JP4130734B2 - セラミックス分散鉄基合金の接合構造物とその製造法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セラミックスとして、特に酸化物を母材の中に微細に分散させた鉄基結晶体の非溶融接合構造物とその製造法及びその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の金属材料の構造物を組み立てる接合方法としては、材料を互いに突き合わせた部分を溶融させる溶接法が一般である。溶接により溶融部の材料の組織は解消され凝固組織になる。酸化物分散強化型合金では高温強度の主要構成因子の酸化物集合、粗大化が生じ、溶融部の高温強度は母材より大幅に低下する。また、その影響をできるだけ少なくする方法として、母材への溶接入熱を少なくすることができるレーザ溶接(特開平11−170088)、電子ビーム溶接(特開昭62−64486)、マイクロアーク溶接(特開平9−192838)、狭開先溶接方法(特開2000−246438)がある。また互いの被加工物を互いに付き合わせ高速回転して摩擦加熱により接合する方法(特開2000−015462)もあるがこれらのいずれの方法も母材の溶融現象が生じ、強度の低下は避けられない。
【0003】
酸化物分散強化化型鉄基合金では、強度低下が特に問題なければ、TIG法により溶接が可能であり、その場合はFe−Cr−Al系あるいは316ステンレス鋼系のものを使用する。一般的には、酸化物分散強化型鉄基合金の接合は多くの場合、銀蝋付けかリベット締めが主体である。この場合でも接合部の強度低下は避けられない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
近年、排出炭酸ガスの抑制あるいは地球資源の有効利用の観点から、天然資源を利用する各種熱機関はその作用温度(例えば、発電用ガスタービンでは燃焼ガス温度、蒸気タービンでは蒸気温度)を上昇させ、熱効率の向上を図る気運が高まってきている。
【0005】
作用温度の上昇により、熱機関に使用される耐熱部材には高温強度に優れ、信頼性の高い材料が求められる。特に、900℃を超える温度領域では耐酸化、耐食性あるいは高温強度、特に引張及びクリープ特性に優れた材料の適用が不可欠である。このような高温環境に耐える材料として母相の中に酸化物を微細に分散した酸化物分散強化型合金がある。
【0006】
本合金の製造プロセスは通常の溶解法では母相と分散する酸化物の比重及び融点の違いにより、母相の中に酸化物が均一に分散させることは不可能である。酸化物分散強化型合金の製造は母相を構成する各元素(例えば、鉄、ニッケル、クロム等)の粉末と酸化物(例えば、イットリア:Y2O3)の粉末を機械的に合金化する、いわゆるメカニカルアロイング法による。その後、熱間押し出しあるいはHIP処理を経て熱間ロール加工、冷間ロール加工が施され、所定の熱処理を行う。本プロセスで得られる形状は棒状、管、板及び線等である。
【0007】
この酸化物が分散した素材を接合して、構造物を形成させる時、例えば、低入熱溶接法としてレーザ溶接、電子ビーム溶接、マイクロアーク溶接あるいは狭開先溶接法を用いたとしても、溶融現象が生じる接合法である限り、接合部は融点まで温度が上がり、酸化物を微細に分散した組織は接合部で壊され、その場所の高温強度の大幅な低下は避けられない。
【0008】
本発明の目的は、セラミックス分散強化型合金の本来有している優れた高温特性を保持できる摩擦攪拌接合法によって接合するセラミックス分散強化型合金の接合構造物とその製造法及びその用途を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、平均粒径が300nm以下及びその分散距離が5000nm以下であるセラミックス粒子が分散したセラミックス粒子分散鉄基合金同士、又は前記鉄基合金と非セラミックス粒子分散鉄基合金とが摩擦攪拌接合法によって接合されていることを特徴とするセラミックス分散鉄基合金の接合構造物にあり、好ましくは前記接合が摩擦攪拌接合法によって前記セラミックス粒子分散鉄基合金の延性、好ましくは高温引張試験における伸び率及び絞り率の少なくとも一方が最も大きい温度領域で接合されていることを特徴とする。
【0010】
