JP4129820B2 - 対制御スイッチ装置 - Google Patents

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Description

特許請求の範囲
請求項1
各々独立して信号が入力可能な第一・第二入力端子の2入力を有し、かつ各々独立して信号を出力可能な第一・第二出力端子の2出力を有し、第一入力端子から入った信号が第一出力端子から出るとともに、第二入力端子から入った信号が第二出力端子から出る第一の状態と、第一入力端子から入った信号が第二出力端子から出るとともに、第二入力端子から入った信号が第一出力端子から出る第二の状態とを切り替え可能に形成された2入力2出力のスイッチ素子を備え、
複数の入力信号線からなる入力信号線群と、入力信号線数と同数の出力信号線からなる出力信号線群とを備え、
入力信号線と出力信号線とを、その中間に第一の状態の上記スイッチ素子を必要数設置して1対1接続して構成した複数の信号パスからなる信号パスを形成し、
各信号パスは、入力信号線より送信情報を入力し、出力信号線より該送信情報に対する受信情報を出力する入出力信号線対を構成し、
上記信号パス群内の特定の一組の信号パスを収容する上記スイッチ素子を第二の状態とすることにより、
上記1組の信号パスを構成する2本の入力信号線、2本の出力信号線の接続状態を切り替え、一方の信号パスの入力信号線からの入力が、他方の信号パスの出力信号線から出力されるよう、信号パス群内の接続の必要な信号パスの組毎に上記スイッチ素子を設置することによってスイッチマトリックスを形成し、
上記スイッチマトリックスの各入力信号線側または各出力信号線側には、信号の通過または遮断を信号線毎に制御するオン・オフスイッチをそれぞれ設け、
上記スイッチマトリックスに対して通信回線の設定が不要な時は、上記オン・オフスイッチをオフにして、上記各スイッチ素子を第一の状態とし、
上記スイッチマトリックスに対して通信回線の設定が必要な時は、その接続する信号パスの組を収容している上記スイッチ素子を、第二の状態に切り替え、
第二の状態に切り替えたスイッチ素子に繋がる上記各オン・オフスイッチをオンすることにより、上記第二の状態とした一つのスイッチ素子に繋がる一組の上記信号パス間相互で通信を可能とする双方向の通信回線設定制御が成されることを特徴とする対制御スイッチ装置。
請求項2
上記信号パス群を2つの信号パス群に分け、2つの信号パス群からそれぞれから1本づつ信号パスを選択し、その信号パスの組のみを収容する上記スイッチ素子を設置することにより2つの信号パス群間の接続のみを実現しスイッチ素子数を削減することを特徴とする請求項1記載の対制御スイッチ装置
請求項3
上記信号パス群のすべての信号パスの組を収容する上記スイッチ素子を設置することによりすべての信号パス間の接続を可能としたことを特徴とする請求項1記載の対制御スイッチ装置
請求項4
上記信号パス群内の信号パス全てについて、入力信号線から出力信号線に至るまでに通過する上記スイッチ素子の数が、等しくなるように、上記スイッチマトリックスを形成したことを特徴とする請求項1、2または3記載の対制御スイッチ装置。
請求項5
上記スイッチ素子は、光スイッチ素子であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか記載の対制御スイッチ装置。
発明の詳細な説明
この発明は、情報通信システムの回線制御に用いられるスイッチ装置であって、特に対制御スイッチ装置に関する。
一般に情報通信システムにおける回線制御おいて、双方向の通信を実現するには、上りの回線(電話をかけた人間が「モシモシ」と言う言葉を伝える回線)と、下りの回線(電話をかけられた人間が「ハイハイ」という情報を伝える回線)が必要である。この双方向通信方式として、1本の通信回線を用いて双方向の情報を送受する1線式と、上り情報を通す線と下り方向の情報を通す線を別にして情報を送る2線式がある。光ファイバを用いた光通信では、1線式は光ファイバ1本を用い、2線式は光ファイバ2本を用いる。
ここで、2線式による双方向通信において、上り回線と下り回線を設定する方式として、上り回線を設定することと、下り回線を設定することを別々に行なう方法と、上り回線設定と対になる下り回線を同時に設定する方法の2つがある。
前者の方式は、上りと下りの回線設定を独立に実行することができるので、上り・下りの双方向の回線を必ずしも必要としない通信であり、例えばCATVのような通信回線設定に適している。また、インターネットにおける回線設定は、基本的にこの方式を採っている。この場合、両方向通信を実現するためには、上り・下り回線設定それぞれのために、処理を2回実施しなければならず、処理の無駄が多くなる。
一方、上記後者の、上りと下りの接続を対として同時に実施する通信接続方式を対制御方式と称し、上り回線を設定したときに、必ず下り回線を設定しなければならない通信であり、例えば電話のような回線設定に適している。上り回線とは別に下り回線を設定する処理が不要であり、回線設定時間、処理時間が大幅に短縮される。
特開平11−18119号公報 特開平11−32354号公報 特開平11−205829号公報 行松健一著「光スイッチングとインターコネクション」共立出版株式会社
図24に示すごとく、n本の入力信号線からなる入力信号線群1と、m本の出力信号線からなる出力信号線群2から成る2つの信号線群の交差する部分に、全体としてn×mの接点数を必要とする接点3を設置し、この各接点3の開閉を制御装置からの要求により制御可能とすることによって、入力線群1の任意の1本と、出力信号線群2の中の任意の1本とを接続できるように構成したものをスイッチマトリックス22と称する。
上述の双方向通信、2線式、且つ対制御方式による通信回線接続方式の通信システムに用いられるスイッチマトリックス22では、図25に示すように、例えばある接点S1を上り回線を設定するために閉じた場合、それに対応する下り回線設定のために他の接点S2を閉じなければならない。これを実現するためのスイッチマトリックス22の構成としては、回線を1つのスイッチマトリックス22に全て収容する1面構成(図25)と、上りの回線を収容するスイッチマトリックス22aと、下りの回線を収容するスイッチマトリックス22bとを別個の構造として備える2面構成(図26)がある。
