JP4136343B2 - 課電端子アダプター - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、課電端子アダプターに関し、特に、本線及び変圧器のような電気機器に負荷電圧をかけて配電線の事故探査を行う際に用いられる課電端子アダプターに関する。
【0002】
【従来の技術】
図9は、課電端子アダプターが用いられて配電線の事故探査が行われる現場の状態を示す図である。
【0003】
本線75は、多数の電柱71により全国に張られている。電柱71の所定高さの柱上位置には、変圧器77及びヒューズ筒保持器79が支持部材73により支持されて取り付けられている。
【0004】
変圧器77は、本線75からの電力を一般家庭などに適切に供給する。ここで、各現場の変圧器77の能力は一律ではない。
【0005】
ヒューズ筒保持器79の上端部に接続したライン74によりヒューズ筒保持器79は本線75に導通しており、ヒューズ筒保持器79の側方下部に接続したライン76によりヒューズ筒保持器79は変圧器77に導通している。ヒューズ筒保持器79は内部にヒューズ筒(図15のヒューズ筒80参照)を保持している。
【0006】
ヒューズ筒は、ヒューズ筒保持器79の下端部が開放しているので挿入されて装着される。装着状態において、ヒューズ筒の上端部がヒューズ筒保持器79を介して本線75に導通し、ヒューズ筒の側方下部がヒューズ筒保持器79を介して変圧器77に導通している。
【0007】
なお、ヒューズ筒は変圧器77の能力に応じたヒューズを内蔵している。そして、ヒューズ筒に内蔵されたヒューズは、本線75が充電されており、変圧器77内部の短絡状態により過負荷電圧がかかった場合に、動作して切れ、本線75と変圧器77との間を非導通状態にする。これにより、一般家庭等への異常な電力供給は行われない。切れたヒューズの交換はヒューズ筒が外されて行われる。
【0008】
ところで、本線75などに事故が発生すると、停電が起こり、一般家庭などの電力消費者は電力供給を受けられなくなる。そこで、以下のような手順により、事故探査が行われる。
【0009】
図10は、作業者が収納袋から従来の課電端子アダプターを取り出す様子を示す図であり、図11は、図10の一つの課電端子アダプター本体の拡大図である。図12は、図10の課電端子アダプターが電圧発生装置に導通接続される様子を示す図であり、図13は、作業者が図12の課電端子アダプターを通い袋に入れて柱上に持ち上げる様子を示す図である。図14は、作業者がヒューズ筒保持器からヒューズ筒を取り外す様子を示す図であり、図15は、図14の取り外されたヒューズ筒を示す図である。図16は、ヒューズ筒保持器に図13の課電端子アダプターが取り付けられる様子を示す図である。図17は、ヒューズ筒保持器の一部を破断してヒューズ筒保持器に課電端子アダプター本体が装着された状態を示す図であり、図18は、図17の破線領域Aの拡大断面図である。図19は、図9に対応する図であって事故探査中の現場の状態を示す図である。
【0010】
図10を参照して、作業者81は、事故発生の連絡を受け、収納袋83に収納された課電端子アダプター85等の事故探査に必要な機器を揃えて現場に向かう。現場に到着した作業者81は、収納袋83から課電端子アダプター85を取り出す。
【0011】
ここで、課電端子アダプター85は、3本の本体87a,87b,87cと、各本体87a,87b,87cの一端に接続したコード部89a,89b,89cと、コード部89a,89b,89cに接続する単一のコネクタ部91とから、一体として構成される。コード部89a等を真っ直ぐに伸ばし、本体87a等の先端からコネクタ部91までの全長は約1.55mであり、全体重量は約2.5kgである。
【0012】
さらに、図11を用いて課電端子アダプターの本体87aを例にとり、その具体的構成を説明する。本体87aの全長は、L1(=555mm)である。本体87aは、握り手部95と、フランジ部97と、連絡部98と、ヒューズ筒相当部100とから構成されている。
【0013】
握り手部95は、絶縁材料により成形された柱状であり、コード部89aにゴムブッシュ93を介して接続する。握り手部95の断面は円形であり、その直径はΦ1(=24mm)である。握り手部95の他方側には、フランジ部97が接続して形成されている。
【0014】
フランジ部97は、3段の円盤状フランジ97a,97b,97cからなる。握り手部95から見て、フランジ97a、フランジ97b、フランジ97cの順に設けられている。フランジ97a,97bの直径はΦ2(=50mm)であり、フランジ97cの直径はΦ3(=80mm)である。フランジ97aから握り手部95とコード部89aと繋ぎ目までの長さがL2(=110mm)であり、フランジ97cから握り手部95とコード部89aとの繋ぎ目までの長さがL3(=162mm)である。フランジ97cのフランジ97b側とは異なる面に、連結部98が接続している。
【0015】
連結部98は、柱状であり、コード部89aとヒューズ筒相当部100との導通を可能にするための部位である。連結部98は、絶縁カバー99により覆われている。連結部98の側面の一部には、アーク孔103が切り欠いて形成されている。
【0016】
アーク孔103は、ヒューズが動作した際に発生するアークジェットを放出して、内部圧力の上昇による爆発を防ぐための孔である。このアーク孔103は、事故探査中に万が一ヒューズが動作することを考慮して設けられている。
【0017】
ヒューズ筒相当部100は、ヒューズ筒80とほぼ同じ形状及び材質からなり、金属部分と瀬戸物部分からなっている。そして、ヒューズ筒相当部100は、銅板の連絡導体により連結部98に接続し、蝶ナット101と、蝶ナット101に接続する下部電極103と、下部電極103に接続するヒューズ部105と、ヒューズ部105に接続する上部電極107とからなる。
【0018】
上部電極107は本線75側に導通する黄銅からなる電極であり、下部電極103は変圧器77側に導通する黄銅からなる電極であり、ヒューズ筒と同様にヒューズ筒保持器79に装着された際にヒューズ筒保持器79との接触による導通を可能としている。
【0019】
ヒューズ部105はヒューズを内蔵し、その外面は上部電極107と下部電極103との短絡を防ぐために絶縁材でカバーされて形成されている。蝶ナット101は、黄銅からなり、下部電極103と一体である。蝶ナット101は、図示を省略する配線によりヒューズ部105のヒューズと導通状態になっている。なお、ヒューズが動作して切れると、蝶ナット101により張られた上記配線が切れて下部電極103及び蝶ナット101が上部電極107及びヒューズ部105に対して下方に降下するようになっている。
【0020】
なお、蝶ナット101及び下部電極103の長さはL4(=59mm)であり、ヒューズ部105及び上部電極107の長さはL5(=155mm)であり、上部電極の長さはL6(=50mm)である。下部電極103の断面は円形であり、その直径はΦ4(=35mm)であり、上部電極107の断面も円形であり、その直径はΦ5(=20mm)である。
【0021】
次に、図12を参照して、このような構成の課電端子アダプター85の取り付け作業をさらに説明する。約15,000Vの直流パルスによる負荷電圧を発生す電圧発生装置109が設置される。電圧発生装置109からは、接地コード113と電圧コード111とがのびている。接地コード113は電圧発生装置109を接地するためのコードであり、その先端部は接地極により接地されている。電圧コード111の先端にはコネクタ部112が設けられている。コネクタ部112は課電端子アダプター85のコネクタ部91に繋げられ、電圧発生装置109からの負荷電圧が課電端子アダプター85にかかることが可能になる。
