JP4132719B2 - タスクフローを用いた解析支援システムおよび物質・材料設計支援システムおよび解析支援方法および物質・材料設計支援方法 - Google Patents

タスクフローを用いた解析支援システムおよび物質・材料設計支援システムおよび解析支援方法および物質・材料設計支援方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4132719B2
JP4132719B2 JP2001133532A JP2001133532A JP4132719B2 JP 4132719 B2 JP4132719 B2 JP 4132719B2 JP 2001133532 A JP2001133532 A JP 2001133532A JP 2001133532 A JP2001133532 A JP 2001133532A JP 4132719 B2 JP4132719 B2 JP 4132719B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
analysis
task
task flow
tasks
database
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001133532A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002328961A (ja
Inventor
秀耀 小池
宜孝 西川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mizuho Information and Research Institute Inc
Original Assignee
Mizuho Information and Research Institute Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mizuho Information and Research Institute Inc filed Critical Mizuho Information and Research Institute Inc
Priority to JP2001133532A priority Critical patent/JP4132719B2/ja
Publication of JP2002328961A publication Critical patent/JP2002328961A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4132719B2 publication Critical patent/JP4132719B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Stored Programmes (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータを用いた解析支援あるいは物質・材料設計支援のための支援システムおよび方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータ技術の目覚ましい発展に伴い、コンピュータを用いた設計支援技術の分野においても、利用の場が広がり、研究・開発・設計現場ではもはやなくてはならないものとなっている。
【0003】
物質や材料の開発・設計分野においても例外ではない。ところで、従来の物質材料設計支援システムは、設計支援に必要な種々のソフトウェアはライブラリの形式で用意されており、必要に応じて設計者が、そのライブラリの中から選択し(プログラムの選択)、処理を実行するものであった。そして、複数のソフトウェアを実行する場合は、ソフトウェアの選択、ソフトウェアの実行およびソフトウェア間のデータの交換は、人の手により指示し、行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような従来の物質材料設計支援システムを使用して、一連の設計作業を進める場合、ライブラリの中から所望のソフトウエアを選択して実行することになるが、複数種のソフトウェアを使い分けて作業を進めることになる。
【0005】
そして、この場合、ソフトウェアの選択、実行の順番、データの交換等の指示は毎回、人の手に負うこととなっていた。
【0006】
このため、複雑な計算の実行は作業や処理の手順を含めて個人のノウハウとなり、第三者が同様の計算を実行しようとすると、全く振り出しから始めなければならず、他人のノウハウを蓄積したり、そのノウハウの再利用ができない仕組みとなっていた。
【0007】
すなわち、設計作業においてその作業の進行に伴って使い分けていく各種プログラムの使い分け順序や実行条件などはコンピュータに記録されず、複雑な設計作業は後日同様の設計を再現することが難しいという問題点があった。
【0008】
コンピュータの進歩により複雑で大規模な計算が日常的に手軽に実行できる環境が整った現在、人間が設計手順を毎回設定し、複数種のソフトウェアをその都度選んで使い分けていく状況はあまりに不合理であり、不便であるばかりでなく、他人の知識やノウハウの利用もできないという実体は、組織においてもまた、社会的にみても大きな損失でもある。
【0009】
従って、他人の知識やノウハウを誰でもが活用できると共に、作業を容易に進めることが出来るようにした物質・材料設計支援システムの出現が嘱望される。
【0010】
そこで、この発明の目的とするところは、他人の知識やノウハウを活用できるようにした解析支援システムおよび物質・材料設計支援システムを提供することにある。
【0011】
また、本発明の目的とするところは、設計者にとって、解析作業あるいは物質・材料設計の作業を容易に進めることが出来るようにした解析支援システムおよび物質・材料設計支援システムを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は次のように構成する。すなわち、予め用意された所要のシミュレーションまたは所要の解析手法のプログラムの少なくとも一方を複数種有し、これらを用いて指定の処理を実施する解析手段と、
作業手順を記述したタスクフローに従い前記解析手段に指令して処理を実行させる実行手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
また、前記解析手段および実行手段はネットワーク上に配置すると共に、実行手段にはブラウザからの要求を受け付けて、前記解析手段でのプログラムのうち、所望のプログラムを呼び出し、プログラムの実行結果をブラウザに返すCGI(コモン・ゲートウエイ・インタフェース)を用い、また、ヒューマン・インターフェースとしてJava(登録商標)アプレットを用いると共に、タスクフローはブラウザ上で実施させるJava(登録商標)アプレットにて編集および実行が可能な作業手順の記述ファイルとすることを特徴とする。
【0014】
そして、所要のシミュレーションや解析手法のプログラムのうち、設計手順を記述したタスクフローに従った指定のプログラムによる処理を実施していくようにしたことにより、ユーザは物質・材料設計や解析の作業を容易に進めることが出来るようになり、また、実施していく作業手順はタスクフローに基づくと共に、タスクフローはファイルとして保存しておくことができ、従って、再利用が可能であるほか、他人の知識やノウハウを活用した設計支援ができるようになる。
【0015】
【発明の実施の形態】
物質や材料の設計には、数値シミュレーション、データベース、可視化、ヒューマン・インターフェース等の各種要素技術が必要であり、これらは個別に用意されたプログラムとなっている。そして、物質・材料設計のためのこれら要素技術としての複数のソフトウェアを用いて、一連の設計作業を行うに当たり、従来はそれを人手よる指示にて実施していたが、本発明では、本発明によるタスクフローの手法をシステムに適用することにより、複数のソフトウェアを用いた一連の設計の全てまたは一部を自動化できるようにした。
【0016】
ここで、タスクフローとは、設計手順をあらかじめ記述したファイルを指し、このタスクフロー記述ファイルに基づいてコンピュータにより処理を実施させるようにしたものである。
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細を説明する。
【0018】
第1の実施例においては、中枢機能をインタネット上に置き、インタネットに接続されたパソコンやワークステーションなどのインテリジェント端末により物質・材料設計支援を利用できるようにしたシステム例を示す。
【0019】
物質・材料設計の各作業をタスクと定義する。材料設計はタスクの連結で表現でき、このタスクの連結をタスクフローと呼ぶ。各タスクでは利用する計算プログラム、データベースを定義できる。これらの合金設計を例にとると、元素決定、組成予測、組織構造予測、機械的特性予測等が、それぞれ一つのタスクと考えられる。各タスクにおいて、求めたい材料特性に対し、解析手法、解析ツールを用意することにより、材料特性などを求めることができる。タスクフローは設計手順を記述したものなので、タスクフローに従い複雑な設計手順をコンピュータが自動的に実行することが可能となる。
【0020】
タスクフローの形で保存することにより、設計手順、設計ノウハウ、成功事例等を蓄積、再利用が可能になる。
【0021】
<仮想実験システムの概要>
タスクフローを用いた物質材料設計システム(仮想実験システム)の概要を説明する。
【0022】
本発明のタスクフローを用いた物質材料設計支援システムは、数値シミュレーション、データベース、可視化、ヒューマン・インターフェース等の物質・材料設計のための要素技術を統合化したシステムである。タスクフローを用いた物質・材料設計支援システムを以下、仮想実験システムと呼ぶこととする。
【0023】
本発明による仮想実験システムは、物質・材料の設計手順をタスクフローとして記述して与え、このタスクフローに基づいて処理を進めるようにすることで、シミュレーション・プログラムおよびデータベースを駆使した一連の設計作業を実施することができる。
【0024】
本発明の実施例としての仮想実験システムは、図1に示す如き構成となっている。
【0025】
図1において、1は物質・材料設計のための各種シミュレーション・プログラムを保持し、プログラムの指定と実行指令を受けることによりその指定を受けたプログラムを実行してシミュレーションを行うシミュレーション・サブシステム(シミュレーション・プログラム群を持つ)であり、2は物質・材料設計に必要な各種データを揃えたデータベース・サブシステム(データベース・マネージメント・システムとデータベース群)、3は処理結果や入力結果などを可視化してユーザに提供できるようにする可視化サブシステム (可視化ツール)、4はヒューマン・インターフェース(Human Interface)部、5はHTTPサーバ(Server)である。これらは、仮想実験システム・サーバを構成する。6は、ユーザの利用するインテリジェント端末であり、パソコンやワークステーションなどが該当する。
【0026】
ヒューマン・インターフェース4は、GUI(Graphical User Interface)が用いられている。本実施例におけるヒューマン・インターフェース4は、タスクフロー作成・編集部4a、シミュレーション実行部4b、シミュレーション用入力データ作成部4c、データベース・アクセス部4d、可視化処理部4eを備えている。
【0027】
<シミュレーション・サブシステム1>
本仮想実験システムにおいては、シミュレーション・プログラム群中から目的に応じた所望のプログラムを選択して組み込む(プログラムを実行する)ことが可能であり、様々な材料を対象にしたプログラムを組み込むことにより、処理機能を拡張することができる。ここでは、一例として、シミュレーション・サブシステム1には“原理計算プログラム”、“分子動力学法プログラム”、“クラスター変分法プログラム”、“相分解シミュレーション・プログラム”、“有限要素法プログラム”といった汎用的な材料シミュレーション・プログラム等が用意されており、これらを使用してシミュレーションを実施することが可能である。
【0028】
<データベース・サブシステム2>
本実施例における仮想実験システムでは、既存のデータベースの他、データベースを新規に構築することが可能である。そして、この実施例では、システム側のデータベースであるデータベース・サブシステム2にデータベース群2bとして、“ポテンシャル・データベース(原子間ポテンシャルのモデル式、パラメータ)”、“材料特性データベースA(原理計算プログラムの計算結果)”、“材料特性データベースB (クラスター変分法プログラムの計算結果)”、“材料特性データベースC (耐熱超合金の格子定数、ミスフィット)”、“材料特性データベースD (分子動力学法プログラムの計算結果)”、“材料特性データベースE (相分解シミュレーションの計算結果)”、“材料特性データベースF (有限などの要素法プログラムの計算結果)”などのデータベースが既存データベースとして構築してある。
【0029】
データベース・サブシステム2の持つデータベース・マネージメント・システム(データベース管理システム(Database Management System);以下、DBMSと呼ぶ)2aは、データベース(DB)の維持・運用を行う専用のソフトウエアであり、情報をデータに加工・編集して蓄積し、これを整列・統合して共有するツールであって、データベースをアクセスするに必須のツールである。
【0030】
DBMSは、どのようなデータの構成にも対応するため、汎用的なデータの管理構造をあらかじめ持っており、このデータ・モデルに合わせてデータベースを構築していく。なお、本実施例における仮想実験システムでは、DBMSとして例えば、Postgresqlを採用している。
【0031】
<可視化ツール3>
可視化ツール3は、前記シミュレーション・プログラムの計算結果や、データベースの検索結果を可視化するためのツール群である。この可視化ツール3には、二次元プロット、三次元プロット、三次元原子構造を可視化した画像ファイルを生成するツール等が用意されている。
【0032】
<ヒューマン・インターフェース4>
ヒューマン・インターフェース4は、人間が各種の機械/機器から情報を受け取ったり、それを操作するための仕組み等を指すものであって、“タスクフローの作成・編集機能”、“シミュレーションの実行機能”、“シミュレーション用の入力データの作成機能”、“データベースへのアクセス機能”、“可視化処理機能”等の各種機能を持つ。ここでは、これらの各種機能はJava(登録商標)アプレットをよって実装されている。Java(登録商標)は、Sun Microsystems社が開発したオブジェクト指向言語であり、アプレット(Applet)
