JP4137665B2 - マスフローコントローラ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、マスフローコントローラに関する。より詳細には、ダイナミックレンジの広いマスフローコントローラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来のマスフローコントローラを用いた半導体製造ライン10の例を示す図である。図4において、11は半導体製造ラインを構成するチャンバ、12a,12bはチャンバ11に異なる流量制御範囲のガスGを供給するガス供給ライン(本例ではガス供給ライン12bをガス供給ライン12bから分岐し再び合流させている)、13はガスGを供給するガスボンベである。
【0003】
各ガス供給ライン12aには、機械式の調圧器14と、この調圧器14の下流側のゲージ15と、フィルタ16とを設け、分岐した各ガス供給ライン12a,12bにはそれぞれマスフローコントローラ17a,17bと、空圧開閉弁18a〜18dとを設けてなる。すなわち、空圧開閉弁18a〜18dを閉じることでマスフローコントローラ17a,17bを取換えることができ、また、空圧開閉弁18a,18cまたは空圧開閉弁18b,18dの選択的な開閉によって流量制御に用いるマスフローコントローラ17a,17bの切換えを行えるように構成している。
【0004】
前記ボンベ13から供給されるガスGの圧力は、その出口側で通常98kPa程度に減圧されているが、この圧力を前記調圧器14によって例えば30kPa程度に減圧してマスフローコントローラ17a,17bに供給することで、マスフローコントローラ17a,17bの破損を防いでいる。また、半導体製造ラインの管理者はチャンバ11に所定流量のガスGを流すようにマスフローコントローラ17a,17bを制御し、ゲージ15を確認しながら調圧器14を調節することによりマスフローコントローラ17a,17bに供給するガスGの圧力を適宜調整する。
【0005】
図4に示すように、2台のマスフローコントローラ17a,17bを用いることで、例えばマスフローコントローラ17aを用いて例えば10mL/min〜500mLの流量の流量制御を行い、マスフローコントローラ17aを用いて500mL〜50L/minの大流量の流量制御を行うことにより、全体として10mL/min〜50L/minの広いダイナミックレンジの流量制御が行われている。
【0006】
上記構成のガス供給パネルを用いることによって、例えばガスGとしてプロセスガスを流すときには、マスフローコントローラ17aを用いて数十mL/min程度の流量の流量制御を行い、パージガスをガスGとして流すときには、マスフローコントローラ17bを用いて数L/min程度の大流量の流量制御を行っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記2台のマスフローコントローラ17a,17bを用いる場合には、ガス供給ライン12a,12bが複雑になることは避けられなかった。つまり、通常のマスフローコントローラ17a,17bは例えば熱式の流量センサと開閉制御弁を組み合わせて流量センサの出力を用いてこれをフィードバックして流量制御するものであるが、この流量センサは所定の流量範囲を越えると飽和して出力が得られなくなるので、このダイナミックレンジが50倍程度に抑えられていた。このために、プロセスガスとパージガスの両方の流量制御を行うことができず、これがラインの複雑化と大型化を招いていた。
【0008】
加えて、ガス供給ライン12a,12bが複雑になればなるほど制御が複雑になるだけでなく、ガス漏れや故障の発生率も高くなることは避けられなかった。さらに、ガス供給ライン12a,12bを切り換える必要があるので、流量制御が連続的に行えないという問題があると共に、ガスが複数のガス供給ライン12a,12bに滞留するという問題もあった。
【0009】
そこで、広いダイナミックレンジを得るために半導体プロセスのガス供給ラインに500倍程度のダイナミックレンジを得るような特殊なマスフローコントローラを用いることも考えられているが、このような従来の特殊マスフローコントローラを用いたとしても半導体プロセスのガス供給ラインに十分なダイナミックを得ることはできなかった。
【0010】
加えて、上述のようなマスフローコントローラ17a,17bの一次側には、圧力調整用、圧力変動対策用の調圧器14が設けてあるために、部品点数も多くならざるを得ず、ガス供給パネルを小さくすることはできなかった。
【0011】
