JP4141944B2 - 生体組織用薬剤の供給器具 - Google Patents

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Description

本発明は生体組織用薬剤の供給器具に関する。
繊維素原(例えば、フィブリノゲン)は、いわゆる血液凝固カスケードの最終段階に存在する非常に重要な役割を有する凝固因子である。フィブリノゲンは、例えば損傷後の血液凝固系の活性化において、トロンビンにより、その可溶性形態から止血および創傷治療に重要な寄与をする不溶性のフィブリンに変換される。この血液凝固の最終相の原理を利用した生体組織用の接着剤が開発され、外科手術において肝臓または脾臓のような軟部器官の縫合代用の接着剤、縫合補助剤として使用されている。
このような接着剤を使用する場合、一般に異なるシリンジに収納されたフィブリノゲンおよびトロンビンを別々または同時に適用部位へ滴下する方法が取られていた。しかし、このような方法では閉鎖効果が不十分であるため、近年は二本のシリンジに収納されたフィブリノゲン溶液およびトロンビン溶液を同時に射出し、この二溶液を無菌ガスで霧状に噴霧して混合するスプレー塗布法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
無菌ガスを利用したスプレー塗布方法は、近年頻繁に実施されてきている。
しかし、内視鏡手術のように閉じた空間での手術では、体内の気腹圧が上昇するため無菌ガスを吹き込みながらスプレー塗布を行うことはできない。また、脳下垂体の手術等のように狭く周囲が囲まれている部位での使用は接着剤が無菌ガスで飛ばされてしまい効率の良い塗布が困難である。
これに対して、一流体ノズル構造のスプレーヘッド、所謂アトマイザーを応用した液体の加圧のみで噴霧を行う塗布用具が実用化されている(例えば、特許文献2参照)。これはスプレーヘッド内部に二液の混合を行う予備混合室を設け、混合された液体を噴出口より噴霧するものである。
しかしながら、スプレーヘッド内部の予備混合室で二液の混合が行われるため、噴霧を一時中断した場合に、予備混合室内での凝固が生じ粘性が高まり、噴霧口が詰まり噴霧の再開が困難であった。
WO/947420号公報 特許第2923448号公報
本発明の目的は、薬剤の供給を一旦中断して、再開した場合でも生体組織内に確実に薬剤を供給することが可能な生体組織用薬剤の供給器具を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜()に記載の本発明により達成される。
(1)少なくとも第1の液状体と前記第1の液状体の粘度より粘度が高い第2の液状体とを霧状の混合液として供給するのに用いる生体組織用薬剤の供給器具であって、
前記供給器具は、前記第1の液状体を噴霧口から噴霧する噴霧手段と、前記噴霧口の近傍に前記第2の液状体を吐出する複数個の吐出手段とを有することを特徴とする生体組織用薬剤の供給器具。
)前記吐出手段は、前記噴霧手段の外周を覆う筒状体を有しているものである(1)に記載の生体組織用薬剤の供給器具。
)前記筒状体の側部は、前記噴霧手段と前記筒状体との間に前記第2の液状体を流入する流入部を有するものである(2)に記載の生体組織用薬剤の供給器具。
)前記吐出手段は、前記噴霧手段に筒状体が並列して設けられるものである(1)又は(2)に記載の生体組織用薬剤の供給器具。
)前記噴霧手段は、前記噴霧口を有する先端部材と、内腔に前記噴霧口に向かう流路を有する筒状部材とを有し、前記先端部材には前記第2の液状体が通過可能な吐出口が設けられているものである(1)ないし()のいずれかに記載の生体組織用薬剤の供給器具。
)前記供給器具は、前記噴霧口から噴霧される霧状の第1の液状体に、前記吐出口から前記第2の液状体を吐出して、前記第1の液状体と第2の液状体とを混合するものである(1)ないし()のいずれかに記載の生体組織用薬剤の供給器具。
)前記薬剤は、血液凝固系に関与するものである(1)ないし()のいずれかに記載の生体組織用薬剤の供給器具。
本発明によれば、薬剤の供給を一旦中断して、再開した場合でも生体組織内に確実に薬剤を供給することが可能な生体組織用薬剤の供給器具を提供することができる。
また、吐出手段が噴霧手段の外周を覆う筒状体を有している場合、内視鏡手術に用いた場合の術者の視野にも優れる。
