JP4140365B2 - クレードル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リクエスト装置と、そのリクエスト装置から受信したリクエスト情報に応じた情報提供を実行する情報提供装置との間での通信を中継し、且つリクエスト装置を挿抜可能に保持するクレードルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば楽曲を再生するカラオケ装置と、そのカラオケ装置に所定の楽曲を再生させるための動作指令を送信する遠隔操作装置を備えたカラオケシステムが知られている。このカラオケシステムにおいては、カラオケ装置に対して利用者が希望の曲をリクエストする際、例えば曲名や歌手名などのキーデータと、リクエストに利用するたとえば数桁の英数字などからなるリクエストコードが組となって記載されているリクエスト用の冊子(いわゆる早見本)を参照して、所望の曲に対応するキーデータからリクエストコードを検索した上で、そのリクエストコードをリクエスト装置に入力することによってリクエストを実現していた。
【0003】
一方、昨今の通信インフラなどデータ配信技術の向上により、冊子の配本スピードがカラオケ曲の追加/更新のスピードに対して相対的に低下してしまう傾向にある。そのため、リクエスト装置内に検索用データベースを保持することによって、前記キーデータによる検索機能を実現し、利用者は所望の曲に対応するキーデータをリクエスト装置に入力することによって、該当する曲を検索し、その後、その中から希望する曲を利用者(歌唱者)が選択し、リクエストを実現するカラオケシステムも開発されている。
【0004】
そして、このようなカラオケシステムにおいては、カラオケ装置がホスト装置から新曲の配信を受けた場合には、その新曲についてもリクエストできるようにするため、その新曲検索用の追加レコードをカラオケ装置からリクエスト装置に送信して、リクエスト装置内の検索用データベースを更新するようにしている。この検索用データベースの更新に際して、例えばカラオケ装置に接続された充電器にリクエスト装置が挿入されると、リクエスト装置が検索用データベースの記憶状態を示す状態データをカラオケ装置へ通知し、カラオケ装置ではその通知された状態データに基づいてデータ更新の必要性があるか否かを判断する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。なお、以下の説明では、このようにリクエスト装置とカラオケ装置との間でのデータ通信の中継をするものを充電機能の有無にかかわらずクレードルと呼ぶこととする。
【0005】
このようなリクエスト装置とクレードルとの間のデータ通信がソケット式のコネクタを用いて行われると、頻繁にコネクタの挿抜が発生し故障の原因となる。又、コネクタの接合が不十分であると、接続不良が原因で通信不良が発生する。そのため、リクエスト装置とクレードル間の通信を、非接触の赤外線双方向通信(IrDA)にて行う技術がある(特許文献1参照)。
【0006】
このような非接触の赤外線双方向通信の場合、リクエスト装置以外の光源からの外乱光に反応してしまい、不要なデータをカラオケ装置側へ送信してしまう可能性がある。これに対して、端末がクレードルに装着されている場合にのみ端末とクレードル間の通信を有効にする技術が存在する(例えば、特許文献2参照)。この特許文献2に記載の技術によれば、クレードル各部の制御を、CPU及びメインメモリを有する制御部(16)がメインメモリに予め記憶されたインターフェイス制御プログラムに従って周辺回路制御装置(17)を介して行うことを前提とし、端末がクレードルに接続されたことを検出する端末接続検出器(12)からの検出信号に基づいて端末との赤外通信接続可能な状態に設定されたことを判断している。
【0007】
【特許文献1】
特許3089529号公報
【特許文献2】
特開2001−142837号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
確かに、特許文献2に開示された構成であれば、端末が接続されていない場合に不要なデータを外部装置(例えばカラオケ装置)側へ伝送してしまうことを防止でき、信頼性向上の点では有利である。しかしながら、このようにマイコンを用いて各部の検出処理や通信制御処理を実行する構成を取ると、単にリクエスト装置とカラオケ装置との間のデータ通信の中継をするだけのクレードルとしては構成が複雑となり、またコストアップにもつながる。
【0009】
そこで、簡易・安価な構成でありながら信頼性も向上させたクレードルを提供することを目的とする。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
(1)上記目的を達成するためになされた請求項1に係るクレードルは、保持部によってリクエスト装置を挿抜可能に保持できる。そして、その保持したリクエスト装置と第2の通信手段によって光を用いた非接触通信をし、第1の通信手段によって情報提供装置と通信する。したがって、情報提供装置とリクエスト装置との間での通信を中継することができる。ここで、保持部は、リクエスト装置が挿入された場合に検知信号を出力する検知手段を有している。
そして、第1の伝送制御手段が以下のような制御を行う。つまり、第2の通信手段にて受信した光信号を第1の通信手段を介して情報提供装置側へ送信することを、第2の通信手段にて受信した光信号の入力及び検知手段からの検知信号の入力の両方があった場合にのみ許可し、両信号の少なくともいずれか一方の入力がない場合には禁止する。
【0015】
このように、光信号の入力及び検知信号の入力の両方がなければ、光信号は情報提供装置側へ送信されないため、不要な信号が情報提供装置側に送信されず、情報提供装置の誤動作あるいは無用な処理負荷の増大を防止して、信頼性を向上できる。また、第1の伝送制御手段は、光信号及び検知信号が共に入力されているか否かによって、第1の通信手段を介した情報提供装置側への送信の許可・禁止を行うだけであるので、相対的に簡易・安価な構成で実現できる。
