JP4132513B2 - ベニヤ単板折り返し装置、及びベニヤ単板巻玉の巻戻し装置 - Google Patents
ベニヤ単板折り返し装置、及びベニヤ単板巻玉の巻戻し装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベニヤレースによって切削されたベニヤ単板を反転しながら折り返す折り返し装置、及び巻取りリールに巻取られたベニヤ単板の巻玉を次段工程へ自動的に巻戻す装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、図16に示すように、ベニヤレースによって切削されたベニヤ単板1は、巻取位置において、サイドドライブロールに押し付けられて回転する巻取りリール2に適宜径の巻玉3となるまで巻取られる。そして、この巻玉3は巻玉ストックエリヤ4において一旦保管した後、またはそのまま、巻玉ストックエリヤ4の終端まで移送架5で移送される。次いで巻戻し位置6にて、巻取りリール2の両軸部をリール支柱7に固着されたリール受8に回転可能に支持した後、巻玉3の上方外周にタッチベルト9を当接させて巻戻し、次段工程のベニヤドライヤ10の搬送コンベヤ11に接続している搬出コンベヤ12へ移乗させている。
【0003】
即ち、上段の巻玉ストックエリヤ4の巻戻し位置6では、通常、原板用の比較的薄いベニヤ単板1がベニヤドライヤ10の上段の搬送コンベヤ11へ巻戻されて移乗されている。そして、巻戻し後の空の巻取りリール2は、上段の巻戻し位置6から、斜め下方へ延びる返送架13よりリールストックエリヤ14へ返送される。また、下段の巻戻し位置6では、通常、原板用のベニヤ単板1のほぼ倍の厚みを有する中板用のベニヤ単板1が巻戻され、これを上段の搬送コンベヤ11に比して搬送速度が遅い下段の搬送コンベヤ11へ移乗させる。そして、巻戻し後の空の巻取りリール2は、下段の巻戻し位置6から、斜め上方へ延びる返送架13よりリールストックエリヤ14へ返送されることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、巻戻し位置6から巻戻されるベニヤ単板1は、搬出コンベヤ12上へ移乗され、且つ安定的に搬送されるまで、ほぼ自重で落下する状態となり、非常に不安定となる。この落下時、例えば、上段の比較的薄いベニヤ単板1においては繊維方向に亘って発生しているヤニ筋、干割れ部分に裂断を来し易い。また下段のものにおいては、1本の原木でも辺材、芯材等、低級部分から切削されたベニヤ単板1を巻取っているので、上段のものに比してほぼ倍の厚みを有していても、上記記載と同様に、繊維方向に亘って裂断し易い傾向がある。
【0005】
さらに、小幅状のベニヤ単板1を巻取っている場合には、巻玉3から巻戻されて自重で落下する途上に、その先端からカールしたり、偏位搬送し易く、また、巻戻しが途切れた状態となる。
【0006】
このように、ベニヤ単板1が裂断したり、途切れた場合、若しくは偏位搬送した場合には、その都度、作業者がベニヤ単板1の巻戻し、若しくは搬送状態を修正する必要を生じ、作業性を著しく阻害していた。
【0007】
これに対して、ベニヤ単板巻戻し時、巻玉搬入側ほぼ半分を開放状態、また搬出側ほぼ半分を複数列の駆動案内帯によって緊張状態に縣回すると共に、この駆動案内帯を構成する各プーリー軸のうち、巻玉上部に位置するプーリー軸を巻玉上面に対して揺動自在とした方式が提案されている。これによれば、巻玉からのベニヤ単板の巻戻し方向を逆方向として、ベニヤ単板の繰出し位置と搬出コンベヤまでの段差が解消され、一応の成果が得られている。
【0008】
しかしながら、この方式においては、巻玉を巻戻し位置へ搬入する毎に、巻玉上部に位置するプーリー軸を巻玉上面から開放させ、搬入後に閉鎖する必要がある。また、巻玉からベニヤ単板を巻戻すに際し、巻玉の外周に接触して摩擦力を発生させるため、巻玉のほぼ半分に複数列の駆動案内帯を接触させねばならず、各駆動案内帯個々の緊張制御、各駆動案内帯間の同調制御が複雑化となる。さらに、巻玉の搬出側ほぼ半分を複数列の駆動案内帯によって緊張状態に縣回している関係上、占有空間が大となって装置が大掛かりとならざるを得ない。
【0009】
特に、ベニヤ単板の巻取りに際し、巻玉の長手方向に亘って糸部材が複数列ベニヤ単板のガイドとして巻き付けられることがある。この場合、巻玉より垂れ下がっている糸部材を巻玉からベニヤ単板を巻戻しながら、回収することになるが、ベニヤ単板巻戻し装置が大掛かりであれば、糸部材を回収する装置がさらに複雑化となる。
【0010】
また、このように巻玉から巻戻されたベニヤ単板の巻戻し方向が図16に示す従来例とは異なり逆方向となっており、例えばベニヤドライヤ10へ搬送するには巻戻された方向を180度方向転換する必要がある。したがって、巻玉から巻戻されたベニヤ単板はその巻戻し方向を逆方向とするため、駆動案内帯の大径のプーリ部分に沿ってほぼ半周折り返され、その後、搬出コンベヤを経てベニヤドライヤ10へ搬送される。この折り返し部にいたったベニヤ単板は折り返し部の曲率に沿った等速円運動が開始される。このため、ベニヤ単板は駆動案内帯によって巻玉から巻戻されてその折り返し部にいたるまでの直線運動の速度から折り返し部の角速度に伴う周速によって制御され、直線運動の速度より速くなる周速制御によりベニヤ単板はこの折り返し部において搬送方向へ引っ張られることになる。
【0011】
通常、ベニヤ単板はその繊維方向に対しては或程度の剛性があっていわゆる腰が強いが、その繊維と交差する方向に対しては脆弱であって裂け易い。このため、ベニヤ単板はその繊維方向と巻取りリールの軸芯方向を同一として巻取りリールに巻き付けられて巻玉とされ、巻玉から巻戻されて駆動案内帯上を搬送されるベニヤ単板は搬送方向に対して繊維方向が交差した状態となっている。したがって、ベニヤ単板が駆動案内帯上の折り返し部にいたって周速制御されるとき、ベニヤ単板はその繊維方向と交差する方向に引っ張られる。
【0012】
この引っ張り状態が発生すると、折り返し途上のベニヤ単板はその曲率に沿ってその繊維方向と交差する方向へ繊維の間隙が拡開され、その繊維方向に裂け目、ヤニ筋等が存在する場合、その箇所から繊維方向に沿って裂断することにもなる。そして、折り返される周速によって引っ張られるベニヤ単板は駆動案内帯の駆動を受動して搬送される状態から離れてスリップ状態となる。特に、巻戻されるベニヤ単板が連続状、あるいはその両端部が切断されたカットシートであっても、駆動案内帯が巻玉の外周に接して巻戻しが開始する位置から折り返し部までの距離以上の長さを有していれば、ベニヤ単板が折り返される周速によって引っ張られるとき、前記巻戻しが開始する位置に過度のテンションが集中してベニヤ単板はその位置において繊維方向から裂断され易くなる。