前記接合時の接合部の温度は、鉄基合金としてセラミックス粒子分散鉄基合金の延性が最も大きい温度領域が、好ましくは550〜850℃であり、より600〜700℃が好ましい。このような温度で接合することにより、セラミックス粒子分散鉄基合金として、その合金の持つ本来の特性を失わずにその合金同士又は他の鉄基合金との接合が行われるものである。又、セラミックス粒子の分散状態も維持される。
【0011】
即ち、本発明は、セラミックスとして、特に酸化物を分散させた主成分が鉄基結晶体の接合に関し、酸化物の平均粒径が300nm以下、その分散距離が5000nm以下であり、化学成分的又は結晶学的に同種又は異種の2つの酸化物分散合金を特定の温度領域での摩擦攪拌接合法によって接合するものである。
【0012】
又、本発明は、特にステンレス鋼として、オーステナイト系ステンレス鋼、マルテンサイト相及び焼戻しマルテンサイト相を含まないフェライト系ステンレス鋼及びオーステナイト相及びフェライト相が共存する2相ステンレス鋼と酸化物の平均粒が300nm以下で、その平均距離が5000nm以下の酸化物分散鉄基合金の2つの鋼が非溶融接合プロセスである摩擦攪拌接合法によって接合されることを特徴とする。
【0013】
更に、本発明は、前述のセラミックス粒子を有するセラミックス粒子分散鉄基合金同士、又は前記鉄基合金と非セラミックス粒子分散鉄基合金との被接合材を回転ツールの挿入によって摩擦攪拌接合するセラミックス分散鉄基合金接合構造物の製造法において、前記接合中の前記回転ツール近傍における前記被接合材の温度を前記セラミックス粒子分散鉄基合金の伸び率が最も大きい温度領域で前記摩擦攪拌接合することを特徴とする。
【0014】
又、前記接合の最中に水、オイル及び不活性ガスのいずれかの冷却剤の中、又は接合部の近傍又は全体に前述の冷却剤をかけながら接合するのが好ましい。
【0015】
摩擦攪拌接合は、高速回転する耐熱性、難反応性材料からなる回転ツールを接合しようとする部分に押し付けることにより発生する摩擦熱で容易に融点以下の高温となるが、本発明においては回転ツールの回転速度とその送り速度とを調整することにより回転ツール近傍の被接合材の温度を好ましい温度に設定することが出来る。回転ツールの回転とその移動によって金属被加工物に塑性流動を起こし両者が互いに攪拌接合されるものである。さらに回転ツールを接合線に沿って移動することにより直線接合、曲線接合部を含む接合構造物が作製できる。
【0016】
一方、酸化物(例えば、イットリア: )を微細に分散した鉄基材料がメカニカルアロイング法により製造されている。酸化物を微細に分散した状態を維持しつつ、高温強度、耐酸化性等の優れた特性を構造物として活かすとき、従来の溶融を伴う接合方法では酸化物の分散を維持することができず、非溶接部材としての用途に限定あるいはリベット等による機械的接合により構造物を形成している。従来の溶融を伴う接合方法では、接合部の酸化物微細分散状態に影響を与え、溶接部の高温強度の大幅な低下は避けられない。
【0017】
鉄基材料の摩擦攪拌接合は、高速回転する回転ツールが被加工物に押し込まれ、回転ツールと被摩擦加工物との間で生じる発熱で塑性流動し攪拌されるとき、十分に高温に耐える回転ツールの使用、及び攪拌部内部からの押し上げる圧力に耐えられる剛性をもった装置で実施できる。一般に摩擦攪拌部の温度は材料の融点以下でありAl合金を参照すれば(榎本正敏:軽金属溶接、36(1998)、25や岡村久宜、青田欣也、江角昌邦:軽金属、50(2000)、166−172)、摂氏温度で400℃に相当し、融点が1500℃付近にある鉄基材料では1000℃ぐらいにあると予想される。この程度の温度での摩擦攪拌部の組織、つまり酸化物の分散状態はほとんど変化しない。材料組織は溶接の場合の溶融後の凝固組織ではなく、また凝固収縮の発生もなく、変形も少ない。
【0018】
これらの効果から従来溶接法に比べて接合後の材料の品質変化、変形は十分に少ない特徴をもつ。特に、微細に分散している酸化物が転位の運動を阻止して、高温強度を十分確保する。従って、上記の摩擦攪拌接合は、具体的に、酸化物の平均粒径が300nm以下、好ましくは最大粒径が100μm以下、より好ましくは平均粒径又は最大粒径が1〜30nmで、その分散距離は5000nm以下(好ましくは10〜500nm)である酸化物分散合金同士及びこの酸化物分散合金とオーステナイト系、フェライト系、オーステナイト相及びフェライト相が共存する2相のステンレス鋼に対して、最良の効果を発揮する。