ところで、検知手段が検知信号を出力した場合に、必ずしもそれがリクエスト装置が保持部に挿入されている状態であるとは限らない。例えば検知手段が正常に作動せず実際には何も検知していないにもかかわらず検知信号を出力してしまったり、あるいは正常に作動しているが例えばリクエスト装置以外の物体を検知してしまった場合には検知信号を出力する。そして、このような場合に、例えば蛍光灯その他の光源からの外乱光を検出して第2の通信手段が光信号を出力した場合、本来のリクエスト装置からの信号以外の不要な信号を情報提供装置側に送信してしまう可能性がある。
そこで、請求項1に係るクレードルにおいては、第1の伝送制御手段がさらに、第2の通信手段にて受信した光信号に含まれるリクエスト装置の識別情報が規定の識別情報であるか否かを判断し、規定の識別情報であると判断した場合に限って、第2の通信手段にて受信した光信号を第1の通信手段を介して情報提供装置側へ送信する。このようにすれば、上述した不要な信号を情報提供装置側に送信してしまう不都合を防止できる。
具体的には、例えばリクエスト装置から出力された信号の場合にはヘッダ部分にリクエスト装置のIDが含まれるようにしておくことで、そのIDが判別できなければリクエス ト装置からの信号でないと判断できる。なお、この場合にはマイコン等のデータ内容を解析可能な構成が必要となるが、上述したように検知手段が理想的に動作する場合には、第1のAND手段からの出力許可信号自体が出力されないため、その信号内容の解析自体が不要であり、したがってこのような解析が必要となる状況は頻繁に生じるわけではない。
【0016】
例えば、請求項2に示すように、第1の伝送制御手段が、第2の通信手段にて受信した光信号が第1の通信手段へ伝送される経路に設けられたバッファ手段、第2の通信手段にて受信した光信号の入力及び検知手段からの検知信号の入力の両者があった場合にのみ、第2の通信手段にて受信した光信号を第1の通信手段へ伝送するようにバッファ手段を制御する第1のAND手段を有するよう構成することが考えられる。この場合は、いわゆるマイコンは不要であり、より簡易・安価な構成にて実現できる。
【0017】
また、請求項3に示すように、第1の伝送制御手段が、第2の通信手段にて受信した光信号を、前記第通信手段にて受信した光信号の入力及び検知手段からの検知信号の入力の両者があった場合にのみ、第1の通信手段へ出力する第1のAND手段を有するよう構成してもよい。この場合も、簡易・安価な構成にて実現できる。
【0018】
なお、第2の通信手段としては、例えばIrDAのような赤外線を用いた非接触双方向通信などが考えられる。また、検知手段としては、機械的なマイクロスイッチやあるいはリクエスト装置が保持部に挿入されることによって光が遮られることを検知するフォトセンサのようなものなどが考えられる。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
(2)また、第2の通信手段がリクエスト装置と双方向通信可能である場合には、請求項4に示すような工夫を追加してもよい。つまり、第1の通信手段に伝送された信号を第2の通信手段に伝送することを、検知手段からの検知信号及び前記の通信手段からの信号があった場合のみ許可し、両信号の少なくともいずれか一方がない場合には禁止する第2の伝送制御手段を備えるようにするのである。
【0023】
この場合は、特にリクエスト装置その他の装置の誤動作防止という効果がある。例えば、リクエスト装置以外の光受光部を持つ装置があれば、その装置との間で誤った信号の送受が生じてしまう可能性があるため、上記のような工夫をすれば、そのような不都合を少なくできる。また、リクエスト装置が相手であっても、次のようなメリットがある。
つまり、第2の通信手段は、光を用いた非接触の無線通信であるため、適切に通信が可能な範囲が限定されている。したがって、正常にリクエスト装置が装着されている場合には適切なデータ通信が確保されるが、ある程度離れた場所にリクエスト装置が存在した場合、強度の弱い光をリクエスト装置の光送受信部が受信してしまい、本来のデータ内容とは異なったデータを受信してしまう可能性がある。
また、そのような離れた位置にある場合は、静止しておらず例えば人が手に持っているために動いていることが想定される。すると、光を介したデータ通信が不安定な状態(例えば送受信範囲に入ったり出たりを繰り返すといったこと)で行われる可能性が高いため、適正なデータ通信ができない可能性がある。したがって、リクエスト装置が存在しない場合には、第2の通信手段から光信号自体を出力させないようにすることが好ましい。
【0024】
なお、この場合の第2の伝送制御手段は、AND手段による簡易な構成で実現できる。つまり、請求項5に示すように、第2の伝送制御手段が有する第2のAND手段が、第1の通信手段に伝送された信号及び前記検知手段からの検知信号の両者があった場合にのみ、前記第1の通信手段に伝送された信号の信号を出力するのである。
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された実施例について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施例に何ら限定されることなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうることは言うまでもない。
【0032】
