JP4132265B2 - ブロック共重合体およびその成形品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性を有すると共に、熱安定性に優れ、かつ高い硬度を有する場合であっても優れたエラストマー特性を発揮し得ることから、熱可塑性エラストマーとして幅広い用途に利用可能な新規なブロック共重合体に関する。また、本発明は、該ブロック共重合体からなるエラストマー性材料および成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱可塑性エラストマーは成形の容易さを兼ね備えたエラストマー性材料として自動車部品、電子・電気機器部品、建築・土木用途などに広く用いられている。特に、A−B−A型ブロック共重合体であるポリスチレン−ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体、ポリスチレン−水素添加ポリブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体などに代表されるスチレン系熱可塑性エラストマーは、硬質ブロック(ポリスチレンブロック)の含量、分子量等の条件を適宜選択することにより、応力−ひずみ特性などに代表されるエラストマー特性を良好なものにできることから、工業的に広く用いられている材料である(例えば、小松公栄著「熱可塑性エラストマー−基礎・応用・市場・将来展望−」(1995年10月30日 日刊工業新聞社発行)など参照)。
上記のスチレン系熱可塑性エラストマーに相当するA−B−A型ブロック共重合体は、硬質ブロックであるポリスチレンブロックの含量を増加させていくに従って、分子の集合体におけるミクロ相分離構造が球状から柱状構造を経てラメラ構造に変化してしまうため、硬度は上昇するものの、樹脂的性質を有するようになり優れたエラストマー特性を有さなくなる。従って、この種のA−B−A型ブロック共重合体では、高い硬度と優れたエラストマー特性の両立は困難である。
【0003】
なお、上記のような、ブロック共重合体における重合体ブロック組成とミクロ相分離構造との関係については、A−B−A型以外のブロック共重合体についても検討されており、ポリスチレン、ポリイソプレンおよびポリ2−ビニルピリジンを構成ブロック成分とするA−B−C型ブロック共重合体では、特異的に、ミクロ相分離構造において三相共連続構造が柱状構造とラメラ構造の間の比較的広い組成領域において安定して出現することが報告されている(例えば、Macromolecules、1994年、第27巻、第6755〜6760頁など参照)。しかしながら、同じA−B−C型ブロック共重合体であっても、ポリスチレン、ポリブタジエンおよびポリメタクリル酸メチルの3ブロック成分から構成されるものでは、三相共連続構造を形成することは報告されていない(例えば、Macromolecules 1995年、第28巻、第3080〜3097頁など参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、上記のポリスチレン、ポリイソプレンおよびポリ2−ビニルピリジンを構成ブロック成分とするA−B−C型ブロック共重合体について種々検討した結果、その組成比に応じては、高い硬度を有する場合であっても優れたエラストマー特性を発揮させることが可能であること、および、この性質は、硬質ブロック(ポリスチレンブロックおよびポリ2−ビニルピリジンブロック)の含有量が比較的高い組成領域でも特異的に三相共連続構造を形成していることに由来するものであることを見出した。しかしながら、この種のブロック共重合体は熱安定性に劣り、実用的な用途面における制約が大きいことも判明した。
しかして、本発明の課題は、高い硬度を有する場合であっても優れたエラストマー特性を発揮させることが可能であり、しかも熱安定性にも優れた新規な熱可塑性重合体、ならびに、そのような優れた性質を発揮するエラストマー性材料および成形品を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、検討を重ねた結果、特定のA−B−C型ブロック共重合体において上記の課題が達成されうることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】
すなわち、本発明によれば上記の課題のひとつは、式
【0007】
【化3】
A−B−C (I)
【0008】
