JP4140376B2 - プルーフ画像作成装置、プルーフ画像作成システム及びプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷物の仕上がりを事前に確認するプルーフ画像を作成する装置に関するものであり、詳しくは、特色(本発明で特色とは、Y、M、C、Kのプロセスカラーの組み合わせではなく、単色のインクで表現する色のことを言う)を含む印刷の仕上がりを効率よく正確にチェックすることのできるプルーフ画像を作成する装置及びこれを用いたプルーフ画像作成システム及びコンピュータによりこうした画像を作成させる機能を有するプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ハロゲン化銀感光材料は、高感度であること、色再現性に優れていること、連続処理に適していることから今日盛んに用いられている。こうした特徴からハロゲン化銀感光材料は、写真の分野のみではなく、印刷の分野でも、印刷の途中の段階で仕上がりの印刷物の状態をチェックするためのいわゆるプルーフの分野で広く用いられるようになってきている。
【0003】
プルーフの分野では、コンピュータ上で編集された画像を印刷用フィルムに出力し、現像済みのフィルムを適宜交換しつつ分解露光する事によってイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各画像を形成させ、最終印刷物の画像をカラー印画紙上に形成させることにより、最終印刷物のレイアウトや色の適否を判断することが行われていた。
【0004】
最近では、コンピュータ上で編集された画像を直接印刷版に出力する方式が徐々に普及してきており、このような場合にはコンピュータ上のデータからフィルムを介することなく直接カラー画像を得ることが望まれていた。
【0005】
このような目的には、昇華型・溶融熱転写方式や電子写真方式、インクジェット方式等種々の方式の応用が試みられてきたが、高画質な画像が得られる方式では費用がかかり生産性が劣るという欠点があり、費用が少なくてすみ生産性に優れた方式では画質が劣るという欠点があった。ハロゲン化銀感光材料を用いたシステムでは、優れた鮮鋭性等から、正確な網点画像が形成できるなど高画質な画像形成が可能であり、一方で上述したように連続した処理が可能であることや、複数の色画像形成ユニットに同時に画像を書き込む事ができることから高い生産性を実現することが可能であった。
【0006】
近年、印刷の分野でいわゆるデジタル化が進みコンピュータ内のデータから直接画像を得る要求が強まっているが前記したような理由によって、ハロゲン化銀感光材料がこの分野で有利に使われ始めている。特にハロゲン化銀感光材料を用いたシステムの場合、Y、M、Cの画像色素の量を変えて画像を形成することが可能なため、Y、M、C、Kのいわゆるプロセスカラー以外に特色を使った場合でも、これを再現することが可能であり絶大なメリットを提供することができる。特色の場合には、蛍光色のような彩度の高い色もあり、その色調を完全に再現することは不可能であるが、他のシステムではプロセスカラーに分解して再現するか、各色に対応する色素供与物質を含有する記録材料を提供しなければならないという課題を有しており、実用的な価値を減ずるものではなかった。
【0007】
例えば、プロセスカラーに分解して再現する方法では、元になる画像データに加工を加えてプルーフ画像を形成するため、プルーフ画像用のデータを準備する段階で生じた問題点であっても元になる画像データに戻って確認をしなければならず、効率化も中途半端にならざるを得なかった。また、特色用の記録材料を提供しようとしても、特色の種類は非常に多く、これらに対応する数を準備することは実質的に不可能であった。
【0008】
これらの欠点を改良したプルーフ画像作成装置としてハロゲン化銀感光材料を用いる装置が提案されており(例えば、非特許文献1参照。)、特色をプロセカラーに分解することなく再現することや特色とプロセスカラーとの重なりを識別可能に再現する機能を有していた。しかし、例えばベタ(大面積にわたって網%=100%となっている画像)の特色画像とプロセスカラーの平網(大面積にわたって一定の網%となっている画像)が重なっているところでは、画像内で変化がないため特色ベタとプロセスカラーの平網が重なっているのか否かを比較して判断することができず、また、蛍光色など色域外の色では色調を完全に再現することができないため絶対的な色調として合っているかどうかを判断することもできなかった。
【0009】
直接変調したLEDを光源とする濃度とドットゲインを独立に調整する画像形成方法が開示されており(例えば、特許文献1参照。)、印刷画像との差異の小さいプルーフ画像が容易に得られることを開示している。しかし、特色画像については何ら開示していない。またここで用いられているハロゲン化銀感光材料は可視光透過濃度0.3〜0.8に入るものであるが、特色画像の校正方法については何も述べられていない。
【0010】
本印刷機における各色の刷順と透過度とに基づいて模擬演算を行いプルーフ画像を形成する色校正方法を開示しており(例えば、特許文献2参照。)、プロセスカラーと特色の重なった部分をプルーフ画像上で再現する方法を開示している。しかし、具体的な方法についてはプロセスカラーの画像に分解して再現する方法について述べられおり、しかも特色とプロセスカラーの画像を合成した画像を作成する方法についてしか述べられていない。
【0011】
これまでのシステムでは、各画像毎に組み合わせる画像データを指定して画像出力することが必要であり、加工の程度は低いとはいうものの、プルーフ用の画像データを、それ用に準備することになりエラーの入り込む余地が残っていた。
【0012】
【非特許文献1】
(デジタルコンセンサスプロ パンフレット、コニカグラフィックイメージング(株)、東京、2002年9月)
【0013】
【特許文献1】
特開2001−305701号公報 (特許請求の範囲)
【0014】
【特許文献2】
特開平11−296664号公報 (特許請求の範囲)
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、特色を含む印刷物の校正作業が容易にかつ効率的に行えるようにすることであり、詳しくは、印刷用画像データを作成後、人手を介する機会を最低限とし、プルーフ画像と印刷物が一致しないというミスを防止し、かつ校正作業に必要な材料(プルーフ画像)が簡単に、しかも原稿との比較が容易な形で得ることができるプルーフ画像作成装置、システム及びこうした機能を実現するプログラムを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、印刷に用いる画像データが準備されて以降、人手を介する機会を最低限に減らすことにより、プルーフ画像が印刷物と間違いなく対応し、かつプルーフ画像によって容易に画像データが意図通りに作成されていることを確認できるシステムを完成すべく鋭意研究の結果、以下の構成によって達成された。
【0017】
1.イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、墨(K)画像データと少なくとも1色の特色画像データからプルーフ画像を形成する画像作成装置において、印刷に使用する画像データを1回指定することにより、Y、M、C、K画像データからなる画像と、特色画像データからなる画像と、Y、M、C、K、特色画像データからなる画像を作成することを特徴とするプルーフ画像作成装置。
【0018】
2.イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、墨(K)画像データと少なくとも1色の特色画像データからプルーフ画像を形成する画像作成装置において、特色画像データから作成される画像をプロセスカラーからなる画像に分解することなく、印刷に使用する画像データを1回指定することにより、Y、M、C、K画像データからなる画像と、特色画像データからなる画像と、Y、M、C、K、特色画像データからなる画像を作成することを特徴とするプルーフ画像作成装置。
【0019】
3.イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、墨(K)画像データと少なくとも1色の特色画像データからプルーフ画像を形成する画像作成装置において、印刷に使用する画像データを1回指定することにより、前記特色画像データと、Y、M、C、K画像データの重なりが識別可能に再現されたY、M、C、K画像データからなる画像と、特色画像データからなる画像と、Y、M、C、K、特色画像データからなる画像を作成することを特徴とするプルーフ画像作成装置。
【0020】
4.イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、墨(K)画像データと少なくとも1色の特色画像データからプルーフ画像を形成する画像作成装置において、該プルーフ画像作成装置が画像処理手段と画像出力手段を有し、該画像処理手段がデータ記憶手段を有し、データ記憶手段に記録された画像データを適宜組み合わせて画像データを画像出力手段に転送することにより、印刷に使用する画像データを1回指定することで、Y、M、C、K画像データからなる画像と、特色画像データからなる画像と、Y、M、C、K、特色画像データからなる画像を作成することを特徴とするプルーフ画像作成装置。
【0021】
5.前記1〜4のいずれか1項に記載のプルーフ画像作成装置に、Y、M、Cの3色の色材を有するハロゲン化銀感光材料を適用して、プルーフ画像を作成することを特徴とするプルーフ画像作成システム。
【0022】
6.前記ハロゲン化銀感光材料の支持体が、現像処理後の最低濃度部の可視光透過濃度が0.3〜0.8であることを特徴とする前記5に記載のプルーフ画像作成システム。
【0023】
7.イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、墨(K)画像データと少なくとも1色の特色画像データからなる印刷に使用する画像データが指定されると、コンピュータによりY、M、C、K画像データからなる画像と、特色画像データからなる画像と、Y、M、C、K、特色画像データからなる画像の画像形成に必要なデータが作成され、該データを画像出力装置に出力させる機能を有することを特徴とするプログラム。