図1は、本発明のクレードルの一実施例を適用したカラオケシステムの構成を示すブロック図である。本実施例のカラオケシステムは、「情報提供装置」としてのカラオケ装置1と「リクエスト装置」としてのリクエスト装置2、そして、カラオケ装置1と通信可能、且つリクエスト装置2を挿抜可能に保持すると共にその保持したリクエスト装置2と通信可能に構成され、カラオケ装置1とリクエスト装置2との間での通信を中継する「クレードル」としてのクレードル3とから構成される。なお、図1では、1台のリクエスト装置2しか示していないが、1台のクレードル3が2台のリクエスト装置2を保持可能になっていてもよい。また、そのような2台のリクエスト装置2を保持可能なクレードル3同士を接続(カスケード接続)して、1台のカラオケ装置1に対して4台以上のリクエスト装置2を準備することも可能である。
【0033】
(カラオケ装置1の構成)
カラオケ装置1は、図1に示されるように、図示しないホストコンピュータに公衆回線などの通信ネットワークを介して接続し各種の情報を送受信するモデム12、カラオケ装置1全体の制御を司るCPU10、カラオケ用の音楽情報や画像情報その他各種データを記憶しているハードディスク11、演奏の再生を行う再生装置13、音楽情報にかかる電気信号を増幅等するアンプ17、アンプ17からの電気信号を入力して伴奏曲及び利用者の歌声等を流すスピーカ18、利用者の歌声等をアンプ17に入力するためのマイクロフォン(以下、単にマイクと称す。)16、ハードディスク11に記憶された画像情報に基づいて映像情報である背景画及び歌詞等を再生する映像再生装置9、再生された映像を表示するCRT19、リクエスト装置2から発光される赤外線等によるリモコン信号を受光するリモコン受光部14及びクレードル3を介してリクエスト装置2と双方向通信するための通信I/F15を備えている。この内、タイマ8、ハードディスク(HDD)11、モデム12、再生装置13、リモコン受光部14、通信I/F15及び映像再生装置9はCPU14に接続されている。
【0034】
上述したモデム12は、信号の変調および復調を行う変復調装置であり、CPU10の制御の下、公衆回線を通じてホストコンピュータにアクセス可能に構成されている。それによって、モデム12は公衆回線を介してホストコンピュータから送られてくる演奏曲データの追加分(新曲のデータ等)を受信したり、その演奏曲データと同じくして配信されるリクエスト用楽曲データを受信する。
【0035】
ここで受信された演奏曲データ、リクエスト用楽曲データはハードディスク11にファイルとして記憶される。そして、演奏曲データはカラオケ演奏時に読み出され演奏処理に用いられ、リクエスト用楽曲データは通信I/F15を通じてクレードル3へ送信され、クレードル3からリクエスト装置2へ送信される。
【0036】
例えばカラオケ演奏処理では、CPU10から出力される演奏曲データは再生装置13においてアナログの演奏音信号に変換された後、アンプ17へ送られて電気的に増幅される。このアンプ17は、マイク16を介して入力される利用者(歌唱者)の歌唱音信号と適度な割合でミキシングするもので、ミキシングされた歌唱音信号と演奏音信号は、アンプ17からスピーカ18に出力され、音声及び演奏音となってスピーカ18から外部へ出力される。一方、映像再生装置9は、CPU14の制御の下、ハードディスク11から読み出された画像情報に基いて歌詞や背景画を再生してCRT19に出力し、CRT19はそれらの表示を行うものである。それにより、CRT19においては、歌詞データが映像データと合成されて背景映像とともに歌詞テロップが表示されるようになっている。このような構成のため、利用者は、CRT19に表示される歌詞テロップを参照しながら、スピーカ18より流れるカラオケ演奏にあわせ、マイク16を使って歌唱できるようになっている。
【0037】
なお、クレードル3とカラオケ装置1とはハーネス5によって接続される。具体的には、そのハーネス5の一端が前記通信I/F15に設けられた図示しないコネクタに接続され、他端はクレードル3の後述するコネクタA36に接続される。
【0038】
(リクエスト装置2の構成)
一方、リクエスト装置2は、カラオケボックスの各室に設置されたカラオケ装置1に対応して各室毎に1台もしくは複数台配置されている。また、図1に示すように、リクエスト装置2全体の制御を司るCPU20、カラオケ装置1とクレードル3を介して双方向通信するための通信I/F21、カラオケ装置1に対して赤外線等によるリモコン信号を発光するリモコン発光部22、表示装置としての液晶表示部23、入力手段としての入力装置24及びSRAM25を備えている。なお、例えばニッカドなどの二次電池(電源)26を備え、クレードル3を介して充電できるようにされている。クレードル3の下側には、電源26と接続された充電用のコネクタ27が準備され、一方クレードル3には、図2に示すように、リクエスト装置2をクレードル3に載せたときその充電用コネクタ27と接続可能なクレードル側充電用コネクタ45が準備されている。このクレードル側充電用コネクタ45には、AC電源に接続された電源部46から電力が供給される。
【0039】
リクエスト装置2は、クレードル3及び通信I/F21を介してカラオケ装置1から受信したリクエスト用楽曲データを受信し、これを記憶手段としてのSRAM25にファイルとして記憶する。このリクエスト用楽曲データは、選曲番号、曲名、その曲を歌った歌手名、その曲が属するジャンル情報、その曲のリリース年月日などが対になったものであり、例えばカラオケ装置1において例えば1万曲のカラオケ曲の再生が可能であるならば、その1万曲分のリクエスト用楽曲データが存在する。これが「検索用データベース」を構成することとなる。ここで、SRAM25は、電源遮断時にも記録された情報を保持可能なメモリである。
【0040】
また、入力装置24は、利用者によって操作されるものであり、任意の曲の選択、演奏音のキーの調整、演奏と歌との音量バランスの調整、その他エコー、音量、トーンなど各種調整を行うためのものであり、この入力装置24が操作されることによって入力あるいは選択された曲番号や曲名等は液晶表示部23に表示される。入力装置24は、リクエスト装置2の表側の中央にテンキーが設けられており、その他にも選択キーや各種機能キーが設けられている。そして、設けられたテンキーを用いて数字を入力することもできるし、文字を入力することもできる。文字入力は、例えば曲名や歌手名の頭に付く文字で検索する場合などに利用される。この文字入力に関しては、例えば現在一般に見られる携帯電話での文字入力方法に倣ったものとすることが考えられる。これによって検索すべき曲名を入力することができる。