(式中、Aは数平均分子量1000〜30万のスチレン系重合体ブロック;Bは数平均分子量8000〜90万の共役ジエン系重合体ブロックまたはその水素添加物;Cは数平均分子量1000〜30万の(メタ)アクリレート系重合体ブロック;であり、そのうちの少なくともブロックAを含む1個または2個の重合体ブロックが硬質ブロックであり、かつ残りのブロックBおよびブロックCのうちの2個または1個の重合体ブロックが軟質ブロックである。)
【0009】
で示される化学構造を分子主鎖中に有するようにアニオン重合法により単量体の付加重合反応を段階的に行うことにより得られ、かつ分子の集合体において三相共連続のミクロ相分離構造を形成しているブロック共重合体を提供することによって達成される。
【0010】
本発明によれば、上記の他の課題のひとつは、上記式(I)で示される化学構造を分子主鎖中に有するブロック共重合体からなり、かつ該ブロック共重合体が三相共連続のミクロ相分離構造を形成しているエラストマー性材料を提供することによって達成される。
【0011】
また、本発明によれば、上記のさらに他の課題は、少なくとも一部が上記エラストマー性材料から構成されている成形品を提供することによって達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のブロック共重合体は、相互に化学構造の相違するA、BおよびCの3種の重合体ブロックを分子主鎖中に含有し、分子の集合体において三相共連続のミクロ相分離構造を形成しているものである。ただし、Aはスチレン系重合体ブロック、Bは共役ジエン系重合体ブロックまたはその水素添加物、Cは(メタ)アクリレート系重合体ブロックであり、そのうちの少なくともブロックAを含む1個または2個の重合体ブロックが硬質ブロックであり、かつ残りのブロックBおよびブロックCのうちの2個または1個の重合体ブロックが軟質ブロックである。なお、本明細書においては、上記「(メタ)アクリレート系単量体」はアクリレート系単量体とメタクリレート系単量体の総称を意味するものとする。
【0013】
本発明のブロック共重合体における硬質ブロックは、ブロック共重合体における引張強度が特に良好となる点から、20℃を超える温度域に実質的に単一のガラス転移点を有することが好ましく、40℃以上の温度域に実質的に単一のガラス転移点を有することがより好ましい。このようなガラス転移点を有する硬質ブロックを形成させる目的においては、主として、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−tert−ブチルスチレンなどのスチレン系単量体;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸sec−ブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸トリフルオロメチル、アクリル酸tert−ブチルなどの(メタ)アクリレート系単量体;およびシクロヘキサジエンなどの共役ジエン系単量体のうちの1種以上の単量体を使用することが好ましい。硬質ブロックは、1種類の単量体の付加重合によって形成される単独重合体ブロックであっても、2種類以上の単量体の付加重合によって形成される共重合体ブロックであっても、またこれらの重合体ブロック中の不飽和部分が部分的または完全に水素添加されてなる水素添加物ブロックであってもよい。硬質ブロックを構成する重合体の例としては、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、ポリビニルトルエン、ポリp−tert−ブチルスチレンなどのスチレン系重合体;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸プロピル、ポリメタクリル酸sec−ブチル、ポリメタクリル酸tert−ブチル、ポリメタクリル酸グリシジル、ポリメタクリル酸トリフルオロメチル、ポリアクリル酸tert−ブチルなどの(メタ)アクリレート系重合体(本明細書においては、「(メタ)アクリレート系重合体」はアクリレート系重合体とメタクリレート系重合体の総称を意味する);ポリシクロヘキサジエン、水添ポリシクロヘキサジエンなどの共役ジエン系重合体などを挙げることができる。
【0014】
