付加するものである。
【0048】
図5は、第3の実施形態における画像処理装置の構成を示すブロック図である。図5において、501は平坦領域検出部であり、入力画像の画素単位に着目画素が平坦領域内に存在するか否かを判断し、その判断結果を示す情報を後述する加算値生成部に出力する。この処理は第1の実施形態で説明した図1に示す平坦領域検出部101と同様にして行える。
【0049】
502は平滑化処理演算部であり、第2実施形態で説明した図3に示す平滑化処理演算部301と同様の処理を行い、得られた平滑化画素値をタイミング調整部503に出力する。そして、タイミング調整部503で遅延されて加算値生成部へと入力される。
【0050】
505はノイズ生成部であり、平滑化画素値に付加させるためのノイズを生成する。このノイズ生成部505は、第1及び第2の実施形態におけるノイズ生成部と同様に、ノイズを発生し、加算値生成部へと入力される。
【0051】
504は加算値生成部であり、平坦領域検出部501から入力された着目画素が平坦領域内に存在するか否かを示す情報によって処理を切り替える。
【0052】
図6は、第3の実施形態における画像処理方法を示すフローチャートである。まず、ステップS601において、平滑化処理演算部502で入力画像の着目画素を含むn×mの領域から画素を抽出し、ステップS602において、着目画素に対して2次元フィルタ処理を施す。そして、ステップS603において、平坦領域検出部501により注目画素が平坦領域内に存在するか否かを判断し、平坦領域内に存在すると判断した場合はステップS604へ進み、タイミング調整部503で遅延された平滑化画素の値にノイズ生成部505で生成されたノイズを加算し、加算後の着目画素の値が所定ののレンジ内に収まるようにクリッピングして出力する。
【0053】
また、着目画素が平坦領域内に存在しないと判断した場合はステップS605へ進み、タイミング調整部503からの平滑化画素をそのまま出力する。そして、ステップS604又はS605に続くステップS606において、全ての画素について処理を行ったか否かを判断し、終了していなければステップS601に戻り、上述の処理を繰り返し、全て処理すると終了する。
【0054】
以上、第3の実施形態における画像処理方法の説明を行ったが、この実施形態において特に重要な点は平坦領域のみ平滑化画素値に対してノイズを付加させるという点である。これは以下の理由による。
【0055】
まず、平滑化によって移動平均が滑らかになる。つまり、低周波ノイズが低減される。次に、平坦領域のみに対してノイズを付加させ、高周波信号を付加させる。
【0056】
このように、第3の実施形態によれば、平坦部のみにノイズを付加させることにより、第2の実施形態より画像の非平坦部における弊害が少ない処理が可能となる。
【0057】
尚、平滑化処理演算部502は、実際には如何なる平滑化方法であっても良いし、ノイズ生成部505は発生されるノイズ特性が上述のランダムノイズ、ホワイトノイズ、もしくはブルーノイズであれば、異な刈る生成方法であっても良いことは当業者にとっては自明であろう。
【0058】
以上、ノイズを付加させる処理を説明したが、この付加させるノイズの振幅は制限すべきであることは当業者であれば自明であろう。
【0059】
[第4の実施形態]
次に、図面を参照しながら本発明に係る第4の実施形態を詳細に説明する。
【0060】
第4の実施形態は、第1乃至第3の実施形態において得られるノイズ低減画像と入力画像とを選択的に組み合わせることにより、より良好なノイズ低減結果を得るための画像処理方法である。
【0061】
図7は、第4の実施形態における画像処理装置の構成を示すブロック図である。図7において、701は平坦領域検出部であり、入力画像の画素単位に着目画素が平坦領域内に存在するか否かを判断し、その判断結果を示す情報を後述する加算値生成部に出力する。この処理は第1の実施形態で説明した図1に示す平坦領域検出部101と同様にして行える。
【0062】
702は平滑化処理演算部であり、第2実施形態で説明した図3に示す平滑化処理演算部301と同様の処理を行い、得られた平滑化画素値をタイミング調整部705に出力する。そして、タイミング調整部705で遅延されて加算値生成部及び差分値生成部へと入力される。この差分値生成部については更に後述する。
【0063】
704はノイズ生成部であり、平滑化画素値に付加させるためのノイズを生成する。このノイズ生成部704は、第1乃至第3の実施形態におけるノイズ生成部と同様に、ノイズを発生し、加算値生成部へと入力される。
【0064】
706は加算値生成部であり、平坦領域検出部501から入力された着目画素が平坦領域内に存在するか否かを示す情報によって処理を切り替える。708は差分値生成部であり、タイミング調整部703で遅延された着目画素の値とタイミング調整部705で遅延された平滑化画素値との差分値を算出する。
【0065】
710は比較部であり、差分値生成部708で得られた差分値を所定の閾値と比較し、閾値よりも差分値が大きいか小さいかを求め、その情報を後述する画素値選択部へと渡す。709は画素値選択部であり、比較部710から入力された情報によって処理を切り換える。
【0066】
図8は、第3の実施形態における画像処理方法を示すフローチャートである。まず、ステップS801において、平滑化処理演算部702で入力画像の着目画素を含むn×mの領域から画素を抽出し、ステップS802において、着目画素に対して2次元フィルタ処理を施す。そして、ステップS803において、平坦領域検出部701により注目画素が平坦領域内に存在するか否かを判断し、平坦領域内に存在すると判断した場合はステップS804へ進み、タイミング調整部703で遅延された平滑化画素の値にノイズ生成部704で生成されたノイズを加算し、加算後の着目画素の値が所定ののレンジ内に収まるようにクリッピングする。
【0067】
次に、ステップS805において、差分値生成部708で、タイミング調整部703で遅延された着目画素の値とタイミング調整部705で遅延された平滑化画素値との差分を生成する。そして、ステップS806において、比較部710でその差分と所定の閾値とを比較する。ここで、その差分が閾値より小さい場合はテップS807へ進み、画素値選択部709が加算値生成部706で生成したノイズの付加された平滑化画素値を出力する。