【0024】
本発明を更に詳しく説明する。請求項1に記載の発明の特徴の一つは、Y、M、C、Kのプロセスカラーに加えて特色を用いることにある。特色の場合には、目に付きやすくするといった特別な再現意図でプロセスカラーでは再現しきれない色をだしたり、あるいはコーポレートカラーのように企業イメージを象徴する色としてその色調などを厳しく管理することを求められる場合に使われているため、特色が正しく使われているかどうかは印刷の品質を左右する非常に重要なポイントであった。
【0025】
請求項1に記載の発明の特徴は、印刷に使用する画像データを1回指定することにより、Y、M、C、K画像データからなる画像、特色画像データからなる画像、Y、M、C、K、特色画像データからなる画像の少なくとも3つの画像を作成することにある。従来の方式では、画像作成装置は、予め転送された画像データを一旦記憶し、画像ファイルから順次データを読み出し、必要な処理を行った後画像を出力する機能を有していた。従ってこの画像形成機能を用いれば、画像形成に必要な画像ファイルを指定するという準備作業を行って、上記画像形成機能を作動させれば指定された画像ファイルから合成されたプルーフ画像を得ることができる。
【0026】
請求項2に記載の発明の特徴の一つは、特色画像データからなる画像がプロセスカラーの画像に分解されないことにある。特色画像をプロセスカラーに分解して再現するということは、得られた画像上は本来の面積階調画像のもつ網%と異なる網%に表現される事であり、印刷画像を精密に再現するという観点からは好ましい再現方法とは言い難い。また、プルーフ画像用にプロセスカラーに分解するということは、オリジナルの印刷用の画像データをプルーフ作成のためのデータに加工する事であり、誤差により印刷とプルーフ画の対応関係が損なわれる危険性がある。
【0027】
請求項3に記載の発明の特徴の一つは、特色画像のデータとプロセスカラーの重なりが識別可能に再現されることにある。特色の使い方として、特色画像の部分のプロセスカラーの画像をなくしてしまう、いわゆるヌキの使い方と、特色画像を通して下のプロセス画像が透けて見える、いわゆるノセの使い方がある。ノセが完全に再現されないとしても本発明によればプロセスカラーのプルーフ画像と、特色のプルーフ画像を比較することでノセであるのかヌキであるのかは判別可能であり、目的を達成することは可能であり、かつ、請求項6に記載したような不透明度の支持体と用いた場合には、2つの画像を重ねることでノセとヌキの判別が可能で好ましく用いることができる。
【0028】
ただし、最終印刷物の仕上がりにより近い画像として校正ができるという意味でノセが識別可能に再現されることがより好ましい。
【0029】
請求項4に記載の発明の特徴の一つは、プルーフ画像作成装置が画像処理手段と画像出力手段を有することにある。ここにいう画像処理手段と画像出力手段は一つの筐体の中に収められていてもよいし、別々の筐体に収められていてもよい。例えば、画像処理手段は画像出力手段を制御するためのコンピュータとして独立に存在させてもよい。ここにいう画像処理手段とは、画像データファイルのデータからプルーフ画像形成のためのデータを作り出す手段を意味し、さらに複数の手段に分解されていてもよい。画像処理手段の機能は、画像データの形式などによって変更すべきものであり画一的に表現できるものではない。
【0030】
請求項7に記載の発明の特徴の一つは、印刷用画像データを指定された時に、この画像データを用いてコンピュータにより少なくとも3種のプルーフ画像の作成に必要なデータを作成させる機能を有することにある。ここにいうコンピュータとは、画像出力装置とは別な筐体に収められたいわゆるコンピュータであってもよいし、画像出力装置に組み込まれたデータ処理デバイスとメモリー、記憶装置などを組み合わせたものであってもよい。
【0031】
【発明の実施の形態】
発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1に従来の画像形成装置を用いて3種の画像を得ようとした場合のフローチャートを示す。図1に示すように、このような画像形成装置を用いて3種の画像を得ようとした場合、プロセスカラーの画像ファイルを指定する、特色画像のファイルを指定する、プロセスカラーと特色画像のファイルを指定するという3回の操作が必要となり、それぞれの操作の中に複数のファイルを指定する作業が含まれる。本来プルーフ画像作成装置の有用さは、動作が検証されたアルゴリズムによってデータの変換が行われるため、印刷に用いる画像データが正しく指定されれば、適正なプルーフ画像が得られていることが、印刷画像データが適正に作成されていることの必要十分条件であることにある。従って唯一ミスが入り込む余地のある画像データの指定の回数をできるだけ減らすことが求められる。
【0032】
デジタルデータに基づき面積階調画像を形成するシステムでは、網点をさらに小さな単位(ここではこれを画素と表現した)に分割し、この画素を適切な露光量で露光する事によってその集合体として網点を再現することが可能である。例えとして簡単な例を挙げれば、1つの網点が100個の画素で構成されるのであれば、50個の画素を現像可能なように露光する事により網%が50%の網点を形成する事ができる。
【0033】
図2に本発明のプルーフ画像作成装置のデータ処理の過程のフローチャートを示す。図3に本発明の画像データ形式の1例のブロック図を示す。
【0034】
まずプルーフ画像の作成に使用される画像データを指定する。具体的な作業としては、予め指定されたフォルダに画像ファイルを書き込むあるいは指定された変数に画像ファイル名を書き込むことで実現することができる。
【0035】
次に画像データを露光用のデータに編集していく処理作業について説明する。ここではJOB=1でプロセスカラー、JOB=2で特色、JOB=3でプロセスカラーと特色の画像を出力するものとし、まずJOB=1にセットする。まずデータを読み込む画素の番号(カウンタ)を1に設定し、例えば、図3「画像データa」において、画素1のY、M、C、K画像データを読み込む。次にどの色が発色しているのかを組み合わせて画素の色を判断する。これは図3「画素の色の判別TBL」を参照することにより、図3「画像データb」が作成される。たとえば、画素1ではYのみが発色しているので画素の色もYであるが、画素3ではYとMが発色しているため画素の色はRとなる。同様に画素4はKのみ発色しているため色もKであり、画素5はKとMが発色しているので画素の色はオーバープリント色であるK+Mとなる。次に、この色を作り出すためにY、M、C各画像形成層に与えるべき露光量を、図3の「色毎の各感光層の露光量設定TBL」から読みとり、各画素毎に各層に与える露光量を並べた、図3の「画素毎の露光量データ」とする。このデータを画像出力手段へ転送する。画素1のデータの処理が終わるとカウンタを+1して次の画素についての処理を行う。以下これを繰り返し各画素毎の露光量のデータを作成する。画像出力手段へのデータ転送のタイミングは画素単位で行ってもよいし、1回の主走査に必要なデータの処理が終わった時点でもよいし、全てのデータ処理が終了した時点であってもよい。画像出力手段ではこのデータを必要に応じてデバイスを制御する信号に変換して露光を行う。
【0036】
次に、JOB=2に設定し、特色画像データのみについて同様の処理を行い、このデータに基づいて露光を行う。更にJOB=3に設定し、プロセスカラーのデータと特色のデータについて同様の処理を行い、このデータに基づいて露光を行う。
【0037】
画像出力手段では、前記露光量データをもとに必要に応じて露光デバイスの駆動信号に変換し、露光を行う。この露光デバイスの駆動信号に変換するプロセスは、画像処理手段の中に含ませることもできる。画像出力手段では、必要に応じてデータバッファを設け、露光のタイミングを調整してもよい。
【0038】
この時に想定したデータの構造を図3の「画像データa」に示した。JOB変数に応じてどの画像データを読み込むかのみ変化するので、ここではY、M、C、K、特色画像データを取り扱う(JOB=3)ケースについて述べた。画像データとしては、画素の順に各色が発色しているかどうかのデータのみを持つものと想定した。Y、M、C、Kの発色の有無の組み合わせのパターンから、テーブル(「色毎の各感光層の露光量設定TBL」)を参照して画素の色が判断(「画像データb」)される。次に画素の色とY、M、C画像形成層の露光量のテーブル(「色毎の各感光層の露光量設定TBL」)を参照し各層に与えるべき露光量(「画素毎の露光量データ」)が決定される。画素の色を判断する所と画素の色から各画像形成層の露光量を決定する所を分離しているのは、例えばRを単色のYとMの単なる足し算ではなく独立に設定できるようにしたもので、要求する仕様により単純な足し算で表現してもよい。このように独立して設定できるようにすることで、より印刷に近似な画像を得ることができ好ましい。
【0039】
上記の説明は、露光デバイスが一つのケースについて述べているが、露光デバイスが副走査方向に10個並べられている場合であれば、画素1〜10が副走査方向に並んだ画素を表し、主走査方向に1画素分ずれたデータは画素11〜20で表すというように読み替えて考えればよい。
【0040】
本発明に用いられる露光装置の露光光源は、公知のものをいずれも好ましく用いることが出来るが、レーザーまたは発光ダイオード(以下LEDと表す)がより好ましく用いられる。
【0041】
レーザーとしては半導体レーザー(以下、LDと表す)がコンパクトであること、光源の寿命が長いことから好ましく用いられる。また、LDはDVD、音楽用CDの光ピックアップ、POSシステム用バーコードスキャナ等の用途や光通信等の用途に用いられており、安価であり、かつ比較的高出力のものが得られるという長所を有している。LDの具体的な例としては、アルミニウム・ガリウム・インジウム・ヒ素(650nm)、インジウム・ガリウム・リン(〜700nm)、ガリウム・ヒ素・リン(610〜900nm)、ガリウム・アルミニウム・ヒ素(760〜850nm)等を挙げることができる。最近では、青光を発振するレーザーも開発されているが、現状では、610nmよりも長波の光源としてLDを用いるのが有利である。