【0013】
ベニヤ単板はその内在する性状、例えば繊維方向への裂け目、ヤニ筋等によっても裂断する条件が異なり、またベニヤ単板に切削する原木材種によっても異なっている。例えばカポール等の南洋材種においては比較的繊維と交差する方向に伸縮性があり、裂断する頻度は少ない。しかしながら、針葉樹、例えばシナにおいては繊維方向と交差する方向に伸縮性がなく、裂断する頻度は非常に高くなる。そして、裂断されたベニヤ単板はその後の工程において処理状況が制約される。例えば、ベニヤドライヤへのベニヤ単板の供給が連続的に行えず、カットシート用のベニヤドライヤ(ローラドライヤ)によって乾燥しなければならない。また、合板を組成するための有効長さがない場合には、有効長さとなるようにほぼ同種同厚のベニヤ単板を、例えば横剥ぎ装置等によって繋げなければならない。また、この繋いだベニヤ単板が合板の表板用であったにも拘らず、繋いだことによって合板の裏板にしなければならないので、その価値が低下する。このように、ベニヤ単板は裂断されることによって、その品質が低下したり、作業性が低下する等の不都合が発生することになる。
【0014】
そこで、本発明は上記のような問題を解消し、ベニヤ単板を反転しながら折り返す折り返し装置、及び巻取りリールに巻取られたベニヤ単板の巻玉を次段工程へ自動的に巻戻しながら折り返す巻戻し装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記課題を解決するために、本発明のベニヤ単板の折り返し装置の構成は、
ベニヤ単板を搬送する搬送帯が巻掛けされているプーリと、
このプーリよりその直径が大であって回転中心をプーリと同一として回転可能に設置され、前記搬送帯上を搬送されるベニヤ単板がその折り返し途上において乗り移る中継プーリと、
この中継プーリのベニヤ単板折り返し側の外周面に摺接して、中継プーリ上をベニヤ単板が折り返されるときにこのベニヤ単板をその外方より挟んだ状態で折り返す折り返し案内部材と、
を備えたことを特徴とする。
【0016】
上記ベニヤ単板の折り返し装置において、搬送帯は、ベニヤ単板の搬送方向の上下流位置に一定の間隔を置いて一対の軸を回転可能に設置し、これら一方の軸にプーリを、他方の軸に先端プーリをその軸芯方向へ任意の間隔を置いて複数個固着し、これらプーリと先端プーリとの間にベルト等の無端帯を巻掛けして構成されている。そして、この搬送帯の折り返し側、すなわちベニヤ単板を折り返してその表裏が反転される側を、例えばプーリ側とした場合、このプーリの直径より大とした中継プーリをプーリが固着されている軸に回転可能に設置する。
【0017】
好適には、この中継プーリは、前記プーリが固着されている軸にこのプーリと横方向に並んだ状態で遊転自在に複数個取り付けられ、その折り返し部の対向する側には折り返し案内部材が設置されている。この折り返し案内部材は、好適には、前記中継プーリの曲率に沿った円弧形状をその外側対向面に有した枠体にプーリを複数個支承して、これらプーリ間に無端帯を巻掛けして構成されている。このプーリ間に巻掛けされた無端帯は前記中継プーリの個数に相当してその中継プーリが設置されている位置に対向して用意され、この中継プーリのベニヤ単板折り返し側の外周面に摺接している。
【0018】
そして、前記プーリのいずれかのプーリ軸に、搬送帯上を搬送されるベニヤ単板の搬送速度とほぼ同一の駆動を与えて各無端帯をベニヤ単板の折り返し方向へ回動させている。したがって、搬送帯上を搬送されるベニヤ単板がその折り返し部にいたると、ベニヤ単板は搬送帯上から中継プーリ上へ乗り移って折り返し案内部材の無端帯の駆動を受動して、中継プーリと無端帯とによって挟まれながら折り返され、その表裏が反転される。通常、このようなベニヤ単板の折り返し作業は合板製造過程の随所にみられ、例えば、ベニヤドライヤによって乾燥されたベニヤ単板を表裏反転させながら等級別に堆積させる工程などがある。
【0019】
また、中継プーリと無端帯とによって挟まれたベニヤ単板を折り返して反転させるため、前述のような無端帯を駆動させる代わりに中継コンベヤを駆動させることも可能である。すなわち、プーリが固着されている軸にプーリと横方向に並んだ状態で遊転自在に取り付けられている各中継プーリに、その外周部分へタッチロールを接触させてこのタッチロールからの駆動を受動させるようにすることも可能である。
【0020】
このように、搬送帯の搬送速度と、その折り返し部において折り返し案内部材を構成する無端帯と中継プーリとの間でベニヤ単板を挟みながら折り返す速度とをほぼ同速度で制御しているので、ベニヤ単板は前述したような周速制御に伴ってその繊維方向と交差する方向に引っ張られることがなくなる。したがって、繊維方向と交差する方向へ繊維の間隙が拡開されることもなく、その繊維方向に裂け目、ヤニ筋等が存在していても、その箇所から繊維方向に沿う裂断も防止される。
【0021】
また、上記課題を解決するために、本発明のベニヤ単板巻玉の巻戻し装置の第1の構成は、
巻戻し位置に巻玉を巻き付けた巻取りリールの両端軸受部分を回転可能に支持し、この巻戻し位置の下方位置を基端とし先端を自由端とした駆動案内帯を巻取りリールの軸芯方向に複数列設置するとともに、この駆動案内帯を巻玉方向へ前記基端を支点として先端を旋回させることによって前記巻玉の外周の一部に押し付け、この駆動案内帯を回動させて巻戻したベニヤ単板を、前記基端部において対向して設置された折り返し案内部材との間でその巻戻し速度より遅い周速で折り返すことを特徴とする。
【0022】
そして、上記課題を解決するために、本発明のベニヤ単板巻玉の巻戻し装置の第2の構成は、
巻戻し位置のリール受け部に両端軸受部分が回転可能に支持され、巻玉を巻き付けた巻取りリールと、
前記巻戻し位置の下方位置に前記巻取りリールの軸芯方向とほぼ平行に設置された支持軸に複数個固着された基端部プーリと、
この基端部プーリと先端に位置する先端部プーリとの間にそれぞれ巻掛けされ、前記支持軸を支点として先端を旋回自在とし、前記巻玉の外周の一部に押し付け可能となる駆動案内帯と、
前記基端部プーリよりその直径が大であってこの基端部プーリと並んで前記支持軸に回転可能に設置され、前記駆動案内帯上を搬送されるベニヤ単板がその折り返し途上において乗り移る中継プーリと、
この中継プーリのベニヤ単板折り返し側の外周面に摺接して、中継プーリ上をベニヤ単板が折り返されるときにこのベニヤ単板をその外方より挟んだ状態で折り返す折り返し案内部材と、
を少なくとも備えたことを特徴とする。
【0023】