図2に示す1面構成のスイッチマトリックス22は、自己のスイッチマトリックス22内相互の通信のための接続も可能であり、融通性も高い。一方、図26に示すスイッチマトリックス22a,22bの構成は、1面構成の場合の回線数同一としてスイッチマトリックス22a,22bを構成した場合、図25の1面構成より少ない接点数で実現できるが、自スイッチマトリックス内接続のために特別な手段を必要とする等の欠点がある。
従来の方式による対制御の方式を図27、図28に示す。図27では1面構成における対制御構成を示し、図28では2面構成における対制御構成を示している。この装置は、共通処理装置5において、上下の回線設定に必要な接点対情報を作成し、それに基づいて対応する接点3の開閉を行なうために接点駆動回路4に対し、オン命令或いはオフ命令を発出する。従来技術では1面構成及び2面構成のいずれの場合にも、上り用の通信を実現するための接点3と、下り用の通信を実現するための接点3の2つの接点を動作させる必要がある。
そして、1面構成及び2面構成いずれの場合も、2つの対制御に関わる接点駆動回路4は2つ存在し、接点3、および接点駆動回路4については対制御構成をとらない場合と同じ数だけ必要である。すなわち接点駆動回路についての経済化効果は存在していなかった。
一方、図29に示す機能を持つスイッチ素子(以下、αスイッチと称す)を、スイッチマトリックスの接点として用いたスイッチマトリックス構成がある。αスイッチは2つの状態のみ有し、それ以外の状態は存在しない2入力、2出力のスイッチである。即ち、図29に示すように、2入力×2出力を持ち、各入力端子11,12から入力された信号が、各出力端子13,14から出力されるバー状態である第一の状態(図29(a))と、入力端子11,12から入力された信号が、第一の状態に対応する各出力端子13,14とは切り替わった各出力端子14,13から出力されるクロス状態である第二の状態(図29(b))とを切り替え可能に形成した2×2スイッチ素子である。なお、第一の状態と第二の状態は、図29に示す、バー状態とクロス状態とに固定されるものではなく、任意に第一・第二の状態を、クロス状態またはバー状態に設定することができる。
光通信において、αスイッチを用いてスイッチマトリックスを構成する方法としては、たとえば、入力信号線数3、出力信号線数3のスイッチマトリックスは、非特許文献1のp30、図2.7に示すように構成することが一般的である。即ち、入力信号線と出力信号線の交点にαスイッチを3行、3列のマトリックス状に配置してスイッチマトリックスを構成し、特定の入力信号線、特定の出力信号線間の接続を実現するためにその各入出力信号線の交点に属するαスイッチの状態を変更することによって入力・出力信号線間の接続を実現している。
また、非特許文献1のp30、図2.9に示すようなスイッチマトリックス構成法が存在する。これは、非特許文献1のp30、図2.7と異なり入力信号線、出力信号線間接続のすべてのパターンで、その接続が通過するスイッチの段数を等しく構成したものである。この場合にも、対応するαスイッチの状態を別の状態に切り替えることによって、必要とする回線接続を実現することに変わりがない。
αスイッチを接点に用いて構成した上記スイッチマトリックスに関して、対制御を行う場合、1面構成、2面構成いずれの場合にも、対構成をとるスイッチマトリックスの2つの対応する接点それぞれにαスイッチを用いていた。従って接点駆動回路も接点に対応して必要とされた。
この発明は、αスイッチにより構成した対制御スイッチマトリックスにおいて、該スイッチマトリックスにおけるαスイッチの特徴を生かしてスイッチ素子数を減らし、それに伴う接点駆動回路も簡素化し、装置の小型化、経済化を図ることができる対制御スイッチ装置を提供することを目的とする。
この発明は、図29に示す機能を持つαスイッチを接点として用いたスイッチマトリックスに関するもので、スイッチマトリックスとは、縦方向及び横方向(縦方向を列、横方向を行と称する)に、2次元状にαスイッチを配列したものである。そして、この発明は、図29に示したαスイッチがバー状態、クロス状態の2状態のみを有している点に着目し、2つの状態の一方をスイッチマトリックスにおける対関係にある2つの接点のオン状態(又はオフ状態)に、また他方の状態をスイッチマトリックスの対関係にある2つの接点のオフ状態(又はオン状態)に各々対応させることにより、対制御を行うスイッチマトリックスの2つの接点を、1つのαスイッチにより代替したものである。これにより、αスイッチ数の削減を図るものである。
今、スイッチマトリックスの入力信号線、出力信号線間での接続がない時に、そのスイッチマトリックスを構成するすべてのαスイッチの接続状態を、第1の状態と定義する。即ち、図24に示すような入力信号線群1と、出力信号線群2間の接続が一切行われていない状態を実現しているαスイッチの状態を、第1の状態と定義する。αスイッチを用いたスイッチマトリックス構成(入力信号線数n、出力信号線数mのスイッチマトリックス)において、各入力端子に繋がる入力信号線群の各入力信号線を、図2に示すように、
(A1#、A2#、A3#、・・・、An#)
とし、また、各出力端子に繋がる出力信号線群の各出力信号線を
(B1&、B2&、B3&、・・・、Bm&)
とする。さらに、従来は未使用であった出力端子にも出力信号線を接続し、信号線毎に符号を付与することとし、
(B1#、B2#、B3#、・・・、Bn#)
とする。同様に、従来未使用であった入力端子にも入力信号線を接続し、信号線毎に符号を付与することとし、
(A1&、A2&、A3&、・・・、Am&)
とする。そして、αスイッチがすべて第1の状態であり、使用される出側と使用される入り側の信号線間の接続がないことから、各信号線において当初は
Ai# → Bi# (i=1〜n)
なる接続と
Bj& → Aj& (j=1〜m)
なる接続がなされていることとなる。
すべてのαスイッチが第1の状態のときに、入力信号線Ai#と出力信号線Bi#を結んで得られる信号パスi#のグループを、信号パス群{i#}(i=1〜n)とする。また、入力信号線Aj&と出力信号線Bj&を結んで得られる信号パスj&のグループを、信号パス群{j&}(j=1〜m)とする。ここで、接点として用いるαスイッチを、一方の信号パス群{i#}(i=1〜n)と他方の信号パス群{j&}(j=1〜m)が交差する場所に位置するとして、(i#,j&)(i=1〜n、j=1〜m)と名づけ、その全体構成を図2に示す。