【0042】
SHG素子を有するレーザー光源としては、LD、YAGレーザーから発振される光をSHG素子により半分の波長の光に変換して放出させるものであり、可視光が得られることから適当な光源がない緑〜青の領域の光源として用いられる。この種の光源の例としては、YAGレーザーにSHG素子を組み合わせたもの(532nm)等がある。
【0043】
ガスレーザーとしては、ヘリウム・カドミウムレーザー(約442nm)、アルゴンイオンレーザー(約514nm)、ヘリウムネオンレーザー(約544nm、633nm)等が挙げられる。
【0044】
LEDとしては、LDと同様の組成をもつものが知られているが、青〜赤外まで種々のものが実用化されている。
【0045】
本発明に用いられる露光光源としては、各レーザーを単独で用いてもよいし、これらを組合せ、マルチビームとして用いてもよい。LDの場合には、例えば10個のLDを並べることにより10本の光束からなるビームが得られる。一方、ヘリウムネオンレーザーのような場合、レーザーから発した光をビームセパレーターで例えば10本の光束に分割する。
【0046】
露光用光源の強度変化は、LD、LEDのような場合には、個々の素子に流れる電流値を変化させる直接変調を行うことができる。LDの場合には、AOM(音響光学変調子)のような素子を用いて強度を変化させてもよい。ガスレーザーの場合には、AOM、EOM(電気光学変調子)等のデバイスを用いるのが一般である。
【0047】
光源にLEDを用いる場合には、光量が弱ければ、複数の素子で同一の画素を重複して露光する方法を用いてもよい。
【0048】
本願発明において面積階調画像という言葉を用いているが、これは画像上の濃淡を個々の画素の色の濃淡で表現するのではなく、特定の濃度に発色した部分の面積の大小で表現するものであり、網点と同義と考えてよい。
【0049】
通常面積階調露光であればY、M、C、墨の発色をさせることで目的を達することもできる。より好ましくは、墨に加えてM、C等の単色が発色したことを識別するには、3値以上の露光量を使い分けて露光する事が好ましい。印刷においては、特別な色の版を用いることがあるが、これを再現するためには、4値以上の露光量を使い分けて露光する事が好ましい。
【0050】
レーザー光源の場合には、ビーム径は25μm以下であることが好ましく、6〜22μmがより好ましい。6μmより小さいと画質的には好ましいが、調整が困難であったり、処理速度が低下したりする。一方、25μmより大きいとムラが大きくなり、画像の鮮鋭性も劣化する。ビーム径を最適化する事によってムラのない高精細の画像の書き込みを高速で行うことができる。
【0051】
本発明において、このような光で画像を描くには、ハロゲン化銀感光材料を用いる。この場合、ハロゲン化銀感光材料(以後、感光材料ともいう)上を光束が走査する必要があるが、感光材料を円筒状のドラムに巻き付けこれを高速に回転しながら回転方向に直角な方向に光束を動かす円筒外面走査方式をとってもよく、円筒状の窪みにハロゲン化銀感光材料を密着させて露光する円筒内面走査方式も好ましく用いることができる。多面体ミラーを高速で回転させこれによって搬送されるハロゲン化銀感光材料を搬送方向に対して直角に光束を移動して露光する平面走査方式をとってもよい。高画質であり、かつ大きな画像を得るには円筒外面走査方式がより好ましく用いられる。
【0052】
円筒外面走査方式での露光を行うには、ハロゲン化銀感光材料は正確に円筒状のドラムに密着されなければならない。これが的確に行われるためには、正確に位置合わせされて搬送される必要がある。本発明に用いられるハロゲン化銀感光材料は露光する側の面が外側に巻かれたものがより的確に位置合わせでき、好ましく用いることができる。同様な観点から、本発明に用いられるハロゲン化銀感光材料に用いられる支持体は適正な剛度があり、テーバー剛度で0.8〜4.0が好ましい。
【0053】
ドラム径は、露光するハロゲン化銀感光材料の大きさに適合させて任意に設定することができる。ドラムの回転数も任意に設定できるがレーザー光のビーム径、エネルギー強度、書き込みパターンや感光材料の感度などにより適当な回転数を選択することができる。生産性の観点からは、より高速な回転で走査露光できる方が好ましいが、具体的には1分間に200〜3000回転が好ましく用いられる。
【0054】
ドラムへのハロゲン化銀感光材料の固定方法は、機械的な手段によって固定させてもよいし、ドラム表面に吸引できる微小な穴を感光材料の大きさに応じて多数設けておき、感光材料を吸引して密着させることもできる。感光材料をドラムにできるだけ密着させることが画像ムラ等のトラブルを防ぐには重要である。
【0055】
請求項5に記載の発明の特徴の一つは、Y、M、Cの3色の色材を有するハロゲン化銀感光材料を用いることにある。前述のようにハロゲン化銀感光材料を用いることは、Y、M、Cの画像色素の量を変えて画像を形成することが可能なため、Y、M、C、Kのいわゆるプロセスカラー以外に特色を使った場合でも、これを自由に再現することが可能である。一方、他のシステムではプロセスカラーに分解して再現するか、各色に対応する色素供与物質を含有する記録材料を提供しなければならないという課題を有しておりハロゲン化銀感光材料を用いたシステムは絶大なメリットを提供することができる。
【0056】
しかし、特色の場合には、蛍光色のような彩度の高い色もあり、その色調を完全に再現することは不可能であり、特色ベタと平網が組み合わせられて使われた時など、絶対的な色調の違いから判別するのは難しく、本発明が有用に用いることができる態様である。
【0057】
以下に本発明に好ましく用いることができるハロゲン化銀感光材料について説明する。本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤としては、95モル%以上が塩化銀からなるハロゲン化銀乳剤が好ましく、塩化銀、塩臭化銀、塩沃臭化銀、塩沃化銀等任意のハロゲン組成を有するものが用いられる。中でも、塩化銀を95モル%以上含有する塩臭化銀、中でも臭化銀を高濃度に含有する部分を有するハロゲン化銀乳剤が好ましく用いられ、また、表面近傍に沃化銀を0.05〜0.5モル%含有する塩沃化銀も好ましく用いられる。臭化銀を高濃度に含有する部分を有するハロゲン化銀乳剤の、高濃度に臭化銀を含有する部分は、いわゆるコア・シェル乳剤であってもよいし、完全な層を形成せず単に部分的に組成の異なる領域が存在するだけのいわゆるエピタキシー接合した領域を形成していてもよい。臭化銀が高濃度に存在する部分は、ハロゲン化銀粒子の表面の結晶粒子の頂点に形成される事が特に好ましい。また、組成は連続的に変化してもよいし不連続に変化してもよい。
【0058】
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤には重金属イオンを含有させるのが有利である。これによっていわゆる相反則不軌が改良され、高照度露光での減感が防止されたりシャドー側での軟調化が防止されることが期待される。このような目的に用いることの出来る重金属イオンとしては、鉄、イリジウム、白金、パラジウム、ニッケル、ロジウム、オスミウム、ルテニウム、コバルト等の第8〜10族金属や、カドミウム、亜鉛、水銀などの第12族遷移金属や、鉛、レニウム、モリブデン、タングステン、ガリウム、クロムの各イオンを挙げることができる。中でも鉄、イリジウム、白金、ルテニウム、ガリウム、オスミウムの金属イオンが好ましい。これらの金属イオンは、塩や、錯塩の形でハロゲン化銀乳剤に添加することが出来る。前記重金属イオンが錯体を形成する場合には、その配位子としてシアン化物イオン、チオシアン酸イオン、シアン酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、沃化物イオン、カルボニル、アンモニア、1,2,4−トリアゾール等を挙げることができる。中でも、シアン化物イオン、チオシアン酸イオン、イソチオシアン酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン等が好ましい。ハロゲン化銀乳剤に重金属イオンを含有させるためには、該重金属化合物をハロゲン化銀粒子の形成前、ハロゲン化銀粒子の形成中、ハロゲン化銀粒子の形成後の物理熟成中の各工程の任意の場所で添加すればよい。前述の条件を満たすハロゲン化銀乳剤を得るには、重金属化合物をハロゲン化物塩と一緒に溶解して粒子形成工程の全体或いは一部にわたって連続的に添加する事ができる。また、あらかじめこれらの重金属化合物を含有するハロゲン化銀微粒子を形成しておいて、これを添加することによって調製する事もできる。前記重金属イオンをハロゲン化銀乳剤中に添加するときの量はハロゲン化銀1モル当り1×10-9モル以上、1×10-2モル以下がより好ましく、特に1×10-8モル以上5×10-5モル以下が好ましい。
【0059】
本発明に用いられる粒子の形状は任意のものを用いることが出来る。好ましい一つの例は、(100)面を結晶表面として有する立方体である。また、米国特許4,183,756号、同4,225,666号、特開昭55−26589号、特公昭55−42737号や、ザ・ジャーナル・オブ・フォトグラフィック・サイエンス(J.Photogr.Sci.)21巻、39頁(1973)等の文献に記載された方法等により、八面体、十四面体、十二面体等の形状を有する粒子をつくり、これを用いることもできる。さらに、双晶面を有する粒子を用いてもよい。
【0060】
本発明に用いられる粒子は、単一の形状からなる粒子が好ましく用いられるが、単分散のハロゲン化銀乳剤を二種以上同一層に添加する事が特に好ましい。
【0061】
本発明に用いられる粒子の粒径は特に制限はないが、迅速処理性及び、感度など、他の写真性能などを考慮すると、好ましくは、0.1〜1.2μm、更に好ましくは、0.2〜1.0μmの範囲である。