【0022】
図13を参照して、作業者81は、コネクタ部91とコネクタ部112とが繋げられた状態の課電端子アダプター85を通い袋115に入れ、通い袋115をロープ117により吊り上げる。
【0023】
図14を参照して、作業者81は、柱上の作業場まで通い袋115を吊り上げた後、ヒューズ筒保持器79に装着された図15に示すヒューズ筒80を取り外す。なお、ヒューズ筒80の下端部80aは、ヒューズ筒保持器79に装着された際には、ヒューズ筒保持器79の下端側において突出しており、その突出状態は、下方から見ることにより視認可能な状態になっている。ヒューズ筒80の取り外しは、以下のようにして行われる。まず、作業者81は、操作棒121の先端をヒューズ筒80の下端部80aに嵌め込んで取り付ける。そして、作業者81は、操作棒121を下方に引き、ヒューズ筒80をヒューズ筒保持器79から引き抜く。
【0024】
図16を参照して、作業者81は、現場の三つのヒューズ筒保持器79a,79b,79cからそれぞれに保持されたヒューズ筒80の取り外しを行った後、ヒューズ筒保持器79a,79b,79cのそれぞれに課電端子アダプター本体87a,87b,87cを取り付ける。取り付けは、課電端子アダプター本体87a,87b,87cのヒューズ筒相当部がヒューズ保持器79a,79b,79cの開放した下端から内部に挿入されて行われる。
【0025】
なお、図9では説明の簡略化のため変圧器77とヒューズ保持器79とを一つずつ示したが、通常は、図16に示すように、二つの変圧器77a,77b、三つのヒューズ筒保持器79a,79b,79cという複数のそれらが、電柱71の柱上に支持部材73により支持されている。
【0026】
図17及び図18を参照して、課電端子アダプター本体87aがヒューズ筒保持器79aに装着される状態を説明する。ヒューズ保持器79aの開放した下端から内部に向けて形成された空間における上部には、上極接触片123が取り付けられている。上極接触片123は、上部において接続していて下方にのびる複数の舌片123a,123bを備える。舌片123a,123bの下端部は、外側に向けて反った反り部123aa,123bbを構成している。この反り部123aa,123bbにより、舌片123a、123bにより形成される内径は、ヒューズ筒相当部100の径よりも小さく設定されている。
【0027】
したがって、ヒューズ筒相当部100が上極接触片123の内側を上方に向けて差し込まれると、ヒューズ筒相当部100は舌片123a,123bを外側へ押し広げながら前進する。この際、反り部123aa,123bbにより、舌片123a,123bと上部電極107間に反作用の力Fが生じる。この力Fが把持力になっている。
【0028】
事故探査中の現場は、図19に示す通りである。すなわち、電圧発生装置109からの負荷電圧が、課電端子アダプター85を介し、さらにヒューズ筒保持器79を介して、本線75及び変圧器77へかけられる。
【0029】
事故探査終了後は、課電端子アダプター85がヒューズ筒保持器79から外され、ヒューズ筒80がヒューズ筒保持器79に装着される。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、出願人の調査によれば、現状の事故探査に必要な全体の時間は、平均して87分を要している。その内訳は、現場への移動時間に13分、課電端子アダプター等の取り付け及び取り外し時間に26分、負荷電圧をかけた実際の事故探査時間に48分である。ここで、課電端子アダプター等の取り付け及び取り外し作業時間は全体の約30パーセントを占めている。
【0031】
このうち、移動時間及び実際の事故探査時間は基本的に時間短縮を図ることが困難な性質のものであり、課電端子アダプター等の取り付け及び取り外し時間をいかに短縮できるかが全体の時間を短縮する上での鍵になっている。
【0032】
しかしながら、上記課電端子アダプター等の取り付け及び取り外し時間は訓練による習熟度を向上させて得られており、訓練による時間短縮を図ることは困難な状況にある。その一方、事故探査に必要な全体の時間を短縮することは、電力消費者側からすれば際限無く必要とされる命題である。
【0033】
ここで、上記課電端子アダプター等の取り付け及び取り外し作業においては、通常、3つのヒューズ筒の取り外し及び取り付け並びに3つの課電端子アダプター本体の取り付け及び取り外しが行われる。
【0034】
この取り付けと取り外しが行われることにより、ヒューズ筒保持器側のヒューズ筒との接触部分、ヒューズ筒側のヒューズ筒保持器との接触部分、ヒューズ筒保持器側の課電端子アダプターのヒューズ筒相当部との接触部分、課電端子アダプターのヒューズ筒相当部側のヒューズ筒保持器との接触部分には、磨耗が生じていた。
【0035】
特に、課電端子アダプター本体のヒューズ筒相当部側のヒューズ筒保持器との接触部分には、事故探査が行われる度に磨耗が生じており、磨耗が進み易かった。また、ヒューズ筒と課電端子アダプターのヒューズ筒相当部とがほぼ同じ形状をしていることから、ヒューズ筒保持器側のヒューズ筒との接触部分とヒューズ筒保持器側の課電端子アダプター本体のヒューズ筒相当部との接触部分とは共通となり、磨耗が進みやすかった。
【0036】
そのため、前述の上極接触片による把持力が磨耗により小さくしか働かず、課電端子アダプター全体の重量が相当な重量であることから、課電端子アダプターがヒューズ筒保持器から脱落してしまう場合があった。さらに、ヒューズ保持器側の磨耗が進みすぎると、ヒューズ筒の脱落が生じる場合もあり得た。
【0037】
そこで、本発明の目的は、事故探査時間の短縮化を図って電力消費者への電力供給停止にともなう弊害発生時間を削減するとともに、ヒューズ筒保持器による保持力の維持を図って課電端子アダプター又はヒューズ筒が脱落してしまうことを防止可能な課電端子アダプターを提供することにある。
【0038】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、電気機器の能力に応じたヒューズを内蔵したヒューズ筒が、本線と前記電気機器のそれぞれに導通接続するヒューズ筒保持器内に装着され、前記ヒューズが動作可能であるために前記装着されたヒューズ筒が前記本線及び前記電気機器に前記ヒューズ保持器を介して導通状態になっており、事故探査時に前記ヒューズ筒保持器を介して前記本線及び前記電気機器に負荷電圧をかけるために用いられる課電端子アダプターであって、前記ヒューズ筒保持器に装着された状態の前記ヒューズ筒の一部に取り付けられて前記ヒューズ筒に導通状態となることを特徴とするものである。
【0039】
したがって、課電端子アダプターからの負荷電圧を、ヒューズ筒を介し、さらにヒューズ筒保持器を介して本線及び電気機器にかけることが可能になり、事故探査を行うことができる。
【0040】
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記ヒューズ筒保持器の下端が下方に向けて開放しており、前記ヒューズ筒が前記ヒューズ筒保持器の下端側から挿入されて装着され、前記取り付けられるヒューズ筒の一部が前記ヒューズ筒保持部の開放した下端側において突出を外部から視認可能な下端部であり、前記課電端子アダプターの上端部が、前記ヒューズ筒の下端部に回動による嵌め込みにより取り付けられることを特徴とするものである。
【0041】
したがって、課電端子アダプターの上端部とヒューズ筒の下端部との取り付けは、両者の取り付け部分の視認が可能な作業により行われる。そして、回動による嵌め込みにより取り付けが行われるので、保持力が十分な状態の固定が可能になる。