とは、World Wide Web(WWW)ページ中に表示される、Java(登録商標)プログラムで作ったオブジェクトのことを指す。アプレットでは、マウスやキーボードの入力を処理したり、Webブラウザ上に表示する内容をプログラムで作成したりすることにより、インタラクティブな表現を行うことができる。すなわち、Java(登録商標)は、主にWWWサービスの一部として、Webページ上でインタラクティブな処理を行うアプレットを提供する。
【0033】
<HTTPサーバ5>
このHTTPサーバ(Server)5はWeb用のサーバであって、Web側におけるファイルの保管や入出力、アクセスなどの管理サービス、通信制御などのサービスを提供する側のコンピュータである。当該サーバ5はCGI(Common Gateway Interface;コモン・ゲートウエイ・インタフェース)を備えている。CGIとは、WWWブラウザ(閲覧ソフト)からの要求を受け付けて、所望の外部プログラムを呼び出し、プログラムの実行結果をWWWブラウザに返すための仕組みであり、WWW(World Wide Web)とデータベース連携処理などで利用する。WWWブラウザのフォームにデータが入力されると、結果を返すといったアプリケーションの作成のための基本的なインターフェースである。
【0034】
本仮想実験システムは、Web用のサーバを軸に構築されており、HTTPサーバ5は上記シミュレーション・サブシステム1、データベース・サブシステム2、可視化ツール3、ヒューマン・インターフェース4を備えたサーバとして捉えることもできる。
【0035】
従って、このような捉え方をしてシステムを眺めると図2に示す如きの構成と考えることができる。
【0036】
図2は、本仮想実験システムの構成をシステム階層構造でみた図である。すなわち、本仮想実験システムのプラットフォームの階層H1があり、その上に本仮想実験システムのアプリケーション部となる階層H2がある。
【0037】
H1の階層である本仮想実験システムのプラットフォーム(本仮想実験システムとしてのソフトウエアを動かす場合のベースとなるOSやパソコン環境)は、シミュレーション・サブシステム1、データベース・サブシステム2、可視化サブシステム3、ヒューマン・インターフェース4から構成されている。
【0038】
また、H2の階層である本仮想実験システムのアプリケーション部は、本仮想実験システムで設計支援処理の舵取りを担う重要な役割を果たす部分であり、このアプリケーション部として位置付けられるものとしては、様々な物質・材料および設計シナリオに対応したタスクフロー群が該当する。
【0039】
そして、設計対象の物質・材料および設計シナリオを記述したタスクフローを用いることにより、本仮想実験システムは、設計シナリオに基づく物質・材料設計支援が可能となる。従って、対象とする物質・材料や設計シナリオ毎にタスクフローを作成し、アプリケーション部に追加することにより、複数の物質・材料、複数の設計シナリオに対応する汎用的な物質・材料設計システムに拡張可能である。
【0040】
<仮想実験システムの実装方法>
本仮想実験システムは、Webサーバを基に構築しており、ユーザ・インタフェース部は、Java(登録商標)アプレットによって実装している。よって、仮想実験システムのヒューマン・インターフェース4は、Webブラウザを用いている。また、数値シミュレーション・プログラム1、可視化ツール3等は、httpサーバ5のCGI機能を用いて実行する。
【0041】
HTTPサーバ5の持つCGI機能は、Webサーバからプログラムを起動する機能である。すなわち、CGIは、Webブラウザ(WWWブラウザ;インタネット,イントラネット用の閲覧ソフト)からの要求を受け付けて、所望の外部プログラムを呼び出し、プログラムの実行結果をWebブラウザに返すための仕組みであり、WWWとデータベース連携処理などで利用する。Webブラウザのフォームにデータを入力してもらい、結果を返すといったアプリケーションを作成するための基本的なインターフェースとして一般にHTTPサーバに用意されている標準的なインタフェースである。
【0042】
データベース・マネジメント・システム(DBMS)2aは、Postgresqlを採用しており、JDBC(Java(登録商標) DBMS connectivity)またはCGI機能によってデータベースへのアクセスが可能である。なお、JDBCは、Java(登録商標)に用意されたデータベースアクセスのためのAPI(Application Interface)である。
【0043】
次に、このような構成の仮想実験システムの作用を説明する。
本仮想実験システムは、Webサーバを基に構築されているため、ユーザ(クライアント)側はWebブラウザを用いて仮想実験システムを使用する。すなわち、ユーザは自己のインテリジェント端末6を起動させてネットワークに接続し、自己のインテリジェント端末6の持つWebブラウザを立ち上げて当該Webブラウザにより仮想実験システム・サーバにアクセスをすると、仮想実験システムが利用可能となる。
【0044】
本仮想実験システムのヒューマンインターフェース4は、Java(登録商標)アプレットをよって実装されているので、インテリジェント端末6が当該仮想実験システムにアクセスした時点で、ヒューマンインターフェース4を構成するJava(登録商標) アプレットがインテリジェント端末6上のWebブラウザにロードされる。その結果、ヒューマンインターフェース4はユーザ側のクライアント(すなわち、ユーザのインテリジェント端末6上)で動作することとなる。ヒューマン・インターフェース4以外は、仮想実験システム・サーバ上で動作する。
【0045】
本システムでは、このようなWeb上に用意された資源を利用して物質・材料設計を進めていくものであるが、処理の組み立ては予め用意されたタスクフローの記述に基づく。
【0046】
タスクフローとは、タスクの連結を示すものであり、タスクとは、物質・材料設計の各作業を指す。すなわち、物質・材料設計の一連の各作業をここではタスクと定義する。物質・材料設計はタスクの連結で表現できるから、これらのタスクの連結がタスクフローと云うことになる。
【0047】
物質・材料設計における合金設計を例にとると、要求仕様に基づく特性を持つその合金を得るために、候補となる元素を決定し(元素決定)、次にその決定した元素を用いた場合に得られる合金の組成の予測を行い(組成予測)、次に構造の予測を行い(組織構造予測)、さらにその合金の持つ機械的特性の予測処理を行う(機械的特性予測)、…といった各処理を実施するが、これら個々の処理が、それぞれ一つのタスクである。
【0048】
各タスクにおいて、求めたい材料特性に対し、様々な解析手法、解析ツール(シミュレーション・プログラム、データベース)を関連付けることにより、この関連付けた解析ツールを各タスクから実行させることで、多面的な材料特性予測が可能である。
【0049】
タスクフローは、設計シナリオを記述したものであることから、電子ファイルとして記憶手段に保存しておくことができる。従って、タスクフローを保存することにより、設計シナリオ、設計ノウハウ、成功事例等を蓄積し、再利用が可能な環境が確保できるようになる。
【0050】
図3に タスクフローの作成と概念を示す。
【0051】
要求仕様aに基づき、開発・設計者であるユーザがインテリジェント端末6を操作してタスクフローの作成と編集処理を行う(b)。すなわち、設計シナリオを記述し、タスク、解析手法、解析ツールを関連付ける。これによって得られたものがタスクフローである(c)。必要なシミュレーションプログラムやデータベース、知識情報などは仮想実験システムの解析ツール群としてネットワーク上に用意され(具体的には、ネットワーク上の仮想実験システム・サーバ(Web側のサーバ)に用意され)、提供されるので(d)、これを利用するように記述するかたちで、タスクフローの内容を纏める。
【0052】
本発明システムでは、基本的に、ユーザ・ファイルは、クライアント側(ユーザ側の装置。例えば、ユーザ側のインテリジェント端末6)で管理するようにしており、従って、タスクフロー記述ファイル、数値シミュレーションの入力データ、計算結果、データベース検索結果、可視化画像ファイルは、クライアント側に保存する。
【0053】
そして、解析ツール、可視化の実行においては、クライアント側の入力ファイルをサーバ5側にアップロードし、サーバ5側での計算結果や、画像ファイルをダウンロードする構成をとる。
【0054】
従って、構築された仮想実験システムはシステム構成図として示すと図4 の如きに表すことができる。
【0055】
本仮想実験システムは、ユーザの保存しているライブラリとしてのタスクフロー記述ファイルに、目的に適合したタスクフローの記述ファイルがあればそれを利用した設計支援ができるが、無い場合にはユーザは最初から作ることになる。本仮想実験システムは インテリジェント端末6によりWebブラウザを介して使用するかたちをとる。すなわち、ネットワークに接続して起動させたインテリジェント端末6のWebブラウザ上より仮想実験システムを呼び出すとインテリジェント端末6にJava(登録商標)アプレットによるソフトウエアとしてのヒューマン・インターフェース4が送られてこのヒューマン・インターフェース4が起動される。
【0056】
そして、この ヒューマン・インターフェース4における可視化処理部4eにより、種々の画面が生成され、インテリジェント端末6に送られて、そのディスプレィ部にWebブラウザにより表示されることとなる。
【0057】
ヒューマン・インターフェース4が起動されると、まず最初に展開されるのはトップ画面の表示である。そして、ユーザはトップ画面から、システムを起動するとシステム側では画面はコントロールパネルに切替え、このコントロールパネルを表示させることになる(図5のa参照)。
【0058】
タスクフローを作成する場合には、ユーザはタスクフロー作成・編集画面を選択する。すると、システムは図5のbの画面を作成してディスプレイ上に表示させることになる。
【0059】
タスクフロー作成・編集画面は、初期状態の場合、画面内はまっさらな状態である。そこで、ユーザは自己が意図する設計手順に従った処理を、インテリジェント端末6におけるキーボードを操作することにより、画面内に書き込んでいくかたちでタスクフローの中味を作成していく。
【0060】
目的のタスクを定義し、必要により解析手法やツールを選択してタスクの中味を規定していく。
【0061】
タスクはタスク名を定め、そのタスク名の記入されたボックス図形を画面内に置く。そして、画面内のボックス図形間に線を引き渡すことで、タスク間の関連付けを行う(図5のb画面参照)。関連付けは、マウスなどのポインティングデバイスを操作して画面上で描くことができ、その情報がインテリジェント端末6からシステム側におけるヒューマン・インターフェース4に伝達されることで、当該ヒューマン・インターフェース4のタスクフロー作成・編集部4aがこれを認識して関連付けを実現する記述をJava(登録商標)で生成する。タスク間の関連づけを終えた画面は図5のbに示す如きである。
【0062】
また、タスクの内容を定義するに当たっては、タスクフロー作成・編集画面から、タスクフロー定義画面の操作ボタンを選んでポインティングデバイスによりクリックする。すると、ヒューマン・インターフェース4のタスクフロー作成・編集部4aはこれを認識してタスクフロー定義画面を出力するのように動作するので、インテリジェント端末6のディスプレイにはタスクフロー定義画面があらわれる(図5のc参照)。この画面には解析手法・ツール選択を支援するための画面もポップアップ出来るようにしてあり(図5のd画面参照)、処理内容や処理手順を記述する際に、解析等に利用できる手法すなわち、システムがサポートしていて利用可能になっている解析手法やツールを一覧表示し、その中から所望のものを選択することで、その解析手法やツールを利用する記述をタスクフロー中に埋め込むことができる。
【0063】
また、記述内容は画面上で訂正、削除、挿入などの編集操作により、改めることができる。
【0064】
<仮想実験システムの処理フロー>
本実施例における仮想実験システムは、ユーザーインタフェース4を介して、対話的に利用可能である。
本仮想実験システムにおけるタスクフロー作成・編集、シミュレーション実行、データベース検索、可視化における処理フローを図6に示す。
【0065】
まず、初めにタスクフローの作成・編集処理を行う必要があるが、そのために、ユーザはコントロールパネルからタスクフロー作成・編集画面を表示させる(図6のステップS14)。既存のタスクフロー記述ファイルを読み込む場合は、タスクフロー記述ファイルを開く(図6のステップS10)。
【0066】
次に、タスクフロー作成・編集を行う(図6のステップS12)。例えば、タスクの処理フローを作成したり、各タスクにおいて、解析手法、解析ツール、解析条件を設定するなどの作業を行うわけである。タスクフローの作成・編集を終えたならば、ユーザはその出来上がったタスクフローをファイルとして保存する(図6のステップS13)。
【0067】
次にユーザは、タスクフローに基づくシミュレーション、データベース検索を実行する。
【0068】
例えば、シミュレーションを行う場合には、目的のタスクフロー記述ファイル名を指定してシミュレーションの実行命令を出す。これにより、インテリジェント端末6からシステムにその命令が送られ、仮想実験システム側ではその指定されたタスクフロー中で定義した複数のプログラムの実行や、データベースの検索を行い、材料特性を求める。
【0069】
また、シミュレーション・プログラム、データベース単体の実行については、必要に応じて対話的に行うことができる。すなわち、ユーザは必要に応じて、コントロールパネルから操作することで、シミュレーション・プログラム単体の実行、シミュレーション・プログラムの入力データの作成、データベース単体の検索を対話的に行うことができる(図6のステップS15)。
【0070】
また、必要に応じ、データベースの構築、データの登録・更新・削除を行う(図6のステップS20)。
【0071】
また、シミュレーション計算結果、データベース検索結果は、ステップS19により可視化される。
【0072】
得られたシミュレーション結果は登録操作すると、そのシミュレーション計算結果の材料特性で、登録する材料特性をデータベースに登録される(図6のステップS21)。
【0073】