【0019】
酸化物を微細に分散した鉄基結晶体の優れた高温特性をより十分保持でき、接合構造物内の残留応力をより低減し、また構造物の変形をより低減するためには、接合時に接合部の冷却速度を促進する水又はオイル又は不活性ガスのいずれかの冷却剤で接合部を冷却することがより一層効果的である。
【0020】
本発明における好適な用途は、ガスタービン燃焼器用ライナーである。このガスタービンのタービンへの入口温度として、燃焼温度が1450℃以上の高温で大きな効果が得られる。
【0021】
【発明の実施の形態】
(実施例1)
表1は、本発明に係る突き合わせ摩擦攪拌接合の試験に供される板状供試材の主要化学成分(重量%)である。ここでは鉄基酸化物分散合金(No.1)、No.1と突き合わせ接合されるオーステナイト系ステンレス鋼(No.2)、フェライト系ステンレス鋼(No.3)及び2相ステンレス鋼(No.4)が示される。No.1はメカニカルアロイング法により製造される合金であり、粉末成形後、冷間加工され、その後熱処理を施された材料である。No.2〜4はいずれもJIS規格に示される材料であるが、No.2にはSiが1%以下、Mnが2%以下、No.3にはSi0.75%以下、Mnが1%以下、No.4にもSi及びMnが同様に含まれている。
【0022】
【表1】
Figure 0004130734
【0023】
図1は、No.1の透過電子顕微鏡による組織を示す写真である。分散酸化物の平均粒は約30nmである。No.2、No.3及びNo.4はJIS規格による通常材料であり、これらの材料形状は板状で、板厚はいずれも2mmである。突き合わせ接合は表2に示される組み合わせにより実施される。例えば、表1のNo.1とNo.2の材料の組み合わせは1+2として表記した。
【0024】
本発明の係る鉄基酸化物分散合金同士、鉄基酸化物分散合金とオーステナイト系、フェライト系、2相ステンレス鋼の実施例が示される。鉄基酸化物分散合金と他鋼種、例えば、普通炭素鋼との摩擦攪拌接合は実施していないが、本実施例より問題無く本法により接合可能であることは容易に推察される。
【0025】
図2は、上述の組み合わせの摩擦攪拌接合を示す斜視図である。まず、組み合わせ供試材1、2が剛性を有する定盤上に配置され、突き合わせた後、押さえ治具3で定盤に固定する。高速回転する棒状のタングステン製の回転ツール4を接合部に挿入し、接合線5に沿って移動させることにより摩擦攪拌接合を実施する。接合後には接合ビード6が形成される。回転ツール4は、その先端が小径部(ピン)で、タングステン製の直径Φ5mmのMネジが切られ、長さ約2mmであり、直径Φ10mm大径のショルダー部に固定されている。
【0026】
小径部は、ショルダー部が被接合物に接するまで、被接合材中に挿入される。回転ツール4の回転数を1300rpm、移動速度を150mm/min.とした。回転数及び移動速度はそれぞれ可変であるが、本実施例では上記に固定した。また、供試材を固定している定盤の底部に設置したロードセルにより、接合時の下向き荷重を測定した結果、回転ツール4への荷重は500−1000kgfであった。回転ツール4の回転数、回転ツール4への荷重及び回転ツール4の移動速度は被接合材への入熱すなわち温度を決める重要な要因であり、これらの摩擦攪拌接合条件は被接合材の接合温度がその材料の最大伸び、あるいは絞りを示す温度領域に設定することが望ましい。本実施例では、回転ツール4近傍の被接合材の接合温度は600−700℃であり、この温度領域で被接合材として特に鉄基酸化物分散合金は最大の伸び特性を示すものである。
【0027】
図3は、代表例として鉄基酸化物分散合金 No .1同士の1+1の組み合わせの摩擦攪拌接合部の図である。(a)は接合部の上面図、(b)はその断面図及び(c)は断面の透過電子顕微鏡写真である。図に示す様に、接合欠陥もなく、良好に接合されている。接合ビード幅は回転ツールショルダー径にほぼ一致しており、断面形状から判断して、1+1の突き合わせ面を完全に攪拌したように裏面まで接合されている。接合後、材料は1300℃の応力除去の熱処理を行った。図3.(c)に示されたように酸化物の分散状態も接合前と同等であり、健全な組織である。実施した他の突き合わせの接合においても酸化物の分散状態に大きな変化はなく、元の状態が保持されている。