本発明は、上述の事柄を考慮に入れてなされたもので、その目的は広いダイナミックレンジの流量制御を行うことができるマスフローコントローラを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、第1発明のマスフローコントローラは、流路中を流れる流体の流れを制御する開閉制御弁と、この開閉制御弁の上流側に配置された第一の圧力センサ と、この開閉制御弁の下流側に配置された第二の圧力センサと、この第二の圧力センサの下流側に配置された絞り部と、前記流路を流れる流体の流量を測定する流量センサと、大流量制御時には第二の圧力センサの出力を用いて開閉制御弁を開閉制御することにより絞り部を流れる流体の流量を制御する一方、流量制御時には流量センサの出力を用いて開閉制御弁を開閉制御することにより流量センサを流れる流体の流量を制御することで小流量から大流量までの流量制御を可能とし、かつ前記第一の圧力センサの出力を用いて流量センサの出力を補正する制御部とを有することを特徴としている。(請求項1)
【0013】
したがって、前記圧力センサの出力を用いて開閉制御弁の開閉制御によって絞り部の上流側における圧力制御を行うことで、マスフローコントローラを流れる流体の大流量を制御することができる。また、前記流量センサの出力を用いて開閉制御弁を開閉制御することにより流量センサを流れる流体の流量を制御することができる。つまり、制御部が流量制御時と大流量制御時のそれぞれで異なる方法を用いて流量を制御することで、従来は不可能であった流量から大流量までの広いダイナミックレンジにおける流量制御を行なうことができる。なお、この流量の流量制御時には絞り部に流れる流体の流量が少ないので、この絞り部が流量制御の邪魔になることはない。
【0014】
前記流量センサを開閉制御弁の上流側の流路に設けてなる場合(請求項2)には、マスフローコントローラの二次側において真空引きされたときにも、流量センサ内が真空引きされることがなく、この流量センサが誤動作することがないので、信頼性が向上する。
【0015】
第2発明のマスフローコントローラは、流路中を流れる流体の流れを制御する第1の開閉制御弁と、この第1の開閉制御弁の下流側に配置された圧力センサと、この圧力センサの下流側に配置された第2の開閉制御弁と、前記流路を流れる流体の流量を測定する流量センサと、大流量制御時には第2の開閉制御弁を全開状態とすると共に圧力センサの出力を用いて第1の開閉制御弁を開閉制御することにより流体の流量を制御する一方、流量制御時には流量センサの出力を用いて第2の開閉制御弁を開閉制御することにより流量センサを流れる流体の流量を制御することで小流量から大流量までの流量制御を可能とする制御部とを有することを特徴としている。(請求項3)
【0016】
したがって、前記第2の開閉制御弁を全開状態とすると共に圧力センサの出力を用いて第1開閉制御弁の開閉制御によってマスフローコントローラを流れる流体の大流量を制御することができる。このとき全開状態となった第2開閉制御弁および/または流量センサが流路に形成する抵抗(絞り部としての機能部)と、その上流側における圧力を用いて大流量の流量制御を行うことができる。また、流量センサの出力を用いて第2の開閉制御弁を開閉制御することにより流量センサを流れる流体の流量を制御することができる。つまり、制御部が流量制御時と大流量制御時のそれぞれで異なる方法を用いて流量を制御することで、従来は不可能であった流量から大流量までの広いダイナミックレンジにおける流量制御を行なうことができる。
【0017】
前記流量センサを第1の開閉制御弁と第2の開閉制御弁の間に設けてなり、前記制御部が流量制御時に圧力センサの出力を用いて第1の開閉制御弁を開閉制御するものである場合(請求項4)には、とりわけ流量の流量制御を一次側の流路中における圧力変動に全く影響されることなく高精度に行うことができる。
【0018】
さらに、前記第1発明および第2発明の何れにおいても、圧力センサを流量センサの下流側の流路に設けてなる場合(請求項5)には、流量センサの流路抵抗によって生じる圧力降下が、大流量制御時における流量制御の精度に影響を与えることがなくなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は本発明のマスフローコントローラ1の一例を示すブロック図である。本例のマスフローコントローラ1は流体(以下の例では流体としてガスを例示するが、この流体が気体であることを限定するものではない)を流すための流路2を形成する流路ブロック3と、この流路ブロック3に連結された開閉制御弁4と、流量センサ5と、絞り部6と、2つの圧力センサ7と、開閉制御弁4を制御する制御部8と、フィルタ9とを有している。