上記ベニヤ単板巻玉の巻戻し装置において、駆動案内帯は、巻戻し位置の下方に位置する支持軸の軸芯方向に任意の間隔を置いて複数個固着された基端部プーリと、この基端部プーリと同数だけ配置されて先端を自由端とした先端プーリとの間にベルト等の無端帯を巻掛けして構成されている。そして、この駆動案内帯は支持軸を支点として先端プーリ部分が旋回可能となって、巻戻し位置に回転可能に設置されている巻取りリールに巻き付けられた巻玉の外周の下面に接近・離間することになる。
【0024】
また、この駆動案内帯の折り返し側、すなわちベニヤ単板を折り返してその表裏が反転される基端部プーリ側には、その直径より大とした中継プーリを基端部プーリが固着されている支持軸に回転可能に設置する。好適には、この中継プーリは、前記基端部プーリが固着されている軸にこの基端部プーリと横方向に並んだ状態で遊転自在に複数個取り付けられ、その折り返し部の対向する側には折り返し案内部材が設置されている。この折り返し案内部材は、好適には、前記中継プーリの曲率に沿った円弧形状をその外側対向面に有した枠体にプーリを複数個支承して、これらプーリ間に無端帯を巻掛けして構成されている。このプーリ間に巻掛けされた無端帯は前記中継プーリの個数に相当してその中継プーリが設置されている位置に対向して用意され、この中継プーリのベニヤ単板折り返し側の外周面に摺接している。
【0025】
これら無端帯は駆動案内帯上を搬送されるベニヤ単板の搬送速度とほぼ同一速度で折り返し方向へ回動する。そして、駆動案内帯が支持軸を支点として旋回して巻玉の外周下部の一部に当接して駆動案内帯を回動させるとき、巻玉に掛かる駆動案内帯の摩擦力によってベニヤ単板を巻戻す。巻戻されたベニヤ単板は駆動案内帯上を搬送されて、その折り返し部にいたるときに駆動案内帯上から中継プーリに乗り移り、折り返し案内部材の無端帯の駆動を受動して中継プーリと無端帯とによって挟まれながら折り返され、その表裏が反転される。
【0026】
このように、駆動案内帯の搬送速度と、その折り返し部において折り返し案内部材を構成する無端帯と中継プーリとの間でベニヤ単板を挟みながら折り返す速度とをほぼ同速度で制御しているので、ベニヤ単板は前述したような周速制御に伴ってその繊維方向と交差する方向に引っ張られることがなくなる。したがって、前述したように駆動案内帯によって巻玉からベニヤ単板が巻戻される巻戻し開始位置に過度のテンションが集中することがなくなり、その位置におけるベニヤ単板の繊維方向の裂断が防止される。
【0027】
また、上記のベニヤ単板巻玉からの巻戻し装置において、前記巻戻し位置の下流位置に設置された複数個の糸巻車に対して、巻戻し位置の上流側より走行体を往復動自在に設置し、この走行体に巻玉の長手方向に亘って複数列ベニヤ単板のガイドとして巻き付けられ、その先端自由端が巻玉より垂れ下がっている糸部材の終端を把持する把持体を複数個取り付けると共に、この把持体に送風ダクトに連通するノズルを設置することも可能である。このようにすれば、走行体前進時に糸部材の自由端を把持し、走行体前進限にノズルからの送風によって糸巻車に糸部材を巻き付かせて巻き取りながら、前記駆動案内帯を巻玉の外周の一部に押し付け状態としてベニヤ単板を巻戻すことができる。
【0028】
また、上記のベニヤ単板巻玉からの巻戻し装置において、前記巻戻し位置の下流位置に、巻玉の長手方向に亘って複数列ベニヤ単板のガイドとして巻き付けられ、その先端自由端が巻玉より垂れ下がっている糸部材に対応する複数個の糸巻車が設置された架台を、巻戻し位置に対して往復動自在に設置し、この糸巻車の巻き付け部に排風ダクトに連通する吸引孔を設置することも可能である。このようにすれば、架台前進限に吸引孔からの排風によって糸巻車に糸部材を巻き付かせた後に原位置に復帰し、糸巻車に糸部材を巻き取りながら、前記駆動案内帯を巻玉の外周の一部に押し付け状態としてベニヤ単板を巻戻すことができる。
【0029】
また、上記のベニヤ単板巻玉からの巻戻し装置において、前記巻戻し位置の下方位置に、巻玉の長手方向に亘って複数列ベニヤ単板のガイドとして巻き付けられ、その先端自由端が巻玉より垂れ下がっている糸部材に対応する各一対の繰り出しロールを、一方および/または他方に互いに接離自在に設置することも可能である。このようにすれば、各一対の繰り出しロールを接近させて糸部材の自由端を挟持して繰り出しながら、前記駆動案内帯を巻玉の外周の一部に押し付け状態としてベニヤ単板を巻戻すことができる。この場合、好適には繰り出しロールの一方を通直、また他方を分割として互いに接離自在に設置するものとする。
【0030】
尚、好適には、駆動案内帯を構成する基端部プーリを先端部プーリに比して大径とし、また、先端部プーリを支持する支持腕を、中間域から先端に向かって上方へ屈曲状に形成するものとする。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて説明する。尚、既に説明した部品については同一番号を付し、重複して説明しない。
まず、図1,図2に基づいて、ベニヤ単板1の巻戻し工程の一実施例より説明する。巻玉ストックエリヤ4の終端に設置された左右一対のリール支柱7に向かって、緩い下降勾配を有する移送架5が設置され、この移送架5上に巻玉3を巻き付けた巻取りリール2の両端軸受部分を乗せている。この移送架5の下流に位置する前記一対のリール支柱7の内側には、両端軸受部分を回転可能に支持するリール受8が設置され、このリール受8の上方位置には、軸受部分の上部に対して揺動自在としたリール押え15を設置して巻戻し位置6が構成されている。
【0032】
前記巻戻し位置6の上流側、移送架5の下方位置に設置された機枠16の搬送方向と直交する両側に支持台17を設置する。この支持台17に取り付けられた軸受18に支持軸19を軸受けし、この支持軸19の軸方向へ任意間隔を置いて大径の基端部プーリ20を複数個固着している。各基端部プーリ20の支持軸19上の両側には、中間域から先端に向かって上方に屈曲している一対の支持腕21が各々回転可能に支持されている。この一対の支持腕21の先端間隔内に小径の先端部プーリ22を各々回転可能に支持し、大径の基端部プーリ20と小径の先端部プーリ22間に駆動案内帯23を掛け渡すと共に、各支持腕21の任意位置を連結梁24によって一体的に連結している。そして、この連結梁24の両端を前記機枠16に枢支された流体シリンダ25のピストンロッド26に取り付けている。
【0033】
前記支持軸19には、この基端部プーリ20よりその直径が大であってこの基端部プーリ20と並んで中継プーリPがベアリング等を介して回転可能とされている。この中継プーリPは、好ましくしは支持軸19上に前記基端部プーリ20に隣接して複数個設置され、その外周面は少なくとも駆動案内帯23の搬送面より上位に位置している。