【0041】
このようにリクエスト曲が確定すると、CPU20はリモコン発光部22を通じて、選択された曲名に対応する曲の選曲番号(選曲情報)を赤外線信号として送信する。カラオケ装置1は、リモコン受光部14にてその赤外線信号を受信すると、受信信号から解析した選曲番号に応じたカラオケ曲の演奏を行う。なお、リクエスト装置2では、電源26からCPU20、通信I/F21、リモコン発光部22、液晶表示部23、SRAM25等に電力が供給される。
【0042】
(クレードル3の構成)
一方、クレードル3は、図2(a)に示すように、リクエスト装置2と双方向通信するための「第2の通信手段」としての通信I/F31を備えている。本実施例では、リクエスト装置2とクレードル3との間でIrDA(Infrared Data Association)を用いた光通信を行うものとし、上述したリクエスト装置2の通信I/F21及びクレードル3の通信I/F31ともに、それに対応した構成とされている。
【0043】
また、クレードル3は、図2(b)に示すように、リクエスト装置2を挿抜可能に保持する「保持部」としての保持部4を備えている。この保持部4は、上方に開口した収納凹部を有しており、その収納凹部にリクエスト装置2の下端側から挿入することで、リクエスト装置2をクレードル3に挿入・装着することができるようになっている。そして、通信I/F31は、保持部4が有する収納凹部の側面4aに設けられている(図2(b)参照)。また、クレードル3は、リクエスト装置2が保持部4に挿入された場合、そのリクエスト装置2の存在を検知するための検知装置32を備えている。この検知装置32は、「検知手段」に相当し、例えば機械的なマイクロスイッチやリクエスト装置2が保持部4に挿入されることによって光が遮られ、それによってリクエスト装置2の存在を検知するフォトセンサのようなものなどを用いることが考えられる。この検知装置32は、収納凹部の底面4bに設けられている。
【0044】
ここで、リクエスト装置2の通信I/F21及びクレードル3の通信I/F31の配置に関して説明する。
(a)クレードル3の通信I/F31が、保持部4の有する収納凹部の側面4aに設けられていることは説明したが、当然ながら、リクエスト装置2の通信I/F21は、リクエスト装置2を保持部4へ挿入した場合に、クレードル3の通信I/F31との間でのIrDA通信が可能な位置となるよう配置されている。
【0045】
(b)また、上述したように、これら両通信I/F21,31はIrDAによる双方向通信を行うため、それぞれ発光部及び受光部(図示せず)を備えることとなる。そして、これら発光部及び受光部においては、発光素子や受光素子を覆うようにレンズ部やカバーガラス部が設けられているのが一般的であり、これらレンズ部やカバーガラス部が擦れ等によって傷が付くと、正常なデータ通信の妨げになり得る。
【0046】
そこで本実施例では、クレードル3の通信I/F31における発光部及び受光部を、保持部4の側面4aから例えば0.5mm〜1mmほど奥まって配置されるよう取り付けた(図2(b)参照)。なお、これは、発光部及び受光部の内で最も外側に位置する部材であるレンズ部やカバーガラス部などが、側面4aから奥まって配置されるという意味である。このように配置することで、リクエスト装置2を保持部4に挿入する際あるいは抜き出す際に、リクエスト装置2の側面等がこれらレンズ部やカバーガラス部などが擦ることを防止でき、正常なデータ通信の確保に寄与している。なお、本実施例では、リクエスト装置2側の通信I/F21においても同様の工夫を施している(図2(b)参照)。リクエスト装置2側の通信I/F21における発光部及び受光部に関しては、例えばクレードル3の保持部4に挿入する場合に限らず、カラオケ装置1を用いてカラオケを楽しむユーザが、例えばテーブルその他の場所に特に注意することなくリクエスト装置2を置く場合が想定されるため、その際の発光部及び受光部の擦れによる傷の発生あるいは破損等の防止の面でも有効である。
【0047】
図2(a)の構成説明に戻り、クレードル3は、さらに、「第1の伝送制御手段」に相当する第1のAND回路33及び制御部34、「バッファ手段」に相当するトライステートバッファ35、「第1の通信手段」に相当する(第1の接続部としての)コネクタA36、コネクタB37、第2のバッファ38、「第2の伝送制御手段」及び「第2のAND手段」に相当する第2のAND回路39、終端抵抗装置40等を備えている。なお、本実施例では、「第1の通信手段」をコネクタA36で構成したが、コネクタA36が更に通信機能を備え、それらによって第1の通信手段を構成するようにしても差し支えない。
【0048】
第1のAND回路33は「第1のAND手段」に相当する。第1のAND回路33は、通信I/F31及び検知装置32からの出力される2信号が共に入力した場合に限って、通信I/F31から出力された信号を制御部34に出力するものである。
【0049】
また、制御部34は、第1のAND回路33から出力された信号を解析し、所定の処理を実行する。その所定の処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。
第1のAND回路33からの信号が入力すると図3のフローチャートに示す処理が開始され、まず受信信号中よりリクエスト装置2のIDを確認する(S10)。そして、その確認したID(コード)が規定のコードであるか否かを判断し(S20)、規定のコードであれば(S20:YES)、トライステートバッファ35にイネーブル(ENABLE)信号を出力する(S30)。一方、規定のコードでなければ(S20:NO)、何もせずに本処理を終了する。つまり、この場合はトライステートバッファ35にイネーブル信号は出力されない。
