JP4135607B2 - 椅子 - Google Patents

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Description

本発明は、揺動可能な椅子に関するものである。
椅子の背もたれ部や座部或いはそれら両方を一体のものとして脚部に対し揺動させるための手段として、椅子の脚部上側に連結された支持体にトーションバーを設け、当該トーションバーの端部に、当該トーションバーの長さ方向と直交する方向を前後方向として背もたれ部や座部を連結したものが知られている。このような椅子であれば、使用者が着座し背もたれ部を後方に若しくは座部後方を下方に付勢することによってトーションバーが捻れて当該背もたれ部や座部を傾動させ、また付勢を解除することによって傾動状態から初期状態に復帰させることができる。(以下、従来例1という)(特許文献1及び2)
一方、人間工学の見地から椅子の背もたれ部と座部とが一体のものとしてではなく一定の関係でもって脚部に対し揺動するものも知られている。その典型例として、脚部上側に連結された支持体に、背もたれ部と座部とを連動させるリンク機構を備えたものがある。このような椅子の場合、使用者が着座し背もたれ部を後方に付勢することによって背もたれ部が後方に傾動するのに合わせて座部も一定の割合で傾動し、また付勢を解除することによって背もたれ部、座部ともに傾動状態から初期状態に復帰する。(以下、従来例2という)(特許文献3)
実公平7−50986号公報 特開平10−113244号公報 特開平11−253263号公報
しかし従来例1のような椅子においては、非常にシンプルな構成で椅子に揺動機構を搭載できる反面、使用者の体型に応じて適切な揺動効果を得るべく揺動幅を調節できないという問題がある。
一方従来例2のような椅子においては、使用者の着座姿勢に柔軟に対応できる揺動機構を搭載できる反面、支持体にリンク機構を内蔵させる必要があるため、構造の複雑化を招くばかりか、下肢空間が狭くなるため使い勝手及びデザインの面での制約を受けてしまうという問題がある。
そこで本発明は、以上のような問題に鑑み、シンプルな構成でありながら使用者の体型に応じて適切な揺動効果を得られるように調節可能な椅子を構成することを第一の目的とし、さらにシンプルな構成でありながら椅子の複数の揺動部(例えば背もたれ部と座部)を一体のものとしてではなく一定の関係でもって脚部に対し揺動させることを可能とした椅子を構成することを第二の目的としている。
(基本原理)
上記目的を達成するために本発明においては、前記従来例1などにおけるトーションバーの特性に着目した。(尚、この特性はトーションバーについてのみ当てはまるものではなく、他の例えばコイルばね等によっても適用可能である。詳細は後述する。)
一般に、トーションバーの一端を固定し他端に特定のねじりモーメントを加えた場合、ねじり角はトーションバーの長さに正比例する。換言すれば、トーションバーが長ければ長いほど、同じ負荷に対するねじり角が大きくなる。これはトーションバーの任意の一部を固定し他の任意の一部に負荷を加えた場合におけるそれらの間隔とねじり角との関係についても略同様である。すなわち、一部を固定したトーションバーに負荷を加える点をバーの長さ方向に可変とすることによって揺動幅が調節可能となるということがいえる。
さらに、一部を固定したトーションバーに対し長さ方向に異なる複数の点に負荷を加えた場合に着目すると、各々の点におけるねじり角の関係について以下に述べる関係が成り立つ。
図1は、一端を固定したトーションバーTの長さ方向に異なる2点に対しそれぞれ同方向のねじりモーメントを加えた場合をあらわしている。トーションバーTの一部(図1では端部)である点Aは図示しない支持体に固定されているものとする。
今、トーションバーTの長さ方向の任意の位置である点B、及び点Aに対し点Bと同方向で且つさらに離間した位置である点Cを定め、点Bに対しねじりモーメントMBを加え、さらに点Cに対しねじりモーメントMCを加えようとしている。
まず、点Bに対してのみねじりモーメントMBを加えると、点Bにおけるねじり角RBと点Cにおけるねじり角RCは略等しい値になる。尚この時点で点Bから点C間におけるせん断応力は略0である。(図1(a)の状態)そしてさらに点Cに対して、点Bに対するねじりモーメントMBと同方向にねじりモーメントMCを加えると、点Cにおけるねじり角RCはさらに増加する。(図1(b)の状態)