いま、ある入力信号線Ai#から出力信号線Bj&への通信要求があり、その要求を実現するために必要なαスイッチ(i#,j&)を動作させ、αスイッチの状態を第1の状態から第2の状態に変化させ、Ai#→Bj&なる接続を実現したとする。この時、αスイッチ(i#,j&)では、一方の信号パスi#と、他方の信号パスj&なる一対の信号パスの接続が対で切り替わっているので、αスイッチ(i#,j&)を第1の状態から第2の状態に変化させることによって、Bi#→Aj&なる接続が付随的に実施される。即ち、3×3のスイッチマトリックスの例である図1を例に説明すると、例えば(2#,1&)スイッチは、第1の状態ではA2#→B2#なる接続と同時に、B1&→A1&なる接続を実現しているが、第2の状態に変化することによって、A2#→B1&なる接続と同時にB2#→A1&なる接続を実現する。
この論理から一般的に、スイッチマトリックスにおける各々のαスイッチはそれぞれ異なる2つの接続の組、すなわち
(1):入力信号線群(A1#、A2#、A3#、・・・、An#)と、出力信号線群(B1&、B2&、B3&、・・・、Bm&)間の接続の組
(2):入力信号線群(A1&、A2&、A3&、・・・、Am&)と、出力信号線群(B1#、B2#、B3#、・・・、Bn#)間の接続の組
を同時に実現している。(1)における特定の入力信号線、出力信号線間の接続を行うと、(2)においてはそれに対応した入力信号線、出力信号線間の接続が同時に実施される。言い換えれば、(1)の信号線間接続を実現する論理的スイッチマトリックスM1と、(2)の信号線間接続を実現する論理的スイッチマトリックスM2が存在し、特定のαスイッチ(接点)を閉じることによって、2つの論理的スイッチマトリックスM1,M2の対応する接点を同時に閉じることができる。即ち、一つのαスイッチを動作するだけで、2つの対応する接点が同時に閉じる。αスイッチの第1の状態が、論理的スイッチマトリックスM1と論理的スイッチマトリックスM2の対応する2つの接点のオフ状態に対応し、第2の状態が論理的スイッチマトリックスM1と論理的スイッチマトリックスM2の対応する2つの接点のオン状態に対応させることが出来る。この論理的スイッチマトリックスM1、論理的スイッチマトリックスM2を、2面構成対制御スイッチマトリックスとすることによりαスイッチの数を削減できる。
なお、1つのαスイッチの第1の状態と第2の状態とを、スイッチマトリックスの2つの接点のオン・オフ状態に対応させる技術は、1面構成におけるスイッチマトリックスのおける対関係にある2つの接点に対してもそのまま適用でき、1面構成による対制御スイッチマトリックス構成法においても、上記と同様にαスイッチの数の削減が可能である。
即ち、この発明の対制御スイッチ装置は、 各々独立して信号が入力可能な第一・第二入力端子の2入力を有し、かつ各々独立して信号を出力可能な第一・第二出力端子の2出力を有し、第一入力端子から入った信号が第一出力端子から出るとともに、第二入力端子から入った信号が第二出力端子から出る第一の状態と、第一入力端子から入った信号が第二出力端子から出るとともに、第二入力端子から入った信号が第一出力端子から出る第二の状態とを切り替え可能に形成された2入力2出力のスイッチ素子を備え、
複数の入力信号線からなる入力信号線群と、入力信号線数と同数の出力信号線からなる出力信号線群とを備え、
入力信号線と出力信号線とを、その中間に第一の状態の上記スイッチ素子を必要数設置して1対1接続して構成した複数の信号パスからなる信号パスを形成し、
各信号パスは、入力信号線より送信情報を入力し、出力信号線より該送信情報に対する受信情報を出力する入出力信号線対を構成し、
上記信号パス群内の特定の一組の信号パスを収容する上記スイッチ素子を第二の状態とすることにより、
上記1組の信号パスを構成する2本の入力信号線、2本の出力信号線の接続状態を切り替え、一方の信号パスの入力信号線からの入力が、他方の信号パスの出力信号線から出力されるよう、信号パス群内の接続の必要な信号パスの組毎に上記スイッチ素子を設置することによってスイッチマトリックスを形成し、上記スイッチマトリックスの上記各入力信号線側または上記各出力信号線側には、信号の通過または遮断を信号線毎に制御するオン・オフスイッチをそれぞれ設けたものである。
そして、上記スイッチマトリックスに対して通信回線の設定が不要な時は、上記オン・オフスイッチをオフにして、上記各スイッチ素子を第一の状態とし、
上記スイッチマトリックスに対して通信回線の設定が必要な時は、その接続する信号パスの組を収容している上記スイッチ素子を、第二の状態に切り替え、
第二の状態に切り替えたスイッチ素子に繋がる上記各オン・オフスイッチをオンすることにより、上記第二の状態とした一つのスイッチ素子に繋がる一組の上記信号パス間相互で通信を可能とする双方向の通信回線設定制御が成されるようにしたものである。
さらに、上記信号パス群を2つの信号パス群に分け、2つの信号パス群からそれぞれから1本づつ信号パスを選択し、その信号パスの組のみを収容する上記スイッチ素子を設置することにより2つの信号パス群間の接続のみを実現しスイッチ素子数を削減することを可能である。
上記信号パス群内のすべての信号パスの組合わせを収容する上記スイッチ素子を設置することによりすべての信号パス間の接続を可能とする上記スイッチマトリックスを形成しても良い。
さらに、上記信号パス群内の信号パス全てについての入力信号線から出力信号線に至るまでに通過する上記スイッチ素子の数が、等しくなるように、上記スイッチマトリックスを形成したものでも良い。
なお、上記スイッチ素子は、光スイッチ素子や電気的スイッチ素子のいずれも利用することができる。
この発明の対制御スイッチ装置は、少ないスイッチ素子数で対接続が可能な、光スイッチ素子または電気的スイッチ素子を用いたスイッチマトリックスを構成することができ、スイッチ素子数を減らし、装置全体として小型化することができる。しかも構造が簡単であり、コストも安価に構成することができる。
また、スイッチマトリックスにおける通過スイッチ素子の数を等しくした同一通過段数の構成によるスイッチマトリックスとすることにより、回線による通過スイッチ素子数が変化せず、より均一な通信品質を得ることができる。