また、吐出口の開口率(先端部材5の外周面積に対する開口部の面積合計)を特定の値にした場合、特に第2の液状体を吐出する際の直進性を向上することができる。
また、チューブの長さを変えることにより、薬液流通路の延長が可能で、塗布目的部位からヘッド部までの距離が近くても広範囲に噴霧できる噴霧角の大きな供給器具を提供することができる。
以下、本発明の生体組織用薬剤の供給器具(以下、供給器具とする)を添付図面に示す好適な実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の供給器具の一例を示す斜視図である。図2は、ヘッド部の部分断面図である。図3は、先端部材の斜視図である。図4は、筒状部材の分解斜視図である。図5は、ヘッド部の断面図である。図6は、本発明の供給器具の別の実施形態を示す斜視図である。
図1に示すように、本発明の供給器具1は、ヘッド部2と、供給部3と、これらを接続するチューブ11およびチューブ12とを有している。
供給部3は、シリンジ31と、シリンジ32とを有している。
シリンジ31とシリンジ32とは、連結部材33で接続されている。
シリンジ31と、チューブ11の一端側とは、接続部材311を介して接続されている。シリンジ32と、チューブ12の一端側とは、接続部材321を介して接続されている。
なお、本実施の形態では供給部3としてシリンジ31、32を用いたが、これに限定されない。
チューブ11およびチューブ12の他端側(シリンジ31側と異なる一端側)は、ヘッド部2と接続されている。
チューブ11は、特に限定されないが、樹脂製であることが好ましい。これにより、柔軟性に優れることができる。また、ディスポーザル性にも優れる。
チューブ11を構成する樹脂としては、特に限定されないが、透明な樹脂が好ましい。これにより、薬剤の送液を確認することができる。
前記樹脂としては、例えばポリエチレン、エチレン系共重合体、ポリプロピレン、プロピレン系共重合体、ポリブタジエン等のポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等の熱可塑性エラストマー等が挙げられる。これらの中でも塩化ビニル樹脂またはポリウレタン樹脂が好ましい。これにより、柔軟性と耐キンク性に優れる。
チューブ11の直径は、特に限定されないが、1.0〜3.0mmが好ましく、特に1.5〜2.5mmが好ましい。直径が前記範囲内であると、特に前記第1の液状体の供給性に優れる。
チューブ11の長さは、特に限定されないが、5.0〜50cmが好ましく、特に10〜30cmが好ましい。長さが前記範囲内であると、特に狭い空間にヘッド部2を挿入するのが容易となる。さらに、内視鏡の側方から内視鏡に沿ってヘッド部2を挿入することが可能となり、作業性にも優れる。
チューブ11は、特に限定されないが、2ルーメン構造であることが好ましく、特に金属線を挿入していることが好ましい。これにより、所定の形状を維持(記憶)させることができ、それによって屈曲した部位への薬剤の供給(噴霧)が容易となる。
また、チューブ11の外部に金属線を付設することにより、上記の効果を得ることもできる。
チューブ12は、特に限定されないが、樹脂製であることが好ましい。これにより、柔軟性に優れることができる。また、ディスポーザル性にも優れる。
チューブ12を構成する樹脂としては、特に限定されないが、透明な樹脂が好ましい。これにより、薬剤の送液を確認することができる。
前記樹脂としては、例えばポリエチレン、エチレン系共重合体、ポリプロピレン、プロピレン系共重合体、ポリブタジエン等のポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリオレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等の熱可塑性エラストマー等が挙げられる。これらの中でも塩化ビニル樹脂またはポリウレタン樹脂が好ましい。これにより、柔軟性と耐キンク性に優れる。
チューブ12の直径は、特に限定されないが、1.0〜3.0mmが好ましく、特に1.5〜2.5mmが好ましい。直径が前記範囲内であると、特に前記第2の液状体の供給性に優れる。