次に、点Cに対してのみねじりモーメントMCを加えると、点Bにおけるねじり角RBと点Cにおけるねじり角RCとはそれぞれ、点Aからの距離に比例した値となる。すなわち、点Bにおけるねじり角RBと点Cにおけるねじり角RCは略等しい値になる。(図1(c)の状態)そしてさらに点Bに対して、点Cに対するねじりモーメントMCと同方向にねじりモーメントMBを加えると、点Bにおけるねじり角RBと点Cにおけるねじり角RCはともに略等しいねじり角だけ増加する。(図1(d)の状態)
すなわち、一部を固定したトーションバーに対し長さ方向に異なる複数の点に負荷を加えた場合、そのウェイト配分にかかわらず、トーションバーを固定した点からより離間した点においてはより大きく揺動し、またひとつの点に加えた負荷は他の点における揺動幅にも一定の関連性でもって影響を与えるということがいえる。
一方図2に示すように、トーションバーTの両端A、A’を固定した状態で、中央部である点Cと、両端A、A’と点Cとの中間にそれぞれ位置する点B、B’とに各々同方向の負荷を加えた場合においても、点Cにおけるねじり角RCは点B、B’におけるねじり角RB、RB’よりも必ず大となる関係にある。尚この場合、点Cにかける負荷が0であったとしても、トーションバーT自体の剛性により、必ず点Cにおけるねじり角のほうが点B、B’におけるねじり角RB、RB’よりも少なくとも若干大となる。
本発明は、上記基本原理を椅子の揺動機構に応用したものである。
尚、上記何れの場合においても重要であるのは、揺動部の揺動幅は、トーションバーを固定した点と揺動部をトーションバーに連結した点との距離に依存するものであることである。
(本発明への適用)
前述の課題を解決するため本発明は、複数の揺動部を備えた椅子本体と、椅子本体を脚部に支持する支持体とを具備したものであって、支持体は弾性変形可能な単一の弾性支持部を具備しており、脚部は弾性支持部の一部と連結される一方、複数の揺動部は弾性支持部に対し位置調節可能に連結されてなる椅子とした。このようなものであれば揺動部の揺動幅を調節するには、揺動部が弾性支持部に連結している点を変更することによって、弾性支持部における脚部との連結点と揺動部との連結点との距離を変更すればよく、非常にシンプルな構成でありながら使用者の体型に応じて揺動幅を調節可能とすることができる。
その場合、無負荷状態において弾性支持部が一方向にのみ弾性変形可能とする第一のストッパ部を支持体に設ければ、一方向への揺動のみが可能となり、さらに揺動部に対し一定角度を超える揺動を規制する第二のストッパ部を支持体に設ければ、揺動部の過剰な傾動を禁止することが可能となるので、より椅子としての特性に合致したものとなる。
また、弾性支持部を軸心を略中心線として回転方向に捻れ変形及び復帰可能な棒状体すなわちトーションバーとし、脚部及び揺動部を棒状体の長さ方向に異なった個所にそれぞれ連結すれば、揺動部の弾性支持部への連結点の位置調節にスライド手段等を採用してよりスムーズに行なえるばかりか、椅子の座面直下にトーションバーを配置することにより、下肢空間をより広くとることも可能となる。
さらに棒状体の断面形状を多角形とすれば、位置調節のスムーズさと揺動体に負荷を加えた状態における連結部の回転抑止とを両立することが可能である。
このような椅子において、揺動部を具体的には背もたれ部或いは座部とすると好適である。
また、複数の揺動部を備えた椅子本体と、椅子本体を脚部に支持する支持体とを具備したものであって、支持体は弾性変形可能な弾性支持部を具備しており、脚部は弾性支持部の一部と連結される一方、複数の揺動部は弾性支持部の異なった個所にそれぞれ連結されてなる椅子とすることができる。このようなものであれば、複数の揺動部を無負荷状態と負荷を加えた状態とで互いに位置関係が異なり、且つある揺動部は他の揺動部に比して必ず揺動幅が大であるような関係をもたせることが可能である。
特に、複数の揺動部を背もたれ部及び座部とすれば、非常にシンプルな構成でありながら、背もたれ部と座部にある種の連動機能をもたせることができる。
好ましくは、弾性支持部は軸心を略中心線として回転方向に捻れ変形及び復帰可能な棒状体であって、背もたれ部は、脚部の連結位置に対し、座部の連結位置よりも離間した位置において連結されているようなものであれば、負荷を加えた状態において背もたれ部は必ず座部よりも大きく傾動することになり、使用感が良好となる。