【0068】
また、生成した差分が所定の閾値より大きい場合はステップS808へ進み、画素値選択部709がタイミング調整部703で遅延された着目画素値を出力する。そして、ステップS807又はS808に続くステップS809において、全ての画素について処理を行ったか否かを判断し、終了していなければステップS801に戻り、上述の処理を繰り返し、全て処理すると終了する。
【0069】
このように、第4の実施形態は、平滑化画素値とその画素に対応する入力画素値との差分を取り、その差分を用いて閾値処理を行うことにより、入力画素値と第3の実施形態による出力画素値のいずれを出力するかを決めるものである。
【0070】
尚、所定の閾値の取り方によって、画像信号の移動平均の平滑化度合いを調整することができる。
【0071】
また、平滑化画素値と着目画素の値との差分を用いて閾値処理しているため、入力画像と相関のある平滑化画素のみが出力されることとなる。これはエッジのボケなどの弊害を抑制する効果がある。
【0072】
以上、第4の実施形態における画像処理方法の説明を行ったが、上述した説明からも明らかな通り、この実施形態において特に重要な点は平坦領域のみ平滑化画素値に対してノイズを付加させるという点と、そのようにして得られた平滑化画素値と入力画像の着目画素の値とを選択的に組み合わせることである。
【0073】
第3及び第4の実施形態において付加させるノイズの最大振幅は制限されるが、これは以下のようにして制限すれば良い。
【0074】
入力画像の各色信号、輝度信号、色差信号などによって異なる値を設定する。これはCCDなどのセンサーを用いて光学的に取り込まれた画像信号では、そのCCDの特性によって、各色信号、輝度信号、色差信号などで付加するノイズの振幅などの特性が異なるためである。
【0075】
また、入力画像が輝度と色差で構成されていた場合、その輝度信号に対しての平滑化はボケとして非常に認識されやすい。
【0076】
このような懸念事項に対しても、移動平均の平滑化具合を抑えるように閾値を設定することで対応することができる。
【0077】
逆に、色差信号に対しては、平滑化をきつめに行ったとしてもボケが認識されづらい。よって、色差信号に対して低周波ノイズが多く付加しているような場合には色差信号の平滑化をきつく行うように設定する。
【0078】
また、入力画像が色信号、例えばRGBデータで構成されていた場合においても、上述のようにしてより適切な処理を行うことができる。
【0079】
更に、上述の処理により得られる出力画像信号に対して印刷などの画像記録用処理を施す場合には、次のようにノイズの最大振幅を設定するとより良好な印刷などの出力が得られる。
【0080】
画像記録用処理において画像データのレンジを伸縮するような処理が含まれる場合、その伸縮率に応じて最大振幅を調整する。
【0081】
ここで、その調整の具体的な例として、画像記録用処理として誤差拡散を行う場合について説明する。一般に画像データに対してノイズを付加させてから誤差拡散を行うと、滑らかな領域で発生する擬似輪郭を抑制する効果があるが、それと同時に粒状性が悪くなるため、これらの兼ね合いを考慮して付加させるノイズの振幅を調整する。
【0082】
そして、この調整は量子化代表値間のレンジによってなされる。つまり、この考えに沿って最大振幅を設定すれば、上述した実施形態において得られる画像データに対して画像記録用処理を施す場合において、より良好な出力を得ることができる。
【0083】
また、このようにして得られた画像データを用いる場合にはノイズ付加による擬似輪郭の抑制機能を持たない画像記録用処理であっても良好な出力結果が得られる。
【0084】
更に、上述の方法では平坦部のみに限定してノイズを付加させることができる。これは、従来の誤差拡散法ではなされていなかった。
【0085】
次に、上述した実施形態において付加させるノイズの特性について説明する。上述した実施形態において付加させるノイズの特性は低周波信号を殆ど含まない高周波ノイズであると良い。
【0086】
これは、付加させるノイズの低周波信号が強いパワーを持つ場合、この低周波が認識されてしまい、画像データにむら等の弊害が発生してしまうためである。そこで、低周波信号のパワーの弱いノイズのみを付加させることによりこの懸念を克服できる。
【0087】
上述した実施形態において付加させるノイズの特性はランダムノイズであると良い。ランダムノイズはノイズの中では比較的簡単に発生させることができる。
【0088】
上述した実施形態において付加させるノイズの特性はホワイトノイズであると良い。付加させるノイズが特定の周波数成分にピークを持つような場合、それが低周波だと直接人間がそのむらを認識してしまう。また、高周波にピークを持つような場合においても画像信号の周波数特性との兼ね合いや、ノイズを付加させたデータに対して印刷用の処理を施し、印刷した場合のメカ精度などとの兼ね合いにより、むらなどの様々な弊害を生じてしまう可能性がある。
【0089】
ホワイトノイズはこのような弊害の原因となる特定周波数のピークを持たないため、安定して良好な結果を得ることができる。
【0090】
上述した実施形態において付加させるノイズの特性はブルーノイズであると良い。ブルーノイズはホワイトノイズなどに比べて低周波成分のパワーが少ないため、ノイズを付加させたことによる粒状性の劣化などを防止することができる。
【0091】
[他の実施形態]
前述した各実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、システム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(CPU又はMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0092】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0093】