チューブ12の長さは、特に限定されないが、5.0〜50cmが好ましく、特に10〜30cmが好ましい。長さが前記範囲内であると、特に狭い空間にヘッド部2を挿入するのが容易となる。さらに、内視鏡の側方から内視鏡に沿ってヘッド部2を挿入することが可能となり、作業性にも優れる。
チューブ12は、特に限定されないが、2ルーメン構造であることが好ましく、特に金属線を挿入していることが好ましい。これにより、所定の形状を維持(記憶)させることができ、それによって屈曲した部位への薬剤の供給(噴霧)が容易となる。
また、チューブ12の外部に金属線を付設することにより、上記の効果を得ることもできる。
また、前記金属線は、チューブ11とチューブ12の両方に設けても良いが、どちらか片方に設けるだけでも良い。
また、チューブ11、12の長さを変えることにより、薬液流通路の延長が可能で、塗布目的部位からヘッド部までの距離を自在に変更できる。
次に、ヘッド部2の構造について、図2〜5を参照しつつ説明する。
図2に示すようにヘッド部2は、前記第1の液状体を噴霧口51より噴霧する噴霧手段4(コアノズル)と、前記第2の液状体を吐出口52a〜52dより吐出する吐出手段7とを有している。
吐出口52a〜52dは、先端部材5の外周部に切欠きを設けることにより形成されている。
噴霧手段4は、前記第1の液状体を霧状にする機能を有する。
噴霧手段4は、先端部材5と、筒状部材6とを有している。
図3(a)、(b)に示すように先端部材5には、噴霧口51と、前記第2の液状体が通過可能な吐出口52a、52b、52cおよび52dとが設けられている。これにより、前記第2の液状体を霧状態の前記第1の液状体に吐出することができる。
図3(a)に示すように先端部材5の基端面側(筒状部材6の内側)には、先端部材5の外径よりも小さい外径を有する円筒状の凸部53が形成されている。
凸部53は、先端部材5の基端面より、基端側に向かって突出している。
凸部53には、前記第1の液状体の流路となる溝531a、531b、531cが形成されている。
溝531a〜531cの底面は、先端部材5の基端面よりも高く、凸部53の頂面より低くなっている。溝531a〜531cの外周面側の内壁面は、凸部53の内腔の円周の接線方向に伸びている。凸部53の内周の円周面と、溝531a〜531cの一方の内壁面とは連続している。これにより、前記第1の液状体は渦流を形成し、流れが停滞することなく噴霧される。
本実施の形態で溝531a〜531cは、3個であるが、これに限定されず、4個、5個等の3個以上または2個等の複数以上が好ましい。
溝531a〜531cの凸部53の外周面に開口している部分の開口面積は、前記第1の液状体の粘度により適宜決定されるが、溝531a〜531c全体で0.01〜0.05mm2が好ましく、特に0.02〜0.04mm2が好ましい。前記範囲内であると、特に第1の液状体の噴霧効率に優れる。
一方、図3(b)に示すように先端部材5の先端面側(筒状部材6の外側)には、先端面から噴霧口51に向かって円錐型の凹部54が形成されている。これにより、生体組織用薬剤を広角に噴霧することができる。例えば内視鏡下で使用する場合は、接着剤等を塗布しようとする部位が狭く、かつ屈曲した部位にあることがあり、ヘッド部2を動かして塗布液を均一に噴霧する操作が困難である為、本発明の供給器具1を用いることによりヘッド部2を動かさずとも広範囲に均一に噴霧できる。
また、先端部材5の先端面側には、さらに凸部(不図示)が形成されていても良い。これにより、前記第1液状体と第2の液状体との混合液の液溜まりが形成されるのを防止することができる。
先端部5を構成する材料としては、例えばポリエーテルサルフォン樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂等が挙げられる。
噴霧口51の直径は、特に限定されないが、0.1〜0.5mmが好ましく、特に0.2〜0.4mmが好ましい。直径が前記範囲内であると、前記第1の液状体を微粒子化するのに優れる。
なお、本実施の形態で吐出口52a〜52dの数は、4個であるが、これに限定されず、5個、6個等の4個以上または2個、3個等であっても良い。
なお、本実施の形態で吐出口52a〜52dの形状は、扇型であるが、これに限定されず、半円形状、三角状等の形状であっても良い。