本発明のブロック共重合体における軟質ブロックは、ブロック共重合体における応力解放後の戻りなどに代表されるエラストマー特性が特に良好となる点から、20℃以下の温度域に実質的に単一のガラス転移点を有することが好ましく、10℃以下の温度域に実質的に単一のガラス転移点を有することがより好ましい。このようなガラス転移点を有する軟質ブロックを形成させる目的においては、主として、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸sec−ブチル、アクリル酸ヘプチル、アクリル酸3−ペンチル、アクリル酸ヘキシルなど(メタ)アクリレート系単量体;およびブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン系単量体のうちの1種以上の単量体を使用することが好ましい。軟質ブロックは、1種類の単量体の付加重合によって形成される単独重合体ブロックであっても、2種類以上の単量体の付加重合によって形成される共重合体ブロックであっても、またこれらの重合体ブロック中の不飽和部分が部分的または完全に水素添加されてなる水素添加物ブロックであってもよい。軟質ブロックを構成する重合体の例としては、ポリメタクリル酸ヘキシル、ポリメタクリル酸オクチル、ポリメタクリル酸デシル、ポリメタクリル酸ラウリル、ポリメタクリル酸2−エチルヘキシル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸プロピル、ポリアクリル酸イソプロピル、ポリアクリル酸n−ブチル、ポリアクリル酸sec−ブチル、ポリアクリル酸ヘプチル、ポリアクリル酸3−ペンチル、ポリアクリル酸ヘキシルなどの(メタ)アクリレート系重合体;ポリブタジエン、ポリイソプレン、水添ポリブタジエン、水添ポリイソプレンなどの共役ジエン系重合体などを挙げることができる。
【0015】
本発明のブロック共重合体においては、A、BおよびCの各重合体ブロックのうちの1個が硬質ブロックであり、かつ残りの2個が軟質ブロックであるか、またはA、BおよびCの各重合体ブロックのうちの2個が硬質ブロックであり、かつ残りの1個が軟質ブロックである。この限りにおいては、A、BおよびCの重合体ブロックはそれぞれ硬質ブロックであっても軟質ブロックであってもよく、硬質ブロックと軟質ブロックの配列順序は特に制限されるものではない。ただし、熱可塑性エラストマーとしての特性が特に良好に発揮され易い点において、AブロックおよびCブロックがそれぞれ硬質ブロックであり、Bブロックが軟質ブロックであることが好ましい。なお、本発明のブロック共重合体は、トリブロック共重合体に限定されるものではない。
【0016】
本発明のブロック共重合体における重合体ブロックの組合せのうち、(硬質ブロック)−(軟質ブロック)−(硬質ブロック)から構成される好ましい代表例としては、以下のものを挙げることができる。
【0017】
(ポリスチレン)−(ポリブタジエン)−(ポリメチルメタクリレート);
(ポリスチレン)−(ポリイソプレン)−(ポリメチルメタクリレート);
(ポリスチレン)−(ポリブタジエンの水素添加物)−(ポリメチルメタクリレート);
(ポリスチレン)−(ポリイソプレンの水素添加物)−(ポリメチルメタクリレート)
【0018】
本発明のブロック共重合体は、その分子の集合体において、Aブロック、BブロックおよびCブロックがそれぞれミクロ相分離した相を形成し、しかもその相分離構造が三相共連続構造となることが必要である。ここで、このような三相共連続のミクロ相分離構造は、溶融混練後冷却、溶液の溶媒除去などの方法によって製造されたブロック共重合体の集合体の一部分を試料として切り出し、その試料を互いに角度をなす2以上の方向にそれぞれ切削することによって、20〜100nm程度の範囲内の厚みを有する2種以上の薄片を作製し、それぞれを、直接透過型電子顕微鏡(以下、TEMと略称する)などの手段で観察し、例えばOTDD(orderd−tricontinuous−double−diamond)構造(例えば、Macromolecules、1994年、第27巻、第6755〜6760頁など参照)などに代表されるような三相共連続構造と同様の構造であることを確認することによって判定することができる。また、薄片の観察の前に、必要に応じて四酸化オスミウム、四酸化ルテニウム等の電子染色試薬で所望の相を選択的に染色してもよい。なお、三相共連続構造を形成する性質の有無を確認するための試料の作製に際しては、ブロック共重合体が集合状態において三相共連続構造を形成し易いような作製条件を採用することが好ましい。例えば、該試料をブロック重合体溶液からの溶媒除去によって作製する場合には、A、B、Cの各ブロックに対する溶解性があまり相違することがないような溶媒を使用して重合体溶液を調製することが好ましい。また、該試料をブロック重合体の溶融冷却によって作製する場合には、十分なせん断力を付与しながらブロック共重合体を十分な時間溶融混練し、次いで集合状態の重合体の各部の温度ができるだけ均一となるような条件下で冷却・固化させることが好ましい。
