JP4138753B2 - 受信シンボルグループを検出する方法および装置 - Google Patents

受信シンボルグループを検出する方法および装置 Download PDF

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Description

本発明は、通信の分野、特に、複数チャネル変調技術に関連した符号分割多重アクセス(CDMA)技術の分野に関する。
近年、移動無線通信の分野において、直接シーケンス方式に基づいたマルチアクセスシステム(CDMA)が非常に重要となってきた。しかしながら、直接シーケンスCDMAシステムにおいては、高速データ通信を行う際に、他のユーザとの間の干渉およびシンボル間干渉(ISI)に起因した制限が存在する。このため、CDMA技術とマルチチャネル変調技術とを組み合わせることが提案されている。マルチチャネル変調技術の代表例として、直交周波数分割多重(OFDM)が挙げられる。マルチキャリア変調の原理は、連続する高いレートのソースストリームを複数の並列的な低レートのサブストリームへマッピングし、他のキャリアにおける各サブストリームを変調する、というものである。OFDMは、所定のデジタル信号処理を行うことによって、複数のサブキャリアに対して効率的に変調処置を行う簡易な方法であることが知られている。その詳細については後述する。
マルチキャリア変調を用いた通信システムにおいては、N個の複素値のソースシンボルから構成される1つのシーケンスを、N個のサブキャリアによって並列的に送信する。マルチキャリア変調器は、レート1/Tの連続したN個のソースシンボルのシーケンスを、N個の並列的なサブストリームへマッピングする。従って、各サブストリーム当たりのシンボルレートは、l/(NT)に減少する。これらのサブキャリアは、ソースシンボルレートの逆数に等しい帯域幅を持っている。正方パルス形状を仮定した場合、これらのN個のサブキャリアにおける信号間には直交性がある。N個の並列的に変調されたソースシンボルを、所定のシンボル長を持ったOFDMシンボルと称する。マルチキャリア変調は、離散ドメインにおいて、離散逆フーリエ変換または演算効率が高い逆高速フーリエ変換を用いることによって行われる。マルチキャリア送信システムには、OFDM送信機とその後段にも受けられるデジタル/アナログ変換器およびオプションの高周波数フロントエンドが含まれる。ベースバンド信号または無線周波数フロントエンドからの無線周波数出力信号におけるデジタル/アナログ変換器からのアナログ信号は、マルチパス伝達特性をもった送信チャネルを介して送信される。受信側において、当該マルチパス伝達送信チャネルを介して取得した信号は、受信機側フロントエンドにて処理され、アナログ/デジタル変換器へ供給される。アナログ/デジタル変換器からのデジタル信号はOFDM復調機へ供給され、この結果、受信復調データシンボルシーケンスを得ることができる。
送信機側においては、ソースデータビットグループを、複素コンスタレーション・ダイアグラム内の離散状態にマッピングする機能を有するマッピング部(mapper)を用いることができる。2位相偏移変調方式の場合、コンスタレーション・ダイアグラムは、2つのコンスタレーション状態、すなわち、0度の状態と180度の状態とが存在する。4位相偏移変調方式または4直交振幅変調の場合は、コンスタレーション・ダイアグラムには4つのコンスタレーション・ポイントが存在する。これは、対応するコンスタレーション・ポイントの選択に2ビットが用いられることを意味する。16直交振幅変調の場合は、コンスタレーションダイアグラムにおいて16個の状態が存在する。これは、4つのソースビットがこれら16個の異なる状態のうちの1つを選択するのに用いられることを意味する。一般的には、コンスタレーション・ダイアグラムは、M値(M−ary)コンスタレーション・ダイアグラムと呼ばれる。このMは、コンスタレーション・ダイアグラムのカーディナリティ、すなわちコンスタレーション・ダイアグラムにおいてとりうる状態の数を表すものである。
マッピング部は、複素値のストリームを出力する。各複素値は、コンスタレーションダイアグラムにおいて取り得る1つの状態を定義している。これらの複素数はシリアル/パラレル変換が施され、IDFTブロックまたはIFFTブロックに入力されてマルチキャリア変調が施される。IDFTブロックまたはIFFTブロックからの出力には、パラレル/シリアル変換が施される。そして、ガードインターバル(サイクリック・プレフィックス)を付加してOFDMシンボルが完成する。上述した通り、この送信シンボルにはデジタル/アナログ変換が行われ、伝送経路を介して送信される。
受信機側においては、アナログ/デジタル変換を行った後、ガードインターバルを取り除く。こうして得られたデジタル値ストリームは、送信機側のマッピング部から出力された複素数のうちの受信した部分を表しており、この値に対しシリアル/パラレル変換が行われてDFTブロックまたはFFTブロックに入力され、この結果、1つの複素数ストリームが得られる。対応するデマッピングを行うと、受信ソースデータビットが得られる。
なお、上述したOFDMに関する一般的な記述は、単に説明の便宜上のためである。OFDMに基づく典型的な送信システムもまた、送信機側においてIDFTブロック(またはIFFTブロック)の前段に設けられたチャネル符号器と、受信機側においてDFTブロック(またはIFFTブロック)の前段に設けられた対応するデインターリーバとを有している。
上述したように、マルチキャリア変調もしくは一般的なマルチチャネル変調とCDMA技術とを融合させることが徐々に注目されてきている。これは、MC−CDMA信号は、周波数領域において高レートの拡散符号を用いて多重化を行うことに起因して各データシンボルの多重受信を実行することによってが特徴付けられるという事実に起因している。更に、MC−CDMA信号は、近接するサブキャリアにおいて必要のない拡散符号の変調チップデータを送信するということも指摘しておく必要がある。CDMA方式に従って生成された複数の拡散符号を有する1つのグループに属する複数のシンボルが、どのサブキャリア(近接したサブキャリアでも周波数領域において近接したサブキャリアである必要もない)にも割り当てることができるような確率分布を導入することによって、マルチキャリア変調または一般的なマルチチャネル変調とCDMA技術との融合を実現することが可能である。この特徴を実現する他の方法としては、周波数インターリーブを行うインターリーバを用いる方法がある。周波数インターリーブとは、1つのOFDMシンボル内でのサブキャリアのマッピングに対しスクランブル処理を施すことである。このスクランブラは、時間ダイバーシティを実現するために、後続のOFDMシンボル間におけるスクランブル処理を実行してもよい。システムに時間ダイバーシティおよび周波数ダイバーシティを実現させるため、時間領域および周波数領域において、キャリア振幅にスクランブル処理が施されるようにインターリーバを構成する必要がある。
空間ダイバーシティを実現するために、1つの受信機から移動している1つの受信機に対応する1つの送信機までの物理的に異なる2つの送信経路による影響、または1つの受信機から1つの固定受信機に対応する異なる2つの送信機までの送信経路に係る物理的に異なる2つの送信経路による影響と、好ましくは符号レートが0.5である畳込み符号を含むCDMA技術とを効果的に組み合わせる。