【0034】
そして、この中継プーリPの折り返し部の対向する側には折り返し案内部材29が設置されている。この折り返し案内部材29は、好適には、前記中継プーリPの曲率に沿った円弧形状をその外側対向面に有した枠体27が前記機枠16上より立ち上がる形で設置される。そして、このほぼ三角形状の枠体27の上方にプーリ28a、その下端の最凹部にプーリ28b、その下端の突出部にプーリ28cを支承して、これらプーリ28a、b、c間に無端帯を巻掛けして構成されている。このプーリ28間に巻掛けされた無端帯は前記中継プーリPの個数に相当してその中継プーリPが設置されている位置に対向して用意され、この中継プーリPのベニヤ単板折り返し側の外周面に摺接している。
【0035】
前記各駆動案内帯23は、支持軸19の一側に取り付けられたチエンホイール32と、前記機枠16に設置された原動機33間にチエン34を掛け渡され、図1中、反時計方向へ回動自在に制御されている。また、前記プーリ28a、28b、28cのいずれか、例えば下端の最凹部に位置する各プーリ28bをプーリ軸28sにそれぞれ固着する。そして、このプーリ軸28sの一側に取り付けられたチエンホイール28wと、前記機枠16に設置された原動機33間にチエン28dを掛け渡し、折り返し案内部材29を各駆動案内帯23上を搬送されるベニヤ単板1の搬送速度とほぼ同一速度で、図1中、反時計方向へ回動自在に制御している。
【0036】
また、この折り返し案内部材29の直近下段には、前記機枠16の搬送方向の上下流位置に支承された一対の軸30間に、複数列のベルトを掛け渡した折り返しコンベヤ31が接続されている。そして、前記流体シリンダ25のピストンロッド26の伸縮に伴って、搬送方向と直交する方向に複数列設置された駆動案内帯23は、支持軸19位置を支点として自由端である先端部プーリ22を巻玉3方向へ揺動自在とすることにより、前記巻玉3の外周の下部に接近・離間自在の構成としている。まず、巻玉3よりベニヤ単板1を巻戻すに際しては、流体シリンダ25の後部ポートに流体を供給して縮小限位置にあるピストンロッド26を伸長させることにより、リール受8にその両端が支承されている巻玉3の外周下部の一部に、複数列の駆動案内帯23を押し付け状態に当接させる。
【0037】
次いで、原動機33の駆動によって、駆動案内帯23を図1中、反時計方向へ回動させると、巻玉3のベニヤ単板1自由端は駆動案内帯23との摩擦力によって巻戻され、駆動案内帯23上に移乗される。そして、巻戻されたベニヤ単板1は駆動案内帯23上を搬送されて、その折り返し部にいたるときに駆動案内帯23上から中継プーリPに乗り移り、折り返し案内部材29の各無端帯の駆動を受動して中継プーリPと無端帯とによって挟まれながら折り返され、その表裏が反転される。
【0038】
なお、中継プーリPと無端帯とによって挟まれたベニヤ単板1を折り返して反転させるため、前述のような無端帯を駆動させる代わりに中継コンベヤPを駆動させることも可能である。例えば、図17に示すように、前記支持台17の側方に設置された軸受90に、前記支持軸19とその軸芯方向を平行とするタッチロール91の軸92を回転可能に支持する。そして、このタッチロール91は前記支持軸19に遊転自在に取り付けられている各中継プーリPの外周に接触している。このタッチロール91が前記原動機33の駆動を受動して図17の時計方向へ回転するとき、中継プーリPを図17の反時計方向へ回転させて、折り返し案内部材29の無端帯と中継プーリPとによってベニヤ単板1を挟みながら折り返すことができる。
【0039】
また、図18には、巻玉3から巻戻されたベニヤ単板1を折り返す他の形態が示されている。これによれば、巻戻されたベニヤ単板1が搬送される駆動案内帯23と、その搬送方向に一定間隔を置いて連係コンベヤ93を設置し、この連係コンベヤ93の搬送方向の終端部分をベニヤ単板1の折り返し位置としている。この連係コンベヤ93は連係軸94の軸芯方向において前記支持軸19に固着された基端部プーリ20と同位相となる位置に連係プーリ95を固着し、基端部プーリ20と連係プーリ95との間にベルト等の無端帯を巻掛けして構成されている。そして、連係軸94には、この連係プーリ95よりその直径が大であってこの連係プーリ95と並んで中継プーリPがベアリング等を介して回転可能とされている。この中継プーリPは、好ましくしは連係軸94上に前記連係プーリに隣接して複数個設置され、その外周面は少なくとも連係コンベヤ93の搬送面より上位に位置している。さらに、この中継プーリPの折り返し部の対向する側には前記記載した折り返し案内部材29が設置され、中継プーリPのベニヤ単板折り返し側の外周面に摺接している。
【0040】
このように、駆動案内帯23の搬送速度と、その折り返し部において折り返し案内部材29を構成する無端帯と中継プーリPとの間でベニヤ単板1を挟みながら折り返す速度とをほぼ同速度で制御しているので、ベニヤ単板1は折り返し時の周速制御に伴ってその繊維方向と交差する方向に引っ張られることがなくなる。したがって、前述したように駆動案内帯23によって巻玉3からベニヤ単板1が巻戻される巻戻し開始位置Aに過度のテンションが集中することがなくなり、その位置におけるベニヤ単板1の繊維方向の裂断が防止される。
【0041】
そして、無端帯と中継コンベヤPとの間で挟まれながら折り返されたベニヤ単板1は、その表裏が反転されながら折り返しコンベヤ31上へいたる。このとき、折り返しコンベヤ31は、駆動案内帯23、折り返し案内部材29及び下流側のベニヤドライヤの搬送コンベヤとほぼ同一速度に制御されており、折り返し案内部材29の曲率に沿って駆動案内帯23との間で挟持反転されるベニヤ単板1を受け取り、この折り返しコンベヤ31を経由してベニヤドライヤへベニヤ単板1を搬送するものである。
【0042】
流体シリンダ25の伸長動に伴って、駆動案内帯23は、常時、巻玉3の外周下部に押し付け状態となっており、ベニヤ単板1の繰り出しによって巻玉3径が減少するにつれ、支持腕21は基端部プーリ20を支点として、先端部プーリ22側が図1中、反時計方向へ回動することになる。各駆動案内帯23は基端部プーリ20と先端部プーリ22間に無端状に掛け渡されたベルト状のものであるが、等径のプーリ間に掛け渡されたものでなく、基端部プーリ20を先端部プーリ22に比して大径としている。したがって、各プーリの半径差分だけ、駆動案内帯23を巻玉3の外周下部に押し付けたときに余裕が生じ、巻玉3の外周下部に駆動案内帯23を或幅の面状で押し付けることができる。この面状に押し付けることにより、駆動案内帯23と巻玉3の下部との接触面積が増大してより多くの摩擦力を発生させることができ、巻玉3からベニヤ単板1を安定的に巻戻すことが可能となる。また、基端部プーリ20が大径であるので、ベニヤ単板1の折り返す曲率も大となり、ベニヤ単板1を円滑に折り返し搬送できる。さらに、支持腕21は中間域から先端に向かって上方へ屈曲状に形成されているので、巻玉3径の減少に伴って、駆動案内帯23の上部軌道の下端と支持腕21の上端が干渉して当接したり、駆動案内帯23が回動停止する等の不都合は回避され、巻取りリール2からのベニヤ単板1繰り出しを確実としている。