【0050】
なお、本実施例においては、リクエスト装置2から出力された信号には、そのヘッダ部分にリクエスト装置2のIDが含まれており、図3のS10ではそのヘッダ部分をみてIDを確認する。IDが確認できない場合はもちろん、ID(らしきもの)が確認できたとしてもそれが規定のコード(つまりリクエスト装置2に付与されているIDコード)でなければ、イネーブル信号は出力しないこととなっている。
【0051】
トライステートバッファ35は、通信I/F31とコネクタA36との間に配置され、通信I/F31から出力された信号(つまりリクエスト装置2から受信した信号)に対してレベル変換等を施した上でコネクタA36に出力するのであるが、上述のように制御部34からイネーブル信号が出力されない限り、この通信I/F31からの出力信号をコネクタA36には出力しないようになっている。
【0052】
また、本実施例のクレードル3においては、リクエスト装置2との信号のやり取りや、通信I/F31及び検知装置32からトライステートバッファ35に至る信号部分については、シリアル転送方式としてRS−232Cを用いている。一方、コネクタA36も含み、カラオケ装置1や他のクレードル3との間の信号部分についてはシリアル転送方式として長距離転送に適したRS−485を用いている。したがって、トライステートバッファ35は、RS−232CからRS−485へのシリアル転送方式の変換も行っている。
【0053】
コネクタA36は、カラオケ装置1と接続するためのものであるが、例えばクレードル3を複数個カスケード接続する場合には、前段のクレードル3と接続するために用いられる。そして、上述したトライステートバッファ35とは受信信号線によって接続されており、第2のバッファ38とは送信信号線によって接続されている。
【0054】
一方、コネクタB37は、クレードル3を複数個カスケード接続する場合の、後段のクレードル3と接続するために用いられる。また、上述したコネクタA36とトライステートバッファ35との間の受信信号線及び、コネクタA36と第2のバッファ38との間の送信信号線は途中で分岐してそれぞれこのコネクタB37とも接続されている。つまり、コネクタA36とコネクタB37は、クレードル3内部で接続されている。なお、受信信号線及び送信信号線はそれぞれ2本ずつ存在し、1本は+(プラス)用、他の1本は−(マイナス)用である。
【0055】
第2のバッファ38は、コネクタA36と第2のAND回路39との間に配置され、コネクタA36から出力された信号(つまり、カラオケ装置1等から出力されてハーネス5を介して伝送された信号)に対してレベル変換及びシリアル転送方式の変換(この場合はRS−485からRS−232Cへの変換)を施した上で第2のAND回路39へ出力する。
【0056】
この第2のAND回路39は「第2のAND手段」に相当し、上述した第2のバッファ38から出力される信号に加え、検知装置32から出力される信号も入力するようになっている。そして、これら両方の信号が共に入力した場合に限って、第2のバッファ38から出力される信号を通信I/F31へ出力するものである。
【0057】
(終端抵抗装置40の構成)
次に、終端抵抗装置40の構成に関して説明する。終端抵抗装置40は、図2(a)に示すように、コネクタA36とコネクタB37との間を結ぶ受信信号線上(受信信号線(+)と受信信号線(−)との間)に配置されており、本実施例においてはRS−485信号のインピーダンス整合のために設けられた終端抵抗(ターミネータ)の有効・無効を自動的に行わせるようにしてある。例えば図5に例示するようにクレードル3を多数接続(カスケード接続)していく場合、最後に取り付けたクレードル3内の受信信号線(+)と受信信号線(−)との間に終端抵抗を付加する必要がある。終端抵抗を付加するのに、ユーザが自ら抵抗を付加するのは非常に面倒であるため、例えば終端抵抗自体は全てのクレードル3に設けておき、その有効・無効をDIPスイッチのようなもので切り替えられるようにする工夫も考えられる。
【0058】
しかしながら、このようなマニュアル設定に頼ると、その設定操作に手間がかかるし、また人為的なミスも発生しやすい。つまり、本来設定すべきクレードル3の終端抵抗を有効にさせず、逆に本来設定すべきでないクレードル3の終端抵抗を有効にさせてしまう、といったことが生じる。そこで、本実施例のクレードル3は、末端に取り付けられたクレードル3が、その末端に取り付けられた状態であることによって自動的に終端抵抗を有効にできる構成とした。
【0059】
本実施例の終端抵抗装置40は、図4に示すように、「終端抵抗回路」としての終端抵抗回路41と「開閉回路」としての開閉回路42とを中心構成として有している。終端抵抗回路41は、受信信号線(+)側と受信信号線(−)側との間を終端抵抗41a及びリレー42aの接点を介して接続した回路であり、従って開閉回路42は、その終端抵抗回路41をリレー42aによって開閉させる回路である。また、開閉回路42は、所定電圧が印加されてリレー42aのコイルに電流が流れるとリレー42aの接点が切り替わって終端抵抗回路41を開き、所定電圧の印加されずリレー42aに電流が流れない場合には終端抵抗回路41を閉じる、すなわち、受信信号線(+)側と受信信号線(−)側との間に、終端抵抗41aがリレー42aの接点を介して接続されるよう構成されている。
【0060】
この開閉回路42のコイルの一端は電源に接続されており、他端は、コネクタB37の特定ピン(例えば7ピン)に接続されている。そして、コネクタB37にハーネスを接続しない場合はこの特定ピン(7ピン)を介して接地することはない。
【0061】