【0020】
前記流路2は例えば、流路ブロック3内をくり抜くように形成されており、第1流路2aおよび第2流路2bとを有している。また、流路2の上流端および下流端には配管取付け部3a,3bをそれぞれ設けている。なお、流路2の形成手順は掘削であっても、鋳型を用いたものであってもその他の方法であってもよく、第2流路2bを掘削などで形成する場合には流路ブロック3は少なくとも1か所において分離可能に形成する必要があるが、何れにしても流路ブロック3,3a,3bを全体的に一体成形することで、ガス漏れを防ぐことができる。
【0021】
開閉制御弁4は例えば流路ブロック3の一側面に形成された弁座3cに当接するダイアフラム4aとそのアクチュエータ4bとからなり、開度制御信号Cによって前記流路2a,2bを連通連結する開度が制御可能に構成される。
【0022】
流量センサ5は例えば第2流路2b内に挿入された整流体5aと、この第2流路2bから所定の割合1/Aの流量だけ分岐する分岐流路5bと、この分岐流路5bに設けたセンサ本体5cとを有し、総流量Fを示す流路信号Sfを出力する。
【0023】
また、絞り部6は例えば一次側と二次側における圧力差が所定値以上であるときに一次側の圧力に応じた流量の流体を流す音速ノズルであって、この音速ノズル6は例えば内部に絞り部分6aを形成したブロックを流路2bの下流端側において流路2bに連通するように配置してなる。なお、本発明は絞り部6を音速ノズルに限定するものではなく、流路2に抵抗を形成するための絞り部分6aを形成するものであればよい。
【0024】
前記開閉制御弁4,流量センサ5は流路ブロック3の一側面(上面)に並べて配置されており、これによってマスフローコントローラ1の全体的な大きさを小さく抑えることができる。
【0025】
前記圧力センサ7は第1流路2aに臨ませるように側面に配置された第1センサ7aと、第2流路2bに臨ませるように側面に配置された第2センサ7bとからなり、両圧力センサ7a,7bは前記各部4〜5を取り付けた側面とは異なる面(本例では図1において第1流路2aの手前および前記流量センサ5を構成する整流体5aの直前に位置する第2流路の奥)にそれぞれ埋設している。これによって、マスフローコントローラ1の全体的な大きさを変えることなく圧力センサ7を設置できる。そして、前記センサ7a,7bはそれぞれ第1流路2a,第2流路2b内の圧力Pa,Pbを示す圧力信号Spa,Spbを出力する。
【0026】
なお、本例ではセンサ7a,7bを側面に設ける例を示しているが、圧力センサ7は流路2に臨ませるように取り付けられるものであれば、その取付け面を限定するものではない。つまり、流路ブロック3の下面に埋設しても、上面で前記制御弁4,流量センサ5の邪魔にならない位置に埋設してもよいことはいうまでもない。
【0027】
前記制御部8は、前記圧力センサ7からの圧力信号Spa,Spb(出力)および流量センサ5からの流量制御信号Sf(出力)をフィードバックして開度制御信号Cを出力することで開閉制御弁4をフィードバック制御する処理部8aと、外部とのインターフェース8bとを有している。
【0028】
また、図示を省略するが本例のマスフローコントローラ1は各センサ5,7a,7bによって測定された値F,Pa,Pbを表示する表示部を有している。さらに、センサ5,7a,7bによって測定された値F,Pa,Pbは何れもインターフェース8bを介して外部に出力可能としている。なお、本例では理解を容易とするためにインターフェース8bはアナログ的な値の入出力を行うものである例を示しているが、これがデジタル的に通信するものであってもよい。
【0029】
加えて、開閉制御弁4の開閉制御は圧力センサ7bの出力信号Spbだけを用いてフィードバック制御するものに限られるものではなく、圧力センサ7aの出力信号Spaも用いて制御してもよい。なお、本例に示すように圧力センサ7aを設けることにより、マスフローコントローラ1に入力されているガスの圧力をモニタすることも可能であるが、この圧力センサ7aを省略してもよいことはいうまでもない。
【0030】
また、本例のマスフローコントローラ1はフィルタ9を内蔵しているので、従来のように別途のフィルタ16を連通連結する必要もない。すなわち、それだけガス供給ラインの簡素化を図ることができ、設置面積を少なくすることができる。なお、本例ではフィルタ9を流路2の最上流端に設けることで異物の進入による誤動作を防止する例を示しているが、本発明はフィルタ9の位置を限定するものではない。また、場合によってはフィルタ9を省略することも可能である。