以下、この発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。図1は、この発明の対制御スイッチマトリックスの第一実施形態である2面構成対制御スイッチ装置10を示す。図1では、αスイッチを光技術で実現した光スイッチ素子20を用いている。この実施形態の光スイッチ素子20の構成は、図29に示す2入力×2出力のものである。この光スイッチ素子20は、第一・第二入力端子11,12から入射した光が、各々対向する第一・第二出力端子13,14から出射するバー状態である第二の状態(図29(a))と、第一・第二入力端子11,12から入射した光が内部で切り替わって、第二・第一出力端子14,13から出射するクロス状態である第一の状態(図29(b))とを切り替え可能に形成されている。なお、第一の状態と第二の状態は、図29に示す、クロス状態とバー状態とに固定されるものではなく、任意に第一・第二の状態を、クロス状態またはバー状態に設定することができる。
この対制御スイッチ装置10は、αスイッチとして光技術で実現した光スイッチ素子20を縦横にマトリックス状に設けて、図1に示すようなスイッチマトリックス22を形成し、マトリックス状に設けた光スイッチ素子20の最も端の列及び行の各々の光スイッチ素子20の入力端子11,12に、対応する複数の入力信号線A1#,A2#,A3#,A1&,A2&,A3&が接続され、さらにこのマトリックス状に設けた光スイッチ素子20の他方の最も端の列及び行の光スイッチ素子20の各出力端子にも、対応する複数の出力信号線B1#,B2#,B3#,B1&,B2&,B3&が接続されている。ここでは、入力信号線群A1#,A2#,A3#を、第一の入力信号線群とし、各光スイッチ素子20の第一入力端子11が各々接続される。同様に、入力信号線群A1&,A2&,A3&を、第二の入力信号線群とし、各光スイッチ素子20の第二入力端子12が各々接続される。また、出力信号線B1#,B2#,B3#を、第一の出力信号線群とし、各光スイッチ素子20の第一出力端子13に各々接続される。同様に、出力信号線B1&,B2&,B3&は、第二の出力信号線群とし、各光スイッチ素子20の第二出力端子14に各々接続される。各入力信号線A1#,A2#,A3#,A1&,A2&,A3&は、スイッチマトリックス22の側縁に設けられた入力ポート部23を介して、各スイッチ素子20の入力端子に接続されている。同様に、各出力信号線B1#,B2#,B3#,B1&,B2&,B3&は、スイッチマトリックス22の他方の側縁に設けられた出力ポート部25を介して、スイッチ素子20の出力端子に接続している。
いま、図1の対制御スイッチ装置10において、一方の面である論理的スイッチマトリックスM1の入力信号線を(A1#,A2#,A3#)とし、出力信号線を(B1&,B2&,B3&)とし、また、他方の面である論理的スイッチマトリックスM2の入力信号線を(A1&,A2&,A3&)、出力信号線を(B1#,B2#,B3#)とする。任意の1つの光スイッチ素子20によって状態が変化する論理的スイッチマトリックスM1、論理的スイッチマトリックスM2の対関係にある2つの接点番号を同一として、各接点に1〜9の番号を付与する。し、光スイッチ素子20の接点番号と各光スイッチ素子20に対応する各入力信号線との対応を以下の表1に示す。この時、入力信号線数3、出力信号線数3の論理的スイッチマトリックスM1の構成を図3に、入力信号線数3、出力信号線数3の論理的スイッチマトリックスM2の構成を図4に示す。
さらに、信号の上り方向の回線を収容するスイッチマトリックスをM1、下り方向の回線を収容するスイッチマトリックスをM2とする。αスイッチ素子20を動作させることにより接続が確立される双方向回線の、上り信号が通過する論理スイッチマトリックスM1における入力信号線と出力信号線の組、下り信号が通過する論理スイッチマトリックスM2における入力信号線と出力信号線のそれぞれの組は表1に示す以下のようになる
Figure 0004129820
表1の結果を基にして、αスイッチを動作させることにより切り替えが行われる信号パスの組は表2になる。ここで信号パスとは、既に述べたとおり、上り回線を収容する論理的マトリックスM1から「モシモシ」なる情報を送信し、論理的マトリックスM2から「ハイハイ」なる情報を受信する、入力信号線、出力信号線の対を言う。また、下り回線を収容する論理的マトリックスM2から「ハイハイ」なる情報を送信し、論理的マトリックスM1から「モシモシ」なる情報を受信する、入力信号線、出力信号線の対をも同様に信号パスと言う。
Figure 0004129820
となるので、入出力信号線の対としての信号パスとして
(A1#、B1#)、(A2#、B2#)、(A3#、B3#)
(A1&、B1&)、(A2&、B2&)、(A3&、B3&)
の6本を作る必要がある。これから入出力信号線に着目した2面構成における入出力関係を図5に示す。図5に示すごとく、信号パスi#の両端に存在する入力信号線Ai#と出力信号線Bi#が組となって上下の回線を作る。即ち、入力信号線Ai#から「モシモシ」なる情報が入力されると、それに対応する「ハイハイ」なる応答が出力信号線Bi#を通して返ってくる。また、信号パスj&の両端に存在する入力信号線Aj&と出力信号線Bj&が組となっており、出力信号線Bj&から「モシモシ」なる情報が出力されるとそれに対応する「ハイハイ」なる情報が入力信号線Aj&から入力される。図3と図4および図5の2面構成における入出力信号線番号の対応関係から、2面構成における対制御スイッチマトリックス構成は図6になる。図6が2面構成における対制御の実現法である。
なお、図6の結線だけでは、通信パスを設定していないときにも、たとえば入力信号線Ai#と出力信号線Bi#は接続状態にあるので、非通話時にはスイッチマトリックス22のパスを開放するため、各入力信号線A1#,A2#,A3#,A1&,A2&,A3&にオン・オフスイッチ24を挿入しなければならない。オン・オフスイッチ24は、各信号線毎に設けられ、光の通過または遮断を図示しない制御装置により各信号線毎に制御される。
この実施形態のスイッチマトリックス22の、各光スイッチ素子20の各入出力端子同士の接続は、光ファイバやその他の導波路16により行われる。
この実施形態の対制御スイッチ装置10は、スイッチマトリックス22に対して通信回線の接続がない時はオン・オフスイッチ24をオフにして、各光スイッチ素子20は、第一の状態であるクロス状態とする。通信回線の接続を行う際は、対応するオン・オフスイッチ24をオンにして、対応する一つの光スイッチ素子20を第二の状態であるバー状態とする。例えば、入力信号線A1#,A1&と出力信号線B1#,B1&とを対接続する場合、図1に示す光スイッチ素子20(1#,1&)を第二の状態とする。これにより、一対の信号パスが切り替えられて、入力信号線A1#と出力信号線B1&が接続されるとともに、入力信号線A1&と出力信号線B1#が接続される