【0028】
表2は、実施された突き合わせ接合試験の接合部の外観上の評価結果を纏めたものである。いずれの突き合わせ接合試験においても良好な結果が得られた。
【0029】
【表2】
Figure 0004130734
【0030】
表3は、鉄基酸化物分散合金同士の突き合わせ接合供試材の試験温度20℃、400℃、800℃及び1200℃での機械的性質を示したものである。図4に示すように接合部をほぼ中央に位置する縦方向に沿った板状試験片を採集し、特性評価に供した。なお、表3には比較のため、鉄基酸化物分散合金、すなわち、母材そのものの各温度における機械的性質も合わせて記載した。
【0031】
【表3】
Figure 0004130734
【0032】
各温度とも、1+1の接合部材の試験片は、母材の強度に対して温度が高く成る程低くなるが、500℃以下では母材の99.5%以上の引っ張り強度及び耐力、更に800℃以下では8%以上の伸び率を有し、摩擦攪拌接合法により、母材が有する特性を損なうことなく接合されることが明らかである。特に伸び率は、鉄基酸化物分散合金及び接合材共に550〜850℃で高く、より600〜700℃において最大であったことからも明らかな如くその温度での接合は極めて良好であることが明らかである。
【0033】
表4は、試験温度800℃及び1100℃における鉄基酸化物分散合金同士の接合試験片と鉄基酸化物分散合金そのもののクリープ破断強度試験結果を示す。試験片の採集位置は表3の機械的性質の評価と同様縦方向である。表3に各温度における破断時間10h、100h及び1000hに相当する応力(MPa)をしめすが、母材そのものの強度と突き合わせ接合材のクリープ破断強度は10hでは1.6〜2.3%及び1000hでは0.5〜0.8%母材よりも高い強度を有し、100hではやや低い値を示し、摩擦攪拌接合法により強度の低下が無く良好な接合を得ることができる。更に1000h以上のより長時間側では母材の1000h強度における比率よりも高い比率の強度を有するものと考えられる。又、表2に示される1+2、1+3、1+4の接合における接合部の特性評価は行っていないが、いずれも接合欠陥は認められないため、強度は十分保持するものと考えられる。
【0034】
【表4】
Figure 0004130734
【0035】
(実施例2)
図5に示すように一枚の板を曲げて、筒を製作する接合を実施する。用いた供試材は表1に示すNo.1材である。厚さ2mm、幅200mm、長さ200mmの板材を円筒材になるように曲げ変形させた後、鉄製の受け手板10を突き合わせ線、すなわち接合線5の真下に来るように挿入する。その開先が開かないように摩擦攪拌接合で仮付け9処理する。受け板を固定し、さらに押さえ治具3で円筒を十分固定する。
【0036】
接合線5に回転ツールを挿入し、接合線5に沿って移動することでパイプを製作できる。端部の未接合部は切断除去する。ここでタングステン製の回転ツール4の先端寸法はショルダー徑が8mm、ピン徑が4mm、その長さは2mm弱とする。回転数1700rpm、移動速度130mm/minで接合した。接合後、1300℃の熱処理を行った。強度試験は実施していないが、良好な接合状況から判断して、実施例1の1+1接合試験結果と同様の特性が得られるものと思われる。
【0037】
本実施例の円筒体はガスタービン用燃焼器ライナーに好適で、前述の様に接合部は非接合部とほぼ同等の高温強度を有するものであり、タービンへの入口温度として1450℃以上のガスタービンのより高温化に対応できるものである。このガスタービン用燃焼器ライナーには、空気取り入れ用のルーバ孔が設けられる。
【0038】
【発明の効果】
本発明の酸化物を分散した鉄基結晶体の接合方法によれば、酸化物分散合金が本来有する優れた高温強度、耐酸化性といった特性を損なうことなく、酸化物分散合金同士、酸化物分散合金とオーステナイトステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼及び2相ステンレス鋼との優れた接合構造物を得ることができる。
【0039】
又、直線や曲線接合部を含む接合構造物として、酸化物分散合金を用いてその優れた高温強度を損なうことなく得ることができ、ガスタービン用燃焼器ライナーへの適用としてきわめて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 鉄基酸化物分散合金の透過電子顕微鏡写真。