このようにして得られた様々なシミュレーション計算結果、データベース検索結果、可視化結果を評価し、目的が達成できるものが得られたならばそれを以て最終的な成果物とする。
【0074】
なお、全体のフロー、解析手法・解析ツール、解析条件などを変更して再度実行する場合は、タスクフローを編集し、同様な操作を繰り返し、物質・材料設計を行うことになる。
【0075】
以上のようにして、本システムにより、材料特性の評価、物質・材料設計を支援することができるようになる。
【0076】
以上は、概念的な説明であったが、タスクフローを用いた物質・材料設計支援システムの作用をもう少し具体的に説明する。
【0077】
まず初めに、システムを起動させる。本実施例おける仮想実験システムは、Webサーバを基にしたソフトウェアとして構築されており、ユーザは自己の持つインテリジェント端末6をこのサーバに接続し、そのインテリジェント端末6のWebブラウザを起動させることにより、当該Webブラウザを介して使用することになる。
【0078】
自己の持つインテリジェント端末6のブラウザ上から物質・材料設計支援システムにアクセスすると、システム側ではヒューマン・インターフェース4によりJava(登録商標)アプレットがインテリジェント端末6に送られ、当該インテリジェント端末6にはヒューマン・インターフェース4の機能がWebブラウザ上で利用できるようになる。そして、仮想実験システムのサーバ側からトップ画面が送られ、インテリジェント端末6ではWebブラウザによりディスプレイ上にそのトップ画面が表示されることになる。
【0079】
ユーザは、この表示されたトップ画面から、システムのコントロールパネルを呼び出す操作をすると、システム側、すなわち、仮想実験システムのサーバ側のヒューマン・インターフェース4からコントロールパネルの画面が送られ、インテリジェント端末6のディスプレイ上にはこの送られてきたコントロールパネルの画面が表示される。
【0080】
ここで、タスクフローを用いた物質・材料設計を行おうとするならば、ユーザは、この表示されたコントロールパネルから、タスクフロー作成・編集に関する操作ボタンである「Taskflow」をクリックする。
【0081】
すなわち、コントロールパネルに用意してある「Taskflow」ボタンをマウスなどのポインティングデバイスによりクリック操作するのである。
【0082】
このクリックにより、「Taskflow」の操作情報は仮想実験システムのサーバ側におけるヒューマン・インターフェース4に送られ、ヒューマン・インターフェース4ではタスクフローに関する様々な操作ボタンを画面上に表示したコントロールパネルの画面情報をインテリジェント端末6に送るので、インテリジェント端末6のディスプレイ上にはこの画面情報に基づいた画面が表示されることになる(図7の(a)参照)。
【0083】
ユーザは、この表示されたパネルの中の所望の操作ボタンを選択してクリックする。
今、操作ボタン「Edit Taskflow」をクリックしたとすると、この操作情報を受けたシステム側のヒューマン・インターフェース4ではタスクフロー作成・編集画面をインテリジェント端末6に送るので、インテリジェント端末6ではそのディスプレイ上には図7の(b)に示すようなタスクフロー作成・編集画面が表示される。タスクフローの作成・編集は、このタスクフロー作成・編集画面上で対話的に行う。
【0084】
タスクフローを用いた物質・材料設計の処理フローを図8に示す。目的の物質・材料設計に対し、タスクフローを新規作成するか(図8のステップS31)、またはタスクフロー記述ファイルを読み込む(図8のステップS32)。
【0085】
タスクフロー作成・編集画面は図9(a)の如きであり、この画面から図9(b)の如きのタスク定義画面、図9(d)の如きのシミュレーション実行画面、図9(e)の如きのデータベース検索画面に移っていくことができる。また、タスク定義画面において定義に必要な解析手法や解析ツールを容易に選択できるようにするために、タスク定義画面からは図9(c)の如きの解析手法・解析ツール選択画面を呼び出して参照できるようになっている。
【0086】
従って、ユーザはこのタスクフロー作成・編集画面、タスク定義画面において、タスクフローの編集(タスク作成、タスク連結等)、タスクの定義を行う(図8のステップS33)。作成したタスクフローを再利用、蓄積する場合は、タスクフローをタスクフロー記述ファイルに保存する(図8のステップS34)。
【0087】
タスクフローに基づいて、シミュレーション・プログラムの実行、データベースの検索を行い、材料特性の予測、材料情報を入手する(図8のステップS35)。必要に応じて、シミュレーション結果およびデータベースの検索結果の可視化を行う(図8のステップS36)。また、他のタスクで計算結果、検索結果等の材料情報を参照する場合には、データベースへの登録を行う(ステップS36)。
【0088】
タスクフローを作成するに当たり、本システムではインテリジェント端末6側において、一連の作業フローをフロー図で表現した形態で作成・編集することができるようにしており、視覚的に設計の手順の理解が容易にできるようになっている。
【0089】
図10に図9(a)の拡大図を、また、図11に図9(b)の拡大図を、また、図12に図9(c)の拡大図をそれぞれ示す。
【0090】
すなわち、タスクフローの作成・編集は、図9(a)(図10参照)の如き、タスク作成・編集画面において行うことができるが、この画面ではタスクフローの作成、編集、保存を行うことができる。このタスクフロー作成・編集画面においては、タスクフローの新規作成の他、既存のタスクフロー記述ファイルの読込み、その編集後のファイルの保存操作が可能である。
【0091】
本システムにおいては、タスクフローの作成・編集画面において、ファイル操作を行うためのメニューバーである「File」のプルダウン・メニュー、またはウインドウの上部に表示されているファイル操作に関するボタンが用意されている。従って、これらのいずれかを用いてファイル操作を行うようにする。
【0092】
例えば、「New」というものが用意されており、これはタスクフローを新規作成する場合の命令であり、また、「Open」というものが用意されており、これは既存のタスクフロー記述ファイルを読み込み、画面上に表示するという命令であり、また、「Save」なるものが用意されており、これは作成したタスクフローをファイルとして保存するという命令である。
【0093】
従って、ユーザはタスクフローを新規作成するのであれば、メニュー「New」または操作ボタン「New」を操作するようにし、既存のタスクフローのファイルを読み込み、画面上に表示するのであれば、メニュー「Open」または操作ボタン「Open」を操作するようにし、また、作成したタスクフローをファイルに保存するのであれば、メニュー「Save」または操作ボタンSaveを操作するようにする。
【0094】
画面上でタスクの定義をするには、タスク定義画面に移動する。これは、タスクフローの作成・編集画面において、画面上に用意された「タスクアイコン」をクリックして選択し、ウインドウの上部にあるタスク定義をするための操作ボタン「Property」をクリックすれば良い。この操作により、図9(b)(図11参照)に示す如きのタスク定義画面が表示される。
【0095】
このタスク定義画面において、「タスク名」、「コメント」、「解析手法」、「解析ツール(シミュレーション・プログラム、データベース)」、「解析条件(入力ファイル、出力ファイル等)」を入力し、登録操作することで、インテリジェント端末6の記憶手段にはそれが、登録される。
【0096】
このタスク定義画面には、タスク定義ウインドウ中の表示「Method」の右側に、解析手法・解析ツールを追加するための操作ボタンである「Add」ボタンが用意され、またウインドウの下部には選択を確定させるための「Select」ボタン、「Tool」表示窓の右側の領域に用意された削除操作のための操作ボタン「Delete」、解析手法・ツール一覧画面の下部に用意されたウインドウを閉じる操作のための操作ボタン「Close」、といったものが用意されている。
【0097】
そして、これらのうちの「Add」ボタンをクリックすると、 図9(c)(図12参照)に示す如きの解析手法・ツール一覧ウインドウが表示され、ここには利用できる解析手法・ツールが一覧表示される。利用できる解析手法・ツールは、仮想実験システムのサーバ側、すなわち、シミュレーション・サブシステム1から読み込んで、提供される。
【0098】
解析手法は、当該解析手法・ツール一覧ウインドウの「Method」と表示されている位置の右側の窓内に一覧表示されているので、その中から使用したい所望の解析手法をクリックして選択し、ウインドウの下部にある操作ボタンである「Select」をクリックする。これにより、タスク定義ウィンドウにおいて、ユーザが利用することに決定した解析手法とその解析手法に関連する解析ツールが追加される。
【0099】
解析手法のみを選択した場合、その解析手法に関連づけられている解析手法はすべて選択される。
【0100】
解析手法・ツール一覧で解析手法を選択し、クリックすると、その解析手法に関連付けられている解析ツールが「Tool」なる表示名の右側に確保されている窓内に一覧表示される。従って、この窓内に表示された解析ツールのうちから所望のものを選択し、ウインドウの下部にある操作ボタン「Select」をクリックすると、タスク定義ウィンドウにおいて選択された解析ツールのみが追加される。なお、解析ツールは、一つでも、また、複数でも選択できる。
【0101】
選択した解析手法を削除する場合は、タスク定義画面において、削除する解析手法を選択し、操作ボタン「Delete」をクリックする。
【0102】
この場合、解析手法に関連づけられていた解析ツールも削除される。解析ツールのみを削除する場合は、解析ツールを選択し、「Tool」表示窓の右側の領域に用意された操作ボタン「Delete」をクリックする。
【0103】
解析手法、解析ツールの追加が終了したら、解析手法・ツール一覧画面の下部にある操作ボタン「Close」をクリックして、ウィンドウを閉じる。
【0104】
このようにして、インテリジェント端末6のブラウザによるJava(登録商標)アプレットにてのヒューマン・インターフェース4の機能および、仮想実験システムのサーバ側のヒューマン・インターフェース4がそれぞれサポートする機能により、所望のタスクをタスク定義画面で作成することができる。但し、作成したタスクは他との連携がなにもない孤立した状態にある。
【0105】
そこで、定義したタスクを意味あるつながりを以て機能させることができるるように、タスク間の連結を行う必要がある。
【0106】
<タスクの連結>
タスクを連結するには、まずその連結しようとする2つのタスクを選択する。そして、タスク操作のためのメニューバーの「Task」のプルダウン・メニューを開くか、またはウインドウの上部に表示されているタスク操作に関するボタンを操作する。
【0107】
具体的には、メニュー「Connect」または操作ボタン「Connect」をクリックする。この「Connect」は、「タスクの連結を行う」という機能内容を持たせた命令である。この操作により、上記選択した2つのタスクは、タスクフローではタスクの連結がなされた内容に記述される。
【0108】
なお、タスクの連結を解除したい場合は、「タスクの連結を解除する」機能内容を持たせたメニュー「Disconnect」か、または操作ボタン「Disconnect」をクリックすれば良い。
【0109】
これを受けて、インテリジェント端末6ではそのヒューマン・インターフェース4の機能により、タスクの連結が記述されたタスクフローの内容に整えることになる。
【0110】
<シミュレーションの実行>
各タスクにおいて、シミュレーション・プログラムの実行が可能である。この実行にはタスク定義画面において、解析ツールの一覧の選択リストからを解析ツールを選択し、タスク定義ウインドウの下部にある操作ボタン「Exec」をクリックすればよい。当該クリックによりインテリジェント端末6から仮想実験システムのサーバ側にはその選択した情報と「Exec」の指令とが送られ、仮想実験システムのサーバ側ではそのヒューマン・インターフェース4およびCGIの機能により、当該選択したシミュレーション・プログラムの実行画面を表示するように処理をする(図9)。
【0111】
その結果、インテリジェント端末6側ではそのディスプレイ上にシミュレーション実行画面が表示されるので、ユーザは当該シミュレーション実行画面上で、入出力ファイル群を指定し、操作ボタンである「Exec」ボタンをクリックする。すると、この情報が仮想実験システムのサーバ側に送られ、そのCGIから前記選択したシミュレーション・プログラムが実行される。
【0112】
具体的には次の如きである。シミュレーションの実行、入力データ作成は、コントロール・パネルから実行できる。コントロール・パネルからシミュレーションの操作に関する操作ボタンである「Simulation」をクリックすることにより、シミュレーションに関する操作ボタンが表示されているパネルが表示される(図9の(d))。
【0113】
この表示されたパネルにおいて、シミュレーション・プログラム名を表示させる操作ボタンをクリックしてプログラム名を一覧表示し、その中から所望のプログラムを選択し、入力データ作成のための操作ボタン「Create Input Data」をクリックし、さらに画面中のプログラムの実行のための操作ボタン「Exec Program」をクリックするとシミュレーション実行画面が表示される。
【0114】
図13にシミュレーション関連画面を示す。
【0115】
<データベースの検索>
また、各タスクにおいて、データベースの検索ができるが、これはタスク定義画面(図9(b))において、解析ツールを選択し、タスク定義ウインドウの下部にある操作ボタン「Exec」ボタンをクリックすることで移行する。すなわち、このような操作をすると、選択したデータベースの検索画面が表示される(図9(d))。そして、このデータベース検索画面の上部には検索条件を指定する窓が設けてあるので、ここに検索条件の指定をし、また、データベース検索画面の上部に設けた操作ボタンのうちの「Seach」ボタンをクリックすると、この検索条件による検索実行が仮想実験システムのサーバ側に送られる結果、当該仮想実験システムのサーバ側のCGIにおいて当該条件によるデータベース2の検索が行われ、検索結果がインテリジェント端末6に送られて、当該インテリジェント端末6のディスプレイ上におけるデータベース検索画面の下部領域画面に表示される。
【0116】