【0043】
次に、巻取りリール2の軸芯方向へ任意間隔を置いて複数列の糸部材35をガイドとしてベニヤ単板1と共に巻取る場合があるが、以下に、ガイドとして巻き付けられた糸部材35を回収しながら、ベニヤ単板1を巻戻す実施例を説明する。
図3、図4に示すように、前記連結梁24の下流側前面に通直の繰り出しロール36を軸支すると共にその軸の端部に原動機37を設置し、一方、各支持腕21の先端部近傍に掛け渡した受け枠38の各支持腕21間隔内に、分割状の繰り出しロール接離用の流体シリンダ39を取り付け、そのピストンロッド40の先端に分割状の繰り出しロール41を各々回転可能に支持している。
【0044】
しかして、前記記載の如く、複数列の駆動案内帯23を巻玉3の外周下部に当接させると共に、受け枠38に取り付けられた流体シリンダ39のピストンロッド40を伸長させることにより、分割状の繰り出しロール41を通直の繰り出しロール36へ向かって移動させる。この移動途上、巻玉3の軸芯方向へ任意間隔を置いて、ベニヤ単板1のガイドとして巻き付けられ、巻玉3外周から垂れ下がった状態の複数列の糸部材35の先端近傍を巻き込み、両ロール36,41間で挟持状態とする。
【0045】
次いで、原動機33の駆動によって、駆動案内帯23を図3中、反時計方向へ回動させると共に、通直の繰り出しロール36を駆動案内帯23と同期的に制御させ、両ロール36,41を互いに逆方向へ回動させることによって、巻玉3からベニヤ単板1を巻戻しながら、巻玉3にガイドとして巻き付けられている各糸部材35を繰り出すものである。したがって、駆動案内帯23上に移乗されたベニヤ単板1は折り返し案内部材29へ案内され、前記記載と同様、ベニヤドライヤへ搬入されることになり、また、挟持繰り出しされた糸部材35は直下に位置する回収箱42へ回収されることになる。
【0046】
次に、糸部材35を回収する他の実施例を図5、図6に基づいて説明する。
前記移送架5の下方位置には、或る間隔を置いて左右一対のリール支柱7に向かう一対の水平梁43が設置され、また、各水平梁43の前後部に回転可能に支持されたプーリ44間に各々タイミングベルト45が掛け渡されている。この一対のタイミングベルト45は連結軸46によって同調されており、減速機付きモータ47の正逆動に伴って前後回動されると共に、この回動量はモータ47に内蔵されるパルス発信器によって制御されている。
【0047】
一対のタイミングベルト45の上下の軌道間隔内に搬送方向と平行に敷設されたリニヤウエイ48上に、前記タイミングベルト45に取り付けられたリニヤブロック49を各々載置している。各リニヤブロック49間に搬送方向と直交する方向に亘って走行体50を取り付け、この走行体50に搬送方向と直交する方向へ或る間隔を置いて支持体51を複数個突出させた状態で設置している。各支持体51の先端に二叉状の把持体52を開閉自在に設置すると共に、各支持体51の下端にはノズル53が前記把持体52に接近して位置するように取り付けられ、このノズル53は送風ダクト54を通じて送風機55に連結されている。
【0048】
一方、前記巻戻し位置6の下流側に前記機枠16より設置された架台56上に、前記糸部材35に対応する複数個の糸巻車57を支承すると共に、各糸巻車57はトルクリミッタ58を介して原動機59が接続されている。また、糸巻車57の胴部60のほぼ半周状に沿った位置に、或る間隔を置いて糸案内ガイド61を取り付けている。
【0049】
上記実施例によれば、減速機付きモータ47を駆動させて、タイミングベルト45を正転させると、リニヤブロック49はリニヤウエイ48上を摺動して前進し、リニヤブロック49に取り付けられている走行体50が前進限近傍に至るとき、走行体50に取り付けられ、開いた状態にある各把持体52が、巻玉3の軸芯方向へ任意間隔を置いて、ベニヤ単板1のガイドとして巻き付けられ、巻玉3外周から垂れ下がった状態の複数列の糸部材35を、その中間位置で把持できる状態となる。次いで、把持体52を閉じて糸部材35の先端近傍を把持した後、各把持体52に付設されているノズル53からエヤーを噴出させると、糸部材35は把持体52によって把持されている部位から先端の自由端部分が、下流側に位置する糸巻車57へ向かって吹き付けられることになる。
【0050】
この時、糸巻車57は図6中、反時計方向へ回動されており、吹き付けられた状態の糸部材35の自由端部分は、糸巻車57の胴部60の下部に至り、胴部60と糸案内ガイド61間に発生している噴出気流(吹き出し気流)に乗って胴部60に巻き付き、絡み付くことになる。一定時間経過後、各把持体52を開放させると、糸巻車57の継続回動に伴って、糸部材35は巻玉3と糸巻車57間で緊張状態に維持されるが、糸巻車57はトルクリミッタ58を介して原動機59の駆動を常時受動しているので、過度の負荷は回避できるものである。
【0051】
この状態下、前記記載の如く、複数列の駆動案内帯23を巻玉3の外周下部に当接させると、巻玉3からベニヤ単板1が巻戻されることになり、この巻戻しの開始に伴って、過負荷状態が解除されて糸巻車57が回動される。したがって、駆動案内帯23上に移乗されたベニヤ単板1は折り返し案内部材29へ案内され、前記記載と同様、折り返しコンベヤ31を経由してベニヤドライヤへ搬入されることになり、また、巻玉3にガイドとして巻き付けられている各糸部材35は糸巻車57に巻取られることになる。尚、上記実施例における走行体50は、減速機付きモータ47の正転・逆転によってタイミングベルト45を前・後回動させることにより、進退しているが、これに限定されることなく、流体シリンダの伸縮動、ラック・ピニオン動、クランク運動等に代替してもよい。
【0052】