或いは、複数の揺動部を背もたれ部及び使用者の腰部に位置するランバーサポート部とすることも考えられる。その場合特に、弾性支持部は軸心を略中心線として回転方向に捻れ変形及び復帰可能な棒状体であって、背もたれ部は、脚部の連結位置に対し、ランバーサポート部の連結位置よりも離間した位置において連結されているようなものであれば、例えば背もたれ部がより大きく傾動するにつれてランバーサポート部が背もたれ部より突出してくるというようなことも可能である。
さらに複数の揺動部のうち少なくとも1つが弾性支持部に対し位置調節可能に連結されていれば、使用者の体型に応じて特定の揺動部に対し、又はそれぞれの揺動部について、揺動幅を調節可能とすることができる。
(用語の定義)
尚、本明細書においては、以下の用語について各々に定義する概念として用いた。
「背もたれ部」とは、使用者の背に位置する背もたれ本体のみならず、背もたれ本体を支持する背支桿が存在する場合はそれをも含む概念である。
「座部」とは、座本体のみならず、座を支持する座受部が存在する場合はそれをも含む概念である。
「傾動」とは、揺動部に対し一定の負荷を加えた際に、当該揺動部が初期状態よりも支持部に対し相対移動した状態を示す概念である。
「揺動幅」とは、揺動部に一定の負荷を加えた際に揺動部が傾動する度合いの大きさを相対的に比較するために用いている概念である。
以上のとおり本発明は、揺動部を備えた椅子本体と、椅子本体を脚部に支持する支持体とを具備したものであって、支持体は弾性変形可能な弾性支持部を具備しており、脚部は弾性支持部の一部と連結される一方、揺動部は弾性支持部に対し位置調節可能に連結されてなる椅子としたから、揺動部の揺動幅を調節するには、揺動部が弾性支持部に連結している点を変更することによって、弾性支持部における脚部との連結点と揺動部との連結点との距離を変更すればよく、非常にシンプルな構成でありながら使用者の体型に応じて揺動幅を調節可能とすることができる。
また本発明は、複数の揺動部を備えた椅子本体と、椅子本体を脚部に支持する支持体とを具備したものであって、支持体は弾性変形可能な弾性支持部を具備しており、脚部は弾性支持部の一部と連結される一方、複数の揺動部は弾性支持部の異なった個所にそれぞれ連結されてなる椅子としたから、複数の揺動部を無負荷状態と負荷を加えた状態とで互いに位置関係が異なり、且つある揺動部は他の揺動部に比して必ず揺動幅が大であるような関係をもたせることが可能である。
以下に本発明の好適な実施の形態を、図面を参照して説明する。
尚、以下の説明においては、左右対称に複数存在する部位に関し、例えば「腕部41L、41R」のように図面に付した符号の後にL、Rの記号を付け足している。
(第一の参考実施形態)
図3から図7は、本発明に係る技術を椅子本体全体が揺動するものであってその揺動幅を調節可能な椅子に適用したものである。
椅子1は使用者が着座する椅子本体2、脚部3及び椅子本体2を脚部3に支持する支持体4とからなる。
椅子本体2は、座部5及び背もたれ部6とを有し、両者は一体のものとして成形されている。座部5の下面には、左右方向に延びるスライドレール51が設けられている。また座部5の左右両側端部には椅子本体2を回転可能に軸支するための回転支持軸52が設けられている。
スライドレール51は長尺の筒状体であって、穴511の形状は、後述するスライド支持具46の横断面形状に対応している。
脚部3は、事務用回転椅子に普通にみられるタイプのものであって、直立する支柱31と、支柱31の下端より放射状に延びる脚羽根32とから構成されており、支柱31の上端は脚羽根32に対し回転可能となっている。
支持体4は、脚部3の支柱31の上端に連結されており、左右方向に上方にそれぞれ延びる腕部41L、41Rを有し、さらに腕部41L、41Rの上端同士を結んでトーションバー42及び位置調節ロッド43が平行に設けられている。
トーションバー42は、板ばねを複数枚重ね合わせることによって棒状直方体を形成したものであって、支持体4の腕部41L、41Rとは互いに回転しないように強固に固着されている。本発明においては、トーションバー42が弾性支持部として機能する。
位置調節ロッド43は、断面形状が円形の棒状体であって、支持体4の腕部41L、41Rを回転可能に貫通する。また、位置調節ロッド43の中間領域には、左右対称に2箇所、所定幅の雄ねじ431L、431Rが切られている。雄ねじ431L、431Rの進行方向は互いに逆(すなわち、431Lが右ねじであれば431Rは左ねじ)である。さらに、位置調節ロッド43の片端には、使用者が回転操作をするための摘み432が設けられている。