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM,CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0094】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される他、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0095】
更に、記録媒体から読み出されたプログラムコードがコンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0096】
尚、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体から、そのプログラムをパソコン通信など通信ラインを介して要求者にそのプログラムを配信する場合にも適用できることは言うまでもない。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、入力画像に付加された低周波ノイズを低減しつつ認識させづらくすることができる。
【0098】
また、入力画像の所定領域に平滑化を行っているが、入力画像との相関や閾値処理の適切な設定によりエッジ情報、即ち、入力画像の解像度を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態における画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施形態における画像処理方法を示すフローチャートである。
【図3】第2の実施形態における画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図4】第2の実施形態における画像処理方法を示すフローチャートである。
【図5】第3の実施形態における画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図6】第3の実施形態における画像処理方法を示すフローチャートである。
【図7】第4の実施形態における画像処理装置の構成を示すブロック図である。
【図8】第3の実施形態における画像処理方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
101 平坦領域検出部
102 タイミング調整部
103 ノイズ生成部
104 加算値生成部
301 平滑化処理演算部
302 ノイズ生成部
303 加算値生成部
501 平坦領域検出部
502 平滑化処理演算部
503 タイミング調整部
504 加算値生成部
505 ノイズ生成部
701 平坦領域検出部
702 平滑化処理演算部
703 タイミング調整部
704 ノイズ生成部
705 タイミング調整部
706 加算値生成部
707 タイミング調整部
708 差分値生成部
709 画素値選択部
710 比較部

Claims (11)

  1. 入力画像から予め定められた領域の画素を抽出する抽出工程と、
    前記抽出工程で抽出された画素に対して平滑化を行う平滑化工程と、
    前記平滑化工程で平滑化された画素の着目画素が平坦領域に存在するか否かを検出する検出工程と、
    前記検出工程で前記着目画素が平坦領域に存在すると検出された場合に、前記平滑化された画素の着目画素にノイズを付加するノイズ付加工程と、
    前記入力画像の着目画素の値と前記平滑化された画素の着目画素の値との差分値を生成する工程と、
    前記差分値が閾値未満の場合に、前記平滑化された着目画素に前記ノイズを付加した画素を出力する工程とを有することを特徴とする画像処理方法。
  2. 前記ノイズは、最大振幅が制限されていることを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  3. 前記最大振幅は、前記入力画像の各色信号、輝度信号、色差信号で個別に設定されることを特徴とする請求項記載の画像処理方法。
  4. 更に、画像記録用処理を施す工程を有することを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  5. 前記ノイズは、高周波ノイズであることを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  6. 前記ノイズは、ランダムノイズであることを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  7. 前記ノイズは、ホワイトノイズであることを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  8. 前記ノイズは、ブルーノイズであることを特徴とする請求項1記載の画像処理方法。
  9. 入力画像から予め定められた領域の画素を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段で抽出された画素に対して平滑化を行う平滑化手段と、
    前記平滑化手段で平滑化された画素の着目画素が平坦領域に存在するか否かを検出する検出手段と、
    前記検出手段で前記着目画素が平坦領域に存在すると検出された場合に、前記平滑化された画素の着目画素にノイズを付加するノイズ付加手段と、
    前記入力画像の着目画素の値と前記平滑化された画素の着目画素の値との差分値を生成する手段と、
    前記差分値が閾値未満の場合に、前記平滑化された着目画素に前記ノイズを付加した画素を出力する手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
  10. コンピュータに請求項1記載の画像処理方法を実行させるためのプログラム。
  11. 請求項10記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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