【図2】 突き合わせ摩擦攪拌接合構造を示す斜視図。
【図3】 鉄基酸化物分散合金の摩擦攪拌接合部の状況を示す図。
【図4】 試験片採取位置を示す斜視図。
【図5】 摩擦攪拌接合によってパイプを製作する斜視図。
【符号の説明】
1、2…組み合わせの供試材、3…押さえ治具、4…回転ツール、5…接合線、6…接合ビード、7…試験片、8…円筒材、9…仮付け、10…受け手材。

Claims (15)

  1. セラミックス粒子分散鉄基合金同士、又は前記鉄基合金と非セラミックス粒子分散鉄基合金とが接合されたセラミックス分散鉄基合金の接合構造物において、前記セラミックス粒子は平均粒径が300nm以下及びその分散距離が5000nm以下であり、前記接合が摩擦攪拌接合法によって行なわれていることを特徴とするセラミックス分散鉄基合金の接合構造物。
  2. 請求項1において、前記接合時の接合部の温度が前記セラミックス粒子分散鉄基合金の延性が最も大きい温度領域であることを特徴とするセラミックス分散鉄基合金の接合構造物。
  3. 請求項1又は2において、前記セラミックス分散鉄基合金の延性は、高温引張特性の伸び率及び絞り率の少なくとも一方であることを特徴とするセラミックス分散鉄基合金の接合構造物。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、前記接合時の接合部の温度が550〜850℃であることを特徴とするセラミックス分散鉄基合金の接合構造物。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記セラミックス粒子は酸化物であることを特徴とするセラミックス分散鉄基合金の接合構造物。
  6. 請求項1〜5のいずれかにおいて、前記被接合材が、同種又は異種の結晶構造を有する接合構造物であることを特徴とするセラミックス分散鉄基合金の接合構造物。
  7. 請求項1〜6のいずれかにおいて、前記摩擦攪拌接合された後、接合部及びその近傍が応力除去熱処理されていることを特徴とするセラミックス分散鉄基合金の接合構造物構造物。
  8. 請求項1〜7のいずれかにおいて、前記セラミックス粒子分散鉄基合金とオーステナイト系ステンレス鋼とが接合されていることを特徴とするセラミックス分散鉄基合金の接合構造物。
  9. 請求項1〜7のいずれかにおいて、前記セラミックス粒子分散鉄基合金と全フェライト相を有するフェライト系ステンレス鋼とが接合されていることを特徴とするセラミックス分散鉄基合金の接合構造物。
  10. 請求項1〜7のいずれかにおいて、前記セラミックス粒子分散鉄基合金と、フェライト相及びオーステナイト相を有する2相ステンレス鋼とが接合されていることを特徴とするセラミックス分散鉄基合金の接合構造物。
  11. 平均粒径が300nm以下及びその分散距離が5000nm以下であるセラミックス粒子が分散したセラミックス粒子分散鉄基合金同士、又は前記鉄基合金と非セラミックス粒子分散鉄基合金との被接合材を回転ツールの挿入によって摩擦攪拌接合することを特徴とするセラミックス分散鉄基合金接合構造物の製造法。
  12. 請求項11において、前記接合中の前記回転ツール近傍における前記被接合材の温度を前記セラミックス粒子分散鉄基合金の延性が最も大きい温度領域で前記摩擦攪拌接合することを特徴とするセラミックス分散鉄基合金接合構造物の製造法。
  13. 請求項12において、前記温度領域が550〜850℃であることを特徴とするセラミックス分散鉄基合金接合構造物の製造法。
  14. 請求項11〜13のいずれかにおいて、前記接合中に前記被接合材を水、オイル及び不活性ガスのいずれかの冷却剤中又は少なくとも接合部に前記冷却剤をかけながら接合することを特徴するセラミックス分散鉄基合金接合構造物の製造法。
  15. 請求項1〜10のいずれかに記載のセラミックス分散鉄基合金の接合構造物、又は請求項11〜14のいずれかに記載のセラミックス分散鉄基合金接合構造物の製造法によって得られたセラミックス分散鉄基合金の接合構造物より成ることを特徴とするガスタービン燃焼器用ライナー。
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