【0062】
この粒径は、粒子の投影面積か直径近似値を使ってこれを測定することができる。粒子が実質的に均一形状である場合は、粒径分布は直径か投影面積としてかなり正確にこれを表すことができる。
【0063】
本発明に用いられるハロゲン化銀粒子の粒径の分布は、好ましくは変動係数が0.22以下、更に好ましくは0.15以下の単分散ハロゲン化銀粒子であり、特に好ましくは変動係数0.15以下の単分散乳剤を2種以上同一層に添加する事である。ここで変動係数は、粒径分布の広さを表す係数であり、次式によって定義される。
【0064】
変動係数=S/R
(ここに、Sは粒径分布の標準偏差、Rは平均粒径を表す。)
ハロゲン化銀乳剤の調製装置、方法としては、当業界において公知の種々の方法を用いることができる。
【0065】
本発明に用いられる乳剤は、酸性法、中性法、アンモニア法の何れで得られたものであってもよい。該粒子は一時に成長させたものであってもよいし、種粒子を作った後で成長させてもよい。種粒子を作る方法と成長させる方法は同じであっても、異なってもよい。
【0066】
また、可溶性銀塩と可溶性ハロゲン化物塩を反応させる形式としては、順混合法、逆混合法、同時混合法、それらの組合せなど、いずれでもよいが、同時混合法で得られたものが好ましい。更に同時混合法の一形式として特開昭54−48521号等に記載されているpAgコントロールド・ダブルジェット法を用いることもできる。
【0067】
また、特開昭57−92523号、同57−92524号等に記載の反応母液中に配置された添加装置から水溶性銀塩及び水溶性ハロゲン化物塩水溶液を供給する装置、ドイツ公開特許2,921,164号等に記載された水溶性銀塩及び水溶性ハロゲン化物塩水溶液を連続的に濃度変化して添加する装置、特公昭56−501776号等に記載の反応器外に反応母液を取り出し、限外濾過法で濃縮することによりハロゲン化銀粒子間の距離を一定に保ちながら粒子形成を行なう装置などを用いてもよい。
【0068】
更に必要で有ればチオエーテル等のハロゲン化銀溶剤を用いてもよい。また、メルカプト基を有する化合物、含窒素ヘテロ環化合物または増感色素のような化合物をハロゲン化銀粒子の形成時、または、粒子形成終了の後に添加して用いてもよい。
【0069】
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、金化合物を用いる増感法、カルコゲン増感剤を用いる増感法を組み合わせて用いることが出来る。カルコゲン増感剤としては、イオウ増感剤、セレン増感剤、テルル増感剤などを用いることが出来るが、イオウ増感剤が好ましい。イオウ増感剤としてはチオ硫酸塩、トリエチルチオ尿素、アリルチオカルバミドチオ尿素、アリルイソチアシアネート、シスチン、p−トルエンチオスルホン酸塩、ローダニン、無機イオウ等が挙げられる。
【0070】
イオウ増感剤の添加量としては、適用されるハロゲン化銀乳剤の種類や期待する効果の大きさなどにより変える事が好ましいが、ハロゲン化銀1モル当たり5×10-10〜5×10-5モルの範囲、好ましくは5×10-8〜3×10-5モルの範囲が好ましい。
【0071】
金増感剤としては、塩化金酸、硫化金等の他、各種の金錯体を挙げることができる。金錯体に用いられる配位子化合物としては、ジメチルローダニン、チオシアン酸、メルカプトテトラゾール、メルカプトトリアゾール等を挙げることができる。金化合物の使用量は、ハロゲン化銀乳剤の種類、使用する化合物の種類、熟成条件などによって一様ではないが、通常はハロゲン化銀1モル当たり1×10-4モル〜1×10-8モルであることが好ましい。更に好ましくは1×10-5モル〜1×10-8モルである。これらの化合物は、増感剤としてではなく、塗布液の調製段階などで種々の目的で添加することができる。
【0072】
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤の化学増感法としては、還元増感法を用いてもよい。
【0073】
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤には、ハロゲン化銀感光材料の調製工程中に生じるカブリを防止したり、保存中の性能変動を小さくしたり、現像時に生じるカブリを防止する目的で公知のカブリ防止剤、安定剤を用いることが出来る。こうした目的に用いることのできる好ましい化合物の例として、特開平2−146036号7ページ下欄に記載された一般式(II)で表される含窒素複素環メルカプト化合物を挙げることができ、さらに好ましい具体的な化合物としては、同公報の8ページに記載の(IIa−1)〜(IIa−8)、(IIb−1)〜(IIb−7)の化合物や、特開2000−267235号8ページ右欄32〜36行目に記載の化合物を挙げることができる。これらの化合物は、その目的に応じて、ハロゲン化銀乳剤粒子の調製工程、化学増感工程、化学増感工程の終了時、塗布液調製工程などの工程で添加される。これらの化合物の存在下に化学増感を行う場合には、ハロゲン化銀1モル当り1×10-5モル〜5×10-4モル程度の量が好ましく用いられる。化学増感終了時に添加する場合には、ハロゲン化銀1モル当り1×10-6モル〜1×10-2モル程度の量が好ましく、1×10-5モル〜5×10-3モルがより好ましい。塗布液調製工程において、ハロゲン化銀乳剤層に添加する場合には、ハロゲン化銀1モル当り1×10-6モル〜1×10-1モル程度の量が好ましく、1×10-5モル〜1×10-2モルがより好ましい。またハロゲン化銀乳剤層以外の層に添加する場合には、塗布被膜中の量が、1m2当り1×10-9モル〜1×10-3モル程度の量が好ましい。
【0074】
本発明に用いられる写真感光材料には、イラジエーション防止やハレーション防止の目的で種々の波長域に吸収を有する染料を用いることができる。この目的で、公知の化合物をいずれも用いることが出来るが、特に、可視域に吸収を有する染料としては、特開平3−251840号308ページに記載のAI−1〜11の染料および特開平6−3770号記載の染料が好ましく用いられる。
【0075】
本発明に係るハロゲン化銀感光材料は、ハロゲン化銀乳剤層のうち最も支持体に近いハロゲン化銀乳剤層より支持体に近い側に少なくとも1層の耐拡散性化合物で着色された親水性コロイド層を有することが好ましい。着色物質としては染料またはそれ以外の有機、無機の着色物質を用いることができる。また、該層は白色顔料を含有していてもよい。白色顔料としては、ルチル型二酸化チタン、アナターゼ型二酸化チタン、硫酸バリウム、ステアリン酸バリウム、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、カオリン等を用いることができるが、中でも種々の理由から二酸化チタンが好ましい。白色顔料は処理液が浸透できるような例えばゼラチン等の親水性コロイドの水溶液バインダー中に分散される。白色顔料の塗布付量は好ましくは0.1g/m2〜50g/m2の範囲であり、更に好ましくは0.2g/m2〜5g/m2の範囲である。
【0076】
支持体と、支持体から最も近いハロゲン化銀乳剤層との間には、着色された親水性コロイド層の他に必要に応じて下塗り層、あるいは任意の位置に中間層等の非感光性親水性コロイド層を設けることができる。
【0077】
本発明に係るハロゲン化銀感光材料中に、蛍光増白剤を添加する事で白地性をより改良でき好ましい。蛍光増白剤は、紫外線を吸収して可視光の蛍光を発する事のできる化合物であれば特に制限はないが、分子中に少なくとも1個以上のスルホン酸基を有するジアミノスチルベン系化合物が好ましく、これらの化合物には増感色素の感材外への溶出を促進する効果もある。他の好ましい一つの形態は、蛍光増白効果を有する固体微粒子化合物である。
【0078】
本発明に係るハロゲン化銀感光材料には、400〜900nmの波長域の特定領域に分光増感されたハロゲン化銀乳剤を含む層を有する。該ハロゲン化銀乳剤は一種または、二種以上の増感色素を組み合わせて含有する。
【0079】
本発明のハロゲン化銀乳剤に用いられる分光増感色素としては、公知の化合物のいずれでもよいが、青感光性増感色素としては、特開平3−251840号28ページに記載のBS−1〜8を単独でまたは組み合わせて好ましく用いることができる。緑感光性増感色素としては、同公報28ページに記載のGS−1〜5が好ましく用いられる。赤感光性増感色素としては同公報29ページに記載のRS−1〜8が好ましく用いられる。
【0080】
これらの増感色素の添加時期としては、ハロゲン化銀粒子形成から化学増感終了までの任意の時期でよい。また、これらの色素の添加方法としては、水またはメタノール、エタノール、フッ素化アルコール、アセトン、ジメチルホルムアミド等の水と混和性の有機溶媒に溶解して溶液として添加してもよいし、増感色素の濃度が1.0g/mlより大きい、水混和性溶媒の溶液または、乳化物、懸濁液として添加してもよい。
【0081】
増感色素の分散方法としては、高速撹拌型分散機を用いて水系中に機械的に1μm以下の微粒子に粉砕・分散する方法以外に、特開昭58−105141号に記載のようにpH6〜8、60〜80℃の条件下で水系中において機械的に1μm以下の微粒子に粉砕・分散する方法、特公昭60−6496号に記載の表面張力を3.8×10-2N/m以下に抑える界面活性剤の存在下に分散する方法、特開昭50−80826号に記載の実質的に水を含まず、pKaが5を上回らない酸に溶解し、該溶解液を水性液に添加分散し、この分散物をハロゲン化銀乳剤に添加する方法等を用いることができる。
【0082】
分散に用いる分散媒としては水が好ましいが、少量の有機溶媒を含ませて溶解性を調整したり、ゼラチン等の親水性コロイドを添加して分散液の安定性を高めることもできる。
【0083】
分散液を調製するのに用いることのできる分散装置としては、例えば、特開平4−125631号公報第1図に記載の高速撹拌型分散機の他、ボールミル、サンドミル、超音波分散機等を挙げることができる。
【0084】
また、これらの分散装置を用いるに当たって、特開平4−125632号に記載のように、あらかじめ乾式粉砕などの前処理を施した後、湿式分散を行う等の方法をとってもよい。