上記実施例は糸巻車57が固定的に設置された場合を説明しているが、次に糸巻車57を進退自在の構成とする実施例を説明する。図7に示す如く、前記機枠16の両端位置に敷設されたリニヤウエイ62にリニヤブロック63を介して架台56を取り付け、この架台56に機枠16に設置された流体シリンダ64のピストンロッド65を取り付け、巻玉3の軸芯方向へ任意間隔を置いて、ベニヤ単板1のガイドとして巻き付けられ、巻玉3外周から垂れ下がった状態の複数列の糸部材35の先端近傍まで、架台56を進退自在としたものである。また、前記架台56の一側上部に排風機66を設置し、一方、糸巻車57の胴部60に吸引孔(図示せず)を開口し、この排風機66と各糸巻車57の胴部60間を排風ダクト67を介して連通状態とすると共に、各糸巻車57の胴部60に沿った位置に或る間隔を置いて設置される糸案内ガイド61の先端部に、クサビ状の切り込み68を形成している。
【0053】
この実施例によれば、流体シリンダ64の伸長動に伴って架台56をリニヤウエイ62に沿って巻玉3方向へ移動させ、架台56が前進限近傍に至るとき、巻玉3の軸芯方向へ任意間隔を置いて、ベニヤ単板1のガイドとして巻き付けられ、巻玉3外周から垂れ下がった状態の複数列の糸部材35の先端近傍と糸案内ガイド61のクサビ状の切り込み68部分が係合する状態となる。次いで、排風機66を作動させて、各糸巻車57の胴部60と糸案内ガイド61間に排風気流(吸引気流)を発生させると、糸部材35の先端自由端はこの気流により、糸巻車57の胴部60の下部より巻き付き、絡み付くことになる。したがって、糸巻車57の継続回動に伴って、糸部材35は巻玉3と糸巻車57間で緊張状態に維持され、前記記載と同様、巻玉3からのベニヤ単板1巻戻しに同期して、巻玉3にガイドとして巻き付けられている各糸部材35は糸巻車57に巻取られることになる。尚、上記実施例における架台56は、流体シリンダ64の伸縮動によって進退自在とされているが、これに限定されることなく、前記記載のような減速機付きモータの正転・逆転によるタイミングベルトの前・後回動、ラック・ピニオン動、クランク運動等に代替してもよい。
【0054】
上記各実施例においては、巻玉3の軸芯方向へ任意間隔を置いて、ベニヤ単板1のガイドとして巻き付けられた複数列の糸部材35は、巻玉3外周からほぼ真下に垂れ下がった状態を前提として説明してきた。しかしながら、ベニヤ単板1を巻取って巻玉3としたとき、ガイドとして巻き付けられた糸部材35の終端が、巻玉3となったベニヤ単板1の繊維に絡み付き、真下に垂れ下がらなくなることがある。また、巻取り後の巻玉3が移送架5の緩い下り勾配によって移送される途上、或いは巻玉ストックエリヤ4で待機している間、糸部材35の自重は軽いので、垂れ下がっているうちに風に吹かれて、巻玉3の表面の毛羽立った繊維に糸部材35の中途が絡んで、垂れ下がる位置が狂うことがある。
【0055】
このような場合、糸部材35を回収することができなくなるので、次に、図9、図10に基づいて糸部材35の姿勢を矯正する実施例を説明する。
巻玉ストックエリヤ4の待機位置には、一対の移送架5の搬送面に対して突出・没入自在としたストッパ69が設置され、巻戻し位置6にて先の巻玉3の巻戻し作業中、次の巻玉3を待機させている。このストッパ69の近傍位置に一対の垂直な縦梁70を設置し、この縦梁70の内側を案内として移動ブロック71を昇降機構を介して昇降自在としている。図示例においては流体シリンダ72を昇降機構として昇降自在としている。各移動ブロック71の上端にはアーム73がピン結合されており、また各移動ブロック71の下端には進退機構として流体シリンダ74が傾動自在に支持されている。この流体シリンダ74のピストンロッド75の先端は前記アーム73の中間域に接続され、各アーム73の先端は矯正体76の両端に接続され、流体シリンダ74の作動で矯正体76を巻玉3に対して、アームのピン結合部を支点として旋回しながら、接近・離間自在の構成としている。この矯正体76の巻玉3に面する側には、図10に示すように、糸部材35を吸着保持する吸着孔77が複数形成され、また矯正体76の一端は可撓性の排風ダクト78を介して排風機79に接続されている。
【0056】
巻戻し位置6にて先の巻玉3が巻戻されている間、移動ブロック71の上昇限位置において、アーム73を進退機構(流体シリンダ74)の作動で図9中、反時計方向へ回動させて、次の巻玉3の下流側の長手方向へ矯正体76を押し付けて当接させる。この当接時、巻玉3にガイドとして巻き付けられている複数列の糸部材35は、吸着孔77を介して矯正体76に吸着保持される。糸部材35の吸着保持後、流体を制御して矯正体76の巻玉3に対する位置をロックしたまま、昇降機構(流体シリンダ72)の作動によって移動ブロック71を下降させる。移動ブロック71が下降すると、各糸部材35は矯正体76に吸着保持されたまま、徐々に巻玉3との間で引っ張られる状態となる。したがって、仮に、ガイドとして巻き付けられていた糸部材35の終端が、巻玉3となったベニヤ単板1の繊維に絡み付いていたり、巻玉3の表面の毛羽立った繊維に糸部材35の中途が絡んで、垂れ下がる位置が狂っていたとしても、移動ブロック71が下降限位置に至るまでに緊張状態となり、繊維との絡み付きが解消される。矯正体76の下降限において、糸部材35と矯正体76の保持状態が解除されると、複数列の糸部材35は、巻玉3外周からほぼ真下に垂れ下がった状態となり、その姿勢が矯正されることになる。尚、上記実施例においては、矯正体76の進退機構を流体シリンダ74としているが、これに限定されることなく、ラック・ピニオン動、クランク運動等に代替してもよい。また移動ブロック71の昇降機構を流体シリンダ72としているが、これも同様に、前記記載のような減速機付きモータの正転・逆転によるタイミングベルトの前・後回動、ラック・ピニオン動、クランク運動等に代替してもよい。
【0057】
矯正後、先の巻玉3の巻戻し完了にともない、ストッパ69を搬送面から没入させ、この巻玉3を巻戻し位置6まで移送させる。このとき、矯正体76は下限位置にあるので移送には支障を来さない。
尚、上記実施例は説明の便宜上、巻玉ストックエリヤ4の待機位置において、先の巻玉3が巻戻し位置6で巻戻している間に実施するとしているが、これを巻戻し位置6において、巻戻し作業に先立って実施する場合もある。
【0058】
次に、図11に基づいて糸部材35の姿勢を矯正する他の実施例を説明する。
前記巻戻し位置6の下流側、すなわち、一対の移送架5に設置されたリール受8の下流側にリニヤウエイ80を敷設し、このリニヤウエイ80上にリニヤブロック81を移動自在に乗せ、このリニヤブロック81にブラケット82を介して、前記記載と同様の矯正体76を取り付けている。移送架5のさらに下流側には、前記矯正体76を巻玉3に対して、接近・離間自在とする進退機構が設置されている。図示例においてはこの進退機構として流体シリンダ83が採用されており、そのピストンロッド84の先端を前記ブラケット82に接続している。