【0042】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2において、負荷電圧を供給するためのコード部に接続される本体を少なくとも備え、前記コード部と前記本体とが、接続方向を軸方向にして相対的に回動自在であることを特徴とするものである。
【0043】
ここで、コード部と本体との接続は、コード部と本体との分離の可否は問わない意味とする。また、分離可能な場合において、課電端子アダプターは、本体のみから構成されてもよく、本体及びコード部とのセットにより構成されてもよい。
【0044】
したがって、例えば課電端子アダプターをヒューズ筒に取り付ける際に、固定されて繋がった一体型であれば本体とコード部との間に捩れが生じる場合であっても、回動自在により捩れは生じにくく、生じたとしても簡単に捩れの解消が可能である。
【0045】
請求項4に係る発明は、請求項3において、前記本体の側面には、前記軸方向と非平行な開口方向のアーク孔が形成されていることを特徴とするものである。
【0046】
したがって、本体とコード部とを相対的に回動させてアーク孔が形成された側面部分の位置を変更でき、その位置変更した状態において捩れが生じていないようにしておくことができる。
【0047】
請求項5に係る発明は、請求項1から4のいずれかにおいて、負荷電圧を供給するためのコード部に対して着脱可能な本体を少なくとも備えることを特徴とするものである。
【0048】
ここで、課電端子アダプターは、本体のみから構成されてもよく、本体及びコード部とのセットにより構成されてもよい。
【0049】
したがって、コード部と本体とは分離可能であるので、事故探査に関しての一連の作業中(現場への移動中、柱上への持ち上げ中、事故探査のための電圧負荷中等を含む)において、接続による導通状態と分離による非導通状態との選択を行う必要性に応じてコード部と本体との着脱を行うことができる。
【0050】
請求項6に係る発明は、請求項5において、前記本体と前記コード部とが、装着状態において離反する方向の力が所定値に達した際に分離する構造であり、前記所定値が、前記離反方向と同一方向における前記本体と前記ヒューズ筒との取り外しに必要な力の値に比べて小さいことを特徴とするものである。
【0051】
したがって、ヒューズ筒と本体との取り外しに必要な力に比べて小さな力により、本体とコード部との分離が可能であることから、作業者は手元の簡単な作業を行えばすむ。
【0052】
請求項7に係る発明は、請求項5又は6において、前記本体と前記コード部とが、装着状態において離反する方向の力が所定値に達した際に分離する構造であり、前記所定値が、前記離反方向と同一方向における前記ヒューズ筒と前記ヒューズ筒保持器の取り外しに必要な力の値に比べて小さいことを特徴とするものである。
【0053】
したがって、例えば何らかの荷重がコード部より下方側で生じた場合には、ヒューズ筒がヒューズ筒保持器から外れる前に本体とコード部とが分離する。
【0054】
請求項8に係る発明は、請求項1から7のいずれかにおいて、負荷電圧を供給するためのコード部に接続される本体を少なくとも備え、前記本体が樹脂製であることを特徴とするものである。
【0055】
したがって、軽量かつ破損しにくい本体からなる課電端子アダプターが得られる。
【0056】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を、図面に基づき説明する。
【0057】
図1は、本発明の実施の形態にかかる課電端子アダプターの本体一部切欠断面を含む側面図であり、図2は、図1の課電端子アダプターがヒューズ筒80に取り付けられた状態を示す図であって、課電端子アダプターの取付軸部がアダプターコードの軸受ソケットに取り付られた状態を示す図であり、図3は、図2の課電端子アダプターの取付軸部がアダプターコードの軸受ソケットに取り付けられた状態を示す拡大図である。
【0058】
課電端子アダプター1は、図12等において示した電圧発生装置109が発生した負荷電圧を供給するためのコード部89a,89b,89cと一体型の課電端子アダプター85とは異なり、主に本体3のみからなる。本体3は、本体上部3aと本体下部3bとからなり、樹脂成形されている。本体上部3aは円筒状であり、本体下部3bは閉塞した底部3b1を有した円筒状であり、本体上部3aの下端部の内径と本体下部3bの外径とが一致するサイズ関係になっている。本体上部3aの下端部の内側と本体下部3bの上端部の外側とにはネジ溝が切ってあり、両者は螺合して接続している。本体3の全体の形状は、上端側が開放し、下端側が底部3b1により塞がれた円筒状である。
【0059】
上記螺合による接続の前に本体上部3aと本体下部3bとには種々の部材が取り付けられる。以下、それらの部材について説明する前に、図2のヒューズ筒80について簡単に説明する。
【0060】
ヒューズ筒80は、従来から使用している図15のヒューズ筒80であり、下端部80aの他、蝶ナット80b,下部電極80c,ヒューズ部80d,上部電極80eを備えている。蝶ナット80bは図11の蝶ナット101に対応し、下部電極80cは図11の下部電極103に対応し、ヒューズ部80dは図11のヒューズ部105に対応し、上部電極80eは図11の上部電極107に対応する。
【0061】
本体上部3aの上端の開放は図2のヒューズ筒80の下端部80aが差し込まれることを可能にするために形成されており、本体上部3aの上端側であって内壁の所定の取付位置3a1には、導電性材質の円環状の押し上げ部材7が設けられている。押し上げ部材7は、内側をヒューズ筒80の下端部80aが通過する内径の形状をなし、外側面が本体上部3aの取付位置3a1において上下に摺動可能な外径の形状をなしている。さらに、押し上げ部材7の上面はヒューズ筒80の下端部80aの一部に当接し、ヒューズ筒80との導通状態が確保可能になっている。
【0062】
押し上げ部材7の下面側には導電性材質のリングバネ9が設けられており、リングバネ9も、内側をヒューズ筒80の下端部80aが通過する内径の形状をなし、外側面が本体上部3aの内側において上下に摺動可能な外径の形状をなしている。そして、リングバネ9は、ヒューズ筒80の下端部80aが内部に差し込まれ、下端部80aの一部が当接する状態の押し上げ部材7を上方に向けて付勢できるバネである。
【0063】
なお、本体上部3aの内壁における最上端には、突出部3a2が対向して設けられている。この対向する突出部3a2間をヒューズ筒80の下端部80aの対向位置に形成された突出部が通過し、回動により両突出部が上下方向に係合するようになっている。この係合力は、上記リングバネ9の付勢力により強固な力になっている。
【0064】
本体上部3aの内壁における中段位置には、スリーブ11を取り付けるための凹み部3a3が形成されており、スリーブ11とリングバネ9とは導通状態になっている。凹み部3aへ取り付けられたスリーブ11は、ヒューズ筒80の下端部80aがリングバネ9内部を通過して差し込まれても、その差し込みを阻害しないように位置決めされている。
【0065】
本体下部3bの側面には、アーク孔4が形成されている。本体下部3bの底部3b1には、貫通孔3b2が中心位置に形成されている。貫通孔3b2には、後述するアダプターコードのコード部との接続のための取付軸部5の一端が差し込まれている。取付軸部5は金具のボルトである。取付軸部5の差し込まれた一端には、ネジ溝部5aが形成されている。本体下部3bの底部3b1の外側において取付軸部5のネジ溝部51に螺合するナット15と内側において取付軸部5のネジ溝部51に螺合するナット17との締付力により、本体下部3bと取付軸部5とが取り付けられている。
【0066】