また、トーションバー42及び位置調節ロッド43をそれぞれ包持して、左右にスライド移動可能な2個のスライド支持具46L、46Rが設けられている。
スライド支持具46L、46Rのトーションバー42にあたる面461(図4参照)は、トーションバー42の断面形状(この場合は略長方形)に対応している。また、スライド支持具46L、46Rの位置調節ロッド43を包持する部分には雌ねじ462L、462Rが切られており、位置調節ロッド43に設けた雄ねじ431L、431Rと螺合している。
このようスライド支持具を設けることによって、使用者が摘み432を回転操作して位置調節ロッド43を回転させると、位置調節ロッド43と螺合しているスライド支持具46L、46Rがトーションバー42の長さ方向すなわち左右方向にそれぞれ左右対称に移動することになる。例えば図5において摘み432を時計周り方向に回転させると(F1)左右のスライド支持具46L、46Rは互いに離間し(E1L、E1R)、反対に摘み432を時計と逆周り方向に回転させると(F2)左右のスライド支持具46L、46Rは互いに近接する(E2L、E2R)。
一方椅子本体2は、支持体4の腕部41L、41Rの上端のトーションバー42と略同軸になる位置に設けられた軸受部48に対し、座部5の左右両側端に設けた回転支持軸52が軸支されており、また、座部5の下面に設けられたスライドレール51が支持体4の上部に左右移動可能に設けられたスライド支持具46L、46Rを包持ことによって支持される。
このような構成の椅子において、使用者が着座し椅子本体2の背もたれ部6に体重をかけると、座部5下面のスライドレール51とスライド支持具46L、46Rを介してトーションバー42にねじり負荷が加えられる。このときのねじり角は、支持体4の腕部41L、41Rに対して固定されたトーションバー42の両端からスライド支持具46L、46Rまでの距離lL、lR(図7参照)によって変動する。すなわち、距離lL、lRが大であればあるほどトーションバー42のねじり角が大となる。つまり、摘み432を回転操作することによってスライド支持具46L、46Rをトーションバー42の両端に近接させればさせるほど、椅子本体2の揺動幅を小さくすることができ(図6(a)、図7(a)の状態)、また両者を両端から離間させればさせるほど、揺動幅を大きくすることができる(図6(b)、図7(b)の状態)。
尚、トーションバー42は断面形状が略長方形であり、スライド支持具43L、43Rのトーションバー42にあたる面は、トーションバー42の断面形状に対応して長方形穴として形成されているから、椅子本体に負荷を加え傾動させた際にも、スライド支持具43L、43Rは、トーションバーのねじり応力に抗してしっかりと保持することができる。
(第二の参考実施形態)
図8から図10は、本発明に係る技術を背もたれ部6と座部5が連動して揺動する椅子に適用したものである。本実施の形態においては、座部5と背もたれ部6とが各々トーションバー42に固定連結されていることを特徴とする。
椅子1は使用者が着座する椅子本体2、脚部3及び椅子本体2を脚部3に支持する支持体4とからなる。
椅子本体2は、座部5及び背もたれ部6とを有しており、両者は別体のものである。
座部5は、座53及び座受け54からなり、座受け54の左右両側端部には座部5全体を支持体4に対し回転可能に軸支するための回転支持部541が設けられている。また、左右両端よりもやや中央寄りの位置に2本のリブ542、542が設けられており、リブ542、542にはそれぞれ左右方向に貫通する穴543が設けられている。
背もたれ部6は、背もたれ本体61とそれを支持する背支桿62を有し、背支桿62は座部5の下面にまで延びている。座部下面に位置する側には、左右方向に貫通する穴621が設けられている。
穴543及び穴621は、後述するトーションバー42の断面形状に対応した形状になっている。
脚部3は、第一の実施形態におけるものと同一である。
支持体4は、脚部3の支柱31の上端に連結されており、左右方向に上方にそれぞれ延びる腕部41L、41Rを有し、さらに腕部41L、41Rの上端同士を結んでトーションバー42が設けられている。