マルチキャリア拡散スペクトル信号を生成するため、拡散すべきシンボルを生成するユーザに対し独占的に割り当てられた所定の拡散ベクトル(拡散コード)によって、当該シンボルを多重化する。拡散係数L(実数または複素数)をもつ1つの拡散シーケンスを用いてシンボルの拡散を行うことにより、1つのシンボルは、L個の「チップ」と呼ばれるものに変換される。チップレートは、データレートに各ユーザのLを乗じた値に等しい。基本的なCDMA/OFDMシステムにおいては、チップシーケンスに対しシリアル/パラレル変換が行った後、複数のサブキャリアに割り当てる。CDMAの目的は、本来、複数のサブキャリア上におけいて複数のユーザを許容することにある。このため、各ユーザのデータシンボルすなわち1つのデータシンボルグループ(各データシンボルは異なるユーザによって生成されてもよい)は、直交符号ベクトルまたは拡散符号ベクトルを内包する符号行列によって拡散される。各ユーザを個別に考えた場合、各ユーザからのデータビットは、各ユーザに対し1つのチップシーケンスが得られるように、一意に割り当てられたそのユーザ自身の符号ベクトルによって拡散される。8ユーザで拡散シーケンスがL=8の場合、各ユーザからの1つのデータシンボル(すなわち8つのデータシンボル)を拡散させると、各々8つのチップから構成される8つのチップシーケンスが生成されることになる。続いてこれらのチップシーケンスに対しチップ単位での結合処理が行われる。すなわち、各シーケンスに係る第1番目のチップどうしが結合されて第1の結果チップが得られる。以下、各シーケンスに係る第2番目のチップどうしが結合されて第1の結果チップが得られるという具合である。最終的に、8つのチップからなるセットが1つ得られることになる。これら8つのチップは、上述したように、8つの異なるサブキャリアに割り当てられた後、マルチキャリア変調が施される。
上述した技術に関連する更なる背景情報としては、ステファン・カイザー(Stefan Kaiser)の論文「Multi−Carrier DCMA Mobile Radio Systems−−−Analysis and Optimization of Detection,Decoding,and Channel Estimation」
Figure 0004138753
挙げることができる。この論文には、M変形、Q変形およびMQ変形を含むダウンリンク通信に対応する基本的なマルチキャリアCDMA送信機の変形例が幾つか記載されている。これ以外の通信では、1人のユーザに係る複数のシンボルに対しCDMA処理を行うというものである。この場合、各シンボルは、当該シンボルに一意に対応付けられた固有の拡散シーケンスを有する。
複数キャリアCDMAデータ検出については、種々のデータ検出技術が提案されている。例えば、単一ユーザ検出技術法と、特に、最大比合成法(MRC)、等利得合成法(EGC)、ゼロ・フォーシング(ZF)等化または最小2乗平均誤差(MMSE)等化法と、最適MMSE等化法または閾値制御等化法とである。加えて、最尤基準に基づくマルチユーザ検出方法が説明されている。特に、送信されたデータシーケンスまたはデータシンボルに対し最適化推定を行う方法である、最尤シーケンス推定(MLSE)および最尤シンボル単位推定(MLSSE)について説明されている。MLSEにおいては、シーケンス誤り確率(すなわちデータシンボルベクトル誤り確率)が最小となる。これは、ある受信シンボルグループがあった場合にあるシンボルグループが既に送信されている確率である追加確率を最大とすることに等しい。一方、MLSSEにおいてはシンボル誤り確率が最小となる。これは、所定のシンボルフループを受信した場合に所定のシンボルが送信された確率である条件付き確率を最大にすることに等しい。通常、MLSSEにおいてはMLSEよりもシンボル誤り率が低くなる。
上記の論文「Efficient Multi−Carrier Spread Spectrum Transmission based on Orthogonal Frequency Division Multiplexing」(Fortschrittsberichte,Nr.685,
Figure 0004138753
(Hiroyuki Atarashi)、マエダ・ノリユキ(Noriyuki Maeda)、アベタ・サダユキ(Sadayuki Abeta)およびサワハシ・マモル(Mamoru Sawahashi)著、「Broadband packet wireless access based on vsf−ofcdm and mc/ds−cdma」(Proceedings IEEE Personal,Indoor and Mobile Radio Communications(PIMRC)2002,Portugal,September 2002,pp.992−997)およびステファン・カイザー(Stefan Kaiser)著、「On the performance of different detection techniques for ofdm−cdma in fading channels」(Proceedings IEEE Global Telecommunications Conference(GLOBECOM 1995),Singapore,Singapore,November 1995,pp.2059−2063)には、マルチキャリア拡散スペクトラム技術およびOFDMに関する幾つかの考察が述べられている。特に、Buryは、拡散を行う際に共通して使用されるアダマール変換(HT)が最適化されていないことを主張している。送信されたシンボルのベクトルが「1」のみで構成されているか、または「−1」のみで構成されているかのいずれかである場合を考える。どちらの送信シンボルベクトルでも、アダマール行列の第1行を構成するが、これは残りの全ての行と直交することになる。従って、上述した両者の場合における送信ベクトルに対してそれぞれ拡散を行うと、拡散後のベクトルは第1要素のみにおいて区別される(すなわち1つの次元のみにおいて異なる)。換言すれば、拡散後は、フェージングが発生している1つのサブキャリアのみに、これらのベクトルのいずれかの送信電力が集中するということである。これらのベクトルが送信されると、このキャリアのキャリア係数のディープフェードが増大するため、検出誤り確率が著しく増大する。
サイズL×Rのアダマール拡散行列を使用する場合、上述したような、この拡散行列を構成する一つの行ベクトルと同じ方向のベクトルが2つ現れる。ブロックサイズLを大きくすれば(すなわち、1つの符号ベクトルの長さを大きくすれば)、この影響を減少させることができる。
この「不良」シンボルベクトルの出現の問題を解決するため、本発明においては、回転変換を用いることが提案される。回転変換とは、行列の列を複素平面内で回転させることにより得られる変換から導かれるものである。回転対象となる好適な変換は、アダマール変換および離散フーリエ変換である。この回転変換により、複数次元の信号コンスタレーションにおける各点は全てのサブキャリアにおいて電力を有するようになるため、各サブキャリアからのダイバーシティ利得を得ることができる。したがって、複数次元の信号コンスタレーション内の一点における電力が、1つのサブキャリアに集中することを防ぐことができる。これは、最適な回転変換に対する全ての次元に亙り、任意のコンスタレーション・ポイント間のユークリッド距離が均一に配分されることに起因するものである。
検出については、最尤度方法では1つのコンスタレーション内の最近接ポイントを検索する際に無駄が生じるため、この技術は比較的小さいコンスタレーションに対してのみ実行することができる。従って、単純な線形最小平均2乗誤差(MMSE)等化器や、または、より高度なものとして、全シンボルに対する各軟判定値を用いた軟フィードバックを使用した多段等化器に対し、後段のシンボル検出に係る最適化等化方法(sub−optimum equalization)について説明する。
最尤検出との関係においては回転フーリエ変換が最適であるが、MMSEタイプの単一ユーザ検出に対しては、回転アダマール変換のほうが回転フーリエ変換よりも優れている。本発明においては、回転変換によって更なる電力配分の改善を実現するため、回転角の選択を最適化する方法を提案する。電力配分の改善により、結果的に、検出器におけるビット誤り率性能が向上するが、これには単純な線形等化技術よりも更に高度な等化技術が必要となる。
本発明は、所定の許容ビット誤り率における信号対雑音比を得ることができる、または所定の信号対雑音比における良いビット誤り率を得ることができる受信シンボル検出に係る方法を提供することを目的とする。
この目的は、請求項1に係る受信シンボル検出装置、請求項23に係る受信シンボルを検出する方法、または請求項24に係るコンピュータプログラムによって実現される。