【0019】
本発明のブロック共重合体の数平均分子量は必ずしも限られるものではないが、2万〜100万の範囲内であることが好ましい。本発明のブロック共重合体では、(重量平均分子量)/(数平均分子量)の比で表される分子量分布が1.0〜1.5の範囲内であることが好ましい。
本発明のブロック共重合体中における各ブロックの数平均分子量は、ブロック共重合体の集合体のミクロ相分離構造が三相共連続構造になり得る限りにおいて、Aブロックが1000〜30万の範囲内であり、Bブロックが8000〜90万の範囲内であり、かつCブロックが1000〜30万の範囲内である。
また、本発明のブロック共重合体は、その分子主鎖末端または側鎖に水酸基、カルボン酸基、アミノ基、エポキシ基などの官能基を有していても構わない。
【0020】
本発明のブロック共重合体は、公知のアニオン重合法に準じて所定の単量体の付加重合反応を段階的に行うことにより、水素添加されていないA、BおよびCの各ブロックを含む所定の重合体ブロックを任意の順序で順次形成させ、必要に応じ、さらに水素添加反応を行うことによって製造することができる。なお、ブロック共重合体が三相共連続構造を形成し得るか否かは、各ブロックを構成する単量体の種類、各ブロックの数平均分子量の相対割合等の条件に依存するので、本発明のブロック共重合体を製造するに当たっては、これらの条件を予備実験等に基づいて適時選択しておくことが好ましい。
【0021】
上記の付加重合反応では、アニオン重合で通常用いられる条件を採用することができる。通常、重合温度としては−100℃〜+100℃の範囲内、重合時間としては0.01〜200時間の範囲内である。また重合雰囲気としては、乾燥アルゴン、窒素などの不活性ガス下であることが好ましい。
上記のアニオン重合における重合開始剤としては、使用する単量体のアニオン重合が通常可能な開始剤を適宜選択して利用することができる。その開始剤の例としては、金属ナトリウム、金属リチウム等のアルカリ金属;メチルリチウム、エチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム等の有機アルカリ金属化合物などを挙げることができる。
上記のアニオン重合では、通常のアニオン重合で使用可能な溶媒を適宜選択して用いることができるが、水素添加されていない各ブロックを形成させるための一連の重合の際には、所定の硬質ブロックおよび軟質ブロックを形成させるため、所定の単量体が所定の規則性で付加重合できるように、必要に応じて、常法に従い、重合途上で溶媒交換を行ったり、添加剤、溶媒等の添加を行ってもよい。上記のアニオン重合における溶媒としては、使用する単量体のアニオン重合が通常可能な溶媒を適宜選択して利用することができる。その溶媒としては、例えば、ヘキサン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素溶媒;ジエチルエーテル、アニソール、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等のエーテル溶媒などを単独でまたは混合して使用することができる。
【0022】
本発明のブロック共重合体のある種のものは上記のごとき付加重合反応によって製造することができるが、他の種類のものは、付加重合反応によって得られたブロック共重合体を、さらにその中に含まれる炭素−炭素不飽和二重結合部分の水素添加反応に供することによって製造される。水素添加反応は、公知の方法に準じて、例えば、溶媒中、水素添加触媒の存在下に接触水素添加することによって行うことができる。溶媒としては、ヘキサン、シクロヘキサンなどの、水素添加反応に対して不活性な溶媒が好ましく用いられる。触媒としては、例えば、ラネーニッケル、もしくはPt、Pd、Ru、Rh、Niなどの金属をカーボン、アルミナ、硅藻土などの担体に担持させてなる担持触媒などの不均一触媒;または遷移金属化合物と有機アルミニウム化合物、有機リチウム化合物等との組み合わせからなるチーグラー系触媒などが用いられる。水素添加反応におけるその他の条件については必ずしも限られるものではないが、水素圧としては常圧〜200kg/cm2の範囲内、反応温度としては常温〜250℃の範囲内、反応時間としては0.1〜200時間の範囲内が通常採用される。
【0023】