具体的には、入力信号線A1#から入射された光は、バー状態の光スイッチ素子20(1#,1&)の第一入力端子11から第一出力端子13に抜け、導波路16及び他の2つの第一の状態の光スイッチ素子20((2#、1&)と(3#、1&))を経て、出力信号線B1&に至る。同時に入力信号線A1&から光スイッチ素子20(1#,1&)の第二入力端子12に入射した光は、第二出力端子14に抜け、導波路16及び他の2つの第一の状態の光スイッチ素子20((1#、2&)と(1#、3&))を経て、出力信号線B1#に至る。この様にして1つの光スイッチ素子20(1#,1&)を第二の状態に動作させることによって入力信号線A1#から出力信号線B1&に至る上り回線と、入力信号線A1&から出力信号線B1#に至る下り回線を同時に対として設定し、光通信における上りと下りの対接続を実現することができる。
次に、この発明の第二実施の形態について図面に基づいて説明する。図11は、この発明の対制御スイッチマトリックスの1面構成対制御スイッチ装置を示す。
ここで、1面構成の対制御スイッチ装置を、2面構成の対制御スイッチ装置と比較して説明する。2面構成スイッチマトリックスにおける2つの論理的スイッチマトリックスM1、M2の入力信号線を左側、出力信号線を右側に整理して、入力と出力の信号線の物理的位置を同じとし、上り下りの組を明示し、入力信号線数6本、出力信号線数6本の1面構成のスイッチマトリックスとして示したものが図7である。接点S1と接点S2が対となる接点対を表す。図7は3×3なる正方形スイッチを基にして6×6の正方形スイッチを構成しているが、スイッチマトリックスが一般にn×mの長方形の場合も図7による表現では入力信号線数(n+m)×出力信号線数(n+m)の正方形の1面構成のスイッチマトリックスとなる。図7の1面構成6×6スイッチマトリックスの実際の構成は、図8であり、2面構成として定義したM1、M2のスイッチマトリックスは右上の3×3のスイッチマトリックスM1と、左下のスイッチマトリックスM2なる位置を占める。図8における対制御は、図8が2面構成の場合の書き方を変更したのみで、接続構成を変更はしていないことから、2面構成時と全く同じで、例えばM1の接点2とM2における接点2の対制御を、αスイッチ(2#、1&)を動作させることによって実現できるようにしなければならない。即ち、M1、M2だけの関係に着目して構成した1面構成における対制御構成は、図6と同一でなければならない。図8の入力信号線、出力信号線の物理的位置をそのままにして、図6と同じ構成としたものが図9である。図9が、1面構成の6×6の対制御スイッチマトリックスである図8の対制御を実現する構成である。
図8は、1つのスイッチマトリックスとしては、例えば、入力信号線A1#は、出力信号線B2#との接続、また、それと対となる入力信号線A2#は、出力信号線B1#との接続を実現することの出来ない不完全なスイッチマトリックスである。この接点を設置しない場合には、1面構成として導き出した図9と2面構成としての構成が、2面構成としての図6と同一となることから分かるように、1面構成も2面構成も同一構成となる。すなわち、2面構成の対制御スイッチマトリックスは、1面構成スイッチマトリックスとして考えると、接点を部分的に設置しない、接続の実現が不可能なもののある不完全なスイッチとしてみなすことができる。
従って、接点を設置しなくても良い、という点が回線数を同一にした場合に、2面構成が1面構成に比して有利になる理由である。この不完全性を解消し、1面構成における対制御を完全な形で接続を実現するためには、図10に示すごとく、論理的スイッチマトリックスM3、M4にそれぞれ、2、3、4、6、7、8なる接点を追加し(図10にはM3における接点、2、3、4、6、7、8の図示を省略している)(接点2−接点4)、(接点3−接点7)、(接点6−接点8)の組を接点対として対制御する必要がある。図11は、これら接点対を追加して、それぞれの接点対に対応したαスイッチを設け、さらに非通話時の回線接続状態を回避するためのオン・オフスイッチS0を設けることにより、1面構成対制御スイッチマトリックスを完全な形で実現したものである。追加したαスイッチ(1#、2#)、(1#、3#)、(2#、3#)、(1&、2&)、(1&、3&)、(2&、3&)、は2面構成では実現できない1面構成特有の接続を実現するものである。
これを一般化したものを、図13に示す。すなわち、図12に示すn×nのスイッチマトリックスにおいて、上り回線の入力信号線Ai#に対応する下り回線を出力信号線Bi&とするとき(すなわち、Ai#に入力された上り回線に対応する下り情報が、Bi&から得られるスイッチマトリックスとしたとき)、接点(i,j)(ただしi≠j)と接点(j,i)が対制御されるものとすると、接点(i,j)(但し、i≧j)を取り除き、取り除かれた接点(i,i)の場所にて、交差する入力信号線i#と出力信号線i&を結び、かつ接点(i,j)(但し、j<i)の位置にαスイッチ(i#,j&)を設置し、αスイッチの状態が出入り線の接続のない状態(例えば第一の状態)のとき、
Ai#→Bi& (i=1〜n)
なる接続が成されるように結線し、かつ非通話時接続を行うためのオン・オフスイッチS0を入力信号線側、あるいは出力信号線側に設置することにより、対制御による1面構成n×nスイッチ装置(図13)が構成される。
この実施形態の対制御スイッチ装置によれば、1面構成のスイッチマトリックスにより、上記実施形態と同様の効果を得ることができ、さらに1面構成によるメリットも享受することができる。
次にこの発明の第三実施形態である2面均一通過段数構成の対制御スイッチ装置について、図14を用いて説明する。ここで上記実施形態と同様の部材は同一の符号を付して、一部説明を省略する。この実施形態の対制御スイッチ装置10は、接続される入出力の信号線位置に関わらず、通過するスイッチ素子の数が等しくなるように接続したスイッチマトリックス26であり、入力端子数n=出力端子数mのスイッチマトリックスに対して適用可能である。