取付軸部5のネジ溝部5aにはナット19がさらに螺合し、ナット19とナット17との間に圧着端子14が設けられている。ナット19とナット17との締付力により圧着端子14が固定されるとともに取付軸部5と圧着端子14との導通が可能になっている。圧着端子14には導線13の一端が接続され、導線13の他端が本体上部3aの凹み部3a3に取り付けられたスリーブ11に接続されている。
【0067】
取付軸部5の他端側にはくびれ部5bが形成されている。くびれ部5bの断面は円形であり、その径は、最も小さい中央部51から取付軸部5との両側の接続部53a,53bにわたって取付軸部5の径よりも小さくかつ滑らかに変化するサイズになっている。
【0068】
図2及び図3に示すように、このような取付軸部5及び以下に説明する軸受ソケット24により、本体3はアダプターコード22のコード部23との着脱が可能になっている。
【0069】
アダプターコード22は、樹脂製で円筒形状の軸受ソケット24を備えている。軸受ソケット24の上端側は取付軸部5の挿入を可能とすべく開放されており、下端にはコード部23が繋がっている。軸受ソケット24の内部の空間は下端側が絞られた形状をしており、軸受ソケット24の下端側の内壁面に沿って断面がコの字型の導電性の円筒部材27が嵌め込まれている。円筒部材27の底部にコード部23が導通接続している。
【0070】
取付軸部5と軸受ソケット24との装着時には、円筒部材27の内壁面と取付軸部5の側面が接触し、円筒部材27の底部と取付軸部5の先端とが接触し、コード部23と取付軸部5との導通が可能になっている。
【0071】
軸受ソケット24の内壁面であって、取付軸部5と軸受ソケット24との装着時における取付軸部5のくびれ部5bの中央部51に対応する部分には、突起部26が形成されている。この突起部26は、円筒部材27の孔を貫通しており、さらに装着時におけるくびれ部5bの中央部51に先端がちょうど接触する高さである。
【0072】
したがって、装着の初期段階における取付軸部5の最先端の側面54と突起部26とが接触する状態では、突起部26は取付軸受ソケット24が樹脂製であることから撓むので外側に向けて押し出される。装着が完了する段階に進むにつれて、突起部26は撓みの反力を受けながらくびれ部5bに接触して移動する。
【0073】
装着時においては、くびれ部5の中央位置の断面が円形であることから突起部26はくびれ部5bの外周に沿って自由に摺動可能であり、円筒部材27の内壁面と取付軸部5の側面も円形であることから接触しつつ自由に摺動可能であり、円筒部材27の底部と取付軸部5の先端とも面接触であることから接触しつつ自由に摺動可能である。したがって、本体3とコード部23は、着脱自在である上に、装着時には軸方向に相対的に回動自在の関係にある。
【0074】
取付軸部5と軸受ソケット24とが取り外されて、本体3とコード部23が分離される状況は、上記装着の状況に対して時間的に逆の状況に過ぎない。但し、取付軸部5と軸受ソケット24との分離、言いかえれば本体3とコード部23との分離は、ヒューズ筒80と本体3との分離に比べて容易に行えるので、その点について説明する。
【0075】
取付軸部5と軸受ソケット24との保持力は、くびれ部5bと突起部26との間において発生している力である。この力の軸方向に対して垂直方向成分という一方向のみが保持力になっている。これに対して、ヒューズ筒80と本体3との保持力は、ヒューズ筒80の下端部80aと本体3の本体上部3aとの間において発生する力である。ヒューズ筒80の下端部80aはリングバネ9により押し上げられる押上げ部材7と突出部3a2との間に挟まれており、この保持状態が解除されるためには両者の突出部が係合しない位置にまで回動が行われる必要がある。
【0076】
このように、装着方向である軸方向のみに取り外しの力を加えたとすると、前者では取り外しが可能であるが、後者では取り外せず、前者の方が容易に取り外しが行われる。
【0077】
なお、図1に示すように、課電端子アダプター1の長さはL7(=213mm)であり、本体上部3aの長さはL8(=77mm)であり、本体3から出ている取付軸部5の長さはL9(=61mm)である。本体上部3aの直径はΦ5(=43mm)であり、取付軸部5の直径はΦ6(=10.34mm)である。課電端子アダプター1の全体の重量は、約700gである。
【0078】
ここで、従来の課電端子アダプター85の全体の長さ(約1.55m)と比較すべく、課電端子アダプター1からアダプターコード22までの全体の長さにしたとしても、図11のL1(=555mm)と図1のL7(=213mm)を比べれば、課電端子アダプター1を使用する場合の方が約1.2mとなり、大幅に短尺化できている。特に、この短尺化は、本体が300mmほど短尺化されることから得られており、柱上という高所作業場で作業者が実際に取り付け及び取り外し作業を行う対象が本体である点からすれば、300mmの短尺化の意義は大きい。
【0079】
さらに、重量を比較すると、課電端子アダプター85の全体重量が2.5kgであったのに対し、三つの課電端子アダプター1とアダプターコード22との全体の重量は約1.25kgになり、半減が可能になっている。この半減においても、ヒューズ筒相当部という重量のある部分を設けない構成とした本体の軽量化により得られており、柱上という高所作業場で作業者が実際に取り付け及び取り外し作業を行う対象が本体である点からすれば、重量が半減した意義は大きい。
【0080】
図4は、アダプターコードとの装着が行われた図1等に示した課電端子アダプターを作業者が収納箱から取り出す様子を示す図であり、図5は、図4の課電端子アダプターがアダプターコードを介して電圧発生装置に導通接続される様子を示す図である。図6は、作業者が図5の課電端子アダプターを通い袋に入れて柱上に持ち上げる様子を示す図である。図7は、ヒューズ筒保持器に保持されたままのヒューズ筒に図6の課電端子アダプターが取り付けられる様子を示す図である。
【0081】
図4を参照して、作業者は、従来と同様に、事故発生の連絡を受け、収納箱21に収納された課電端子アダプター1a,1b,1c等の事故探査に必要な機器を揃えて現場に向かう。現場に到着した作業者は、収納箱21から課電端子アダプター1a,1b,1c及びアダプターコード22を取り出す。
【0082】
ここで、課電端子アダプター1a,1b,1cは、それぞれが単品であり、アダプターコード22とは別体の本体(図1参照)からなる。アダプターコード22は、各課電端子アダプター1a,1b,1cに導通接続するコード部23a,23b,23cと、コード部23a,23b,23cを課電端子アダプター1a,1b,1cに着脱自在とするためにコード部23a,23b,23cのそれぞれの一端にそれぞれが接続する軸受ソケット24a,24b,24cと、コード部23a,23b,23cのそれぞれの他端に接続する単一のコネクタ部25とから、一体として構成される。
【0083】
ところで、課電端子アダプター1a,1b,1cの短尺化及び軽量化を図ることが可能になったため、従来のように収納袋83が使用されず、収納箱21が使用されている。このように、収納箱21という簡易な収納手段による収納が可能になっている。したがって、収納手段からの出し入れの際に、コード部23a,23b,23cが絡むことが少なくなっている。特に、課電端子アダプター1a,1b,1cは、従来と異なり、短尺化された上にアダプターコード22のコード部23a,23b,23cと分離可能であるため、絡む度合いは激減している。
【0084】
また、課電端子アダプター1a,1b,1cとアダプターコード22とは別体であり、着脱自在構造としていることから、取り扱い時に図11の課電端子アダプター本体87aとコード部89aとの繋ぎ目にテンションがかかってちぎれてしまうことを考慮する必要はない。そして、装着状態であっても、課電端子アダプター1a,1b,1cとコード部23a,23b,23cとは回動可能であり、上記繋ぎ目へ捩れによるテンションが生じにくく、コード部23a,23b,23cと軸受ソケット24a,24b,24cとの間でさえもテンションがかかりにくく、ちぎれるような事態は起こりにくい。