【0085】
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は一種または、二種以上の増感色素を組み合わせて含有してもよい。
【0086】
本発明に係るハロゲン化銀感光材料に用いられるカプラーとしては、発色現像主薬の酸化体とカップリング反応して340nmより長波長域に分光吸収極大波長を有するカップリング生成物を形成し得るいかなる化合物をも用いることが出来るが、特に代表的な物としては、波長域350〜500nmに分光吸収極大波長を有するイエロー色素形成カプラー、波長域500〜600nmに分光吸収極大波長を有するマゼンタ色素形成カプラー、波長域600〜750nmに分光吸収極大波長を有するシアン色素形成カプラーとして知られているものが代表的である。
【0087】
本発明に係る感光材料に用いられるマゼンタカプラーとしては、特開平8−328210号2ページ記載の一般式M−IもしくはM−IIで示される化合物が好ましい。好ましい化合物の具体例としては、同号6ページから16ページに記載のMCP−1〜MCP−41を挙げることができる。更に他の具体例としては欧州公開特許0273712号6〜21頁に記載されている化合物M−1〜M−61及び同0235913号36〜92頁に記載されている化合物1〜223の中の上述の代表的具体例以外のものがある。
【0088】
該マゼンタカプラーは他の種類のマゼンタカプラーと併用することもでき、通常ハロゲン化銀1モル当たり1×10-3モル〜1モル、好ましくは1×10-2モル〜8×10-1モルの範囲で用いることができる。
【0089】
本発明に係る感光材料において形成されるマゼンタ画像の分光吸収のλmaxは530〜560nmであることが好ましく、またλL0.2は、580〜635nmであることが好ましい。λL0.2とは、画像色素の分光吸光度曲線において、最大吸光度が1.0である時、最大吸光度を示す波長よりも長波で、吸光度が0.2となる波長をいう。この量は画像色素の長波側の不要吸収の大きさを示す目安となる量であり、λmaxに近い波長であるほど不要吸収が小さく好ましいことを表す。
【0090】
本発明に係るハロゲン化銀感光材料のマゼンタ画像形成層には、マゼンタカプラーに加えてイエローカプラーが含有される事が好ましい。これらのカプラーのpKaの差は2以内であることが好ましく、更に好ましくは1.5以内である。本発明のマゼンタ画像形成性層に含有させる好ましいイエローカプラーは特開平6−95283号12ページ右欄に記載の一般記載一般式[Y−Ia]で表されるカプラーである。同公報の一般式[Y−1]で表されるカプラーのうち特に好ましいものは、一般式[M−1]で表されるマゼンタカプラーと組み合わせる場合、組み合わせる[M−1]で表されるカプラーのpKaより3以上低くないpKa値より3以上低くないpKa値を有するカプラーである。
【0091】
該イエローカプラーとして具体的な化合物例は、特開平6−95283号12〜13ページ記載の化合物Y−1及びY−2の他、特開平2−139542号の13ページから17ページ記載の化合物(Y−1)〜(Y−58)を好ましく使用することができるがもちろんこれらに限定されることはない。
【0092】
本発明に係る感光材料においてシアン画像形成層中に含有されるシアンカプラーとしては、公知のフェノール系、ナフトール系又はイミダゾール系、アゾール系カプラーを用いることができる。例えば、アルキル基、アシルアミノ基、或いはウレイド基などを置換したフェノール系カプラー、5−アミノナフトール骨格から形成されるナフトール系カプラー、離脱基として酸素原子を導入した2当量型ナフトール系カプラーなどが代表される。このうち好ましい化合物としては特開平6−95283号13ページ記載の一般式[C−I]、[C−II]が挙げられる。
【0093】
該シアンカプラーは通常ハロゲン化銀乳剤層において、ハロゲン化銀1モル当たり1×10-3モル〜1モル、好ましくは1×10-2モル〜8×10-1モルの範囲で用いることができる。
【0094】
本発明に係る感光材料においてイエロー画像形成層中に含有されるイエローカプラーとしては、公知のアシルアセトアニリド系カプラー等を好ましく用いることができる。
【0095】
該イエローカプラーの具体例としては、例えば特開平3−241345号の5頁〜9頁に記載の化合物、Y−I−1〜Y−I−55で示される化合物、もしくは特開平3−209466号の11〜14頁に記載の化合物、Y−1〜Y−30で示される化合物も好ましく使用することができる。更に特開平6−95283号21ページ記載の一般式〔Y−I〕で表されるカプラー等も挙げることができる。
【0096】
本発明に係る感光材料により形成されるイエロー画像の分光吸収のλmaxは425nm以上であることが好ましく、λL0.2は515nm以下であることが好ましい。
【0097】
該イエロー色画像の分光吸収のλL0.2とは、特開平6−95283号21ページ右欄1行〜24行に記載の内容で定義される値であり、イエロー色素画像の分光吸収特性で長波側の不要吸収の大きさを表す。
【0098】
該イエローカプラーは通常ハロゲン化銀乳剤層において、ハロゲン化銀1モル当たり1×10-3モル〜1モル、好ましくは1×10-2モル〜8×10-1モルの範囲で用いることができる。
【0099】
該マゼンタ色画像、シアン色画像、及びイエロー色画像の分光吸収特性を調整するために、色調調整作用を有する化合物を添加する事が好ましい。このための化合物としては、特開平6−95283号22ページ記載の一般式[HBS−I]に記載されるリン酸エステル系化合物、[HBS−II]で示されるホスフィンオキサイド系化合物が好ましく、より好ましくは同号22ページ記載の一般式[HBS−II]で示される化合物である。また、特開平4−265,975号5ページ記載の(a−i)〜(a−x)を代表とする高級アルコール系化合物を挙げることができる。
【0100】
本発明に係る感光材料においてハロゲン化銀乳剤層は支持体上に積層塗布されるが支持体からの順番はどのような順番でもよい。この他に必要に応じ中間層、フィルター層、保護層等を配置することができる。
【0101】
前記マゼンタ、シアン、イエローの各カプラーには、形成された色素画像の光、熱、湿度等による褪色を防止するため褪色防止剤を併用することができる。好ましい化合物としては、特開平2−66541号3ページ記載の一般式I及び一般式IIで示されるフェニルエーテル系化合物、特開平3−174150号記載の一般式IIIBで示されるフェノール系化合物、特開平64−90445号記載の一般式Aで示されるアミン系化合物、特開昭62−182741号記載の一般式XII、XIII、XIV、XVで示される金属錯体が特にマゼンタ色素用として好ましい。また特開平1−196049号記載の一般式I′で示される化合物および特開平5−11417号記載の一般式IIで示される化合物が特にイエロー、シアン色素用として好ましい。
【0102】
本発明に係るハロゲン化銀感光材料に用いられるステイン防止剤やその他の有機化合物を添加するのに水中油滴型乳化分散法を用いる場合には、通常、沸点150℃以上の水不溶性高沸点有機溶媒に、必要に応じて低沸点及び/または水溶性有機溶媒を併用して溶解し、ゼラチン水溶液などの親水性バインダー中に界面活性剤を用いて乳化分散する。分散手段としては、撹拌機、ホモジナイザー、コロイドミル、フロージェットミキサー、超音波分散機等を用いることができる。分散後、または、分散と同時に低沸点有機溶媒を除去する工程を入れてもよい。ステイン防止剤等を溶解して分散するために用いることの出来る高沸点有機溶媒としては、トリクレジルホスフェート、トリオクチルホスフェート等のリン酸エステル類、トリオクチルホスフィンオキサイド等のホスフィンオキサイド類が好ましく用いられる。また高沸点有機溶媒の誘電率としては3.5〜7.0である事が好ましい。また二種以上の高沸点有機溶媒を併用することもできる。
【0103】
本発明に係る感光材料に用いられる写真用添加剤の分散や塗布時の表面張力調整のため用いられる界面活性剤として好ましい化合物としては、1分子中に炭素数8〜30の疎水性基とスルホン酸基またはその塩を含有するものが挙げられる。具体的には特開昭64−26854号記載のA−1〜A−11が挙げられる。またアルキル基に弗素原子を置換した界面活性剤も好ましく用いられる。これらの分散液は通常ハロゲン化銀乳剤を含有する塗布液に添加されるが、分散後塗布液に添加されるまでの時間、および塗布液に添加後塗布までの時間は短いほうがよく各々10時間以内が好ましく、3時間以内、20分以内がより好ましい。
【0104】
本発明に係るハロゲン化銀感光材料には、現像主薬酸化体と反応する化合物を感光層と感光層の間の層に添加して色濁りを防止したりまたハロゲン化銀乳剤層に添加してカブリ等を改良する事が好ましい。このための化合物としてはハイドロキノン誘導体が好ましく、さらに好ましくは2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノンのようなジアルキルハイドロキノンである。特に好ましい化合物は特開平4−133056号記載の一般式IIで示される化合物であり、同号13〜14ページ記載の化合物II−1〜II−14および17ページ記載の化合物1が挙げられる。
【0105】
本発明に係る感光材料中には紫外線吸収剤を添加してスタチックカブリを防止したり色素画像の耐光性を改良することが好ましい。好ましい紫外線吸収剤としてはベンゾトリアゾール類が挙げられ、特に好ましい化合物としては特開平1−250944号記載の一般式III−3で示される化合物、特開昭64−66646号記載の一般式IIIで示される化合物、特開昭63−187240号記載のUV−1L〜UV−27L、特開平4−1633号記載の一般式Iで示される化合物、特開平5−165144号記載の一般式(I)、(II)で示される化合物が挙げられる。
【0106】
本発明に係る感光材料には、油溶性染料や顔料を含有すると白地性が改良され好ましい。油溶性染料の代表的具体例は、特開平2−842号8ページ〜9ページに記載の化合物1〜27があげられる。