ところで、図2におけるスイッチマトリックス22において、一方の信号パス群{i#}(i=1〜n)と他方の信号パス群{j&}(j=1〜m)の交差点に存在するn×mの接点{(i#,j&);i=1〜n、j=1〜m}は、一方の信号パスi#に載ってきた情報と他方の信号パスj&に乗ってきた情報を、相互に乗せかえる切り替え器に相当する、と解釈することができる。αスイッチ(i#,j&)は、通信回線が設定されていない時は
Ai# → Bi#
Aj& → Bj&
なる情報伝送を行っているが、切り替え命令により
Ai# → Bj&
Aj& → Bi#
なる情報伝送を行うように切り替えられる。αスイッチ(i#,j&)は、その切り替えが行われる、一方の信号パス群{i#}(i=1〜n)から選択した信号パスi#と他方の信号パス群{j&}(j=1〜m)から選択した信号パスj&の組合わせによりその役目が決められているだけで、物理的位置については任意であり、任意に配置が可能である。また、信号パスi#が通過する切り替え器の数は信号パス群{j&}(j=1〜m)の信号パス数mだけ存在する。同様に信号パスj&が通過する切り替え器の数は信号パス群{i#}(i=1〜n)の信号パス数nだけ存在する。それらの相互の存在位置を変えても、スイッチとしての機能は全く変わりがない。図1の構成法を、切り替え器の物理的な位置で表現すると図15(A)のようになる。これを、たとえば、(2#、2&)と(1#、2&)の位置を入れ替えると図15(B)となり、物理的には図16のように結線の変更になり、新しい3×3の2面構成対制御スイッチマトリックスが形成される。
いま、切り替え器としての機能を有するとしたαスイッチを図17のごとく配列した3×3スイッチマトリックスを考える。この配列では、すべての接続において通過するαスイッチの個数が等しい均一通過段数構成であり、接続のパスにより通過するαスイッチ数が異なる図1の構成に比して優れた特徴を有する。なお、図17から明らかなように2面構成によるスイッチマトリックスの全ての信号パスにおいて通過段数を一定にするためには一方の信号パス群{i#}(i=1〜n)の信号パス数nと他方の信号パス群{j&}(j=1〜m)のパス数mは同一でなければならない。
図17における配列は、n行n列にαスイッチを配列し、信号が第1列(または行、以下同様に列を行に置き換えてもよい。)から順次第n列まで各列のαスイッチを経由して伝送されるとしたとき、1つの列のαスイッチにおける一対の第一の信号パスの組について、同じ組み合わせの対がないように構成することによって得られる。
この実施形態の対制御スイッチ装置の実際の構成は、図14のスイッチマトリックス26で表される。図14におけるスイッチマトリックス26は図1の切り替え器の設置場所及び接続順序を変えただけであるので、対接続構成においては図1に示した3×3スイッチマトリックスとまったく同様の扱いをすることができる。スイッチマトリックス26においては第一の入力信号線群(A1#,A2#,A3#)と第二の出力信号線群(B1&,B2&,B3&)が3×3の論理的なスイッチマトリックスM1を構成し、同時に、第二の入力信号線群(A1&,A2&,A3&)と第一の出力信号線群(B1#,B2#,B3#)が3×3の論理的なスイッチマトリックスM2を構成する。1つのスイッチ素子20(i#,j&)の状態を切り替えて、スイッチマトリックス26の対応する一対の信号パスの切り替えが成されることにより、論理的スイッチマトリックスM1、M2の対応する接点が接続される点でもまったく同様である。
即ち、図3における切り替え器の番号を併記して表現すると論理的スイッチマトリックスM1は図18、論理的スイッチマトリックスM2は図19として表現され、たとえば番号3の切り替え器(3#、1&)を動作させると、M1ではA3#とB1&が接続され、M2ではA1&とB1#が接続される点では図3、図4の関係とまったく同じである。入出力の対応関係は図5で表現され、2面対構成のスイッチマトリックス図18は、信号線番号対応を含めて図20のように表現される。実際の構成ではオン・オフスイッチ24が必要であり、図14に示す構成となる。
図14に示すスイッチマトリックス26も、各光スイッチ素子20が、バー状態の場合を第一の状態とし、クロス状態の場合を第二の状態とする。スイッチマトリックス26の1行目の各光スイッチ素子20は、各第一入力端子11が第一の入力信号線群A1#,A2#,A3#に順に接続し、各第二入力端子12が、第二の入力信号線群A1&,A2&,A3&に順に接続している。また、スイッチマトリックス26の最終行である3行目の各光スイッチ素子20は、各第一出力端子13が第一の出力信号線群B1#,B2#,B3#に順に接続し、各第二出力端子14が、第二の出力信号線群B1&,B2&,B3&に順に接続している。なお、このスイッチマトリックス26の出力信号線の信号線番号を、入力信号線の信号線番号に合わせるために、所定の位置に信号線を設定する導波路30を備えた信号線位置切替部28が設けられている。
図14のスイッチマトリックス26内の各光スイッチ素子20は、隣り合う行の各光スイッチ素子20の入力端子11,13と出力端子13,14が、一端子ずつ対応して列方向に導波路32により接続されている。
導波路32による各スイッチ素子20間の接続方法は、全ての光スイッチ素子20を第一の状態とした場合に、全ての各光スイッチ素子20の入出力端子について、ある行の第一出力端子13が次の行の第一入力端子11に接続されるとともに、その行の第二出力端子14が次の行の第二入力端子12に接続されている。さらに、スイッチマトリックス26の同じ行の各光スイッチ素子20の第一・第二入力端子11,12毎につながる第一・第二の入力信号線群A1#,A2#,A3#,A1&,A2&,A3&の信号線番号の組み合わせが全て異なり、且つ同じ列の各光スイッチ素子20の第一・第二入力端子11,12,毎につながる第一・第二の入力信号線群A1#,A2#,A3#,A1&,A2&,A3&の各信号線番号の組み合わせも異なるように接続されている。
即ち、一方の信号パス{i#}(i=1〜n)と他方の信号パス{j&}(j=1〜m)との組み合わせが、全て異なるように設定されている。
この実施形態のスイッチマトリックス26は、通信回線の接続のない時はオン・オフスイッチ24をオフにして、各光スイッチ素子20を第一の状態としている。そして、スイッチマトリックス26に対して通信回線の接続を行う際は、その接続する通信回線につながる一つの光スイッチ素子20を第二の状態とする。例えば、スイッチマトリックス26の一つの光スイッチ素子20(3#,2&)の状態を、第一の状態から第二の状態に切り替える。このとき、光スイッチ素子20(3#,2&)の第一・第二入力端子11,12が、他の第一の状態の光スイッチ素子20を介してつながるオン・オフスイッチ24であって、入力信号線A3#,A2&に対応するオン・オフスイッチ24をオンにする。
