JP4133212B2 - 送風路用吸音パネルの構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、換気用のダクト又はフード等のような気体の送風路において、気体が流れるときに発生する騒音を吸収することのために、この送風路の内部に配設する吸音パネルの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
最近、換気ダクト又はフード等のような気体の送風路においては、気体が流れるときに発生する騒音を吸収することのために、この送風路の内部に吸音パネルを、前記気体が当該吸音パネルの表面に沿って流れるように配設することが行われている。
【0003】
この場合における従来の吸音パネルは、当該吸音パネルの表面を、小径の抜き孔を無数に穿設して成る多孔板にて形成し、この多孔板の裏面側に、吸音材としてのガラスウールを適宜厚さの層状に設けるという構成にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記した構成の吸音パネルにおいては、送風路内における気体が、当該吸音パネルにおける多孔板の表面に沿って流れることにより、前記多孔板における裏面側の圧力は表面側よりも低くなり、換言すると、前記吸音パネルの多孔板における表面側と裏面側との間には、裏面側が低くなるという圧力差ができるから、前記多孔板における裏面側に積層配設した吸音材としてのガラスウールには、前記圧力差のために、当該ガラスウールを前記多孔板における各抜き孔から表面側に引き出そうとする外力が作用することになる。
【0005】
従って、従来の構成による吸音パネルにおいては、長期の使用により、吸音材としてのガラスウールが前記圧力差のため少しずつ千切れて前記各抜き孔から表面側に吸い出されるようにして気体流に持ち去られることになるから、吸音効果が低減するという問題がある。
【0006】
これに加えて、気体流にガラスウールの砕片が混じることにより、送風路内における詰まりが増大したり、送風機等の機器を損傷したりすることが増大するという問題もあった。
【0007】
特に、前記多孔板における表面側と裏面側との間の圧力差は、気体の流速に必要であることから、前記した問題は、送風路内における気体の流速を早くした場合に顕著になるのであった。
【0008】
本発明は、これらの問題が発生することを確実に低減できるようにすることを技術的課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を達成するため本発明の請求項1は、
「抜き孔を無数に穿設して成る多孔板と、その裏面側に積層配設した吸音材としてガラスウールとを備え、内部を気体が流れる送風路内に、前記気体が前記多孔板の表面に沿って流れるように配設して成る吸音パネルにおいて、
前記多孔板と前記ガラスウールとの間に、ガラス繊維を織るか編んだガラスクロスと、網目を前記多孔板における抜き孔よりも小さくすることを上限値にし70メッシュを下限値にした網とを、当該ガラスクロスが前記ガラスウールに、当該網が前記多孔板に接するように積層状に介挿した。」
ことを特徴としている。
【0010】
また、本発明の請求項2は、
「前記請求項1の記載において、前記ガラスクロスと前記ガラスウールとの間に、繊維を適宜厚さの板状に固めて成る不織布を積層状に介挿した。」
ことを特徴としている。
【0011】
【発明の作用・効果】
前記請求項1に記載した構成によると、吸音材としてガラスウールにおける砕片が、前記多孔板における表面側と裏面側との圧力差のために、多孔板における各抜き孔から送風路内に吸い出されることを、前記ガラスクロスによって確実に阻止できる。
【0012】
しかも、前記ガラスクロスのうち前記多孔板における各抜き孔に該当する部分を、網目を前記多孔板における抜き孔よりも小さくすることを上限値にし70メッシュを下限値にした網にて確実に支持できて、当該部分が、前記した圧力差のために送風路内側に膨らむことを、送風路内から前記ガラスウールへの通気性、ひいては、前記ガラスウールによる吸音性を確保した状態のもとで、確実に小さくすることができる。
【0013】
これにより、前記ガラスウールによる吸音性能を確保した状態のもとで、吸音材としてのガラスウール及びガラスクロスが、送風路内における気体流に持ち去れることを確実に低減できるから、長期にわたって高い吸音性能を維持できるとともに、前記ガラスウール及びガラスクロスにおける砕片による各種機器の損傷及び詰まりの発生を大幅に低減できる。
【0014】
特に、請求項2に記載した構成によると、吸音材としてのガラスウールにおける砕片が、前記圧力差のために、各抜き孔から送風路内に吸い出されることを、不織布及びガラスクロスの両方によってより確実に阻止できるから、前記した効果を更に助長できて、気体の流速がより早い送風路に対して適用することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面について説明する。
【0016】
図1〜図3は、第1の実施の形態を示す。
【0017】
この第1の実施の形態による吸音パネル1は、以下のよう構成されている。
【0018】
すなわち、例えば、内径3mmの抜き孔2′を縦横6mmピッチで無数に穿設して成る第1多孔板2と、同じく、例えば、内径3mmの抜き孔3′を縦横6mmピッチで無数に穿設して成る第2多孔板3とを備えている。
【0019】
前記第1多孔板2は、この周囲に折り曲げ縁を2″を設けて、その内部には、金属ワイヤ等による網4と、ガラス繊維を織るか編んで成るガラスクロス5とを、前記網4が前記第1多孔板2の裏面に接触するように積層して配設する。
【0020】
この場合において、前記網4は、前記抜き孔2′が3mmであるときには、その網目を例えばJIS規格(G−3555−1983)で16メッシュにするというように、前記抜き孔2′よりも小さい網目にする。