【0059】
この実施例においては、まず、進退機構(流体シリンダ83)の作動によって、矯正体76を後退限位置、或いは巻玉3に干渉しない位置まで後退させる。巻玉3は移送架5上を移動してリール受8位置に至り、このリール受8とリール押え15によって巻玉3の軸受部分を回転可能に支持する。このとき、各駆動案内帯23は巻玉3から離れた下限位置にて待機している。次いで、流体シリンダ83のピストンロッド84を伸長させて、矯正体76をリニヤウエイ80に沿って巻玉3の下流側の長手方向へ押し付けて当接させる。この当接時、前記記載と同様、巻玉3にガイドとして巻き付けられている複数列の糸部材35は、吸着孔77を介して矯正体76に吸着保持される。糸部材35の吸着保持後、流体シリンダ83のピストンロッド84を縮小させると、矯正体76はリニヤウエイ80上、後退し始める。この矯正体76の後退途上、各糸部材35は矯正体76に吸着保持されたまま、図11に二点鎖線に示すように、徐々に巻玉3との間で引っ張られる状態となる。したがって、仮に、ガイドとして巻き付けられていた糸部材35の終端が、巻玉3となったベニヤ単板1の繊維に絡み付いていたり、巻玉3の表面の毛羽立った繊維に糸部材35の中途が絡んで、垂れ下がる位置が狂っていたとしても、矯正体76が後退限位置に至るまでに緊張状態となり、繊維との絡み付きが、解消される。その後、矯正体76が後退限位置に至ると、各糸部材35は矯正体76との吸着保持が解除され、複数列の糸部材35は巻玉3位置より横方向に引っ張られていた状態から、自重で巻玉3外周からほぼ真下に垂れ下がった状態となり、その姿勢が矯正されることになる。
【0060】
尚、上記実施例における矯正体76の進退機構は、流体シリンダ83の伸縮動としているが、これに限定されることなく、前記記載のような減速機付きモータの正転・逆転によるタイミングベルトの前・後回動、ラック・ピニオン動、クランク運動等に代替してもよい。また、上記実施例は説明の便宜上、巻戻し位置6において、巻戻し作業に先立って実施するとしているが、これを巻玉ストックエリヤ4の待機位置において、先の巻玉3が巻戻し位置6で巻戻している間に実施する場合もある。
【0061】
上記各実施例においては、矯正体76に吸着孔77を形成して、糸部材35を吸着保持しながら姿勢を矯正しているが、保持状態を吸着孔77に代替して、矯正体76の巻玉3に面する側に、糸部材35との絡み付きによる保持を発生させる、接着テープ、ガムテープ等の粘着性シートを貼り付ける場合もある。また、この他に、図12に示すように、マジックテープ、砥粒が付着されているサンディングペーパー等の高摩擦部材を取り付けたり、または矯正体の表面を打撃によって凹凸を形成したり、ヤスリ掛け或いはローレット加工を施して微細な凸部85を形成して糸部材35との絡み付きによる保持を発生させることもある。この場合、矯正体76の下降、或いは後退によって糸部材35との緊張状態を発生させるのは、粘着シートによる絡み付き保持、或いは微細な凸部85による絡み付き保持による。尚、吸着保持を発生させる吸着孔77、或いは絡み付き保持を発生させる粘着シート、微細な凸部85は、矯正体76の巻玉3に面する側の全面に形成しても良いが、図12に示すように、巻玉3の長手方向に任意間隔を置いてガイドとして巻き付けられている糸部材35の位置の近傍に或幅で形成しても良い。
【0062】
また、前記糸巻車57の胴部60を図13に示すように、両端鍔部分から内方の谷部に向かって下り勾配となる鼓型状とし、この谷部をV字状の溝部86とすると共に、谷部を境に左右2個の構成部品を嵌め込み方式、或いは螺着方式等によって着脱自在に構成することにより、回収後の糸部材35の胴部60からの取り出しを容易とする場合もある。この糸巻車57によれば、糸部材35の糸巻車57への巻き付き開始時、胴部60に至った糸部材35の先端部分が勾配に沿ってほぼ中央に位置する谷部のV字状の溝部86に至り、巻き付きが確実となるものである。また、糸部材35を巻取り終わった後、中央部を境に糸巻車57を左右に離脱させれば、巻取った糸部材35を糸巻車57から容易に取り出すことができ、逆に次回の作業に際しては、離脱した2個の部品を装着させれば足り、作業性の向上を期し得るものである。
【0063】
また、上記各実施例においては、前記糸巻車57の胴部60を表面平滑とした場合を前提として説明しているが、この胴部60に糸部材35の巻付けを容易とする接着テープ、ガムテープ等の粘着性シートを貼り付ける場合もある。また、この他に砥粒が付着されているサンディングペーパー等の高摩擦部材を胴部60に取り付けたり、またはこの胴部60の表面を打撃によって凹凸を形成したり、ヤスリ掛け或いは図14に示すように、ローレット加工を施して微細な凸部87を形成する等、胴部60自体を摩擦係数が大になるように加工して、胴部60に糸部材35の巻付けを容易とする場合がある。
【0064】
したがって、糸部材35の糸巻車57への巻き付き開始時、糸部材35の先端自由端部分が胴部60の表面部のいずれかに接触すれば、表面が粘着シートまたは微細な凸部87であるので容易に胴部60に絡み付くことになり、糸部材35の先端自由端部分が糸巻車57への巻付けを予定している位置より多少ずれたとしても、糸巻車57への巻付きは支障無く実施される。その後、糸巻車57の継続回動に伴って、糸部材35は巻玉3と糸巻車57間で緊張状態に維持され、前記記載と同様、巻玉3からのベニヤ単板1巻戻しに同期して、巻玉3にガイドとして巻き付けられている各糸部材35は糸巻車57に巻取られることになる。
【0065】
また、前記糸案内ガイド61を、図15に示すように、断面形状アーチ型とした偏平の半球状に形成し、糸巻車57の胴部60の表面から或間隔を置いて、糸部材35の導入側ほぼ半分を開放状態となるように、両端鍔部分に取り付ける場合もある。これによれば、糸部材35はその巻き付け開始時に、先端がエヤーの噴出(吹き出し)或いは排風(吸引)によって、胴部60の下部と半球状の糸案内ガイド61の下部間より案内される。このとき、噴出気流(吹き出し気流)或いは排風気流(吸引気流)は、断面形状アーチ型の最頂部(最凹部)を偏平の半球状の下部から上部に向かって流れているので、糸部材35の先端はこの気流に乗って、糸案内ガイド61の最頂部を通って上部に至り、気流が途絶えた時点で自重にて胴部60上に落下することになる。したがって、糸部材35の先端は、糸巻車57の胴部60を半周以上巻掛かった状態であり、糸巻車57の図15中反時計方向への回動に伴い、容易に巻き付くことになる。
【0066】