【0107】
本発明に係るハロゲン化銀感光材料には、バインダーとしてゼラチンを用いることが有利であるが、必要に応じて他のゼラチン、ゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子のグラフトポリマー、ゼラチン以外のタンパク質、糖誘導体、セルロース誘導体、単一あるいは共重合体のごとき合成親水性高分子物質等の親水性コロイドも用いることができる。
【0108】
これらバインダーの硬膜剤としてはビニルスルホン型硬膜剤やクロロトリアジン型硬膜剤を単独または併用して使用する事が好ましい。特開昭61−249054号、同61−245153号記載の化合物を使用する事が好ましい。また写真性能や画像保存性に悪影響するカビや細菌の繁殖を防ぐためコロイド層中に特開平3−157646号記載のような防腐剤および抗カビ剤を添加する事が好ましい。また感光材料または処理後の試料の表面の物性を改良するため保護層に特開平6−118543号や特開平2−73250号記載の滑り剤やマット剤を添加する事が好ましい。
【0109】
本発明に係る感光材料に用いる支持体としては、どのような材質を用いてもよく、ポリエチレンやポリエチレンテレフタレートで被覆した紙、天然パルプや合成パルプからなる紙支持体、塩化ビニルシート、白色顔料を含有してもよいポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート支持体、バライタ紙などを用いることができる。なかでも、原紙の両面に耐水性樹脂被覆層を有する支持体が好ましい。耐水性樹脂としてはポリエチレンやポリエチレンテレフタレートまたはそれらのコポリマーが好ましい。
【0110】
紙の表面に耐水性樹脂被覆層を有する支持体は、通常、50〜300g/m2の質量を有する表面の平滑なものが用いられるが、プルーフ画像を得る目的に対しては、取り扱いの感覚を印刷用紙に近づけるため、130g/m2以下の原紙が好ましく用いられ、さらに70〜120g/m2の原紙が好ましく用いられる。
【0111】
請求項6に記載の発明の特徴の一つは、前記ハロゲン化銀感光材料が、現像処理後の最低濃度部の可視光透過濃度0.3〜0.8である支持体を有することにある。ここにいう可視光透過濃度は分光条件ステータスAの赤濃度で代表させることができる。この範囲の透過濃度を有する材料を用いることにより、画像を横に並べて比較することに加え、重ね合わせて比較することも可能となりより効率的に校正作業を行うことができる。
【0112】
本発明に用いられる支持体としては、ランダムな凹凸を有するものであっても平滑なものであっても好ましく用いることができる。
【0113】
支持体に用いられる白色顔料としては、無機及び/または有機の白色顔料を用いることができ、好ましくは無機の白色顔料が用いられる。例えば硫酸バリウム等のアルカリ土類金属の硫酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩、微粉ケイ酸、合成ケイ酸塩等のシリカ類、ケイ酸カルシウム、アルミナ、アルミナ水和物、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、クレイ等があげられる。白色顔料は好ましくは硫酸バリウム、酸化チタンである。
【0114】
支持体の表面の耐水性樹脂層中に含有される白色顔料の量は、鮮鋭性を改良するうえで13質量%以上が好ましく、さらには15質量%が好ましい。
【0115】
本発明に係る紙支持体の耐水性樹脂層中の白色顔料の分散度は、特開平2−28640号に記載の方法で測定することができる。この方法で測定したときに、白色顔料の分散度が前記公報に記載の変動係数として0.20以下であることが好ましく、0.15以下であることがより好ましい。
【0116】
本発明に用いられる両面に耐水性樹脂層を有する紙支持体の樹脂層は、1層であってもよいし、複数層からなってもよい。複数層とし、乳剤層と接する方に白色顔料を高濃度で含有させると鮮鋭性の向上が大きく、プルーフ用画像を形成するのに好ましい。
【0117】
また支持体の中心面平均粗さ(SRa)の値が0.15μm以下、さらには0.12μm以下であるほうが光沢性がよいという効果が得られより好ましい。
【0118】
本発明に係る写真感光材料のハロゲン化銀乳剤層は、必要に応じて支持体表面にコロナ放電、紫外線照射、火炎処理等を施した後、直接または下塗層(支持体表面の接着性、帯電防止性、寸度安定性、耐摩擦性、硬さ、ハレーション防止性、摩擦特性及び/またはその他の特性を向上するための1または2以上の下塗層)を介して塗布されていてもよい。
【0119】
ハロゲン化銀乳剤を用いた写真感光材料の塗布に際して、塗布性を向上させるために増粘剤を用いてもよい。塗布法としては2種以上の層を同時に塗布することの出来るエクストルージョンコーティング及びカーテンコーティングが特に有用である。
【0120】
本発明において用いられる芳香族一級アミン現像主薬としては、公知の化合物を用いることができる。これらの化合物の例として下記の化合物を挙げることができる。
CD−1) N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン
CD−2) 2−アミノ−5−ジエチルアミノトルエン
CD−3) 2−アミノ−5−(N−エチル−N−ラウリルアミノ)トルエン
CD−4) 4−(N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アミノ)アニリン
CD−5) 2−メチル−4−(N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アミノ)アニリン
CD−6) 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−(メタンスルホンアミド)エチル)−アニリン
CD−7) N−(2−アミノ−5−ジエチルアミノフェニルエチル)メタンスルホンアミド
CD−8) N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン
CD−9) 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−メトキシエチルアニリン
CD−10) 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−エトキシエチル)アニリン
CD−11) 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(γ−ヒドロキシプロピル)アニリン
本発明においては、上記は色現像液を任意のpH域で使用できるが、迅速処理の観点からpH9.5〜13.0であることが好ましく、より好ましくはpH9.8〜12.0の範囲で用いられる。
【0121】
本発明に係る発色現像の処理温度は、35℃以上、70℃以下が好ましい。温度が高いほど短時間の処理が可能であり好ましいが、処理液の安定性からはあまり高くない方が好ましく、37℃以上60℃以下で処理することが好ましい。
【0122】
発色現像時間は、従来一般には3分30秒程度で行われているが、本発明では40秒以内が好ましく、25秒以内の範囲で行うことがさらに好ましい。
【0123】
発色現像液には、前記の発色現像主薬に加えて、既知の現像液成分化合物を添加することが出来る。通常、pH緩衝作用を有するアルカリ剤、塩化物イオン、ベンゾトリアゾール類等の現像抑制剤、保恒剤、キレート剤などが用いられる。
【0124】
本発明のハロゲン化銀感光材料は、発色現像後、漂白処理及び定着処理を施される。漂白処理は定着処理と同時に行なってもよい。定着処理の後は、通常は水洗処理が行なわれる。また、水洗処理の代替として、安定化処理を行なってもよい。本発明のハロゲン化銀感光材料の現像処理に用いる現像処理装置としては、処理槽に配置されたローラーに感光材料をはさんで搬送するローラートランスポートタイプであっても、ベルトに感光材料を固定して搬送するエンドレスベルト方式であってもよいが、処理槽をスリット状に形成して、この処理槽に処理液を供給するとともに感光材料を搬送する方式や処理液を噴霧状にするスプレー方式、処理液を含浸させた担体との接触によるウエッブ方式、粘性処理液による方式なども用いることができる。大量に処理する場合には、自動現像機を用いてランニング処理されるのが、通常だがこの際、補充液の補充量は少ない程好ましく、環境適性等より最も好ましい処理形態は、補充方法として錠剤の形態で処理剤を添加することであり、公開技報94−16935に記載の方法が最も好ましい。
【0125】
【実施例】
以下、実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0126】
実施例1
(印刷物の調製)
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、墨(K)、赤(R)、緑(G)、青(B)、3色墨(3C)、4色墨(3C+K)、オーバープリント色(K+Y、K+M、K+C、K+R、K+G、K+B)のパッチを並べ、各パッチの1/2の領域に銀色のインクを刷り重ねた印刷物を用意し、エックスライト社製508型濃度計を用い各々のB、G、R濃度を測定した。分光特性はステータスTを用いた。
【0127】
次に上記のパッチを並べた画像に対応する画像データファイルを作成した。画像ファイルは図3のような形式をもった各画素におけるY、M、C、K、特色が発色するかどうかを表したものである。
【0128】
(ハロゲン化銀感光材料の調製)
片面に高密度ポリエチレンを、もう一方の面にアナターゼ型酸化チタンを15質量%の含有量で分散して含む溶融ポリエチレンをラミネートした、平米当たりの質量が115gのポリエチレンラミネート紙反射支持体(テーバー剛度=3.5、PY値=2.7μm)上に、下記表1、表2に示す層構成の各層を酸化チタンを含有するポリエチレン層の側に塗設し、更に裏面側にはゼラチン6.00g/m2、シリカマット剤0.65g/m2を塗設した多層ハロゲン化銀感光材料試料101を作製した。