本発明は、送信機における符号ベクトルに適用する回転操作に基づいたマルチユーザ検出技術をシンボル検出に対して用いると、単一ユーザ検出技術に比べて、CDMAマルチチャネル変調送信機によって生成された受信シンボルグループの検出処理が著しく改善する、という知見に基づいてなされたものである。すなわち、例えばユークリッド距離の2乗を用いた回転情報に基づく全ての検出技術によれば、ビット誤り率に対する信号対雑音比の向上または信号対雑音比に対するビット誤り率の改善が実現する。このような検出技術の例としては、回転情報(例えばユークリッド距離)に依存したいわゆる候補値を利用するものであって、硬判定を用いたMLSE、軟判定を用いたMLSE、硬判定を用いたMLSSE、軟判定を用いたMLSSE、硬判定を用いたMAPSE(Maximum A Priori Sequence Estimation)、シンボル単位のMAP(BCJRアルゴリズムとも呼ばれる)、最大対数MAPアルゴリズム等が存在する。
特に、最尤シーケンス推定(MLSE)アルゴリズムによれば、ユークリッド距離を決定するために符号ベクトルの回転が考慮され、最終選択器によって最小距離が選択されるため、信頼性の高い検出を行うことができるということが明らかになった。得られたビット誤り率を考慮する場合は、受信機における許容ビット誤り率が10−3である場合、およびシステムがフルロードの場合、必要な信号対雑音比が約2dB改善する。この値は、8ユーザからなるユーザグループ1つ(すなわち拡散シーケンスの長さが8となる)に相当する。
ブロック長が短いと、送信機において回転変換を用いた処理が行われた受信データシンボルグループの検出能力が更に向上する。ブロック長が4の拡散シーケンスおよびフルロードシステムにおいて、許容可能なビット誤り率10−3における信号対雑音比は3dBまで改善する。MLSSEなどの他の検出方法を用いた場合でも、同様の効果を得ることができる。通常、検出方法は硬判定または軟判定のいずれかを用いて行うことができる。硬判定を用いた場合、MLSEアルゴリズムまたはMLSSEアルゴリズムにおいては、直接、検出したシンボルが供給される。一方、軟判定を用いた場合、MLSEアルゴリズムまたはMLSSEアルゴリズムにおいては、所定値を有するビットの存在確率を表す軟情報が出力される。軟情報シーケンスに内包される各軟情報は、チャネル復号器などの軟入力復号器によって決定される1つのビットに対応する。最も有名なチャネル復号器はビタビ復号器として知られている。
信号対雑音比の改善の効果は、様々な方法で活用することができる。1つの方法としては、受信機に固有の許容可能ビット誤り率を一定に保つことが挙げられる。この場合、受信機における信号対雑音比は2〜3dB減少し、これにより、対応する送信機において50%の電力の削減がもたらされる。対応する送信機が移動送信機である場合、バッテリの寿命はほぼ2倍となる。ダウンリンクを考えた場合、すなわち、送信機が基地局であって受信機が移動端末である場合、受信機におけるビット誤り率の減少に伴う基地局における送信電力が一定に保たれていることによる効果は、多数存在する。主な効果としては、同じ基地局送信電力に対して、セルラ方式の無線通信システムにおける基地局のセルの大きさをセル内の干渉が減少するように一定に保つことができる。これにより、システムのデータ容量を増やすことも可能である。
あるいは、セルの大きさを大きくして基地局のカバーエリアを広げることも可能である。
他の可能性としては、複数の送信機を用いて、あるセル内のユーザが近接するセルから受信した信号を利用して無線システムのデータ容量を増やすことが考えられる。この考えは、MC−SS−MA(Multi Carrier Spread Sprectrum Multiple Access;マルチキャリア・拡散スペクトラム・マルチアクセス)として知られている。
ユーザ数が増加すると、ユーザが密集しているエリアにおいてユーザからの要求が既存のセルラ通信システムの容量を越えてしまうという事態が発生するということを鑑みれば、データ容量の増加(従って同時通信可能な最大ユーザ数の増加)がもたらす効果は大きい。将来に亙ってこのような事態が続く、あるいは更に事態が悪化すると考えられている。
これら全ての効果は、受信機においてほぼコストゼロもしくは極わずかなコストで実現される。受信機において、通常の最尤シーケンス推定アルゴリズム以外に実装する必要があるのは、送信されたシーケンスの最有力候補を最終的に選択する際のユークリッド距離を決定する場合と同様、唯一、回転情報のみであるからである。
回転情報は、種々の方法で検出器に導入することができる。1つの方法としては、最尤シーケンス推定受信機の符号行列を回転符号行列に置換するというものである。この回転符号行列においては、所定の回転角だけであって当該符号行列に固有に割り当てられた角度だけ、各符号ベクトルが位相シフトされている。また、内部MLSEアルゴリズムに対する補正を新たに行う必要がない。非回転符号行列を回転符号行列に置換することが好ましくない場合、最尤シーケンス推定に関係し受信機のルックアップテーブルに格納された利用可能な送信シンボルグループを、回転送信ベクトルグループに置換することが可能である。この場合であっても、内部MLSEアルゴリズムに対する補正を新たに行う必要がない。
あるいは、符号行列または利用可能な送信シンボルグループを変更することが好ましくない場合、回転の符号ベクトルに対する影響は、符号行列または利用可能なシンボルグループをユークリッド距離の計算中にオンザフライで積算することによって生じる。位相シフトのみを取り扱えば足りるので、このような「積算」は、特定の信号処理プロセッサに依存したハード依存型アプリケーションにおいても、加算処理とシフト処理とによって容易に実行することができる。
本発明の好適な態様において、基本的なCDMAマルチキャリアシステムに対するM変形、Q変形およびMQ変形が用いられる。これは、サブキャリア数は大きく、拡散ベクトル長は短いほうが好ましいという観点に基づいてなされたものである。すなわち、ベクトル長の長い符号ベクトル数が増加するとともに最尤シーケンス推定に係る計算量は増大する。サブキャリア数と符号ベクトル長とを分離するために、基本的なCDMAマルチキャリアシステムのM変形、Q変形およびMQ変形が用いられるのである。これらの変形例においては、データシンボルは全てのサブキャリアへ拡散せず、小さいな所定数のサブキャリアのみへ拡散する。これにより、検出器におけるMLSEアルゴリズムに係る計算が複雑にならなくて済む。この方法は、インターリーバと効果的に組み合わせられ、同一の情報を運ぶ複数のサブキャリア数が4〜16のみである場合であっても、深刻なディープフェードの影響が緩和される。
上述した効果は、非常に競争の激しい移動通信のマーケット、特にハンドヘルド携帯電話などの本発明の検出器を備えた移動受信機のマーケットにおいて、とりわけ重要である。ビット誤り率または信号対雑音比に関する本発明の効果によって達成される機器の価格が「わずか」に下がるが、この下落により、マーケット内における企業の地位を押し上げることができる。この差異は表面上は小さな差異であっても、他の企業をマーケットから追放することも可能である。このように、本発明の検出方法は、大量に製造・販売されるハンドヘルド移動送信機/受信機に実装された場合に、特に価値を持つ。
図1は、入力部10にて受信したシンボルのグループを検出する装置の概念的なブロック図である。この受信シンボルグループは、候補値算出手段12に入力され、14で出力されて受信シンボル決定手段16へ供給される。手段16は、最終的に得られる検出シンボルを算出するための任意の利用可能な方法に従って候補値(回転情報に依存する値)を用いる機能を有する。候補値を算出するために、手段12は、送信チャネル情報提供手段18と、利用可能な送信シンボルグループ提供手段20と、回転情報提供手段24とに接続されている。硬判定を用いたMLSEの場合、手段16は最小選択器または最大選択器160(図15)であって、複数の候補値14の中から最大候補値を抽出し、複数の候補値14の中の最大候補値を有する利用可能な送信シンボルグループを出力する。この選択された送信シンボルグループは、表示され、もしくは最小選択器16から検出シンボルグループとして、出力26に出力される。