【0085】
さらに、ちぎれるまでの状態が発生しないとしても、従来の場合には、繋ぎ目への捩れによるテンションが度重なって加えられた結果、内部の導通経路が断線してしまうこともあり得た。この場合には、外観上は作業者が判別できないため、そのまま事故探査に使用することもあり得たが、これでは適切な事故探査が行われない。その結果、事故探査作業に時間が大幅にかかってしまうこともあり得た。これに対して、課電端子アダプター1a,1b,1cが用いられた場合には、このような内部の断線による弊害の防止が可能になっている。
【0086】
次に、図5を参照して、このような構成の課電端子アダプター1a,1b,1cの取り付け作業をさらに説明する。従来と同様に、約15,000Vの直流パルスによる負荷電圧を発生す電圧発生装置109が設置される。電圧発生装置109からは、接地コード113と電圧コード111とがのびている。接地コード113は電圧発生装置109を接地するためのコードであり、その先端部が接地極により接地されている。電圧コード111の先端にはコネクタ部112が設けられている。コネクタ部112はアダプターコード22のコネクタ部25に繋げられ、電圧発生装置109からの負荷電圧が課電端子アダプター1a,1b,1cにかかることが可能になる。
【0087】
図6を参照して、作業者81は、コネクタ部25とコネクタ部112とが繋げられた状態の課電端子アダプター1a,1b,1cを通い袋20に入れ、通い袋20をロープ117により吊り上げる。
【0088】
なお、通い袋20は、図13の通い袋151に比べてサイズが小さい袋で十分である。また、作業者81によっては、課電端子アダプター1a,1b,1cが短尺及ぶ軽量になったことから、通い袋20を使用せずに柱上の作業場へ持っていくことも可能になる。その場合には、作業者81は、柱上という足場が悪く、作業スペースが小さな作業場に通い袋20が置かれなくてすむ。その結果、作業者81はスペースが削減されなくて済む分だけ作業場における移動及び作業位置の確保を行いやすく、作業時間の短縮化が図られる。
【0089】
図7を参照して、柱上の作業場まで通い袋20が吊り上げられた後、ヒューズ筒保持器79a,79b,79cに装着された状態のそれぞれのヒューズ筒80の下端部80aに、課電端子アダプター1a,1b,1cが取り付けられる。
【0090】
事故探査終了後は、課電端子アダプター1a,1b,1cがヒューズ筒保持器79a,79b,79cに装着された状態のそれぞれのヒューズ筒80の下端部80aから外される。
【0091】
以下、課電端子アダプター1により得られる事故探査における作業時間の短縮化等の利点について説明する。
【0092】
第1に、全体的な利点として、取り付け作業時間が18分から12分に短縮され、取り外し作業時間が8分から5分に短縮された。すなわち、取り付け作業時間が6分短縮され、取り外し時間が3分短縮され、全部で9分の短縮された。この短縮時間は、従来の取り付け及び取り外し時間(26分)の約35パーセント減となる。したがって、事故探査時間の大幅な短縮化が可能になったことにより、電力消費者の電力供給が受けられないことの弊害拡大を抑えることができる。
【0093】
第2に、ヒューズ筒保持器79に保持された状態のヒューズ筒80に課電端子アダプター1を取り付けることによる利点について説明する。
【0094】
まず、ヒューズ筒保持器79内に装着されたヒューズ筒80を取り外さず、そのまま利用するので、事故探査のためにヒューズ筒80を取り外す作業が不要になっている。このことは、事故探査後にヒューズ筒80を元に戻すための取り付け作業が不要になることをも意味する。よって、ヒューズ筒相当部100とほぼ同じ重量があり、落下させてしまえば破損し易く、さらに上部電極80e及び下部電極80cの充電部分が外部に露出したヒューズ筒80を、慎重に取り外し及び取り付ける作業が不要になった分だけ、作業時間の短縮化が図られる。
【0095】
また、課電端子アダプター1はヒューズ筒相当部100が形成されず短尺化されている。その結果、取り扱い易くなり、特に柱上作業でかつ足場の悪い作業場においての作業を行いやすくし、作業時間の短縮化が図られる。
【0096】
さらに、課電端子アダプター1はヒューズ筒相当部100が形成されず軽量化されている。すなわち、ヒューズ筒相当部100は導通状態確保のため金属製の部分を必要とするが、その金属部分という重量の大きなヒューズ筒相当部100を不要としたことで、従来に比べて相当軽量化されている。その結果、重量の点からも取り扱い易くなり、特に柱上作業でかつ足場の悪い作業においての作業場を行いやすくし、作業時間の短縮化が図られる。
【0097】
さらに、ヒューズ筒保持器79の下方から見れば、ヒューズ筒保持器79に装着された状態のヒューズ筒80の下端部80aは、ヒューズ筒保持器79の下端側において下方に突出している状態が視認できる状態にある。したがって、作業者は、取り付け部分を視認しながら取り付けることができるので容易に取り付け作業を行え、また容易に取り外し作業も行える。よって、この点からも、作業時間の短縮化が可能になる。
【0098】
また、従来のように、ヒューズ筒相当部100を取り外したヒューズ筒80の代わりにヒューズ筒保持器79に差し込んでいた場合には、差し込むという面倒な作業を行っていた。具体的には、図11に示すように、挿入孔の径がΦ5(=20mm)、挿入長がL5(=155mm)よりも長い、細くて長い挿入孔に対する差し込み作業が行われていた。これに対し、本実施の形態によれば、ヒューズ筒80の下端部80aとの取り付けは、挿入というより嵌め込み作業であり、具体的には、図1に示すように径がΦ5(=43mm)、嵌め込み距離が下端部80の長さにほぼ相当する41mmの太くて短い状況下の嵌め込み作業が行われている。この両者を比較すれば明らかなように、従来に比べて、取り付け及び取り外し作業は容易になっている。よって、この点からも、作業時間の短縮化が可能になる。
【0099】
さらに、従来のように事故探査ごとにヒューズ筒80の取り外し及び取り付けが行われないため、ヒューズ筒80がヒューズ筒保持器内79に事故探査ごとに着脱されることによる接触部分の磨耗が起こらない。したがって、ヒューズ筒80がヒューズ筒保持器79内に装着された状態は安定しており、ヒューズ筒80の脱落防止が可能になる。よって、脱落に伴う停電やヒューズ筒80の破損の防止が可能なことに加え、上部電極80e等の充電部分が脱落により露出しなくてすみ、安全性が確実に確保される。
【0100】
さらに、従来のように取り外したヒューズ筒80の代わりにヒューズ筒相当部100をヒューズ筒保持器79に差し込んでいた場合には、ヒューズ筒保持器79側の接触部分の磨耗が起こっていた。これに対し、本実施の形態によれば、ヒューズ筒相当部100の取り付け及び取り外しがないので、当該接触部分の磨耗は起こらない。したがって、この点からしても、ヒューズ筒80がヒューズ筒保持器79内に装着された状態は安定したものであり、ヒューズ筒80の脱落防止が可能になる。
【0101】
その一方で、従来の場合には、ヒューズ筒保持器79側の接触部分だけでなく、ヒューズ筒相当部100側の接触部分にも磨耗が起こっており、課電端子アダプター85とヒューズ筒保持器79との取り付け状態を不安定にしていた。そして、磨耗が進み、課電端子アダプター85の脱落が起こると、事故探査が中断されるばかりか、充電されたヒューズ筒相当部100が露出してしまっていた。これに対し、本実施の形態によれば、ここまでに上記した磨耗が起こらず、課電端子アダプター1とヒューズ筒保持器79との取り付け関係を安定したものにすることができる。よって、事故探査中に課電端子アダプター1が脱落してしまうことの防止が可能になり、事故探査が適切に行えないという不具合の発生が抑えられる。