【0129】
カプラーは高沸点溶媒に溶解して超音波分散し、分散物として添加したが、この時、界面活性剤として(SU−1)を用いた。又、硬膜剤として(H−1)、(H−2)を添加した。塗布助剤としては、界面活性剤(SU−2)、(SU−3)を添加し、表面張力を調整した。また各層に(F−1)を全量が0.04g/m2となるように添加した。
【0130】
【表1】
【0131】
【表2】
【0132】
SU−1:トリ−i−プロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム
SU−2:スルホ琥珀酸ジ(2−エチルヘキシル)・ナトリウム塩
SU−3:スルホ琥珀酸ジ(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル)・ナトリウム塩
H−1 :テトラキス(ビニルスルホニルメチル)メタン
H−2 :2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン・ナトリウム
HQ−1:2,5−ジ−t−オクチルハイドロキノン
HQ−2:2,5−ジ((1,1−ジメチル−4−ヘキシルオキシカルボニル)ブチル)ハイドロキノン
HQ−3:2,5−ジ−sec−ドデシルハイドロキノンと2,5−ジ−sec−テトラデシルハイドロキノンと2−sec−ドデシル−5−sec−テトラデシルハイドロキノンの質量比1:1:2の混合物
SO−1:トリオクチルホスフィンオキサイド
SO−2:ジ(i−デシル)フタレート
SO−3:オレイルアルコール
SO−4:トリクレジルホスフェート
PVP :ポリビニルピロリドン
【0133】
【化1】
【0134】
【化2】
【0135】
(青感光性ハロゲン化銀乳剤の調製)
40℃に保温した2%ゼラチン水溶液1リットル中に下記(A液)及び(B液)をpAg=7.3、pH=3.0に制御しつつ同時添加し、更に下記(C液)及び(D液)をpAg=8.0、pH=5.5に制御しつつ同時添加した。この時、pAgの制御は特開昭59−45437号記載の方法により行い、pHの制御は硫酸又は水酸化ナトリウム水溶液を用いて行った。
(A液)
塩化ナトリウム 3.42g
臭化カリウム 0.03g
水を加えて 200ml
(B液)
硝酸銀 10g
水を加えて 200ml
(C液)
塩化ナトリウム 102.7g
ヘキサクロロイリジウム(IV)酸カリウム 4×10-8モル
ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム 2×10-5モル
臭化カリウム 1.0g
水を加えて 600ml
(D液)
硝酸銀 300g
水を加えて 600ml
添加終了後、花王アトラス社製デモールNの5%水溶液と硫酸マグネシウムの20%水溶液を用いて脱塩を行った後、ゼラチン水溶液と混合して平均粒径0.71μm、粒径分布の変動係数0.07、塩化銀含有率99.5モル%の単分散立方体乳剤EMP−101を得た。
【0136】
上記(EMP−101)に対し、下記化合物を用い60℃にて最適に化学増感を行い、青感光性ハロゲン化銀乳剤(Em−B101)を得た。
【0137】
チオ硫酸ナトリウム 0.8mg/モル AgX
塩化金酸 0.5mg/モル AgX
安定剤 STAB−1 3×10-4モル/モル AgX
安定剤 STAB−2 3×10-4モル/モル AgX
安定剤 STAB−3 3×10-4モル/モル AgX
増感色素 BS−1 4×10-4モル/モル AgX
増感色素 BS−2 1×10-4モル/モル AgX
臭化カリウム 0.2g/モル AgX
次いでEMP−101の調製において、(A液)と(B液)の添加時間および(C液)と(D液)の添加時間を変更した以外はEMP−101と同様にして平均粒径0.64μm、粒径分布の変動係数0.07、塩化銀含有率99.5モル%の単分散立方体乳剤EMP−102を得た。Em−B101の調製においてEMP−101に代えてEMP−102を用いた以外同様にしてEm−B102を得、Em−B101と102の1:1の混合物を青感光性ハロゲン化銀乳剤として使用した。
【0138】
(緑感光性ハロゲン化銀乳剤の調製)
EMP−101の調製において(A液)及び(B液)、(C液)及び(D液)の添加時間を変更した以外は同様にして平均粒径0.40μm、変動係数0.08、塩化銀含有率99.5%の単分散立方体乳剤(EMP−103)を得た。
【0139】
上記EMP−102に対し、下記化合物を用い55℃にて最適に化学増感を行い、緑感光性ハロゲン化銀乳剤(Em−G101)を得た。
【0140】
チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モル AgX
塩化金酸 1.0mg/モル AgX
安定剤 STAB−1 3×10-4モル/モル AgX
安定剤 STAB−2 3×10-4モル/モル AgX
安定剤 STAB−3 3×10-4モル/モル AgX
増感色素 GS−1 2×10-4モル/モル AgX
増感色素 GS−2 2×10-4モル/モル AgX
塩化ナトリウム 0.5g/モル AgX
次いでEMP−103の調製において、(A液)と(B液)の添加時間および(C液)と(D液)の添加時間を変更した以外はEMP−103と同様にして平均粒径0.50μm、変動係数0.08、塩化銀含有率99.5%の単分散立方体乳剤EMP−104を得た。Em−G101の調製においてEMP−103に代えてEMP−104を用いた以外同様にしてEm−G102を得、Em−G101と102の1:1の混合物を緑感光性ハロゲン化銀乳剤として使用した。
【0141】
(赤感光性ハロゲン化銀乳剤の調製)
前記EMP−103に対し、下記化合物を用い60℃にて最適に化学増感を行い、赤感光性ハロゲン化銀乳剤(Em−R101)を得た。
【0142】
チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モル AgX
塩化金酸 1.0mg/モル AgX
安定剤 STAB−1 3×10-4モル/モル AgX
安定剤 STAB−2 3×10-4モル/モル AgX
安定剤 STAB−3 3×10-4モル/モル AgX
増感色素 GS−1 2×10-4モル/モル AgX
増感色素 GS−2 2×10-4モル/モル AgX
塩化ナトリウム 0.5g/モル AgX
次に(Em−R101)の調製において下記化合物を用いて60℃にて最適に化学増感を行い、赤感光性ハロゲン化銀乳剤(Em−R102)を得た。
【0143】
チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モル AgX
塩化金酸 2.0mg/モル AgX
安定剤 STAB−1 2×10-4モル/モル AgX
安定剤 STAB−2 2×10-4モル/モル AgX
安定剤 STAB−3 2×10-4モル/モル AgX
安定剤 STAB−4 1×10-4モル/モル AgX
増感色素 RS−1 2×10-4モル/モル AgX
増感色素 RS−2 2×10-4モル/モル AgX
強色増感剤SS−1 2×10-4モル/モル AgX
Em−R101とEm−R102の1:1の混合物を赤感光性ハロゲン化銀乳剤として使用した。
【0144】
STAB−1:1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール
STAB−2:1−(4−エトキシフェニル)−5−メルカプトテトラゾール
STAB−3:1−(3−アセトアミドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール
STAB−4:p−トルエンチオスルホン酸
【0145】
【化3】
【0146】
【化4】
【0147】
光源としてBのLEDを主走査方向に5個並べ露光のタイミングを少しづつ遅延させることによって同じ場所を5個のLEDで露光出来るように調整した。また、副走査方向にも20個のLEDを並べ隣接する20画素分の露光が1度に出来る露光ヘッドを準備した。G、Rも同様にLEDを組み合わせて露光ヘッドを準備した。各ビームの径は約10μmで、この間隔でビームを配列し、副走査のピッチは約200μmとした。
【0148】
B、G、Rの光量を適宜変更して露光量を各32ステップ変化させて組み合わせたパッチ32768個を露光し、下記の現像処理を行い、このカラーパッチから上記印刷物の濃度に近い色のパッチを選び出して濃度を測定し、このデータから内挿することにより印刷物と同じ色を得る露光量を推定した。このデータから前記図3の色毎の各感光層の露光量設定TBLを作成した。得られた色素画像をエックスライト社製508型濃度計を用いB、G、R濃度を測定した。分光特性はステータスTを用いた。
【0149】
水を加えて全量を1リットルとし、タンク液はpH=10.2に、補充液はpH=10.5に調整する。
【0150】
漂白定着液タンク液及び補充液
ジエチレントリアミン五酢酸第二鉄アンモニウム2水塩 65g
ジエチレントリアミン五酢酸 3g
チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 100ml
2−アミノ−5−メルカプト−1,3,4−チアジアゾール 2.0g
亜硫酸アンモニウム(40%水溶液) 27.5ml
水を加えて全量を1リットルとし、炭酸カリウム又は氷酢酸でpH=5.0に調整する。
【0151】
安定化液タンク液及び補充液
o−フェニルフェノール 1.0g
5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.02g
2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.02g
ジエチレングリコール 1.0g
蛍光増白剤(チノパールSFP) 2.0g
1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 1.8g
硫酸亜鉛 0.5g
硫酸マグネシウム・7水塩 0.2g
PVP(ポリビニルピロリドン) 1.0g
アンモニア水(水酸化アンモニウム25%水溶液) 2.5g