なお、以下において、図15に示す選択器160を最小選択器と称する。選択器160は最小値をもつ候補値を探すからである。送信シンボルグループの最有力候補が最大値をとるように、MLSEアルゴリズムが書き換えられた場合は、前記選択器は最大候補値を探す。特に、算出手段12は、受信シンボルグループと送信シンボルグループに依存する値との差、送信機に適用する複数の符号ベクトル、当該送信機に提供する位相回転に係る情報、および送信機チャネルに係る情報に基づいて候補値を算出する機能を有する。特に、算出手段12は、複数の利用可能な送信シンボルグループに対する候補値を算出する機能を有する。最も単純な実装形態によれば、算出手段12は利用可能な送信シンボルグループの各々に対する候補値を算出する。負荷が可変する(すなわちある時刻に相手ユーザ数が変化する)CDMAシステムにおいては、手段12が処理すべき利用可能な送信シンボルグループの数を、アクティブユーザの情報に基づいて減少させることが可能である。このような算出手段12による候補値の算出に係る計算負荷を低減させる方法は、どれも非常に重要となってくる。最尤シーケンス推定には所定の計算量を必要とするため、特に低廉なアプリケーションに対しては計算負荷の低減が要求されるからである。
最小選択器16は、硬判定を用いたMLSEに従って検出した受信シンボルグループのなかで最小の候補値を有する利用可能な送信シンボルグループを選択する機能を有する。回転に依存した候補値の他の好適ユーザの場合については、図16、17および18を用いて後述する。
図2は、候補値検出手段12において実行されるアルゴリズムを示す。特に、図2の最上段に示す数式を、利用可能な送信データシンボルグループdμの各々に対して計算する。図2から判るように、位相シフト行列D(τ)で表される回転情報は、最尤シーケンス推定に基づいている。また、この位相シフト行列は、積の項であって、ベクトルdまたは行列Corgとともに計算される。行列Corgは、1つの「CDMAグループ」に対する拡散ベクトルから構成される符号行列である。
なお、本発明は、ウォルシュ・アダマール行列に限定されるものではない。任意の既知の擬似ノイズシーケンスなどの実質的に直交した他の符号ベクトルに対して本発明を用いることも可能である。また、完全に直交していない符号ベクトルであっても、受信機における許容可能なビット誤り率を越えないビット誤り率を実現する、図2に示す最尤シーケンス推定の実行に関して十分な直交度を有する限り、本発明の適用対象となりうる。
通常、チャネル状態行列として対角行列Hを用いるのが好ましい。チャネル状態行列の1つの要素は振幅と位相とを有する複素数である。振幅および位相は、サブキャリアにおけるチャネルの影響を表している。ここで、当該サブキャリアにはチャネル状態行列Hの対応する係数が割り当てられる。
図3は、位相情報を、送信機および受信機において適用される異なる複数の符号ベクトルに分配する好適な方法を示す。τの定義から、システムがL=K=Kmaxのユーザを有する場合、利用可能な位相シフト2π/Bが符号ベクトルに平均的に分配されることが判る。しかし、あるアプリケーションに対し特に重要となるような他の回転分配方法を用いてもよい。しかしながら、一般的には、本発明にかかる検出器は、符号行列において少なくとも2つの符号ベクトル間で所定の位相差がある場合、通常のMLSE検出器よりも優れた性能を発揮する。ただし、位相差が本発明に係る検出器に起因するものである場合に限る。
図3を用いて概要を説明したように、パラメータBは、送信機のマッピング部にて用いられるコンスタレーションダイアグラムの変調カーディナリティを表す。DPSKマッピングの場合はB=2となる。DPSK変調の場合はB=4となる。16QAMマッピングの場合はB=16となる。図3の数式から、位相シフト量は、0と当該位相シフト量以下である最大位相シフト量との間の複数の異なる符号ベクトルに適用されることが判る。ここで、コンスタレーションダイアグラム上の2点は、当該位相シフト量だけ空間的に離れている。
図4(a)は、K列からなる符号行列を示している。符号行列Corgの各列はL個の要素を含んでおり、1つの列の成分は、互いに、例えば符号ベクトル生成器(ウォルシュ・アダマール関数生成器)によって生成されるような1つの符号ベクトルを形成する。図4(a)に示すように、第1列はユーザ1に対する符号ベクトルであり、最終列はユーザKqに対する符号ベクトルである。システムがフルロード状態で動作する場合は、Kq=Lとなり、符号行列Corgは2次行列となる。しかし、システムがフルロード状態で動作しない場合、行列CorgはL行Kq列の正方行列となる。ここでKqはL(すなわち最大ユーザ数)以下である。
図4(b)は、本名発明の一実施例に係る算出手段12にて用いられる回転された符号行列を示す。回転行列D(τ)は対角行列であるから、CorgとDとの積をとると、得られる行列の次元はCorgの次元と等しい。また、図4(b)から1つの位相回転は、1つの符号ベクトル(図4(b)に示す行列一つの列)の各成分に割り当てられる。
あるいは、最新型のMLSE検出器におけるように、同一の符号行列を用いることが要求される場合、符号行列が位相回転角だけ回転されないとすると、回転情報もまた、ベクトルdμで表される利用可能な送信シンボルグループのいわば「押し付けられた」回転情報に依存する。行列D(τ)が対角行列であるため、利用可能な送信シンボルd(すなわち、送信機における所定の符号ベクトルによって拡散されたシンボルd)に所定の位相回転τが割り当てられることが、図5から判る。
図6は、図4(b)に示した例を実行する過程の好ましい一態様を示す。この一連の過程において、回転情報を符号行列にいわば「押し付ける」ことにより回転符号行列が算出される。この目的を実現するため、まず、ステップ60にて回転情報の提供が行われる。ステップ61において、符号ベクトルが供給される。ステップ62にて、図4(b)に示した積算を実行し、回転符号行列を得る。続いて図2に示した数式処理を実行するため、この回転符号行列と利用可能な送信シンボルグループdとの積をとる。この処理を図6のステップ63に示す。最後に、ステップ63で得られた結果にチャネル行列Hを乗じて、ベクトルrで表される受信データシンボルグループから減じるべき値が決定される(ステップ64)。このベクトルと受信データシンボルグループを含むベクトルrとに基づき、例えばユークリッド距離を用いて候補値を決定することができる。しかし、ユークリッド距離以外の方法(たとえば高次の差分に基づく方法)を用いて候補値を決定してもよいことはいうまでもない。
あるいは、図5を用いてその概略を説明したが、送信機において符号ベクトルに適用される回転情報もまた、回転行列Dと候補値を決定するためのベクトルdとの積に基づいて導出されてもよい。これを図7を参照して説明する。同様に、まず回転情報がステップ60にて供給される。ステップ71にて利用可能なグループdが供給される。続いて、ステップ72にて、回転した利用可能なグループを算出する。続いて、図7のステップ73に示すように、回転していない符号行列とステップ73にて得られた回転した利用可能なグループとを乗じる。続いて図7のステップ74に示すように、ステップ73の乗算結果とチャネル行列とを乗じる。再び、ステップ71にて供給された利用可能なグループ候補値を計算できるように、図2に示した候補値決定のためのベクトルが得られる。
図6に示した方法以外の方法も考えられる。この方法は、最新のMLSE検出器に対して回転していない符号行列に替えて回転した符号行列を記憶することができるメモリを備えた検出器に対して特に好適な方法である。未回転符号行列の回転符号行列への置き換えは、所定のビット誤り率に対する受信機における信号対雑音比が3dBにもなるという効果を得るためにのみ行う必要がある。例えば、既存のデジタル信号処理プロセッサの内部コアに対するいかなる補正も行うべきでない。すなわち、メモリの記憶内容である符号行列を更新さえすれば、既存の信号処理プロセッサを容易に本発明の方法に適用させることができる。
あるいは、符号行列メモリを更新することができない場合、もしくは符号ベクトルが所定の符号ベクトル生成器によりオンラインで生成される場合利用可能な送信シンボルグループが格納されたメモリを更新することにより、本発明に係る検出器を容易に実現することができる。すなわち、この利用可能グループのためのメモリの内容のみを更新すればよく、デジタル信号処理プロセッサにこれ以外の変更を加える必要がない。