【0102】
さらに、従来の場合には、変圧器77の能力に応じたヒューズが内蔵されたヒューズ筒80が取り外され、代わりに、変圧器77の能力が複数のそれぞれで異なっても一律なヒューズ筒相当部100に内蔵されたヒューズが使用されていた。そのため、変圧器77の能力に応じていないヒューズを使用した事故探査が行われることもあり、仮にヒューズの動作が必要な状況が発生したとしても、ヒューズが適切に動作しない場合があるという不具合があった。これに対し、本実施の形態によれば、変圧器77の能力に応じたヒューズを使用して事故探査を行うので、事故探査中になんらかの原因で仮にヒューズが動作する場合であっても、その動作が変圧器77の能力に応じており、ヒューズが変圧器77の能力からすれば不適正に動作してしまう又は適正に動作しないことによる悪影響を抑えることができる。
【0103】
さらに、従来の場合には、事故探査が異なった複数の現場で行われると、課電端子アダプター85のヒューズ筒相当部100に内蔵されたヒューズは事故探査回数使用されていた。そのため、使用頻度が高くなることに伴いヒューズ寿命にすぐに達してしまい、定期的なヒューズ交換が必要とされていた。これに対し、本実施の形態によれば、事故探査が異なった複数の現場であっても、各現場に備え付けのヒューズ保持器79内に装着されたヒューズ筒80が内蔵するヒューズが使用される。したがって、各ヒューズにとっては1回のみの使用となり、事故探査時に使用するヒューズの使用頻度が分散する。よって、課電端子アダプターのヒューズ交換は不要であり、定期交換にともなう管理及び交換作業の負担軽減が図られる。
【0104】
さらに、ヒューズ筒80の取り外し及び取り付け並びにヒューズ筒相当部100の取り付け及び取り外しが行われず、充電部の外部露出がなく、作業者への安全性の向上が図られている。
【0105】
さらに、課電端子アダプター1が、重量があるヒューズ筒相当部100を有しないことによる軽量化が図られたばかりか、樹脂製の本体3のみからなることにより軽量化が図られている点からも、取り扱いの容易化が可能になっている。その結果、作業を行い易く、作業時間の短縮化が図られる。また、軽量化により、事故探査中におけるヒューズ筒80と本体3との取り付け部分へ荷重負担がかかることを抑えることができて、安定した取り付け状態を確保した事故探査が行われることが可能になる。よって、事故探査中に上記取り付け部分が外れてしまい、事故探査が中断されるという不具合の発生防止が可能になる。
【0106】
さらに、樹脂製の本体3であることから、柱上の作業場から仮に地面に落下したとしても破損が生じにくく、耐久性が高く、長期に使用できることになる。
【0107】
さらに、特に従来のヒューズ筒相当部100が金属部分と瀬戸物部分とから作られていたため、重量があり、破損し易い課電端子アダプター85であったが、本実施の形態では、軽量化及び耐久性の向上化を大幅に図ることが可能になっている。そのため、取り付け・取り外し作業が従来からすると柱上作業であったが、軽量化及び耐久性の向上化が大幅に図られたことにより、棒上の工具による地上からの取り付け・取り外しも可能になる。
【0108】
第3に、課電端子アダプター1とコード部23とが装着状態において回動自在であることからの利点について説明する。
【0109】
まず、本体3とコード部23とが固定された一体型であれば本体3とコード部との間に捩れが生じる場合であっても、回動自在により捩れが生じにくく、生じたとしても簡単に捩れの解消を行える。そのため、一つの現場で複数のヒューズ筒保持器79があり、課電端子アダプター1が複数使用される場合の複数のコード部23が互いに絡まることや課電端子アダプター1が他のアース線のようなラインと絡まることが起こりにくく、起こったとしても簡単に絡みの解消を行える。
【0110】
また、本体3とコード部23とを相対的に回動させることで、アーク孔4が形成された側面部分の位置を変えることができる。換言すればアーク孔4の開口方向を変更できるので、万が一ヒューズが動作した場合でも、作業者にアークジェットの影響を与えなくてすむ位置に本体3を確実に保持できる利点がある。
【0111】
第4に、本体3とコード部23とを分離可能にしたことからの利点について説明する。
【0112】
まず、現場への移動中、柱上への持ち上げ中、事故探査のための電圧負荷中等の事故探査に関しての一連の作業中において、必要に応じて本体3をコード部23に対して着脱でき、コード部23と一体型の場合に比べて取り扱いの自由度が大きくなっている。その結果、作業を行い易く、作業時間の短縮化が可能になる。
【0113】
また、長さ等が異なる複数種類のコード部23を準備しておき、必要性に応じた長さのコード部23と本体3との接続を行え、現場の状況等に応じた本体3とコード部23との組み合わせによる作業が可能になる。
【0114】
さらに、図12の従来のコード部89aと本体87aとが一体型では、課電端子アダプターを使用しない状況において、他の機器のために電力を供給する場合にはコード部89aの先端側のコネクタ91の接続を絶って他の機器への接続を行う必要があった。そして、作業場が柱上であることから、上記のコード部89aの先端側のコネクタ91の接続を絶つことによる他の機器への接続切換は困難な作業であった。
【0115】
これに対し、本実施の形態によれば、コード部23と本体3とが分離可能であるため、本体3から分離したコード部23と他の機器との接続が可能になる。以下、本実施の形態の場合の他の機器への接続切換について簡単に説明する。
【0116】
上記他の機器としては、所謂PDS(ピラージスコン)やMDS(モールドジスコン)がある。PDSは瀬戸物で作られた断路器であり、MDSはエポキシ樹脂の外側が鋳鉄によってシールドされた開閉器である。
【0117】
図8に示すようにPDS及びMDSに対して兼用のアダプター61があり、アダプター61の本体62に対して表裏にMDS用接続端子63とPDS用接続端子65とが設けられ、さらに本体62の下方側に取付軸部66が設けられ、取付軸部66はカバー68によって覆われている。MDS用接続端子63とPDS用接続端子65とのうち使用されない一方は、絶縁ゴムキャップ67によって絶縁状態が確保される。
【0118】
そして、接続切換は、図2の本体3の取付軸部5から分離したアダプターコード22の軸受ソケット24を、図8の取付軸部66に装着することにより行われる。この接続切換では、作業者は、柱上で本体3とアダプターコード22との装着部分の接続切換作業を容易に行うことができる。
【0119】
さらに、事故探査作業が電柱付近の屋外であるため、例えば天候の急変により落雷等が起こる恐れがあるような状況となれば、作業者は柱上であれば手元で簡単に本体3とコード部23との分離を行え、事前の対処による人身上の安全性の確保及び雷サージによる機器の破損防止が可能となっている。
【0120】
さらに、事故探査作業の繰り返しによってヒューズ筒保持器79とヒューズ筒80の保持力を低下させることはなく、しかもその保持力は本体3とコード部23との装着時の保持力より大きい。このような場合において、何らかの荷重がコード部23より下方側で生じた場合には、ヒューズ筒23と本体3との取り付けが外れる前に本体3とコード部23とが分離する。そのため、ヒューズ筒80が脱落して充電部分が外部に露出することを防ぐことができる。よって、充電部分の外部露出に伴う作業危険度の大幅な低下が可能になる。
【0121】