そのため、図4に示すように、1台のクレードル3(例えば後述の複数台接続する場合との比較のためクレードルAと記載する)のみをカラオケ装置1に接続した場合には、開閉回路42に電圧が印加されないため、リレー42aのコイルには電流が流れず、そのためリレー42aの接点が、終端抵抗41aを受信信号線に接続する側に切り替わる状態となって終端抵抗41aが有効となる。
【0062】
また、例えば3台のクレードル3(ここでは、接続順の区別のためクレードルA,B,Cと記載する)をその順番、つまり、カラオケ装置1→クレードルA→クレードルB→クレードルCの順番で接続した場合には、図5に示すようになる。各クレードルA,B,Cの状態について順番に説明する。
【0063】
まず、クレードルAのコネクタB37とクレードルBのコネクタA36とを「ハーネス」としてのハーネス5によって接続すると、クレードルAのコネクタB37の特定ピン(例えば7ピン)とクレードルBのコネクタA36の特定ピン(例えば7ピン)とがハーネス5を介して電気的に接続することとなる。そして、コネクタA36の特定ピン(7ピン)は接地されている。つまり、どのクレードル3であってもコネクタA36の特定ピン(7ピン)は接地するよう構成したのである。これによって、クレードルAのリレー42aのコイルの一端は、ハーネス5及びクレードルBのコネクタA36の特定ピン(7ピン)を介して接地されることとなる。したがって、クレードルAのリレー42aには所定電圧が印加されてリレー42aのコイルに電流が流れ、終端抵抗回路41を開くことによって、クレードルAの終端抵抗41aは無効となる。
【0064】
同様に、クレードルBのコネクタB37とクレードルCのコネクタA36とをハーネス5によって接続することによって、クレードルBの開閉回路42の一端は、ハーネス5及びクレードルCのコネクタA36の特定ピン(7ピン)を介して接地することとなる。したがって、クレードルBの開閉回路42には所定電圧が印加されてリレー42aに電流が流れ、終端抵抗回路41を開くことによって、やはり、クレードルBの終端抵抗41aも無効となる。
【0065】
そして、カスケード接続の末端になるクレードルCについては、コネクタB37にハーネスが接続されていない。したがって、図4を参照して説明した単独接続の場合と同様に、クレードルCの開閉回路42に電圧が印加されないため、リレー42aには電流が流れず、終端抵抗41aが有効となる。
【0066】
(実施例の効果)
(イ)第1のAND回路33からは、通信I/F31及び検知装置32から出力される2信号が共に入力した場合に限って、通信I/F31から出力された信号を制御部34に出力している。従って、例えばリクエスト装置2から以外の光源より発生された外乱光によって通信I/F31からトライステートバッファ35へ向けて信号が出力されたとしても、検知装置32からの検知信号が出力されない限り制御部34からトライステートバッファ35へはイネーブル信号が出力されず、その結果、トライステートバッファ35からコネクタA36側へ信号が出力されることはない。このため、リクエスト装置2からではない外乱光による不要な信号がカラオケ装置1側へ伝送されなくなり、信頼性が向上する。
【0067】
(ロ)また、制御部34を備えていることで次のような効果が得られる。つまり、例えば検知装置32が正常に作動せず実際には何も検知していないにもかかわらず検知信号を出力してしまったり、あるいは正常に作動しているが例えばリクエスト装置以外の物体(例えば消しゴムなど保持部4の収納凹部内に入り込むようなもの)を検知してしまった場合には検知信号を出力する。そして、このような場合に、第1のAND回路33だけであれば、例えば蛍光灯その他の光源からの外乱光を通信I/F31が受信して信号を出力してしまう可能性がある。そのため、このような事態においても適切に対処するため、制御部34においてリクエスト装置2のIDによる判断を行うようにした。これによって、検知装置32がリクエスト装置2以外のものを誤って検知し、且つリクエスト装置2以外からの外乱光を通信I/F31が受信してしまったとしても、制御部34からイネーブル信号は出力されないため、トライステートバッファ35からコネクタA36側へ信号が出力されることはない。このように、より信頼性が向上する。
【0068】
そして、このような構成を採用したとしても、制御部34は図3に示すように、単にIDが規定のコードか否かを判断するだけであり、また検知装置32がリクエスト装置2以外のものを誤って検知する特殊な状況以外は、第1のAND回路33から制御部34へ信号自体が出力されないため、制御部34では判断処理自体を実行する必要がない。したがってこのような判断が必要となる状況は頻繁に生じるわけではない。
【0069】
これらのことから、簡易・安価な構成でありながら信頼性も向上させたクレードル3を提供することができる。
なお、上述した検知装置32による誤検知への対応を考えないのであれば、制御部34を無くした構成とすることもできる。その場合には、第1のAND回路33の出力信号でトライステートバッファ35を制御するように構成したり、またトライステートバッファ35を通常バッファとすると共に、そのバッファと通信I/F31との間に直接第1のAND回路を挿入して構成することができ(この場合は送信信号線側と同じ回路構成となる。)、非常に簡単な構成とすることができる。
【0070】
(ハ)また、本実施例の場合は、クレードル3の通信I/F31がリクエスト装置2と双方向通信可能であり、クレードル3の通信I/F31からリクエスト装置2側へIrDAによって送信される場合も、検知装置32から検知信号が出力されている場合に限定される。したがって、リクエスト装置2が保持部4に挿入されていなければクレードル3の通信I/F31から赤外光が発せられないため、リクエスト装置2その他の装置の誤動作防止という効果がある。
【0071】
例えば、リクエスト装置2以外であってもIrDAあるいはその他の方式による通信を行うための光受光部を持つ装置があれば、その装置との間で誤った信号の送受が生じてしまう可能性があるため、上記のような工夫をすれば、そのような不都合を少なくできる。