また、データベースの検索は、コントロール・パネル画面からも実行できる。ディスプレイ上に表示されたコントロール・パネル画面(図13(a))からデータベースの操作に関する操作ボタンである「Database」をクリックすることにより、データベースに関する操作ボタンが表示されているパネルが表示される(図13(b))。この表示されたパネルにおいて、データベース名が表示されている操作ボタンをクリックしてデータベースを選択し、データベースの検索を行うための操作ボタンである「Access Database」をクリックすると、画面はデータベース検索画面に変わる。
【0117】
本仮想実験システムにおいて、用いることのできるデータベースとしては、システムが提供するデータベースとユーザ・データベースの2つがある。前者は仮想実験システムのサーバ側の構成要素であるデータベースサブシステム2に保存されており、後者はユーザ側、例えば、ユーザのインテリジェント端末6側に保存されている。
【0118】
これらのうち、システムが提供するデータベースに対しては、検索のみが行えるようにしてあり、ユーザ・データベースに対しては、ユーザがデータベースの「構築・削除」、「データの検索」、「登録」、「更新」、「削除」が行えるようにしてある。
【0119】
図14に、本仮想実験システムにおけるシステム提供データベースの画面表示の展開例を示す。また、図15に、本仮想実験システムにおけるユーザ・データベースの画面表示展開例を示す。
【0120】
<シミュレーション結果・データベース検索結果の可視化>
シミュレーション結果・データベース検索結果は必要に応じて可視化することで、ユーザの考察を支援できるようにしている。可視化は、コントロール・パネルの画面からシミュレーションの操作に関する操作ボタンである「Visualization」をクリックすることにより、利用できるようになる。
【0121】
すなわち、ユーザはインテリジェント端末6においてその画面上の操作ボタン「Visualization」をクリックすることにより、仮想実験システムのサーバ側から受け取っていたヒューマン・インターフェース4の機能により、可視化に関する操作ボタンが表示されたパネルが画面上にポップアップ表示されるように画面表示処理するので、インテリジェント端末6のディスプレイ上には、これにより、可視化に関する操作ボタンが表示されたパネルの画面がポップアップされる。この表示されたパネルには、二次元プロットを行うための操作ボタン「2D Plot」、三次元プロットを行うための操作ボタン「3D Plot」、三次元可視化を行うための操作ボタン「3D Visualization」といったものが用意されている。
【0122】
従って、このパネルにおいて、ユーザは二次元プロットを行うための操作ボタン「2D Plot」をクリックして選択すれば、そのためのプロットまたは可視化の実行を行うための操作ボタンが表示され、三次元プロットを行うための操作ボタン「3D Plot」をクリックして選択すれば、そのためのプロットまたは可視化の実行を行うための操作ボタンが表示され、三次元可視化を行うための操作ボタン「3D Visualization」をクリックして選択すれば、そのためのプロットまたは可視化の実行を行うための操作ボタンが表示されるように、ヒューマン・インターフェース4は機能する。
【0123】
従って、表示された可視化条件設定画面、可視化ツール実行画面上で可視化の条件設定、可視化の実行など、所望の実行ボタンをクリックすることにより、そのボタンにて定まる機能による可視化処理が仮想実験システムのサーバ側におけるヒューマン・インターフェース4に指令され、CGIを経て可視化ツール5が実行されることにより、可視化処理が実施され、結果がインテリジェント端末6に返される。
【0124】
図16に、仮想実験システムの可視化画面を示す。
【0125】
このようにして各種の処理が実施可能であるが、その一連の処理手順をJava(登録商標)で実行可能なタスクフローとして記述すれば、その記述内容に沿って処理が進められ、物質・材料設計支援が行える。しかも、タスクフローとして記述したファイルは保存しておくことで、後日、その記述内容をそのまま再現するかたちで物質・材料設計支援が何度でも実施可能である。また、編集機能があるので、変更を加えたい場合にはそれが可能であり、物質・材料設計支援のノウハウを蓄積して共有できるシステムが構築できる。
【0126】
ここで、本発明に重要な役割を果たすタスクフローの実現方法について、具体的に説明しておく。
【0127】
[タスクフローの実現方法]
タスクフローの実現の重要な鍵を握るのがタスクフロー作成・編集部4である。このタスクフロー作成・編集部4は次のようにして実現する。
【0128】
タスクフロー作成・編集部4はソフトウエアで実現されるものであるが、本発明ではWebサーバを主体にシステムを構築し、ネットワークを介して接続したインテリジェント端末6からそのWebブラウザを利用して閲覧とシミュレーション処理の実行を行うようにするため、サンマイクロシステムズ社の開発したプログラム言語であるJava(登録商標)を用いて実装している。タスクフローの作成・編集部分のソフトウェア構成例を図17に示す。
【0129】
周知のように、Java(登録商標)は米国のサン・マイクロシステムズ社が開発したオブジェクト指向型のプログラミング言語であり、その最大の特徴は、Java(登録商標)で作成したプログラムがWindows(登録商標)(登録商標)やMac OS(米国 アップルコンピュータ社のOS)などのOSや、パソコンの機種に依存することなくプログラムが実行できることである。但し、プログラムのソース・コードは機種には依存しないものの、実行するためにはインタープリタ(Java(登録商標) Virtual Machine)が必要であり、現在、パソコン用のブラウザとして提供されているNetscape Navigator(商標。米国 ネットスケープ・コミュニケーションズ社のWWWブラウザ)やInternet Explorer(商標。米国 マイクロソフト社のWWWブラウザ)に標準で装備されている。
【0130】
WWWブラウザ上で動作するプログラムを特にJava(登録商標)アプレットと呼ぶが、Java(登録商標)アプレットはWWWサーバからダウンロードし、アニメーションや音声、動きのあるホームページなどをWWWブラウザ上で実行させることができる。
【0131】
図17(a)に示すように、ヒューマン・インターフェース4におけるタスクフロー作成・編集部4aは、タスクフロー記述ファイルの読み込みとそのファイルの記述内容の構文解析を行うタスクフロー記述ファイル読込み・構文解析部4a1、タスクフロー記述ファイルの編集の作業をサポートするタスクフロー編集部4a2、タスクのをタスク定義部4a3、タスクフロー記述ファイル保存部4a4、解析ツール実行部4a5から構成される。
【0132】
本システムではタスクフローに基づいてシミュレーションを実行するが、その実行に当たり、重要な役割を担っているタスクフロー記述ファイルは、後述する言語仕様を持つタスクフロー記述言語を用いて例えば、図17(b)の如き構造を以て記述されている。
【0133】
タスクフロー記述ファイル読込み・構文解析部4a1では、タスクフロー記述ファイルの持つ構文解析を行う。
タスクフロー作成・編集部4aでは、タスクフローのデータ構造をJava(登録商標)クラスライブラリを用いて表現するとともに、Java(登録商標) Applet(Java(登録商標)アプレット)を用いてタスクフローをグラフィカルに表示し、ユーザがこの表示画面上で対話的に操作しながら処理を進めることができるようにサポートする機能を持たせてある。
【0134】
また、タスクフロー作成・編集部4aの有するタスク定義部4a3では、タスク定義のデータ構造をJava(登録商標)クラスライブラリを用いて表現している。
【0135】
ここで、タスクフロー作成・編集部4aのJava(登録商標)クラスライブラリについて触れておく。
【0136】
タスクフロー作成・編集部4aの主なJava(登録商標)クラスを図18に、また、タスクフロー関連Java(登録商標)クラスライブラリの関連を図19に示す。
【0137】
また、図20は、タスクフロー作成・編集部4aで用いられる主なJava(登録商標)クラスを示している。図に示すように、クラスには、「TaskflowFrame」、「TFTaskFlow」、「TFTask」、「TFPath」、「TaskWindow」、「ToolWindow」、「TFDraw」、「Tftaskicon」、「MethodData」、「MethodTool」といったものがある。
【0138】
これらのうち、「TaskflowFrame」の機能は「タスクフロー作成・編集画面のフレームを生成する。」というものであり、「TFTaskFlow」の機能は「タスクフローの情報をもつ。タスク定義のリストをもつ。タスクアイコンの表示、タスクの連結を行う。」というものであり、「TFTask」の機能は「タスク定義の情報をもつ。」というものであり、「TFPath」の機能は「タスクの連結情報をもつ。」というものであり、「TaskWindow」の機能は「タスク定義画面を生成する。タスクにおける解析手法のリスト、解析ツールのリストをもつ。」というものであり、「ToolWindow」の機能は「解析手法、解析ツール一覧画面を生成する。本システムに登録されている解析手法、解析ツールのリストをもつ。」というものであり、「TFDraw」の機能は「タスクフローの編集領域を表示する。」というものであり、「ftaskicon」の機能は「タスクアイコンを表示する。 」というものであり、「MethodData」の機能は「解析手法に関するデータをもつ。」というものであり、「MethodTool」の機能は「解析ツールに関するデータをもつ。」というものである。
【0139】
<タスクフローのデータ構造>
本発明システムで用いるタスクフローのデータ構造は、「Tftaskflow」クラスのメンバが持つ。また、タスクアイコン(「TfTaskicon」クラス)のリスト、タスク(「TfTask」)クラスのリスト、タスクの連結情報(「TfPath」)を持つ。タスクを新規に作成すると、「TfTask」クラスおよび「TfTaskicon」クラスが新たに生成され、各リストに追加される。
【0140】
<タスクフロー記述ファイルの読込み>
タスクフロー記述ファイルの読込みは、「TFLPaser」クラスのメソッドで行うことができる。タスクフロー記述ファイルに記述されたタスクフローの情報は、タスクフローのデータ構造に関連するクラスのメンバに設定される。
【0141】
<タスクフローの編集画面の表示>
タスクフローの編集画面の表示は次のようなクラスを用いる。例えば、タスクフローの編集画面のウィンドウの表示には、Java(登録商標)クラスである「Jframe」をextends(拡張)した「TaskflowFrame」クラスを用いることによって生成できる。また、タスクフローの編集領域は、「Tfdraw」クラスによって生成することができる。また、タスクフローのデータ構造に基づき、タスクアイコンを表示させるには「TfTaskicon」クラスを用い、また、タスクの連結表示は「TfPath」クラスを用いることにより生成することができる。
【0142】
<タスク定義画面の表示>
タスク定義画面の表示は、Java(登録商標)クラスである「Jdialog」をextendsした「TaskWindow」クラスにより生成することができる。また、タスク定義画面上で設定されたタスク定義の情報は、「TfTask」クラスのメンバに設定される。
【0143】
<解析手法・解析ツール一覧の表示>
解析手法・解析ツール一覧の表示は、Java(登録商標)クラスである「Jdialog」をextendsした「ToolWindow」クラスにより生成することができる。「ToolWindow」クラスは、解析手法(「MethodData」クラス)と解析ツール(「MethodTool」)のリストを持つ。解析手法に関する情報は「MethodData」クラス、解析ツールに関する情報は「MethodTool」クラスのメンバが持つ。
【0144】
[タスクフロー記述言語]
本システムでは、タスクフローに関する情報は、タスクフロー記述言語によって記述されたファイルに保存される。タスクフロー記述言語はタスクフロー記述のために用意した言語であり、その言語仕様は次の通りである。
【0145】
図20に、タスクフロー記述言語仕様を示す。図に示すように、本システムで利用するタスクフロー記述言語の言語仕様には「version」、「data」、「task」、「Task_connect」、「Task_set.タスク名.comment」、「Task_set.タスク名.method」、「Task_set.タスク名method[].tool」、「Task_set.タスク名. method[].tool.input」、「Task_set.タスク名. method[].tool.output」と云ったものが用意されている。
【0146】
これらのうち、「version」は、「バージョン情報」を示すものであり、「data」は、「タスクフロー記述ファイル作成日時」を示しており、
「task」は、「タスク名」を示すものであり、「Task_connect」は「タスクの連結情報」を示すものであり、「Task_set.タスク名.comment」は「タスク定義情報(コメント)」を示すものであり、「Task_set.タスク名.method」は「タスク定義情報(解析手法)」を示すものである。
【0147】
また、「Task_set.タスク名method[].tool」は「タスク定義情報(解析ツール)」を示すものであり、「Task_set.タスク名. method[].tool.input」は「解析ツールの入力データ」を示すものであり、「Task_set.タスク名. method[].tool.output」は「解析ツールの出力データ」を示すものである。
【0148】
図21に、タスクフロー記述ファイル例を示す。
【0149】
この例では、
第1行目 version "0.01"
第2行目 date 1999/8/6 13:36
第3行目 taskflow_name "NI-Based Superalloy"
第4行目 task "Calcuration of Constitution.1" 275 136
第5行目 task "Prediction of Microstructure.1" 273 233
第6行目 task "Simulation of Phase Decomposion.1" 251 326
第7行目 task "Prediction of Mechanical Property.1" 257 434
第8行目 task "Prediction of Electronic Structure.1" 260 53