上記の付加重合後または水素添加後の反応混合液からのブロック共重合体の単離方法としては、必ずしも限られるものではないが、例えばブロック共重合体を含む反応混合液をメタノールなどの貧溶媒と接触させることにより凝固させ、凝固物を取り出し、予備乾燥させた後、加熱あるいは減圧下に乾燥させることによって本発明のブロック共重合体を得ることができる。
【0024】
本発明のブロック共重合体は熱可塑性を有するため、射出成形、押出し成形等の各種の成形方法に供することができ、シート状、ホース状、箱状、ボール状等の各種形状の成形品に成形することができる。本発明のブロック共重合体は、上述のように、その分子の集合体においてA、BおよびCの各ブロックがそれぞれミクロ相分離した相を形成し、しかもその相分離構造が三相共連続構造となるため、該ブロック共重合体を熱的な成形に付することによって、上記の三相共連続のミクロ相分離構造を呈しているエラストマー性材料から構成される成形品を製造することができる。必ずしも限られるものではないが、エラストマー性材料および成形品においてこのような三相共連続構造を均一に発現させるためには、これらの製造時に、ブロック共重合体を十分に溶融混練したり、十分なせん断力が付与されるような成形条件を採用したり、あるいは、溶融状態にある集合状態の重合体を各部の温度が均一となるような条件下で冷却・固化させることが好結果を与え易い。
【0025】
本発明のエラストマー性材料は、Aブロック、BブロックおよびCブロックがそれぞれミクロ相分離した相を形成し、しかもその相分離構造が三相共連続構造をなしていることが必要である。また本発明の成形品は、その少なくとも一部が、該三相連続構造をなしているエラストマー性材料から構成されていればよく、本発明の成形品には、該エラストマー性材料単独からなる成形品は勿論のこと、他の素材との複合体(積層体、2色成形品など)も包含される。
なお、これらの三相共連続のミクロ相分離構造は、エラストマー性材料または成形品のブロック共重合体からなる部分から切り出した試料を互いに角度をなす2以上の方向にそれぞれ切削することによって20〜100nm程度の範囲内の厚みを有する2種以上の薄片を作製し、それぞれを、上記の方法と同様にして観察することによって判定することができる。
【0026】
本発明のエラストマー性材料および本発明の成形品中のエラストマー性材料部分は、多くの場合、65〜95の範囲内のJIS A硬度を有すると共に、引張試験において500%〜1000%の範囲内の伸度と10%〜80%の範囲内の伸び率を示す。ここで、伸び率とは、引張試験において試料を固定した2個のチャック間の距離を、同試験前と試験終了から1時間経過後(試料が破断した場合には破断面同士を密接に接合させた状態とする)についてそれぞれ測定した場合、〔(試験1時間後でのチャック間距離)×100/(試験前チャック間距離)〕×100/(伸度(%))で算出される値(単位:%)である。
【0027】
本発明のエラストマー性材料および成形品は、熱安定性に優れ、さらに高硬度であっても優れたエラストマー特性を有するため、自動車用部品、スポーツ用品、弱電機器部品、電線ケーブル、土木建材などとして特に有利に使用される。さらに、本発明のブロック共重合体は、合成樹脂用の改質剤としても利用可能である。
【0028】
【実施例】
以下、本発明を実施例で具体的に説明する。なお、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
なお、以下の実施例および比較例では、溶媒および単量体として、通常のアニオン重合で用いる場合と同様に窒素気流下で十分に蒸留したものを用いた。
【0029】
実施例1((ポリスチレン)−(ポリイソプレン)−(ポリメタクリル酸メチル)のトリブロック共重合体の製造例)
窒素置換を行った1リットルオートクレーブ中にメチルシクロヘキサン230gおよびsec−ブチルリチウム(以降、s−BuLiと略称する)0.092gを仕込んだ後、スチレン17.3gを添加し40℃で3時間付加重合を行った。その後、重合体の一部をサンプリングし分析を行った。分析はポリスチレン換算ゲルパーミエーションクロマトグラフ(以降、GPCと略称する)により行い、数平均分子量(以降、Mnと略称する)および重量平均分子量/数平均分子量の比(以降、Mw/Mnと略称する)を求めた。その結果、Mn=12000、Mw/Mn=1.09のポリスチレンが形成されたことが判明した。
上記の重合後、イソプレン34.6gを系内に滴下し、40℃で3時間付加重合を行った。その後、得られた重合体の一部をサンプリングし分析を行った。分析では、GPCによりMnおよびMw/Mnを測定し、さらに核磁気共鳴吸収測定(以降、NMRと略称する)によりポリスチレン/ポリイソプレンの重量比を求めた。その結果、Mn=48700、Mw/Mn=1.09であり、ポリスチレン/ポリイソプレンの重量比が1/2であることが判明した。