デジタル信号処理プロセッサに回転した符号ベクトルまたは回転した利用可能なグループを記憶させることができない場合、例えば、回転した符号ベクトルまたは回転した利用可能なグループのいずれも、所定の生成器によりオンラインで生成される場合、回転情報もまた、利用可能なグループまたは符号ベクトルとの積をとる計算を行ってる間に、提供することが可能である。回転情報は位相情報のみであるため、効率的なハードウェア移動シフト演算器を用いることができる。
ウォルシュ・アダマール変換などを用いた未回転の符号ベクトルのオンライン生成を行う効率的な方法が存在する。従って、利用可能なシンボルグループまたはチャネル情報または回転を行わない全ての乗算項に回転情報を「押し付け」、且つ利用可能な複数のシンボルグループに対する候補値の計算中の回転を明らかにすることが好ましい。
図8には本発明に係る検出器を用いることができる受信機の好適な構成例が示されているが、この図の詳細な説明に入る前に、回転変換を提供することができる幾つかの送信機の構成例について、図9〜12を用いて説明する。
図9は、一例としてセルラ方式の無線システムのダウンリンク用の基本的なMC−CDMA送信機を表したものである。KmaxはLに等しく、N=L個のサブキャリアのみが利用可能であるとする。特に、図9は、シリアル/パラレル変換部91に接続されたOFDM処理部90を示す。シリアル/パラレル変換部91は、拡散部93からの出力をチップ単位で加算する加算器92からの出力を受信する。なお、ここでは2つの異なる符合ベクトルc(1)およびc(Kmax)を有する2つの拡散部のみが図示されている。各拡散部93aおよび93bは、各拡散部の前段に設けられた回転部であってマッピング部95aまたは95bから出力を回転する回転部から、信号の供給を受ける。この回転は、拡散ベクトルCをマッピング部から出力されたシンボルに適用する前に、当該拡散ベクトルを回転することによって実現されてもよい。この場合、ブロック94aおよび94bを省略することが可能であるが、拡散ブロック93aおよび93においては、回転した符号ベクトルを適用する必要がある。
図9に示すシステムにおいて、サブキャリア数Nの上限値はKmaxで規定されている。受信機をあまり複雑にすることなく大きなユーザ数に対応するため、更には十分大きなサブキャリア数でMC−CDMAシステムを使用してサブチャネル当たりのフラットフェージングを保証するするために、基本的なMC−CDMAシステムを変形することが好ましい。以下、基本的なMC−CDMAシステムの好適な変形例を、移動無線通信システムのダウンリンクの場合について説明する。
ダウンリンクを選んだ理由は、アップリンクに比べて、その変形例が図示しやすいためである。しかし、これらの変形例は、基本的なMC−CDMAシステムのアップリンクに対しても好適であることに変わりはない。MC−CDMAシステムの3つの変形例を、それぞれ図10、11および12を参照して説明する。これらを、順にM変形、Q変形、MQ変形と称する。M変形およびQ変形はMQ変形の基本的要素となるものである。M変形およびQ変形は互いに独立しており、個別に適用することが可能である。
図10は、図9に示した基本的なMC−CDMAシステムのM変形を示す。周波数インターリーバ100は、OFDMブロック90の前段に接続される。更に、図10は、図9の複数の基本的なCDMAシステムを含んでおり、図9の1つのCDMAシステムは第1ユーザの第1データシンボル、第2ユーザの第1データシンボル、第3ユーザの第1データシンボル、・・・を送信するように割り当てられている。図10の符号102に示されるように、図9に示した他の基本的なCDMAシステムを用いて、例えば、第1ユーザの第2データシンボル、第2ユーザの第2データシンボル、第3ユーザの第2データシンボル、・・・が送信される。また、図10には、第1ユーザの第Mデータシンボル、第2ユーザの第Mデータシンボル、第3ユーザの第Mデータシンボル、・・・を送信する1つの基本的なCDMAシステム104が示されている。
M変形の目的は、拡散符号長およびアクティブユーザの最大数を保ったまま、サブキャリア数を増やすことにある。この結果、OFDMシンボル長が増加し、対応するガードインターバルに起因する伝送効率の損失が抑えられる。更に、サブキャリアの間隔が狭くなることで、干渉を抑えて伝送を行う際に、サブキャリアあたりのフラットなフェージングが保証される。
M変形においては、各ユーザが1つのOFDMシンボルあたりM>1のデータシンボルを同時に送信する。この変形例のサブキャリア数は、パラメータMとパラメータLとの積に等しい。しかし、図10に示す周波数インターリーバ100のために、各ユーザはデータ伝送用に計N個のサブキャリアを利用する。概要を既に説明したように、M個の同時送信されたk番目のユーザのデータシンボルを区別するために、データシンボルインデックスmが用いられる。ここで、Mにはチャネルの干渉時間のために上限値が設けられる。これは、1つのOFDMシンボル長の間、チャネルが時間的に不変であることを保証するため、Mが大きくなるに従って増大するチャネルの干渉時間よりもシンボル長が小さくなければならないためである。
周波数ダイバーシティを実現するため、周波数インターリーバ100が用いられる。送信に用いるサブキャリアは、チャネルの干渉時間よりも大きなシンボル間間隔を有している必要がある。よって、1つのシーケンスの複数の要素は、各々独立に作用し、これにより加算器92から出力されたシーケンスが完全にディープフェイドする位置にくる確率は減少する。インターリーブはOFDM処理の前に実行される。周波数インターリーバは、周波数成分間を最大にすることを保証するブロックインターリーバであってもよい。しかし、フェージングプロセスが周波数領域において周期性を有する可能性があり、この周期性が近接する成分間における周波数分離と同様である場合、ブロックインターリーバはうまく機能しない。よって、擬似ランダム周波数インターリーバまたはスクランブラを用いることが好ましい。
図10、11、および12に示すように、図9に示した回転部94aおよび94b、マッピング部95aおよび95bが省略されている。よって、図10、11、および12においては、符号行列自体ではなく、マッピング処理されたシンボルに対し送信シンボルグループによる回転処理が施された状態から処理が開始される。図11に示すQ変形の目的は、最大アクティブユーザ数およびサブキャリア数を保ったまま1ユーザあたりの拡散符号長を減させることにより、受信機の構成が複雑にならないようにすることにある。単一ユーザ検出のMC−CDMA受信機においては、拡散符号長が大きくなるに従って複雑になる。マルチユーザ検出の場合は、拡散符号長Lの増加およびアクティブ数Kの増加に伴ってMC−CDMA受信機の複雑性が増すことになる。
最尤シーケンス推定による信号検出を実行するため、同時アクティブユーザの数Kは、演算の複雑性を考慮すると、20以下であることが好ましい。同時アクティブユーザの数が10以下であれば更に好ましい。多数のアクティブユーザを受け入れつつも受信機の複雑性が許容できるレベル以下になるようにするためには、図11に示すQ変形を用いることが好ましい。Q変形においては、ユーザはQ個の独立したユーザグループに分けられ、各ユーザグループは自身のサブシステム内で自身のL個のサブキャリアを利用する。Q変形においては、新たにサブキャリアレベルにおける周波数分割多重化器要素が送信方法に導入される。これにより、ハイブリッドMC−CDMA移動無線通信システムが実現する。1のサブシステムは、図9に示した基本的なMC−CDMA送信機と同等である。1つのサブシステム内のアクティブユーザ数はKqであり、最大アクティブユーザ数はLに等しい。図11に示すMC−CDMAシステムにおける同時アクティブユーザの合計値は、QとLとの積に等しい。供給されるユーザの最大値は一定であり、必要な拡散符号長はQに比例して減少する。これにより、受信機は割り当てられたサブシステムのデータシンボルのみを検出すればよいので、受信機の構成を十分に簡易なものにすることができる。