【0031】
上記構成のマスフローコントローラ1において、処理部8aはインターフェース8bを介して入力される流量設定信号Fsに所定の閾値を設け、流量設定信号Fsが流量の設定であるか大流量の設定であるかを判断し、大流量制御時と流量制御時において開閉制御弁4をフィードバック制御する制御方法を変えるものである。本発明はこれによって、広いダイナミックレンジを有する簡単な構成のマスフローコントローラを提供するものである。
【0032】
つまり、処理部8aは例えば流量設定信号Fsが0〜5Vの範囲の電圧信号である場合に、所定の閾値として例えば4Vを設定し、入力された流量設定信号Fsが0〜4V(所定の閾値未満)の範囲の場合は流量制御時、4〜5V(所定の閾値以上)の範囲の場合は大流量制御時として流量制御を行なう。そして、前記処理部8a(制御部8)は、大流量制御時には圧力センサ7bの出力(圧力信号Spb)を用いて開閉制御弁4をフィードバックしてその開閉を制御することにより音速ノズル6を流れる流体の流量Fを制御する一方、流量制御時には流量センサ5の出力(流量信号Sf)を用いて開閉制御弁4をフィードバックしてその開閉を制御することにより流量センサ5を流れる流体の流量Fを制御するものである。
【0033】
なお、音速ノズル6の絞り部分6aの形状は流体を例えば50L/min程度の最大流量であっても流すことができる程度であり、かつ、圧力センサ7bによって調整される圧力Pbを小さくすることで、例えば500mL/min程度まで流量制御可能とする大きさである。また、流量センサ5は10mL/min〜500mL/min程度の流量で流れる流体の流量を測定可能とするものである。
【0034】
したがって、前記流量制御時には、前記流量センサ5によって測定された流量信号Sfを用いて開閉制御弁4をフィードバックしてその開度制御信号Cの大きさを調整することにより流量センサ5を流れる流体を、例えば10mL/min〜500mL/min程度の流量Fにおいて高精度にて制御することができる。なお、制御部8は流量制御時における最上流部分における圧力Paと流量センサ5の下流側における圧力Pbを監視することで、このマスフローコントローラ1の上流側に供給されるガス圧が変動したときにおける流量の乱れをキャンセルするように開度制御信号Cを調整することも可能である。
【0035】
一方、前記大流量制御時には、圧力センサ7bによって測定された圧力信号Spbを用いて開閉制御弁4をフィードバックしてその開度制御信号Cの大きさを調整することにより音速ノズル6を流れる流体を、例えば500mL/min〜50L/min程度の大流量Fにおいても高精度にて制御することができる。
【0036】
つまり、本例のマスフローコントローラは大流量制御時と流量制御時において開閉制御弁4をフィードバック制御する制御方法を変えることで、10mL/min〜50L/minまでの広いダイナミックレンジにおける流量制御を行うことができる。
【0037】
したがって、従来のように流体の流量に応じて異なるマスフローメータ17a,17bを切り換えて使用する必要がないので、供給ラインをより簡素でき、複雑な供給ラインを組むことによる種々の問題(設備コストの増加,漏れの発生率の増加,滞留の発生など)の発生を無くすことができ、流量から大流量まで連続的な流量制御を行なうことができる。
【0038】
なお、流量センサ5の測定値Sfを用いた流量の制御範囲と、圧力センサ7bの測定値Spbを用いた流量の制御範囲に重なりを設けて両センサ5,7bの出力Sf,Spbを両方用いて、一方の出力SfまたはSpbを用いて開閉制御弁4の開閉制御信号Cを出力し、もう一方の出力SpbまたはSfを用いて動作の確認を行うことも可能である。さらには、流量に合わせた両出力Sf,Spbの値に対する重み付けを行って開閉制御弁4の開閉制御信号Cを出力することも可能である。
【0039】
加えて、本例では、一体化した流路ブロック3内において、音速ノズル6の直前の流路2bに圧力センサ7bを臨ませて、圧力センサ7bを流量センサ5の下流側の流路に設けている。したがって、前記大流量制御時において、この圧力センサ7bの圧力信号Spbを用いて開閉制御弁4の開閉制御を行うことで、音速ノズル6を流れる流体の流量Fを正確に制御することができる。このとき流量センサ5を構成する整流体5aなどによって生じる抵抗が、この整流体5aの一時側と二次側との間に圧力差を形成することがあったとしても、これが流量調節の精度に悪影響を及ぼすことがない。