トーションバー42は、板ばねを複数枚重ね合わせることによって棒状直方体を形成したものであって、支持体4の腕部41L、41Rとは互いに回転しないように強固に固着されている。本発明においては、トーションバー42が弾性支持部として機能する。
一方椅子本体2は、支持体4の腕部41L、41Rの上端のトーションバー42と略同軸になる位置に設けられた軸受部48に対し、座受け54の左右両側端に設けた回転支持軸52が軸支されており、さらに、座受け54のリブ542、542にそれぞれ設けた穴543にトーションバー42が貫通し、トーションバー42の両端よりやや内側に左右対称に設けた点421L、421R(図9参照)において固着している。
一方背支桿62については、穴621にトーションバー42が貫通し、点421L、421Rよりもさらに内側に左右対称に設けた点422L、422Rにおいて固着している。
このような構成の椅子において、使用者が着座し椅子本体2の背もたれ部6及び座部5の後方に体重をかけると、トーションバー42における点421L、点421R、点422L、点422Rにそれぞれねじり負荷が加えられる。
このとき、点422L及び422Rとにおけるねじり角は、点421L及び421Rにおけるそれと比して、それぞれにかけた負荷の配分にかかわらず必ず大となる。支持体4の腕部41L、41Rに対して固定されたトーションバー42の両端からの距離が長いからである。従って、このような椅子においては、背もたれ部の揺動幅を座部の揺動幅よりも大きくとることができるような背座連動方式を、以上のようなシンプルな構成で実現することができる。(図10における座部の揺動幅R1と、背もたれ部の揺動幅R2の連動)
しかして、本発明の一実施形態に係る椅子は、複数の揺動部を弾性支持部に連結し、そのうちの1又はそれ以上の揺動部を弾性支持部に対し位置変更可能に取付け、複数の揺動部が連動する椅子において、各揺動部の揺動幅の配分を自由に調節できる。
尚本発明は、上記各参考実施形態に記載した態様に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
第一の参考実施形態においては揺動部を背もたれ部と座部が一体になったものをあらわしているが、揺動部の揺動幅を調節可能としたのが第一の参考実施形態の主眼とするところであるから、揺動部とする個所を椅子の各部に置き換えることが可能である。その典型的かつ好適な例として、例えば揺動部を椅子の背もたれ部のみとすることが挙げられるが、その他、肘掛け、ヘッドレスト、使用者の腰部を支持するランバーサポート等、或いはそれらの組み合わせに適用すれば、それら各部をシンプルな機構で揺動幅を調節可能にできる。
また、第二の参考実施形態においては背もたれと座部が連動するものをあらわしているが、連動する個所の組み合わせについても種々のバリエーションが考えられる。
例えば、背もたれと、背もたれ上部に設けたヘッドレストとを連動させて、背もたれ部を深く傾動した際にヘッドレストを若干前方に突出するように調整すれば、使用者の頭部を安定的にホールドすることができる。
また、背もたれ部とランバーサポート部とを連動させて、背もたれ部を傾動した際にランバーサポート部を若干前方に突出するようにすれば、背もたれ部を傾動した時にのみ使用者の腰部にランバーサポート部があたるようなものができる。
椅子の前方にフットレストを設け背もたれ部とフットレストとを連動させて、背もたれ部を傾動した際にフットレストが立ち上がるするようにすれば、使用者がさらにリラックスした姿勢をとることができる。
さらには、上記の連動機構を一度に実現するようなものも考えることができる。その場合、弾性支持部に対し3つ以上の揺動部が連結されることになる。もしそれぞれの揺動部の揺動幅を個別に調節したいのであれば、それぞれに対し位置調節ロッドを設ければよい。
背もたれ部と座部とを連動させる場合、当該背もたれ部と座部とは必ずしも分離独立している必要はない。例えば背座一体のシェル構造をもった椅子であっても、背もたれ本体と背支桿との連結部が角度或いは位置変更自在であれば、背座それぞれの揺動幅の相違を連結部で調整できる。
また本発明はシンプルな機構を用いているので、付加的機能を付与するのも比較的容易である。例えば、腕部の軸受と座部の回転支持軸との関連において、一方に爪を、もう一方にその爪の当たりを設けることによって、椅子本体が揺動する範囲を限定することが可能となる。その場合、無負荷状態においてトーションバーが一方向にのみ弾性変形可能とするような爪および爪の当たりを設ければ、常に椅子本体は後方にのみ揺動するようになり、揺動部に対し一定角度を超える揺動を禁止するような爪および爪の当たりをもうければ、椅子本体の過剰な傾動を禁止することが可能となる。さらに、揺動機構によって揺動部が傾動した状態を保持するようなロック機構を付加することも可能である。