図12は、図10および11の組み合わせであるMQ変形を示したものである。すなわち、図12は、最大アクティブユーザ数を一定に保ちながらサブキャリア数と受信機の複雑性とをともに調整することができるMC−CDMAシステムを示している。1ユーザあたりM個のデータシンボルを送信し、ユーザをQ個の独立したユーザグループに分割することにより、図12に示すシステムで使用されるサブキャリアの合計数はQとMとLとの積に等しくなる。各ユーザは、Q変形によって導入されたFDMA成分に従って、データ伝送用のM×L個のサブキャリアのみを利用する。さらに、2重周波数インターリーバ方式について説明する。これは、各ユーザグループに対する複数のキャリア振幅をインタリーブするユーザグループインターリーバ120を導入するということである。ディープフェードを効果的に防止するため、周波数インターリーバ100は複数のユーザグループへサブキャリアをインターリーブする。
以下、本発明に係る装置80を用いることができる受信機の構成を図8を用いて説明する。まず、マルチパスチャネル81示されていルことが判る。このマルチパスチャネル81の出力から受信信号が取り出される。受信した信号はブロック81にて処理され、ガードインターバルの分離とOFDM処理とが行われる。ブロック82からの出力はデインターリーバ83に入力され、送信機側で行われたインタリーブ処理とは逆の処理が行われる。デインターリーバ83の出力において、受信シンボルグループが存在することになる。送信チャネル81から出力された受信信号は送信信号に基づいたものである。送信信号は、サブチャネル値グループに対しマルチチャネル変調を行うことにより生成される。このサブチャネル値グループは、送信シンボルグループに符号分割多重処理を施すことにより生成されるものである。既に概略を説明したように、符号分割多重処理には送信シンボルによる符号シーケンスの重み付け処理が含まれる。この符号シーケンスまたは送信シンボルは、異なるCDMAチャネルに対しそれぞれ異なる位相回転を含む。
以下、図1に示した決定手段16の好適な実装例について説明する。図15に示したように、図1の決定手段16は、硬判定(160)を用いたMLSE検出器として実装される。この硬判定は、最小候補値を有する利用可能なシーケンス、または候補値が適切に定義されている場合には最大候補値を有する利用可能なシーケンスを選択する選択器によって実行される。最適検出技術は、最大事後確率法(MAP)または最尤法(ML)を用いており、信号検出技術に基づいたものである。本発明の最尤シーケンス推定(MLSE)は、送信データシーケンスまたは送信シンボルグループdの最適予測を行う。利用可能な
Figure 0004138753
送信データシンボルベクトルの数である。MLSEはシーケンス誤り確率(すなわち、データシンボルベクトル誤り確率)を最小化する。これは、条件付確率P{ μ}(受信信号をrとした場合に μが送信された確率)を最大化することと等価である。MAP法に従ってシーケンス検出を行った結果得られたdに対する推定は、以下のように計算される。
Figure 0004138753
ここで、argは関数の引数を表す。ベイズの定理を用いれば、条件付確率P{ μ}は次のように書くことができる。
Figure 0004138753
全てのベクトルdμの出現確率は等しいと仮定し、上式の分母は送信データシンボルベクトルに依存しないことを考慮すれば、あらゆる決定は、P{ μ}を最大にするシーケンスの発見に基づいてなされる。これは、p( μ)を最大にするシーケンスを見つけるのと等しい。この関数は尤度関数と呼ばれるものである。この関数を最大にすることが最尤法である。
μに対する受信ベクトルrの条件付き確率密度関数p( μ)は、尤度関数であるのが好ましい。サブキャリア上にて独立した複素値の白色ガウス雑音を仮定すれば、受信ベクトルrの成分は統計的に独立であるから、p( μ)は以下のように表すことができる。
Figure 0004138753
上式中の逆指数関数は単調減少関数であるから、全dμにおけるp( μ)の最大値を求めることは、次に示す受信シーケンスと全ての利用可能な送信シーケンスとの間のユークリッド距離の2乗を最小にするようなデータシンボルベクトルdμを見つけることに等しい。
Figure 0004138753
送信データベクトルの最有力候補は、以下のように表すことができる。
Figure 0004138753
上式は、図15に示す選択器160の関数特性を表しており、検出したシンボルのシーケンスまたはグループを取得するための硬判定を構成する。
以下、軟情報の確率情報を計算して何判定を行う装置(161、163)としての決定手段16の好適な実装方法を示した図16および18について説明する。この軟判定は、軟判定に基づき最終的に検出シンボルを決定する任意のチャネル復号器(よく知られたビタビ復号器などを含む)にて用いることができる。すなわち、決定手段(161、163)は、複数の利用可能な送信シンボルグループの候補値に基づいて送信シンボルグループの確率情報グループを計算する機能を有する。更に、決定手段(161、163)は、受信シンボルを取得するために、当該確率情報グループに基づきチャネル復号を行う。
図16には、硬判定の替わりに軟情報を生成するMLSE処理装置が示されている。この軟情報の形式としては、好適には、ブロック161に示す数式に従って計算される対数尤度比LLRである。この数式によってMLSEにおけるLLRの近似値が求まる。これは、MLSEそれ自体では検出した符号ビットに係る信頼性情報が得られないからである。特に、決定すべきシンボルに対応した、第1の最小候補値が第1のリアリゼーション(realization)を有する利用可能な送信シンボルグループに対する候補値と、第2の最小候補値が第2のリアリゼーションを有する利用可能な送信シンボルグループに対する第2の最小候補値とが選択される。続いて、検出すべきシンボルのための確率情報を取得するために、第1の候補値と第2の候補値との差分を求める。ブロック161の数式において、添え字μおよびμが最小2乗ユークリッド距離Δ μ−)およびΔ μ+)に付けられている。ここで、検出すべきビットはそれぞれ+1および−1である。
一例として、受信シンボルグループ内の第2ビットが決定された場合、第2ビットが+1である利用可能な全ての送信シンボルグループに対する候補値を計算し、続いて、取得した複数の候補値の中から第1の最小候補値を計算する。同様の計算処理を、第2ビットが−1である利用可能な全ての送信シンボルグループに対して行い、取得した候補値のなかから第2の最小候補値を計算する。第1の候補値と第2の候補値との差分は、第2ビットの確率情報として用いられる。当該受信シンボルグループ内の全てのビットに対する確率情報が得られるまで、この処理を続ける。
図18は、軟判定を用いたMLSSE検出器を示している。この装置は、ブロック163の数式で定義される検出すべきビットの対数尤度比に基づいて動作する。特に、決定手段(163)は、検出すべきシンボルの確率情報(LLR)を以下に示す好適なシーケンスに従って計算する機能を有する。
まず、第1のリアリゼーション(D)を有する、決定すべきシンボルに対応した全ての利用可能な送信シンボルグループの候補値Δは、−1/σの重み付けがなされて加算され、上記数式の分子に相当する第1の加算値が求められる。
続いて、第2のリアリゼーション(D)を有する、決定すべきシンボルに対応した全ての利用可能な送信シンボルグループの候補値Δは、−1/σの重み付けがなされて加算され、前述の数式の分母に相当する第2の加算値が求められる。
LLRを求めるために、この商の自然対数を計算し、これを検出すべきビットの確率情報とする。上述したように、1つの利用可能なシーケンス内における検出すべきビットの次元によって、第1のリアリゼーションまたは第2のリアリゼーションを有する1つの利用可能なシーケンス内のビットの次元が決定される。
図17は、硬判定を用いたMLSSEを表す。図18に表されている第1の加算値と第2の加算値とを比較する。第1の加算値および第2の加算値のどちらが大きいかによって、検出すべきビットは、より大きな加算値が取得された方のリアリゼーションと同一の値を有するように、「硬判定」される。