【0072】
また、リクエスト装置2が相手であっても、次のようなメリットがある。つまり、本実施例ではIrDAという赤外光を用いた非接触の無線通信にてリクエスト装置2とクレードル3との間での通信を行うため、適切に通信が可能な範囲が限定されている。したがって、保持部4の適切な位置にリクエスト装置2が挿入されている場合には適切なデータ通信が確保されるが、保持部4から抜去されてクレードル3からある程度離れた場所にリクエスト装置2が存在した場合、強度の弱い光をリクエスト装置2の通信I/F21における受光部が受信してしまい、本来のデータ内容とは異なったデータが伝送されてしまう可能性がある。また、そのような離れた位置にある場合は、リクエスト装置2自体が静止しておらず例えば人がリクエスト装置2を手に持っているために動いていることが想定される。すると、光を介したデータ通信が不安定な状態(例えば送受信範囲に入ったり出たりを繰り返すといったこと)で行われる可能性が高いため、適正なデータ通信ができない可能性がある。したがって、リクエスト装置2を検知装置32が検知していない場合には、第2のバッファ38からの信号自体を通信I/F31へ出力させないようにすることで、適切な対処となる。そして、本実施例の場合は、そのために第2のAND回路39しか必要ではなく、簡易な構成で実現することができる。
【0073】
(ニ)このように本実施例の場合、クレードル3は、通信I/F31、2個のバッファ35,38及び2個のAND回路33,39から構成されるので、従来のCPU等にて検出処理や通信制御処理するものに比べて、簡単で安価に製造できる。
【0074】
(ホ)本実施例のクレードル3は、図5に示すように、前段のクレードル3のコネクタB37と後段のコネクタA36とをハーネス5によって接続してカスケード接続を実現している。そして、このハーネス5が取り付けられた状態では、前段のクレードル3における開閉回路42に所定電圧が印加されてリレー42aに電流が流れ、終端抵抗回路41が開くため、この前段のクレードル3の終端抵抗41aは自動的に無効となる。一方、末端のクレードル3のコネクタB37にはハーネスが接続されないため、このクレードル3における開閉回路42に所定電圧が印加されずリレー42aに電流が流れないため、終端抵抗回路41が閉じる。そのため、この末端のクレードル3の終端抵抗41aは自動的に有効となる。
【0075】
もちろん、図4に示すように、クレードル3が1個しか接続されない場合も末端になり、上記同様、自動的に終端抵抗41aは有効となる。
このように、ハーネス5によってクレードル3同士をカスケード接続するだけで、特に終端抵抗41aに関して何ら意識しなくても、自動的に末端のクレードル3の終端抵抗41aのみが有効になるため、従来のようなマニュアル設定の場合のような設定操作に手間がかかったり、人為的なミスの発生を防止できる。
【0076】
なお、本実施例では開閉回路42にリレー42aを用いた。もちろん、例えば半導体素子を用いたスイッチング回路を採用してもよい。但し、本実施例のようにリレー42aを用いた場合は、電磁的回路のため、終端抵抗回路41が接続されているバスラインとのアイソレーション確保ができ、その観点からは好ましいと言える。
【0077】
(ヘ)本実施例では、クレードル3の通信I/F31における発光部及び受光部を、保持部4の内側面から例えば0.5mm〜1mmほど奥まって配置されるよう取り付けた(図2(b)参照)ため、リクエスト装置2を保持部4に挿入する際あるいは抜き出す際に、リクエスト装置2の側面等によってこれらレンズ部やカバーガラス部など擦れることを防止でき、正常なデータ通信の確保に寄与している。
【0078】
また、例えばこれら発光部及び受光部が保持部の底面に配置されていると埃やごみ等の堆積して通信の不具合の原因となるが、このように側面に配置されていると、そのような不具合の発生防止の面で有効である。
[別実施例]
以上実施例について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の態様で実施し得る。そのいくつかを説明する。
【0079】
(1)上記実施例では、クレードル3の通信I/F31における発光部及び受光部を、保持部4の内側面に取り付けた。この場合の配置に関して、次のような観点での工夫も考えられる。つまり、収納凹部状の保持部4の内側面に取り付けた通信I/F31の発光部から発光される光が直接保持部4から外へ漏れないように、保持部4の収納凹部状となっている部分の側面の高さ及び発光部の配置を調整すれば、誤動作防止の観点から好ましい。もちろん、内側面に反射して保持部4の開口部から外へ放射される可能性はあるが、直接放射される場合に比べて減衰しているので、悪影響の防止の点では好ましい。
【0080】
このような工夫による実効性が上がる状況例を、保持部4の底面に発光部が存在する場合の不都合を考えることで検証してみる。保持部4の底面に発光部が存在する場合、その発光部から放射された光は、直接保持部4の開口部分から外部へ放出されてしまう。すると、リクエスト装置2以外の光受光部を持つ装置があれば、その装置との間で誤った信号の送受が生じてしまう可能性を少なくできる。また、リクエスト装置2が相手であっても、次のような不都合が生じる。つまり、例えばIrDAでは適切に通信が可能な範囲が限定されている。したがって、保持部4にリクエスト装置2が挿入されている場合には適切なデータ通信が確保されるが、ある程度離れた場所にリクエスト装置2が存在した場合、相対的に強度が弱い光をリクエスト装置2の光送受信部が受信してしまうことで、本来のデータ内容とは異なったデータ内容として伝わってしまう可能性がある。また、そのような離れた位置にある場合は、静止しておらず例えば人が手に持っているために動いていることが想定される。すると、光を介したデータ通信が不安定な状態(例えば送受信範囲に入ったり出たりを繰り返すといったこと)で行われる可能性が高いため、適正なデータ通信ができない可能性がある。したがって、保持部4の開口部分から外へ放出された時点では反射によって既に減衰度合いが相対的に大きな光信号となるよう構成することで、上述の不都合を防止あるいは低減できる。