吐出口52a〜52dの開口率(先端部材5の外周面積に対する開口部の面積合計)は、特に限定されないが、先端部材5全体の0.4〜3.0%が好ましく、特に0.5〜1.0%が好ましい。開口率が前記範囲内であると、特に第2の液状体を吐出する際の直進性を向上することができる。
また、吐出口52a〜52dの開口面積は、特に限定されないが、噴霧口51の開口面積の50〜300%が好ましく、特に100〜200%が好ましい。開口率が前記範囲内であると、特に第2の液状体を吐出する際の直進性を向上することができる。
溝531の数と、吐出口52の数とは、同じであっても良いが、異なることが好ましい。これにより、前記第1の液状体と第2の液状体との混合をより均一にすることができる。
また、溝531a〜531cの凸部の外周面に対する開口部と、吐出部52a〜52dとの開口部とは、周方向に一致していても良いが、一つ以上がずれていることが好ましい。これにより、前記第1の液状体と第2の液状体との混合をより均一にすることができる。
図4に示すように筒状部材6は、円筒部61と、内腔621に噴霧口(不図示)に向かう流路と備えた流入部62とを有している。
流入部62は、基端部(フランジ部)63から先端部67に向けて段階的に外径が小さくなっている第1の中間部64と、第2の中間部65と、第3の中間部66とを有している。
基端部63、第1の中間部64および第2の中間部65の内腔621には、流路が形成されている。
基端部63の内腔621には、チューブ11が挿入されている。
第3の中間部66には、前記第1の液状体が流出可能である流出部661を有している。これにより、前記第1の液状体を効率良く霧状にできる。
流出部661は、第3の中間部66を貫通するように形成されている。これにより、前記第1の液状体を円筒部61と、第3の中間部66との間に流出することができる。
円筒部61を構成する材料としては、例えばポリエーテルサルフォン樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂等が挙げられる。
流入部62を構成する材料としては、例えばポリエーテルサルフォン樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂等が挙げられる。
円筒部61と、流入部62とを構成する材料は異なっていても良いが、同じであることが好ましい。これにより、部材間の接着方法を選択しやすく、強度を向上することもできる。
図5に示すように円筒部61の一端側(図5左側)の内腔に、先端部材5の凸部53の外周が嵌合する。
先端部材5の吐出口52の外径部分は、円筒部61の外径と一致している。
次に、円筒部61の他端側(図5右側)に、流入部62の先端側が挿入されている。
流入部62の先端部67は、先端部材5の凸部53に嵌合する。先端部67の先端と、先端部材5との間には、第1の液状体が通過できるように間隙が形成されている。
先端部67の先端と、先端部材5との間隙は、特に限定されないが、5〜15mmが好ましく、特に6〜12mmが好ましい。間隙が前記範囲内であると、液体の微粒子化に特に優れる。
第3の中間部66は、円筒部61の内周面に対して一定の間隙を有するように挿入されている。これにより、流出部661が流出した前記第1の液状体が先端部材5の噴霧口51に流入される。
第3の中間部66の外径と、円筒部61の内周面との間の間隙は、特に限定されないが、0.1〜0.3mmが好ましく、特に0.1〜0.2mmが好ましい。間隙が前記範囲内であると、特にヘッドの大きさを小さくすることが可能であり、前記第1の液状体を注入する圧力が極端に上昇することも少ない。
第2の中間部65の先端側(図5左側)は、円筒部61と液密に嵌合する。これにより、ヘッド部2内で、前記第1の液状体と、前記第2の液状体とが混合するのを防止できる。
また、図2に示すように、噴霧手段4は、筒状体71の中に挿入されている。
流入部62の基端部63は、筒状体71と液密に嵌合する。これにより、吐出手段7と、噴霧手段4との軸ずれを防止することができる。また、前記第2の液状体が基端部63側から漏洩することを防止することができる。
第1の中間部64の外周と、第2の中間部65の後端部(図2上側)の外周と、円筒部61の外周とは、前記第2の液状体が通過できるように筒状体71の内周面に対して一定の間隙を有している。