第9行目 task "Material Properties (Ni3Al).1" 35 169
第10行目 task_connect "Calcuration of Constitution.1" "Prediction of Microstructure.1"
第11行目 task_connect "Simulation of Phase Decomposion.1" "Prediction of Mechanical Property.1"
第12行目 task_connect "Prediction of Microstructure.1" "Simulation of Phase Decomposion.1"
第13行目 task_connect "Prediction of Electronic Structure.1" "Material Properties (Ni3Al).1"
第14行目 task_connect "Material Properties (Ni3Al).1" "Calcuration of Constitution.1"
第15行目 task_connect "Material Properties (Ni3Al).1" "Prediction of Microstructure.1"
第16行目 task_connect "Material Properties (Ni3Al).1" "Simulation of Phase Decomposion.1"
第17行目 task_connect "Prediction of Mechanical Property.1" "Material Properties (Ni3Al).1"
第87行目 task_set "Calcuration of Constitution.1".comment "Calculation of Co\nof Ni-based Superalloy by CVM"
第19行目 task_set "Calcuration of Constitution.1".ref ""
第20行目 task_set "Calcuration of Constitution.1".method[1].name "Cluster Variation Method"
第21行目 task_set "Calcuration of Constitution.1".method[1].tool[1].name "CVM"
といった記述となっている。この例において、ファイルの記述内容は、次のようなものとなっている。
【0150】
すなわち、図の例における第1行目には、「version "0.01"」 なる記述がある。この記述は、バージョンが0.01であることを表している。次に第2行目には「date 1999/8/6 13:36」なる記述がある。この記述は、タスクフロー記述ファイルの作成日が1999年8月6日であることを表している。
【0151】
第3行目には「taskflow_name "NI-Based Superalloy" 」 なる記述があるが、この記述は当該タスクフローの名前が「NI-Based Superalloy」であることを表しており、また第4行目には「task "Calcuration of Constitution.1" 275 136」 なる記述があり、この記述は、タスク名が「Calcuration of Constitution.」であり、タスクアイコンの位置のx座標が275、y座標が136であるということを表している。
【0152】
また、第10行目には「task_connect "Calcuration of Constitution.1" "Prediction of Microstructure.1"」 なる記述がある。この記述は、タスク「Calcuration of Constitution」とタスク「Prediction of Microstructure」を連結しているということを表している。また、第18行目には、「task_set "Calcuration of Constitution.1".comment "Calculation of Co\nof Ni-based Superalloy by CVM"」 なる記述があるが、この記述は、タスク「Calcuration of Constitution」のコメント情報が、「Calculation of Co\nof Ni-based Superalloy by CVM」であるこを表している。
【0153】
また、第20行目には、「task_set "Calcuration of Constitution.1".method[1].name "Cluster Variation Method"」 なる記述がある。この記述は、タスク「Calcuration of Constitution」に設定されている解析手法の一つが「Cluster Variation Method」であり、関連づけられている解析手法がMethod[1]であることを表している。
【0154】
また、第21行目には「task_set "Calcuration of Constitution.1".method[1].tool[1].name "CVM"」 なる記述があるが、この記述は、タスク「Calcuration of Constitution」に設定されている解析手法Method[1]に関連付けられている解析ツールの一つが「CVM」なるものであり、この解析ツールがTool[1]であることを表している。
【0155】
一例ではあるが、タスクフロー記述とは、このような具合に設計処理のシナリオを実行順に記述したファイルであり、これをJava(登録商標)で実行させることで、一連の処理を記述内容に沿って実行させることができる。
【0156】
<タスクフローにおけるシミュレーション・プログラム、データベース検索の実行例>
本システムでは、次のようにして処理を進める。
ユーザは、インテリジェント端末6のディスプレイ上に表示されたタスク定義画面上において、解析ツールの選択リストから解析ツールを選択し、タスク定義ウインドウの下部の操作ボタン「exec」をクリックする。すると、シミュレーション実行クラス「ExecProgram」またはデータベース検索クラス「SearchDataPanel」クラスが生成される。
【0157】
シミュレーション実行クラス「ExecProgram」が生成されると、インテリジェント端末6のディスプレイ上にはシミュレーション実行画面が表示される。また、データベース検索クラス「SearchDataPanel」クラスが生成された場合にはディスプレイ上には、データベース検索画面が表示される。タスクフローにおけるシミュレーション・プログラム、データベース検索に関連するクラスの関係を図22 に示す。
【0158】
<シミュレーション・プログラムの実行>
シミュレーション・プログラムの実行の関連Java(登録商標)クラスを図23に示す。
【0159】
図に示すように、シミュレーション・プログラム関連クラスには、「ExecProgramPanel」、「Tool」、「IOFile」、「CreateInputDataPanel」、「ToolParser」といったものがある。
【0160】
これらのうち、クラス「ExecProgramPanel」は「シミュレーション・プログラムを実行する」というものであり、「Tool」は「シミュレーション・プログラムの情報をもつ」というものであり、「IOFile」は「入出力ファイルのリストをもつ」というものであり、「IOData」は「入出力データの情報をもつ」というものであり、「CreateInputDataPanel」は「シミュレーション・プログラムの入力データ作成を行う」というものであり、「ToolParser」は「シミュレーション・プログラムの定義ファイルの構文解析を行う」というものである。
【0161】
<シミュレーション・プログラムの情報のデータ構造>
解析ツールの情報は、「Tool」クラスのメンバに設定される。入出力ファイル群の情報は、「IOFile」クラス、「IOData」クラスのメンバに設定される。
【0162】
<シミュレーション・プログラムの実行画面の表示>
シミュレーション実行クラス「ExecProgramPanel」クラスが生成されると。シミュレーション実行画面が表示される。
【0163】
<シミュレーション・プログラムの入力データ作成画面の表示>
シミュレーション・プログラムの入力データ作成クラス「CreateInputDataPanel」クラスが生成されると、シミュレーション・プログラムの入力データ作成画面が表示される。
【0164】
シミュレーション実行に関連するJava(登録商標)クラスの関連を図24に示す。
【0165】
<データベース・アクセスの実行>
データベース・アクセスの実行の関連Java(登録商標)クラスを図25に示す。
【0166】
図に示すように、Java(登録商標)におけるデータベース・アクセス実行の関連クラスには、「SearchDataFrame」、「DeleteDataFrame」、「InsertDataFrame」、「UpdateDataFrame」、「Database」、「IOData」、「DBParser」があるので、これらを用いる。
【0167】
これらのうち、「SearchDataFrame」は「データベースの検索を行う」という機能を持たせたものであり、「DeleteDataFrame」は「データベースのデータの削除を行う」という機能を持たせたものであり、「InsertDataFrame」は「データベースのデータの登録を行う」という機能を持たせたものであり、「UpdateDataFrame」は、「データタベースのデータの更新を行う」という機能を持たせたものであり、「Database」は「データベースの情報を持つ」という機能を持たせたものであり、「IOData」は「データベースのテーブルの情報を持つ」という機能を持たせたものであり、「DBParser」は「データベースの定義ファイルの構文解析を行う」という機能を持たせたものである。
【0168】
従って、ここでは、データベースのアクセスに、これらJava(登録商標)におけるデータベース・アクセス実行の関連クラスを用いるようにする。
【0169】
<データベースの情報のデータ構造>
データベースの情報は、「Database」クラスのメンバに設定される。また、入出力ファイル群の情報は、「IOData」クラスのメンバに設定される。
【0170】
<データベースの検索画面の表示>
データベース検索クラス「SearchDataPanel」クラスが生成されると、データベース検索画面が表示される。
【0171】
<データベースのデータ登録画面の表示>
データベースのデータ登録クラス「InsertDataPanel」クラスが生成されると、データベースのデータ登録画面が表示される。
【0172】
<データベースのデータ更新画面の表示>
データベースのデータ更新クラス「UpdateDataPanel」クラスが生成されると、データベースのデータ更新画面が表示される。
【0173】
<データベースのデータ削除画面の表示>
データベースのデータ削除クラス「DeleteDataPanel」クラスが生成されると、データベースのデータ更新画面が表示される。
【0174】
<データベースの構築画面の表示>
データベースの構築クラス「CreateDBPanel」クラスが生成されると、データベースの構築画面が表示される。
【0175】
<データベースの削除画面の表示>
データベースの削除クラスDeleteDBPanelクラスが生成されると、データベースの削除画面が表示される。
【0176】
<データベースへのアクセス>
データベース・マネージメント・システム(DBMS)としてPostgresqlを採用しており、データベースへのアクセスはプログラム内でSQLを生成し、データベース・マネージメント・システムに要求する方式を採用している。
【0177】
ここで用いることのできるデータベース・アクセス関連のJava(登録商標)クラスは図25の如きである。
【0178】
また、これらデータベース・アクセスに関連するJava(登録商標)クラスの相互の関連は図26に示す如きである。
【0179】
<仮想実験システムの具体的実装方法>
仮想実験システムは、Webサーバを基に構築しており、ユーザ・インタフェース部は、Java(登録商標)アプレットによって実装している。よって、仮想実験システムのヒューマン・インターフェース4は、Webブラウザを用いている。
【0180】
また、数値シミュレーション・プログラム1、可視化ツール3等は、HTTPサーバ5のCGI(Common Gateway Intefeace)機能を用いて実行する。
【0181】
HTTPサーバ5の持つCGI機能は、Webサーバからプログラムを起動する機能である。
【0182】
また、データベース・マネジメント・システム(DBMS)2aは、Postgresqlを採用しており、JDBC(Java(登録商標) DBMS connectivity)またはCGI機能によってデータベースへのアクセスが可能である。なお、JDBCは、Java(登録商標)に用意されたデータベースアクセスのためのAPI(Application Interface)である。
【0183】
本発明システムでは、基本的に、ユーザ・ファイルは、クライアント側で管理することにしており、タスクフロー記述ファイル、数値シミュレーションの入力データ、計算結果、データベース検索結果、可視化画像ファイルは、クライアント側に保存する。そして、解析ツール、可視化の実行においては、クライアント側の入力ファイルをサーバ5側にアップロードし、計算結果、画像ファイルをダウンロードする。
【0184】
構築された仮想実験システムはシステム構成図として示すと図4の如きに表すことができる。
【0185】
[仮想実験システムを用いた物質・材料設計の事例]
本発明を適用して実現した仮想実験システムを用いての物質・材料設計支援の事例を示しておく。
【0186】
(1)Ni基耐熱超合金の設計事例
本発明の仮想実験システムを用いた物質・材料設計の事例として、耐熱超合金を対象にした設計事例を示しておく。本仮想実験システムにて耐熱超合金を設計するに当たり、ユーザはまず初めに、耐熱超合金を対象にした設計シナリオを作成し、タスクフローを作成する。
【0187】
耐熱超合金は、クリープ強度等の機械的特性を強化することが要求され、そのために固溶強化、析出強化することが重要である。そこで、例えば、ニッケル(Ni)とアルミニウム(Al)を用いた合金を考えるとする。Ni基耐熱超合金は、Ni固溶体のfcc不規則相であるγ相に、NiAlを基本型とするL12型規則相であるγ'相が析出している。
【0188】