検出されたデータシンボルは、図8で説明したように、パラレル/シリアル変換され、デマッピング部86にてデマッピングされ、データシンク87に供給される。図8で示したように、いわゆる軟デマッピングを行うため、マッピング部86にチャネル状態情報を供給することも可能である。
以下、種々の検出方法におけるビット誤り率と信号対雑音比との相関の比較を示した図13および14について説明する。○印は、ユーザ数Lが8でMLSE検出器で回転を行わない場合を示している。回転を行った場合については△印で示されている。ユーザ数Lが8で単一ユーザ固定の非回転の場合は、▽印で示されている。単一ユーザ固定でデータ回転変換の場合は非回転変換の場合と同じであって、これらは参照曲線として用いられている。システムがフルロードの場合、本発明の検出器では、ビット誤り率10−3での利得に約2dB程度の著しい改善が見られる。
図14には、同様の条件、すなわち拡散符号長Lが4で最大ユーザ数Kが4である3つのシステムが示されている。非回転方法と比較すると、ビット誤り率2・10−3での利得に約3dBの改善が見られる。しかし単一ユーザ固定の場合と比べると約2dBのみの改善であり、それほど大きな改善は見られない。本発明の検出方法によれば、ウォルシュ・アダマールシーケンスなどの拡散シーケンスを用いて、異なるユーザの信号の一部を重ね合わせることにより、異なる時刻、周波数、または空間次元において各ユーザの同一の信号部分が含まれているダイバーシティ効果を利用する。このマルチユーザ検出器の性能は、シンボルの送信時に施される位相回転操作に起因するところが大きい。よって、最尤シーケンス推定、および特に最小値の発見を行う際に回転変換が用いられる。
回転情報は、図2に示した数式に寄与するので、回転情報は最尤シーケンス推定器のユークリッド距離に影響を与え、異なるシーケンスに対してユークリッド距離が最も距離が大きくなることが判る。すなわち、選択器が発見すべき最小値はより際立つことになるがら、より信頼性の高いシーケンス決定が実現する。本発明に係る回転変換に基づく最尤シーケンス推定器を用いることで、送信機において合成したシーケンスのユークリッド距離を好適に分配することが可能となる。これに対し単一ユーザ検出器では、このユークリッド距離の分配の効果を得ることができない。本発明のマルチユーザ検出器は上記特徴を有しているため、回転変換を行わないシステムや、単一ユーザ検出器のような受信機において回転情報を利用しないシステムに比べて、高い信頼度でシンボルを検出する。
本発明は、上述した特徴に加え、マルチユーザ検出器において軟出力を用いることによってユークリッド距離を有効に活用するため、チャネル符号器をマッピング部の前段に配置することができるという特徴をも有する。時間領域、周波数領域、または空間領域における符号分割多重が採用されたシステムであればどのようなものであっても、本発明の検出方法を適用することが可能である。すなわち、チャネルがタイムスロットが、キャリアか、空間によって定義されたチャネルがということとは無関係に、あらゆるタイプのマルチチャネル変調を用いることができる。
本発明に係る受信シンボルグループの検出方法は、実装条件に応じて、ハードウェアまたはソフトウェアのいずれでも実装することが可能である。デジタル記憶媒体、特に、本発明に係る方法が実行されるようにプログラムによって動作するコンピュータシステムと協働する電子的に読み取り可能な制御信号を内包したディスクやCDを用いて、本発明の方法を実装することができる。すなわち、本発明は、広く、コンピュータ読み取り可能なキャリアに格納され、コンピュータにて実行されると本発明の方法を実行するプログラムコードを有するコンピュータプログラム製品を含む。換言すれば、本発明の方法は、コンピュータにて実行されると本発明の方法を実行するプログラムコードを有するコンピュータプログラムである。
本発明に係る受信シンボルグループを検出する装置を表すブロック図である。 回転情報が用いられた最尤シーケンス推定アルゴリズムを示す図である。 各拡散ベクトルに対する回転角の好適な選択方法を示す図である。 回転操作前の符号行列を示す図である。 回転操作後の符号行列を示す図である。 回転操作後の可能な送信シンボルのベクトルを示す図である。 検出器において回転情報を符号行列に適用する処理を模式的に示すブロック図である。 回転操作を送信シンボルに適用する処理を表すブロック図である。 本発明に係る検出器を用いた送信チャネルおよび受信機の構成を示す図である。 基本的なCDMA送信機の構成を示すブロック図である。 図9における基本的な設定のM変形を示すブロック図である。 図9における基本的なCDMAシステムのQ変形を示す図である。 図9における基本的なCDMAシステムのMQ変形を示す図である。 8ユーザからグループに対する回転操作なしの最尤シーケンス推定検出器と回転操作ありの最大尤度シーケンス推定検出器との比較を示す図である。 4ユーザからなるグループに対する回転操作なしの最大尤度シーケンス推定検出器と回転操作ありの最尤シーケンス推定検出器とを比較した図である。 MLSEおよび硬判定に基づいた検出アルゴリズムを示す図である。 MLSEおよび軟判定に基づいた検出アルゴリズムを示す図である。 MLSSEおよび硬判定に基づいた検出アルゴリズムを示す図である。 MLSSEおよび軟判定に基づいた検出アルゴリズムを示す図である。

Claims (24)

  1. 受信値グループを用いて受信シンボルを検出する装置であって、前記受信値は受信信号からマルチチャネル復調を用いて算出され、前記受信信号は送信信号に基づいており、前記送信信号はサブチャネル値グループのマルチチャネル変調によって生成され、前記サブチャネル値グループは、送信シンボルグループに符号分割多重処理を施すことによって生成され、前記符号分割多重処理においては複数の符号シーケンスが使用され、前記複数の符号シーケンスまたは前記複数の送信シンボルは、異なる符号多重チャネルに対する異なる位相回転を有し、
    送信チャネルの情報を提供する手段(18)と、
    前記受信シンボルグループと利用可能な送信シンボルに基づくベクトルとの差分(20)、前記符号シーケンス(22)、前記位相回転に関する情報(24)、および前記送信チャネルの情報に基づいて候補値を算出する手段(12)であって、異なる複数の利用可能な送信シンボルに対する候補値を各々算出する手段(12)と、
    前記異なる複数の利用可能な送信シンボルに対する候補値に基づき、送信シンボルグループに対応する受信シンボルを決定する手段(16、160、161、162、163)と
    を有する装置。
  2. 前記チャネルの複数のチャネル値に与える影響を表す複素値を対角成分に持つチャネル状態行列が、前記送信チャネルの情報に含まれることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 1つのグループ内の受信データシンボルの数が、前記マルチチャネル変調に用いられるサブチャネルの数よりも小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の装置。
  4. 前記サブチャネルの数は200よりも大きく、前記受信データシンボルの数は32以下であることを特徴とする請求項3に記載の装置。
  5. 前記1つのグループ内の受信データシンボルの数はユーザグループ数に等しく、前記ユーザグループの数は可変であり、
    前記装置は、
    実際のユーザ数の情報を取得する手段と、
    利用可能な送信シンボルグループのみが、前記算出手段(12)によって処理されるように、利用可能な送信シンボルを前記実際のユーザ数に基づき取得し、前記実際のユーザ数によって表されるユーザ数を再度参照する手段と、
    を更に有する
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の装置。
  6. 前記ベクトルはチャネル情報行列に結果ベクトルを乗じることにより決定され、
    前記結果ベクトルは、符号行列と、前記回転情報と、利用可能な受信シンボルグループとの積を表す