吐出手段7は、霧状の第1の液状体に前記第2の液状体を吐出する機能を有している。これにより、前記第1の液状体と第2の液状体とを混合することができる。さらに、霧状の前記第1の液状体に第2の液状体を混合することにより、霧状の混合液とすることができる。図2に示すように、吐出手段7は、噴霧手段4の外周を覆う筒状体71を有している。
筒状体71は、側部に前記第2の液状体を流入可能な流入部72を有している。
流入部72の内腔721には、チューブ12が挿入されている。
筒状体71は、先端部材5と嵌合する。
先端部材5と、筒状体71とには、吐出口52a〜52d(不図示)によって前記第2の液状体が吐出可能な空間が形成されている。
筒状体の71の先端側は、先端部材5を係止するように、筒状体71の内径が小さくなっている。
筒状体71を構成する材料としては、例えばポリエーテルサルフォン樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂等が挙げられる。
筒状体71の外径は、特に限定されないが、5mm以下が好ましく、特に4mm以下が好ましく、最も1.5〜3.5mmが好ましい。外径が前記範囲内であると、内視鏡手術に用いた場合に特に術者の視野に優れる。
前記第1の液状体としては、例えばプロトロンビン、プロトロンビンにXa因子が混合されたもの、トロンビン等の血液凝固系に関与するものが挙げられる。これらの中でも血液凝固系に関与するものが好ましい。これにより、血液凝固系を活性化することができる。
前記第2の液状体としては、例えばフィブリノゲン等の血液凝固系に関与するもの等が挙げられる。これにより、組織損傷部位に皮膜を形成することができる。
前記第1の液状体の粘度は、特に限定されないが、前記第2の液状体の粘度よりも低いことが好ましい。これにより、前記液状体を容易に噴霧することができる。
なお、前記第1の液状体および第2の液状体として血液凝固系に関与するものを例示したが、本発明はこれに限定されない。
次に、供給器具1の作用について説明する。
図1に示すようにシリンジ31から所定量の前記第1の液状体を、チューブ11を通過してヘッド部2の噴霧手段4に供給する。
また、シリンジ32から所定量の前記第2の液状体を、チューブ12を通過してヘッド部2の吐出手段7に供給する。
噴霧手段4に供給された前記第1の液状体は、基端部63、第1の中間部64、第2の中間部65の内腔(流路)を通過する。
第3の中間部66の流出部661で、前記第1の液状体は円筒部61と、第3の中間部66との間に流出する。ここで、円筒部61と、第2の中間部65の先端側は液密に嵌合しているので、前記第1の液状体が円筒部61の外に漏洩することは無い。
流出部661から流出した前記第1の液状体は、第3の中間部66の外周と、円筒部61の内周との間を通過して、先端部材5の溝531a〜531cより凸部53の内腔に渦流を形成しながら合流する。その後、前記第1の液状体は、噴霧口51より出て、噴霧される。ここで、溝531a〜531cの外周面側の内壁面は、凸部53の内腔の円周の接線方向に伸びているので、前記第1の液状体は渦流を形成し、流れが停滞することなく流出する。
噴霧口51の先端面側(筒状部材6の外側)は、先端面から噴霧口51に向かって円錐型の凹部54が形成されているので、前記第1の液状体は広角に噴霧される。
一方、吐出手段7に供給された前記第2の液状体は、流入部72から流入する。
前記第2の液状体は、筒状体71と、第1の中間部64、第2の中間部65および筒状部材6との間に形成される段差状の間隙を通過する。
ここで、筒状部材6と、基端部63とは、液密に嵌合しているので、前記第2の液状体は漏洩しない。
前記第2の液状体を、吐出口52a〜52dより吐出する。
吐出口52a〜52dより吐出された前記第2の液状体は、噴霧口51aの噴霧の中心軸上で一致するようになり、細かな微粒子とすることができ、それにより、前記第1の液状体と第2の液状体とがより均一に混合できる。そして、霧状の混合液(前記第1の液状体と、第2の液状体)として、所定の場所に供給(噴霧)される。
以上、本発明の供給器具を図示の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば図6に示すように、噴霧手段4と独立して吐出手段8を設けても良い。以下、図1〜5に記載の供給器具1との相違点を中心に説明する。
図6に示すヘッド部2は、前記第1の液状体を噴霧口51aより噴霧する噴霧手段4と、前記第2の液状体を吐出口821より吐出する2本の吐出手段8とを有している。