元素の組成、γ相とγ'相の相比、格子定数、ミスフィット等が機械的特性に大きく影響していることが知られており、耐熱合金の設計においては、原子レベルでの組成予測、組織構造予測が重要であり、これらの材料特性等から機械的特性が予測される。
【0189】
耐熱超合金設計に必要なタスクの例を図27に示す。
【0190】
図に示すように、この場合の必要なタスクは「電子状態計算タスク」、「原子間ポテンシャル・タスク」、「平衡計算タスク」、「原子配置タスク」、「分子動力学法計算タスク」、「相分解シミュレーション・タスク」、「組織構造タスク」、「機械的特性計算タスク」、「機械的特性タスク」、等がある。
【0191】
「電子状態計算タスク」、「原子間ポテンシャル・タスク」はミクロスケール、「平衡計算タスク」、「分子動力学法計算タスク」、、「相分解シミュレーション・タスク」はメゾスケール、「組織構造タスク」、「機械的特性計算タスク」、「機械的特性タスク」はマクロスケールである。
【0192】
これらのうちの、「電子状態計算タスク」により求めることのできる材料特性は、「全エネルギー」と「バンド構造」であり、解析手法としては「原理計算プログラム」と「データベース」とを用いる。
【0193】
また、「原子間ポテンシャル・タスク」により求めることのできる材料特性は、「原子間ポテンシャル」であり、解析手法としては「データベース」と「ポテンシャルDB(データベース)」を用いる。
【0194】
「平衡計算タスク」により求めることのできる材料特性は、「原子配置」、「格子定数」と「ミスフィット」であり、解析手法としては「クラスター変分法」と「CVM法計算結果DB」とを用いる。また、「原子配置タスク」により求めることのできる材料特性は、「原子配置」と「組成」と「格子定数」と「ミスフィット」であり、解析手法としては「原子配置データベース」を用いる。
【0195】
「分子動力学法計算タスク」により求めることのできる材料特性は、「原子配置」、「原子移動」であり、解析手法としては「分子動力学法」と「分子動力学報計算結果DB」を用いる。
【0196】
「相分解シミュレーション・タスク」により求めることのできる材料特性は、「相の析出」、「相分解過程」であり、解析手法としては「拡散方程式に基づく相分解シミュレーション」と「Phase Field」と「相分解シミュレーション結果DB」である。
【0197】
また、「組織構造タスク」により求めることのできる材料特性は、「耐熱超合金の組織構造」であり、解析手法としては「組織構造DB(データベース)」を用い、また、「機械的特性計算タスク」により求めることのできる特性は、「機械的特性」と「応力分布」であり、解析手法としては「有限要素法」と「経験式」と「有限要素法計算結果DB(データベース)」とを用いる。「機械的特性タスク」により求めることのできる特性は、「機械的特性」であり、「機械的特性DB(データベース)」を用いる。
【0198】
図28に、耐熱合金設計のためのタスクフロー例を模式図として示す。ミクロスケール、メゾスケール、マクロスケールの各グループの各タスクを定義し、タスク間の連結を行って、処理手順を明確化する。
【0199】
タスクフローの記述内容を出現順に処理していくかたちで処理を進める。ミクロスケールでは、電子論的な材料特性(全エネルギー、状態密度、バンド構造)を求める。メゾスケールでは、クラスター変分法による平衡状態における組成予測、分子動力学法による組織構造予測、相分解シミュレーションによる析出相の組織構造予測を行う。マクロスケールでは、有限要素法や経験式を用いて機械的特性を予測する。
【0200】
各タスクにおけるシミュレーション、計算結果等を登録した材料特性データベースを用いた設計、解析において、関連するタスクで求めた材料特性を参考にしながら、計算条件の設定、探索条件の設定が可能である。
【0201】
図28を簡単に説明しておく。電子状態計算タスクにおいて、原理計算法を用いて、合金の格子定数および全エネルギーを計算し、また、絶対温度における平衡状態の格子定数を得る。平衡計算タスクでは、原子配置、格子定数、ミスフィットなどを求める。分子動力学法計算タスクでは、電子状態計算タスクで得られた平衡状態における格子定数を参照する。分子動力学法タスクでは、原子間ポテンシャルとして、原子間ポテンシャル・タスクで得られるポテンシャルを用いて計算を行う。
【0202】
平衡計算タスクでは、原子に関しては組成、γ相とγ'相の相比、格子定数等を計算する。相分解シミュレーションタスクでは、平衡計算タスクで求めた格子定数を用いて相分解シミュレーションを行い、組織構造を計算する。機械的特性計算タスクでは、相分解シミュレーション・タスクで求めた組織構造に対して有限要素法を用いて応力分布を求める。
【0203】
このように、処理手順をタスクフローに記述してその記述に従い各タスクを実行させると、各タスクにおいて、他のタスクで求められた材料特性を参照して材料特性を計算していくことができるように、処理がコントロールされることにより、ミクロスケールからマクロスケールの様々な材料特性を求めることができ、効率的な材料設計が可能となる。図29に、仮想実験システムで求められる材料特性の例を示す。
【0204】
[ユーザの操作フロー]
耐熱超合金を対象にした場合の設計事例におけるユーザの操作フローを以下に示す。
【0205】
(ステップ1). 仮想実験システムを起動する。(仮想実験システム・サーバにWenブラウザでアクセスする)
(ステップ2). タスクフロー作成・編集画面を表示する。
【0206】
(ステップ3).
既存のタスクフローを用いる場合は、タスクフロー記述ファイルを開く。
【0207】
(ステップ4). タスクフロー作成・編集画面において、表7の各タスクを生成する。
【0208】
(ステップ5). 各タスクにおいて、タスク定義画面を表示し、タスク名、コメント、解析手法、解析ツール、解析条件を設定する。
【0209】
(ステップ6). タスク間の材料特性の参照関係に対し、タスクの連結を行う。
【0210】
(ステップ7). 各タスクのタスク定義画面において、用いる解析手法、解析ツール、解析条件を選択する。
【0211】
(ステップ8). シミュレーションの入力データを新規に作成する場合は、入力データ作成画面で入力データを作成する。
【0212】
(ステップ9). 各タスクの解析ツール(シミュレーション・プログラム、データベース)を実行する。
【0213】
(ステップ10). 必要に応じて、各タスクのシミュレーション結果、データベースの検索結果の可視化を行う。
【0214】
(ステップ11). 必要に応じて、各タスクのシミュレーション結果をデータベースに登録する。
【0215】
(ステップ12). 求められた材料特性の評価を行い、材料設計を行っていく。
【0216】
以上、実施例の詳細を説明したが、要するに、本発明は、予め用意された所要のシミュレーション及び所要の解析手法のプログラムを複数種有し、これらを用いて指定の処理を実施する解析手段と、作業手順を記述したタスクフローに従い前記解析手段に指令して処理を実行させる実行手段とを備えることを特徴とするものである。
【0217】
また、前記解析手段および実行手段はネットワーク上に配置すると共に、実行手段にはブラウザからの要求を受け付けて、前記解析手段でのプログラムのうち、所望のプログラムを呼び出し、プログラムの実行結果をブラウザに返すCGI(コモン・ゲートウエイ・インタフェース)を用い、また、ヒューマン・インターフェースとしてJava(登録商標)アプレットを用いると共に、タスクフローはブラウザ上で実施させるJava(登録商標)アプレットにて編集および実行が可能な作業手順の記述ファイルとすることを特徴とするものである。
【0218】
そして、所要のシミュレーションや解析手法のプログラムのうち、設計手順を記述したタスクフローに従った指定のプログラムによる処理を実施していくようにしたことにより、ユーザは物質・材料設計や解析の作業を容易に進めることが出来るようになり、また、実施していく作業手順はタスクフローに基づくと共に、タスクフローはファイルとして保存しておくことができることから、再利用が可能になるほか、他人の知識やノウハウを活用した設計支援が可能になるといった効果が得られる。
【0219】
また、本発明では、設計や解析の処理手順や操作手順などの作業手順をタスクフローのかたちで用意して、このタスクフローに従って処理を進めていくものであるため、人手による指示部分を、コンピュータによる処理に置き換えることができ、複雑な物質材料設計に要する工数を飛躍的に削減できる。また、タスクフローとして一連の設計作業手順が記述されるので、これをコンピュータに記憶させる事が出来ることから、過去の設計作業を正確に再現できる。
【0220】
さらに、タスクフローを蓄積することにより、大部分の設計は類似したタスクフローを修正することで可能となり、作業効率が飛躍的に向上すると云った効果も期待できる。
【0221】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々変形して実施可能である。例えば、タスクフローの概念およびシステムの基本部分は、物質・材料設計支援システム以外にも、流体解析システム、構造解析システム、半導体CADシステム、地球環境シミュレーション・システム、タンパク質構造予測システム、原子力安全解析システム、といった様々な科学技術分野のソフトウェア・システム全般に適用可能である。また、本発明はネット上に展開されるシステムである必要はなく、スタンドアロンのコンピュータにも適用可能である。
【0222】
また、本発明において、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題の少なくとも1つが解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果の少なくとも1つが得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0223】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明によれば、他人の知識やノウハウを活用できるようにした解析支援システムおよび物質・材料設計支援システムを提供することができる。
【0224】
また、本発明のによれば、設計者にとって、解析作業あるいは物質・材料設計の作業を容易に進めることが出来るようにした解析支援システムおよび物質・材料設計支援システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための図であって、本システムの概略的な構成例を説明するための図である。
【図2】本発明を説明するための図であって、本発明システムの構成を概念的にとらえた図である。
【図3】本発明を説明するための図であって、本発明システムで用いるタスクフローの概念を示す図である。
【図4】本発明を説明するための図であって、構築された仮想実験システムのシステム構成図である。
【図5】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける画面展開例を示す図である。
【図6】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおけるタスクフロー作成・編集、シミュレーション実行、データベース検索、可視化における一例としての処理フローを示す図である。
【図7】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける画面表示例例を示す図である。
【図8】 本発明を説明するための図であって、タスクフローを用いた物質・材料設計の処理フローの例を示す図である。
【図9】 本発明を説明するための図であって、タスクフロー作成・編集時の画面展開例を説明するための図である。
【図10】 図9(a)の拡大図である。
【図11】 図9(b)の拡大図である。
【図12】 図9(c)の拡大図である。
【図13】 本発明を説明するための図であって、本発明システムでのシミュレーション関連画面例を示す図である。
【図14】 本発明を説明するための図であって、本発明による仮想実験システムのシステム提供データベース画面例を示す図である。
【図15】 本発明を説明するための図であって、本発明による仮想実験システムのユーザデータベース画面例を示す図である。
【図16】 本発明を説明するための図であって、本発明による仮想実験システムにおける可視化画面の例を示す図である。
【図17】 本発明を説明するための図であって、本発明システムで用いるタスクフローの作成・編集部分でのソフトウェア構成例を示す図である。
【図18】 本発明を説明するための図であって、本発明システムにおけるタスクフロー作成・編集部4aで用いられる主なJava(登録商標)クラスの例を示す図である。
【図19】 本発明を説明するための図であって、本発明システムで用いられるタスクフロー関連Java(登録商標)クラスライブラリの関連を示す図である。
【図20】 本発明を説明するための図であって、本発明システムにおけるタスクフロー作成・編集部4aで用いられる主なJava(登録商標)クラスの例を示した図である。
【図21】 本発明を説明するための図であって、本発明で用いるタスクフロー記述ファイルの例を示す図である。
【図22】 本発明を説明するための図であって、タスクフローにおけるシミュレーション・プログラム、データベース検索に関連するクラスの関係を示す図である。
【図23】 本発明を説明するための図であって、本発明で用いるシミュレーション・プログラムの実行の関連Java(登録商標)クラスの例を示す図である。
【図24】 本発明を説明するための図であって、本発明で用いるシミュレーション実行に関連するJava(登録商標)クラスの例を示す図である。
【図25】 本発明を説明するための図であって、本発明で用いるデータベース・アクセスの実行の関連Java(登録商標)クラスを示す図である。
【図26】 本発明を説明するための図であって、データベース・アクセスに関連するJava(登録商標)クラスの相互の関連を示した図である。
【図27】 本発明を説明するための図であって、耐熱超合金設計において必要なタスクの例をに示す図である。
【図28】 本発明を説明するための図であって、本発明における一例としての耐熱合金設計のためのタスクフロー例を模式図として示した図である。
【図29】 本発明を説明するための図であって、本発明の仮想実験システムで求められる材料特性の例を示す図である。
【符号の説明】
1…シミュレーション・サブシステム
2…データベース・サブシステム
3…可視化ツール
4…ヒューマン・インターフェース。
5…HTTPサーバ