得られた重合反応系に1,1−ジフェニルエチレン0.55gを添加し、40℃で1時間保持した後、−78℃まで冷却し、テトラヒドロフラン267gをゆっくりと滴下した。テトラヒドロフラン滴下終了後、さらに3時間撹拌を継続した後、系内にメタクリル酸メチルを17.3g添加し、−78℃で3時間付加重合を行った。その後、0.5gのメタノールを系内に添加し、重合を停止した。重合停止時に、得られた重合体の一部をサンプリングし、GPCおよびNMRで分析した結果、Mn=61200、Mw/Mn=1.05、ポリスチレン/ポリイソプレン/ポリメタクリル酸メチル(重量比)=1/2/1の(ポリスチレン)−(ポリイソプレン)−(ポリメタクリル酸メチル)のトリブロック共重合体が最終的に得られたことを確認できた。
このようにして得られた重合後の溶液をメタノール8000g中に注ぐことによって重合体を凝固させ、この凝固物を回収し、真空乾燥を30℃で20時間行うことによって、上記トリブロック共重合体69.2gを取得した。
次に、各重合体ブロックにおけるガラス転移点(以降、Tgと略称する)の測定を行った。重合体のサンプルを60℃で20時間真空乾燥した後、220℃で圧縮成形に供した。得られた試験片を用い、−150℃〜+250℃の温度領域において10℃/分の昇温速度で示差走査熱量分析を行った。その際、重合体中の重合体ブロックのガラス転移に由来する比熱の変化が認められた場合、その温度を該重合体ブロックのTgと決定した。その結果、ポリイソプレンブロックのTgが−70℃に、ポリスチレンブロックのTgが95℃に、ポリメタクリル酸メチルブロックのTgが110℃に観測された。
【0030】
比較例1((ポリスチレン)−(ポリイソプレン)−(ポリスチレン)のトリブロック共重合体の製造例)
窒素置換を行った1リットルオートクレーブ中にシクロヘキサン460gおよびs−BuLi0.092gを仕込んだ後、スチレン17.3gを添加し、40℃で3時間付加重合を行った。その後、得られた重合体の一部をサンプリングし分析を行った。分析はポリスチレン換算GPCにより行い、MnおよびMw/Mnを求めた。その結果、Mn=12000、Mw/Mn=1.10のポリスチレンが形成されたことが判明した。
上記の重合後、イソプレン34.6gを系内に滴下し、40℃で3時間付加重合を行った。その後、得られた重合体の一部をサンプリングし分析を行った。分析はGPCによりMnおよびMw/Mnを測定し、さらにNMRによりポリイソプレンブロック/ポリスチレンブロックの重量比(以降、PIp/PStと略称する)を求めた。その結果、Mn=48700、Mw/Mn=1.08、PIp/PSt=2/1であることが判明した。
得られた重合反応系にスチレン17.3gを添加し、40℃で3時間付加重合を行った。その後、0.5gのメタノールを系内に添加し、重合を停止した。
重合停止時に、得られた重合体の一部をサンプリングし、GPCおよびNMRで分析した結果、Mn=60700、Mw/Mn=1.06、PIp/PSt=1/1の(ポリスチレン)−(ポリイソプレン)−(ポリスチレン)のトリブロック共重合体が最終的に得られたことを確認できた。
このようにして得られた重合後の溶液をメタノール8000g中に注ぐことによって重合体を凝固させ、この凝固物を回収し、真空乾燥を30℃で20時間行うことによって、上記トリブロック共重合体69.2gを取得した。
【0031】
比較例2((ポリスチレン)−(ポリイソプレン)−(ポリ2−ビニルピリジン)のトリブロック共重合体の製造例)
窒素置換を行った1リットルオートクレーブ中にテトラヒドロフラン530gを仕込み−78℃に冷却した後、s−BuLi0.037gを仕込んだ後、スチレン7.0gを添加し1時間付加重合を行った。その後、得られた重合体の一部をサンプリングし分析を行った。分析はGPCにより行い、MnおよびMw/Mnを求めた。その結果、Mn=12000、Mw/Mn=1.05のポリスチレンが形成されたことが判明した。
上記の重合後、イソプレン14.0gを系内に滴下し−78℃で48時間付加重合を行った。その後、得られた重合体の一部をサンプリングし分析を行った。分析はGPCによりMnおよびMw/Mnを測定し、さらにNMRによりPIp/PStを求めた。Mn=48500、Mw/Mn=1.10、PIp/PSt=2/1であることが判明した。
得られた重合反応系に2−ビニルピリジン7.0gを添加し−78℃で10時間付加重合を行った。その後、0.5gのメタノールを系内に添加し、重合を停止した。