【0040】
また、本例に示すように、開閉制御弁4と流量センサ5を並べて配置し、その間に位置する第2流路2bをできるだけ短くしているので、開閉制御弁4の開度制御信号Cの出力に対する圧力Pbの時間的な遅れを可及的に小さくし圧力Pbの変動をできるだけ小さくできる。
【0041】
さらに、前記圧力センサ7bを開閉制御弁4と流量センサ5の間における第2流路2bにおいてできるだけ流量センサ5に近い位置(直前を構成する流路)に配置することにより、乱流などの影響の少ない圧力Pbを測定することができる。すなわち、それだけマスフローコントローラ1による流量の制御精度および安定性を向上できる。
【0042】
加えて、前記開閉制御弁4と流量センサ5の間における第2流路2b内から、継手や配管を排除することで、流路の抵抗による圧力低下やガス漏れリスクを無くすことができる。
【0043】
図2は前記マスフローコントローラ1の変形例を示すブロック図である。図2において、図1と同じ符号を付した部分は同一または同等の部分であるから、その詳細な説明を省略する。本例に示す例が図1に示した例を異なる点は流量センサ5を開閉制御弁4の上流側の流路2aに設けてなる点にある。
【0044】
本例のように構成することにより、マスフローコントローラ1の二次側における圧力が真空ポンプなどによってほゞ真空状態になったとしても、開閉制御弁4の上流側に配置された流量センサ5内まで真空引きされることがなく、この流路センサ5内には流体が存在するので、この流路センサ5が誤動作を起こすことがない。つまり、前記流量制御時において二次側圧力の低下に影響されることのない流量制御を行なうことができ、それだけ流量制御の信頼性を向上できる。
【0045】
また、本例の場合は流量センサ5の一次側に圧力センサ7aを配置することで、マスフローコントローラ1に供給される流体の圧力Paを求めることができる。すなわち、制御部8がこの圧力センサ7aの出力(圧力信号Spa)を用いて流量センサ5の出力(流量信号Sf)を補正することで、一次側圧力の変動による影響を小さくすることが可能となり、より精度の高い流量制御を行なうことができる。
【0046】
図3は前記マスフローコントローラ1の更なる変形例を示す図である。図3においても図1,2と同じ符号を付した部分は同一または同等の部分であるから、その重複説明を避ける。
【0047】
本例のマスフローコントローラ1’の構成は、図1に示すマスフローコントローラ1の構成から音速ノズル6を取り除き、この部分(第2流路の下流端に)さらに開閉制御弁6’を設けることで第2流路2bと第3流路2cとを開閉可能に連通するものである。つまり、本例もマスフローコントローラ1’は第1の開閉制御弁4と第2の開閉制御弁6’とを有するものである。そして、この第2の開閉制御弁6’は例えば流路ブロック3の一側面に形成された弁座3dに当接するダイアフラム6bとそのアクチュエータ6cとからなり、開閉制御信号Cfによって前記流路2b,2cを連通連結する開度が制御できる。
【0048】
本例のように構成されたマスフローコントローラ1’における制御部8もインターフェース8bを介して入力される流量設定信号Fsに所定の閾値を設け、流量設定信号Fsが閾値より小さいか大きいかによって流量の設定であるか大流量の設定であるかを判断して、大流量制御時と流量制御時において開閉制御弁4をフィードバック制御する制御方法を変えるものである。つまり、本発明はこれによって、広いダイナミックレンジを有する簡単な構成のマスフローコントローラを提供するものである。
【0049】
具体的には、前記制御部8(処理部8a)は大流量制御時に第2の開閉制御弁6’にこれを全開状態とするための開閉制御信号(流量制御信号)Cfを出力すると共に、圧力センサ7bの出力Spbをフィードバック制御に用い、第1の開閉制御弁4に対して流量センサ5の直上における圧力Pbを制御するための開閉制御信号(圧力制御信号)Cpを出力して流体の流量を制御する。つまり、第流量制御時には流量センサ5および第2の開閉制御弁6’を流体に所定の抵抗を与えるいわば絞り部として用い、この絞り部5,6’の直上における圧力Pbを制御して大流量の制御を行なうように構成している。
【0050】