Claims (8)

  1. タスクが実行される順に記述されたタスクフローに基づいて物質・材料設計に関する解析を順次実行する解析システムにおいて、
    各解析手法がそれぞれ関連付けられた少なくとも1つの解析ツールを有する複数の解析手法と、これらの関連付けられた解析ツールとを記憶し、タスクフローに基づいて解析を順次実行するサブシステムと、
    サブシステムに記憶されている複数の解析手法の一覧をサブシステムから読み込んで表示する手段と、
    表示された複数の解析手法の中から少なくとも1つの解析手法を選択する手段と、
    サブシステムに記憶されている各解析手法に関連付けられた少なくとも1つの解析ツールの一覧をサブシステムから読み込み、読み込まれた一覧の中から、選択された解析手法に関連付けられた少なくとも1つの解析ツールの一覧を表示する手段と、
    表示された少なくとも1つの解析ツールの中から少なくとも1つの解析ツールを選択する手段と、
    選択された解析手法と選択された解析ツールとの組合せを1つのタスクとして、複数のタスクを記憶する手段と、
    記憶された複数のタスクを表示する手段と、
    表示された複数のタスクの中から連結する2つのタスクを選択する手段と、
    選択された2つのタスクを連結する手段と、
    連結されたタスクを1つのタスクフローとして、少なくとも1つのタスクフローを記憶する手段と、
    記憶された少なくとも1つのタスクフローを表示する手段と、
    表示された少なくとも1つのタスクフローから解析を実行するタスクフローを選択する手段とを具備する解析システム。
  2. 解析条件を設定する手段をさらに具備する請求項1記載の解析システム。
  3. 解析ツールにはシミュレーションプログラムが含まれている請求項1記載の解析システム。
  4. 解析ツールにはデータベース検索プログラムが含まれている請求項1記載の解析システム。
  5. タスクが実行される順に記述されたタスクフローに基づいて物質・材料設計に関する解析を順次実行するサーバと、サーバとネットワーク接続されているユーザ端末とを具備する解析システムにおいて、
    サーバは、
    各解析手法がそれぞれ関連付けられた少なくとも1つの解析ツールを有する複数の解析手法を記憶する手段と、
    これらの関連付けられた解析ツールを記憶する手段と、
    記憶されている複数の解析手法の一覧をユーザ端末に送信する手段と、
    記憶されている関連付けられた解析ツールの一覧をユーザ端末に送信する手段と、
    ユーザ端末から受信されたタスクフローに基づいて解析を順次実行する手段と、
    解析結果をユーザ端末に送信する手段とを備え、
    ユーザ端末は、
    サーバから受信した複数の解析手法の一覧を表示する手段と、
    表示された複数の解析手法の中から少なくとも1つの解析手法を選択する手段と、
    サーバから受信した各解析手法に関連付けられた少なくとも1つの解析ツールの一覧の中から、選択された解析手法に関連付けられた少なくとも1つの解析ツールの一覧を表示する手段と、
    表示された少なくとも1つの解析ツールの中から少なくとも1つの解析ツールを選択する手段と、
    選択された解析手法と選択された解析ツールとの組合せを1つのタスクとして、複数のタスクを記憶する手段と、
    記憶された複数のタスクを表示する手段と、
    表示された複数のタスクの中から連結する2つのタスクを選択する手段と、
    選択された2つのタスクを連結する手段と、
    連結されたタスクを1つのタスクフローとして、少なくとも1つのタスクフローを記憶する手段と、
    記憶された少なくとも1つのタスクフローを表示する手段と、
    表示された少なくとも1つのタスクフローから解析を実行するタスクフローを選択する手段と、
    選択されたタスクフローをサーバに送信して、サーバから解析結果を受信する手段と、
    サーバから受信した解析結果を表示する手段とを備えている解析システム。
  6. 物質・材料設計に関する解析のためのタスクが実行される順に記述されたタスクフローを作成するシステムにおいて、
    サブシステムに記憶されている複数の解析手法の一覧をサブシステムから読み込んで表示する手段と、
    表示された複数の解析手法の中から少なくとも1つの解析手法を選択する手段と、
    サブシステムに記憶されている各解析手法に関連付けられた少なくとも1つの解析ツールの一覧をサブシステムから読み込み、読み込まれた一覧の中から、選択された解析手法に関連付けられた少なくとも1つの解析ツールの一覧を表示する手段と、
    表示された少なくとも1つの解析ツールの中から少なくとも1つの解析ツールを選択する手段と、
    選択された解析手法と選択された解析ツールとの組合せを1つのタスクとして、複数のタスクを記憶する手段と、
    記憶された複数のタスクを表示する手段と、
    表示された複数のタスクの中から連結する2つのタスクを選択する手段と、
    選択された2つのタスクを連結する手段と、
    連結されたタスクを1つのタスクフローとして記憶する手段とを具備するシステム。
  7. 解析ツールにはシミュレーションプログラムが含まれている請求項6記載のシステム。
  8. 解析ツールにはデータベース検索プログラムが含まれている請求項6記載のシステム。
JP2001133532A 2001-04-27 2001-04-27 タスクフローを用いた解析支援システムおよび物質・材料設計支援システムおよび解析支援方法および物質・材料設計支援方法 Expired - Lifetime JP4132719B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001133532A JP4132719B2 (ja) 2001-04-27 2001-04-27 タスクフローを用いた解析支援システムおよび物質・材料設計支援システムおよび解析支援方法および物質・材料設計支援方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001133532A JP4132719B2 (ja) 2001-04-27 2001-04-27 タスクフローを用いた解析支援システムおよび物質・材料設計支援システムおよび解析支援方法および物質・材料設計支援方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002328961A JP2002328961A (ja) 2002-11-15
JP4132719B2 true JP4132719B2 (ja) 2008-08-13