噴霧手段4は、前述したものと同様のものを用いた。なお、噴霧手段4の先端側に設けられた先端部材5aには、吐出口52a〜52dが形成されていない点が前述の先端部材5と異なり、他は同様である。
噴霧手段4の側面には、2本の円筒状の吐出手段8が固定されている。
吐出手段8は、ノズル部材82と、供給管83とを有している。
ノズル部材82の先端部の内側には、吐出口821が形成されている。
吐出口821は、先端部材5aの縁部近傍に位置しており、噴霧口51aに向かって吐出する。これにより、吐出口から供給した前記第2の液状体が、噴霧口51aの噴霧の中心軸上で一致するようになり、細かな微粒子とすることができ、それにより、前記第1の液状体と第2の液状体とがより均一に混合できる。
図6に示す本実施の形態では、吐出口821より吐出された前記第2の液状体は、霧状の前記第1の液状体と混合される。そして、霧状の混合液(前記第1の液状体と、第2の液状体)として、所定の場所に供給(噴霧)される。
本実施の形態では、2本の吐出手段8を用いたが、これに限定されず、3本、4本以上であっても良い。これにより、噴霧範囲が円形に近くなる他、術者の操作性が向上する。
本発明の生体組織用薬剤の供給器具は、無菌ガスを使用しなくても塗布液を噴霧することが可能であり、噴霧角度が広範囲である。したがって、これらの特性が要求される分野、例えば内視鏡下で使用する生体接着剤塗布用具として有用である。
具体的には、肝臓や肺の切除断端や消化管、また頭部の硬膜などの術後閉鎖部の止血閉鎖など狭い術野での使用および内視鏡的手術等の閉鎖された空間にも適応できる。
本発明の供給器具の一例を示す斜視図である。 ヘッド部の部分断面図である。 先端部材の斜視図である。 筒状部材の分解斜視図である。 ヘッド部の断面図である。 本発明の供給器具の別の一例を示す斜視図である。
符号の説明
1 供給器具
11 チューブ
12 チューブ
2 ヘッド部
3 供給部
31 シリンジ
311 接続部材
32 シリンジ
321 接続部材
33 連結部材
4 噴霧手段
5 先端部材
5a 先端部材
51 噴霧口
51a 噴霧口
52a 吐出口
52b 吐出口
52c 吐出口
52d 吐出口
53 凸部
531a 溝
531b 溝
531c 溝
54 凹部
6 筒状部材
61 円筒部
62 流入部
621 内腔
63 基端部
64 第1の中間部
65 第2の中間部
66 第3の中間部
661 流出部
67 先端部
7 吐出手段
71 筒状体
72 流入部
721 内腔
8 吐出手段
82 ノズル部材
821 吐出口
83 供給管

Claims (7)

  1. 少なくとも第1の液状体と前記第1の液状体の粘度より粘度が高い第2の液状体とを霧状の混合液として供給するのに用いる生体組織用薬剤の供給器具であって、
    前記供給器具は、前記第1の液状体を噴霧口から噴霧する噴霧手段と、前記噴霧口の近傍に前記第2の液状体を吐出する複数個の吐出手段とを有することを特徴とする生体組織用薬剤の供給器具。
  2. 前記吐出手段は、前記噴霧手段の外周を覆う筒状体を有しているものである請求項1に記載の生体組織用薬剤の供給器具。
  3. 前記筒状体の側部は、前記噴霧手段と前記筒状体との間に前記第2の液状体を流入する流入部を有するものである請求項に記載の生体組織用薬剤の供給器具。
  4. 前記吐出手段は、前記噴霧手段に筒状体が並列して設けられるものである請求項1又は2に記載の生体組織用薬剤の供給器具。
  5. 前記噴霧手段は、前記噴霧口を有する先端部材と、内腔に前記噴霧口に向かう流路を有する筒状部材とを有し、前記先端部材には前記第2の液状体が通過可能な吐出口が設けられているものである請求項1ないしのいずれかに記載の生体組織用薬剤の供給器具。
  6. 前記供給器具は、前記噴霧口から噴霧される霧状の第1の液状体に、前記吐出口から前記第2の液状体を吐出して、前記第1の液状体と第2の液状体とを混合するものである請求項1ないしのいずれかに記載の生体組織用薬剤の供給器具。
  7. 前記薬剤は、血液凝固系に関与するものである請求項1ないしのいずれかに記載の生体組織用薬剤の供給器具。
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