重合停止時に、得られた重合体の一部をサンプリングし、GPCで分析した結果、Mn=60600、Mw/Mn=1.09であり、またNMRよりポリスチレン/ポリイソプレン/ポリ2−ビニルピリジンの重量比が1/2/1である(ポリスチレン)−(ポリイソプレン)−(ポリ2−ビニルピリジン)のトリブロック共重合体が最終的に得られたことを確認できた。
このようにして得られた重合後の溶液をメタノール2500g中に注ぐことによって重合体を凝固させ、この凝固物を回収し、真空乾燥を30℃で20時間行うことによって上記トリブロック共重合体28.0gを取得した。
【0032】
評価試験例
上記の実施例および比較例でそれぞれ得られたブロック共重合体を、以下に示す各種の観察および測定試験に供した。
【0033】
(1)TEM観察
各ブロック共重合体を40℃で20時間乾燥した後、均一な厚みを有するプレス金型で220℃で圧縮成形した後、プレス金型ごと冷却プレスすることにより金型内のブロック共重合体各部の温度が均一となるように20℃まで冷却し、厚さ1mmのシート状のサンプルを作製した。このシート状サンプルの面の中央付近から約2mm四方の正方形の領域を切り取り、その切り取り片を、切削面が相互に90度の角度をなすような2方向にそれぞれ切削し、厚さ約50nmの2種の超薄片を作製した。これら2種の超薄片に対して、4酸化オスミウム蒸気中で一晩染色処理を施した。このようにして作製した2種の染色試料について、それぞれTEMにて、重合体ブロック相のミクロ相分離構造を観察した。
【0034】
(2)引張試験
上記と同様にして圧縮成形により作製したシート状のサンプルから、JIS規格加硫ゴム物理試験方法(JIS K6301)に記載される3号型ダンベルを打ち抜いた。このダンベルを用いて、引張速度500mm/minの条件で引張試験を行い、引張強度および伸度を測定した。また、試験後のサンプルの状態(白化等の変化の有無)を目視で確認した。さらに、ダンベル状サンプルを固定した2個のチャック間の距離を試験前に測定し(測定値を「L0」で表す)、試験後、破断したサンプル片を20℃で1時間静置したのち、破断面同士を密接に接合させた状態でチャック間の距離を測定し(測定値を「L1」で表す)、これらの測定値に基づいて、伸び率(%)=〔(L1/L0)×100/(伸度(%))〕×100を求めた。
【0035】
(3)硬度測定
上記と同様にして圧縮成形により作製したシート状のサンプルを厚さ12mmになるように重ね、JIS A型硬度計を用いて硬度測定を行った。
【0036】
(4)熱安定性測定
上記と同様にして圧縮成形により作製したシート状のサンプルを60℃で10時間乾燥した。このサンプルを用いて、窒素気流下、30℃より500℃まで10℃/minの昇温速度で熱重量減少測定を行い、5%重量減少温度を求めた。
【0037】
上記各種の観察または測定試験における結果を、以下の表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
上記の表1から、実施例1で得られた本発明のブロック共重合体は、三相共連続のミクロ相分離構造を形成していない比較例1のブロック共重合体と比較して、同程度の高硬度でありながら、引張試験後サンプルの状態に白化等の変化がなく、戻りも良好である(すなわち、引張試験後での「伸び率」の値が小さい)点に現れているように、顕著に優れたエラストマー特性を有していることが分かる。また、実施例1の本発明のブロック共重合体は、構成単量体成分において本発明とは相違する比較例2のブロック共重合体に比べて、優れた熱安定性を有することが分かる。
【0040】
【発明の効果】
本発明のブロック共重合体は、熱可塑性を有すると共に、熱安定性に優れ、しかも、高硬度においても優れたエラストマー特性を発揮できるため、各種成形品に成形することにより、エラストマー性材料として幅広い用途に利用することができる。
Claims (3)
- 式
で示される化学構造を分子主鎖中に有するようにアニオン重合法により単量体の付加重合反応を段階的に行うことにより得られ、かつ分子の集合体において三相共連続のミクロ相分離構造を形成しているブロック共重合体。 - 請求項1に記載のブロック共重合体からなり、かつ該ブロック共重合体が三相共連続のミクロ相分離構造を形成しているエラストマー性材料。
- 少なくとも一部が請求項2記載のエラストマー性材料から構成されている成形品。
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