Family

ID=18981375

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001133532A Expired - Lifetime JP4132719B2 (ja) 2001-04-27 2001-04-27 タスクフローを用いた解析支援システムおよび物質・材料設計支援システムおよび解析支援方法および物質・材料設計支援方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4132719B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006293432A (ja) * 2005-04-05 2006-10-26 Bridgestone Corp 3次元数値解析モデルの作成方法、3次元数値解析モデルの作成装置及び3次元数値解析モデルの作成プログラム。
US20090048815A1 (en) * 2007-08-17 2009-02-19 The Procter & Gamble Company Generalized constitutive modeling method and system
US8380730B2 (en) 2008-10-09 2013-02-19 International Business Machines Corporation Program invocation from a query interface to parallel computing system
JP5370766B2 (ja) * 2009-10-09 2013-12-18 アドバンスソフト株式会社 材料設計統合システム
JP5605090B2 (ja) * 2010-08-30 2014-10-15 日立化成株式会社 物質作用配合解析データ保存抽出機構
EP3614389B1 (en) * 2018-08-23 2023-10-11 Tata Consultancy Services Limited Systems and methods for predicting structure and properties of atomic elements and alloy materials thereof
US20210357551A1 (en) * 2018-08-31 2021-11-18 Gs Yuasa International Ltd. Development support device, terminal device, development support method, and computer program
JP7215710B2 (ja) * 2018-10-10 2023-01-31 国立研究開発法人物質・材料研究機構 予測管理システム、予測管理方法、予測管理装置及び予測実行装置
US20210357546A1 (en) * 2018-10-31 2021-11-18 Showa Denko K.K. Material search apparatus, method, and program
CN113674798B (zh) * 2020-05-15 2024-04-26 复旦大学 蛋白质组学数据的分析系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002328961A (ja) 2002-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Bracewell et al. DRed and design folders: a way of capturing, storing and passing on knowledge generated during design projects
JP5933632B2 (ja) プロセス環境下で複数のビジュアライゼーションを持つ図形エレメント
US8046735B1 (en) Transforming graphical objects in a graphical modeling environment
KR100320972B1 (ko) 링크맵을생성하기위한데이터처리시스템및방법
Ceri et al. Web Modeling Language (WebML): a modeling language for designing Web sites
Alderson Meta-CASE technology
Vanderdonckt et al. Flexible reverse engineering of web pages with vaquista
CN100422997C (zh) 网页加入可搜索的深标签及浏览器插件和脚本结合的方法
US20130124977A1 (en) Editing web pages
US20040183831A1 (en) Systems and methods for improved portal development
Lonczewski et al. The FUSE-System: an Integrated User Interface Design Environment.
AU2004202329A1 (en) Framework for creating modular web applications
CN102254049A (zh) 一种Web页设计系统及其构建方法
JP2008512794A (ja) オブジェクト処理グラフアプリケーション開発システム
JP4132719B2 (ja) タスクフローを用いた解析支援システムおよび物質・材料設計支援システムおよび解析支援方法および物質・材料設計支援方法
JP2008511935A (ja) データ統合システムのためのユーザ・インターフェース
Chiueh et al. A history model for managing the VLSI design process
JP3625084B2 (ja) ソフトウエア部品の再利用システム
Szykman Architecture and implementation of a design repository system
JPH11102293A (ja) プログラム自動生成方法
JPH09171510A (ja) 構造化データ処理装置
Skilton et al. Supporting cognitive work analysis with the Work Domain Analysis Workbench (WDAW)
Phillips Lean Cuisine+: an executable graphical notation for describing direct manipulation interfaces
JP2005216001A (ja) 情報処理装置及び情報処理方法
Giachetti Integrating hypermedia design concepts with a systems analysis and design methodology to develop manufacturing web applications

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060424

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060613

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060811

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20060823

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20061013

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080602

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110606

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4132719

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120606

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120606

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140606

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term
S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370