一方、流量制御時には前記制御部8(処理部8a)は圧力センサ7bの出力Spbをフィードバック制御に用い、第1の開閉制御弁4に対して流量センサ5の直上における圧力Pbを一定の値に制御するための開閉制御信号(圧力制御信号)Cpを出力して流量センサ5に供給する流体の圧力を安定させた状態で、流量センサ5の出力(流量測定値Sf)をフィードバック制御に用いて第2の開閉制御弁6’を開閉制御することにより流量センサ5を流れる流体の流量を制御する。
【0051】
つまり、流量(例えば10mL/min)から大流量(例えば50L/min)までの幅広いダイナミックレンジにおける流量制御を小型化した1台のマスフローコントローラ1’によって行うことができる。また、本例のマスフローコントローラ1’は第1の開閉制御弁4に対する圧力制御信号Cpの出力によって流量センサ5の直上における圧力Pbを安定させることができるので、マスフローコントローラ1’の上流側における圧力変動の影響されることのない流量制御を行うことができる。
【0052】
また、前記流量センサ5を第1の開閉制御弁4と第2の開閉制御弁6’の間に設けているので、前記制御部8が流量制御時に圧力センサ5の出力を用いて第1の開閉制御弁を開閉制御することにより流量センサに流れ込む流体の圧力を安定させる制御を行なうことができる。これに加えて、マスフローコントローラ1’の下流側において真空ポンプなどによって真空引きが行われた状態で流量の流量制御を行なう場合にも、流量センサ5が第2の開閉制御弁6’によって下流側の流路から隔てられているので、この流量センサ5内が真空状態となることがない。つまり、流量センサ5はマスフローコントローラ1’の上流側および下流側の何れにおいても圧力状態に影響を受けることがなく、流量制御を行うことができる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、簡単な構成のマスフローコントローラでありながら極めて広いダイナミックレンジを有し、高精度の流量制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のマスフローコントローラの一例を示す図である。
【図2】 前記マスフローコントローラの変形例を示す図である。
【図3】 前記マスフローコントローラの別の例を示す図である。
【図4】 従来のマスフローコントローラを用いた半導体製造ラインの例を示す図である。
【符号の説明】
1…マスフローコントローラ、2…流路、4…開閉制御弁(第1の開閉制御弁)、5…流量センサ、6…第2の開閉制御弁、7b…圧力センサ、8…制御部。

Claims (5)

  1. 流路中を流れる流体の流れを制御する開閉制御弁と、
    この開閉制御弁の上流側に配置された第一の圧力センサと、
    この開閉制御弁の下流側に配置された第二の圧力センサと、
    この第二の圧力センサの下流側に配置された絞り部と、
    前記流路を流れる流体の流量を測定する流量センサと、
    大流量制御時には第二の圧力センサの出力を用いて開閉制御弁を開閉制御することにより絞り部を流れる流体の流量を制御する一方、流量制御時には流量センサの出力を用いて開閉制御弁を開閉制御することにより流量センサを流れる流体の流量を制御することで小流量から大流量までの流量制御を可能とし、かつ前記第一の圧力センサの出力を用いて流量センサの出力を補正する制御部とを有することを特徴とするマスフローコントローラ。
  2. 前記流量センサを開閉制御弁の上流側の流路に設けてなる請求項1に記載のマスフローコントローラ。
  3. 流路中を流れる流体の流れを制御する第1の開閉制御弁と、
    この第1の開閉制御弁の下流側に配置された圧力センサと、
    この圧力センサの下流側に配置された第2の開閉制御弁と、
    前記流路を流れる流体の流量を測定する流量センサと、
    大流量制御時には第2の開閉制御弁を全開状態とすると共に圧力センサの出力を用いて第1の開閉制御弁を開閉制御することにより流体の流量を制御する一方、流量制御時には流量センサの出力を用いて第2の開閉制御弁を開閉制御することにより流量センサを流れる流体の流量を制御することで小流量から大流量までの流量制御を可能とする制御部とを有することを特徴とするマスフローコントローラ。
  4. 前記流量センサを第1の開閉制御弁と第2の開閉制御弁の間に設けてなり、
    前記制御部が流量制御時に圧力センサの出力を用いて第1の開閉制御弁を開閉制御する請求項3に記載のマスフローコントローラ。
  5. 前記圧力センサを流量センサの下流側の流路に設けてなる請求項1〜3の何れかに記載のマスフローコントローラ。
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