【0081】
(2)上記実施例では、前段のクレードル3のコネクタB37と後段のクレードル3のコネクタA36とをハーネス5によって接続し、前段のクレードル3の開閉回路42の一端は自クレードル3内部の電源に接続され、他端が、ハーネス5及び後段のクレードル3のコネクタA36の特定ピン(7ピン)を介して接地する構成とした。この場合、接地と電源の配置を逆にしてもよい。
【0082】
さらに、自クレードル3内に電源及び接地部分を有する開閉回路とし、前記ハーネス5を接続すると、その開閉回路が閉じることによってリレーに電圧が印加する構成としてもよい。
(3)上記実施例では、カラオケシステム用のクレードル3として実現した場合について説明したが、カラオケシステム用には限らず、リクエスト情報を検索するための検索用データベースを有し、ユーザから受け付けた操作に基づき検索した結果としてのリクエスト情報を情報提供装置に対して送信し、その受信したリクエスト情報に応じた提供用情報を用いて情報提供を実行する情報提供装置とからなるリクエスト対応型情報提供システム用であれば同様に適用できる。例えばビデオサーバを利用したビデオライブラリなどが考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のクレードルを適用したカラオケシステムの概略構成を示すブロック図である。
【図2】クレードルの内部構成や保持部の形状等を示す説明図である。
【図3】クレードル内の制御部にて実行される処理を示すフローチャートである。
【図4】1個のクレードルをカラオケ装置に接続した場合の終端抵抗の状態を示す説明図である。
【図5】3個のクレードルをハーネスによってカスケード接続した場合の終端抵抗の状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1…カラオケ装置、2…リクエスト装置、3…クレードル、4…保持部、4a…側面、4b…底面、5…ハーネス、9…映像再生装置、10…CPU、11…ハードディスク、12…モデム、13…再生装置、14…リモコン受光部、15…通信I/F、16…マイクロフォン、17…アンプ、18…スピーカ、19…CRT、20…CPU、21…通信I/F、22…リモコン発光部、23…液晶表示部、24…入力装置、25…SRAM、26…電源、27…充電用コネクタ、31…通信I/F、32…検知装置、33…第1のAND回路、34…制御部、35…トライステートバッファ、36…コネクタA、37…コネクタB、38…第2のバッファ、39…第2のAND回路、40…終端抵抗装置、41…終端抵抗回路、41a…終端抵抗、42…開閉回路、42a…リレー、45…クレードル側充電用コネクタ、46…電源部。
Claims (5)
- 外部から受信したリクエスト情報に応じた情報提供を実行する情報提供装置と通信可能に接続される第1の通信手段、
ユーザから受け付けた操作に基づきリクエスト情報を前記情報提供装置に対して送信するリクエスト装置を挿抜可能に保持する保持部、
その保持したリクエスト装置と光を用いた非接触通信をするための第2の通信手段、
を備え、前記情報提供装置と前記リクエスト装置との間での通信を中継するクレードルであって、
前記保持部は、
前記リクエスト装置が挿入された場合に検知信号を出力する検知手段、
前記第2の通信手段にて受信した光信号を前記第1の通信手段を介して前記情報提供装置側へ送信することを、前記第2の通信手段にて受信した光信号の入力及び前記検知手段からの検知信号の入力の両方があった場合にのみ許可し、両信号の少なくともいずれか一方の入力がない場合には禁止する第1の伝送制御手段、を備え、
前記第1の伝送制御手段は、さらに、前記第2の通信手段にて受信した光信号に含まれる前記リクエスト装置の識別情報が規定の識別情報であるか否かを判断し、規定の識別情報であると判断した場合に限って、前記第2の通信手段にて受信した光信号を前記第1の通信手段を介して前記情報提供装置側へ送信することを特徴とするクレードル。 - 請求項1に記載のクレードルにおいて、
前記第1の伝送制御手段は、
前記第2の通信手段にて受信した光信号が前記第1の通信手段へ伝送される経路に設けられたバッファ手段、
前記第2の通信手段にて受信した光信号の入力及び前記検知手段からの検知信号の入力の両者があった場合にのみ、前記第2の通信手段にて受信した光信号を前記第1の通信手段へ伝送するように前記バッファ手段を制御する第1のAND手段を有することを特徴とするクレードル。 - 請求項1に記載のクレードルにおいて、
前記第1の伝送制御手段は、
前記第2の通信手段にて受信した光信号を、前記第2の通信手段にて受信した光信号の入力及び前記検知手段からの検知信号の入力の両者があった場合にのみ、前記第1の通信手段へ出力する第1のAND手段を有することを特徴とするクレードル。 - 請求項1〜3のいずれかに記載のクレードルにおいて、
前記第2の通信手段は、前記リクエスト装置と双方向通信が可能であり、
さらに、前記第1の通信手段に伝送された信号を前記第2の通信手段に伝送することを、前記検知手段からの検知信号及び前記第1の通信手段からの信号があった場合のみ許可し、両信号の少なくともいずれか一方がない場合には禁止する第2の伝送制御手段を備えていることを特徴とするクレードル。 - 請求項4に記載のクレードルにおいて、
前記第2の伝送制御手段は、
前記第1の通信手段に伝送された信号及び前記検知手段からの検知信号の両者があった場合にのみ、前記第1の通信手段に伝送された信号の信号を出力する第2のAND手段を有することを特徴とするクレードル。
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