【0021】
これに加えて、前記第1多孔板2の内部には、低い密度(例えば、24kg/m3 )にした厚さ25mmの第1ガラスウール6と、中くらいの密度(例えば、32kg/m3 )にした厚さ50mmの第2ガラスウール7とを、第1ガラスウール6が前記ガラスクロス5に接触するように積層して配設する。
【0022】
一方、前記第2多孔板3は、この周囲に折り曲げ縁を3″を設けて、その内部には、高い密度(80kg/m3 )した厚さ75mmの第3ガラスウール8を、ガラスクロス9に巻いて配設する。
【0023】
そして、前記第1多孔板2と、前記第2多孔板3とを、第1多孔板2における第2ガラスウール7と、第2多孔板3における第3ガラスウール8とが互いに接触するように重ね合わせたのち、溶接等にて一体的に結合することにより、前記した吸音パネル1に構成する。
【0024】
このように構成した吸音パネル1は、図4に示すように、ダクト又はフード等のような送風路11の内部に、当該送風路11の左右両側面・天井及び底を形成する壁板11aの内面に、当該吸音パネル1における第1多孔板2が送風路10内に露出する一方、第2多孔板3が壁板11aに接触するようにして配設することによって使用する。
【0025】
このようにして、吸音パネル1を送風路11内に配設することで、送風路11内における気体が前記吸音パネル1における第1多孔板2の表面に沿って流れることにより、前記第1多孔板2における表面側と裏面側との間には、裏面側が低くなるという圧力差ができ、この圧力差によって、裏面側における前記ガラスクロス5及び各ガラスウール6,7,8には、これらを前記第1多孔板2における各抜き孔2′から表面側に引き出そうとする外力が作用することになる。
【0026】
この場合、吸音材として各ガラスウール6,7,8における砕片が、前記圧力差のために、送風路11内に吸い出されることを、前記ガラスクロス5によって確実に阻止できる一方、このガラスクロス5のうち前記第1多孔板2における各抜き孔2′に該当する部分を、前記抜き孔2′よりも小さい網目にした網3にて確実に支持できて、当該部分が、前記した圧力差のために送風路11内側に膨らむことを、送風路11内から前記各ガラスウール6,7,8への通気性、ひいては、前記各ガラスウール6,7,8による吸音性を確保した状態のもとで、確実に小さくすることができる。
【0027】
前記網4における網目は、抜き孔2′よりも小さくすることが上限値である一方、70メッシュ(JIS規格)が下限値であり、この下限値の70メッシュよりも小さい網目にした場合には、各ガラスウール6,7,8への通気性が減少し、吸音性能が低下するのであった。また,前記網目の好ましい上限値は,10メッシュであった。
【0028】
また、前記した構成の吸音パネル1は、送風路11における内面に沿って配設することに限らず、図4に示すように、二枚の吸音パネル1を、その第2多孔板3が互いに向かい合わせになるように二枚合わせにして、前記送風路11内のうち中央部分に、気体が当該両吸音パネル1における第1多孔板2の表面に沿って流れるように配設して使用することができる。
【0029】
この場合においても、気体が前記両吸音パネル1における第1多孔板2の表面に沿って流れることにより、前記と同様の効果を奏する。
【0030】
次に、図5は、第2の実施の形態による吸音パネル1aを示す。この吸音パネル1aは、前記第1の実施の形態の場合と同様に、内部に網4a、ガラスクロス5a、第1ガラスウール6a及び第2ガラスウール7aを積層配設した第1多孔板2aと、内部にガラスクロス9aで巻いた第3ガラスウール8aを積層配設した第2多孔板3aとを重ね合わせるものであり、これに加えて、前記第1多孔板2aにおけるガラスクロス5aと第1ガラスウール6aとの間に、例えば、羊毛(ウール)等の繊維を接着剤にて適宜厚さの板状に固めて成る不織布10を介挿したものである。
【0031】
この構成によると、吸音材としての各ガラスウール6a,7a,8aにおける砕片が、前記圧力差のために、第1多孔板2aにおける各抜き孔2a′から送風路11内に吸い出されることを、前記不織布10及びガラスクロス5aの両方によってより確実に阻止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態による吸音パネルを示す斜視図である。
【図2】図1のII−II視拡大断面図である。
【図3】第1の実施の形態による吸音パネルの分解図である。
【図4】送風路に適用した状態を示す断面図である。
【図5】第1の実施の形態による吸音パネルを示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1,1a 吸音パネル
2,2a 第1多孔板
2′,2a′ 抜き孔
3,3a 第2多孔板
4,4a 網
5,5a ガラスクロス
6,6a ガラスウール
7,7a ガラスウール
8,8a ガラスウール
9,9a ガラスクロス
10 不織布
Claims (2)
- 抜き孔を無数に穿設して成る多孔板と、その裏面側に積層配設した吸音材としてガラスウールとを備え、内部を気体が流れる送風路内に、前記気体が前記多孔板の表面に沿って流れるように配設して成る吸音パネルにおいて、
前記多孔板と前記ガラスウールとの間に、ガラス繊維を織るか編んだガラスクロスと、網目を前記多孔板における抜き孔よりも小さくすることを上限値にし70メッシュを下限値にした網とを、当該ガラスクロスが前記ガラスウールに、当該網が前記多孔板に接するように積層状に介挿したことを特徴する送風路用吸音パネルの構造。 - 前記請求項1の記載において、前記ガラスクロスと前記ガラスウールとの間に、繊維を適宜厚さの板状に固めて成る不織布を積層状に介挿したことを特徴とする送風路用吸音パネルの構造。
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