これにより、入力信号線A3#,A2&の入力は、第二の状態に切り替えた光スイッチ素子20(3#,2&)により、第一・第二入力端子11,12から入力した光は、クロス状態の光路により切り替えられて第二・第一出力端子14,13から出力されるとともに、第一の状態の他の光スイッチ素子20及び導波路32を経由する。この例では、入力信号線A3#から入力した光は、出力信号線B2&に接続される。同様に、対応する入力信号線A2&と、出力信号線B3#が接続される。これにより、第二の状態の一つの光スイッチ素子20により上りと下りが対となった通信回線の対接続がなされる。
この実施形態の場合も、第一の入力信号線群{Ai#}(i=1〜n)と第一の出力信号線群{Bi#}(i=1〜n)、及び第二の入力信号線群{Aj&}(j=1〜n)と第二の出力信号線群{Bj&}(j=1〜n)を備えたスイッチマトリックス26を構成し、各光スイッチ素子20(i#,j&)によるスイッチマトリックス26が形成されている。即ち、1つの光スイッチ素子20(i#,j&)の状態を切り替えることによって、スイッチマトリックス26の対応する一対の信号パス間の接続が切り替えられる。各光スイッチ素子20の接続は、マトリックス状に配置された光スイッチ素子20(i#,j&)において、第一の状態でつながっている一方の信号パス群{i#}(i=1〜n)と他方の信号パス群{j&}(j=1〜n)組み合わせ(i#,j&){i、j=1〜n}が、各行及び列において同じものがない。すなわち、スイッチマトリックス26上で、1本の信号パスに着目した場合2度以上同じ信号パスの切り替えが光スイッチ素子20により成されることが無く、且つ、同じ列における一対の信号パス(i#,j&)の組み合わせが全て異なるようにしたものである。
この実施形態によれば、スイッチマトリックス26における通過スイッチ素子20の数を等しくした同一通過段数の構成によるスイッチマトリックス26とすることにより、回線による通過スイッチ素子20の数が変化せず、均一な通信品質を得ることができる。
次にこの発明の第四実施形態について説明する。この実施形態の対制御用スイッチ素子は、対制御による上記2面構成かつ均一通過段数構成である図14の実施例に対応したもので、1面構成均一通過段数構成の対制御構成6×6スイッチマトリックスについてのものである。
既に述べた如く、双方向回線を2面構成スイッチマトリックスにより対制御構成で実現する場合の図6の構成は、一部分の接続が不可能である不完全な1面構成スイッチマトリックスにおける対制御構成である図9として表現することが出来る。入力信号線相互接続を全て実現できる完全な1面構成を得るには、一方の信号パス群{i#}(i=1〜n)及び他方の信号パス群{j&}(j=1〜n)内での信号パスの切り替え、即ち、入力信号線数6×出力信号線数6のスイッチマトリックスの場合には(1#、2#)、(1#、3#)、(2#、3#)、(1&、2&)、(1&、3&)、(2&、3&)なる6つの切り替え器を追加しなければならない。この点が1面構成、2面構成の本質的に異なる点である。従って、これらを追加した構成である図11に用いている各切り替え器を、図17の考え方により、同一信号パスとの組み合わせが現れないように切り替え器を配列して光スイッチ素子20の均一通過段数構成を実現すればよい。その1例の光スイッチ素子20の各信号パスの組み合わせ例が図21であり、その結線を実現した対制御スイッチ装置の実施形態が図22、図23に示すものである。
1面構成均一通過段数構成を実現する場合、2面構成時に考慮した、一方の信号パス群、他方の信号パスの区別は不要でありすべて同一の信号パス群と考え、その群内の任意の2本の信号パスの組み合わせに対してαスイッチで実現する切り替え器を用意することとなる。従って、1面構成均一通過段数構成を実現する場合は、入力数、出力数は同一となる。ただし、その数は、αスイッチの入力、出力はそれぞれ2であり、2の倍数となる。
この方式による1面構成を作り上げる方式は、1つではない。入力端子数2nとした場合、必要なαスイッチは
{(2n)×(2n)−2n}/2=n×(2n−1)
で与えられ、n行×(2n−1)列のマトリックス上にαスイッチを配列し、第1列から第n列に向かって結線をしていくものとしたとき、1つの列の中でおなじ、信号パスが重ならないように列を作っていくことによって得られる。
なお、この発明の対制御スイッチ装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、スイッチマトリックスの行及び列の数は任意に設定し得るものである。また、光スイッチ素子は光学的に光路をバー状態とクロス状態に切り替えることができるものであれば良く、ミラーを用いたものの他、半導体等の電気的素子を用いた光学素子でも良い。さらに、スイッチ素子は、光の進路を切り換える光スイッチの他、半導体等により電子の動きを制御する電子スイッチでも良い。
この発明の第一実施形態の対制御スイッチ装置の概略を示す図である。 この発明の第一実施形態の対制御スイッチ装置のスイッチマトリックスの構成を示す概略図である。 この発明の第一実施形態の対制御スイッチ装置の一つの論理的スイッチマトリックスの例を示す図である。 この発明の第一実施形態の対制御スイッチ装置の他の論理的スイッチマトリックスの例を示す図である。 この発明の第一実施形態の対制御スイッチ装置の2面構成における入出力関係を示す概略図である。 この発明の第一実施形態の2面構成における対制御スイッチマトリックス構成の概略を示す図である。 この発明の第二実施形態の対制御スイッチ装置の1面構成のスイッチマトリックスを示した概略図である。 この発明の第二実施形態の対制御スイッチ装置の1面構成6×6スイッチマトリックスの実際の構成図である。 この発明の第二実施形態の対制御スイッチ装置の、図8の入力信号線、出力信号線の物理的位置をそのままにして、1面構成における対制御スイッチマトリックスの概略図である。 この発明の第二実施形態の対制御スイッチ装置の、1面構成における対制御を完全な形で接続を実現した対制御スイッチマトリックスの概略図である。 この発明の第二実施形態の対制御スイッチ装置の、1面構成特有の接点を実現した対制御スイッチマトリックスの概略図である。 