なお、上記実施の形態においては、本体3とコード部23とを着脱自在な分離可能な構造としたが、本体3とコード部23とが一体となった課電端子アダプターでもよい。この場合の短尺化及び軽量化の具体的な内容は前述の通りである。そして、一体構造の場合の本体3とコード部23とが回動自在な構造となっている否かは問わない。一体構造の回動構造は、例えば、図1の取付軸部5の径を下端部のみ大きくし、コード部側をリング状にしておき、そのリングが取付軸部5の上方から嵌め込まれた上で、取付軸部5の上端側を本体3に取り付ければ可能である。
【0122】
また、上記実施の形態においては、本体3とコード部23とを回動可能としたが、本体3とコード部23とを分離可能とする一方、回動不能としたものであってもよい。
【0123】
さらに、上記実施の形態においては、本体3のみを課電端子アダプター1としたが、本体3とアダプターコード22のようなコード部23とが分離可能なセットを課電端子アダプターとしてもよい。ここで、本体3とコード部23とが回動可能な関係にあるか否かは問わない。
【0124】
さらに、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した技術思想の範囲内において種々の変更が可能なのはいうまでもない。
【0125】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、ヒューズ筒保持器内に装着されたヒューズ筒を利用することにしたので、事故探査のためにヒューズ筒を取り外す作業及び事故探査後にヒューズ筒を元に戻すための取り付ける作業が不要である。よって、ヒューズ筒の慎重な取り外し及び取り付けを行う場合に比べて、作業時間の短縮化が可能になる。そして、作業時間の短縮化によって、事故復旧が長引くことに伴う電力消費者が電力供給を受けることができないことによる弊害が拡大しまうことを抑えることができる。
【0126】
また、請求項1の発明によれば、課電端子アダプターにヒューズ筒に相当する部位を形成する必要がないため、短尺化及び軽量化できる。その結果、取り扱い易くなり、特に柱上作業なため作業スペースが大きくとれずかつ足場が悪い作業場において、作業時間の短縮化が可能になる。
【0127】
さらに、請求項1の発明によれば、課電端子アダプターにヒューズ筒相当部位を形成する必要がないため、短尺化することが可能であり、また、軽量化することも可能であり、例えば、所謂収納袋のような大袈裟な袋に入れて移動・保管する必要もなくなり、さらには、課電端子アダプターを取り付けのために柱上に持ち上げる場合に所謂通い袋のような袋に入れる必要もなくなり、袋への出し入れが不要になる等の取り扱いの簡便化を図ることができる。そして、通い袋を不要とすれば、足場が悪く作業スペースが少ない作業場には通い袋が置かれる必要がないので、その分だけ作業スペースが削減されず、作業位置の確保及び移動の行いやすさにより、作業時間の短縮化が可能になる。
【0128】
さらに、請求項1の発明によれば、事故探査ごとにヒューズ筒の取り外し及び取り付けが行われないため、ヒューズ筒がヒューズ筒保持器内に着脱されることによる両方の接触部分の磨耗が起こりにくい。したがって、通常時のヒューズ筒がヒューズ筒保持器内に装着された状態は安定しており、ヒューズ筒の脱落防止が確実になる。よって、通常時において、万が一の脱落に伴う非導通状態による停電や落下によるヒューズ筒の破損の防止が確実なことに加え、ヒューズ筒の充電部分が脱落により露出しなくてすみ、安全性が確実に確保される。
【0129】
さらに、請求項1の発明によれば、従来のように取り外したヒューズ筒の代わりにヒューズ筒相当部をヒューズ筒保持器に差し込んでいた場合のヒューズ筒保持器側の接触部分の磨耗は起こらない。したがって、上述と同様に、通常時のヒューズ筒がヒューズ筒保持器内に装着された状態は安定したものであり、ヒューズ筒の脱落防止が確実になる。
【0130】
さらに、請求項1の発明によれば、従来のヒューズ筒相当部を不要としたので、取り外したヒューズ筒の代わりにヒューズ筒相当部をヒューズ筒保持器に差し込んでいた場合のヒューズ筒相当部側の接触部分の磨耗も起こらない。したがって、磨耗による把時力の低下が起こらないようにして、課電端子アダプターとヒューズ筒保持器との取り付け関係を安定したものにすることができる。よって、事故探査中に、課電端子アダプターが脱落してしまい、事故探査が中断してしまって復旧が長引いてしまう等の弊害が発生することを回避できる。
【0131】
さらに、請求項1の発明によれば、通常時にヒューズ保持器内に装着されたヒューズ筒のヒューズを使用して事故探査を行うので、事故探査中になんらかの原因で仮にヒューズが動作する場合であっても、電気機器の能力に応じてヒューズが動作する。したがって、従来のようにヒューズ筒相当部の一律のヒューズが使用される場合に起こり得たヒューズが電気機器の能力からすれば不適正に動作してしまう又は適正に動作しないことによる悪影響を抑えることができる。
【0132】
さらに、請求項1の発明によれば、事故探査が異なった複数の現場であっても、各現場に備え付けのヒューズ保持器内に装着されたヒューズ筒のヒューズを使用するので、事故探査時に使用するヒューズの使用頻度が分散する。よって、従来のようにヒューズ筒相当部のヒューズ交換は不要であり、定期交換にともなう管理及び交換作業の負担軽減が可能である。
【0133】
さらに、請求項1の発明によれば、事故探査のためのヒューズ筒(ヒューズ筒相当部)の取り外し及び取り付けが行われず、ヒューズ筒(ヒューズ筒相当部)の充電部分が外部に露出することがない。そのため、充電部分の外部露出に伴う作業危険度の大幅な低下が可能になっている。
【0134】
請求項2の発明によれば、ヒューズ筒の下端部と課電端子アダプターの上端部との取り付けが視認可能な状態の作業により行われるので、容易な取り付け作業となり、作業時間の短縮化が可能になる。
【0135】
また、請求項2の発明によれば、ヒューズ筒保持器内に装着されたヒューズ筒を利用するため、従来のようにヒューズ筒相当部を狭くて長い挿入孔に挿入する作業を行う必要がない。よって、このような手間のかかる作業を不要とするにより、この点からも作業時間の短縮化が可能になる。
【0136】
請求項3の発明によれば、例えば課電端子アダプターをヒューズ筒に取り付ける際に、本体とコード部との間に捩れ力が加わる場合であっても、回動自在とすることにより捩れが生じにくく、生じたとしても簡単に捩れの解消が可能になっている。したがって、捩れによりコード部に不適切なテンションが与えられることがないので、断線防止が図られる。さらに、一つの現場で複数のヒューズ筒保持器があり、課電端子アダプターが複数使用される場合、又は、収納袋や通い袋内からの出し入れが行われる場合に、複数のコード部が互いに絡まることやコード部が他のアース線のようなラインと絡まることが起こりにくく、起こったとしても簡単に絡みの解消を行える。したがって、絡み解消の作業が軽減された結果、作業時間の短縮化が可能になる。
【0137】
請求項4の発明によれば、本体とコード部とを相対的に回動させることで、アーク孔が形成された側面部分の位置を変えることができ、換言すればアーク孔の開口方向を変えることができ、その変更位置において捩れが生じていない状態にできる。したがって、捩れ解消のための撚り戻しにより、アーク孔の位置及び開口方向が作業者側に向いてしまうことことを防止でき、安全性の向上を図ることが可能になる。
【0138】
請求項5の発明によれば、コード部と本体とを分離可能にしたので、現場への移動中、柱上への持ち上げ中、事故探査のための電圧負荷中等の事故探査に関しての一連の作業中において、必要に応じて本体をコード部に対して着脱でき、コード部と一体型の場合に比べて、取り扱いの自由度が大きくなり、取り扱いが容易になる。その結果、請求項1の発明の場合と同様に、作業時間の短縮化が可能になる。