実施の形態においてはトーションバーを、板ばねを複数枚重ね合わせることによって棒状直方体を形成したものであるとしたが、これに限定されず単一の棒素材からなるものであってもよい。
また上記参考実施形態においてはいずれも、トーションバーの両端を固定部としたが、トーションバーの中央付近を固定することもできる。その場合トーションバーの両端が自由端となるので、複数の揺動部を有するものである場合にトーションバーの両端近傍に連結したものは、他の揺動部の揺動にあわせつつさらに独自に揺動させることができる。例えば複数の揺動部のひとつを背もたれ部と座部が一体となった椅子本体、もうひとつを肘掛けとし、肘掛けをトーションバーの両端近傍に連結した場合、使用者は椅子本体と肘掛が一体になったものとして自由に揺動させながら、さらに肘掛けのみを自由に揺動させることができる。
さらには弾性支持部は必ずしもトーションバーである必要すらない。例えば渦巻きばねやコイルばねの一部を固定し、他部に揺動部を連結した場合においても、ばねの弾発力と連結場所の設定によっては同様の効果を奏するものである。
脚部は、回転椅子タイプのもののみならず、あらゆる形態のものを適用可能である。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の応用が可能である。
トーションバーにねじりモーメントを加えた際のねじり角を場合別にあらわした基本概念図である。 トーションバーにねじりモーメントを加えた際のねじり角を場合別にあらわした基本概念図である。 トーションバーにねじりモーメントを加えた際のねじり角を場合別にあらわした基本概念図である。 トーションバーにねじりモーメントを加えた際のねじり角を場合別にあらわした基本概念図である。 トーションバーの両端を固定し、中央部にねじりモーメントを加えた際のねじり角をあらわした基本概念図である。 第一の実施の形態の全体構成をあらわす分解斜視図である。 第一の実施の形態における要部の構成を説明する分解斜視図である。 第一の実施の形態における要部の動作状況を説明する部分詳細図である。 第一の実施の形態における使用状態を説明する概略側面図である。 第一の実施の形態における使用状態を説明する部分詳細図である。 第二の実施の形態の全体構成をあらわす分解斜視図である。 第二の実施の形態における要部の構成を説明する部分詳細図である。 第二の実施の形態における使用状態を説明する概略側面図である。
符号の説明
1・・・椅子
2・・・椅子本体
3・・・脚部
4・・・支持体
5・・・揺動部(座部)
6・・・揺動部(背もたれ部)
42・・・弾性支持部(トーションバー)

Claims (5)

  1. 複数の揺動部を備えた椅子本体と、椅子本体を脚部に支持する支持体とを具備したものであって、
    支持体は弾性変形可能な単一の弾性支持部を具備しており、
    脚部は弾性支持部の一部と連結される一方、
    複数の揺動部は弾性支持部に対し、前記脚部を弾性支持部に連結した位置からそれぞれ異なった個所に連結され、これら複数の揺動部のうち少なくとも1つが、弾性支持部に対し位置調節可能に連結させたものである椅子。
  2. 複数の揺動部は背もたれ部及び座部である請求項1に記載の椅子。
  3. 弾性支持部は軸心を略中心線として回転方向に捻れ変形及び復帰可能な棒状体であって、
    背もたれ部は、脚部の連結位置に対し、座部の連結位置よりも離間した位置において連結されている請求項2記載の椅子。
  4. 背もたれ部は使用者の背に位置する背もたれ本体と使用者の腰部に位置するランバーサポート部を具備したものであって、複数の揺動部は背もたれ本体及びランバーサポート部である請求項1に記載の椅子。
  5. 弾性支持部は軸心を略中心線として回転方向に捻れ変形及び復帰可能な棒状体であって、
    背もたれ部は、脚部の連結位置に対し、ランバーサポート部の連結位置よりも離間した位置において連結されている請求項4に記載の椅子。
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