この発明の第二実施形態の対制御スイッチ装置の、1面構成における対制御を一般化した対制御スイッチマトリックスの概略図である。 この発明の第二実施形態の対制御スイッチ装置の、1面構成における対制御を一般化してオン・オフスイッチを設けた対制御スイッチマトリックスの概略図である。 この発明の第三実施形態の、2面均一通過段数構成の対制御スイッチ装置の概略図である。 この発明の第三実施形態の対制御スイッチ装置の、αスイッチが切り替える信号パスの組を示す概念図(A),(B)である。 この発明の第三実施形態の3×3の2面構成対制御スイッチマトリックスの概略図である。 この発明の第三実施形態の対制御スイッチマトリックスのαスイッチが切り替える信号パスの組を示す概念図である。 この発明の第三実施形態の対制御スイッチ装置の一つの論理的スイッチマトリックスを示す図である。 この発明の第三実施形態の対制御スイッチ装置の他の論理的スイッチマトリックスを示す図である。 図17に示す対制御スイッチマトリックスの、2面対構成のスイッチマトリックスの信号線番号対応を含めαスイッチが切り替える信号パスの組を示す概念図である。 この発明の第四実施形態の対制御スイッチマトリックスのαスイッチが切り替える信号パスの組を示す概念図である。 この発明の第四実施形態の対制御スイッチマトリックスの1面構成均一通過段数構成の対制御構成6×6スイッチマトリックスを示す概念図である。 この発明の第四実施形態の対制御スイッチマトリックスの1面構成均一通過段数構成の他の対制御構成6×6スイッチマトリックスを示す概念図である。 従来のスイッチマトリックスの構成を示す概念図である。 従来の一面構成のスイッチマトリックスを示す概念図である。 従来の二面構成のスイッチマトリックスを示す概念図である。 従来の一面構成のスイッチマトリックスによる対制御の方式を示す概念図である。 従来の二面構成のスイッチマトリックスによる対制御の方式を示す概念図である。 αスイッチの動作を示す概念図である。
符号の説明
10 対制御スイッチ装置
11 第一入力端子
12 第二入力端子
13 第一出力端子
14 第二出力端子
16,30,32 導波路
20 光スイッチ素子
22,26 スイッチマトリックス
23 入力ポート部
24 オン・オフスイッチ
25 出力ポート部

Claims (5)

  1. 各々独立して信号が入力可能な第一・第二入力端子の2入力を有し、かつ各々独立して信号を出力可能な第一・第二出力端子の2出力を有した2入力2出力のスイッチ素子を備え、
    上記スイッチ素子は、上記第一入力端子から入った信号が上記第一出力端子から出るとともに、上記第二入力端子から入った信号が上記第二出力端子から出る第一の状態と、上記第一入力端子から入った信号が上記第二出力端子から出るとともに、上記第二入力端子から入った信号が上記第一出力端子から出る第二の状態とを切り替え可能に形成され、
    複数の入力信号線からなる入力信号線群と、上記スイッチ素子が第一の状態で、上記入力信号線と各々接続した複数の出力信号線からなる出力信号線群とを備え、
    上記各入力信号線と上記各出力信号線とを、上記第一の状態の上記スイッチ素子により各々接続して第一の信号パスを各々形成し、
    互いに異なる任意の一対の上記第一の信号パスについて、上記スイッチ素子を第二の状態とすることにより、上記第一の信号パスの上記入力信号線と出力信号線との接続を切り替えて、一対の第二の信号パスとして接続させる上記第一の信号パスの対であって、各々異なる組み合わせを、すべての上記第一の信号パスについて設定し、その各組み合わせ毎に上記スイッチ素子を配置してスイッチマトリックスを形成し、
    上記スイッチマトリックスの上記各入力信号線側または上記各出力信号線側には、信号の通過または遮断を各信号線毎に制御するオン・オフスイッチをそれぞれ設け、
    上記スイッチマトリックスに対して通信回線の設定が不要な時は、上記オン・オフスイッチをオフにして、上記各スイッチ素子を上記第一の状態とし、
    上記スイッチマトリックスに対して通信回線の設定が必要な時は、その接続する上記第一の信号パスの対を成す一つの上記スイッチ素子を、上記第二の状態に切り替え、
    上記第二の状態に切り替えたスイッチ素子に繋がる上記各オン・オフスイッチをオンすることにより、上記第二の状態とした一つのスイッチ素子に繋がる一対の上記第一の信号パスが互いに切り替えられて一対の第二の信号パスを形成し、この第二の信号パスの対により双方向の通信回線設定制御が成されることを特徴とする対制御スイッチ装置。
  2. 上記入出力信号線は、複数の入力信号線からなる第一の入力信号線群と、上記スイッチ素子が第一の状態で、上記入力信号線と各々接続した複数の出力信号線からなる第一の出力信号線群と、他の複数の入力信号線からなる第二の入力信号線群と、上記スイッチ素子が第一の状態で、上記他の入力信号線と各々接続した他の複数の出力信号線からなる第二の出力信号線群とにより構成され、
    上記第一の入力信号線群の任意の上記入力信号線と上記第一の出力信号線群の任意の出力信号線とを接続して成る一方の上記第一の信号パスと、上記第二の入力信号線群の任意の上記入力信号線と上記第二の出力信号線群の任意の出力信号線とを接続して成る他方の上記第一の信号パスとによる上記各第一の信号パスの対を、上記スイッチ素子を上記第二の状態とすることにより、上記一対の第一の信号パスの接続を切り替えて、一対の上記第二の信号パスを形成することを特徴とする請求項1記載の対制御スイッチ装置。
  3. 任意の一対の上記第一の信号パスを切り替えて、上記第二の信号パスの対を形成する上記スイッチ素子を、全ての上記第一の信号パスについて、異なる全ての上記第一の信号パスの対に介在させて上記スイッチマトリックスを形成したことを特徴とする請求項1記載の対制御スイッチ装置。
  4. 上記入力信号線から出力信号線に至るまでに通過する上記スイッチ素子の数が、上記各第一の信号パス及び第二の信号パスについて等しくなるように、上記スイッチマトリックスを形成したことを特徴とする請求項1、2または3記載の対制御スイッチ装置。
  5. 上記スイッチ素子は、光スイッチ素子であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか記載の対制御スイッチ装置。

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