特に、前記記載の鼓型状とした胴部60であれば、糸案内ガイド61の上部から落下した糸部材35の先端部分は勾配に沿ってほぼ中央に位置する谷部のV字状の溝部86に至り、巻き付きが確実となるものである。
【0067】
尚、本実施例においては、説明の便宜上、図13,図14に示す構造の糸巻車57、図15に示す構造の糸案内ガイド61を、糸部材35の回収装置の必須構成として説明しているが、これらを別個独立して使用する場合もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベニヤ単板の巻戻しの実施例を示す側面図。
【図2】図1の平面図。
【図3】糸部材の回収装置の実施例を示す側面図。
【図4】図3の平面図。
【図5】糸部材の回収装置の他の実施例を示す側面図。
【図6】図5の作動説明一部切り欠き斜視図。
【図7】糸部材の回収装置の他の実施例を示す平面図。
【図8】図7のA−A線矢視図。
【図9】糸部材の姿勢矯正装置の実施例を示す斜視図。
【図10】矯正体の背面図。
【図11】糸部材の姿勢矯正装置の他の実施例を示す斜視図。
【図12】糸部材の姿勢矯正装置の他の実施例を示す平面図。
【図13】糸巻車の他の実施例を示す側面図。
【図14】糸巻車の他の実施例を示す斜視図。
【図15】糸案内ガイドの他の実施例を示す斜視図。
【図16】従来装置を示す側面図。
【図17】ベニヤ単板の巻戻しの他の実施例を示す側面図。
【図18】ベニヤ単板の折り返しの他の実施例を示す側面図。
【符号の説明】
1 ベニヤ単板
2 巻取りリール
3 巻玉
6 巻戻し位置
19 支持軸
20 基端部プーリ
21 支持腕
22 先端部プーリ
23 駆動案内帯
28 プーリ
28s プーリ軸
29 折り返し案内部材
31 折り返しコンベヤ
35 糸部材
36 通直の繰り出しロール
41 分割状の繰り出しロール
42 回収箱
50 走行体
53 ノズル
57 糸巻車
76 矯正体
P 中継プーリ
Claims (12)
- ベニヤ単板を搬送する搬送帯が巻掛けされているプーリと、
このプーリよりその直径が大であって回転中心をプーリと同一として回転可能に設置され、前記搬送帯上を搬送されるベニヤ単板がその折り返し途上において乗り移る中継プーリと、
この中継プーリのベニヤ単板折り返し側の外周面に摺接して、中継プーリ上をベニヤ単板が折り返されるときにこのベニヤ単板をその外方より挟んだ状態で折り返す折り返し案内部材と、
を備えたことを特徴とするベニヤ単板折り返し装置。 - 前記中継プーリは、前記プーリが固着されている駆動軸にこのプーリと横方向に並んだ状態で遊転自在に複数個取り付けられている請求項1記載のベニヤ単板折り返し装置。
- 前記折り返し案内部材は、前記中継プーリの曲率に沿った円弧形状をその外側対向面に有した枠体にプーリを複数個支承して、これらプーリ間に無端帯を巻掛けして構成され、前記プーリのいずれかのプーリ軸に駆動を付与した請求項1又は2記載のベニヤ単板折り返し装置。
- 前記中継プーリは、前記プーリが固着されている駆動軸にこのプーリと横方向に並んだ状態で遊転自在に取り付けられ、その外周部分と接触するタッチロールの駆動を受動している請求項1又は2記載のベニヤ単板折り返し装置。
- 巻戻し位置に巻玉を巻き付けた巻取りリールの両端軸受部分を回転可能に支持し、この巻戻し位置の下方位置を基端とし先端を自由端とした駆動案内帯を巻取りリールの軸芯方向に複数列設置するとともに、この駆動案内帯を巻玉方向へ前記基端を支点として先端を旋回させることによって前記巻玉の外周の一部に押し付け、この駆動案内帯を回動させて巻戻したベニヤ単板を、前記基端部において対向して設置された折り返し案内部材との間でその巻戻し速度より遅い周速で折り返すことを特徴とするベニヤ単板巻玉の巻戻し装置。
- 巻戻し位置のリール受け部に両端軸受部分が回転可能に支持され、巻玉を巻き付けた巻取りリールと、
前記巻戻し位置の下方位置に前記巻取りリールの軸芯方向とほぼ平行に設置された支持軸に複数個固着された基端部プーリと、
この基端部プーリと先端に位置する先端部プーリとの間にそれぞれ巻掛けされ、前記支持軸を支点として先端を旋回自在とし、前記巻玉の外周の一部に押し付け可能となる駆動案内帯と、
前記基端部プーリよりその直径が大であってこの基端部プーリと並んで前記支持軸に回転可能に設置され、前記駆動案内帯上を搬送されるベニヤ単板がその折り返し途上において乗り移る中継プーリと、
この中継プーリのベニヤ単板折り返し側の外周面に摺接して、中継プーリ上をベニヤ単板が折り返されるときにこのベニヤ単板をその外方より挟んだ状態で折り返す折り返し案内部材と、
を少なくとも備えたことを特徴とするベニヤ単板巻玉の巻戻し装置。 - 前記巻戻し位置の下流位置に設置された複数個の糸巻車に対して、巻戻し位置の上流側より往復動自在に設置された走行体と、この走行体に巻玉の長手方向に亘って複数列ベニヤ単板のガイドとして巻き付けられ、その先端自由端が巻玉より垂れ下がっている糸部材の終端を把持するために複数個取り付けられた把持体と、この把持体に設置された送風ダクトに連通するノズルとを含む請求項5又は6記載のベニヤ単板巻玉の巻戻し装置。
- 前記巻戻し位置の下流位置に、巻玉の長手方向に亘って複数列ベニヤ単板のガイドとして巻き付けられ、その先端自由端が巻玉より垂れ下がっている糸部材に対応する複数個の糸巻車と、この糸巻車が設置されて巻戻し位置に対して往復動自在とした架台と、この糸巻車の巻き付け部に設置されて排風ダクトに連通する吸引孔とを含む請求項5又は6記載のベニヤ単板巻玉の巻戻し装置。
- 前記巻戻し位置の下方位置に、巻玉の長手方向に亘って複数列ベニヤ単板のガイドとして巻き付けられ、その先端自由端が巻玉より垂れ下がっている糸部材に対応して、一方及び/又は他方に互いに接離自在とした一対の繰り出しロールを含む請求項5又は6記載のベニヤ単板巻玉の巻戻し装置。
- 前記中継プーリは、前記基端部プーリが固着されている支持軸にこの基端部プーリと横方向に並んだ状態で遊転自在に複数個取り付けられている請求項6記載のベニヤ単板巻玉の巻戻し装置。
- 前記折り返し案内部材は、前記中継プーリの曲率に沿った円弧形状をその外側対向面に有した枠体にプーリを複数個支承して、これらプーリ間に無端帯を巻掛けして構成され、前記プーリのいずれかのプーリ軸に駆動を付与した請求項6記載のベニヤ単板巻玉の巻戻し装置。
- 前記中継プーリは、前記基端部プーリが固着されている支持軸にこの基端部プーリと横方向に並んだ状態で遊転自在に取り付けられ、その外周部分と接触するタッチロールの駆動を受動している請求項6又は10記載のベニヤ単板巻玉の巻戻し装置。
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