【0139】
また、請求項5の発明によれば、本体とコード部とを分離可能にした着脱可能構造にしているので、従来のように一体の本体とコード部との固定された繋ぎ目の部分へのテンションがかかる事態が起こりにくく、コード部がちぎれたり、内部の導通経路が断線するようなことは起こらず、事故探査が行えないという弊害発生を抑えることができる。
【0140】
さらに、請求項5の発明によれば、本体とコード部とを分離できる着脱可能な構造としたので、長さ等が異なる複数種類のコード部を準備しておき、必要性に応じた長さのコード部と本体との接続を行え、現場の状況等に応じた本体とコード部との組み合わせによる作業が可能になる。
【0141】
さらに、請求項5の発明によれば、コード部と本体とが分離可能であるため、本体から分離したコード部と他の機器との接続が可能になる。そして、柱上の作業者は手元で容易に接続切換作業を行うことができる。
【0142】
請求項6の発明によれば、事故探査作業が電柱付近の屋外であるため、例えば天候の急変により落雷等が起こる恐れがあるような状況となれば、作業者は柱上であれば手元で簡単に本体とコード部との分離を行え、事前の対処による人身上の安全性の確保及び雷サージによる機器の破損防止が可能となっている。
【0143】
請求項7の発明によれば、例えば何らかの荷重がコード部より下方側で生じた場合には、ヒューズ筒がヒューズ保持器から外れる前に本体とコード部とが分離する。そのため、負荷電圧供給源側の分離が行われて、負荷電圧供給が早い段階で絶たれることになる上に、ヒューズ筒の充電部分が外部に露出する状態を防ぐことができる。よって、充電部分の外部露出に伴う作業危険度の大幅な低下が可能になる。
【0144】
請求項8の発明によれば、樹脂製の本体であることから軽量化が図られ、ヒューズ筒との取り付け部分への荷重負担及びヒューズ筒とヒューズ筒保持器との取り付け部分への荷重負担が少なくてすむ。
【0145】
また、請求項8の発明によれば、仮に柱上の作業場から落としてしまったとしても、樹脂製の本体であることから破損しにくく、耐久性が高くて長期の使用が可能になっている。
【0146】
さらに、請求項8の発明によれば、本体が、従来のような金属部分と瀬戸物部分からなるヒューズ筒相当部もなく、樹脂製であり、軽量化が図られるとともに破損しにくくなっており、棒上の工具により地上からの取り付け・取り外しも可能になる。
【0147】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる課電端子アダプターの本体一部切欠断面を含む側面図である。
【図2】図1の課電端子アダプターがヒューズ筒80に取り付られた状態を示す図であって、課電端子アダプターの取付軸部がアダプターコードの軸受ソケットに取り付けられた状態を示す図である。
【図3】図2の課電端子アダプターの取付軸部がアダプターコードの軸受ソケットに取り付けられた状態を示す拡大図である。
【図4】アダプターコードとの装着が行われた図1等に示した課電端子アダプターを作業者が収納箱から取り出す様子を示す図である。
【図5】図4の課電端子アダプターがアダプターコードを介して電圧発生装置に導通接続される様子を示す図である。
【図6】作業者が図5の課電端子アダプターを通い袋に入れて柱上に持ち上げる様子を示す図である。
【図7】ヒューズ筒保持器に保持されたままのヒューズ筒に図6の課電端子アダプターが取り付けられる様子を示す図である。
【図8】PDS及びMDSに対して兼用のアダプターの模式図である。
【図9】課電端子アダプターが用いられて配電線の事故探査が行われる現場の状態を示す図である。
【図10】作業者が収納袋から従来の課電端子アダプターを取り出す様子を示す図である。
【図11】図10の一つの課電端子アダプター本体の拡大図である。
【図12】図10の課電端子アダプターが電圧発生装置に導通接続される様子を示す図である。
【図13】作業者が図12の課電端子アダプターを通い袋に入れて柱上に持ち上げる様子を示す図である。
【図14】作業者がヒューズ筒保持器からヒューズ筒を取り外す様子を示す図である。
【図15】図14の取り外されたヒューズ筒を示す図である。
【図16】ヒューズ筒保持器に図13の課電端子アダプターが取り付けられる様子を示す図である。
【図17】ヒューズ筒保持器の一部を破断してヒューズ筒保持器に課電端子アダプター本体が装着された状態を示す図である。
【図18】図17の破線領域Aの拡大断面図である。
【図19】図9に対応する図であって事故探査中の現場の状態を示す図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c 課電端子アダプター
3 本体
4 アーク孔
23,13a,23b,23c コード部

Claims (10)

  1. 電気機器の能力に応じたヒューズを内蔵したヒューズ筒が、本線と前記電気機器のそれぞれに導通接続するヒューズ筒保持器内に装着され、前記ヒューズが動作可能であるために前記装着されたヒューズ筒が前記本線及び前記電気機器に前記ヒューズ保持器を介して導通状態になっており、事故探査時に前記ヒューズ筒保持器を介して前記本線及び前記電気機器に負荷電圧をかけるために用いられる課電端子アダプターであって、
    前記ヒューズ筒保持器に装着された状態の前記ヒューズ筒の一部に取り付けられて前記ヒューズ筒に導通状態となることを特徴とする、課電端子アダプター。
  2. 前記ヒューズ筒保持器の下端は下方に向けて開放しており、前記ヒューズ筒は前記ヒューズ筒保持器の下端側から挿入されて装着され、前記取り付けられるヒューズ筒の一部は前記ヒューズ筒保持部の開放した下端側において突出を外部から視認可能な下端部であり、
    前記課電端子アダプターの上端部は、前記ヒューズ筒の下端部に回動による嵌め込みにより取り付けられることを特徴とする、請求項1記載の課電端子アダプター。
  3. 負荷電圧を供給するためのコード部に接続される本体を少なくとも備え、前記コード部と前記本体とは、接続方向を軸方向にして相対的に回動自在であることを特徴とする、請求項1又は2記載の課電端子アダプター。
  4. 前記本体の側面には、前記軸方向と非平行な開口方向のアーク孔が形成されていることを特徴とする、請求項3記載の課電端子アダプター。
  5. 負荷電圧を供給するためのコード部に接続される本体を少なくとも備え、前記本体は前記コード部に対して着脱可能であることを特徴とする、請求項1又は2記載の課電端子アダプター。
  6. 前記本体は前記コード部に対して着脱可能であることを特徴とする、請求項3又は4記載の課電端子アダプター。
  7. 前記本体と前記コード部とは、装着状態において離反する方向の力が所定値に達した際に分離する構造であり、前記所定値は、前記離反方向と同一方向における前記本体と前記ヒューズ筒との取り外しに必要な力の値に比べて小さいことを特徴とする、請求項5又は6記載の課電端子アダプター。
  8. 前記本体と前記コード部とは、装着状態において離反する方向の力が所定値に達した際に分離する構造であり、前記所定値は、前記離反方向と同一方向における前記ヒューズ筒と前記ヒューズ筒保持器の取り外しに必要な力の値に比べて小さいことを特徴とする、請求項5又は6記載の課電端子アダプター。
  9. 負荷電圧を供給するためのコード部に接続される本体を少なくとも備え、前記本体は樹脂製であることを特徴とする、請求項1又は2記載の課電端子アダプター。
  10. 前記本体は樹脂製であることを特徴とする、請求項3から8のいずれかに記載の課電端子アダプター。
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