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の装置。
  7. 前記算出手段は、前記差分に対するユークリッド距離を決定する機能を有することを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の装置。
  8. 前記マルチチャネル変調はOFDM変調であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の装置。
  9. 前記複数の符号ベクトルはウォルシュ・アダマールベクトルであって、
    前記複数の符号分割多重チャネルに対する前記複数の符号ベクトルは、ウォルシュアダマール行列を構成し、各ウォルシュベクトルに適用される前記回転は、他のウォルシュベクトルに適用される回転とは異なるものであって、
    前記差分は回転角のステップサイズまたはこの整数倍で決定される
    ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の装置。
  10. 送信ソースビットをM値コンスタレーション・ダイアグラムへマッピングすることによって前記送信シンボルを取得し、
    前記数Mは2以上であって、
    前記装置は、前記M値コンスタレーションダイアグラムを用いて該検出したシンボルをデマッピングして受信ソースビットを取得するデマッピング部を更に有する
    ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれかに記載の装置。
  11. 前記位相回転の度合いは前記数Mに依存することを特徴とする請求項10に記載の装置。
  12. 前記マルチチャネル変調はNc個のサブキャリアを有するOFDM変調であり、
    前記Nc個のサブキャリアはM×Q個のグループに区分され、
    Mはデータシンボル数の数に等しく、
    各ユーザは1つのOFDMシンボルを送信し、
    Qはユーザグループ数と等しく、
    Mは0以上であり、
    Qは0以上であり、
    MとQとの積は0ではなく、
    前記データシンボルは1つの符号ベクトルの長さに等しい数のサブキャリアへ拡散されるような、MとQと前記サブキャリア数との積に等しい数のサブキャリアが存在する
    ことを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の装置。
  13. 前記符号ベクトルは32以下の長さを有することを特徴とする請求項1ないし12のいずれかに記載の装置。
  14. 前記マルチチャネル変調はマルチチャリア変調であり、
    前記サブチャネルはサブキャリアであり、
    前記サブチャネル値はサブキャリアの振幅である
    ことを特徴とする請求項1ないし13のいずれかに記載の装置。
  15. 前記算出手段(12)は回転符号行列を格納するメモリを有し、
    前記回転符号行列は複数の符号ベクトルを内包し、
    各符号ベクトルは異なる位相回転によって回転される
    ことを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載の装置。
  16. 前記算出手段(12)は、回転された利用可能な送信シンボルグループを複数格納するメモリを有し、
    1つの回転された利用可能な送信シンボルグループ内の2つのシンボルは、各々異なる位相回転で回転される
    ことを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載の装置。
  17. 前記算出手段は、
    符号ベクトルを生成する関数生成手段と、
    利用可能な送信シンボルグループを生成する関数生成手段と、
    位相回転手段と符号ベクトルまたは1つの利用可能な送信シンボルグループ内の1つの送信シンボルを、前記回転情報によって決定される位相回転だけ回転させる位相回転手段と
    を有することを特徴とする請求項1ないし16のいずれかに記載の装置。
  18. 前記決定手段(160)は、最大候補値をもつ前記利用可能な送信グループを前記受信シンボルとして選択する機能を有することを特徴とする請求項1ないし17のいずれかに記載の装置。
  19. 前記決定手段(161、163)は、前記異なる複数の利用可能な送信シンボルの各候補値に基づき、前記送信シンボルグループの確率情報を計算する機能を有し、
    前記決定手段(161、163)は、更に、前記確率情報グループに基づきチャネル復号を行うことにより前記複数の受信シンボルを取得する
    ことを特徴とする請求項1ないし17のいずれかに記載の装置。
  20. 前記決定手段(161)は、
    決定すべきシンボルに対応する第1のリアリゼーションを有する前記送信シンボルの利用可能なグループ係る第1の最小候補値と、決定すべきシンボルに対応する第2のリアリゼーションを有する利用可能な送信シンボルグループに係る第2の最小候補値とを選択し、
    前記第1の候補値と前記第2の候補値との差分を求めて検出すべきシンボルの確率情報を取得する
    ことにより、検出したシンボルの確率情報を計算する機能を有する
    ことを特徴とする請求項19に記載の装置。
  21. 前記決定手段(163)は、
    決定すべきシンボルに対応するシンボルが第1のリアリゼーションを有する利用可能な送信シンボルに対する複数の候補値の指数関数を加算することにより、第1の加算値を取得し、
    決定すべきシンボルに対応するシンボルが第2のリアリゼーションを有する利用可能な送信シンボルに対する複数の候補値の指数関数を加算することにより、第2の加算値を取得し、
    前記第1の加算値と前記第2の加算値の商を計算し、
    前記商の対数を計算することにより前記検出すべきシンボルの確率情報を取得する
    ことにより、前記決定すべきシンボルの確率情報を算出する機能を有する
    ことを特徴とする請求項19に記載の装置。
  22. 前記決定手段(163)は、
    決定すべきシンボルに対応するシンボルが第1のリアリゼーションを有する、利用可能な複数の送信シンボルに対する複数の候補値を加算することにより得られる第1の加算値と、
    決定すべきシンボルに対応するシンボルが第2のリアリゼーションを有する、利用可能な複数の送信シンボルに対する複数の候補値を加算することにより得られる第2の加算値と、
    を計算する機能を有し、
    前記決定手段(162)は、前記検出されたシンボルのうち最大の加算値を生成するものに対する前記リアリゼーションを選択する機能を更に有する
    ことを特徴とする請求項1ないし17のいずれかに記載の装置。
  23. 受信値グループを用いて受信シンボルを検出する方法であって、前記受信値は受信信号からマルチチャネル復調を用いて算出され、前記受信信号は送信信号に基づいており、前記送信信号はサブチャネル値グループのマルチチャネル変調によって生成され、前記サブチャネル値グループは、送信シンボルグループに符号分割多重処理を施すことによって生成され、前記符号分割多重処理においては複数の符号シーケンスが使用され、前記複数の符号シーケンスまたは前記複数の送信シンボルは、異なる符号多重チャネルに対する異なる位相回転を有し、
    送信チャネルの情報を提供するステップ(18)と、
    前記受信シンボルグループと利用可能な送信シンボルに基づくベクトルとの差分(20)、前記符号シーケンス(22)、前記位相回転に関する情報(24)、および前記送信チャネルの情報に基づいて候補値を算出する手段(12)であって、異なる複数の利用可能な送信シンボルに対する候補値を各々算出するステップ(12)と、
    前記異なる複数の利用可能な送信シンボルに対する候補値に基づき、送信シンボルグループに対応する受信シンボルを決定するステップ(16、160、161、162、163)と
    を有する方法。
  24. コンピュータにて実行されると請求項18に記載の受信シンボルグループを検出する方法を実行するプログラムコードを有するコンピュータプログラム。
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