ニトリロ三酢酸・三ナトリウム塩 1.5g
水を加えて全量を1リットルとし、硫酸又はアンモニア水でpH=7.5に調整する。
【0152】
データ処理の流れを図2、図3に従って説明する。
まず、画像データを指定されたホルダーに書き込むことによりプルーフ画像作成に用いる画像データファイルを指定した。
【0153】
プロセスカラーのみ、特色のみ、プロセスカラーと特色の3種の画像を出力するため、この画像を選択する変数としてJOB変数を定義した。まずこの変数を1にセットし、次にデータ処理をする画素の位置を示すカウンタを1にセットする。プログラム上、該画素上でY、M、C、K及び特色が発色しているかどうかを表すデータを格納する領域を変数として確保した。JOB変数が1であるため、画像データの読み込みはY、M、C、K画像データに対して行い、該当する変数に書き込みを行う。特色画像データについては読み込みを行わないため、特色に関する変数は0をセットする。このデータにより、画素の色の判別TBL(テーブル)を参照し画素の色を表すデータを取得する。次にこのデータを色毎の各感光層の露光量設定TBLを参照し、B、G、Rの露光量データを取得する。このデータを画像出力手段に転送する。画素を指定するカウンタを1増やしてデータが終了しているか否かを判別し、データが終了していなければ画像データを読み込み上記プロセスを繰り返す。
【0154】
画像データが終了していれば、JOB変数を1増やしてJOB=2として、画素を指定するカウンタを1にセットし、特色画像データを読みとり、前記特色の発色を表す変数に格納し、プロセスカラーに該当する変数は0にセットする。このデータにより、画素の色の判別TBLを参照し画素の色を表すデータを取得する。次にこのデータを色毎の各感光層の露光量設定TBLを参照し、B、G、Rの露光量データを取得する。このデータを画像出力手段に転送する。画素を指定するカウンタを1増やしてデータが終了しているか否かを判別し、データが終了していなければ画像データを読み込み上記プロセスを繰り返す。
【0155】
画像データが終了していれば、JOB変数を1増やしてJOB=3として、画素を指定するカウンタを1にセットし、プロセスカラー、特色画像データを読みとり、前記各色の発色を表す変数に格納する。このデータにより、画素の色の判別TBLを参照し画素の色を表すデータを取得する。次にこのデータを色毎の各感光層の露光量設定TBLを参照し、B、G、Rの露光量データを取得する。このデータを画像出力手段に転送する。画素を指定するカウンタを1増やしてデータが終了しているか否かを判別し、データが終了していなければ画像データを読み込み上記プロセスを繰り返す。画像データが終了していれば露光を終了し次の作業を実行する。
【0156】
この方法により、前記の印刷物に対応するプルーフ画像を作成し、これを測定し、測定結果に基づき、前記色毎の各感光層の露光量設定TBLを修正した。
【0157】
JIS X9201−1995 高精細カラーディジタル標準画像に記載された自然画像(N1:ポートレート、N3:果物かご、N5:自転車)を組み合わせ、これに銀の特色を帯状に重ねたパターンを2つ用意し、一方は下になる画像データを0としたいわゆるヌキの画像とし、一方は画像の上に銀のインクが重ね刷りされているいわゆるノセの画像とした。RIPによりラスターイメージに展開し、Y、M、C、Kのプロセスカラーの画像データファイルと特色の画像データファイルを作成した。次に、これら画像ファイルを前記プログラムにより画像作成用データとして指定し、3種類の画像(P1:プロセスカラーによる画像、P2:特色のみの画像、P3:プロセスカラーと特色による画像)を作成した。次に、特色部分に3%のMの平網を重ねた画像データを用い、3種類の画像P1′〜P3′を準備した。
【0158】
ノセの画像再現がされているか否かの判別は、P3、P3′によって容易に行うことができたが、特色と平網が完全に重なっているため平網の有り無しの判別はP3′単独では困難であり、P1′、P2′により容易に判別できた。ヌキの部分は刷り重ねた色の透明度を前提とすれば、P3、P3′でも判別可能であるが無条件の判別を前提とするとP1、P2の比較が容易にそれの目的を達することができ効率的なチェックが可能となった。この時、印刷に必要な画像データを一括して指定しているだけなので組み合わせの指定の所でミスの入る懸念もなく有効な校正手段を確立することができた。
【0159】
実施例2
実施例1の試料101の作製において、支持体をメリネックス534白色PETベース(厚さ97μm:帝人デュポンフイルム(株))に変えて試料201を、透明PETベース(厚さ100μm)に変えて試料202を作製した。
【0160】
未露光で現像処理を行った最低濃度部の透過濃度をX−Rite811濃度計の分光条件ステータスA赤濃度を測定した。試料101は濃度0.67、試料201は0.87、試料202は0.06であった。
【0161】
実施例1と同様にしてプルーフ画像を作製し、比較を行ったところ、試料101では、反射画像としての適正な評価ができるだけではなく、2種の画像(例えばプロセスカラーのプルーフ画像と特色のプルーフ画像)を重ねて下から照明することで特色とプロセスカラーの重なりも判別ができ、校正作業に有用であった。試料201では、重ね合わせても下になった画像の情報は判然とせず有用な情報は得られなかった。一方、試料202では2種の画像の区別が付きにくく、さらに反射画像としての評価がしにくいため校正がしにくいという欠点があった。最低濃度部の透過濃度が本発明の範囲にあることで重ね合わせることによって校正作業上有用な情報が得られることが確かめられた。
【0162】
実施例1の色毎の各感光層の露光量設定TBLにおいて、特色とプロセスカラーの重なり部分を特色と同じデータとすることで、特色とプロセスカラーの重なり部分を識別できない形でプルーフ画像を作製できるように設定した。この条件でプルーフ画像を作製し、比較を行ったところ、試料101と202ではプロセスカラーの画像と特色の画像を重ね合わせることで特色とプロセスカラーの重なっている部分を識別することができ有用であったが、試料202では、反射画像としての評価はしにくいという欠点があった。
【0163】
【発明の効果】
本発明により、印刷物の校正が容易に行えるプルーフ画像を効率よく作成することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の画像形成装置を用いて3種の画像を得ようとした場合のフローチャートである。
【図2】本発明のプルーフ画像作成装置のデータ処理の過程のフローチャートである。
【図3】本発明の画像データ形式の1例のブロック図である。
Claims (7)
- イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、墨(K)画像データと少なくとも1色の特色画像データからプルーフ画像を形成する画像作成装置において、印刷に使用する画像データを1回指定することにより、Y、M、C、K画像データからなる画像と、特色画像データからなる画像と、Y、M、C、K、特色画像データからなる画像を作成することを特徴とするプルーフ画像作成装置。
- イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、墨(K)画像データと少なくとも1色の特色画像データからプルーフ画像を形成する画像作成装置において、特色画像データから作成される画像をプロセスカラーからなる画像に分解することなく、印刷に使用する画像データを1回指定することにより、Y、M、C、K画像データからなる画像と、特色画像データからなる画像と、Y、M、C、K、特色画像データからなる画像を作成することを特徴とするプルーフ画像作成装置。
- イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、墨(K)画像データと少なくとも1色の特色画像データからプルーフ画像を形成する画像作成装置において、印刷に使用する画像データを1回指定することにより、前記特色画像データと、Y、M、C、K画像データの重なりが識別可能に再現されたY、M、C、K画像データからなる画像と、特色画像データからなる画像と、Y、M、C、K、特色画像データからなる画像を作成することを特徴とするプルーフ画像作成装置。
- イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、墨(K)画像データと少なくとも1色の特色画像データからプルーフ画像を形成する画像作成装置において、該プルーフ画像作成装置が画像処理手段と画像出力手段を有し、該画像処理手段がデータ記憶手段を有し、データ記憶手段に記録された画像データを適宜組み合わせて画像データを画像出力手段に転送することにより、印刷に使用する画像データを1回指定することで、Y、M、C、K画像データからなる画像と、特色画像データからなる画像と、Y、M、C、K、特色画像データからなる画像を作成することを特徴とするプルーフ画像作成装置。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のプルーフ画像作成装置に、Y、M、Cの3色の色材を有するハロゲン化銀感光材料を適用して、プルーフ画像を作成することを特徴とするプルーフ画像作成システム。
- 前記ハロゲン化銀感光材料の支持体が、現像処理後の最低濃度部の可視光透過濃度が0.3〜0.8であることを特徴とする請求項5に記載のプルーフ画像作成システム。
- イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、墨(K)画像データと少なくとも1色の特色画像データからなる印刷に使用する画像データが指定されると、コンピュータによりY、M、C、K画像データからなる画像と、特色画像データからなる画像と、Y、M、C、K、特色画像データからなる画像の画像形成に必要なデータが作成され、該データを画像出力装置に出力させる機能を有することを特徴とするプログラム。
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